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JP4516755B2 - 半導体試験装置及びそのタイミング測定方法 - Google Patents

半導体試験装置及びそのタイミング測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、被試験デバイスの出力にジッタが存在していても、サイクル間のタイミング(ハイ側若しくはロウ側のパルス幅又はクロックの周期等)が所定の規定時間であるか否かを測定して判定可能な半導体試験装置及びそのタイミング測定方法に関する。
【0002】
背景技術
従来技術の例について、図6〜図10を参照して説明する。
【0003】
最初に、半導体試験装置の概要について、ブロック構成とブロックの動作の説明をする。尚、半導体試験装置は公知であり技術的に良く知られている為、本願に係る要部を除き、その他の信号や構成要素、及びその詳細説明については省略する。
【0004】
図6に示すように、半導体試験装置の要部は、タイミング発生器(TG)10と、波形整形器(FC)20と、パターン発生器(PG)30と、複数nチャンネルのレベル比較回路41、・・・、4nと、タイミング比較回路51、・・・、5nと、前段側の論理比較回路61・・・、6nと、後段側の論理比較回路71、・・・、7nとのブロックで構成している。
【0005】
そして、半導体試験装置は、被試験デバイス(DUT)90を試験する。
【0006】
以下の説明では複数nチャンネル備える中で1チャンネルについての動作を説明する。更に、レベル比較回路41にてVOL、VOHのレベルで論理信号に変換された以後の回路は同一回路が2系統を備えていて、各々に個別にタイミング比較が行われ、個別に論理比較が行われるが、両者は同一の回路構成であるからして、図6の回路に示す一方の系統について主に説明する。
【0007】
パターン発生器30において、タイミング発生器10から出力された基本クロックに同期して複数の論理パターンをFCへ供給し、期待値(EXP1〜EXP4)と、比較有効信号(CPE1〜CPE4)とは2系統の論理比較回路61へ供給する。尚、図11の要部回路に示すように、通常のシステムでは2本の比較有効信号CPE1、CPE2を適用して共用しているが、ここでは4本の個別の比較有効信号とした場合で説明する。
【0008】
波形整形器20において、パターン発生器30からの論理パターンと、タイミング発生器10からのクロック信号(CLK)とで試験波形に整形する。
【0009】
整形した試験波形は、ドライバ(図示なし)により所定の試験電圧レベルに変換して、DUT90の入力ピンに出力する。
【0010】
DUT90の出力ピンからの出力信号P1を2系統のレベル比較回路41が受けて、ローレベル比較電圧VOL、ハイレベル比較電圧VOHと比較して論理信号SL、SHとして各々出力する。
【0011】
ここで、一方のレベル比較回路41で使用するローレベル比較電圧VOLは、ローレベルと判定すべき所望の可変電圧源である。他方のレベル比較回路41(図では重なって見えない)で使用するハイレベル比較電圧VOHはハイレベルと判定すべき所望の可変電圧源である。尚、ハイレベル比較電圧VOHと、ローレベル比較電圧VOLの中間電圧の場合は、ハイインピーダンス出力HiZ(VOL<HiZ<VOH)として判定される。
【0012】
タイミング比較回路51は本システムではタイミング判定を行う4つのストローブ回路を備えている。一方の2つのロウ側コンパレータ(CMP1、CMP2)は上記一方の論理信号SLを受けてTGからの2本のストローブ信号STRB1、STRB2に基づいて、入力される論理信号SLにおける立ち上がり側エッジと立下がり側エッジの両方のタイミング判定を同時に行う。判定した結果の論理出力(FL1、FL2)を論理比較回路61へ供給する。尚、可変遅延回路VD1、VD2はストローブ信号がSL側とSH側で分岐して共用しているために、両者の経路バラツキ、部品バラツキを補正するための微小遅延回路である。
【0013】
他方の2つのハイ側コンパレータ(図では重なって見えない)も同様であり、上記他方の論理信号SHを受けてTGからの2本のストローブ信号STRB1、STRB2に基づいてタイミング判定を行った結果の論理出力(FL3、FL4)を出力する。
【0014】
前段のSL側の論理比較回路61は期待値との一致比較をした結果のPASS/FAIL信号を生成するものである。ここで、2種の期待値を備える理由は、DUTがDDR型メモリデバイスのように、1テスト周期内にクロックの立ち上りエッジと立ち下がりエッジの両エッジに同期してデータを転送するデバイスの場合には、両エッジに対して同時に良否判定を行う必要がある為、2種の期待値を備えている。従って、上記論理出力(FL1、FL2)と、パターン発生器30からの期待値(EXP1、EXP2)とを受けて、各々対応するEX−ORゲート(EOR1、EOR2)により両者の論理が不一致となったことを示すフェイル情報をANDゲート(AND1、AND2)へ供給する。
【0015】
ANDゲート(AND1、AND2)はパターンプログラムの記述に基づいて任意の試験サイクルで良否判定の許可/禁止を制御する比較有効信号(CPE1、CPE2)をパターン発生器30から受けて、前記比較有効信号が有効のときに不一致となったことを示すフェイル情報を比較出力(OUT1、OUT2)として出力し、後段の論理比較回路71へ比較有効信号(CPE1、CPE2)と共に供給する。
【0016】
尚、SH側の論理比較回路61(図では重なって見えない)も同様であり、上記論理出力(FL3、FL4)を受けて期待値(EXP3、EXP4)により両者の論理が不一致となったことを示すフェイル情報を、比較有効信号(CPE3、CPE4)が有効のときに比較出力(OUT3、OUT4)を出力する。
【0017】
尚、通常のシステムでは、図11の要部回路に示すように、CPE3はCPE1と同一の信号を共用し、CPE4はCPE2と同一の信号を共用している。
【0018】
次に、前段側の論理比較回路61と、後段側の論理比較回路71とに関して、DUT出力のサイクル間のタイミングをジッタの影響を受けずに精度よく測定する技術として動作説明をする。
【0019】
なお、本技術に関しては、公開技報(番号2001−4056)において、一部をすでに公開しているので、その内容について図7、図8、図9を参照して以下説明する。
【0020】
DUTとして、例えば、SDRAM(Synchronous DRAM)は、外部バスインターフェイスがクロック信号に同期してデータの読み書きを行なうので高速なデータ転送が可能となる。
【0021】
また、DDR(Double Data Rate)メモリは、入力クロックに対して倍の速度でデータを処理できる。
【0022】
しかし、これらの高速のDUTは、出力信号にジッタがあるものもあるため、従来の半導体試験装置では、タイミング精度良くパス/フェイル判定ができない。
【0023】
また、これらの高速のDUTは、その出力データの2サイクル間でのタイミングを測定する必要がある。
【0024】
そこで、前記公開技報において、図8に示すA点からB点までの規定時間Taを精度良く測定できる技術の一部を公開した。尚、図8のCLK入力は、半導体試験装置又は他の測定器からDUTへ印加するクロック信号である。
【0025】
図7に示す構成例は、図6における後段側の論理比較回路71の具体構成例である。前段側の論理比較回路61は図6と同一である。後段側の論理比較回路71は、ANDゲートAND3、AND4と、マルチプレクサMPX1、MPX2、MPX3と、ルックアップテーブルREG1とを備える。これはDUTの出力信号にジッタが存在していても、規定時間Taを満足するパルス幅の出力信号であるか否かを判定する機能回路である。
