JP4516670B2

JP4516670B2 - Molded underwear

Info

Publication number: JP4516670B2
Application number: JP2000181921A
Authority: JP
Inventors: 繁実小野
Original assignee: Asahi Kasei Fibers Corp
Current assignee: Asahi Kasei Corp
Priority date: 2000-06-16
Filing date: 2000-06-16
Publication date: 2010-08-04
Anticipated expiration: 2020-06-16
Also published as: JP2002004107A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリウレタン系弾性繊維を用いた成形肌着に関する。
【０００２】
【従来の技術】
成形肌着は、ショーツ、ブリーフ、スパッツ等、編地部分を着用する人体の部位にあわせて連続して編立することができ、且つ肌に直接触れる脇部などの主要部分に縫い代が入らないため、体に違和感がなく着心地がよいという特徴がある。
【０００３】
これまで成形肌着に用いられる素材として、木綿を始め、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維が多く使用されている。しかし合成繊維の多くは、木綿など天然繊維に比べ、吸湿性を有しておらず、着用時の発汗により、ムレ、ベタツキ等が生じ、天然繊維よりも快適性の面で劣っている。このため合成繊維に吸湿性や吸水性を付与する試みや、吸水性を有する木綿、羊毛等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維との組み合わせによる肌着が作られている。
【０００４】
他方、着用者のシルエットを美しく表現する、身体補正等でサポート力を必要とするニーズが高くなり、ポリウレタン弾性糸を芯糸に用いたカバリング糸、及びベアー弾性糸との組み合わせによる成形肌着が作られている。一方、サポート力の向上により、肌への密着度は増し、体からの汗や不感蒸泄により、衣服内の湿度も一層高くなり、蒸れ感・べたつき感等を生じる。特に、吸水性の乏しい合成繊維使いの肌着を着用した場合には、それが著しい。又、吸水性を有する繊維との組み合わせによる成形肌着でも、サポート性を保持しつつ、衣服内の湿度を調整する機能を十分に満足させるものではなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のサポート力を有する成形肌着の前記のような欠点を解消したもので、サポート力を有し、かつ蒸れ感・べたつき感、冷え感等の不快感を改善し、吸放湿性に優れた成形肌着を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は下記の通りである。
１．ポリウレタン系弾性繊維を芯糸に用いたカバリング糸又はベアーポリウレタン系弾性繊維が１本以上配されてなる編地の編地部分が、着用する人体の部位に合わせて連続して編成された丸編地から構成され、前記ポリウレタン系弾性繊維の破断伸度が３００％以上、伸長回復率が７０％以上、２０℃、相対湿度６５％（条件Ａ）での吸湿率が０．５〜４．０ｗｔ％、３０℃、相対湿度９０％（条件Ｂ）での吸湿率が４．５〜３０ｗｔ％、前記の条件Ａと条件Ｂにおける吸湿率の差が４．０％以上であり、ポリウレタン系弾性繊維が、数平均分子量５００〜１０，０００のポリアルキレンエーテルグリコールに過剰モルの有機ジイソシアナートを反応させて、末端にイソシアナート基を有するプレポリマーを合成し、次いで該プレポリマーに２官能性アミンと１官能性アミンとを反応させて得られるポリウレタンウレア重合体からなることを特徴とする成形肌着。
【０００７】
２．ポリウレタン系弾性繊維が、５００〜４，０００ｗｔ％の吸水率を有する吸水性樹脂を、ポリウレタンウレア重合体に対して５〜４０ｗｔ％含有することを特徴とする上記１に記載の成形肌着。
３．吸水性樹脂が、下記（ａ）と（ｂ）、又は、（ａ）と（ｂ）と（ｃ）を反応させて得られるウレタン系吸水性樹脂であることを特徴とする上記２に記載の成形肌着。
【０００８】
（ａ）エチレンオキサイドユニットを少なくとも７０ｗｔ％含有し、数平均分子量が２，０００〜３０，０００であるポリアルキレンエーテルグリコールを５０ｗｔ％以上含有してなる高分子ジオール。
（ｂ）有機ジイソシアナート。
（ｃ）数平均分子量５０〜２００の低分子ジオール。
【０００９】
４．高分子ジオールがポリエチレングリコール、有機ジイソシアナートが４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート又は４，４’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、低分子ジオールが１，４−ブタンジオール又はエチレングリコールであることを特徴とする上記３に記載の成形肌着。
５．ポリウレタン系弾性繊維が、下記（Ａ）〜（Ｃ）を反応して得られるウレア化合物をポリウレタンウレア重合体に対して１〜１５ｗｔ％含有することを特徴とする上記１〜４のいずれかに記載の成形肌着。
【００１０】
（Ａ）第１級アミン又は第２級アミンと、第３級窒素又は複素環状窒素を含む窒素化合物。
（Ｂ）有機ジイソシアナート。
（Ｃ）モノアルキルモノアミン、ジアルキルモノアミン、アルキルモノアルコール、有機モノイソシアナートから選ばれる少なくとも一種。
【００１２】
以下、本発明につき詳述する。
成形肌着とは、編地部分が着用する人体の部位に合わせて編成された丸編地から成り、ショーツ、ブリーフ、シャツ等の商品用途によって、該丸編地の首部、両腕部および両脚部に対応する部分が所望の形状に裁断され、肩部および股部のみが接合縫製され、身頃脇部及び脇部に縫い目の無いものである。
【００１３】
本発明の成形肌着は、本発明で用いられるポリウレタン系弾性繊維を芯糸に用いたカバリング糸１００％で構成してもよいし、前記カバリング糸と、通常のベアーポリウレタン弾性繊維又は通常のポリウレタン弾性繊維を芯糸に用いたカバリング糸又は仮撚加工糸とを交編して使っても良い。また、本発明におけるポリウレタン系弾性繊維を成形肌着のどの部位に使っても良い。
【００１４】
本発明で用いられるポリウレタン系弾性繊維のカバリング糸の巻き糸に使う素材、及び、交編に用いる相手素材は特に限定されるものではない。例えば、ナイロン６、ナイロン６６等のポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプリピレン等の合成繊維、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維、綿、ウール、絹等の天然繊維、ポリウレタン等の弾性繊維などが挙げられる。本発明では、弾性繊維との複合が好適に用いられる。
【００１５】
なお、ベアーポリウレタン系弾性繊維とは、カバリングなどがされていないポリウレタン系弾性繊維のみのものを言う。
サポート力を有し、蒸れ感、べたつき感、冷え感等の不快感を改善しうるためには、本発明におけるポリウレタン系弾性繊維の混率は、混用する相手素材を始め、編地構成、商品用途、着用目的等により異なるが、５ｗｔ％以上であることが好ましい。また、該ポリウレタン系弾性繊維は、成形肌着のどの部分に用いてもよいが、身頃部に用いるのが最も好ましい。
【００１６】
本発明の成形肌着は、前述のように、編地部分が連続して編成されている。用いる組織としては、特に限定されず、ニット、タック、ウエルト等の組織、又はこれらの組み合わせ等が挙げられ、これにより柄が表現されていてもよい。又、編地を構成するループの大きさも特に限定されるものではなく、適宣選択することができる。
【００１７】
本発明の成形肌着を製造する方法は、特に限定されないが、例えば、一般にいう丸編機を用いることが出来る。この場合、針本数は５００本から１５００本、釜径（釜の直径）は２５．４ｃｍ（１０インチ）から３８．１ｃｍ（１５インチ）が好ましい。
本発明の成形肌着を得るには、高伸度・高伸長回復性を有するポリウレタン系弾性繊維を用いる。本発明に用いられるポリウレタン系弾性繊維は、乾式紡糸法、溶融紡糸法、湿式紡糸法により製造される。なかでも、乾式紡糸法により得られるポリウレタン系弾性繊維が好ましい。用いられるポリウレタン系弾性繊維の繊度は、好ましくは３．３〜１１０ｄｔｅｘ、より好ましくは５．６ｄｔｅｘ〜４４ｄｔｅｘである。
【００１８】
本発明において、ポリウタン系弾性繊維におけるポリウタン系重合体を得るためには、例えば、ポリマーグリコール、有機ジイソシアナートを反応させてソフトセグメントとなるウレタン中間重合体を合成後、鎖延長剤でハードセグメントを重合するという公知の技術を用いることが出来る。鎖延長剤として、低分子ジオールを用いるとハードセグメントがウレタン結合からなるポリウレタン重合体となり、また２官能性アミンを用いるとハードセグメントがウレア結合からなるポリウレタンウレア重合体を得ることができる。ウレタン中間重合体の合成は、アミド系極性溶媒のような不活性有機溶媒中で反応させてもよい。末端停止剤としては、１官能性アミン、モノアルコールのうちいずれも使用でき、鎖延長剤と混合して使用しても、別々に使用しても良い。
【００１９】
ポリウレタンウレア弾性繊維は、例えば、次のような工程で得ることが可能である。まず、ポリアルキレンエーテルジオール等のポリマージオールと、４、４’−ジフェニールメタンジイソシアナート等の有機ジイソシアナートとを反応させ、両末端がイソシアナートの中間重合体を合成する。続いてジメチルアセトアミドのようなアミド系極性溶媒中で、エチレンジアミン等の２官能性アミンで鎖延長してポリウレタンウレア共重合体の溶液を得る。共重合体の分子量の調整は、鎖延長剤として用いられる２官能性アミンに、末端停止剤として１官能性アミンを所定量加えることで達成される。その重合体溶液に各種の安定剤等を添加して紡糸原液とし、その原液を乾式紡糸機で紡糸して高伸度・高伸長回復姓を有するポリウレタンウレア弾性繊維を得ることが出来る。
【００２０】
ポリマージオールとしては、実質的に線状のホモ又は共重合体からなる各種ジオール、例えば、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステルアミドジオール、ポリアクリルジオール、ポリチオエステルジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリカーボネートジオール、又はこれらの混合物又はこれらの共重合物等が挙げられる。好ましくは、吸水時に黴による加水分解性のないポリアルキレンエーテルグリコールであり、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシペンタメチレングリコール、テトラメチレン基と２，２−ジメチルプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール、テトラメチレン基と３−メチルテトラメチレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール又はこれらの混合物等である。中でも、優れた弾性機能を示す、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラメチレン基と２，２−ジメチルプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコールが好適である。
