JP4518299B2 - Control device for battery-assisted bicycle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動補助自転車の制御装置に関し、特に、電動補助装置を備えない自転車(以下、「通常の自転車」と呼ぶ)と同様の走行感覚で運転できるようにするのに好適な電動補助自転車の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人力でペダルに加えられた力つまり踏力を後輪に伝達するための人力駆動系と、踏力に応じて人力駆動系に補助動力を付加させることができるモータ駆動系とを備えた電動補助自転車が知られている。この電動補助自転車は踏力とペダル回転数とに応じたモータ出力で人力を補助するよう構成されていて、踏力が大きくなるとモータ出力が大きくなって人力は軽減される。すなわち、モータ出力は踏力比例出力である。
【0003】
また、電動補助自転車と通常の自転車との重量差分を補助できるようにモータ出力を発生させることが考えられる。例えば、特開平8−127386号公報には、通常の自転車との重量差分をモータで補助するようにして、手押し走行時の人の負担を軽減するようにした電動補助自転車が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の電動補助自転車は、モータ出力が踏力比例出力であるため、ペダル回転に追従して周期的に大小変化する踏力に対して、この周期的な変化を増幅する方向に補助動力が与えられる。したがって、補助動力によって人の負担は軽減できるが、車速は周期的に変動する傾向がある。
【0005】
一方、上記公報に記載されたように踏力を考慮せずに自転車の重量差分を補助動力でまかなうようにすれば、車速の周期的な変動は発生しない。しかし、従来は、乗車走行時にも踏力を考慮しないで補助動力を与えるようなことは考えられておらず、単に、手押し走行時の部分的な利用に限定されていた。したがって、傾斜路面の走行までも考慮にいれると、傾斜センサ等、他の補助制御手段が必要であった。
【0006】
また、補助動力を発生させるモータは車両の駆動時のみに使用され、非駆動時に、発電を伴う回生作用については考慮されていなかった。モータの回生は、バッテリの充電に利用できるとともに、車両に対する有効な制動手段としても利用できることから電動補助自転車へ採用することが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、踏力の周期的な変動を増幅させることなく、傾斜路面や平坦路のいずれにおいても通常の自転車と変わらない走行感覚で運転できる電動補助自転車を実現できるとともに、モータの回生作用を利用できる制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、人力による駆動力を後輪に伝達するための人力駆動系と、バッテリで付勢されるモータによる駆動力を後輪に伝達するモータ駆動系とを備えた電動補助自転車の制御装置において、車両の実走行抵抗に応じた駆動力を前記モータ駆動系で発生させる補助動力発生手段と、車両の運転状態を判別する運転状態判別手段と、前記実走行抵抗が負の場合に、車両の運転状態に応じて前記モータ駆動系に回生指示を供給する回生制御手段とを具備した点に第1の特徴がある。
【0009】
第1の特徴によれば、平坦地や上り坂では実走行抵抗に応じた補助動力を発生させる一方、実走行抵抗が低下する下り坂では回生により適度な制動が得られるので、平坦地と同様の走行感覚で運転することができる。また、回生による発電電流をバッテリに充電することができる。
【0010】
また、本発明は、前記回生制御手段が、車速に応じて回生出力を変化させられるように前記回生指示を供給する点に第2の特徴があり、予定の高車速域では車速に応じて回生出力の変化量が漸増されるように前記回生指示を供給する点に第3の特徴がある。
【0011】
第2の特徴によれば、例えば下り坂の下り程度によって車速が増大したときに、回生出力が増大するように設定すれば、下り坂の程度に応じた制動が働き、下り坂の程度にかかわらず、平坦地と同様の走行感覚で運転することができる。また、第3の特徴によれば、車速が増大するほど、制動がより一層大きく働くので、下り坂で車速制限がされる。
【0012】
また、本発明は、前記回生制御手段が、ブレーキ操作の検出に応答して回生出力が増大されるように前記回生指示を供給する点に第4の特徴がある。第4の特徴によれば、ブレーキ操作による制動に加えて、回生制動が加わり、効果的に車両を制動させることができる。
【0013】
さらに、本発明は、前記回生制御手段が、車両押し歩き時に相当する予定の低車速域では前記回生指示を禁止する点に第5の特徴がある。車両押し歩き時も、走行時より実走行抵抗が低下して下り坂と判断されることがあるが、第5の特徴によれば、このように下り坂と判断されることがあっても低速であった場合には回生出力は制限されるので制動がかかるのを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る制御装置を有する電動補助自転車の側面図である。電動補助自転車の車体フレーム1は、車体前方に位置するヘッドパイプ2と、ヘッドパイプ2から後下がりに延びるダウンパイプ3と、ダウンパイプ3に連結されて後方に延びるリヤフォーク4と、ダウンパイプ3の最下端から上方に立ち上がるシートポスト5とを備える。
【0015】
ヘッドパイプ2にはフロントフォーク6が回動自在に支持される。フロントフォーク6の下端には前輪7が軸支され、フロントフォーク6の上端には操向ハンドル8が取り付けられる。操向ハンドル8には、ブレーキレバー9が設けられ、ブレーキレバー9から引き出されるケーブル10は、フロントフォーク6に固定された前輪ブレーキ11に連結される。同様に後輪ブレーキ用のブレーキレバーも操向ハンドル8に設けられるが、図示は省略している。また、ブレーキレバー9には、このブレーキレバー9が操作されたことを感知するブレーキセンサ(図示せず)が設けられる。
【0016】
シートポスト5の上端に連結される左右一対のステー12は後下がりに延び、下端近傍でリヤフォーク4と結合される。リヤフォーク4とステー12とが結合されてなる部材には後輪13が支持され、さらに前記部材に支持されて後輪13のハブと同軸上に補助動力源としてのモータ14が設けられる。モータ14としては、高トルクかつ低フリクションである三相ブラシレスモータが好ましい。このモータ14の具体的な構造や制御に関しては後述する。
【0017】
シートポスト5には、上端にシート15を備えた支持軸16が、シート15の高さを調整可能なように装着される。シート15の下方でシートポスト5と後輪13との間にはモータ14に電力を供給するバッテリ17が設けられる。バッテリ17は、シートポスト5に固着されるブラケット18に保持される。ブラケット18には給電部19が設けられ、この給電部19は、図示しない電線でモータ14に結合されるとともに、バッテリ17の電極に接続される。バッテリ17の上部は、バンド20とバックル金具21とからなる締結具でシートポスト5に支持される。
【0018】
前記ダウンパイプ3とシートポスト5との交差部には、車体の左右に延びるクランク軸22が支持され、クランク軸22には、クランク23を介してペダル24が結合される。クランク軸22には図示しない踏力センサを介して駆動スプロケット25が連結され、ペダル24に加えられた踏力は踏力センサを介して駆動スプロケット25に伝達される。 駆動スプロケット25と後輪13のハブに設けられた従動スプロケット26間にはチェーン27が掛け渡される。チェーン27の張り側および駆動スプロケット25にはチェーンカバー28が被せられる。クランク軸22には、クランク軸22の回転センサが設けられる(図示せず)。回転センサとしては、自動車用エンジンのクランク軸回転検出に用いられるセンサ等、公知のものを使用できる。
【0019】
続いて、クランク軸22に装着された踏力検出装置を説明する。図19はクランク軸22周辺の断面図であり、図20は図19のA−A矢視図である。ダウンパイプ3に固着された支持パイプ100の両端に螺挿されたキャップ101L,101Rとクランク軸22に形成された段差との間にはボールベアリング102L,102Rがそれぞれ嵌挿され、クランク軸22を回転自在に支承する。
【0020】