【0026】
ルックアップテーブルREG1は規定時間Taの良否判定に対してパス/フェイルの条件データを格納する外部から設定可能なレジスタであって、ここの例では4ビットの設定値をマルチプレクサMPX3へ供給する。
【0027】
マルチプレクサMPX3は、前段側の論理比較回路61から受ける比較出力OUT1とOUT2に基づいて、ルックアップテーブルREG1からの4ビットの設定値の何れかを選択した結果のパス/フェイル情報を出力する。これによれば、所望間隔で発生するSTRB1とSTRB2との2つのタイミング判定に基づいて、ハイ側若しくはロウ側のパルス幅又はクロックの周期等の規定時間Taの良否判定結果が出力できる結果、ジッタ等による揺らぎの影響を受けない判定が可能となる。
【0028】
ANDゲートAND3、AND4は、両方の比較有効信号CPE1、CPE2が有効(イネーブル)のときにのみマルチプレクサMPX3からの出力を有効にするゲート回路である。
【0029】
マルチプレクサMPX1、MPX2は、第1に、一般的な論理比較結果を出力する場合は、外部から受ける動作モード信号SELによりマルチプレクサMPX1、MPX2をB側を選択してPASS/FAIL信号として出力する。第2に、本願に係る規定時間Taの判定機能を使用する場合には動作モード信号SELによりA側を選択してANDゲートAND3の出力信号をPASS/FAIL信号として出力する。
【0030】
さらに、サイクル間のタイミングを測定する場合は、STRB1とSTRB2の間隔を狭い範囲から徐々に広げて測定を繰り返せば、STRB1とSTRB2のパス/フェイル結果が同じになった時点の両者のタイミング差から、サイクル間のタイミングとして測定できる。
【0031】
従って、サイクル間の最大時間または最小時間の規定時間をジッタの影響を受けずに測定することが可能となる。
【0032】
尚、図6の構成例では後段側の論理比較回路71が2系統備える具体例で示したが、通常のシステムでは図11に示すように後段側の論理比較回路71のみ1系統とする構成例としている。但し、図11に示す後段側の論理比較回路71の内部にORゲートOR1、OR2を備えて、比較出力OUT1と比較出力OUT3を論理和した比較出力OUT1dとし、比較出力OUT2と比較出力OUT4を論理和した比較出力OUT2dとし、他は、図7と同一の回路構成である。
【0033】
次に、図9はジッタを有するDUT出力信号に対してSTRB1とSTRB2とルックアップテーブルによりPASSとして検出する動作を説明する図である。この具体例を説明する。ここで、DUT出力がHiZ、VOL、VOHと変化するときに、STRB1でHiZ比較し、STRB2でVOL比較して、規定時間Ta以下であることを測定して判定する例について説明する。
【0034】
最初に、ルックアップテーブルREG1の設定値は、図9に示すように、OUT2がパス"0"で、OUT1がフェイル"1"のときにフェイル"1"の情報を出力設定にしておく。
【0035】
STRB1とSTRB2のストローブ間隔は図9に示すように、一定の規定時間Taでストローブし、且つ、5カ所のストローブ点(T11、T12、T13、T14、T15)へ少しづつ移動させながら、各々5回づつ測定を行う。
【0036】
図9の▲1▼〜▲5▼の波形図はストローブ点T13の場合における5回のストローブ結果である。即ち、STRB1側の5回の比較出力OUT1は測定の順番に"P、F、P、F、P"(図9B参照)であり、STRB2側の5回の比較出力OUT2は測定の順番に"P、F、P、F、P"(図9B参照)である。
【0037】
図9の場合には、比較出力OUT1と比較出力OUT2の両者の信号は、両方とも"P"または"F"であるからして、図9D、Eに該当する。従って、ルックアップテーブルREG1からは"0(pass)"が出力される結果、最終的な測定結果はパスとして得られる。これによれば、DUT出力におけるジッタ要因に影響を受けること無く、DUTの良否反転が精度良くできることが判る。
【0038】
次に、図10はジッタを有するDUT出力信号に対してSTRB1とSTRB2とルックアップテーブルによりFAILを検出する動作を説明する図である。この具体例を説明する。ここで、▲1▼の波形のみが図10Bに示す位置に存在する場合と仮定する。即ち、本来の規定時間Taに対して短い期間Ta2と仮定する。他の条件は図9と同一とする。この判定例について説明する。
【0039】
この場合には、STRB1側の5回の比較出力OUT1は測定の順番に"F、F、P、F、P"(図10C参照)であり、STRB2側の5回の比較出力OUT2は測定の順番に"P、F、P、F、P"(図10D参照)である。
【0040】
▲1▼の波形において、比較出力OUT1は"F"であり比較出力OUT2は"P"であるからして、図10Eに該当する。従って、ルックアップテーブルREG1からは"1(fail)"が出力される結果、最終的な測定結果はフェイルとして検出できることとなる。これによれば、DUT出力におけるジッタ要因に影響を受けること無く、DUTの良否反転が精度良くできることが判る。
【0041】
上述したように、DUT出力にジッタがあっても、2本ストローブ信号を適用して規定時間Taを精度よく測定することができる。
【0042】
ところで、上述した図7の論理比較回路71でも、DUTの多様な試験に対応するには不足である。例えば、図4に示すジッタを含んだDUT出力信号において、連続する規定時間Taと規定時間Tbとの両方を同時に実時間で判定することが求められるデバイスがある。従来では前記の規定時間Taと規定時間Tbを同時に判定することは出来ない難点がある。
【0043】
また、連続する2回のストローブの結果情報に基づいて良否判定を実時間で判定することが求められるデバイスがある。従来では前記の連続する2回のストローブの結果情報に基づく良否判定を実時間で判定出来ない難点がある。
【0044】
発明の開示
そこで、本発明は、ジッタを含んだDUT出力信号を受けて連続する複数の規定時間を同時に実時間で判定することが可能な半導体試験装置及びそのタイミング測定方法を提供することにある。
【0045】
また、ジッタを含んだDUT出力信号を受けて連続する複数2回のストローブの結果情報に基づいて良否判定を実時間で良否判定することが可能な半導体試験装置及びそのタイミング測定方法を提供することにある。
【0046】
第1の解決手段を示す。ここで第1図と第6図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0047】
上記課題を解決するために、被試験デバイスを試験する半導体試験装置はタイミング発生器(TG)と、波形整形器(FC)と、パターン発生器(PG)と、半導体試験装置が備えるコンパレータチャンネル数nに対応した複数nのレベル比較回路と、複数nのタイミング比較回路と、複数nの前段側の論理比較回路と、複数nの後段側の論理比較回路71とを備えて、ジッタ成分が存在する被試験デバイスから出力されるDUT出力信号に対してジッタ成分の影響を受けること無く、同時に複数2カ所の規定時間Ta、Tbを測定して良否判定する半導体試験装置であって、
半導体試験装置の基準クロックで入力データをシフトするデータシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14を後段側の論理比較回路71内に備え、第1論理比較選択回路71aと第2論理比較選択回路71bとを追加して備え、
データシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14は前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト不一致信号OUT11を出力し、前段側の論理比較回路から出力される第2不一致信号OUT2を基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト不一致信号OUT12を出力し、PGから出力される第1比較有効信号CPE1を受けて基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト比較有効信号CPE11を出力し、PGから出力される第2比較有効信号CPE1を受けて基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト比較有効信号CPE12を出力するものであり、
第1論理比較選択回路71aは2カ所の所定のエッジ区間である第1規定時間Taのタイミングを良否判定して出力するものであって、前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1と第2不一致信号OUT2と、データシフト用フリップフロップFF11、FF13から出力される第1シフト不一致信号OUT11と第2シフト不一致信号OUT12との4つの異なるタイミングで検出した不一致信号の中から第1規定時間Taとなる所定の2つの不一致信号を選択し、これに基づいて良否判定した最終結果のフェイル信号である第1最終判定フェイル信号71aflを出力するものであり、
第2論理比較選択回路71bは2カ所の所定のエッジ区間である第2規定時間Tbのタイミングを良否判定して出力するものであって、前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1と第2不一致信号OUT2と、データシフト用フリップフロップFF11、FF13から出力される第1シフト不一致信号OUT11と第2シフト不一致信号OUT12との4つの異なるタイミングで検出した不一致信号の中から第2規定時間Tbとなる所定の2つの不一致信号を選択し、これに基づいて良否判定した最終結果のフェイル信号である第2最終判定フェイル信号71bflを出力するものであり、
以上を備えて、第1規定時間Taと第2規定時間Tbとを、当該DUT出力信号に有するジッタ成分の影響を受けること無く良否判定することを特徴とする半導体試験装置である。
【0048】
次に、第2の解決手段を示す。ここで第1図と第6図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0049】
上記課題を解決するために、被試験デバイスを試験する半導体試験装置はタイミング発生器(TG)と、波形整形器(FC)と、パターン発生器(PG)と、半導体試験装置が備えるコンパレータチャンネル数nに対応した複数nのレベル比較回路と、複数nのタイミング比較回路と、複数nの前段側の論理比較回路と、複数nの後段側の論理比較回路71とを備えて、ジッタ成分が存在する被試験デバイスから出力されるDUT出力信号に対してジッタ成分の影響を受けること無く、同時に複数2カ所の規定時間Ta、Tbを測定して良否判定する半導体試験装置であって、
後段側の論理比較回路71内に半導体試験装置の基準クロックで入力データを1クロック期間シフトするデータシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14を備え、
2カ所の所定のエッジ区間である第1規定時間Taのタイミングを良否判定して出力する第1論理比較選択回路71aを具備し、
2カ所の所定のエッジ区間である第2規定時間Tbのタイミングを良否判定して出力する第2論理比較選択回路71bを具備し、
以上を備えて、第1規定時間Taと第2規定時間Tbとを、当該DUT出力信号に有するジッタ成分の影響を受けること無く良否判定することを特徴とする半導体試験装置がある。
【0050】
次に、第3の解決手段を示す。ここで第1図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0051】
データシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14の一態様としては、前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト不一致信号OUT11を出力し、前段側の論理比較回路から出力される第2不一致信号OUT2を基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト不一致信号OUT12を出力し、PGから出力される第1比較有効信号CPE1を受けて基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト比較有効信号CPE11を出力し、PGから出力される第2比較有効信号CPE1を受けて基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト比較有効信号CPE12を出力するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0052】
次に、第4の解決手段を示す。ここで第1図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0053】
第1論理比較選択回路71aの一態様としては、2カ所の所定のエッジ区間である第1規定時間Taのタイミングを良否判定して出力するものであって、前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1と第2不一致信号OUT2と、データシフト用フリップフロップFF11、FF13から出力される第1シフト不一致信号OUT11と第2シフト不一致信号OUT12との4つの異なるタイミングで検出した不一致信号の中から第1規定時間Taとなる所定の2つの不一致信号を選択し、これに基づいて良否判定した最終結果のフェイル信号である第1最終判定フェイル信号71aflを出力するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0054】
次に、第5の解決手段を示す。ここで第1図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0055】
第2論理比較選択回路71bの一態様としては、2カ所の所定のエッジ区間である第2規定時間Tbのタイミングを良否判定して出力するものであって、前段側の論理比較回路から出力される第1不一致信号OUT1と第2不一致信号OUT2と、データシフト用フリップフロップFF11、FF13から出力される第1シフト不一致信号OUT11と第2シフト不一致信号OUT12との4つの異なるタイミングで検出した不一致信号の中から第2規定時間Tbとなる所定の2つの不一致信号を選択し、これに基づいて良否判定した最終結果のフェイル信号である第2最終判定フェイル信号71bflを出力するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0056】
次に、第6の解決手段を示す。ここで第1図と第6図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0057】
TGはタイミング比較回路の各々に対して所定タイミングで発生可能な第1ストローブ信号STRB1と第2ストローブ信号STRB2を供給するものであり、
FCはPGからの所定複数の論理パターンを受け、TGからのタイミングを決めるクロックに基づいて所定に波形整形した試験波形をDUTへ供給するものであり、