【００２１】
これらのポリマージオールの数平均分子量は、５００〜１０，０００が好ましく、より好ましくは１，０００〜３，０００である。テトラメチレン基と２，２−ジメチルプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコールを用いた場合、ポリテトラメチレンエーテルグリコールよりも高伸度、高伸長回復、低モジュラスとなりソフトな風合いが得られる。
【００２２】
有機ジイソシアナートとしては、脂肪族、脂環族、芳香族のジイソシアナートの中で、アミド系極性溶媒に溶解又は液状を示すものすべてが適用できる。例えば、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート、２，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート、４，４’−ジフェニルエーテルジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、４，４’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、１，３−及び１，４−シクロヘキシレンジイソシアナート、１，６−ヘキサメチレンジイソシアナート、３−（α−イソシアナートエチル）フェニルイソシアナート、トリメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート又はこれらの混合物、共重合物等が挙げられる。好ましくは、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナートである。
【００２３】
鎖延長剤として用いられる低分子ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、１，２−プロピレングリコール、１，３−プロピレングリコール、１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジオール、１，５−ペンタンジオール、１，６−ヘキサンジオール、２，２−ジメチル−１，３−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、１，４−シクロヘキサンジメタノール、フェニルジエタノールアミン等が挙げられる。好ましくは、１，４−ブタンジオールである。
【００２４】
鎖延長剤の２官能性アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、１，２−プロピレンジアミン、１，３−プロピレンジアミン、２−メチル−１，５−ペンタンジアミン、トリエチレンジアミン、ｍ−キシリレンジアミン、ピペラジン、ｏ−ｍ−及びｐ−フェニレンジアミン、１，３−ジアミノシクロヘキサン、１，４−ジアミノシクロヘキサン、１，６−ヘキサメチレンジアミン、Ｎ，Ｎ’−（メチレンジ−４，１−フェニレン）ビス［２−（エチルアミノ）−ウレア］等、又はこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、エチレンジアミン単独、又は、１，２−プロピレンジアミン、１，３−ジアミノシクロヘキサン、２−メチル−１，５−ペンタンジアミンの群から選ばれる少なくとも１種が、５〜４０モル％含まれるエチレンジアミン混合物である。
【００２５】
末端停止剤の１官能性アミンとしては、他えば、イソプロピルアミン、ｎ−ブチルアミン、ｔ−ブチルアミン、２−エチルヘキシルアミン等のモノアルキルアミン、又は、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジ−ｎ−ブチルアミン、ジ−ｔ−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−２−エチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン等のジアルキルアミンが挙げられる。これらは単独で、又は混合して用いることが出来る。
【００２６】
末端停止剤のモノアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、２−プロパノール、２−メチル−２プロパノール、１−ブタノール、２−エチル−１−ヘキサノール、３−メチル−１−ブタノール等が挙げられる。これらは単独で、又は混合して用いることが出来る。
アミド系極性溶媒としては、例えば、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、Ｎ−メチルピロリドンが挙げられる。
【００２７】
ポリエーテルエステル系弾性繊維としては、ハードセグメント成分としては、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートのような芳香族ポリエステルが用いられる。又、ソフトセグメント成分としては、ポリテトラメチレングリコールやポリプロピレングリコール等のような脂肪族ポリエーテルグリコールや、アジピン酸と１，６−ヘキサンジオール、アゼライン酸と３−メチル−１，５−ペンタンジオール等からなる脂肪族ポリエステルグリコール等が用いられる。
【００２８】
これらの弾性繊維には、通常用いられる酸化防止剤、黄変防止剤、熱安定剤、顔料等の添加剤を添加することができる。また、油剤等を表面に付着させることもできる。
上記の方法で得られた高伸度・高伸長回復性を有するポリウレタン系弾性繊維の吸放湿性は、２０℃、相対湿度６５％（条件Ａ）での吸湿率が０．５〜４．０ｗｔ％であることが必要である。この数値が高いということは、着用開始時に布帛が多くの水分を吸収していることを意味し、肌に直接触れるか、或いは肌に近い場合は、布帛が冷たく感じることがあるため、上限としては、４．０ｗｔ％以下であることが好ましい。
【００２９】
さらに、３０℃、相対湿度９０％（条件Ｂ）での吸湿率が４．５〜３０ｗｔ％であることが必要である。４．５ｗｔ％未満では十分な吸湿量が得られず清涼感に乏しく、３０ｗｔ％を越えると強度低下が大きくなったり、べたつき感が出たり、以下に述べるような湿摩擦堅牢度、強力保持率が悪化するので好ましくない。また、条件Ｂでの吸湿率が４．５〜３０ｗｔ％であっても、条件Ａでの吸湿率が０．５〜４．０ｗｔ％でなければ、強力保持率、湿摩擦堅牢度の悪化を引き起こす。
【００３０】
本発明においては、条件Ａと条件Ｂにおける吸湿率の差が４．０ｗｔ％以上であることが必要である。４．０ｗｔ％以上あると、清涼感のある成形肌着が得られる。この数値は、肌からの発汗をどの程度吸収するかの性能を決めるもので、数値が大きい程、吸放湿能力に優れることとなる。なお、条件Ａの吸湿率と条件Ｂの吸湿率との差を、吸放湿能力ともいう。吸放湿能力は、好ましくは１０ｗｔ％以上である。
【００３１】
このような、吸湿特性をもつポリウレタン系弾性繊維は、弾性繊維を構成するポリウレタン系重合体に、高吸水性を有する化合物（以下、吸水性樹脂という）を所望量ブレンドすることや、高吸水性を有する官能基を重合体中にグラフト重合等により、所望量導入することによって得られる。
ブレンドする吸水性樹脂は、５００〜４，０００ｗｔ％の吸水率を有するものが好ましい。吸水性樹脂としては、例えば、ウレタン系吸水性樹脂、デンプン系吸水性樹脂、アクリル酸系吸水性樹脂、ポリビニルアルコール系吸水性樹脂、ポリビニルピロリドン系吸水性樹脂、ポリエーテルエステル系吸水性樹脂、ポリエーテルアミド系吸水性樹脂、ポリエーテルイミド系吸水性樹脂、ポリエーテルエステルアミド系吸水性樹脂等が挙げられる。好ましくはウレタン系吸水性樹脂である。ブレンドする量に関しては、そのブレンドする化合物の吸水性能にもよるが、最低限の吸放湿性を確保するには少なくとも５ｗｔ％以上であることが好ましい。一方、高伸度・高伸長回復性を損なわない程度の量としては４０ｗｔ％以下が好ましい。
【００３２】
本発明においては、ポリウレタン系弾性繊維を、どのような紡糸方法で得るかによって、吸放湿性を付与する技術も異なる。
まず、ポリウレタンウレア弾性繊維のように、乾式紡糸で弾性繊維を得る場合について述べる。この場合、ポリアミド系極性溶媒にポリウレタンウレア重合体を溶解した紡糸原液を調整する工程を経るため、該溶媒に吸水性樹脂成分が溶解することが好ましい。例えば、ウレタン系吸水性樹脂、ポリビニルピロリドン系吸水性樹脂等が挙げられる。また、乾式紡糸時の糸切れ等、製造上悪影響を及ぼさない程度の粒子径のものが得られる場合は、ポリアミド系極性溶媒に溶解しなくても使用することが出来る。例えば、デンプン系樹脂や、アクリル酸系樹脂、ポリエーテルエステルアミド系吸水性樹脂等が挙げられる。更に、ポリウレタンウレア重合体を構成する成分の一部を吸水性を有する成分に置き換えることで、高吸水性を付与する手法も可能である。例えば、ジオールとして使用しているポリテトラメチレングリコールの一部をポリエチレングリコールに置き換えること等である。
【００３３】
ハードセグメントがウレタン結合からなる乾式紡糸されるポリウレタン系弾性繊維についても、ポリウレタンウレア弾性繊維と同様にして吸湿性を付与することが出来る。通常、溶融紡糸で得られるポリウレタン系弾性繊維の場合は、製造上悪影響を及ぼさない限り、特にブレンドする吸水性樹脂、又はグラフト重合する吸水性成分に制限はなく、吸水性を付与できる。
【００３４】
ブレンドする吸水性樹脂としては、ウレタン系吸水性樹脂が好ましい。具体例としては、下記の化合物（ａ）と（ｂ）、又は、（ａ）と（ｂ）と（ｃ）を反応させて得られるウレタン系吸水性樹脂である。
（ａ）エチレンオキサイドユニットを少なくとも７０ｗｔ％含有し、数平均分子量が２，０００〜３０，０００であるポリアルキレンエーテルグリコールを５０ｗｔ％以上含有してなる高分子ジオール。
【００３５】
（ｂ）有機ジイソシアナート。
（ｃ）数平均分子量５０〜２００の低分子ジオール。
なかでも、（ａ）と（ｂ）と（ｃ）を反応して得られるウレタン系吸水性樹脂がより好ましい。低分子ジオール（ｃ）は鎖延長剤としての役割があるが、これは吸水時に吸水性樹脂の膨潤の妨げとなる物理架橋を形成しやすい。低分子ジオール（ｃ）を含まない吸水性樹脂、すなわち（ａ）と（ｂ）を反応して得られる吸水性樹脂の方が吸水性に優れるので好ましい。
【００３６】
ウレタン系吸水性樹脂の数平均分子量は（ａ）、（ｂ）、（ｃ）の反応モル比を変えることにより調整できる。好ましい数平均分子量は７，０００〜３００，０００である。７，０００未満では、オリゴマー成分が、ポリウレタン系弾性繊維から染色中に溶出して染浴を汚染したり、吸湿したオリゴマーが湿摩擦堅牢度を低下させる場合がある。又、数平均分子量が３００，０００を越えると、樹脂が膨潤しにくくなる傾向がある。
【００３７】
ポリウレタン系弾性繊維の中に、ウレタン系吸水性樹脂を均一にブレンドする為には、ジメチルアセトアミドのようなアミド系極性溶媒に溶解させて該弾性繊維中に添加する方法が好ましいが、アミド系溶媒に溶解しない場合には、５μｍ以下に微粒子化して、ポリウレタン系弾性繊維中に均一に分散させても良い。
高分子ジオール中のポリアルキレンエーテルグリコールは、ジオール分子鎖中に、例えば、１，２−プロピレンオキサイドユニット、２，２−ジメチルプロピレンオキサイドユニット、テトラメチレンオキサイドユニット等が３０ｗｔ％を越えない範囲で含有されていても良いが、好ましくはエチレンオキサイドユニットのみからなるポリエチレングリコールが良い。高分子ジオールの数平均分子量としては２，０００〜３０，０００が好ましい。より好ましくは５，０００〜２０，０００である。