クランク軸22の左右端には、ボルト103Bに適合するナット103Cでクランク23がそれぞれ固定される(右側のみ図示)。クランク23と支持パイプ100との間にはワンウェイクラッチ104の内輪105が固定される。内輪105の外周には駆動スプロケット25がブッシュ105Aを介して回動自在に支承されている。駆動スプロケット25のスラスト方向の位置はナット106Aとプレート106Bとによって規制されている。
【0021】
駆動スプロケット25には蓋体107が一体的に設けられていて、これら駆動スプロケット25と蓋体107で囲繞された空間には、伝達プレート108が配設されている。伝達プレート108は駆動スプロケット25に対して同軸で、かつクランク軸22を軸とした回転方向では互いに予定量のずれが許容されるよう支持されている。
【0022】
駆動スプロケット25および伝達プレー108にまたがって、複数(ここでは6個)の窓109が穿設されており、この窓109の内側には圧縮コイルばね110がそれぞれ収容されている。圧縮コイルばね110は駆動スプロケット25および伝達プレート108間で、互いに回転方向のずれが生じたときに、ずれに対する抗力を生ずるように作用する。
【0023】
伝達プレート108のハブの内周にはワンウェイクラッチ104の外輪としてのラチェット歯111が形成されていて、このラチェット歯111は前記内輪105に支持されて放射方向にばね112で付勢されているラチェット爪113と係合する。ワンウェイクラッチ104には防塵のためのカバー114が設けられる。
【0024】
伝達プレート108には、踏力伝達リング124に固着された踏力伝達用の突起部115が係合する係止孔116が設けられる。駆動用スプロケット25には、突起部115を係止孔116に係合可能にするための窓117が設けられていて、突起部115はこの窓117を貫通して、係止孔116に嵌合される。
【0025】
駆動スプロケット25および伝達プレート108にまたがって、前記窓109とは別の小窓が複数(ここでは3個)穿設されており、この小窓の内側には圧縮コイルばね118がそれぞれ収容される。圧縮コイルばね118は伝達プレート108をその回転方向119側に付勢するように配置されている。すなわち、駆動スプロケット25と伝達プレート108との結合部のガタを吸収する方向に作用しており、伝達プレート108の変位が駆動スプロケット25へ良好な応答性で伝達されるように機能する。
【0026】
駆動スプロケット25の、車体寄りつまりダウンパイプ3側には、踏力検知装置のセンサ部分(踏力センサ)47が装着されている。踏力センサ47は駆動スプロケット25に固定された外側リング120と、この外側リング120に対して回転自在に設けられ、磁気回路を形成するためのセンサ本体121とを有する。
【0027】
外側リング120は電気絶縁性を有する材料で形成されており、図示しないボルトで駆動スプロケット25に固定される。外側リング120の、駆動スプロケット25側にはカバー122が設けられ、止めねじ123で外側リング120に固定されている。
【0028】
図21は、センサ本体121の拡大断面図である。前記クランク軸22と同心にコイル125が設けられ、このコイル125の軸方向両側に配置されて、コイル125の外周方向に張り出した一対のコア126A,126Bが設けられる。また、前記コア126A,126B間には、環状の第1誘導体127と第2誘導体128が設けられる。第1誘導体127と第2誘導体128とは、踏力伝達リング124から伝達される踏力に応じて互いに円周方向で変位可能であり、この変位によって、コア126A,126B間における部分での互いの重なり量が変化するように構成される。その結果、コイル125に通電したとき、コア126A,126Bおよびコアカラー129、ならびに第1誘導体127および第2誘導体128を含む磁気回路の磁束は踏力に応じて変化する。そこで、この磁束の関数であるコイル125のインダクタンス変化を検出して踏力検出することができる。なお、図19において、符号130,131はセンサ本体121の支持部材、符号132はベアリング、符号133はコイル125から引き出されるリード線である。
【0029】
上記踏力検出装置は、本出願人の先願(特願平11−251870号(整理番号A99−1026))の明細書に詳細に記載されている。なお、踏力検出装置は、上述のものに限らず、公知のものを適宜選択して使用することができる。
【0030】
図3は、モータ14の断面図である。リヤフォーク4の後端およびステー12の下端の接合部から後方に張り出したプレート29には、変速機を組み込んだシリンダ30が軸31で支持される。シリンダ30の外周にはホイールハブ32が嵌合される。ホイールハブ32は内筒および外筒を有する環状体であり、内筒の内周面がシリンダ30の外周に当接する。ホイールハブ32の側面には、シリンダ30から張り出した連結板33がボルト34によって固定される。ホイールハブ32の外筒の内周にはモータ14のロータ側磁極を構成するネオジウム磁石35が所定間隔をおいて配置される。すなわち外筒は磁石35を保持したロータコアを構成する。
【0031】
ホイールハブ32の内筒の外周には軸受36が嵌合し、この軸受36の外周にはステータ支持板37が嵌合する。ステータ支持板37の外周にはステータ38が配置され、ボルト40によって取り付けられる。ステータ38はロータコアつまりホイールハブ32の外筒と所定の細隙を有するように配置され、このステータ38には、三相コイル39が巻装される。
【0032】
ステータ支持板37の側面には、ホール素子で構成される磁極センサ41が設けられる。磁極センサ41は前記ホイールハブ32から突出して設けられる磁石42が通過するときの磁束変化を感知して、ロータとしてのホイールハブ32の位置信号を出力する。磁極センサ41はモータ14の各相に対応して3カ所に設けられる。
【0033】
また、ステータ支持板37の側面には、磁極センサ41からの位置信号によって前記三相コイル39への通電制御を行うための制御基板43が設けられ、この制御基板43上にはCPUやFET等の制御素子が装着される。なお、制御基板43は前記磁極センサ41用の取り付け基板と一体化できる。
【0034】
ホイールハブ32の外周には図示しない後輪のリムと連結されるスポーク44が固着される。さらに、ステータ支持板37の、前記制御基板43等が装着された側とは反対側には、ボルト45によってブラケット46が固定され、ブラケット46は前記車体フレームのプレート29に図示しないボルトで結合される。
【0035】
このように、後輪13の軸31と同軸上に配置したステータとロータとからなる三相ブラシレスモータ14が設けられ、チェーン17と従動スプロケット26とによって伝達される人力に付加される補助動力を発生する。
【0036】
続いて、上記モータ14に対する通電制御つまり出力制御について説明する。
図4は、想定走行路における補助動力の発生態様を示す図であり、横軸は時間軸である。ここでは、平坦路から始まり、上り坂および下り坂を経て、再び平坦路を走行する路面を想定する。この想定走行路において、平坦路から徐々に速度を上げ、上り坂にさしかかった後、定速走行する走行パターンを設定する。図中、曲線で示された駆動力は踏力比例で補助動力を発生させた従来の制御に係るものであり、小さい曲線は踏力Taによる駆動力(人力)Phを示し、この曲線と同位相の大きい曲線はモータによる補助動力Pmを示す。この図から理解されるように、人力Phと補助動力Pmとが1対1の比となるように制御する従来方式では、上り坂において補助動力Pmは増大するものの、人力Phも高いレベルにある。
【0037】
これに対して、本実施形態では、平坦路、上り坂および下り坂のいずれの路面においても所定の駆動力つまり軽快車の平地走行抵抗相当の駆動力を人が分担するように制御する。具体的には、走行によって生じる走行抵抗Raのうち、一般に軽快車と呼ばれる、通常の自転車のうちでも比較的重量の小さい車両を平坦路で運転するときの抵抗分のみを人力で負担し、残りをモータ14の出力で補助するようにする。これによって、運転者はどのような路面であっても平坦路を軽快車で走行するときのような感覚で運転できる。図4において、走行時に実際に発生する抵抗Raに対して、補助動力Pmを与えるようにモータトルクを発生させる。この際、(Ra−Pm)が所定値となるようにモータトルクは決定される。つまり、運転者は軽快車の平地走行抵抗に相当する所定の踏力Taによって自転車を走行させることができる。
