JP4641568B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、オーディオ再生の再生信号レベルに応じて所定の表示を行う表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、CD(コンパクトディスク)/MD(ミニディスク)デッキ操作部と、チューナー操作部と、アンプ操作部と、スピーカーからなり、CDやMDに記録されたオーディオ信号の再生を行う再生装置があった。
【0003】
このような再生装置においては、CDやMDに記録されたオーディオ信号を複数の帯域に分けて、オーディオ信号のレベルに応じて、液晶表示部において帯状の表示を行うようにしていた。このような表示は、電気信号を各周波数成分に分解し、その周波数、振幅などを表示することにより、波形の基本波とその高調波成分の分布、振幅が画面上で直視できるスペクトラムアナライザーの表示を簡易にしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の再生装置では、スペクトラムアナライザーと同様の表示を行っていたので、瞬間的な音域のレベルの表示にとどまり、音楽に対応した積極的な表示ができないという不都合があった。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、音楽に対応した積極的な画像の表示が可能な表示装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置は、入力されるオーディオ信号を複数の帯域に分割する帯域分割手段と、上記帯域分割手段にて分割された各帯域におけるエンベロープ値を検波するエンベロープ検波手段と、上記エンベロープ検波手段にて検波したエンベロープ値を各帯域毎に保持する第1の記憶手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているエンベロープ値を各帯域毎に時系列的にシフトして保持する第2の記憶手段と、上記第2の記憶手段に保持されている時系列的にシフトされる前回のエンベロープ値と上記第1の記憶手段に保持されている今回のエンベロープ値の差分値を各帯域毎に演算する演算手段と、複数の表示パターンを記憶している画像メモリと、上記画像メモリから読み出された表示パターンを表示する表示手段と、上記演算手段によって演算されたいずれかの帯域の差分値の大きさに応じて変化するマスク設定時間を設定し、上記マスク設定時間が経過すると上記画像メモリから発生する表示パターンを変化させる画像メモリ制御手段と、を備えてなるものである。
【0007】
本発明の表示装置によれば、以下のような作用をする。
帯域分割手段は入力されるオーディオ信号を複数の帯域に分割するように作用する。エンベロープ検波手段は帯域分割手段にて分割された各帯域におけるエンベロープ値を検波するように作用する。第1の記憶手段はエンベロープ検波手段にて検波したエンベロープ値を各帯域毎に保持するように作用する。第2の記憶手段は第1の記憶手段に記憶されているエンベロープ値を時系列的にシフトして保持するように作用する。演算手段は第2の記憶手段に保持されている時系列的にシフトされる前回のエンベロープ値と第1の記憶手段に保持されている今回のエンベロープ値の差分値を演算するように作用する。画像メモリは複数の表示パターンを記憶してこの複数の表示パターンを読み出すように作用する。表示手段は画像メモリから読み出された表示パターンを表示するように作用する。画像メモリ制御手段は演算手段によって演算された差分値に応じて画像メモリから発生する表示パターンを変化させるように作用する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本実施の形態を説明する。まず、本実施の形態の表示装置が適用される再生装置の構成を図4に示す外観斜視図を参照しながら説明する。
【0009】
図4において、再生装置は、CD(コンパクトディスク)/MD(ミニディスク)を再生操作可能なCD/MDデッキ操作部40と、FMラジオ放送を受信操作可能なチューナー操作部41と、オーディオ信号の増幅操作可能なアンプ操作部42と、アンプで増幅されたオーディオ信号を音に変えるスピーカー43、44とからなり、CDやMDに記録されたオーディオ信号の再生を行うものである。なお、CD/MD操作部40と、チューナー操作部41と、アンプ操作部42とは同一筐体に内蔵されている。
【0010】
ここで、特に、本実施の形態においては、表示部45において、単に、CDやMDに記録されたオーディオ信号を複数の帯域に分けて、オーディオ信号のレベルに応じて帯状の表示を行うスペクトラムアナライザーのような表示にとどまらず、CD/MD操作部40またはチューナー操作部41からスピーカーを介して再生される音楽に対応して、例えば、ビートの強い音楽であれば激しい動作のアニメーションを表示し、逆に、流れの緩やかな音楽であれば柔らかい動作のアニメーションを表示するようにして、積極的な画像の表示を行うようにしたものである。