【００３８】
又、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリオキシペンタメチレングリコール、テトラメチレン基と２，２−ジメチルポリプロピレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール、テトラメチレン基と３−メチルテトラメチレン基から成る共重合ポリエーテルグリコール等のグリコールが５０ｗｔ％を越えない範囲でブレンドされていても良いが、高い吸水性を実現するためにはブレンドしない方が好ましい。
【００３９】
有機ジイソシアナートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、３−メチルヘキサン−１，６−ジイソシアナート、３，３’−ジメチルペンタン−１，５−ジイソシアナート、１，３−及び１，４−シクロヘキシレン−ジイソシアナート、４，４’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート、ｍ−及びｐ−キシレン−ジイソシアナート、α，α，α’，α’−テトラメチル−ｐ−キシリレンジイソシアナート、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、２，４−トリレンジイソシアナート等が挙げられる。好ましくは、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート、４，４’−ジシクロヘキシルメタン−ジイソシアナートである。これらは単独、又は混合して用いることが出来る。
【００４０】
低分子ジオールは、数平均分子量５０〜２００を有するものであって、例えば、エチレングリコール、１，２−プロピレングリコール、１，３−プロピレングリコール、１，３−ブタンジオール、１，４−ブタンジオール、１，５−ペンタンジオール、１，６−ヘキサンジオール、２，２−ジメチル−１，３−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、１，４−シクロヘキサンジメタノール、フェニルジエタノールアミン等が挙げられる。好ましくは、１，４−ブタンジオール、エチレングリコールである。これらは単独、又は混合して用いることが出来る。
【００４１】
ウレタン系吸水性樹脂の具体例としては、数平均分子量７，０００のポリエチレングリコール、１，４−ブタンジオールと、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナートとを反応させて得られる数平均分子量６０，０００の樹脂（吸水率１８００ｗｔ％）、ポリエチレングリコールと４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナートを反応させて得られる数平均分子量２０，０００の樹脂（吸水率８００ｗｔ％）等が挙げられる。
【００４２】
本発明に用いられる高伸度・高伸長回復性を有するポリウレタン系弾性繊維は、下記（Ａ）〜（Ｃ）を反応して得られるウレア化合物をポリウレタンウレア重合体に対して１〜１５ｗｔ％を含有させ、吸水性樹脂と併用することにより、強力保持率及び湿摩擦堅牢度がより向上する。
（Ａ）第１級アミン又は第２級アミンと、第３級窒素又は複素環状窒素を含む窒素化合物。
【００４３】
（Ｂ）有機ジイソシアナート。
（Ｃ）モノアルキルモノアミン、ジアルキルモノアミン、アルキルモノアルコール、有機モノイソシアナートから選ばれる少なくとも一種。
本発明に用いられる高伸度・高伸長回復性を有するポリウレタン系弾性繊維は、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、綿、ウール、絹等と交編織されるが、該繊維に比べ染色時の収縮が大きく、又、熱セットされにくい為、思い通りの布帛巾に仕上がりにくいが、上記のウレア化合物を含有させることにより、これらの問題も改善することが出来る。
【００４４】
ウレア化合物の数平均分子量は、（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）の反応モル比を変えることで調整できる。ウレア化合物は、乾式紡糸されるポリウレタン系重合体の溶液に溶解させることが好ましい。従って、ウレア化合物の数平均分子量はアミド系極性溶液に溶解する分子量であればよく、好ましくは５００〜１０，０００、特に好ましくは５００〜３，０００である。
【００４５】
ウレア化合物に使用される窒素含有化合物としては、Ｎ−ブチル−ビス（２−アミノエチル）アミン、Ｎ−ブチル−ビス（２−アミノプロピル）アミン、Ｎ−ブチル−ビス（２−アミノブチル）アミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノエチル）−イソブチルアミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノプロピル）−イソブチルアミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノエチル）−ｔ−ブチルアミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノエチル）−１，１−ジメチルプロピルアミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノプロピル）−１，１−ジメチルプロピルアミン、Ｎ，Ｎ−ビス（２−アミノブチル）−１，１−ジメチルプロピルアミン、Ｎ−（Ｎ，Ｎ−ジエチル−３−アミノプロピル）−ビス（２−アミノエチル）アミン、Ｎ−（Ｎ，Ｎ−ジブチル−３−アミノプロピル）−ビス（２−アミノプロピル）アミン、ピペラジン、ピペラジン誘導体、例えば、２−メチルピペラジン、１−（２−アミノエチル）−４−（３−アミノプロピル）ピペラジン、２，５−および２，６−ジメチルピペラジン、Ｎ，Ｎ’−ビス（２−アミノエチル）ピペラジン、Ｎ，Ｎ’−ビス（３−アミノプロピル）ピペラジン、Ｎ−（２−アミノエチル）ピペラジン、Ｎ−アミノ−（２−アミノエチル）−４−メチルピペラジン等、ピペリジン誘導体、例えば、４−アミノエチルピペラジン、Ｎ−アミノ−４−（２−アミノエチル）ピレリジン、Ｎ−ビス（２−アミノエチル）アミン−ピペラジン等、ピロリドン誘導体、例えば、Ｎ−アミン−４−（２−アミノエチル）−２−ピロリドン、Ｎ−（３−アミノプロピル）−４−（３−アミノプロピル）−２−ピロリドン、Ｎ−ビス（２−アミノエチル）アミン−４−ピロリドン等が挙げられる。
【００４６】
好ましい窒素含有化合物は、ピペラジン、ピペラジン誘導体である。なかでも、Ｎ−（２−アミノエチル）ピペラジン、Ｎ−（２−アミノプロピル）ピペラジンは、得られるウレア化合物のアミド系溶媒への溶解性が極めて良好であることから、特に好適である。これらは単独で、あるいは混合して用いることが出来る。
【００４７】
ウレア化合物に使用される有機ジイソシアナートとしては、トリメチレンジイソシアナート、テトラメチレンジイソシアナート、ペンタメチレンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、３−メチルヘキサン−１，６−ジイソシアナート、３，３’−ジメチルペンタン−１，５−ジイソシアナート、１，３−及び１，４−シクロヘキシレン−ジイソシアナート、４，４’−ジシクロヘキシルメタン−ジイソシアナート、ｍ−及びｐ−キシリレンジイソシアナート，α，α，α’，α’−テトラメチル−ｐ−キシリレンジイソシアナート、４，４’−ジフェニルメタン−ジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、２，４−トリレンジジイソシアナート等が挙げられる。好ましくは、イソホロジイソシアナート、４，４’−ジシクロヘキシルメタン−ジイソシアナートのような脂環族ジイソシアナートである。これらは単独で、あるいは混合して用いることが出来る。
【００４８】
ウレア化合物に使用されるモノ又はジアルキルモノアミンとしては、炭素数１〜１０のアルキル基を有するモノアミンであり、例えば、イソプロピルアミン、ｎ−ブチルアミン、ｔ−ブチルアミン、ジエチルアミン、２−エチルへキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−ｎ−ブチルアミン、ジ−ｔ−ブチルアミン、ジ−イソブチルアミン、ジ−２−エチルヘキシルアミン等が挙げられる。また、アルキル鎖中に第３級窒素原子や酸素原子を含んでいてもよく、例えば、３−ジブチルアミノ−プロピルアミン、３−ジエチルアミノ−プロピルアミン、３−エトキシプロピルアミン、３−（２−エチルヘキシルオキシ）プロピルアミンが挙げられる。これらは単独で、あるいは混合して用いることが出来る。
【００４９】
ウレア化合物に使用されるアルキルモノアルコールとしては、炭素数１〜１０のアルキル基を有するモノアルコールであり、例えば、メタノール、エタノール、２−プロパノール、２−メチル−２−プロパノール、１−ブタノール、２−エチル−１−ヘキサノール、３−メチル−１−ブタノール等が挙げられる。これらは単独で、あるいは混合して用いることが出来る。
【００５０】
上記のモノ又はジアルキルアミンとアルキルアルコールは、それぞれ単独で、あるいは混合して用いることが出来る。好ましくは単独での使用である。
さらに、ウレア化合物に使用される有機モノイソシアナートとしては、ｎ−ブチルイソシアナート、フェニルイソシアナート、１−ナフチルイソシアナート、ｐ−クロロフェニルイソシアナート、シクロヘキシルイソシアナート、ｍ−トリルイソシアナート、ベンジルイソシアナート、ｍ−ニトロフェニルイソシアナート等が挙げられる。これらは単独で、あるいは混合して用いることが出来る。ただし、前述のモノ又はジアルキルアミン、アルキルアルコールとの混用は出来ない。モノ又はジアルキルアミン、アルキルアルコールの活性水素を有機モノイソシアナートが封鎖したオリゴマー化合物が生成し、ウレタン系弾性繊維の加工工程においてブリードアウトして、編機や染色浴槽を汚すスカムの原因となるからである。
【００５１】
ウレア化合物を得るのに使用される（Ｃ）は、前記の如く３種から選択され、（Ａ）と（Ｂ）から得られるウレア化合物の活性末端（アミノ基又はイソシアナート基）を封鎖するために用いられる。この活性末端はポリウレタン系合成繊維の紡糸安定性を悪化させるからである。反応モル当量が（Ａ）＞（Ｂ）の場合には、ウレア化合物末端がアミノ基であるため（Ｃ）としては、有機モノイソシアナートを選択し、（Ａ）＜（Ｂ）の場合には、ウレア化合物末端がイソシアナート基であるため（Ｃ）は、モノ又はジアルキルアミンとアルキルモノアルコールの少なくとも一種を選択する必要がある。好ましくは、有機モノイソシアナートの選択である。
【００５２】
ウレア化合物を得る反応例としては、（Ａ）としてＮ−（２−アミノエチル）ピペラジンを２モル、（Ｂ）としてイソフォロンジイソシアナートを１モル、（Ｃ）としてフェニルイソシアナートを２モル、を５０ｗｔ％のジメチルアセトアミド溶液となるように５０℃、２時間反応させる。反応は、ジメチルアセトアミド中に溶解させたＮ−（２−アミノエチル）ピペラジンの中に、イソホロンジイソシアナートとフェニルイソシアナートを滴下して行うが、反応方法はこれに限定されるものではなく、その他公知の方法を用いることが出来る。
【００５３】