【0038】
以下に、上記出力制御をさらに詳細に説明する。但し、上記の内容は、本実施形態における出力制御の基本的概念であり、以下に述べる具体的な制御では、種々の変形も含んでいる。
【0039】
図1は、実走行抵抗に応じてモータ14の出力を制御する制御装置の要部機能ブロック図であり、この機能における演算部および記憶部等はマイクロコンピュータによって実現できる。同図において、踏力検出部51は踏力センサ47の検出信号により踏力Taを検出する。クランク回転数検出部52はクランク回転センサ48の検出信号によりクランク回転数NCRを検出する。人力算出部53は、ペダル24から入力される踏力に比例した駆動力Phを、次式(式1)を使用して算出する。Ph=Ta×NCR×k1…(式1)。但し、k1は係数である。
【0040】
総駆動力算出部54は人力によって得られる駆動力PhとモータトルクTおよびモータ回転数Nmに基づくモータ出力とを加算して総駆動力Pwを算出する。ここで使用されるモータトルクTは前回値つまり前回値メモリ61に格納されている値T-1である。
【0041】
モータ回転数検出部56はモータ回転センサ49の検出信号によりモータ回転数Nmを検出する。車速検出部57は車速センサ50の検出信号により車速Vを検出する。なお、モータ回転センサ49および車速センサ50として前記磁極センサ41を使用できる。
【0042】
車速メモリ58には車速Vの前回検出値V-1が記憶される。車速変化量算出部59は車速Vの前回値V-1と今回値Vとの差ΔVを算出する。標準走行抵抗演算部60は車速Vにより通常の自転車の平地走行抵抗Rrをマップ検索する。
【0043】
走行抵抗算出部62は総駆動力Pwおよび車速変化量ΔVに基づいて車速V毎のマップを検索して実走行抵抗Raを算出する。実走行抵抗Raを求めるマップは後述する。なお、走行抵抗算出部62では、総駆動力Pwに代えて総駆動力Pwの積算値を用いてもよい。すなわち、総駆動力積算部55を設けて、その出力を使用できる。総駆動力積算部55は、予定時間毎または予定期間毎の総駆動力Pwを積算して積算値P・hを求める。例えば、クランク軸22の1回転中の総駆動力Pwの積算値P・hを求める。
【0044】
補助動力算出部63は実走行抵抗Raから通常の自転車の平地走行抵抗Rrを減算してモータ14による補助動力Pmを算出する。モータトルク算出部64では、モータ回転数Nmと補助動力Pmとに基づいてモータ14に指令するモータトルクTを算出する。モータトルクTは予めモータ回転数Nmと補助動力Pmとの関数として設定されるマップを検索することによって求める。算出されたモータトルクTはモータ14の制御部に出力されるとともに、前回値メモリ61に格納される。
【0045】
このように、上記制御装置によれば、ペダル24を一漕ぎする間の投入エネルギに対応する車速変化によって実走行抵抗Raが求められ、この実走行抵抗Raのうち、通常の自転車の平地走行時の走行抵抗分Rrを除いた分がモータ14の出力となって人力に付加される。
【0046】
図5は、上記制御装置の要部機能(その2)を示すブロック図である。この制御装置では、路面傾斜判断手段を備え、路面傾斜に応じて補助動力Pmを増減調整できる。図5において、アシスト車平地走行抵抗算出部65を備え、車速Vに基づいて、予め定めたマップを検索してアシスト車平地走行抵抗R1を算出する。路面傾斜判断部66は、走行抵抗算出部62で算出された実走行抵抗Raとアシスト車平地走行抵抗R1とに基づき、実走行抵抗Raが平地走行抵抗R1より予定以上に大きい場合は、上り坂走行であると判断し、実走行抵抗Raが平地走行抵抗R1より予定より小さい場合は、下り坂走行であると判断する。上り坂開始時は、タイマ67を起動し、このタイマ67による計測が終了するまで補助力増大部68を付勢する。一方、下り坂開始時は、タイマ69を起動し、このタイマ69による計測が終了するまで補助動力低減部70を付勢する。
【0047】
補助動力増大部68は補助動力の算出に使用される係数を、補助動力Pmが増大するように補正し、補助動力低減部70は、補助動力の算出に使用される係数を、補助動力Pmが低下するように補正する。補助動力算出部63は、補助動力増大部68および補助動力低減部70から供給される補正された係数に従って、路面傾斜に応じて補正された補助動力Pmを出力する。
【0048】
図6は、補助動力決定のタイミングを示す図である。同図には、車速V、踏力Ta、モータによる補助動力Pm、並びにこれらの検出・演算タイミングを示す。各センサの検出出力は踏力Taの最小値が検出されたときから、次に踏力Taが最小値になるまでの間に読み込まれる。そして、踏力Taが最小値となったときに、その時点での各センサの検出値をもとに、次回の補助動力Pmの演算を開始する。また、踏力Taが最小値となったときに、車速Vを検出し、前回の車速との差ΔVを算出する。例えば、タイミングt1,t2,t3で、補助動力Pmの演算と、車速差(V−V-1)の演算とを行う。また、タイミングt1,t2,t3で演算開始された補助動力Pmを得るための通電デューティをタイミングt1’,t2’,t3’でそれぞれ指示する。
【0049】
図7は、モータ14の出力制御回路図であり、図8は通電タイミングと通電デューティを示す図である。図7において、全波整流器71は3相のステータコイル39に接続されたFET(一般的には個体スイッチング素子)71a,71b,71c,71d,7e,71fを有し、このFET71a〜71fはドライバ72によって通電制御される。通電デューティは前記モータトルク算出部64から供給される指示に基づいてデューティ設定部73で設定されドライバ72に入力される。
【0050】
補助動力Pmを付与する駆動タイミングにおいては、前記デューティ設定部73からドライバ72に通電デューティが供給され、ドライバ72はこの通電デューティに従い、FET71a〜71fを付勢し、バッテリ17から電流を供給する。一方、回生出力を発生させる場合は、前記駆動タイミングから電気角で180度ずれた回生タイミングにおいて、前記デューティ設定部73からドライバ72に通電デューティが供給され、ドライバ72はこの通電デューティに従い、FET71a〜71fを付勢する。回生タイミングでFET71a〜71fが付勢されると、ステータコイル39に発生した電流はFET71a〜71fで整流され、バッテリ17に給電される。
【0051】
なお、駆動タイミングか回生タイミングであるかは、モータトルク算出部64から供給される要求モータトルクTをもとにトルク判断部74で判断される。モータトルクの要求値Tが正であるときは駆動タイミングに通電タイミングを設定し、モータトルクの要求値Tが負であるときは回生タイミングに通電タイミングを設定する。
【0052】
図8において、FET71a〜71fは通電角を電気角120度に設定して付勢される。同図は、駆動タイミングでの通電タイミングを示し、回生タイミングでは、ハイ側のFET71a,71c,71eをこの駆動タイミングから電気角で180度ずらせる。
【0053】
図9、図10は、実走行抵抗に応じた補助動力を発生する処理の要部フローチャートである。同図において、ステップS1では、モータ回転センサ49の検出出力に基づいて車速Vを算出する。ステップS2では、車速Vに基づいて電動補助自転車(以下、「アシスト車」という)の平地走行抵抗R1、および通常の自転車(軽快車)の平地走行抵抗Rrを算出する。例えば、車重量12kgの軽快車を体重55kgの人が運転する場合を標準の平地走行抵抗Rrとし、車重量26kgのアシスト車を体重65kgの人が運転する場合をアシスト車の平地走行抵抗R1とする。
【0054】
これら平地走行抵抗R1、Rrは、予め設定されているマップから検索することができる。図11は、車速Vと平地走行抵抗R1、Rrとの関係についてその一例を示すマップである。同図には、アシスト車の平地走行抵抗R1および通常の自転車の平地走行抵抗Rrを、それぞれ車速Vの関数として示す。このマップに車速Vを適用してアシスト車の平地走行抵抗R1および通常の自転車の平地走行抵抗Rrを求めることができる。
【0055】
図9に戻り、ステップS3では、前回検出した車速V-1と今回検出した車速Vとの差(V−V-1)を算出して車速変化量ΔV(値が負のときは減速)を求める。ステップS4では、踏力センサ47およびクランク回転センサ48の検出出力により、それぞれ踏力Taおよびクランク回転数NCRを検出する。ステップS5では、次式(式2)により、踏力Taおよびクランク回転数NCRの関数である踏力比例分の出力つまりモータトルクT0を算出する。モータトルクT0=f(Ta,NCR)…(式2)。