【0011】
次に、本実施の形態の表示装置の構成を示すブロック図について図1を参照しながら説明する。
図1において、この本実施の形態の表示装置は、CDやMDに記録されたオーディオ信号の再生を行ってアナログオーディオ信号を出力する再生装置1を有する。再生装置1は、図4に示した再生装置に対応する。また、本実施の形態の表示装置は、アナログオーディオ信号を4バンドの帯域に分けるバンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)と、各帯域のエンベロープを検波するエンベロープ検波回路3−1,3−2,3−3,3−4と、エンベロープ検波されたアナログオーディオ信号をディジタル値に変換するA/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4と、ディジタル値から前回のサンプリング値と今回のサンプリング値との差分値を演算する演算回路5−1,5−2,5−3,5−4とを有する。
【0012】
演算回路5−1は、前回のサンプリング値を格納するレジスタ5−1−3と、今回のサンプリング値を格納するレジスタ5−1−2と、レジスタ5−1−3に格納された前回のサンプリング値とレジスタ5−1−2に格納された今回のサンプリング値との差分を演算する差分演算回路5−1−1とを有する。なお、CPU6から、レジスタ5−1−2にはラッチ信号が、レジスタ5−1−3にはリセット信号が、各サンプリング終了時に供給される。なお、図示はしないが、演算回路5−2,5−3,5−4も演算回路5−1と同様の構成、つまり、前回のサンプリング値を格納するレジスタと、今回のサンプリング値を格納するレジスタと、レジスタに格納された前回のサンプリング値とレジスタに格納された今回のサンプリング値との差分を演算する差分演算回路とを有している。
【0013】
また、本実施の形態の表示装置は、バンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)から、エンベロープ検波回路3−1,3−2,3−3,3−4、A/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4、演算回路5−1,5−2,5−3,5−4までの、サンプリング動作の制御および演算動作の制御さらに後段の回路の制御を行うと共に、特に差分値から音楽のテンポを計測しテンポに応じて後述する表示部にアニメーション表示の制御をするCPU6を有する。また、本実施の形態の表示装置は、後述する表示部にスペクトラムアナライザー表示または本実施の形態特有の音楽に対応したアニメーション表示をするかを選択するスペアナ/アニメーション選択キー7と、再生音の音色を選択する音色選択キー8と、後述する音源またはリズムボックスによる再生音に対する音の重畳をランダムに選択するランダム選択キー9と、演算回路5−1,5−2,5−3,5−4による差分値の計測により再生音のテンポを計測開始するためのテンポ計測キー10と、後述する音源またはリズムボックスによる再生音に対する音の重畳をスタートさせるリズム重畳スタートキー11とを有する。
【0014】
また、本実施の形態の表示装置は、表示部の表示を制御する表示部制御手段12と、表示部に表示する各種画像パターンを記憶する画像パターンメモリ(リードオンリーメモリROM)13と、本実施の形態特有の音楽に対応したアニメーション表示をする表示部(蛍光表示管FL:Fluorescent character disply tube/液晶表示装置LCD:Liquid crystal disply)14とを有する。表示部のアニメーションを表示可能な範囲は例えば、横11ドット×縦7ドットであり、各ドットの位置によって3色のうちの1色を表示することができるように構成されている。
【0015】
また、本実施の形態の表示装置は、再生音に対して重畳させる音を選択する音源選択器15と、再生音に対して重畳させる音を発生する音源発生器16と、再生音に対して重畳させるリズムを選択するリズムボックス選択器17と、再生音に対して重畳させるリズムを発生するリズムジェネレーター18とを有する。
【0016】
また、本実施の形態の表示装置は、アナログオーディオ信号に対してCPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音場の制御を行う音源用DSP(Digital signal processor)19と、再生音に対して重畳させる音またはリズムを合成処理する音声合成器20と、CPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音源発生器16からの音またはリズムジェネレーター18からのリズムを選択的に切り替えて音声合成器20に供給するスイッチ21(SW1)と、CPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音源用DSP19からの音場制御出力と音声合成器20からの音またはリズム合成出力とを選択的に切り替えて出力するスイッチ22(SW2)と、電気信号を音に変換して音楽を再生するスピーカー23とを有する。