ウレア化合物の添加量は、吸水性樹脂に対して２０ｗｔ％以上が好ましい。２０ｗｔ％未満では、強力保持率、湿摩擦堅牢度の向上効果が少ない。吸水性樹脂のポリウレタン系重合体に対する添加量は５ｗｔ％以上が好ましいので、ウレア化合物のポリウレタン系重合体に対する添加量は１ｗｔ％以上が好ましい。ウレア化合物をポリウレタン系重合体に対して１５ｗｔ％を越えて添加すると、紡糸時の糸切れ等で紡糸安定性が低下したり、また、強度、伸度、伸長回復性などの弾性機能が低下する傾向がある。すなわち、ウレア化合物のポリウレタンに対する添加量は１〜１５ｗｔ％が好ましく、２〜１０ｗｔ％がさらに好ましい。
【００５４】
また、上記のウレア化合物以外に、例えば、特開平７−３１６９２２号公報に記載されている、ポリアクリルニトリル系ポリマー、ポリウレタン重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体なども使用できる。
紡糸して得られたポリウレタン系弾性繊維に、ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性シリコン、ポリエーテル変性シリコン、アミノ変性シリコン、鉱物油、鉱物性微粒子、例えばシリカ、コロイダルアルミナ、タルク等、高級脂肪酸金属塩粉末、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等、高級脂肪族カルボン酸、高級脂肪族アルコール、パラフィン、ポリエチレン等の常温で固形状ワックス等の油剤を単独、又は必要に応じて任意に組み合わせ付与してもよい。
【００５５】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
尚、測定方法、評価方法等は下記の通りである。
（１）繊度（ｄｔｅｘ）
２０℃、相対湿度６５％雰囲気下でポリウレタン弾性繊維を無緊張、無加重で直線状に静置し、２４時間放置し放縮させる。その後、試料を１００ｍｍの長さで切断したものを１０本合わせて秤量し、１０，０００ｍあたりの質量に換算し、その値を繊度（ｄｔｅｘ）とする。
【００５６】
（２）破断伸度
２０℃、相対湿度６５％（条件Ａ）、又は、３０℃、相対湿度９０％（条件Ｂ）の条件下で弾性繊維を２４時間放置して、それぞれの雰囲気下で、（株）東洋ボールドウイン製；ＵＴＭ−１１１−１００型引張試験機により測定した。
測定条件は、初期長５０ｍｍで試験糸をセットし、伸長速度５００ｍｍ／分で破断するまで引っ張り、破断時の伸度（初期長に対する伸び；単位：％）を測定した。
【００５７】
（３）伸長回復率
破断伸度の場合と同じ装置を使用し、同様の雰囲気で行った。
測定条件は、初期長（Ｌｏ）に対して３００％まで伸長し、速やかに同じ速度で初期長まで戻し、更に３００％まで伸長する。この伸長・弛緩を３回繰り返す。３回目に初期長（Ｌｏ）まで試験糸を掴んでいるチャックが戻る時、チャックにかかっている応力がゼロになる長さ（Ｌ）を求める。伸長回復率は下記式により算出した。伸長回復率は大きい方が、回復性が良い。
【００５８】
伸長回復率（％）＝〔（４Ｌｏ−Ｌ）／３Ｌｏ〕×１００
（４）吸放湿性能
所定量の弾性繊維を絶乾状態で質量を測定する。絶乾条件は、７０℃、２時間減圧である。条件Ａ（２０℃、相対湿度６５％）及び条件Ｂ（３０℃、相対湿度９０％）で２４時間放置した後の質量を測定する。これらの測定値から、条件Ａでの吸湿率、及び、条件Ｂでの吸湿率を、それぞれ下記式により算出した。なお、吸湿率は大きい方が吸湿量が多い。
【００５９】
条件Ａでの吸湿率（ｗｔ％）＝｛〔（条件Ａでの質量）−（絶乾燥質量）〕／（絶乾燥質量）｝×１００
条件Ｂでの吸湿率（ｗｔ％）＝｛〔（条件Ｂでの質量）−（絶乾燥質量）〕／（絶乾燥質量）｝×１００
また、吸放湿能力は下記式により算出した。なお、吸放湿能力は快適性を得るための指標であり、大きいほうが良い。
【００６０】
吸放湿能力（ｗｔ％）＝［条件Ｂでの吸湿率］−［条件Ａでの吸湿率］
（５）染色性
ＪＩＳＬ−０８４８に従い、湿潤状態での摩擦堅牢度を評価する。評価は１〜５級で判定され、１級が最も悪く、５級が最も良い。
（６）着用時の吸放湿性能
夏季熱暑環境移動シミュレーション試験と模擬衣服内気候の評価試験を行った。試験条件は次に示す通りである。
【００６１】
１）夏季熱暑環境移動シミュレーション試験
成形肌着（ショーツ）を３０℃、相対湿度７０％の環境試験室にて着用し、１０分間椅座安静状態を保った後、同環境室で１５分間、４．５ｋｍ／時の速さでトレッドミル走行運動した。その後、２６℃、相対湿度６０％に調節した環境試験室に移動し、１５分間の椅座安静状態を保った。この一連の環境条件は、夏季における日常生活をシミュレートしたものであり、３０℃、相対湿度７０％の環境条件は屋外歩行時を想定し、２６℃、相対湿度６０％の環境条件は冷房された屋内に環境移動した場合での安静時を想定している。
【００６２】
また、この試験では、実生活での着衣条件に近づけるため、被験者に対し、着衣として上衣にはブラジャー、半袖ニットシャツ（綿５０％、ポリエステル５０％混紡品）、下衣には成形ショーツ、パンティストッキング（サポートタイプ）、セミタイトスカート（ポリエステル１００％使い織物、裏地なし）を着用させた。測定部位は下腹部（臍下約５ｃｍ）における成形ショーツ内湿度を、神栄（株）製；衣服内温湿度センサーを用いて３０秒毎に測定した。
【００６３】
２）模擬衣服内気候評価試験（ウエットスペース法）
人が衣服を着用し汗をかいた時を想定し、カトーテック社製；サーモラボＫＥＳ温熱測定器を使用して成形肌着表面の湿度を測定した。その横断面の概略図を図１に示す。
２０℃、相対湿度６５％の環境下で皮膚からの発汗を想定し、発汗装置として、発熱面が３１℃の一定温度にコントロールされたヒーター板に１０ｃｍ角の濾紙をのせ、その上に発汗量として０．１ｃｃ／１００ｃｍ²の水を滴下し、風速０．３ｍ／秒の流れを与えた条件で測定した。
【００６４】
〔実施例１〕
数平均分子量１，８３０のポリテトラメチレングリコール１，０００質量部と、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナート１６８．１質量部とを、窒素ガス雰囲気中６５℃で１時間攪拌しつつ反応させ、末端イソシアアナートを有する中間重合体を得た。この中間重合体を乾燥したジメチルアセトアミドに溶解し、濃度６０ｗｔ％とした。次いで、エチレンジアミンの、１４質量部とジエチルアミンの２．７質量部とを含むジメチルアセトアミド溶液を、激しく攪拌された中間重合体溶液に加え、濃度約３５ｗｔ％のポリウレタンウレア重合体溶液を得た。
【００６５】
このポリウレタンウレア重合体溶液に、数平均分子量（以下、Ｍｎで示す）が７，０００のポリエチレングリコ−ル、１，４−ブタンジオール及び４，４’−ジフェニルメタンジイソシアナートとからなる吸水率１，８００ｗｔ％のウレタン系吸水性樹脂（Ｍｎ６０，０００）を、ポリウレタンウレア重合体に対して、２０ｗｔ％添加して混合した。この溶液に、酸化防止剤、黄変防止剤等の添加剤、すなわち、ポリウレタン重合体に対して、ｐ−クレゾールとジシクロペンタジエンの重付加体のイソブチレン付加物１．５ｗｔ％、Ｎ，Ｎ−ビス（２−ヒドロキシエチル）−ｔ−ブチルアミン２．５ｗｔ％、２−（２’−ヒドロキシ−３’，５−ジベンジル−フェニル）−ベンゾトリアゾール０．３ｗｔ％、ステアリン酸マグネシウム０．０５ｗｔ％を添加し、乾式紡糸用の紡糸原液とした。紡糸原液全体の固形分濃度は、３５ｗｔ％となるように調整した。
【００６６】
この紡糸原液を、熱風温度２４０℃の乾式紡糸機に供給し、８００ｍ／分の巻取り速度で巻き取ってポリウレタンウレア弾性繊維を得た。繊度は１９ｄｔｅｘで、２フィラメントとした。
成形編地は、釜径３３．０２ｃｍ（１３インチ）、針本数１，１５２本の成形丸編機（サントニー社製、モデル；ＳＭ８−８）を用いて作成した。ウエストゴム部は１５５ｄｔｅｘのポリウレタン弾性糸を挿入編として加え、身頃部は６６ｄｔｅｘ／６８ｆのナイロン６６繊維の仮撚加工糸（ａ）、及び、上記にて得られた１９ｄｔｅｘのポリウレタンウレア弾性糸を用いた。
【００６７】
片岡機械（株）製のカバリング機を用い、ポリウレタンウレア弾性糸をドラフト２．８倍で延伸し、１３ｄｔｅｘ／７ｆのナイロン６６繊維の原糸を、Ｓ、Ｚそれぞれ１，６００Ｔ／Ｍでシングルカバリングしたカバリング糸（ｂ）を用い、同一給糸口において別ガイドを設置して、表面がナイロン６６（ａ）、裏面がカバリング糸（ｂ）となる添え糸編とした多層構造の平編を得た。
【００６８】
次いで通常の方法で、一般色である薄茶色に酸性染料で染色、仕上げ剤処理、ファイナルセットを行い成形編地を得た。得られた成形編地の足回りを裁断し、端部のかがり縫いを加え、成形ショーツを作成し、評価用試料とした。
夏季熱暑を想定した着用評価において、図２（実線）は、被験者が、室温３０℃、相対湿度７０％の環境下で上記ショーツを着用し、１０分間椅座安静、その後、４．５ｋｍ／時の速さで１５分間トレッドミル走行運動した後、室温２６℃、相対湿度６０％の環境に移動した時の臍部位でのショーツ内湿度変化を評価したものである。
【００６９】
この図２によると、室温２６℃、相対湿度６０％の環境に移った後、成形ショーツ内湿度が急激に低下し、速やかな放湿作用効果が発揮されていることがわかる。その結果、べたつき感、蒸れ感、冷え感が少ない良好なものであった。
また、図３（実線）は、人が衣服を着用し汗をかいた時を想定した、模擬衣服内からの湿度変化を評価したものである。この図３から明らかなように、模擬衣服内気候の評価試験からも速やかな放湿作用効果が発揮されることが判った。
【００７０】
すなわち、本発明の成形肌着は、運動中の蒸散作用が良いために、不感蒸泄作用が残らない結果となっている。
〔比較例１〕
実施例１において、ポリウレタン系吸水性樹脂のポリウレタンウレア重合体に対する添加量を、４ｗｔ％とした以外は、実施例１と同様の方法でポリウレタンウレア弾性繊維、及び成形ショーツを得た。
【００７１】
この成形ショーツにつき、夏季熱暑環境移動シミュレーション試験の結果を図２（破線）に、模擬衣服内気候の評価試験の結果を図３（破線）に示す。
図２から明らかなように、室温３０℃、相対湿度７０％の環境中にて、４．５ｋｍ／時の速さで１５分間トレッドミル走行運動した後、室温２６℃、相対湿度６０％の環境中に移動した時の臍部位でのショーツ内湿度が急激に低せず、速やかな放湿作用効果が無いことにより、蒸れ感、べたつき感、冷え感が大いに感じられる。
【００７２】
また、図３の模擬衣服内気候の評価試験の結果から明らかなように、蒸散作用が悪いために、不感蒸泄作用が残り、良好な結果が得られない。
以上の結果から、本発明の成形肌着は、生地の品位や耐久性、染色性等の審美性に優れているのみならず、着用することにより従来品よりも、蒸れ感・べたつき感・冷え感の少ない、良好な快適感が得られることが、夏季熱暑環境下を想定した着用評価と模擬衣服内気候評価試験を通じ確認できた。
【００７３】
【発明の効果】
本発明の成形肌着は、サポート力を有し、蒸れ感・べたつき感、冷え感等の不快感が改善され、吸放湿性に優れた成形肌着である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明における、模擬衣服内気候試験の測定器の横断面の概略図である。
【図２】実施例１（実線）および比較例１（破線）における、夏季熱暑環境移動シミュレーション試験の測定結果である。
【図３】実施例１（実線）および比較例１（破線）における、模擬衣服内気候評価試験の測定結果である。
【符号の説明】
１…発汗装置
２…水を含んだ濾紙
３…測定試料
４…温湿度センサー[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a molded underwear using a polyurethane elastic fiber.