【0056】
ステップS6では、モータ回転センサ49の出力つまりモータ14の回転数Nmを検出する。ステップS7では、前回のモータトルクT-1を前回値メモリ61から読み出す。ステップS8では、次式(式3)により、総駆動力Pwつまり人力Phと補助動力Pm-1との総計を算出する。駆動力Pw=(Ta×NCR×k1)+(T-1×Nm×k2)…(式3)。ここで、k1,k2は係数である。
【0057】
ステップS9では、次式(式4)により、駆動力Pw、速度変化量ΔV、および車速Vの関数である実走行抵抗Raを算出する。実走行抵抗Ra=f(Pw,ΔV,V)…(式5)。この実走行抵抗Raの算出は、具体的には、駆動力Pw、速度変化量ΔVおよび実走行抵抗Raの関係マップを複数段階の車速V毎(例えば5km/時毎)に準備しておき、このマップを検索して求めることができる。図12は、駆動力Pw、速度変化量ΔVおよび実走行抵抗Raの関係を、速度変化量ΔVをパラメータとして設定したマップの一例である。このようなマップを複数段階の車速V毎に用意する。上述のように、駆動力Pwに代えて1サイクルつまりクランク軸22の1回転毎の総駆動力の積算値P・hを用いてもよい。
【0058】
ステップS10では、路面の傾斜判断つまり上り坂か下り坂かの判断を行う。この判断は実走行抵抗Raとアシスト車の平地走行抵抗R1との比の値によって判断することができる。例えば、比の値(Ra/R1)が「5」以上では上り坂、「−1」では下り坂、これらの中間の値では平坦地と判断する。
【0059】
上り坂と判断されれば、ステップS11に進み、下り傾斜であることを示すフラグF1をクリアにする。ステップS12では、上り坂を示すフラグF0がセットされているか否かを判別し、これが肯定ならばステップS23(図10)に進む。ステップS12が否定ならばステップS13で係数Kに「1.2」をセットする。係数Kを大きくすることにより、後述のように、補助動力Pmが小さくなり、上り坂にさしかかったことを運転者に実感させることができる。
【0060】
ステップS14では、カウンタ値nをインクリメントする。ステップS15では、カウンタ値nが「5」になったか否かを判断する。カウンタ値nが「5」になったならばステップS16で該カウンタ値nをクリアにし、フラグF0をクリアにして、ステップS23(図10)の傾斜補正値算出処理(図15,図16に関して後述)を行う。カウンタ値nが「5」になっていないときは、ステップS24(図10)に進む。
【0061】
一方、下り坂と判断されれば、ステップS17に進み、上り傾斜であることを示すフラグF0をクリアにする。ステップS18では、下り坂を示すフラグF1がセットされているか否かを判別し、これが肯定ならばステップS23(図10)に進む。ステップS18が否定ならば係数Kに「0.8」をセットする。係数Kを小さくすることにより、後述のように、補助動力Pmが大きくなり、下り坂になったことを運転者に実感させることができる。ステップS20では、カウンタ値mをインクリメントする。ステップS21では、カウンタ値mが「3」になったか否かを判断する。カウンタ値mが「3」になったならばステップS22で該カウンタ値mをクリアにし、フラグF1をクリアにして、ステップS23に進む。カウンタ値mが「3」になっていないときは、ステップS24(図10)に進む。ステップS10で平坦地であると判断されたときは、係数Kやカウンタ値m、n等の処理を行わず、ステップS24に移行する。
【0062】
図10において、ステップS24では、ブレーキスイッチがオンか否かを判断する。ブレーキスイッチがオンになっていれば、ステップS25で係数Kに定数「1.2」を乗算してステップS26に進む。この係数Kの乗算により後述のように回生出力が大きくなる。ブレーキスイッチがオンでない場合は、ステップS25をスキップしてステップS26に進む。ステップS26では、通常の自転車の平地走行抵抗Rrに係数Kを乗算する。ステップS27では、次式(式6)により、補助動力Pmを算出する。補助動力Pm=Ra−Rr…(式6)。
【0063】
上記式6から理解できるように、補助動力Pmは通常の自転車の平地走行抵抗Rrが大きい場合に小さくなり、この平地走行抵抗Rrが小さい場合に大きくなる。ステップS26で平地走行抵抗Rrに係数Kが乗算されているので、この係数Kによって補助動力Pmは変化する。したがって、上り坂であると判断されて係数Kに「1.2」が設定された場合(ステップS13)、カウンタnが予定値「5」になるまでの期間は補助動力Pmが小さくなって、運転者は負荷の増大を感じる。一方、下り坂であると判断されて係数Kに「0.8」が設定された場合(ステップS19)、カウンタmが予定値「3」になるまでの期間は補助動力Pmが大きくなって、運転者は負荷の減少を感じる。
【0064】
また、前記ステップS25で係数Kを大きくした場合には、次の理由で回生出力が増大する。すなわち、ブレーキをかけるような状況では総駆動力Pwは小さく、実走行抵抗Raも負の値になっている。したがって、係数Kを大きくして走行抵抗Rrを大きくすることにより、ステップS27の処理で実走行抵抗Raの負の値は一層大きくなり、回生出力は増大する。こうして、ブレーキ操作時には、モータ14による回生制動により効果的に制動できる。
【0065】
ステップS28では、次式(式7)により補助動力Pmとモータ回転数Nmとの関数であるモータトルクTを算出する。モータトルクT=f(Pm,Nm)…(式7)。
【0066】
なお、モータトルクTを次のように変更してもよい。ステップS29では、モータトルクTに、踏力比例分のモータトルクT0を加算する。この変更により、走行領域全域で軽快な運転が可能である。
【0067】
ステップS30では、モータ14の通電タイミングを制御する。算出されたモータトルクTが正であればモータ14を制御する前記全波整流器71の制御素子(FET)を駆動時のタイミングで付勢する。一方、算出されたモータトルクTが負であればモータ14を制御する制御素子(FET)を回生のためのタイミングで付勢する。すなわち、駆動時に対して電気角で180度ずれたタイミングを設定する。ステップS31では、通電のデューティをモータトルクTの絶対値に基づいて決定する。
【0068】
ステップS32では、下り坂であると判断されていたときに車速Vが予定の低速(例えば5km/時以下)であるか否かを判断する。この判断が否定の場合は、ステップS33に進んで上記ステップS26,S27の設定をモータ14に出力する。すなわち、下りと判断されても押し歩きのような低速状態であると判断されたような場合は、モータ14の通電制御は行われず、したがって、回生制御出力は発生しない。
【0069】
また、ステップS29は次のように変形できる。図13の変形例において、ステップS34では、平坦地か否かを判断し、平坦地の場合は踏力比例分のモータトルクT0を加算する(ステップS35)。また、ステップS35に代えてステップS36のようにモータトルクTを踏力比例分のモータトルクT0で置き換えることができる。これにより、平坦地では、踏力比例による補助動力Pmを得て運転することができる。
【0070】
さらに、ステップS29は次のように変形できる。図14の変形例において、ステップS37では、車速Vが予定の低速(例えば5km/時以下)であるか否かを判断し、低速であると判断された場合は、踏力比例分のモータトルクT0を加算する(ステップS38)。また、ステップS38に代えてステップS39のようにモータトルクTを踏力比例分のモータトルクT0で置き換える。これにより、例えば、漕ぎ始めには、踏力に比例したモータトルクTにより補助動力が得られる。
【0071】
ステップS29ならびにその変形例の機能を図17に機能ブロック図で示す。同図において、モータトルク算出部は64Aは、図1に関して説明した算出部64と同様、モータ14による補助動力Pmとモータ回転数Nmとの関数として、モータトルクTを算出する。さらに、モータトルク算出部64Aは、人力算出部53で検出された踏力比例の駆動力Phとクランク回転数NCRとの関数として、モータトルクT0を算出する。運転状態判別部75は、実走行抵抗Ra、アシスト車平地走行抵抗R1、および車速V等に基づいて車両の運転状態を判別し、その運転状態により、モータトルクTおよびT0の加算値またはモータトルクT0をモータ14に指令する。