PGはFCへ所定複数の論理パターンを供給し、DUT出力信号と論理比較をする第1期待値パターンEXP1と第2期待値パターンEXP2と第3期待値パターンEXP3と第4期待値パターンEXP4とを複数nの前段側の論理比較回路へ供給し、良否判定の有効/無効を示す第1比較有効信号CPE1と第2比較有効信号CPE2と第3比較有効信号CPE3と第4比較有効信号CPE4とを複数nの前段側の論理比較回路と後段側の論理比較回路とへ供給するものであり、
レベル比較回路はDUT出力信号を受けて所定のスレッショルド・レベルのローレベル比較電圧VOLの電圧レベルでロウ側論理信号SLに変換し、所定のスレッショルド・レベルのハイレベル比較電圧VOHの電圧レベルでハイ側論理信号SHに変換してタイミング比較回路へ供給するものであり、
ここで第1比較有効信号CPE1と第3比較有効信号CPE3とは同一の信号若しくは個別の信号であり、第2比較有効信号CPE2と第4比較有効信号CPE4とは同一の信号若しくは個別の信号である、
ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0058】
次に、第7の解決手段を示す。ここで第6図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0059】
タイミング比較回路はロウ側論理信号SLを受けてTGから受ける第1ストローブ信号STRB1に基づいてタイミング判定した結果の第1タイミング判定信号FL1と、TGから受ける第2ストローブ信号STRB2に基づいてタイミング判定した結果の第2タイミング判定信号FL2とを前段側の論理比較回路へ供給するものであり、且つ、ハイ側論理信号SHを受けてTGから受ける第1ストローブ信号STRB1に基づいてタイミング判定した結果の第3タイミング判定信号FL3と、TGから受ける第2ストローブ信号STRB2に基づいてタイミング判定した結果の第4タイミング判定信号FL4とを前段側の論理比較回路へ供給するものである、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0060】
次に、第8の解決手段を示す。ここで第6図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0061】
前段側の論理比較回路はDUT出力信号のロウレベル側を担当するロウレベル側の前段側の論理比較回路61と、DUT出力信号のハイレベル側を担当するハイレベル側の前段側の論理比較回路61とを備え、
ロウレベル側の前段側の論理比較回路61は、PGから受ける第1比較有効信号CPE1が有効(アサート)なときにPGから受ける第1期待値パターンEXP1と第1タイミング判定信号FL1との両者の論理比較をして不一致となったときに第1不一致信号OUT1を後段側の論理比較回路へ供給し、且つ、PGから受ける第2比較有効信号CPE2が有効(アサート)なときにPGから受ける第2期待値パターンEXP2と第2タイミング判定信号FL2との両者の論理比較をして不一致となったときに第2不一致信号OUT2を後段側の論理比較回路へ供給し、
ハイレベル側の前段側の論理比較回路61は、PGから受ける第3比較有効信号CPE3が有効(アサート)なときにPGから受ける第3期待値パターンEXP3と第3タイミング判定信号FL3との両者の論理比較をして不一致となったときに第3不一致信号OUT3を後段側の論理比較回路へ供給し、且つ、PGから受ける第4比較有効信号CPE4が有効(アサート)なときにPGから受ける第4期待値パターンEXP4と第4タイミング判定信号FL4との両者の論理比較をして不一致となったときに第4不一致信号OUT4を後段側の論理比較回路へ供給するものであり、
ここで第1比較有効信号CPE1と第3比較有効信号CPE3とは同一の信号若しくは個別の信号であり、第2比較有効信号CPE2と第4比較有効信号CPE4とは同一の信号若しくは個別の信号である、
ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0062】
次に、第9の解決手段を示す。ここで第12図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0063】
後段側の論理比較回路71は2信号を受けて論理和して後段回路へ供給する入力信号加算部(例えばORゲートOR1、OR2)を備え、前記入力信号加算部は上述ロウレベル側の前段側の論理比較回路61から出力される第1不一致信号OUT1と第2不一致信号OUT2と、上述ハイレベル側の前段側の論理比較回路61から出力される第3不一致信号OUT3と第4不一致信号OUT4とを受けて、第1不一致信号OUT1と第3不一致信号OUT3とを論理和した合成信号を第1不一致信号OUT1として後段回路へ供給し、第2不一致信号OUT2と第4不一致信号OUT4とを論理和した合成信号を第2不一致信号OUT2として後段回路へ供給する、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0064】
次に、第10の解決手段を示す。ここで第1図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0065】
PGから発生してデータシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14の出力状態をリセットするスタート信号STARTを備える、ことを特徴とする上述半導体試験装置がある。
【0066】
次に、第11の解決手段を示す。ここで第3図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0067】
上記課題を解決するために、上述半導体試験装置を適用してDUT出力信号のタイミングを測定する半導体試験装置のタイミング測定方法であって、
DUT出力信号から出力される波形の4つのエッジが第1エッジA点、第2エッジB点、第3エッジC点、第4エッジD点の順番で発生するとき、
TGから受ける第1ストローブ信号STRB1に基づいて第1エッジA点をタイミング判定した結果を第1タイミング判定信号FL1として生成し、
TGから受ける第2ストローブ信号STRB2に基づいて第2エッジB点をタイミング判定した結果を第2タイミング判定信号FL2として生成し、
TGから受ける第1ストローブ信号STRB1に基づいて第3エッジC点をタイミング判定した結果を第3タイミング判定信号FL3として生成し、
TGから受ける第2ストローブ信号STRB2に基づいて第4エッジD点をタイミング判定した結果を第4タイミング判定信号FL4として生成し、
生成された第1タイミング判定信号FL1と第2タイミング判定信号FL2とに基づいて第1規定時間Taのタイミングを良否判定し、
生成された第3タイミング判定信号FL3と第4タイミング判定信号FL4とに基づいて第2規定時間Tbのタイミングを良否判定する、ことを特徴とする半導体試験装置のタイミング測定方法がある。
【0068】
次に、第12の解決手段を示す。ここで第5図は、本発明に係る解決手段を示している。
【0069】
DUT出力信号から出力される波形の4つのエッジ(第1エッジA点、第2エッジB点、第3エッジC点、第4エッジD点)をストローブする前に、データシフト用フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14をリセットして初期化する、ことを特徴とする上述半導体試験装置のタイミング測定方法がある。
【0070】
尚、本願発明手段は、所望により、上記解決手段における各要素手段を適宜組み合わせて、実用可能な他の構成手段としても良い。また、上記各要素に付与されている符号は、発明の実施の形態等に示されている符号に対応するものの、これに限定するものではなく、実用可能な他の均等物を適用した構成手段としても良い。