[0002]
[Prior art]
Molded underwear can be knitted continuously according to the part of the human body wearing the knitted fabric, such as shorts, briefs, spats, etc., and there is no seam allowance in the main part such as the side part that directly touches the skin The body is comfortable and comfortable.
[0003]
Until now, synthetic fibers such as cotton, polyamide, and polyester have been used as raw materials for molded underwear. However, most of the synthetic fibers are not hygroscopic compared to natural fibers such as cotton, and sweating and stickiness occur due to sweating when worn, which is inferior to the natural fibers in terms of comfort. For this reason, attempts have been made to impart hygroscopicity and water absorption to synthetic fibers, and underwear has been made in combination with water-absorbing natural fibers such as cotton and wool, and regenerated fibers such as rayon.
[0004]
On the other hand, there is a growing need for support for body correction, etc., to express the wearer's silhouette beautifully, and a molded underwear made of a combination of covering elastic yarn made of polyurethane elastic yarn and bear elastic yarn is made. It has been. On the other hand, the degree of adhesion to the skin is increased by improving the support power, and the humidity in the clothes is further increased due to sweat and insensitive steaming from the body, resulting in a feeling of stuffiness and stickiness. This is especially true when wearing underwear made of synthetic fibers with poor water absorption. Further, even the underwear formed by combining with a fiber having water absorption does not sufficiently satisfy the function of adjusting the humidity in the clothes while maintaining the support.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention eliminates the above-mentioned drawbacks of the conventional underwear having a support force, has a support force, and improves discomfort such as a feeling of stuffiness, stickiness, and cooling, and absorbs and releases moisture It aims at providing the molding underwear excellent in.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies in order to solve the above problems, the present inventor has made the present invention.
That is, the present invention is as follows.
1. Circular knitting in which a knitted fabric portion of a knitted fabric in which one or more covering yarns using a polyurethane-based elastic fiber as a core yarn or a bare polyurethane-based elastic fiber is arranged is continuously knitted in accordance with a part of a human body to be worn The polyurethane elastic fiber has a breaking elongation of 300% or more, an elongation recovery rate of 70% or more, a moisture absorption rate at 20 ° C. and a relative humidity of 65% (Condition A) of 0.5 to 4.0 wt. %, 30 ° C., relative humidity 90% (Condition B) has a moisture absorption rate of 4.5-30 wt%, and the difference in moisture absorption rate between Condition A and Condition B is 4.0% or more. The polyurethane-based elastic fiber reacts polyalkylene ether glycol having a number average molecular weight of 500 to 10,000 with an excess mole of organic diisocyanate to synthesize a prepolymer having an isocyanate group at the terminal, A polyurethane urea polymer obtained by reacting a polymer with a bifunctional amine and a monofunctional amine. Molded underwear characterized by that.
[0007]
2. A polyurethane-based elastic fiber has a water-absorbing resin having a water absorption rate of 500 to 4,000 wt%. Urea 2. The molded undergarment according to 1 above, which is contained in an amount of 5 to 40% by weight based on the polymer.
3. 3. The water-absorbent resin is a urethane-based water-absorbent resin obtained by reacting the following (a) and (b) or (a), (b) and (c): Molded underwear.
[0008]
(A) A polymer diol containing at least 70 wt% of ethylene oxide units and 50 wt% or more of polyalkylene ether glycol having a number average molecular weight of 2,000 to 30,000.
(B) Organic diisocyanate.
(C) A low molecular diol having a number average molecular weight of 50 to 200.
[0009]
4). The high molecular diol is polyethylene glycol, the organic diisocyanate is 4,4′-diphenylmethane diisocyanate or 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate, and the low molecular diol is 1,4-butanediol or ethylene glycol. 4. The molded undergarment as described in 3 above, which is characterized.
5). Polyurethane-based elastic fiber is a urea compound obtained by reacting the following (A) to (C): Urea The molded undergarment according to any one of 1 to 4 above, which is contained in an amount of 1 to 15 wt% with respect to the polymer.
[0010]
(A) primary amine or secondary amine and 3 Nitrogen compounds containing secondary nitrogen or heterocyclic nitrogen.
(B) Organic diisocyanate.
(C) At least one selected from monoalkyl monoamines, dialkyl monoamines, alkyl monoalcohols, and organic monoisocyanates.
[0012]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Molded underwear consists of a circular knitted fabric that is knitted according to the part of the human body worn by the knitted fabric part, and depending on the product application such as shorts, briefs, shirts, etc., the neck, both arms and both legs of the circular knitted fabric The part corresponding to is cut into a desired shape, only the shoulder part and the crotch part are joined and sewn, and the side part and the side part of the body are seamless.
[0013]
The molded undergarment of the present invention may be composed of 100% covering yarn using the polyurethane elastic fiber used in the present invention as a core yarn, or the covering yarn and normal bare polyurethane elastic fiber or normal polyurethane elastic. A covering yarn using a fiber as a core yarn or a false twisted yarn may be used by knitting. Moreover, you may use the polyurethane-type elastic fiber in this invention for any site | part of shaping | molding underwear.
[0014]
The material used for the winding yarn of the polyurethane elastic fiber covering yarn used in the present invention and the counterpart material used for the knit are not particularly limited. For example, polyamide fibers such as nylon 6, nylon 66, polyester fibers such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polytrimethylene terephthalate, synthetic fibers such as acrylic fiber and polypropylene, regenerated cellulose fibers such as rayon and cupra, cotton, wool, Examples thereof include natural fibers such as silk, and elastic fibers such as polyurethane. In the present invention, a composite with an elastic fiber is preferably used.
[0015]
The bare polyurethane-based elastic fiber refers to only polyurethane-based elastic fibers that are not covered.
In order to have support power and to improve the feeling of stuffiness, stickiness, coldness, etc., the blend ratio of polyurethane elastic fibers in the present invention is not limited to the mating material to be mixed, knitted fabric composition, product use Depending on the purpose of wearing, etc., 5 wt% or more is preferable. The polyurethane elastic fiber may be used in any part of the molded underwear, but is most preferably used in the body part.
[0016]
As described above, in the molded undergarment of the present invention, the knitted fabric portion is continuously knitted. The structure to be used is not particularly limited, and examples thereof include a structure such as knit, tack, and welt, or a combination thereof, and the pattern may be expressed thereby. Further, the size of the loop constituting the knitted fabric is not particularly limited, and can be appropriately selected.
[0017]
Although the method of manufacturing the shaping | molding underwear of this invention is not specifically limited, For example, the general circular knitting machine can be used. In this case, the number of needles is preferably 500 to 1500, and the hook diameter (the diameter of the hook) is preferably 25.4 cm (10 inches) to 38.1 cm (15 inches).
In order to obtain the molded undergarment of the present invention, polyurethane-based elastic fibers having high elongation and high elongation recovery properties are used. The polyurethane elastic fiber used in the present invention is produced by a dry spinning method, a melt spinning method, or a wet spinning method. Of these, polyurethane-based elastic fibers obtained by a dry spinning method are preferred. The fineness of the polyurethane elastic fiber used is preferably 3.3 to 110 dtex, more preferably 5.6 to 44 dtex.
[0018]
In the present invention, in order to obtain a polyurethane polymer in a polyurethane elastic fiber, for example, a urethane intermediate polymer that becomes a soft segment by reacting polymer glycol and an organic diisocyanate is synthesized, and then a hard segment with a chain extender is used. The well-known technique of polymerizing can be used. When a low molecular diol is used as a chain extender, a polyurethane polymer whose hard segment is a urethane bond can be obtained, and when a bifunctional amine is used, a polyurethane urea polymer whose hard segment is a urea bond can be obtained. The synthesis of the urethane intermediate polymer may be performed in an inert organic solvent such as an amide polar solvent. As the terminal terminator, either a monofunctional amine or a monoalcohol can be used, and it may be used in a mixture with a chain extender or separately.
[0019]
The polyurethane urea elastic fiber can be obtained, for example, by the following process. First, a polymer diol such as polyalkylene ether diol and an organic diisocyanate such as 4,4′-diphenylmethane diisocyanate are reacted to synthesize an intermediate polymer having both ends at the isocyanate. Subsequently, the chain is extended with a bifunctional amine such as ethylenediamine in an amide polar solvent such as dimethylacetamide to obtain a polyurethaneurea copolymer solution. Adjustment of the molecular weight of the copolymer is achieved by adding a predetermined amount of a monofunctional amine as a terminal terminator to a bifunctional amine used as a chain extender. Various stabilizers and the like are added to the polymer solution to obtain a spinning stock solution, and the stock solution is spun by a dry spinning machine to obtain a polyurethane urea elastic fiber having a high elongation and high elongation recovery.
[0020]
As the polymer diol, various diols composed of a substantially linear homo- or copolymer, for example, polyester diol, polyether diol, polyester amide diol, polyacryl diol, polythioester diol, polythioether diol, polycarbonate diol, or A mixture thereof or a copolymer thereof may be used. Preferably, it is a polyalkylene ether glycol that is not hydrolyzable by sputum at the time of water absorption. For example, polyoxyethylene glycol, polyoxypropylene glycol, polytetramethylene ether glycol, polyoxypentamethylene glycol, tetramethylene group and 2,2 -Copolymer polyether glycol composed of dimethylpropylene group, copolymer polyether glycol composed of tetramethylene group and 3-methyltetramethylene group, or a mixture thereof. Among them, polytetramethylene ether glycol and a copolymer polyether glycol composed of a tetramethylene group and a 2,2-dimethylpropylene group that exhibit excellent elastic functions are preferable.
[0021]
The number average molecular weight of these polymer diols is preferably 500 to 10,000, more preferably 1,000 to 3,000. When a copolymerized polyether glycol composed of a tetramethylene group and a 2,2-dimethylpropylene group is used, it has a higher elongation, higher elongation recovery, and lower modulus than a polytetramethylene ether glycol, and a soft texture can be obtained.