【0017】
このように構成された本実施の形態の表示装置の動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
図1において、再生装置1はCDやMDに記録されたオーディオ信号の再生を行ってアナログオーディオ信号を出力する。再生装置1から出力されるアナログオーディオ信号はバンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)に供給される。バンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)はアナログオーディオ信号を4バンドの帯域に分ける。ここで、バンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)の4バンドの各周波数はその帯域の中心周波数である。4バンドの帯域通過の動作は共振空洞形で共振の鋭さを表すQの値は1である。
【0018】
4バンドの帯域に分けられたアナログオーディオ信号はエンベロープ検波回路3−1,3−2,3−3,3−4に供給される。エンベロープ検波回路3−1,3−2,3−3,3−4は各帯域の信号のエンベロープ値を検波する。このエンベロープ検波されたアナログオーディオ信号のエンベロープ値はA/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4に供給される。A/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4は、このエンベロープ値をディジタル値に変換する。このディジタル値は演算回路5−1,5−2,5−3,5−4に供給される。演算回路5−1,5−2,5−3,5−4はこのディジタル値から前回のサンプリング値と今回のサンプリング値との差分値を演算する。
【0019】
具体的には、演算回路5−1は、以下の動作をする。レジスタ5−1−3は、前回のサンプリング値を格納する。レジスタ5−1−2は、今回のサンプリング値を格納する。差分演算回路5−1−1は、レジスタ5−1−3に格納された前回のサンプリング値とレジスタ5−1−2に格納された今回のサンプリング値との差分を演算する。なお、図示はしないが、演算回路5−2,5−3,5−4も演算回路5−1と同様の動作、つまり、n=2〜4のとき、レジスタ5−n−3により前回のサンプリング値を格納し、レジスタ5−n−2により今回のサンプリング値を格納し、差分演算回路5−n−1によりレジスタレジスタ5−n−3に格納された前回のサンプリング値とレジスタ5−n−2に格納された今回のサンプリング値との差分を演算する。
【0020】
このようにしてオーディオ信号の各エンベロープ値の差分値が求められる。このように各サンプリング値の差分値を求めることにより、エンベロープ値の変化の度合いである微分値を求めることができる。つまり、差分値の所定パターンを検出することにより、オーディオ信号中に繰り返される一定のパターンを求めることができる。
【0021】
また、CPU6は、バンドパスフィルターBPF2−1(125Hz),2−2(500Hz),2−3(2kHz),2−4(8kHz)から、エンベロープ検波回路3−1,3−2,3−3,3−4、A/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4、演算回路5−1,5−2,5−3,5−4までの、サンプリング動作の制御および演算動作の制御さらに後段の回路の制御を行うと共に、特に差分値から音楽のテンポを計測しテンポに応じて表示部14にアニメーション表示の制御をする。
【0022】
ここで、CPU6の動作を図2のフローチャートを用いて説明する。
図2において、開始して、ステップS1でサンプリングを行う。具体的には、A/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4におけるA/D変換を行うためのエンベロープ値のサンプリングを行う。このサンプリングに要する時間は、1バンドあたり5msec、4バンドで20msecかかる。ステップS2でA/D値を読む。具体的には、A/D変換回路4−1,4−2,4−3,4−4でA/D変換されたディジタルのエンベロープ値を読み込む。ステップS3で前回との差分を読む。具体的には、演算回路5−1,5−2,5−3,5−4で演算された差分値を読み込む。
【0023】
ステップS4で前回からのマスク設定時間が経過したか否かを判断する。具体的には、表示部14に表示されるアニメーションの絵の動きの時間間隔のうちユーザーが感知できない程度の微小な時間間隔を不感(マスク)設定時間として設定しておく。そして、マスク設定時間が経過しないときは終了し、マスク設定時間が経過したときに以下のステップS5〜S10の各処理を行う。
