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JP4519967B2 - 磁気共鳴イメージング・システム内の残留磁気を補償する方法及び磁気共鳴イメージング・システム - Google Patents

磁気共鳴イメージング・システム内の残留磁気を補償する方法及び磁気共鳴イメージング・システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明の分野は、核磁気共鳴イメージング方法及びシステムである。より具体的には、本発明は、MRI(磁気共鳴イメージング)システムにおいて磁場勾配によって生ずる残留磁気を補償することに関する。
【0002】
【従来の技術】
人体組織のような物体が一様の磁場(静磁場B0 )にさらされると、組織内のスピンの個々の磁気モーメントは、この分極磁場に沿って整列しようとするが、各スピン固有のラーモア周波数でランダムな秩序で分極磁場の周りを歳差運動する。物体すなわち組織が、x−y平面内に存在すると共にラーモア周波数に近い周波数を持つ磁場(励起磁場B1 )にさらされると、整列した正味の磁気モーメントMz がx−y平面に向かって回転すなわち「傾斜」して、正味の横磁気モーメントMt を生成する。このように励起されたスピンによって信号が放出され、励起信号B1 を停止させた後に該信号を受信して処理することにより画像を形成することができる。
【0003】
この磁気共鳴をイメージング及び多くの局在化スペクトル法に応用するとき、特定の領域を選択的に励起すると共にNMR(核磁気共鳴)信号内に空間情報をエンコードするために線形磁場勾配が利用されている。NMR実験の際には、特別に選択された時間変化を有する磁場勾配波形が用いられる。従って、理想的な磁場勾配波形の適用から少しでも逸脱すると、画像歪み、強度損失、ゴースト発生及び他のアーティファクトが導入されるものと予測され得る。例えば、スライス選択磁場勾配が180°RFパルスの前後で均衡していなければ、核スピンの再位相合わせ(rephasing) が不完全になり、これに伴って信号の損失が生ずる。この影響が、マルチ・エコー(Carr-Purcell-Meiboom-Gill )シーケンスにおける後のスピン・エコー内に混入する。加えて、(勾配パルスの終了後の残留磁気に起因して)勾配磁場がゼロであるべきときにゼロでないと、意図しない位相分散によって、化学シフト・イメージング(CSI)シーケンスにおいてはスペクトルに歪みが生じ、マルチ・エコー・シーケンスにおいてはスピン−スピン緩和時間(T2 )の決定が不正確になる可能性がある。従って、当業者は、磁場勾配が発生されるときの精度に特に注意を払っている。
【0004】
磁場勾配の形成の歪みの一因は、クライオスタット(超伝導磁石を有する設計の場合)、シム・コイル系、又はRFコイルから勾配コイルを減結合するのに用いられるRFシールド等の分極磁石内部の導電性構造に勾配磁場が結合する場合に生じ得る。これら周囲構造での電流の誘導は、渦電流として知られている。渦電流によって、勾配コイルに対する台形電流パルスの印加中及び印加後にそれぞれ、磁場勾配の指数的増大及び減衰が典型的に観測される。
【0005】
米国特許第4,698,591号の「磁場勾配の渦電流補償方法(A Method for Magnetic Field Gradient Eddy Current Compensation)」では、勾配電源装置内にアナログ・プリエンファシス・フィルタを用いて、渦電流により誘起される勾配磁場の歪みを減少させるような態様で勾配コイルに印加される電流を成形する方法が開示されている。このフィルタは、複数の指数減衰成分と、システム較正中に設定すべき調節自在のポテンショメータとを含んでいる。システム較正に先立って、未補正の磁場勾配のインパルス応答を測定する測定手法が用いられ、次いで、プリエンファシス・フィルタについてポテンショメータ設定値が算出される。このような手法が米国特許第4,950,994号、同第4,698,591号及び同第4,591,789号に記載されている。
【0006】
ところで、鉄心の永久磁石又は鉄心強化型超伝導磁石には、他の形式の勾配誘起による磁場摂動が存在する。この摂動は、ヒステリシスとして知られており、十分に研究されてきておらず、一般化された補正法は完全には開発されていない。ヒステリシス現象を理解するために、図2に示すバイポーラ勾配波形の効果を考察する。鉄の磁化は図3に示す初期状態8にあるものと仮定する。磁化の初期状態は、未磁化の状態と定義されるが、この場合には、磁場が上昇した後で且つ一切の勾配が印加される前の状態と考えられる。最初の傾斜の立ち上がり(図2の10)の間に、鉄心が受ける磁場Hと共に、勾配コイルの電流が次第に増大する。この結果、図3の曲線11によって示すように、磁気誘導Bが磁場Hにつれて増大する。しかしながら、勾配が図2の参照番号12で示すようにゼロまで下降するとき、磁気誘導Bはゼロに回復しない。その代わりに、磁気誘導Bの磁場への依存は、他の曲線14によって特徴付けられる。