[0022]
As the organic diisocyanate, any of aliphatic, alicyclic and aromatic diisocyanates which are dissolved or liquid in an amide polar solvent can be applied. For example, 4,4′-diphenylmethane diisocyanate, 2,4′-diphenylmethane diisocyanate, 4,4′-diphenyl ether diisocyanate, toluene diisocyanate, 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate, 1, 3- and 1,4-cyclohexylene diisocyanate, 1,6-hexamethylene diisocyanate, 3- (α-isocyanatoethyl) phenyl isocyanate, trimethylene diisocyanate, isophorone diisocyanate or mixtures thereof , Copolymers and the like. Preferably, 4,4′-diphenylmethane diisocyanate.
[0023]
Examples of the low molecular diol used as the chain extender include ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, and 1,5-pentane. Examples include diol, 1,6-hexanediol, 2,2-dimethyl-1,3-propanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, and phenyldiethanolamine. 1,4-butanediol is preferred.
[0024]
Examples of the chain extender bifunctional amine include ethylenediamine, 1,2-propylenediamine, 1,3-propylenediamine, 2-methyl-1,5-pentanediamine, triethylenediamine, m-xylylenediamine, and piperazine. O-m- and p-phenylenediamine, 1,3-diaminocyclohexane, 1,4-diaminocyclohexane, 1,6-hexamethylenediamine, N, N ′-(methylenedi-4,1-phenylene) bis [2 -(Ethylamino) -urea] and the like, or a mixture thereof. Preferably, ethylenediamine alone, or ethylenediamine containing 5 to 40 mol% of at least one selected from the group of 1,2-propylenediamine, 1,3-diaminocyclohexane and 2-methyl-1,5-pentanediamine It is a mixture.
[0025]
Examples of the monofunctional amine of the terminal terminator include monoalkylamines such as isopropylamine, n-butylamine, t-butylamine, 2-ethylhexylamine, or diethylamine, dimethylamine, di-n-butylamine, di- Examples thereof include dialkylamines such as t-butylamine, diisobutylamine, di-2-ethylhexylamine and diisopropylamine. These can be used alone or in combination.
[0026]
Examples of the terminal alcohol monoalcohol include methanol, ethanol, 2-propanol, 2-methyl-2propanol, 1-butanol, 2-ethyl-1-hexanol, and 3-methyl-1-butanol. These can be used alone or in combination.
Examples of the amide polar solvent include dimethylacetamide, dimethylformamide, and N-methylpyrrolidone.
[0027]
As the polyether ester-based elastic fiber, an aromatic polyester such as polytetramethylene terephthalate, polytrimethylene terephthalate, or polyethylene terephthalate is used as the hard segment component. Soft segment components include aliphatic polyether glycols such as polytetramethylene glycol and polypropylene glycol, adipic acid and 1,6-hexanediol, azelaic acid and 3-methyl-1,5-pentanediol, etc. Aliphatic polyester glycol made of or the like is used.
[0028]
These elastic fibers can be added with additives such as commonly used antioxidants, yellowing inhibitors, heat stabilizers, pigments and the like. Moreover, an oil agent etc. can also be made to adhere to the surface.
The hygroscopic property of the polyurethane elastic fiber having high elongation and high elongation recovery obtained by the above method is such that the moisture absorption rate at 20 ° C. and 65% relative humidity (condition A) is 0.5 to 4.0 wt%. %. A high value means that the fabric absorbs a lot of moisture at the start of wearing, and if it touches the skin directly or is close to the skin, the fabric may feel cold. Is preferably 4.0 wt% or less.
[0029]
Furthermore, it is necessary that the moisture absorption rate at 30 ° C. and 90% relative humidity (condition B) is 4.5 to 30 wt%. If it is less than 4.5 wt%, sufficient moisture absorption cannot be obtained and the refreshing sensation is poor. If it exceeds 30 wt%, the decrease in strength increases or the stickiness is felt. Is not preferable because it deteriorates. Further, even if the moisture absorption rate under the condition B is 4.5-30 wt%, if the moisture absorption rate under the condition A is not 0.5-4.0 wt%, the strength retention rate and the fastness to wet friction are deteriorated. cause.
[0030]
In the present invention, the difference in moisture absorption between Condition A and Condition B needs to be 4.0 wt% or more. When it is 4.0 wt% or more, a molded underwear with a refreshing feeling can be obtained. This numerical value determines the performance of how much perspiration from the skin is absorbed. The larger the numerical value, the better the moisture absorption / release capability. The difference between the moisture absorption rate of condition A and the moisture absorption rate of condition B is also referred to as moisture absorption / release capacity. The moisture absorption / release capacity is preferably 10 wt% or more.
[0031]
Such polyurethane-based elastic fibers having hygroscopic properties are obtained by blending a desired amount of a compound having high water absorption (hereinafter referred to as a water-absorbing resin) with the polyurethane-based polymer constituting the elastic fiber. It is obtained by introducing a desired amount of a functional group having a functional group into the polymer by graft polymerization or the like.
The water-absorbing resin to be blended preferably has a water absorption of 500 to 4,000 wt%. Examples of the water absorbent resin include urethane water absorbent resin, starch water absorbent resin, acrylic acid water absorbent resin, polyvinyl alcohol water absorbent resin, polyvinyl pyrrolidone water absorbent resin, polyether ester water absorbent resin, Examples include ether amide water-absorbing resins, polyether imide water-absorbing resins, and polyether ester amide water-absorbing resins. A urethane water-absorbing resin is preferable. The blending amount depends on the water absorption performance of the compound to be blended, but is preferably at least 5 wt% to ensure the minimum moisture absorption / release property. On the other hand, the amount that does not impair the high elongation and high elongation recovery is preferably 40 wt% or less.
[0032]
In the present invention, the technique for imparting moisture absorption / release properties also varies depending on the spinning method used to obtain the polyurethane elastic fiber.
First, a case where elastic fibers are obtained by dry spinning, such as polyurethane urea elastic fibers, will be described. In this case, since a process for preparing a spinning stock solution in which a polyurethane urea polymer is dissolved in a polyamide-based polar solvent is passed, it is preferable that the water-absorbing resin component is dissolved in the solvent. Examples thereof include urethane water-absorbing resins and polyvinyl pyrrolidone water-absorbing resins. In addition, when a product having a particle size that does not adversely affect production, such as yarn breakage during dry spinning, it can be used without being dissolved in a polyamide-based polar solvent. For example, starch-based resins, acrylic acid-based resins, polyether ester amide-based water-absorbing resins and the like can be mentioned. Furthermore, a method of imparting high water absorption is also possible by replacing part of the components constituting the polyurethane urea polymer with components having water absorption. For example, a part of polytetramethylene glycol used as a diol is replaced with polyethylene glycol.
[0033]
Hygroscopicity can also be imparted to polyurethane-based elastic fibers whose hard segments are urethane-bonded by dry spinning in the same manner as polyurethane urea elastic fibers. Usually, in the case of polyurethane-based elastic fibers obtained by melt spinning, there is no particular limitation on the water-absorbing resin to be blended or the water-absorbing component to be graft-polymerized as long as it does not adversely affect the production, and water absorption can be imparted.
[0034]
As the water absorbent resin to be blended, a urethane water absorbent resin is preferable. Specific examples are urethane water-absorbing resins obtained by reacting the following compounds (a) and (b) or (a), (b) and (c).
(A) A polymer diol containing at least 70 wt% of ethylene oxide units and 50 wt% or more of polyalkylene ether glycol having a number average molecular weight of 2,000 to 30,000.
[0035]
(B) Organic diisocyanate.
(C) A low molecular diol having a number average molecular weight of 50 to 200.
Especially, the urethane type water absorbing resin obtained by reacting (a), (b), and (c) is more preferable. The low molecular weight diol (c) has a role as a chain extender, and this tends to form physical crosslinks that hinder the swelling of the water absorbent resin upon water absorption. A water-absorbing resin that does not contain the low-molecular diol (c), that is, a water-absorbing resin obtained by reacting (a) and (b) is preferable because of its excellent water absorption.
[0036]
The number average molecular weight of the urethane water-absorbing resin can be adjusted by changing the reaction molar ratio of (a), (b), and (c). A preferred number average molecular weight is 7,000 to 300,000. If it is less than 7,000, the oligomer component may be eluted from the polyurethane-based elastic fiber during dyeing to contaminate the dye bath, or the moisture-absorbed oligomer may reduce wet friction fastness. Moreover, when the number average molecular weight exceeds 300,000, the resin tends to hardly swell.
[0037]
In order to uniformly blend the urethane-based water-absorbing resin in the polyurethane-based elastic fiber, a method in which it is dissolved in an amide-based polar solvent such as dimethylacetamide and added to the elastic fiber is preferable. In the case where it is not dissolved, it may be finely divided to 5 μm or less and uniformly dispersed in the polyurethane elastic fiber.
The polyalkylene ether glycol in the polymer diol contains, for example, 1,2-propylene oxide unit, 2,2-dimethylpropylene oxide unit, tetramethylene oxide unit, etc. in the diol molecular chain in a range not exceeding 30 wt%. However, polyethylene glycol consisting only of ethylene oxide units is preferable. The number average molecular weight of the polymer diol is preferably 2,000 to 30,000. More preferably, it is 5,000 to 20,000.
[0038]
Polypropylene ether glycol, polytetramethylene ether glycol, polyoxypentamethylene glycol, copolymer polyether glycol consisting of tetramethylene group and 2,2-dimethylpolypropylene group, copolymer consisting of tetramethylene group and 3-methyltetramethylene group. Glycols such as polymerized polyether glycols may be blended in a range not exceeding 50 wt%, but it is preferable not to blend in order to achieve high water absorption.
[0039]
Examples of the organic diisocyanate include trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, 3-methylhexane-1,6-diisocyanate, and 3,3 ′. Dimethylpentane-1,5-diisocyanate, 1,3- and 1,4-cyclohexylene-diisocyanate, 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate, m- and p-xylene-diisocyanate, α, α, α ′, α′-tetramethyl-p-xylylene diisocyanate, 4,4′-diphenylmethane diisocyanate, isophorone diisocyanate, 2,4-tolylene diisocyanate and the like. 4,4′-diphenylmethane diisocyanate and 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate are preferable. These can be used alone or in combination.
[0040]
The low molecular diol has a number average molecular weight of 50 to 200, for example, ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol. 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 2,2-dimethyl-1,3-propanediol, diethylene glycol, dipropylene glycol, 1,4-cyclohexanedimethanol, phenyldiethanolamine and the like. 1,4-butanediol and ethylene glycol are preferred. These can be used alone or in combination.
[0041]
Specific examples of the urethane water-absorbing resin include a number average molecular weight of 60,000 obtained by reacting polyethylene glycol having a number average molecular weight of 7,000, 1,4-butanediol with 4,4′-diphenylmethane diisocyanate. Resin having a number average molecular weight of 20,000 obtained by reacting polyethylene glycol and 4,4′-diphenylmethane diisocyanate (water absorption rate 800 wt%), and the like.