【0024】
ステップS4でマスク設定時間が経過したとき、ステップS5へ進み、差分値がかなり大きい値であるか否かを判断する。具体的には、差分値が例えば10dB以上であるか否かを判断する。ステップS5で差分値がかなり大きい値であるときは、ステップS6へ進み、第1のマスク時間設定を行う。具体的には、ステップS4におけるマスク設定時間を比較的長めの例えば500msecに設定する。そして、ステップS9へ進み、表示部14に表示されるアニメーションの絵を1枚動かす。具体的には、各サンプリング毎に、表示部14に表示されるアニメーションの絵を、順次、例えば170枚順番で送るようにする。
【0025】
また、ステップS5で差分値がかなり大きい値でないときは、ステップS7へ進み、差分値が少し大きい値であるか否かを判断する。具体的には、差分値が例えば6dB以上であるか否かを判断する。ステップS7で差分値が少し大きい値であるときは、ステップS8へ進み、第2のマスク時間設定を行う。具体的には、ステップS4におけるマスク設定時間を比較的短めの例えば250msecに設定する。そして、ステップS9へ進み、表示部14に表示されるアニメーションの絵を1枚動かす。
【0026】
ステップS7で差分値が少し大きい値でないとき、およびステップS9の絵を1枚動かした後は、ステップS10へ進み、現在のA/D値をストアする。具体的には、ストアされたディジタルのエンベロープ値を次回のサンプリング時の差分に用いるように処理して終了する。
【0027】
このようにして、ユーザーがオーディオ信号を再生して音楽を聴く際に、求められた差分値から音楽のテンポを計測し、音楽のテンポに合わせて、例えば、エンベロープ値の立ち上がり時等をトリガとして、表示部14にアニメーションの絵を順次動かして表示することができるので、ユーザーに対して視覚的に音楽の躍動感を訴えることができる。
【0028】
テンポ計測キー10は、演算回路5−1,5−2,5−3,5−4による差分値の計測により、CPU6に対する再生音のテンポの計測を可能とする。具体的には、ユーザーがこのテンポ計測キー10を押すことにより、例えば、キーの表面に設けられたオレンジ色の発光ダイオードが点滅して、CPU6が再生されている音楽のテンポを計測開始し、所定サンプリング時間、例えば、上述した20msecを経過した後に、計測完了すると緑色の発光ダイオードが点灯して、表示部14に音楽に対応したアニメーション表示を表示させることができる。従って、ユーザーにとってはテンポ計測キー10を押したと同時に音楽のテンポが計測されてこれに応じたアニメーションが表示部14に表示されるのを視覚で認識することができる。
【0029】
また、表示部制御手段12はCPU6からのコントロール信号に基づいて表示部14の表示動作を制御する。画像パターンメモリ(ROM)13は、表示部14に表示する各種画像パターンを記憶する。図3に、画像パターンの例を示す。図3において、パターン30は打ち上げられた花火の小さな状態を表し、パターン31は打ち上げられた花火の大きな状態を表し、パターン32は打ち上げられた花火の散る状態を表すものである。このパターン30〜32を順次、音楽のテンポに合わせて表示部14に供給して表示させることにより、音楽に対応したアニメーションを表示させることができる。ここで、各パターン30〜32は、上述した表示部のアニメーションを表示可能な範囲である横11ドット×縦7ドットに対応するデータで構成されていて、各ドットの位置によって、赤、橙、青の3色のうちの1色を表示する。なお、このパターンは、一例であり、他のアニメーションを用いてもよいことはいうまでもない。
【0030】
また、上述したテンポ計測で音楽の種類を識別して、音楽の種類の認識によって表示部14に表示されるアニメーションの動きを変えるようにしてもよい。
【0031】
また、スペアナ/アニメーション選択キー7は、表示部14にスペクトラムアナライザー表示または本実施の形態特有の音楽に対応したアニメーション表示をするかの選択を可能とする。通常は初期設定状態がアニメーション選択状態であり、ユーザーがスペアナ/アニメーション選択キー7を押すと、スペクトラムアナライザー表示に切り替わり、再度、スペアナ/アニメーション選択キー7を押すと、アニメーション選択状態に切り替わるようになっている。
【0032】
音色選択キー8は、再生音の音色の選択を可能とする。ユーザーが音色選択キー8を押すと、CPU6からのコントロール信号に基づいて音源選択器15は再生音に対して重畳させる音を選択する。音源発生器16は再生音に対して重畳させる選択された音を発生する。
【0033】
リズム重畳スタートキー11は、音源またはリズムボックスによる再生音に対する音の重畳をスタートさせる。ユーザーがリズム重畳スタートキー11を押すと、CPU6からのコントロール信号に基づいてリズムボックス選択器17は再生音に対して重畳させるリズムを選択する。リズムジェネレーター18は、再生音に対して重畳させるリズムを発生する。