【0071】
発明を実施するための最良の形態
以下に本発明を適用した実施の形態の一例を図面を参照しながら説明する。また、以下の実施の形態の説明内容によって特許請求の範囲を限定するものではないし、更に、実施の形態で説明されている要素や接続関係等が解決手段に必須であるとは限らない。更に、実施の形態で説明されている要素や接続関係等の形容/形態は、一例でありその形容/形態内容のみに限定するものではない。
【0072】
本発明の実施例について、図1〜図6を参照して説明する。尚、従来構成に対応する要素は同一符号を付し、また必要がない限り同一符合の要素は説明を省略する。
【0073】
図1は本発明の半導体試験装置の後段側の論理比較回路の要部回路図である。
【0074】
本発明は、図6に示す後段側の論理比較回路71に対して、第1論理比較選択回路71aと第2論理比較選択回路71bとの2系統を追加して備える。入力信号は従来技術と同様に比較出力OUT1、OUT2と比較有効信号CPE1、CPE2とを入力として受け、更にスタート信号STARTと基準クロックCLKを適用する。
【0075】
基準クロックCLKは半導体試験装置が備える内部クロックであって、DUTを試験する試験周期(テストレート)と同期関係に近いクロック源であり、例えば125MHz等の固定したクロック周波数である。
【0076】
回路構成は図1に示すように、論理比較回路71と、第1論理比較選択回路71aと、第2論理比較選択回路71bとを備える。尚、第2論理比較選択回路71bは、第1論理比較選択回路71aと同様の構成である。
【0077】
この構成により図3のタイミングチャート例に示すように、ジッタを有するDUT出力におけるサイクル間タイミングのA点、B点、C点、D点を同時測定して、ジッタの影響を受けないで所望の規定時間Ta、Tbであるか否かの良否判定を行う。
【0078】
本発明の論理比較回路71は、フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14と、マルチプレクサMPX1、MPX2とを備える。
【0079】
本発明で追加した第1論理比較選択回路71aは、マルチプレクサMPX3a、MPX4a、MPX5a、MPX6aと、ANDゲートAND1a、AND2aと、第1ルックアップテーブルREG1aとを備える。第2論理比較選択回路71bも同様の回路構成であり、マルチプレクサMPX3b、MPX4b、MPX5b、MPX6bと、ANDゲートAND1b、AND2bと、第2ルックアップテーブルREG1bとを備える。
【0080】
フリップフロップFF11、FF12、FF13、FF14は前段からの比較出力OUT1とOUT2、比較有効信号CPE1、CPE2を受けて、基準クロックCLKでシフト出力した結果のシフト出力OUT11、OUT12を第1論理比較選択回路71aと第2論理比較選択回路71bとマルチプレクサMPX1、MPX2へ供給し、シフト比較有効信号CPE11、CPE12を第1論理比較選択回路71aと第2論理比較選択回路71bへ供給する。更に、外部からのスタート信号STARTにより"0"に初期化できる。ここで、スタート信号STARTは、パターンプログラムに基づいてPGから所望のタイミングで発生可能な、本発明で追加した制御信号である。
【0081】
第1論理比較選択回路71aを説明する。第1論理比較選択回路71aのOUT1、2用のマルチプレクサMPX4a、MPX5a、MPX3a、第1ルックアップテーブルREG1aでは、図2(c)の選択例に示すように選択したパス/フェイル判定情報を出力するものである。
【0082】
即ち、マルチプレクサMPX4a、MPX5aは4入力1出力型のマルチプレクサであって、前段からの比較出力OUT1、OUT2を入力端A、Bで受け、シフト出力OUT11、OUT12を入力端C、Dでそれぞれ受ける。
【0083】
そして、一方のマルチプレクサMPX4aは第1のフェイル選択信号FSEL01aとFSEL11aとの2本の選択信号に基づいてA〜Dの何れかを選択した結果の第1選択信号をマルチプレクサMPX3aの選択入力端S0へ供給する。他方のマルチプレクサMPX5aは第2のフェイル選択信号FSEL02aとFSEL12aとの2本の選択信号に基づいてA〜Dの何れかを選択した結果の第2選択信号をマルチプレクサMPX3aの選択入力端S1へ供給する。
【0084】
ここで、第1のフェイル選択信号FSEL01a、FSEL11a、第2のフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12aは選択レジスタ(図示なし)から出力される、本発明で追加した制御信号であって、試験開始当初(若しくは途中段階)にパターンプログラム等に基づいて所望条件に設定された制御信号であり、図2(c)、(a)、(b)の2ビットの選択入力端S0、S1に該当する。
【0085】
第1ルックアップテーブルREG1aは例えば4ビットの外部から設定可能なルックアップ用のレジスタであって、当該DUTの試験におけるパス/フェイルの良否判定を判断する為の設定情報を予めセットしてある。これをマルチプレクサMPX3aのA,B,C,D入力端へ供給する。
【0086】
マルチプレクサMPX3aは4入力1出力型のマルチプレクサであって、上記に基づいて、第1ルックアップテーブルREG1aの4ビットの設定情報の中から選択した結果のパス/フェイル判定情報MPX3asを、第1ANDゲートAND1aへ供給する。
【0087】
上記によれば、図2(c)の選択例に示すように選択したパス/フェイル判定情報MPX3asが出力できる。
【0088】
第1論理比較選択回路71aのCPE側のマルチプレクサMPX6a、MPX7a、ANDゲートAND2aでは、判定イネーブル信号AND2asを発生するものである。
【0089】
即ち、マルチプレクサMPX6a、MPX7aは4入力1出力型のマルチプレクサであって、前段からの比較有効信号CPE1、CPE2を入力端A、Bで受け、シフト比較有効信号CPE11、CPE12を入力端C、Dでそれぞれ受ける。そして、一方のマルチプレクサMPX6aは第1のフェイル選択信号FSEL01aとFSEL11aとの2本の選択信号に基づいてA〜Dの何れかを選択した結果の第1イネーブル信号をANDゲートAND2aへ供給する。他方のマルチプレクサMPX7aは第2のフェイル選択信号FSEL02aとFSEL12aとの2本の選択信号に基づいてA〜Dの何れかを選択した結果の第2イネーブル信号をANDゲートAND2aへ供給する。
【0090】
ANDゲートAND2aは上記第1イネーブル信号と第2イネーブル信号の両方が有効("1")のときに判定イネーブル信号をANDゲートAND1aと第2論理比較選択回路71bの対応するANDゲートAND1bへ供給する。
【0091】
ANDゲートAND1aは、上記ANDゲートAND2aからの判定イネーブル信号が有効("1")で、且つ図1に示す第2論理比較選択回路71bの対応する回路のANDゲートAND2bからの判定イネーブル信号が有効("1")のときに、上記パス/フェイル判定情報MPX3asを受けて最終的な判定結果である第1最終判定フェイル信号71aflとして論理比較回路71へ供給する。そして、論理比較回路71のマルチプレクサMPX1を介して、動作モード信号SELが選択されているときに第1のPASS/FAIL情報として出力する。
【0092】
次に、他方の第2論理比較選択回路71bは、上述した第1論理比較選択回路71aと同様の回路構成である。但し、第2ルックアップテーブルREG1bは所望の設定条件で使用する。そして図1に示すように、最終的な判定結果である第2最終判定フェイル信号71bflが出力され、論理比較回路71のマルチプレクサMPX2を介して第2のPASS/FAIL情報として出力する。