[0042]
The polyurethane elastic fiber having high elongation and high elongation recovery used in the present invention is a polyurethane compound obtained by reacting the following (A) to (C): Urea By containing 1 to 15 wt% of the polymer and using it together with the water-absorbent resin, the strength retention and wet friction fastness are further improved.
(A) primary amine or secondary amine and 3 Nitrogen compounds containing secondary nitrogen or heterocyclic nitrogen.
[0043]
(B) Organic diisocyanate.
(C) At least one selected from monoalkyl monoamines, dialkyl monoamines, alkyl monoalcohols, and organic monoisocyanates.
Polyurethane elastic fiber having high elongation and high elongation recovery used in the present invention is knitted and woven with polyamide fiber, polyester fiber, cotton, wool, silk, etc., but the shrinkage during dyeing is larger than that of the fiber. Moreover, since it is difficult to heat-set, it is difficult to finish the desired fabric width, but these problems can be improved by adding the above urea compound.
[0044]
The number average molecular weight of the urea compound can be adjusted by changing the reaction molar ratio of (A), (B), and (C). The urea compound is preferably dissolved in a solution of a polyurethane polymer to be dry-spun. Accordingly, the number average molecular weight of the urea compound may be any molecular weight that dissolves in the amide polar solution, preferably 500 to 10,000, and particularly preferably 500 to 3,000.
[0045]
Nitrogen-containing compounds used for urea compounds include N-butyl-bis (2-aminoethyl) amine, N-butyl-bis (2-aminopropyl) amine, N-butyl-bis (2-aminobutyl) amine N, N-bis (2-aminoethyl) -isobutylamine, N, N-bis (2-aminopropyl) -isobutylamine, N, N-bis (2-aminoethyl) -t-butylamine, N, N -Bis (2-aminoethyl) -1,1-dimethylpropylamine, N, N-bis (2-aminopropyl) -1,1-dimethylpropylamine, N, N-bis (2-aminobutyl) -1 , 1-dimethylpropylamine, N- (N, N-diethyl-3-aminopropyl) -bis (2-aminoethyl) amine, N- (N, N-dibutyl-3-aminopropyl) -bi (2-aminopropyl) amine, piperazine, piperazine derivatives such as 2-methylpiperazine, 1- (2-aminoethyl) -4- (3-aminopropyl) piperazine, 2,5- and 2,6-dimethylpiperazine N, N′-bis (2-aminoethyl) piperazine, N, N′-bis (3-aminopropyl) piperazine, N- (2-aminoethyl) piperazine, N-amino- (2-aminoethyl)- 4-methylpiperazine and the like, piperidine derivatives such as 4-aminoethylpiperazine, N-amino-4- (2-aminoethyl) pyridine, N-bis (2-aminoethyl) amine-piperazine and the like, pyrrolidone derivatives such as N-amine-4- (2-aminoethyl) -2-pyrrolidone, N- (3-aminopropyl) -4- (3-aminopropyl) ) -2-pyrrolidone, N-bis (2-aminoethyl) amine-4-pyrrolidone and the like.
[0046]
Preferred nitrogen-containing compounds are piperazine and piperazine derivatives. Among these, N- (2-aminoethyl) piperazine and N- (2-aminopropyl) piperazine are particularly preferable because the resulting urea compound has very good solubility in amide solvents. These can be used alone or in combination.
[0047]
Examples of the organic diisocyanate used in the urea compound include trimethylene diisocyanate, tetramethylene diisocyanate, pentamethylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, 3-methylhexane-1,6-diisocyanate, 3,3′-dimethylpentane-1,5-diisocyanate, 1,3- and 1,4-cyclohexylene-diisocyanate, 4,4′-dicyclohexylmethane-diisocyanate, m- and p-xyl Range isocyanate, α, α, α ′, α′-tetramethyl-p-xylylene diisocyanate, 4,4′-diphenylmethane-diisocyanate, isophorone diisocyanate, 2,4-tolylene diisocyanate, etc. Is mentioned. Preferred are alicyclic diisocyanates such as isophorodiisocyanate and 4,4′-dicyclohexylmethane-diisocyanate. These can be used alone or in combination.
[0048]
The mono- or dialkyl monoamine used for the urea compound is a monoamine having an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, such as isopropylamine, n-butylamine, t-butylamine, diethylamine, 2-ethylhexylamine, diisopropylamine. , Di-n-butylamine, di-t-butylamine, di-isobutylamine, di-2-ethylhexylamine and the like. Further, the alkyl chain may contain a tertiary nitrogen atom or an oxygen atom, such as 3-dibutylamino-propylamine, 3-diethylamino-propylamine, 3-ethoxypropylamine, 3- (2-ethylhexyl). And oxy) propylamine. These can be used alone or in combination.
[0049]
The alkyl monoalcohol used for the urea compound is a monoalcohol having an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, such as methanol, ethanol, 2-propanol, 2-methyl-2-propanol, 1-butanol, 2 -Ethyl-1-hexanol, 3-methyl-1-butanol and the like. These can be used alone or in combination.
[0050]
The above mono- or dialkylamine and alkyl alcohol can be used alone or in combination. Preferably, it is used alone.
Further, organic monoisocyanates used for urea compounds include n-butyl isocyanate, phenyl isocyanate, 1-naphthyl isocyanate, p-chlorophenyl isocyanate, cyclohexyl isocyanate, m-tolyl isocyanate, benzyl isocyanate. , M-nitrophenyl isocyanate and the like. These can be used alone or in combination. However, it cannot be mixed with the aforementioned mono- or dialkylamine or alkyl alcohol. Oligomer compounds in which organic monoisocyanate is blocked from active hydrogen of mono- or dialkylamine or alkyl alcohol are produced, which causes scum that bleeds out in the process of urethane-based elastic fibers and stains knitting machines and dyeing tubs. It is.
[0051]
(C) used for obtaining the urea compound is selected from three types as described above, in order to block the active terminal (amino group or isocyanate group) of the urea compound obtained from (A) and (B). Used for. This is because the active terminal deteriorates the spinning stability of the polyurethane-based synthetic fiber. When the reaction molar equivalent is (A)> (B), since the urea compound terminal is an amino group, (C) is selected from organic monoisocyanates, and when (A) <(B) Since the end of the urea compound is an isocyanate group, (C) needs to select at least one of mono- or dialkylamine and alkyl monoalcohol. The selection of an organic monoisocyanate is preferable.
[0052]
Examples of reactions to obtain urea compounds include (A) 2 mol of N- (2-aminoethyl) piperazine, (B) 1 mol of isophorone diisocyanate, (C) 2 mol of phenyl isocyanate, Is reacted at 50 ° C. for 2 hours so as to be a 50 wt% dimethylacetamide solution. The reaction is performed by dropping isophorone diisocyanate and phenyl isocyanate into N- (2-aminoethyl) piperazine dissolved in dimethylacetamide, but the reaction method is not limited to this, Other known methods can be used.
[0053]
The addition amount of the urea compound is preferably 20 wt% or more with respect to the water absorbent resin. If it is less than 20 wt%, the effect of improving the strength retention and wet friction fastness is small. Since the addition amount of the water-absorbing resin to the polyurethane polymer is preferably 5 wt% or more, the addition amount of the urea compound to the polyurethane polymer is preferably 1 wt% or more. If the urea compound is added in excess of 15 wt% with respect to the polyurethane polymer, the spinning stability is reduced due to yarn breakage at the time of spinning, and the elastic functions such as strength, elongation, and stretch recovery are reduced. Tend. That is, the addition amount of the urea compound to the polyurethane is preferably 1 to 15 wt%, and more preferably 2 to 10 wt%.
[0054]
In addition to the above urea compounds, for example, polyacrylonitrile polymers, polyurethane polymers, styrene-maleic anhydride copolymers and the like described in JP-A-7-316922 can also be used.
Polyurethane elastic fiber obtained by spinning, polydimethylsiloxane, polyester-modified silicon, polyether-modified silicon, amino-modified silicon, mineral oil, mineral fine particles such as silica, colloidal alumina, talc, etc., higher fatty acid metal salt powder , For example, magnesium stearate, calcium stearate, etc., higher aliphatic carboxylic acids, higher aliphatic alcohols, paraffin, polyethylene and other oils such as solid wax at room temperature may be used alone or in any combination as necessary. .
[0055]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples.
Measurement methods, evaluation methods, etc. are as follows.
(1) Fineness (dtex)
The polyurethane elastic fiber is allowed to stand in a straight line with no tension and no load under an atmosphere of 20 ° C. and a relative humidity of 65%, and is allowed to stand for 24 hours. Thereafter, 10 samples cut at a length of 100 mm are weighed together, converted to a mass per 10,000 m, and the value is taken as the fineness (dtex).
[0056]
(2) Elongation at break
Toyo Baldwin Co., Ltd. was allowed to stand for 24 hours under the conditions of 20 ° C. and 65% relative humidity (condition A) or 30 ° C. and 90% relative humidity (condition B). Made by UTM-111-100 type tensile tester.
The measurement conditions were as follows: the test yarn was set at an initial length of 50 mm, pulled until breaking at an elongation rate of 500 mm / min, and the elongation at break (elongation relative to the initial length; unit:%) was measured.
[0057]
(3) Growth recovery rate
The same apparatus as in the case of breaking elongation was used, and the same atmosphere was used.
The measurement condition is that the initial length (Lo) is extended to 300%, quickly returned to the initial length at the same speed, and further extended to 300%. This extension / relaxation is repeated three times. When the chuck holding the test thread to the initial length (Lo) returns for the third time, the length (L) at which the stress applied to the chuck is zero is obtained. The elongation recovery rate was calculated by the following formula. The higher the recovery rate, the better the recovery.
[0058]
Elongation recovery rate (%) = [(4Lo-L) / 3Lo] × 100
(4) Moisture absorption / release performance
A predetermined amount of elastic fiber is measured in a completely dry state. The absolutely dry condition is a reduced pressure at 70 ° C. for 2 hours. The mass after being allowed to stand for 24 hours under condition A (20 ° C., relative humidity 65%) and condition B (30 ° C., relative humidity 90%) is measured. From these measured values, the moisture absorption rate under condition A and the moisture absorption rate under condition B were calculated by the following formulas. Note that the greater the moisture absorption rate, the greater the amount of moisture absorption.
[0059]
Moisture absorption rate under condition A (wt%) = {[(mass under condition A) − (absolute dry mass)] / (absolute dry mass)} × 100
Moisture absorption rate under condition B (wt%) = {[(mass under condition B) − (absolute dry mass)] / (absolute dry mass)} × 100
The moisture absorption / release capacity was calculated by the following formula. The moisture absorption / release capacity is an index for obtaining comfort and should be larger.