【0072】
続いて、前記ステップS23の具体例を説明する。ステップS23では、係数Kを走行路の傾斜に適合するように補正する。まず、上り坂補正の例を示す。図15は、上り坂を走行する場合の車速Vに対応する係数Kの値を示す図である。同図(a)は1秒間の車速変化量が3km/時未満の例、同図(b)は車速変化量が3km/時以上の例である。なお、係数Kの初期値は「1.0」とする。図15(a)において、漕ぎ始めのように車速Vが低い(例えば5km/時以下)場合は、係数Kを小さくして補助動力Pmを大きくする。そして、車速Vが増大してきた後は、係数Kを初期値に戻す。
【0073】
図15(b)において、車速Vが低いとき(例えば、5km/時、または10km/時)は、係数Kを小さくして補助動力Pmを大きくする。そして、車速Vが増大するに従って、徐々に係数Kを初期値に戻していく。すなわち、加速時は、補助動力Pmを急には小さくせず、車速Vがある程度(例えば、20km/時)大きくなるまでは大きい値に維持する。なお、上り坂の走行の補正例は、平坦地の走行にも適用できる。
【0074】
次に下り坂補正の例を示す。図16は、下り坂を走行する場合の車速Vに対応する係数Kの値を示す図である。係数Kの初期値は「1.0」である。図16において、下り坂で漕ぎ始めたような、車速Vが低い(例えば15km/時以下)場合は、係数Kを小さくして回生出力を小さくする。そして、車速Vが増大してきた場合、例えば、15km/時から20km/時の間は、係数Kを車速Vの増大に比例させて大きくし、回生出力を徐々に大きくしていく。さらに車速Vが増大した場合は、車速Vがある程度(例えば、25km/時)大きくなるまで、係数Kを急激に(例えば、二次曲線的に)、大きくする。これにより、回生出力は急増し、車速Vが急速に制限される。
【0075】
図18は回生制御の要部機能を示すブロック図である。同図において、走行抵抗判別部76は、走行抵抗算出部62から入力される実走行抵抗Raが正か負かを判別し、負の場合に回生指示部77を付勢する。回生指示部77は、走行抵抗判別部76からの出力で付勢されると、運転状態を判断して、その判断に基づいてモータ104のドライバ72に回生出力指示を供給する。運転状態はブレーキ操作がなされているか、車速Vは予定値か等によって判断する。
【0076】
車速判別部78は車速Vが予定値(例えば押し歩き速度程度に設定される)以下かどうかを判断し、予定値以下であれば検出信号Saを出力する。また、平地走行抵抗算出部79は、車速Vに対応するアシスト車の平地走行抵抗R1をマップ(一例として図11のもの)で保持していて、車速Vが入力されるとそれに応答して平地走行抵抗R1を路面傾斜判断部80に入力する。路面傾斜判断部80は実走行抵抗Raと平地走行抵抗R1とにより路面の傾斜が下り傾斜かどうかを判断し、下り傾斜のときに検出信号Sbを出力する。前記検出信号Sa,Sbがいずれも出力された時はアンドゲート81が開いて回生指示無効信号が回生指示部77に入力される。
【0077】
車速対応演算部82には、車速Vに対応する係数Kがマップ(一例として図16のもの)として保持されていて、車速Vが入力されると車速に応じた係数Kを出力する。ブレーキ検出部83はブレーキスイッチが操作されたときに検出信号を出力する。ブレーキ時補正部84はブレーキ検出部83から検出信号が供給されると、係数Kに予定値を乗算して出力する。
【0078】
回生指示部77はブレーキ補正部84や車速域対応演算部82で補正された係数Kに従って補正されたモータトルクを算出し、回生出力を決定してドライバ72に指示をする。また、回生指示無効信号が入力されると、回生指示部77はドライバ72に対する回生出力指示を行わない。
【0079】
このように、実走行抵抗Raが負の時にモータ14は回生出力を発生するように運転される一方、走行抵抗による路面傾斜判断で下り坂と判断されたようなときは、そのときの車速Vが予定値以下の低速であれば、回生出力は禁止される。
【0080】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなとおり、請求項1〜請求項5の発明によれば、平坦地や上り坂では実走行抵抗に応じた補助動力を発生させる一方、実走行抵抗が低下する下り坂では回生により適度な制動が得られるので、平坦地と同様の走行感覚で運転することができる。また、回生による発電電流をバッテリに充電することができる。
【0081】
請求項2の発明によれば、例えば下り坂の下り程度によって車速が増大したときに、回生出力が増大するように設定すれば、下り坂の程度に応じた制動が働き、下り坂の程度にかかわらず、平坦地と同様の走行感覚で運転することができる。請求項3の発明によれば、車速が増大するほど、制動がより一層大きく働くので、下り坂で車速制限がされる。
【0082】
また、請求項4の発明によれば、ブレーキ操作による制動に加えて、回生制動が加わり、効果的に車両を制動させることができる。さらに、請求項5の発明によれば、車両押し歩き時には回生出力が制限されて制動がかからないため、回生を行っても楽に押し歩きをすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る制御装置の要部機能を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る制御装置を有する電動補助自転車の側面図である。
【図3】 モータの断面図である。
【図4】 路面状態の変化と駆動力の変化との関係を示す図である。
【図5】 傾斜面開始時に補助動力の制御機能を示すブロック図である。
【図6】 車速および踏力による補助動力決定のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図7】 モータの制御回路図である。
【図8】 モータの制御タイミングを示すタイミングチャートである。
【図9】 実走行抵抗に応じた補助動力を発生する処理の要部フローチャート(その1)である。
【図10】 実走行抵抗に応じた補助動力を発生する処理の要部フローチャート(その2)である。
【図11】 車速と平地走行抵抗との関係を示すマップである。
【図12】 車速変化量と駆動力とによって実走行抵抗を検索するマップの一例を示す図である。
【図13】 ステップS29の変形例に係るフローチャートである。
【図14】 ステップS29の別の変形例に係るフローチャートである。
【図15】 補助動力の補正係数と車速との関係を示す図(その1)である。
【図16】 補助動力の補正係数と車速との関係を示す図(その2)である。
【図17】 踏力比例の補助動力と実走行抵抗に応じた補助動力を使い分けるための機能を示すブロック図である。
【図18】 回生出力制御のための要部機能を示すブロック図である。
【図19】 踏力検知装置を含む人力駆動装置の要部断面図である。
【図20】 図19のA−A矢視図である。
【図21】 踏力検出装置の拡大断面図である。
【符号の説明】
1…車体フレーム、 5…シートポスト、 8…操向ハンドル、 9…ブレーキレバー、 14…モータ、 17…バッテリ、 22…クランク軸、 24…ペダル、 27…チェーン、 32…ホイールハブ、 35…磁石、 37…ステータ支持板、 39…ステータコイル、 41…磁極センサ、 43…基板、 47…踏力センサ、 48…クランク回転センサ、 49…モータ回転センサ、50…車速センサ、 59…車速変化量算出部、 62…走行抵抗算出部、75…運転状態判別部、 77…回生指示部、 78…車速判別部、 80…路面傾斜判断部、 83…ブレーキ検出部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for a battery-assisted bicycle, and in particular, a battery-assisted bicycle suitable for enabling driving with a driving feeling similar to a bicycle without a battery assistance device (hereinafter referred to as “normal bicycle”). The present invention relates to a control device.