【0093】
従って、上述した図1に示す第1論理比較選択回路71a、第2論理比較選択回路71bによれば、第1ルックアップテーブルREG1aと、第2ルックアップテーブルREG1bと、第1論理比較選択回路71a側と第2論理比較選択回路71b側とで個別の選択信号とする第1のフェイル選択信号FSEL01a、FSEL11a、第2のフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12a、とに基づいて所定に選択して良否判定された第1のPASS/FAIL情報及び第2のPASS/FAIL情報が出力できる。この結果、ジッタを含んだDUT出力信号において、規定時間Taと規定時間Tbとの両方を同時に実時間で良否判定することが可能となる大きな利点が得られる。
【0094】
即ち、ジッタを含んだDUT出力信号を受けて連続する複数2回のストローブの結果情報に基づいて良否判定を実時間で良否判定することが可能となる利点が得られる。
【0095】
次に、図3は図1の回路構成により、2つの規定時間Ta、規定時間Tbを同時測定して良否判定する方法を説明するタイミングチャートであり、図2(a)、(b)の選択表と共に説明する。これは上述した第1論理比較選択回路71a、第2論理比較選択回路71bを適用することで実現できる。
【0096】
一方の規定時間Taの良否判定は、図3のA点とB点とをストローブ信号STRB1、STRB2で行なった結果をシフトしたシフト出力OUT11、OUT12を第1論理比較選択回路71aで良否判定する。前記シフト出力OUT11、OUT12での判定ができるように上述した第1のフェイル選択信号FSEL01a、FSEL11a、第2のフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12aを出力する選択レジスタ(図示なし)を設定することで、図2(a)の選択条件になる。また、第1ルックアップテーブルREG1aの内容も所定に設定しておく。
【0097】
例えば、図1のマルチプレクサMPX4aにより図3のA点の結果を選択する場合にはフェイル選択信号FSEL01a、FSEL11aの指定は、"0"、"1"にする。これによりシフト出力OUT11が選択できる。次に、図1のマルチプレクサMPX5aにより図3のB点の結果を選択する場合にはフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12aの指定は、"1"、"1"にする。これによりシフト出力OUT12が選択できる。
【0098】
尚、シフト比較有効信号CPE11、CPE12を選択するマルチプレクサMPX6a、MPX7aは、図2(b)の選択例となるように、前記フェイル選択信号FSEL01a、FSEL11a又はフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12aを与える。
【0099】
他方の規定時間Tbの良否判定は、図3のC点とD点とをストローブ信号STRB1、STRB2で行なった結果の比較出力OUT1、OUT2を第1論理比較選択回路71aで良否判定する。前記比較出力OUT1、OUT2での判定ができるように上述した第1のフェイル選択信号FSEL01a、FSEL11a、第2のフェイル選択信号FSEL02a、FSEL12aを出力する選択レジスタ(図示なし)を設定して、図2(a)の選択条件にしておく。また、第2ルックアップテーブルREG1bの内容も所定に設定しておく。
【0100】
例えば、図1に示す第2論理比較選択回路71bのマルチプレクサMPX4b(図示なし)により図3のC点の結果を選択する場合にはフェイル選択信号FSEL01b、FSEL11b(図示なし)の指定は、"0"、"0"にする。これにより比較出力OUT1が選択できる。次に、図1に示す第2論理比較選択回路71bのマルチプレクサMPX5b(図示なし)により図3のD点の結果を選択する場合にはフェイル選択信号FSEL02b、FSEL12b(図示なし)の指定は、"1"、"0"にする。これにより比較出力OUT2が選択できる。
【0101】
尚、比較有効信号CPE1、CPE2を選択するマルチプレクサMPX6b、MPX7b(図示なし)は、前記フェイル選択信号FSEL01b、FSEL11b又はフェイル選択信号FSEL02b、FSEL12bにより所定に選択する。
【0102】
ところで、図3は2サイクルを単位とした位置関係で交互に規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定する場合のタイミングチャート例である。これは奇数のストローブ信号STRB1、STRB2において規定時間Ta側の良否判定をし、偶数のストローブ信号STRB1、STRB2において規定時間Tb側の良否判定をする場合である。即ち、2サイクル単位で規定時間Taと規定時間Tbの順番で良否判定をする場合であり、図3に示すサイクルC1、C2に対してサイクルC3、C4に示す位置は2サイクル単位の位置関係であるものと仮定する。この図でA点のSTRB1を▲1▼とし、B点のSTRB2を▲2▼とし、C点のSTRB1を▲3▼とし、D点のSTRB2を▲4▼とし、nは任意の整数値すると、サイクルC3では▲1▼+n、▲2▼+nに相当するサイクルであり、サイクルC4では▲3▼+n、▲4▼+nに相当するサイクルである。この結果、第1論理比較選択回路71a側に▲1▼、▲2▼の良否判定を担当し、第2論理比較選択回路71b側にて▲3▼、▲4▼の良否判定を担当できる。
【0103】
即ち、図3に示すように、サイクルC1、C2で規定時間Taと規定時間Tbとで良否判定された後、n×2サイクル後のサイクルC3、C4で規定時間Taと規定時間Tbとが正常に良否判定されることとなる。このようなサイクル条件の場合にはデバイス試験上の支障は生じない。
【0104】
尚、ここでストローブ信号STRB1、STRB2は、各サイクル毎(又は不定サイクル)に無用のストローブを発生する場合がある。この為、比較有効信号CPE1、CPE2を制御することによって指定サイクルでの良否判定を行うようにプログラムが一般的に作成される。
【0105】
しかしながら、テストパターンの作成は図3に示す試験条件とは限らない。即ち、2サイクル単位で規定時間Taと規定時間Tbの順番で良否判定をする限定されたテストパターンを作成するとは限らず、図4のタイミングチャート例に示すように、サイクルC4、C5の位置で規定時間Taと規定時間Tbの順番で良否判定するプログラムを作成したい場合も多く存在する。
【0106】
図4は2サイクルを単位としない位置関係で交互に規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定するタイミングチャート例である。この場合にはデバイス試験上の支障が存在する。これについて説明する。図4の例ではサイクルC4で規定時間Ta側の判定を行い、サイクルC5で規定時間Tb側の判定を行う例である。
【0107】
この場合には、サイクルC4でSTRB1が▲3▼+nが適用され、STRB2が▲4▼+nが適用されているのでSTRBの条件が逆転している。
【0108】
即ち、上記図3の説明において、第1論理比較選択回路71a側にて▲1▼、▲2▼の良否判定を担当し、第2論理比較選択回路71b側にて▲3▼、▲4▼の良否判定を担当するように各々のルックアップテーブル及び第1/第2のフェイル選択信号を初期設定してある結果、サイクルC1、C2では正常動作するものの、サイクルC4、C5では正常な動作とならなくなってしまい、正常動作ができない問題点がある。前記問題点を回避するには両者の論理比較選択回路と作成するテストパターンとの関係が同期するようにテストパターンの作成を注意しながら作成する必要がある。前記の制限事項は、テストパターンの作成をより一層複雑で困難にし、また無用なテストパターンの増大を招く難点がある。