この現象は、ヒステリシスとして知られており、残留した磁気誘導(ΔB)は、レマネンス(remanence )すなわち残留磁気と呼ばれている。勾配が図2の参照番号16で示すように負値まで更に下降すると、磁気誘導Bは曲線18を辿る。その後の勾配傾斜20によって、H対B曲線22が負の残留磁気(−ΔB)で終了する。以後の勾配パルスは磁化をループ状に変化させ、このループはヒステリシス・ループとして知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上の分析から、時間依存性の磁場勾配パルスがイメージングに用いられるときには、強磁性物質内に摂動磁場ΔBが生じ得ることが分かる。ヒステリシス効果が補償されなければ、多くの画像アーティファクトが生じ得る。例えば、高速スピン・エコー(FSE)法における位相エンコーディング勾配パルスによって誘起される残留磁気は、k空間データに一貫していない位相誤差を生じさせて、画像ボケ及びゴーストを招く可能性がある。
【0008】
この問題は、米国特許第5,729,139号で取り扱われている。この従来特許で提案されている解決法は、残留磁気によって生ずる位相誤差を補正するものである。これを実現する10通りの特定の方法が提案されており、これらの方法のすべてが、特別な規定されたパルス・シーケンス中の勾配パルス波形に対して変更を必要としている。しかしながら、規定することの出来るパルス・シーケンスに取り得る変形は無数にあるので、この従来法の教示に従って各々のパルス・シーケンスを変更することは実用的ではない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像アーティファクトを減少させるようにMRIシステムの残留磁気を制御するための方法及び装置である。より具体的には、MRIシステムは残留磁気補償機能を含んでおり、この機能は、残留磁気を予め選択された状態に駆動し、更に各々のいわゆるイメージング勾配に残留磁気リセット勾配波形を付加して残留磁気を該予め選択された状態に戻すようにする。残留磁気は、各々の勾配波形が発生された後に常に同じ値へ駆動されるので、取得されるNMRデータに生ずる位相誤差は、走査全体にわたって一貫して同一となる。取得されたNMRデータがフーリエ変換を用いて濃淡画像に再構成されるときには、この一定の位相誤差は実効的に不可視化されている。
【0010】
本発明は、商用MRIシステムにおいて具現化するのが容易である。各々のイメージング勾配波形に同一の残留磁気リセット勾配波形を付加することができるので、複雑な計算は必要でなく、また、可能な各々のパルス・シーケンスを逐一カスタマイズする必要もない。残留磁気リセット勾配波形は、走査中にMRIシステムによって発生される各々のイメージング勾配波形の終端に単純に付加される。
【0011】
【発明の一般的な説明】
MRIシステムにおいて、図4に示すような一連の次第に減少する振幅を有する勾配波形24、25、26及び27が印加された場合、このMRIシステム内の強磁性構造は、図5に示すようにそれぞれのヒステリシス曲線28、29、30及び31に沿って駆動される。最大振幅の勾配パルスが最初に印加されているので、残留磁気は、各々の勾配波形が印加された後に点32の同じ値に戻る。図から分かるように、相対的に小さい勾配パルスのヒステリシス・ループは、第1の勾配パルス24の相対的に大きいヒステリシス・ループ28内に入れ子式になっている。第1の勾配パルス24がMRIシステムに可能な最大の振幅である場合、以降のすべての正の勾配パルスによって同じレベルΔBs,max の残留磁気が残る。一連の負の勾配波形が発生されるときにも同じ結果が生ずるが、この場合には、残留磁気の値は−ΔBs,max となり、この値に留まる。
【0012】
本発明は、MR走査の全体にわたって残留磁気を±ΔBs,max に容易に維持することができるという事実を認識し、この事実を利用している。この一貫した残留磁気によって生ずる位相誤差は、再構成後の濃淡画像では一切見えない。なぜならば、再構成がフーリエ変換法を用いて行われるからである。
【0013】
本発明は、多くの方法で具現化することができる。走査の開始時に、残留磁気を+ΔBs,max 又は−ΔBs,max のいずれかに変化させるような勾配パルスを印加する。必要があれば、このようなパルスを、3つすべての軸上で相次いで又は同時に印加することができる。次いで、イメージング・パルス・シーケンス中に勾配波形が発生されるとき、必要に応じて残留リセット勾配波形を勾配波形に付加して、残留磁気を±ΔBs,max に戻す。例えば、+ΔBs,max を選択した場合には、残留磁気リセット勾配波形は、イメージング・パルス・シーケンス中に発生される各々の負の勾配パルスに続く極めて短い持続時間の最大振幅の正の勾配パルスである。イメージング勾配パルスの極性が正であれば、残留磁気リセット・パルスは、図5について上述した理論に従って省略してよい。しかしながら、イメージング勾配パルスの極性が負である場合は、リセット・パルスを印加しなければならない。
【0014】