[0002]
[Prior art]
An electrically assisted bicycle having a human power drive system for transmitting a force applied to a pedal by human power, that is, a pedal force to a rear wheel, and a motor drive system capable of adding auxiliary power to the human power drive system according to the pedal force Are known. This battery-assisted bicycle is configured to assist human power with a motor output corresponding to the pedaling force and pedal rotation speed. When the pedaling force increases, the motor output increases and the human power is reduced. That is, the motor output is a pedaling force proportional output.
[0003]
It is also conceivable to generate a motor output so as to assist in the weight difference between the battery-assisted bicycle and the normal bicycle. For example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-127386 proposes a battery-assisted bicycle that reduces the burden on a person during hand-held travel by assisting a weight difference from a normal bicycle with a motor.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the conventional battery-assisted bicycle, since the motor output is a pedaling force proportional output, the pedaling force that assists in the direction of amplifying this periodic change with respect to the pedaling force that periodically changes in magnitude following the pedal rotation. Power is given. Therefore, although the burden on the person can be reduced by the auxiliary power, the vehicle speed tends to fluctuate periodically.
[0005]
On the other hand, if the bicycle weight difference is covered by auxiliary power without considering the pedaling force as described in the above publication, periodic fluctuations in the vehicle speed do not occur. However, conventionally, it has not been considered that auxiliary power is given without considering the pedaling force even when riding a vehicle, and it has been limited to partial use during hand-carrying. Therefore, in consideration of traveling on an inclined road surface, other auxiliary control means such as an inclination sensor are required.
[0006]
Further, the motor that generates the auxiliary power is used only when the vehicle is driven, and the regenerative action that accompanies power generation is not considered when the vehicle is not driven. Since motor regeneration can be used to charge a battery and can also be used as an effective braking means for a vehicle, it is desired to employ the motor regeneration bicycle.
[0007]
In view of the above problems, an object of the present invention is to realize a battery-assisted bicycle that can be driven with a driving sensation that is not different from that of a normal bicycle on an inclined road surface or a flat road without amplifying periodic fluctuations in pedaling force. Another object of the present invention is to provide a control device that can utilize the regenerative action of the motor.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention includes a human power drive system for transmitting a driving force generated by human power to a rear wheel, and a motor drive system for transmitting a drive force generated by a battery-biased motor to a rear wheel. In the control device for the battery-assisted bicycle provided, auxiliary power generating means for generating a driving force according to the actual driving resistance of the vehicle by the motor drive system, driving state determining means for determining the driving state of the vehicle, and the actual driving There is a first feature in that it includes regenerative control means for supplying a regenerative instruction to the motor drive system in accordance with the driving state of the vehicle when the resistance is negative.
[0009]
According to the first feature, auxiliary power corresponding to the actual running resistance is generated on a flat ground or an uphill, while moderate braking is obtained by regeneration on a downhill where the actual running resistance decreases. You can drive as if you were driving. Further, the battery can be charged with the generated current by regeneration.
[0010]
In addition, the present invention has a second feature in that the regeneration control means supplies the regeneration instruction so that the regeneration output can be changed according to the vehicle speed, and the regeneration is performed according to the vehicle speed in a planned high vehicle speed range. A third feature is that the regeneration instruction is supplied so that the amount of change in output is gradually increased.
[0011]
According to the second feature, for example, if the regenerative output is set to increase when the vehicle speed increases due to the descending degree of the downhill, braking according to the degree of the downhill works, regardless of the degree of the downhill. It is possible to drive with a driving feeling similar to that on a flat ground. Further, according to the third feature, as the vehicle speed increases, braking works more greatly, so that the vehicle speed is limited on the downhill.
[0012]
Further, the present invention has a fourth feature in that the regeneration control means supplies the regeneration instruction so that the regeneration output is increased in response to detection of a brake operation. According to the 4th characteristic, in addition to braking by brake operation, regenerative braking is added and a vehicle can be braked effectively.
[0013]
Furthermore, the present invention has a fifth feature in that the regeneration control means prohibits the regeneration instruction in a low vehicle speed range that is expected to correspond when the vehicle is pushed. Even when the vehicle is pushed and walked, there is a case where the actual running resistance is lower than that at the time of traveling and it is determined that the vehicle is going downhill. In this case, since the regenerative output is limited, it is possible to prevent braking.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 2 is a side view of a battery-assisted bicycle having a control device according to an embodiment of the present invention. The
[0015]
A
[0016]
A pair of left and
[0017]
A
[0018]
A
[0019]
Next, the pedaling force detection device mounted on the
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
A plurality (six in this case) of
[0023]
A
[0024]
The
[0025]
A plurality (three in this case) of small windows different from the
[0026]
A sensor portion (stepping force sensor) 47 of the pedaling force detection device is mounted on the
[0027]
The
[0028]
FIG. 21 is an enlarged cross-sectional view of the sensor
[0029]
The pedaling force detection device is described in detail in the specification of the prior application of the present applicant (Japanese Patent Application No. 11-251870 (reference number A99-1026)). The pedaling force detection device is not limited to the one described above, and a known one can be appropriately selected and used.
[0030]
FIG. 3 is a cross-sectional view of the
[0031]
A
[0032]
A magnetic pole sensor 41 composed of a Hall element is provided on the side surface of the
[0033]
Further, a
[0034]
A spoke 44 connected to a rim of a rear wheel (not shown) is fixed to the outer periphery of the
[0035]
Thus, the three-
[0036]
Next, energization control, that is, output control for the
FIG. 4 is a diagram showing how auxiliary power is generated on the assumed travel path, and the horizontal axis is the time axis. Here, it is assumed that the road surface starts on a flat road, passes uphill and downhill, and travels on a flat road again. In this assumed traveling road, after gradually increasing the speed from a flat road and approaching an uphill, a traveling pattern for traveling at a constant speed is set. In the figure, the driving force indicated by the curve relates to the conventional control in which auxiliary power is generated in proportion to the pedaling force, and the small curve indicates the driving force (human power) Ph by the pedaling force Ta, which is in phase with this curve. The large curve shows the auxiliary power Pm by the motor. As can be seen from this figure, in the conventional method in which the human power Ph and the auxiliary power Pm are controlled to have a one-to-one ratio, the auxiliary power Pm increases on the uphill, but the human power Ph is also at a high level. .
[0037]
On the other hand, in the present embodiment, control is performed so that a person shares a predetermined driving force, that is, a driving force corresponding to a flat ground running resistance of a light vehicle, on any road surface of a flat road, an uphill, and a downhill. Specifically, out of the running resistance Ra generated by running, only the resistance when driving a relatively light weight vehicle, which is generally called a light vehicle, on a flat road, is borne by human power, and the rest Is assisted by the output of the
[0038]
Hereinafter, the output control will be described in more detail. However, the above content is a basic concept of output control in the present embodiment, and the specific control described below includes various modifications.
