JP4510563B2 - 住宅用分電盤 - Google Patents
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Description
分電盤のボックスに取り付けられる内器としては,分岐開閉器や分岐開閉器に電力を供給する母線を設置した設置台を配設する取付台や,また,通常,主開閉器を取り付ける取付板(図示しない)が設けられる。
これらの取付台や取付板のそれぞれの四隅にはねじが貫通される孔が設けられており,分電盤のボックスには該孔に対応する位置にねじを締め付ける孔が設けられていた。
分電盤のボックスに内器を取付ける場合には,取付台や取付板などの内器をそれぞれ所定の位置に配設し,それらをねじで締め付けて取付を行う構造となっていた。
第一に,ねじ締め箇所が多く,組立て時においてねじ締め作業の工程が多くなり,組立てに時間がかかるという課題があった。
第二に,万が一ねじ締めが十分でなく,緩んだ状態にあったり,また経時的にねじが緩んだりすると,取り付けた内器にがたが発生したり,取付が外れる恐れがあるという課題があった。
第三に,取り付け用のねじの使用個数が多く,部品コストの低減の妨げになるという課題があった。
第四に,分電盤の使用後において,回収された場合に分解して分別廃棄を行う際に,全てのねじを取り外す必要が生じ,分解作業の工程が多くなり,また,廃棄されるねじも多くなるという課題があった。
該ボックスに取付固定される,主開閉器を載置する主開閉器取付台と,該主開閉器と電気的に接続され分岐開閉器に電力を供給する母線を設置する設置台と,分岐開閉器を並設載置する中底と,を備えた住宅用分電盤において,
中底及び設置台には突出片を設けるとともに,
前記ボックスには,中底及び設置台の突出片と各々対応し該突出片を保持する保持部と,中底及び設置台を所定の方向にスライド可能に導く第一及び第二のガイド部と,主開閉器取付台の取付部と,を設け,
第一のガイド部に沿って中底をスライドさせることにより,保持部に中底の突出片が差込保持され,
第二のガイド部に沿って設置台をスライドさせることにより,保持部に設置台の突出片が差込保持され,
少なくとも一つの保持部には,中底及び設置台の突出片が共に差込まれる共用保持部が設けられ,
該共用保持部において中底の突出片は設置台の突出片と当接し,中底の前記差込保持される方向とは反対側の方向への動きが規制され,
主開閉器取付台にはボックスへの取付位置において設置台と当接する突出片が設けられ,該突出片は設置台と当接して設置台の差込保持される方向とは反対側の方向への動きを規制することを特徴として住宅用分電盤を提供したものである。
これにより,中底及び設置台はボックスに差込保持され,共用保持部にて中底の動きを設置台の突出片が規制し,さらに主開閉器取付台の突出片が設置台の動きを規制するように設けられるため,
ねじ締め箇所は必要最小限の箇所だけに低減でき,作業工程が短縮できるとともに,ねじ締め忘れといったミスや経時的な緩みが発生し取付のがたや外れが生じるという恐れが低減でき,また部品点数が削減できるためコストを下げることが可能となり,分電盤の使用後において分解を行う際にも分解作業を行いやすく低コストで分別廃棄を行うことが可能となる。
ボックスに設けられた第一のガイド部は,ボックスの中底の取付面において,前記中底を覆い被すことができるよう略コの字状の開口部の幅と同等の幅に飛び出し形成されたリブ状の段差部で構成され,
第二のガイド部は,前記設置台が嵌まり込むことができるよう設置台を略包囲するよう設けられたリブで構成されたことを特徴として請求項1記載の住宅用分電盤を提供したものである。
これにより,ガイド部はリブを設けることにより構成されるため,分電盤のボックスと一体にてガイド部が構成でき,部品点数を増加させずに,即ちコストの上昇を抑えて中底及び設置台を所定の方向にスライド可能なガイド部を構成可能である。
これにより,分岐開閉器の回路数が異なる場合にも所定の位置に中底及び設置台,主開閉器取付台を取付固定することが可能となる。