【0109】
上記難点を改善する為に、図1に示すスタート信号STARTを追加して備えている。
【0110】
図5はスタート信号STARTにより2サイクルを単位としない位置関係で規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定することが可能とするタイミングチャート例である。これについて説明する。
【0111】
テストパターンは、規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定する直前のサイクルC0、C3でスタート信号STARTが発生するように作成する。この結果、図1に示す第1論理比較選択回路71a及び第2論理比較選択回路71bに備えるフリップフロップFF11〜FF14が全て"0"にリセットされる。即ち、図5A、Bに示すサイクルC1、C4においてシフト出力OUT11、OUT12、シフト比較有効信号CPE11、CPE12の出力状態が"0"にリセットされる。この結果、この後に実施する規定時間Taと規定時間Tbの良否判定が正常に判定できることが保証できる利点が得られる。このことは、以前のテストパターンでの良否判定サイクルが偶数サイクルとなるか奇数サイクルとなるかについて考慮する必要性が解消できる。
【0112】
従って、図5のタイミングチャート例に示すように、上述した両者の論理比較選択回路と作成するテストパターンとの関係が同期するように注意しながらテストパターンの作成をする必要性が解消され、且つ、無用なテストパターンの増大を招く難点も解消される。更に、任意の所望サイクルで良否判定をすることが可能となる大きな利点も得られる。
【0113】
尚、本発明の技術的思想は、上述実施の形態の具体構成例、接続形態例に限定されるものではない。更に、本発明の技術的思想に基づき、上述実施の形態を適宜変形して広汎に応用してもよい。
【0114】
図1の構成例では後段側の論理比較回路71が2系統備える具体例で示したが、通常のシステムでは図12に示すように後段側の論理比較回路71のみ1系統とする構成例としている。但し、図12に示す後段側の論理比較回路71の内部にORゲートOR1、OR2を備えて、比較出力OUT1と比較出力OUT3を論理和した比較出力OUT1dとし、比較出力OUT2と比較出力OUT4を論理和した比較出力OUT2dとし、他は、図1と同一の回路構成である。
【0115】
例えば、上述実施例では、図6に示すロウ側とハイ側の2系統のタイミング比較回路51の中で、一方のロウ側コンパレータ(CMP1、CMP2)に基づいて生成出力された論理出力FL1、FL2を受けて、第1論理比較選択回路71aと第2論理比較選択回路71bとによって良否判定する具体構成例で説明していた。前記の応用構成例としては、ロウ側コンパレータとハイ側コンパレータとの両方から出力される4本の論理出力FL1、FL2、FL3、FL4を受けて、2系統の第1論理比較選択回路71aと2系統の第2論理比較選択回路71bの所望の組み合わせを適用して、より多様な条件での良否判定をするように回路を構成しても良い。この場合には、ハイレベル、ロウレベル、ハイインピーダンスの任意の組み合わせに基づく多様な良否判定が可能となる。
【0116】
産業上の利用可能性
本発明は、以上説明したような形態で実施され、下記の効果がある。
【0117】
図1に示す第1論理比較選択回路71a、第2論理比較選択回路71bによれば、ジッタを含んだDUT出力信号において、規定時間Taと規定時間Tbとの両方を同時に実時間で良否判定することが可能となる大きな利点が得られる。
【0118】
また、図1に示すスタート信号STARTを備えることにより、図5のタイミングチャート例に示すように、任意のサイクルにて規定時間Taと規定時間Tbの良否判定が正常に判定できることが保証できる利点が得られる。即ち、以前のテストパターンでの良否判定サイクルについて考慮する必要性が解消できる。且つ、無用なテストパターンの増大を招く難点も解消される。
【0119】
従って、ジッタを含んだDUT出力信号を受けて連続する複数2回のストローブの結果情報に基づいて良否判定を実時間で良否判定することが可能となる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
図1は、本発明の半導体試験装置の後段側の論理比較回路の要部回路図である。
図2は、本発明の半導体試験装置の要部回路の選択信号の例である。
図3は、図1の回路構成により、2サイクルを単位とした位置関係で交互に規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定するタイミングチャート例である。
図4は、2サイクルを単位としない位置関係で交互に規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定するタイミングチャート例である。
図5は、スタート信号STARTにより2サイクルを単位としない位置関係で規定時間Taと規定時間Tbとを良否判定することが可能とするタイミングチャート例である。
図6は、半導体試験装置のブロック図である。
図7は、図6における後段側の論理比較回路71の具体構成例である。
図8は、従来の半導体試験装置の要部回路のタイミングチャート例である。
図9は、ジッタを有するDUT出力信号に対してSTRB1とSTRB2とルックアップテーブルによりPASSとして検出する動作を説明する図である。
図10は、ジッタを有するDUT出力信号に対してSTRB1とSTRB2とルックアップテーブルによりFAILを検出する動作を説明する図である。
図11は、後段側の論理比較回路71の他の内部構成例、及び前段側の論理比較回路61との接続関係図である。
図12は、本発明の図1に示す後段側の論理比較回路71の他の内部構成例、及び前段側の論理比較回路61との接続関係図である。

Claims (5)

  1. タイミング発生器(TG)と、波形整形器(FC)と、パターン発生器(PG)とを備えて、被試験デバイス(DUT)から出力される出力信号に対して、連続した2サイクルの各サイクルに対応した2カ所の規定時間を測定して同時に実時間で良否判定する半導体試験装置であって、
    DUT出力信号を受けて、予め定められたスレッショルド・レベルのロウレベル比較電圧VOLと比較してロウ側論理信号SLを出力し、予め定められたスレッショルド・レベルのハイレベル比較電圧VOHと比較してハイ側論理信号SHを出力するレベル比較回路と、
    前記ロウ側論理信号SLを受けて、前記TGから発生された第1ストローブ信号に基づいてタイミング判定した結果の第1タイミング判定信号と、前記TGから発生された第2ストローブ信号に基づいてタイミング判定した結果の第2タイミング判定信号と、前記ハイ側論理信号SHを受けて、前記第1ストローブ信号に基づいてタイミング判定した結果の第3タイミング判定信号と、前記第2ストローブ信号に基づいてタイミング判定した結果の第4タイミング判定信号とを出力するタイミング比較回路と、