後述する好ましい実施例では、残留磁気リセット勾配波形は、図6に示すようなバイポーラ勾配波形である。この波形は、負のローブ36及びこの後に続く同様な正のローブ37を含んでおり、第ゼロ勾配モーメントを維持する。勾配ローブ36及び37は可能な最大の振幅を有し、これらの勾配の持続時間は可能な限り短くする。パルスの短さは、主として勾配増幅器のスルー・レート(slew rate )によって決定される。
【0015】
図6の残留磁気リセット勾配波形の正のローブ37は、残留磁気を+ΔBs,max に駆動する。負の勾配ローブ36は、正の勾配ローブ37と面積が等しく、波形全体の正味の面積がゼロとなるようにする。これにより、横磁化の正味の位相を乱さずに残留磁気リセット勾配波形をイメージング勾配波形に付加することが可能になる。−ΔBs,max の残留磁気が選択される場合には、勾配ローブ36及び37の極性を入れ替えて、最後の勾配ローブが残留磁気を−ΔBs,max に駆動するようにする。
【0016】
当業者には、残留磁気リセット勾配波形が多くの異なる形状を有し得ることが明らかであろう。例えば、残留磁気リセット勾配波形は、各々のローブが最大勾配振幅にあるような正弦波の形状であってよい。また、イメージング・パルス・シーケンスが再集束RFパルスを含んでいるときには、残留磁気リセット勾配波形を2つの部分に分割して、一方のローブを再集束パルスの前に印加し、他方のローブを再集束パルスの後に印加するようにすることができる。スピン磁化は再集束パルスによって極性を反転させられるので、2つのリセット勾配ローブの極性は同じにする。
【0017】
【好適実施例の説明】
図1には、本発明を組み込んだ好ましいMRIシステムの主要な構成要素が示されている。システムの動作は、キーボード及び制御パネル102及び表示装置104を含んでいるオペレータ・コンソール100によって制御される。コンソール100はリンク116を介して独立したコンピュータ・システム107と接続されており、コンピュータ・システム107により、操作者はスクリーン104上での画像の形成及び表示を制御することが可能になる。コンピュータ・システム107は、バックプレーンを介して互いに連絡する幾つかのモジュールを含んでいる。これらのモジュールには、画像プロセッサ・モジュール106と、CPUモジュール108と、画像データ配列を記憶するフレーム・バッファとして当業界で公知のメモリ・モジュール113とが含まれている。コンピュータ・システム107は、画像データ及びプログラムを記憶するためのディスク記憶装置111及びテープ・ドライブ112に結合されており、また、高速シリアル・リンク115を介して別個のシステム制御部122と通信する。
【0018】
システム制御部122は、バックプレーン118によって互いに接続されている一組のモジュールを含んでいる。これらのモジュールには、CPUモジュール119とパルス発生器モジュール121とが含まれており、パルス発生器モジュール121はシリアル・リンク125を介してオペレータ・コンソール100に接続されている。リンク125を介して、システム制御部122は実行されるべき走査シーケンスを指示する命令(コマンド)を操作者から受け取る。パルス発生器モジュール121は、システムの構成要素を動作させて、所望の走査シーケンスを実行させる。パルス発生器モジュール121は、発生されるべきRFパルスのタイミング、大きさ及び形状、並びにデータ取得ウィンドウのタイミング及び長さを指示するデータを発生する。パルス発生器モジュール121は、勾配補償システム129を介して一組の勾配増幅器127に接続されており、走査中に発生される勾配パルスのタイミング及び形状を指示する。パルス発生器モジュール121はまた走査室インタフェイス回路133に接続されており、走査室インタフェイス回路133は、患者及び磁石システムの状態に関連した様々なセンサからの信号を受信する。走査室インタフェイス回路133を介して、患者位置決めシステム134もまた、走査に望ましい位置に患者を移動させるための命令を受信する。
【0019】
パルス発生器モジュール121によって発生される勾配波形は、後に詳述するように勾配補償システム129によって補償されて、Gx 増幅器とGy 増幅器とGz 増幅器とで構成されている勾配増幅器システム127に印加される。各々の勾配増幅器は、対応する勾配コイル(図示されていない)を励起する。当業界で周知のように、勾配コイルは、取得される信号を空間的にエンコードするのに用いられる線形磁場勾配を発生する。また、磁石アセンブリ141が、分極用磁石(図示されていない)と全身型RFコイル(図示されていない)を含んでいる。好ましい実施例では、分極磁場は、米国特許第5,652,517号「MRI装置用の磁石アセンブリ(Magnet Assembly For MRI Apparatus )」に記載されているように、永久磁石、及び磁場を成形すると共に方向付けるのに用いられる付設の鉄心によって形成される。これらの要素は、勾配磁場によって磁化されて、本発明が扱う問題を生ずるものである。但し、本発明は、鉄心強化型超伝導磁石等のその他の磁石構造にも応用可能である。
【0020】