これにより,第一の課題解決手段,第二の課題解決手段,第三の課題解決手段の住宅用分電盤を電流制限器を設けて構成することが可能となる。
住宅用分電盤1はキャビネット101の内部に主開閉器102及び分岐開閉器103を備えて構成されている。キャビネット101は,内部機器を収納する容器であり,カバー1011,ボックス1012,中底1013から構成される。
ボックス1012は,住宅用分電盤1の上下左右の側面及び背面を覆う壁を形成するよう樹脂で成型されている。
中底1013は分岐開閉器103の並設方向からみた形状が略コの字状に折り曲げ形成されるとともに,一端には第一の突出片10131,他端には第二の突出片10132及び第三の突出片10133が中底の一部として形成されている。また中底1013の表面には分岐開閉器103を載置するための分岐開閉器取付部が分岐回路数に応じて形成されている。分岐開閉器は中底に併設されて載置される。
保持部は,中底,設置台をボックスに取付ける位置において,それぞれの突出片と対応する位置に設けられており,中底の突出片と対応する保持部として,中底の第一の突出片10131はボックスの内部機器取付面1012aとボックス側面1012bの交わり付近に設けてある第一の保持部10123と対応し,
中底の第二の突出片10132はボックスの内部機器取付面1012aに設けてある第二の保持部10124と対応し,中底の第三の突出片10133は同じくボックスの内部機器取付面1012aに設けてある第三の保持部10125と対応している。
設置台の第二の突出片10502は同じくボックスの内部機器取付面1012aに設けてある第五の保持部10127と対応し,設置台の第三の突出片10503はボックスの内部機器取付面1012aに設けてある第三の保持部10125と対応している。
ガイド部はボックスの内部機器取付面1012aにリブを形成してボックスと一体に設けている。
このとき,突出片は3つの保持部で保持されており,第一のガイド部と相まって,中底は,中底を差込む方向とは逆の方向にのみ自由度を持つ。
ボックス2012は,実施例1と同じく,住宅用分電盤2の上下左右の側面及び背面を覆う壁を形成するよう樹脂で成型されている。
実施例1の構成に加えて,電流制限器208と電流制限器取付台209と接続導体210が新たに設けられているものとなっている。
中底の第二の突出片20132はボックスの内部機器取付面2012aに設けてある第二の保持部20124と対応し,中底の第三の突出片20133は同じくボックスの内部機器取付面2012aに設けてある第三の保持部20125と対応している。
ガイド部はボックスの内部機器取付面2012aにリブを形成してボックスと一体に設けている。
まず,中底2013を第一のガイド部20121に覆い被せるように配設する。このとき,略コの字状の開口部の幅は,第一のガイド部を形成するリブaとリブbの幅に略等しく,リブc,d,e,fの高さは中底の高さと略等しいため分岐開閉器の電源負荷側方向の動きが規制され,分岐開閉器の並設方向のみスライドさせることができる。
このとき,突出片は3つの保持部で保持されており,第一のガイド部と相まって,中底は,中底を差込む方向とは逆の方向にのみ自由度を持つ。
ねじ締め箇所は必要最小限の箇所だけに低減でき,作業工程が短縮できるとともに,ねじ締め忘れといったミスや経時的な緩みが発生し取付のがたや外れが生じるという恐れが低減でき,また部品点数が削減できるためコストを下げることが可能となり,分電盤の使用後において分解を行う際にも分解作業を行いやすく低コストで分別廃棄を行うことが可能となるため,住宅用分電盤への適用以外に,制御盤など大型の盤に適用することで,盤の組立てを簡易に行いながらも,取り付けが確実に行え,さらには,使用後において分別して廃棄を行う際においても容易に分解分別できるという可能性がある。
101 キャビネット
1011 カバー
1012 ボックス
10121 第一のガイド部
10122 第二のガイド部
10123 第一の保持部
10124 第二の保持部
10125 第三の保持部
10126 第四の保持部