【0034】
ランダム選択キー9は、音源またはリズムボックスによる再生音に対して重畳する音をランダム選択することを可能とする。ユーザーがランダム選択キー9を押すと、CPU6からのコントロール信号に基づいて音源選択器15またはリズムボックス選択器17は再生音に対して重畳させる音源またはリズムを選択する。
【0035】
音源用DSP19は、アナログオーディオ信号に対してCPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音場の制御を行う。音場の制御が施されたアナログオーディオ信号は音声合成器20に供給される。
【0036】
スイッチ21(SW1)は、CPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音源発生器16からの音またはリズムジェネレーター18からのリズムを選択的に切り替えて音声合成器20に供給する。音声合成器20は再生音に対して重畳させる音またはリズムを合成処理する。
【0037】
スイッチ22(SW2)は、CPU6から供給されるコントロール信号に基づいて音源用DSP19からの音場制御出力と音声合成器20からの音またはリズム合成出力とを選択的に切り替えて出力する。スピーカー23は、電気信号を音に変換して音楽を再生する。
【0038】
上述した本実施の形態の表示装置は、入力されるオーディオ信号を複数の帯域に分割する帯域分割手段としてのBPF2と、帯域分割手段にて分割された各帯域におけるエンベロープ値を検波するエンベロープ検波手段としてのエンベロープ検波回路3と、エンベロープ検波手段にて検波したエンベロープ値を各帯域毎に保持する第1の記憶手段としてのレジスタ5−1−2と、第1の記憶手段に記憶されているエンベロープ値を時系列的にシフトして保持する第2の記憶手段としてのレジスタ5−1−3と、第2の記憶手段に保持されている時系列的にシフトされる前回のエンベロープ値と第1の記憶手段に保持されている今回のエンベロープ値の差分値を演算する演算手段としての差分回路5−1−1と、複数の表示パターンを記憶している画像メモリとしての画像パターンメモリ13と、画像メモリから読み出された表示パターンを表示する表示手段としての表示部14と、演算手段によって演算された差分値に応じて画像メモリから発生する表示パターンを変化させる画像メモリ制御手段としての表示部制御手段12とを備えたので、エンベロープ値の差分値から音楽の特徴を認識でき、認識された音楽に応じて絵を動かすことにより音楽の変化をアニメーションで表示することができ、音楽の躍動感をユーザーに強く訴えることができる。
【0039】
これにより、店頭でのデモンストレーションの効果を向上させることができる。また、ハードウエアの構成は従来のままで、ソフトウエアの改良で実現することができるので、コストアップが無いという利点がある。このようにして、本実施の形態の表示装置に適用される再生装置の付加価値を向上させることができる。
【0040】
また、本実施の形態の表示装置は、上述において、差分値から特定のテンポを検出し、特定のテンポに応じて表示手段としての表示部14において表示されるパターンを切り替えるようにしたので、ビートの強い音楽では激しい動きのアニメーションを表示することができ、逆に、流れの緩やかな音楽では柔らかい動きのアニメーションを表示することができる。
【0041】
また、本実施の形態の表示装置は、上述において、表示手段としての表示部14において表示されるパターンは所定周期で繰り返し表示されるようにしたので、音楽に連続して現れるテンポの周期によって表示されるアニメーションのパターンを繰り返すことにより音楽の特徴をアニメーションの繰り返しで表すことができる。
【0042】
また、本実施の形態の表示装置は、上述において、差分値が所定値より大きいか小さいかにより前回と今回との間にマスク設定時間を設けるので、差分値の大きいときにマスク設定時間を比較的長めに設定することにより、あたかもストップモーションのようなインパクトの大きなダイナミックなアニメーションの動きを表すことができ、逆に、差分値の小さいときにマスク設定時間を比較的短めに設定することにより、穏やかで滑らかなアニメーションの動きを表すことができる。
【0043】
また、本実施の形態の表示装置は、上述において、表示手段としての表示部14においてパターンを表示させる場合と音域に応じてスペクトルを表示させる場合とを選択できるようにしたので、アニメーション表示だけではなく、選択的に従来のスペクトルアナライザー表示もすることができる。
【0044】
【発明の効果】