システム制御部122内の送受信器モジュール150がパルスを発生し、これらのパルスは、RF増幅器151によって増幅されて、送信/受信(T/R)スイッチ154によって磁石アセンブリ141内のRFコイルに結合される。この結果として、患者の体内の励起された核によって発生される信号は、同じRFコイルによって検知されて、送信/受信スイッチ154を介して前置増幅器153に結合される。増幅されたNMR信号は、送受信器150の受信器部において復調され、濾波され、ディジタル化される。送信/受信スイッチ154は、パルス発生器モジュール121からの信号によって制御されて、送信モード時にはRF増幅器151をRFコイルに電気的に接続し、受信モード時には前置増幅器153をRFコイルに電気的に接続する。送信/受信スイッチ154はまた、送信モード又は受信モードのいずれの場合にも、分離型RFコイル(例えば、頭部コイル又は表面コイル)を用いることを可能にする。
【0021】
RFコイルによって検知されたNMR信号は、送受信器モジュール150によってディジタル化されて、システム制御部122内のメモリ・モジュール160へ転送される。走査が完了してデータ・アレイの全体がメモリ・モジュール160内に取得されたときに、アレイ・プロセッサ161が動作して、このデータを画像データ・アレイへ変換する。この画像データの集合は、シリアル・リンク115を介してコンピュータ・システム107へ伝送されて、ここで、ディスク・メモリ111に記憶される。オペレータ・コンソール100から受信された命令に応答して、この画像データを外部ドライブ112に保管してもよいし、又は後に詳述するように画像プロセッサ106によって更に処理してオペレータ・コンソール100へ伝送して、表示装置104に表示してもよい。
【0022】
送受信器150に関する更なる詳細については、米国特許第4,952,877号及び同第4,992,736号に記載されている。これらの特許はここに参照されるべきものである。
【0023】
図1及び図7について詳細に説明する。本発明は、パルス発生器モジュール121及び勾配補償システム129において具現される。勾配補償システム129は波形メモリ200を含んでおり、波形メモリ200は、図6の残留磁気リセット勾配波形をディジタル形態で記憶する。コントローラ202が制御バス204を介してパルス発生器モジュール121から命令を受け取ると、この記憶されている波形がコントローラ202によって読み出される。
【0024】
波形メモリ200から読み出されたディジタル値は、データ・バス210を介して1つ又はそれ以上のD/A変換器206、207及び208へ印加される。コントローラ202は、適当なD/A変換器206〜208をイネーブルにし、メモリ200から波形を読み込んで、1つ又はそれ以上のD/A変換器206〜208の出力に図6のアナログ形式の波形を発生する。これらの出力が、それぞれx軸、y軸及びz軸の勾配増幅器127を駆動する。
【0025】
イメージング・パルス・シーケンスが図1のMRIシステムによって実行されるときには、パルス発生器モジュール121は、データ・バス210上にイメージング勾配波形を形成し、これらの波形を適当なD/A変換器206〜208へ印加する。次いで、コントローラ202が制御バス204から図6に示すような残留磁気リセット勾配波形を付加するように信号で指示される。コントローラ202は、メモリ200から適当な波形を読み込んで、この波形を適当なD/A変換器206〜208へ印加する。上で議論したように、残留磁気リセット勾配波形は、パルス発生器モジュール121によって形成される各々のイメージング波形の後に付加してもよいし、又は選択されたプラス若しくはマイナスのΔBs,max と反対の極性の勾配ローブを有する波形の後にのみ付加してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用するMRIシステムのブロック図である。
【図2】図1のMRIシステムによって発生されるイメージング勾配波形の一例を示す波形図である。
【図3】図2のイメージング勾配波形によって形成されるヒステリシス曲線を示す単純化されたグラフである。
【図4】本発明の基礎を成す理論を説明するのに用いられる一連の勾配波形を示す波形図である。
【図5】図4の勾配によって形成されるヒステリシス曲線を示すグラフである。
【図6】図1のMRIシステムに用いられる残留磁気リセット勾配波形の好ましい実施例を示す波形図である。
【図7】図1のMRIシステムの一部を形成する勾配補償システムの電気ブロック図である。
【符号の説明】
100 オペレータ・コンソール
102 キーボード及び制御パネル
104 表示装置
106 画像プロセッサ・モジュール
107 コンピュータ・システム
108、119 CPUモジュール
111 ディスク記憶装置
112 テープ・ドライブ
113、160 メモリ・モジュール
115 高速シリアル・リンク
116 リンク
118 バックプレーン
121 パルス発生器モジュール
122 システム制御部
125 シリアル・リンク
127 勾配増幅器システム
129 勾配補償システム