10127 第五の保持部
10128 主開閉器取付台の取付部
1012a 内部機器取付面
1012b ボックス側面
1013 中底
10131 第一の突出片
10132 第二の突出片
10133 第三の突出片
102 主開閉器
103 分岐開閉器
104 主開閉器取付台
10401 突出片
105 設置台
10501 第一の突出片
10502 第二の突出片
10503 第三の突出片
10504 絶縁ブロック部材
1051 絶縁ブロック部材取付部
106 接続導体
1061 中性相接続導体
1062 第一の電圧相接続導体
1063 第二の電圧相接続導体
107 母線
1071 第一の電圧相導体
1072 第二の電圧相導体13
1073 中性相導体
2 住宅用分電盤
201 キャビネット
2011 カバー
2012 ボックス
20121 第一のガイド部
20122 第二のガイド部
20123 第一の保持部
20124 第二の保持部
20125 第三の保持部
20126 第四の保持部
20127 第五の保持部
20128 主開閉器取付台の取付部
2012a 内部機器取付面
2012b ボックス側面
2013 中底
20131 第一の突出片
20132 第二の突出片
20133 第三の突出片
202 主開閉器
203 分岐開閉器
204 主開閉器取付台
20401 突出片
205 設置台
20501 第一の突出片
20502 第二の突出片
20503 第三の突出片
20504 絶縁ブロック部材
2051 絶縁ブロック部材取付部
206 電流制限器
207 電流制限器取付台
210 接続導体
Claims (4)
- キャビネットの一部を構成するボックスと,
該ボックスに取付固定される,主開閉器を載置する主開閉器取付台と,該主開閉器と電気的に接続され分岐開閉器に電力を供給する母線を設置する設置台と,分岐開閉器を並設載置する中底と,を備えた住宅用分電盤において,
中底及び設置台には突出片を設けるとともに,
前記ボックスには,中底及び設置台の突出片と各々対応し該突出片を保持する保持部と,中底及び設置台を所定の方向にスライド可能に導く第一及び第二のガイド部と,主開閉器取付台の取付部と,を設け,
第一のガイド部に沿って中底をスライドさせることにより,保持部に中底の突出片が差込保持され,
第二のガイド部に沿って設置台をスライドさせることにより,保持部に設置台の突出片が差込保持され,
少なくとも一つの保持部には,中底及び設置台の突出片が共に差込まれる共用保持部が設けられ,
該共用保持部において中底の突出片は設置台の突出片と当接し,中底の前記差込保持される方向とは反対側の方向への動きが規制され,
主開閉器取付台にはボックスへの取付位置において設置台と当接する突出片が設けられ,該突出片は設置台と当接して設置台の差込保持される方向とは反対側の方向への動きを規制することを特徴とする住宅用分電盤。 - 前記中底は,分岐開閉器の並設方向からみた形状が略コの字状に形成され,一端部及び他端部に突出片が設けられ,
ボックスに設けられた第一のガイド部は,ボックスの中底の取付面において,前記中底を覆い被すことができるよう略コの字状の開口部の幅と同等の幅に飛び出し形成されたリブ状の段差部で構成され,
第二のガイド部は,前記設置台が嵌まり込むことができるよう設置台を略包囲するよう設けられたリブで構成されたことを特徴とする請求項1記載の住宅用分電盤。 - 分岐開閉器の回路数の違いに応じて分岐開閉器の並設方向の長さを違えて用意される中底及び母線を設置する設置台に設けられる突出片に対応するよう予めボックスの所定の位置に保持部及び主開閉器取付台の取付部が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の住宅用分電盤。
- 電流制限器取付台の取付部を設けてなることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の住宅用分電盤。
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