この発明の表示装置は、入力されるオーディオ信号を複数の帯域に分割する帯域分割手段と、上記帯域分割手段にて分割された各帯域におけるエンベロープ値を検波するエンベロープ検波手段と、上記エンベロープ検波手段にて検波したエンベロープ値を各帯域毎に保持する第1の記憶手段と、上記第1の記憶手段に記憶されているエンベロープ値を時系列的にシフトして保持する第2の記憶手段と、上記第2の記憶手段に保持されている時系列的にシフトされる前回のエンベロープ値と上記第1の記憶手段に保持されている今回のエンベロープ値の差分値を演算する演算手段と、複数の表示パターンを記憶している画像メモリと、上記画像メモリから読み出された表示パターンを表示する表示手段と、上記演算手段によって演算された差分値に応じて上記画像メモリから発生する表示パターンを変化させる画像メモリ制御手段とを備えたので、エンベロープ値の差分値から音楽の特徴を認識でき、認識された音楽に応じて絵を動かすことにより音楽の変化をアニメーションで表示することができ、音楽の躍動感をユーザーに強く訴えることができるという効果を奏することができる。
【0045】
また、この発明の表示装置は、上述において、上記差分値から特定のテンポを検出し、上記特定のテンポに応じて上記表示手段において表示されるパターンを切り替えるようにしたので、ビートの強い音楽では激しい動きのアニメーションを表示することができ、逆に、流れの緩やかな音楽では柔らかい動きのアニメーションを表示することができるという効果を奏することができる。
【0046】
また、この発明の表示装置は、上述において、上記表示手段において表示されるパターンは所定周期で繰り返し表示されるようにしたので、音楽に連続して現れるテンポの周期によって表示されるアニメーションのパターンを繰り返すことにより音楽の特徴をアニメーションの繰り返しで表すことができるという効果を奏することができる。
【0047】
また、この発明の表示装置は、上述において、上記差分値が所定値より大きいか小さいかにより上記前回と上記今回との間にマスク設定時間を設けるので、差分値の大きいときにマスク設定時間を比較的長めに設定することにより、あたかもストップモーションのようなインパクトの大きなダイナミックなアニメーションの動きを表すことができ、逆に、差分値の小さいときにマスク設定時間を比較的短めに設定することにより、穏やかで滑らかなアニメーションの動きを表すことができるという効果を奏することができる。
【0048】
また、この発明の表示装置は、上述において、上記表示手段においてパターンを表示させる場合と音域に応じてスペクトルを表示させる場合とを選択できるようにしたので、アニメーション表示だけではなく、選択的に従来のスペクトルアナライザー表示もすることができるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態の表示装置の動作を示すフローチャートである。
【図3】本実施の形態の表示装置の表示例を示す図である。
【図4】本実施の形態の表示装置に適用される再生装置の外観斜視図である。
【符号の説明】
1…再生装置、2…BPF、3…エンベロープ検波回路、4…A/D変換回路、5…演算回路、6…CPU、7…スペアナ/アニメーション選択キー、8…音色選択キー、9…ランダム選択キー、10…テンポ計測キー、11…リズム重畳スタートキー、12…表示部制御手段、13…画像パターンメモリ、14…表示部、15…音源選択器、16…音源発生器、17…リズムボックス選択器、18…リズムジェネレーター、19…音源用DSP、20…音声合成器、、21…スイッチ(SW1)、22…スイッチ(SW2)、23…スピーカー、30…パターン、31…パターン、32…パターン、40…CD/MDデッキ操作部、41…チューナー操作部、42…アンプ操作部、43…スピーカー、44…スピーカー、45…表示部、46…キー
Claims (2)
- 入力されるオーディオ信号を複数の帯域に分割する帯域分割手段と、
上記帯域分割手段にて分割された各帯域におけるエンベロープ値を検波するエンベロープ検波手段と、
上記エンベロープ検波手段にて検波したエンベロープ値を各帯域毎に保持する第1の記憶手段と、
上記第1の記憶手段に記憶されているエンベロープ値を各帯域毎に時系列的にシフトして保持する第2の記憶手段と、
上記第2の記憶手段に保持されている時系列的にシフトされる前回のエンベロープ値と上記第1の記憶手段に保持されている今回のエンベロープ値の差分値を各帯域毎に演算する演算手段と、
複数の表示パターンを記憶している画像メモリと、
上記画像メモリから読み出された表示パターンを表示する表示手段と、
上記演算手段によって演算されたいずれかの帯域の差分値の大きさに応じて変化するマスク設定時間を設定し、上記マスク設定時間が経過すると上記画像メモリから発生する表示パターンを変化させる画像メモリ制御手段と、
を備えてなることを特徴とする表示装置。 - 請求項1記載の表示装置において、
上記表示手段においてパターンを表示させる場合と音域に応じてスペクトルを表示させる場合とを選択できるようにしたことを特徴とする表示装置。
Priority Applications (11)
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