[0039]
FIG. 1 is a functional block diagram of a main part of a control device that controls the output of the
[0040]
The total driving
[0041]
The motor
[0042]
The
[0043]
The travel
[0044]
The auxiliary
[0045]
As described above, according to the above control device, the actual travel resistance Ra is obtained from the change in the vehicle speed corresponding to the input energy during the stroke of the
[0046]
FIG. 5 is a block diagram showing the main function (No. 2) of the control device. This control device includes road surface inclination determination means, and can increase or decrease the auxiliary power Pm according to the road surface inclination. In FIG. 5, an assist vehicle flat land travel
[0047]
The auxiliary
[0048]
FIG. 6 is a diagram illustrating the timing of determining the auxiliary power. This figure shows the vehicle speed V, the pedal effort Ta, the auxiliary power Pm by the motor, and the detection / calculation timing thereof. The detection output of each sensor is read from when the minimum value of the pedaling force Ta is detected until the next time the pedaling force Ta becomes the minimum value. When the pedaling force Ta becomes the minimum value, the next calculation of the auxiliary power Pm is started based on the detection value of each sensor at that time. Further, when the pedal effort Ta becomes the minimum value, the vehicle speed V is detected, and a difference ΔV from the previous vehicle speed is calculated. For example, at the timings t1, t2, and t3, the auxiliary power Pm is calculated and the vehicle speed difference (V-V-1) is calculated. In addition, energization duty for obtaining the auxiliary power Pm started at timings t1, t2, and t3 is indicated at timings t1 ′, t2 ′, and t3 ′, respectively.
[0049]
FIG. 7 is an output control circuit diagram of the
[0050]
At the drive timing at which the auxiliary power Pm is applied, a duty ratio is supplied from the
[0051]
Whether the drive timing or the regeneration timing is reached is determined by the
[0052]
In FIG. 8, the FETs 71a to 71f are energized with the conduction angle set to an electrical angle of 120 degrees. This figure shows the energization timing at the drive timing. At the regeneration timing, the high-
[0053]
FIG. 9 and FIG. 10 are main part flowcharts of processing for generating auxiliary power according to actual running resistance. In the figure, in step S1, the vehicle speed V is calculated based on the detection output of the
[0054]
These flat ground running resistances R1 and Rr can be searched from a preset map. FIG. 11 is a map showing an example of the relationship between the vehicle speed V and the flat ground running resistances R1 and Rr. In the figure, the flat running resistance R1 of the assist vehicle and the flat running resistance Rr of a normal bicycle are shown as functions of the vehicle speed V, respectively. By applying the vehicle speed V to this map, it is possible to obtain the flat ground running resistance R1 of the assist vehicle and the flat ground running resistance Rr of a normal bicycle.
[0055]
Returning to FIG. 9, in step S3, the difference (V-V-1) between the vehicle speed V-1 detected last time and the vehicle speed V detected this time is calculated, and the vehicle speed change amount ΔV (deceleration when the value is negative) is calculated. Ask. In step S4, the pedal effort Ta and the crank rotational speed NCR are detected based on the detection outputs of the
[0056]
In step S6, the output of the
[0057]
In step S9, the actual running resistance Ra, which is a function of the driving force Pw, the speed change amount ΔV, and the vehicle speed V, is calculated by the following formula (Formula 4). Actual running resistance Ra = f (Pw, ΔV, V) (Formula 5). For the calculation of the actual travel resistance Ra, specifically, a relationship map of the driving force Pw, the speed change amount ΔV and the actual travel resistance Ra is prepared for each of several vehicle speeds V (for example, every 5 km / hour). This map can be searched for. Figure 12 is a driving force Pw, the relationship between the speed variation ΔV and the actual running resistance Ra, which is an example of a map which is set by the speed change amount ΔV as a parameter. Such a map is prepared for each vehicle speed V in a plurality of stages. As described above, the integrated value P · h of the total driving force for one cycle, that is, for each rotation of the
[0058]
In step S10, it is determined whether the road surface is inclined, that is, whether it is uphill or downhill. This determination can be made based on the value of the ratio between the actual travel resistance Ra and the flat ground travel resistance R1 of the assist vehicle. For example, when the ratio value (Ra / R1) is “5” or more, it is determined that the road is an uphill, “−1” is a downhill, and an intermediate value is determined to be flat.
[0059]
If it is determined that the vehicle is going uphill, the process proceeds to step S11, and the flag F1 indicating the downhill is cleared. In step S12, it is determined whether or not an uphill flag F0 is set. If the flag F0 is positive, the process proceeds to step S23 (FIG. 10). If step S12 is negative, "1.2" is set to the coefficient K in step S13. By increasing the coefficient K, as will be described later, the auxiliary power Pm is reduced, and it is possible to make the driver feel that the vehicle is approaching an uphill.
[0060]
In step S14, the counter value n is incremented. In step S15, it is determined whether or not the counter value n has reached “5”. If the counter value n becomes “5”, the counter value n is cleared in step S16, the flag F0 is cleared, and the inclination correction value calculation processing in step S23 (FIG. 10) (described later with reference to FIGS. 15 and 16). )I do. When the counter value n is not “5”, the process proceeds to step S24 (FIG. 10).
[0061]
On the other hand, if it is determined that the vehicle is downhill, the process proceeds to step S17 to clear the flag F0 indicating the upward inclination. In step S18, it is determined whether or not a flag F1 indicating a downhill is set. If the determination is affirmative, the process proceeds to step S23 (FIG. 10). If step S18 is negative, the coefficient K is set to “0.8”. By reducing the coefficient K, as will be described later, the auxiliary power Pm is increased, and the driver can be made aware that the vehicle has become a downhill. In step S20, the counter value m is incremented. In step S21, it is determined whether or not the counter value m has reached “3”. If the counter value m becomes “3”, the counter value m is cleared in step S22, the flag F1 is cleared, and the process proceeds to step S23. When the counter value m is not “3”, the process proceeds to step S24 (FIG. 10). If it is determined in step S10 that the road is flat, the process proceeds to step S24 without performing processing such as coefficient K and counter values m and n.
[0062]
In FIG. 10, in step S24, it is determined whether or not the brake switch is on. If the brake switch is on, the coefficient K is multiplied by a constant “1.2” in step S25, and the process proceeds to step S26. The multiplication of the coefficient K increases the regenerative output as will be described later. If the brake switch is not on, step S25 is skipped and the process proceeds to step S26. In step S26, a normal bicycle flat ground resistance Rr is multiplied by a coefficient K. In step S27, the auxiliary power Pm is calculated by the following formula (Formula 6). Auxiliary power Pm = Ra-Rr (Formula 6).
[0063]
As can be understood from the equation (6), the auxiliary power Pm decreases when the normal road running resistance Rr of a normal bicycle is large, and increases when the flat road running resistance Rr is small. In step S26, the flat ground running resistance Rr is multiplied by the coefficient K, so that the auxiliary power Pm is changed by the coefficient K. Therefore, when it is determined that the vehicle is uphill and the coefficient K is set to “1.2” (step S13), the auxiliary power Pm decreases during the period until the counter n reaches the scheduled value “5”. The driver feels an increase in load. On the other hand, when it is determined that the vehicle is downhill and the coefficient K is set to “0.8” (step S19), the auxiliary power Pm increases during the period until the counter m reaches the scheduled value “3”. The driver feels a decrease in load.
[0064]
When the coefficient K is increased in step S25, the regenerative output increases for the following reason. That is, in a situation where the brake is applied, the total driving force Pw is small, and the actual running resistance Ra is also a negative value. Therefore, by increasing the coefficient K and increasing the running resistance Rr, the negative value of the actual running resistance Ra is further increased in the process of step S27, and the regenerative output is increased. Thus, at the time of braking operation, braking can be effectively performed by regenerative braking by the
[0065]
In step S28, the motor torque T, which is a function of the auxiliary power Pm and the motor rotation speed Nm, is calculated by the following equation (Equation 7). Motor torque T = f (Pm, Nm) (Expression 7).
[0066]
The motor torque T may be changed as follows. In step S29, the motor torque T0 corresponding to the pedaling force is added to the motor torque T. By this change, a light driving can be performed in the entire travel region.
