JP4536188B2 - 防水モータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電動式ポンプの汲み上げモータのように、出力軸が液中に没する防水モータに属する。
【0002】
【従来の技術】
従来の防水モータとしては、モータをプラスチックの容器に収納して接着剤で封止するタイプと、モータの周囲にゴムを流し込み成形するタイプとの2種類が知られている。接着剤封止タイプは、図3に示すようにモータ13を収納する定形の容器12と、ゴムからなり容器12の開口をシールするとともにモータ13の出力軸を液密に貫通させるシール部材14と、シール部材14を容器12の開口に固着する接着剤15とを備えていた。このタイプの防水モータは、接着剤15を容器12とシール部材14とで囲まれる空間に流し込む過程を経て製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、接着剤の流し込み操作を機械で自動化するのは困難である。また、接着剤が乾くまでは次の工程に送ることができない。従って、製造コストが高かった。更にまた、接着不良がシール不良を伴うこともあった。一方、流し込み成形タイプは、ゴムの弾性とリード取り付け部分の形状の複雑性の故にモータに密着するようにゴムを成形することが困難であり、防水性に劣っていた。
それ故、この発明の課題は、安価で防水性に優れた防水モータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
その課題を達成するために、この発明の防水モータは、
モータと、
開口を有し、その開口よりモータの出力軸が突出するようにモータを収納する容器と、
弾性材料からなり、開口の内径とほぼ同じ外径を有し、出力軸を液密に通す孔、及び外周面に開口の内径よりも大きい直径の環状の弁が各々形成されて、モータの出力軸側端面に当てられるシール部材と、
前記開口に圧入可能な板状をなし、出力軸挿入用の孔が形成されて、圧入時にモータの出力軸側端面と協力してシール部材をその厚み方向に圧縮しうる蓋と
を備えることを特徴とする。
【0005】
本発明の防水モータによれば、モータを容器に収納した状態で蓋を容器の開口に圧入すると、蓋がモータの出力軸側端面と協力してシール部材をその厚み方向に圧縮することにより、シール部材が弾性変形して遠心方向に拡げられる。その結果、シール部材は、その裏面がモータの出力軸側端面に圧接して出力軸に沿う液の流入を阻止するとともに、弁が容器の内周に圧接して開口端縁からの液の流入を阻止する。
こうしてモータは容器内に封止される。シール部材の固定は、蓋を圧入するだけで十分であるので、容易に自動化することができ、且つ時間もあまりかからない。
【0006】
前記容器は、モータの出力軸側端面と開口との間の内周に形成された環状の溝を有し、前記蓋は圧入時にその溝に嵌合するように外周面より突出した爪を有する。爪が溝に嵌合する位置まで蓋が圧入されると、爪と溝との嵌合によって、圧入方向の移動が止められる。従って、圧入された蓋が容器からはずれにくくなり、シールが確実となる。
【0007】
更に前記シール部材が表面に環状の凹部を有し、前記蓋が、その凹部と対向し凹部よりも幅小の環状の突起を裏面に有すると好ましい。突起が凹部よりも幅小であることから、蓋の裏面のうちシール部材を圧接する部分が突起の先端面に限定されて圧縮力を増す。しかも突起が環状であるから、その圧縮力がシール部材に対して均等に加わる。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の防水モータの実施形態を図1に軸方向断面図として示す。防水モータ10は、出力軸にスクリュー6を装着した円柱状のモータ3と、モータ3を収納する容器2と、モータ3の入力端子に半田付けされて容器2の後部より外部に出されたコード1と、容器2の後部とコート1との間隙をシールするコードパッキン7と、シール材4と、蓋5とを備える。シール材4単独の軸方向断面図を図2に示す。
【0009】
容器2は、モータ3収納部より後方の内径が小さくなっており、その径違いによる段差21によって、容器2内でのモータ3の後端の停止位置が定まる。容器2のモータ3収納部は軸方向に亘ってほぼ一様な内径を有するが、開口端縁より少し離れた位置の内周に環状の溝22が形成されており、その部分のみ少し内径が大きい。容器2の材質はポリアセタール(POM)である。
【0010】