    DUT出力信号のロウレベル側を担当するロウレベル側論理比較回路と、DUT出力信号のハイレベル側を担当するハイレベル側論理比較回路とを有し、前記ロウレベル側論理比較回路は、前記PGから受ける第1比較有効信号が有効(アサート)なときに前記PGから受ける第1期待値パターンと前記第1タイミング判定信号との両者の論理比較をして不一致となったときにロウ第1不一致信号を出力し、前記PGから受ける第2比較有効信号が有効(アサート)なときに前記PGから受ける第2期待値パターンと前記第2タイミング判定信号との両者の論理比較をして不一致となったときにロウ第2不一致信号を出力し、前記ハイレベル側論理比較回路は、前記第1比較有効信号が有効(アサート)なときに前記PGから受ける第3期待値パターンと前記第3タイミング判定信号との両者の論理比較をして不一致となったときにハイ第1不一致信号を出力し、前記第2比較有効信号が有効(アサート)なときに前記PGから受ける第4期待値パターンと前記第4タイミング判定信号との両者の論理比較をして不一致となったときにハイ第2不一致信号を出力し、前記ロウ第1不一致信号と前記ハイ第1不一致信号を論理和した第1不一致信号、前記ロウ第2不一致信号と前記ハイ第2不一致信号を論理和した第2不一致信号を出力する前段側の論理比較回路と、
    前記前段側の論理比較回路から出力される前記第1不一致信号および前記第2不一致信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト不一致信号および第2シフト不一致信号を出力し、前記第1比較有効信号および前記第2比較有効信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト比較有効信号および第2シフト比較有効信号を出力するデータシフト用フリップフロップと、前記データシフト用フリップフロップが出力する前記第1シフト不一致信号および前記第2シフト不一致信号で、良否判定の条件データを格納する第1ルックアップテーブルの設定値を選択し、前記第1シフト比較有効信号、前記第2シフト比較有効信号、前記第1比較有効信号、前記第2比較有効信号が有効(アサート)なときに、第1サイクルのエッジ区間である第1規定時間のタイミングを良否判定して出力する第1論理比較選択回路と、前記前段側の論理比較回路から出力される前記第1不一致信号および前記第2不一致信号、良否判定の条件データを格納する第2ルックアップテーブルの設定値を選択し、前記第1シフト比較有効信号、前記第2シフト比較有効信号、前記第1比較有効信号、前記第2比較有効信号が有効(アサート)なときに、第1サイクルに続く第2サイクルのエッジ区間である第2規定時間のタイミングを良否判定して出力する第2論理比較選択回路と、を有する後段側の論理比較回路と、
    を備えることを特徴とする半導体試験装置。
  2. 前記TGは前記タイミング比較回路の各々に対して予め定められたタイミングで発生可能な第1ストローブ信号と第2ストローブ信号を供給
    前記FCは前記PGから予め定められた論理パターンを受け、前記TGからのタイミングを決めるクロックに基づいて予め定められた波形整形した試験波形を前記DUTへ供給
    前記PGは前記FCへ予め定められた論理パターンを供給すると共に、DUT出力信号と論理比較をする第1期待値パターンと第2期待値パターンと第3期待値パターンと第4期待値パターンとを前記前段側の論理比較回路へ供給し、更に、良否判定の有効/無効を示す前第1比較有効信号と前記第2比較有効信号と前記前段側の論理比較回路と前記後段側の論理比較回路とへ供給する、
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体試験装置。
  3. 前記PGから発生して前記データシフト用フリップフロップの出力状態をリセットするスタート信号STARTを備える、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体試験装置。
  4. DUT出力信号の連続した2サイクルの各サイクルに対応した2ヶ所の規定時間を測定して同時に実時間で良否判定する半導体試験方法であって、
    DUT出力信号から出力される波形の測定する連続した各サイクルに対応した2ヶ所のエッジ区間の各エッジを、第1エッジ、第2エッジ、第3エッジ、第4エッジとしたとき、
    TGからタイミング比較回路の各々に対して、第1サイクルのエッジ区間の各エッジに対応した第1ストローブ信号と第2ストローブ信号と、第1サイクルに続く第2サイクルのエッジ区間の各エッジに対応した第1ストローブ信号と第2ストローブ信号を発生し、
    TGから受ける第1ストローブ信号に基づいて前記第1エッジをタイミング判定した結果を第1サイクル第1タイミング判定信号として生成し、
    TGから受ける第2ストローブ信号に基づいて前記第2エッジをタイミング判定した結果を第1サイクル第2タイミング判定信号として生成し、
    TGから受ける第1ストローブ信号に基づいて前記第3エッジをタイミング判定した結果を第1サイクルに続く第2サイクル第1タイミング判定信号として生成し、
    TGから受ける第2ストローブ信号に基づいて前記第4エッジをタイミング判定した結果を第1サイクルに続く第2サイクル第2タイミング判定信号として生成し、
    PGから前段側の論理比較回路の各々に対して、第1サイクルのエッジ区間の各エッジに対応した第1期待値パターンと第2期待値パターンと、第1サイクルに続く第2サイクルのエッジ区間の各エッジに対応した第3期待値パターンと第4期待値パターンとを発生し、
    前記第1サイクル第1タイミング判定信号と第1期待値パターンを比較して不一致のときに第1サイクル第1不一致信号を生成し、
    前記第1サイクル第2タイミング判定信号と第2期待値パターンを比較して不一致のときに第1サイクル第2不一致信号を生成し、
    前記第1サイクルに続く第2サイクル第1タイミング判定信号と第3期待値パターンを比較して不一致のときに第2サイクル第1不一致信号を生成し、
    前記第1サイクルに続く第2サイクル第2タイミング判定信号と第4期待値パターンを比較して不一致のときに第2サイクル第2不一致信号を生成し、
    前記第1サイクル第1不一致信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト不一致信号を出力し、前記第1サイクル第2不一致信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト不一致信号を出力し、PGから出力される第1サイクル第1比較有効信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第1シフト比較有効信号を出力し、前記PGから出力される第1サイクル第2比較有効信号を基準クロックにより1クロック期間シフトした第2シフト比較有効信号を出力し、
    生成された前記第1シフト不一致信号および前記第2シフト不一致信号で、良否判定の条件データを格納する第1ルックアップテーブルの設定値を選択し、前記第1シフト比較有効信号、前記第2シフト比較有効信号、前記PGから出力される第2サイクル第1比較有効信号、前記PGから出力される第2サイクル第2比較有効信号が有効(アサート)なときに第1サイクルの第1規定時間のタイミングを良否判定し、
    生成された前記第2サイクル第1不一致信号および前記第2サイクル第2不一致信号で、良否判定の条件データを格納する第2ルックアップテーブルの設定値を選択し、前記第1シフト比較有効信号、前記第2シフト比較有効信号、前記第2サイクル第1比較有効信号、前記第2サイクル第2比較有効信号が有効(アサート)なときに第2サイクルの第2規定時間のタイミングを良否判定する、
    ことを特徴とする半導体試験方法。
  5. DUT出力信号から出力される波形の4つのエッジをストローブする前に、データシフト用フリップフロップをリセットして初期化する、
    ことを特徴とする請求項記載の半導体試験方法。
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