[0067]
In step S30, the energization timing of the
[0068]
In step S32, it is determined whether or not the vehicle speed V is a predetermined low speed (for example, 5 km / hour or less) when it is determined that the vehicle is downhill. If this determination is negative, the process proceeds to step S33, and the settings of steps S26 and S27 are output to the
[0069]
Step S29 can be modified as follows. In the modification of FIG. 13, in step S34, it is determined whether or not the road is flat. If the road is flat, the motor torque T0 corresponding to the pedaling force is added (step S35). Further, instead of step S35, the motor torque T can be replaced with the motor torque T0 corresponding to the pedaling force as in step S36. Thereby, on flat ground, it is possible to drive by obtaining auxiliary power Pm in proportion to the pedal effort.
[0070]
Further, step S29 can be modified as follows. In the modification of FIG. 14, in step S37, it is determined whether or not the vehicle speed V is a predetermined low speed (for example, 5 km / hour or less). If it is determined that the vehicle speed V is low, the motor torque T0 corresponding to the pedaling force is determined. Are added (step S38). Further, instead of step S38, the motor torque T is replaced with a motor torque T0 corresponding to the pedaling force proportionally as in step S39. Thereby, for example, at the start of rowing, auxiliary power is obtained by the motor torque T proportional to the pedaling force.
[0071]
FIG. 17 is a functional block diagram showing the functions of step S29 and its modifications. In the same figure, the motor torque calculation unit 64A calculates the motor torque T as a function of the auxiliary power Pm by the
[0072]
Next, a specific example of step S23 will be described. In step S23, the coefficient K is corrected so as to conform to the inclination of the traveling road. First, an example of uphill correction is shown. FIG. 15 is a diagram illustrating the value of the coefficient K corresponding to the vehicle speed V when traveling uphill. FIG. 4A shows an example in which the amount of change in vehicle speed per second is less than 3 km / hour, and FIG. 5B shows an example in which the amount of change in vehicle speed is 3 km / hour or more. The initial value of the coefficient K is “1.0”. In FIG. 15A, when the vehicle speed V is low (for example, 5 km / hour or less) as at the start of rowing, the coefficient K is decreased and the auxiliary power Pm is increased. After the vehicle speed V increases, the coefficient K is returned to the initial value.
[0073]
In FIG. 15B, when the vehicle speed V is low (for example, 5 km / hour or 10 km / hour), the coefficient K is decreased and the auxiliary power Pm is increased. Then, as the vehicle speed V increases, the coefficient K is gradually returned to the initial value. That is, at the time of acceleration, the auxiliary power Pm is not suddenly decreased, but is maintained at a large value until the vehicle speed V increases to some extent (for example, 20 km / hour). It should be noted that the correction example of the uphill traveling can be applied to the traveling on a flat ground.
[0074]
Next, an example of downhill correction is shown. FIG. 16 is a diagram illustrating the value of the coefficient K corresponding to the vehicle speed V when traveling downhill. The initial value of the coefficient K is “1.0”. In FIG. 16, when the vehicle speed V is low (for example, 15 km / hour or less) as if starting rowing on a downhill, the coefficient K is decreased to reduce the regenerative output. When the vehicle speed V increases, for example, during 15 km / hour to 20 km / hour, the coefficient K is increased in proportion to the increase in the vehicle speed V, and the regenerative output is gradually increased. When the vehicle speed V further increases, the coefficient K is increased rapidly (for example, in a quadratic curve) until the vehicle speed V increases to some extent (for example, 25 km / hour). As a result, the regenerative output increases rapidly and the vehicle speed V is rapidly limited.
[0075]
FIG. 18 is a block diagram showing main functions of the regeneration control. In the figure, a running
[0076]
The vehicle
[0077]
A coefficient K corresponding to the vehicle speed V is held in the vehicle speed
[0078]
The
[0079]
As described above, when the actual traveling resistance Ra is negative, the
[0080]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the first to fifth aspects of the invention, auxiliary power corresponding to the actual running resistance is generated on a flat ground or uphill, while regeneration is performed on the downhill where the actual running resistance is reduced. Therefore, it is possible to drive with a driving feeling similar to that on a flat ground. Further, the battery can be charged with the generated current by regeneration.
[0081]
According to the second aspect of the present invention, for example, if the regenerative output is set so as to increase when the vehicle speed increases due to the descending degree of the downhill, the braking according to the downhill degree works, regardless of the downhill degree. Therefore, it is possible to drive with a driving feeling similar to that on a flat ground. According to the invention of
[0082]
According to the invention of claim 4, regenerative braking is applied in addition to braking by brake operation, and the vehicle can be braked effectively. Furthermore, according to the invention of
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram illustrating main functions of a control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view of a battery-assisted bicycle having a control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a sectional view of a motor.
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a change in road surface condition and a change in driving force.
FIG. 5 is a block diagram showing an auxiliary power control function at the start of an inclined surface.
FIG. 6 is a timing chart showing timing for determining auxiliary power based on vehicle speed and pedal effort.
FIG. 7 is a motor control circuit diagram.
FIG. 8 is a timing chart showing motor control timing.
FIG. 9 is a flowchart (No. 1) showing a main part of a process for generating auxiliary power according to actual running resistance.
FIG. 10 is a main part flowchart (No. 2) of processing for generating auxiliary power according to actual running resistance;
FIG. 11 is a map showing the relationship between vehicle speed and flat ground running resistance.
FIG. 12 is a diagram showing an example of a map for searching for an actual running resistance based on the vehicle speed change amount and the driving force.
FIG. 13 is a flowchart according to a modified example of step S29.
FIG. 14 is a flowchart according to another modification of step S29.
FIG. 15 is a diagram (part 1) illustrating a relationship between a correction coefficient for auxiliary power and a vehicle speed.
FIG. 16 is a diagram (part 2) illustrating a relationship between a correction coefficient for auxiliary power and a vehicle speed.
FIG. 17 is a block diagram showing a function for properly using auxiliary power proportional to pedaling force and auxiliary power according to actual running resistance.
FIG. 18 is a block diagram illustrating main functions for regenerative output control.
FIG. 19 is a cross-sectional view of a main part of a human power drive device including a pedaling force detection device.
20 is an AA arrow view of FIG. 19;
FIG. 21 is an enlarged cross-sectional view of a pedaling force detection device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (5)
車両(1)の実走行抵抗(Ra)を検出する走行抵抗検出手段(62)と
前記実走行抵抗(Ra)から前記モータ駆動系で発生される補助動力としての駆動力(Pm)を減算して得られる前記モータ(14)のトルクが、人力による駆動力(Ph)に相当する所定値となるように前記モータ駆動系で駆動力(Pm)を発生させる補助動力発生手段と、
車両の運転状態を判別する運転状態判別手段(78)と、
前記実走行抵抗(Ra)が負の場合に、車両の運転状態に応じて前記モータ駆動系に回生指示を供給する回生制御手段(77)とを具備したことを特徴とする電動補助自転車の制御装置。In a control apparatus for a battery-assisted bicycle including a human power drive system for transmitting a driving force by human power to a rear wheel and a motor drive system for transmitting a drive force by a motor (14) energized by a battery to the rear wheel ,
A driving resistance detecting means (62 ) for detecting an actual driving resistance (Ra) of the vehicle (1) and a driving force (Pm) as auxiliary power generated by the motor driving system are subtracted from the actual driving resistance (Ra). Auxiliary power generating means for generating a driving force (Pm) in the motor driving system so that the torque of the motor (14) obtained in this way becomes a predetermined value corresponding to the driving force (Ph) by human power;
The operating state discriminating means for discriminating the operating state of the vehicle (78),
Regenerative control means (77) for supplying a regeneration instruction to the motor drive system in accordance with the driving state of the vehicle when the actual running resistance (Ra) is negative. apparatus.
前記回生制御手段(77)が、車速に応じて回生出力を変化させられるように前記回生指示を供給することを特徴とする請求項1記載の電動補助自転車の制御装置。Vehicle speed detecting means (57) for detecting the speed of the vehicle,
The control device for a battery-assisted bicycle according to claim 1, wherein the regeneration control means (77) supplies the regeneration instruction so that the regeneration output can be changed according to the vehicle speed.
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