シール材4は、モータ3の出力軸側端面に当てられて容器2の前部を液密に封止するもので、NBRなどのゴム材料からなり、中心に出力軸を通す孔41が形成されて平面視においては容器2の内径とほぼ同一の外径を有する円形をなしている。シール材4は、断面視においては、外周面に径方向外向きに突出して形成された環状の弁42と、外縁より少し内側の表面に形成された環状の凹部43と、更に内側で出力軸の基部に沿って盛り上がった部分44と、その盛り上がり部44に続いて孔の周縁が前方に突出して形成された唇45とを有する。孔41は、唇45の先端に向かうほどに内径が小さくなっており、最先端での内径は出力軸の外径よりも小さくなっている。唇45の基部と出力軸との間隙にはシリコンオイル8が充填されている。また、唇45は先端に向かうほどに肉厚が薄くなっている。従って、孔41に出力軸を通すと、唇45がその弾力によって出力軸に密着する。
【0011】
蓋5は、容器2と相まってシール材4をモータ3の出力軸側端面に固定するもので、前記盛り上がり部44を填める孔51を中央に有するとともに、前記溝22と相補するように突出した環状の爪52が外周に、前記凹部43の底に当たる環状の突起53が裏面に形成されている。突起53の幅は凹部43の幅よりも小さく、且つ突起53は凹部43内のできるだけ外側に位置するように形成されている。また、突起53の高さは、爪52が溝22とちょうど噛み合ったとき、突起53の先端面とモータ3の出力軸側端面との距離がシール材4の凹部43における肉厚と同じもしくはそれ以下となるように設定されている。従って、蓋5がシール材4と容器2とで囲まれる空間に圧入されることにより突起53が凹部43の底を押すとき、突起53の先端面にてシール材4が圧縮されるとともに、突起53の側面にてシール材4の外縁が容器2の内周に押しつけられる。
【0012】
この防水モータを組み立てる手順は、モータ3とリード1を半田付けし、モータ3を容器2に収納する工程までは従来と変わらないが、その後はシール材4をモータ3の出力軸側端面に当て、続いて蓋5を容器2に圧入するだけでよい。しかも圧入時、蓋5が一旦外径を縮める方向に弾性変形し、その後復元力によって外径を復帰させながら爪52が溝22と噛み合う。この噛み合いによって、圧入後の蓋5の抜けが防止される。
【0013】
この防水モータによれば、蓋5を容器2に押し込むだけで蓋5が容器2に固定されるので、蓋5の取り付け操作を機械で自動化することが可能である。蓋5の圧入と同時に組立が完了するので、短時間で製造することができる。そして、蓋5が圧入された状態では突起53がシール材4の凹部43の底を押しているので、シール材4の裏面はモータ3の出力軸側端面に圧接するとともに、シール材4が弾性変形して遠心方向に拡げられ、その外周面が容器2の内周面に圧接する。しかも弁42が外周面より突出しているので、その部分での接触圧は高く、液密が保持される。一方、唇45と出力軸との間隙にシリコンオイルが充填されているので、出力軸に沿って液体がモータ内に侵入することはない。よって、安価で防水性に優れたモータである。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、この発明の防水モータは簡単な工程で組み立てることができるので製造を機械で自動化することができるうえ、防水性に優れるので、例えばアウトドアシャワー用電動ポンプのように、ポリタンクなどの移動式タンク内から水を汲み出すための駆動源として有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の防水モータを示す軸方向断面図である。
【図2】上記防水モータに用いられるシール材を示す軸方向断面図である。
【図3】従来の防水モータを示す軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 コード
2、12 容器
3、13 モータ
4、14 シール材
41 孔
42 弁
43 凹部
44 盛り上がり部
45 唇
5 蓋
51 孔
52 爪
53 突起
15 接着剤
6 スクリュー
7 コードパッキン
8 シリコンオイル
10 防水モータ
Claims (2)
- モータと、
開口を有し、その開口よりモータの出力軸が突出するようにモータを収納する容器と、
弾性材料からなり、開口の内径とほぼ同じ外径を有し、出力軸を液密に通す孔、及び外周面に開口の内径よりも大きい直径の環状の弁が各々形成されて、モータの出力軸側端面に当てられるシール部材と、
前記開口に圧入可能な板状をなし、出力軸挿入用の孔が形成されて、圧入時にモータの出力軸側端面と協力してシール部材をその厚み方向に圧縮しうる蓋と
を備え、
前記容器が、モータの出力軸側端面と開口との間の内周に形成された環状の溝を有し、前記蓋が圧入時にその溝に嵌合するように外周面より突出した爪を有する
ことを特徴とする防水モータ。 - 前記シール部材が表面に環状の凹部を有し、前記蓋が、その凹部と対向し凹部よりも幅小で凹部内の外側に位置する環状の突起を背面に有する請求項1に記載の防水モータ。
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