133 走査室インタフェイス回路
134 患者位置決めシステム
141 磁石アセンブリ
150 送受信器
151 RF増幅器
153 前置増幅器
154 送信/受信スイッチ
161 アレイ・プロセッサ
200 波形メモリ
202 コントローラ
204 制御バス
206、207、208 D/A変換器
210 データ・バス

Claims (16)

  1. 走査の間に磁気共鳴画像データを取得するのに用いられるイメージング勾配波形により生じる磁気共鳴イメージング・システムの強磁性体内残留磁気に起因する磁気共鳴画像の画像アーティファクトを減少させる方法であって、
    前記磁気共鳴イメージング・システムの強磁性体内残留磁気を予め選択した最大値へ駆動する工程と、
    前記走査の間にイメージング勾配波形に残留磁気リセット勾配波形(36,37)を付加することにより、前記走査の間において前記磁気共鳴画像データが取得されるときの前記強磁性体内残留磁気を前記予め選択した最大値に維持する工程と、を有する前記方法。
  2. 前記予め選択した最大値は、前記イメージング勾配波形により発生され得る最大残留磁気であることを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記残留磁気リセット勾配波形(36,37)は、前記走査の間に発生されるすべてのイメージング勾配波形に付加されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記残留磁気リセット勾配波形(36,37)は、反対の極性を有する2つの同一の勾配ローブを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記各々の勾配ローブ(36,37)は、前記磁気共鳴イメージング・システムに可能な最大の勾配磁場を発生することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 残留磁気リセット勾配波形(36,37)をイメージング勾配波形に付加する前記工程は、該イメージング勾配波形の形状を変更する工程を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記イメージング勾配波形の持続時間が変更されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. 前記イメージング勾配波形の持続時間が増大されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 前記イメージング勾配波形の持続時間が減少されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. パルス発生器(121)により発生されるイメージング勾配波形に応答して走査の間にイメージング磁場勾配を発生する勾配システム(127)を有している磁気共鳴イメージング・システムにおいて、
    前記勾配システム(127)に結合されていて、各々のイメージング磁場勾配の発生の後に残留磁気補償磁場勾配(36,37)を発生する勾配補償システム(129)を備え、
    当該磁気共鳴イメージング・システムの強磁性体内残留磁気が、前記走査の全体にわたって、予め選択された最大レベルに維持されることを特徴とする磁気共鳴イメージング・システム。
  11. 前記勾配補償システムは、前記走査の間に発生される各々のイメージング磁場の後に前記残留磁気補償磁場を発生するように前記勾配システムに指令することを特徴とする請求項10に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
  12. 前記勾配補償システムは、反対の極性の2つの同一のローブを有する残留磁気リセット勾配波形(36,37)を発生することを特徴とする請求項10に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
  13. 各々の前記ローブが、前記磁気共鳴イメージング・システムに可能な最大の振幅を有することを特徴とする請求項12に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
  14. 前記勾配補償システムは、少なくとも部分的には前記イメージング磁場勾配を変化させることにより、前記残留磁気リセット磁場勾配を発生することを特徴とする請求項10に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
  15. 前記イメージング磁場勾配は、その持続時間を減少させることにより変更されることを特徴とする請求項14に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
  16. 前記イメージング磁場勾配は、その持続時間を増大させることにより変更されることを特徴とする請求項14に記載の磁気共鳴イメージング・システム。
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