[0060]
Moisture absorption / release capacity (wt%) = [moisture absorption rate under condition B]-[moisture absorption rate under condition A]
(5) Dyeability
According to JIS L-0848, the friction fastness in a wet state is evaluated. Evaluation is judged by the 1st-5th grade, the 1st grade is the worst, and the 5th grade is the best.
(6) Moisture absorption and desorption performance when worn
A summer heat and hot environment movement simulation test and a climate evaluation test of simulated clothes were conducted. The test conditions are as follows.
[0061]
1) Summer heat and heat environment transfer simulation test
Wearing molded underwear (shorts) in an environmental test room at 30 ° C and a relative humidity of 70%, keeping the chair in a resting state for 10 minutes, then moving to a speed of 4.5 km / hour in the same environmental room for 15 minutes. Red mill running exercise. Then, it moved to the environmental test room adjusted to 26 degreeC and 60% of relative humidity, and maintained the chair seat rest state for 15 minutes. This series of environmental conditions simulates daily life in the summer. The environmental conditions of 30 ° C and 70% relative humidity are assumed to be when walking outdoors, and the environmental conditions of 26 ° C and 60% relative humidity are cooled. It assumes a resting time when the environment moves indoors.
[0062]
In addition, in this test, in order to approximate the actual clothes conditions, subjects were asked to wear a brassiere as a garment, a short-sleeved knit shirt (50% cotton and 50% polyester blend), and as a garment, molded shorts and panties. Stockings (support type) and semi-tight skirt (100% polyester fabric, no lining) were worn. The measurement site | part measured the humidity in the shaping shorts in the lower abdomen (about 5 cm under the navel) every 30 seconds using the Shinei Co., Ltd. product;
[0063]
2) Simulated clothing climate evaluation test (wet space method)
Assuming that a person is wearing clothes and sweating, the humidity on the surface of the molded underwear was measured using a Thermolab KES thermometer. A schematic diagram of the cross section is shown in FIG.
Assuming sweating from the skin in an environment of 20 ° C and 65% relative humidity, a 10 cm square filter paper is placed on a heater plate whose heating surface is controlled at a constant temperature of 31 ° C as a sweating device, and the amount of sweating As 0.1cc / 100cm ² Of water was added dropwise, and the measurement was performed under the condition of applying a flow of wind speed of 0.3 m / sec.
[0064]
[Example 1]
1,000 parts by mass of polytetramethylene glycol having a number average molecular weight of 1,830 and 168.1 parts by mass of 4,4′-diphenylmethane diisocyanate are reacted in a nitrogen gas atmosphere at 65 ° C. with stirring for 1 hour, An intermediate polymer having terminal isocyanate was obtained. This intermediate polymer was dissolved in dried dimethylacetamide to a concentration of 60 wt%. Next, a dimethylacetamide solution containing 14 parts by mass of ethylenediamine and 2.7 parts by mass of diethylamine was added to the vigorously stirred intermediate polymer solution to obtain a polyurethane urea polymer solution having a concentration of about 35 wt%.
[0065]
The polyurethane urea polymer solution has a water absorption of 1 consisting of polyethylene glycol having a number average molecular weight (hereinafter referred to as Mn) of 7,000, 1,4-butanediol, and 4,4′-diphenylmethane diisocyanate. , 800 wt% urethane water-absorbing resin (Mn 60,000) was added to the polyurethane urea polymer and mixed. To this solution, an additive such as an antioxidant and an anti-yellowing agent, that is, 1.5 wt% of an isobutylene adduct of a polyaddition product of p-cresol and dicyclopentadiene with respect to the polyurethane polymer, N, N— Bis (2-hydroxyethyl) -t-butylamine 2.5 wt%, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5-dibenzyl-phenyl) -benzotriazole 0.3 wt%, magnesium stearate 0.05 wt% added Thus, a spinning dope for dry spinning was obtained. The solid content concentration of the entire spinning dope was adjusted to 35 wt%.
[0066]
This spinning dope was supplied to a dry spinning machine having a hot air temperature of 240 ° C. and wound at a winding speed of 800 m / min to obtain polyurethane urea elastic fibers. The fineness was 19 dtex and 2 filaments were used.
The formed knitted fabric was prepared using a forming circular knitting machine (model: SM8-8, manufactured by Santony Co., Ltd.) having a hook diameter of 33.02 cm (13 inches) and 1,152 needles. The waist rubber part uses 155 dtex polyurethane elastic yarn as an insertion knitting, and the body part uses 66 dtex / 68f nylon 66 fiber false twisted yarn (a) and the 19 dtex polyurethane urea elastic yarn obtained above. It was.
[0067]
Using a covering machine manufactured by Kataoka Machine Co., Ltd., polyurethane urea elastic yarn was drawn at a draft of 2.8 times, and 13 dtex / 7f nylon 66 fiber yarn was single-covered at 1,600 T / M each for S and Z Using the covered yarn (b), another guide was installed at the same yarn feeder, and a flat knitted fabric having a multi-layer structure was obtained as a spliced yarn with the front surface being nylon 66 (a) and the back surface being the covering yarn (b). .
[0068]
Subsequently, a light brown, which is a general color, was dyed with an acid dye, treated with a finishing agent, and final set by a usual method to obtain a molded knitted fabric. The undercarriage of the obtained molded knitted fabric was cut, and overlocking was added to the ends to form molded shorts, which were used as evaluation samples.
In the wearing evaluation assuming summer heat and heat, FIG. 2 (solid line) shows that the subject wears the above shorts in an environment of a room temperature of 30 ° C. and a relative humidity of 70%, and rests for 10 minutes, and then 4.5 km / This is an evaluation of a change in humidity in the shorts at the umbilical site when the treadmill travels at a speed of 15 minutes and then moves to an environment with a room temperature of 26 ° C. and a relative humidity of 60%.
[0069]
According to FIG. 2, after moving to the environment of room temperature of 26 ° C. and relative humidity of 60%, the humidity in the molding shorts is drastically decreased, and a quick moisture releasing effect is exhibited. As a result, it was good with little stickiness, stuffiness and chilliness.
Further, FIG. 3 (solid line) is an evaluation of a change in humidity from the inside of the simulated clothes assuming that a person is wearing clothes and sweating. As is apparent from FIG. 3, it was found from the evaluation test of the climate in the simulated clothes that a quick moisture releasing effect was exhibited.
[0070]
That is, the molded underwear of the present invention has a good transpiration effect during exercise, and therefore the insensitive steaming action does not remain.
[Comparative Example 1]
In Example 1, polyurethane urea elastic fibers and molded shorts were obtained in the same manner as in Example 1 except that the amount of polyurethane water-absorbing resin added to the polyurethane urea polymer was 4 wt%.
[0071]
FIG. 2 (broken line) shows the result of the hot and cold environment movement simulation test for the molded shorts, and FIG. 3 (broken line) shows the result of the evaluation test for the climate in the simulated clothes.
As is clear from FIG. 2, after running on a treadmill for 15 minutes at a speed of 4.5 km / hour in an environment of room temperature 30 ° C. and relative humidity 70%, the environment of room temperature 26 ° C. and relative humidity 60%. The shorts humidity in the shorts at the umbilic region when moving inside is not drastically reduced, and there is no quick moisture-releasing effect, so that a feeling of stuffiness, stickiness, and cooling is greatly felt.
[0072]
Further, as apparent from the result of the evaluation test of the climate in the simulated clothes in FIG. 3, since the transpiration action is poor, the insensitive excretion action remains and a good result cannot be obtained.
From the above results, the molded underwear of the present invention is not only superior in aesthetics such as fabric quality, durability, and dyeability, but also feels stuffy, sticky, and cooler than conventional products. It was confirmed through a wear evaluation under the heat and heat environment in summer and a climate evaluation test in a simulated garment that good comfort can be obtained.
[0073]
【The invention's effect】
The molded undergarment of the present invention is a molded undergarment that has a support force, is improved in discomfort such as a feeling of stuffiness / tackiness, and a feeling of cooling, and has excellent moisture absorption / release properties.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of a measuring instrument for a simulated clothing climate test in the present invention.
FIG. 2 is a measurement result of a summer heat and heat environment movement simulation test in Example 1 (solid line) and Comparative Example 1 (broken line).
FIG. 3 shows the measurement results of a simulated clothing climate evaluation test in Example 1 (solid line) and Comparative Example 1 (broken line).
[Explanation of symbols]
1 ... Sweating device
2. Filter paper containing water
3 ... Measurement sample
4. Temperature / humidity sensor

Claims

Circular knitting in which a knitted fabric portion of a knitted fabric in which one or more covering yarns using a polyurethane-based elastic fiber as a core yarn or a bare polyurethane-based elastic fiber is arranged is continuously knitted according to a portion of a human body to be worn The polyurethane elastic fiber has a breaking elongation of 300% or more, an elongation recovery rate of 70% or more, a moisture absorption rate at 20 ° C. and a relative humidity of 65% (Condition A) of 0.5 to 4.0 wt. %, 30 ° C., 90% relative humidity (condition B) moisture absorption 4.5～30Wt% in state, and are the difference in moisture absorption ratio of 4.0% or more in the above conditions a and B, a polyurethane-based elastic The fiber is reacted with a polyalkylene ether glycol having a number average molecular weight of 500 to 10,000 with an excess mole of an organic diisocyanate to synthesize a prepolymer having an isocyanate group at the end, and Molding underwear reacting a potential amine and monofunctional amine, characterized in Rukoto such a polyurethane-urea polymer obtained.

2. The molded undergarment according to claim 1, wherein the polyurethane elastic fiber contains 5 to 40 wt% of a water absorbent resin having a water absorption of 500 to 4,000 wt% with respect to the polyurethane urea polymer.

The water-absorbent resin is a urethane-based water-absorbent resin obtained by reacting the following (a) and (b) or (a), (b), and (c). Molded underwear.
(A) A polymer diol containing at least 70 wt% of ethylene oxide units and 50 wt% or more of polyalkylene ether glycol having a number average molecular weight of 2,000 to 30,000.
(B) Organic diisocyanate.
(C) A low molecular diol having a number average molecular weight of 50 to 200.

The high molecular diol is polyethylene glycol, the organic diisocyanate is 4,4′-diphenylmethane diisocyanate or 4,4′-dicyclohexylmethane diisocyanate, and the low molecular diol is 1,4-butanediol or ethylene glycol. The molded undergarment according to claim 3, wherein the undergarment is characterized.

Polyurethane based elastic fibers, the following (A) ~ urea compound obtained by reacting (C) in any one of claims 1 to 4, characterized in that it contains 1 to 15 wt% with respect to polyurethane urea polymer The molded undergarment described.
(A) nitrogen compound containing a primary amine or secondary amine, a tertiary nitrogen or heterocyclic nitrogen.
(B) Organic diisocyanate.
(C) At least one selected from monoalkyl monoamines, dialkyl monoamines, alkyl monoalcohols, and organic monoisocyanates.