[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP4509925B2 - 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法 - Google Patents

画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4509925B2
JP4509925B2 JP2005374895A JP2005374895A JP4509925B2 JP 4509925 B2 JP4509925 B2 JP 4509925B2 JP 2005374895 A JP2005374895 A JP 2005374895A JP 2005374895 A JP2005374895 A JP 2005374895A JP 4509925 B2 JP4509925 B2 JP 4509925B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
frame
similar
frame images
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005374895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007180734A (ja
Inventor
元 佐々木
裕介 奈良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MegaChips Corp
Original Assignee
MegaChips Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MegaChips Corp filed Critical MegaChips Corp
Priority to JP2005374895A priority Critical patent/JP4509925B2/ja
Priority to US11/613,502 priority patent/US7720309B2/en
Publication of JP2007180734A publication Critical patent/JP2007180734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4509925B2 publication Critical patent/JP4509925B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/60Control of cameras or camera modules
    • H04N23/68Control of cameras or camera modules for stable pick-up of the scene, e.g. compensating for camera body vibrations
    • H04N23/689Motion occurring during a rolling shutter mode
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/50Control of the SSIS exposure
    • H04N25/53Control of the integration time
    • H04N25/531Control of the integration time by controlling rolling shutters in CMOS SSIS
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された画像に対して画像処理を行う画像処理装置及び当該画像処理装置を備えるカメラシステム、並びに当該画像に対する画像処理方法及び動画像表示方法に関する。
従来から、画像を撮像する際の露光方式として、グローバルシャッタ方式とローリングシャッタ方式(フォーカルプレーンシャッタ方式とも呼ばれる)とが知られている。インターライン型CCD(Charge Coupled Device)センサーを備える撮像装置に代表されるグローバルシャッタ方式の撮像装置では、一つのフレーム画像において画素間での露光時間及び露光開始時刻はほぼ同一である。一方で、CMOSセンサーを備える撮像装置に代表されるローリングシャッタ方式の撮像装置では、一つのフレーム画像において画素間あるいはライン間での露光時間は同一であるが露光開始時刻は互いに異なっている。
上述のように、ローリングシャッタ方式の撮像装置では画素間あるいはライン間で露光開始時刻が異なるため、撮影者の手振れによって、当該撮像装置で撮像されたフレーム画像の画面全体が歪むことがある。
そこで、本発明は上述の問題に鑑みて成されたものであり、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を補正することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域を前記フレーム画像ごとに検出する類似画像検出部と、前記複数枚のフレーム画像のそれぞれの前記類似画像領域について、前記複数のフレーム画像において共通の基準位置に対する変位ベクトルを検出する変位ベクトル検出部と、前記複数枚のフレーム画像における前記変位ベクトルの平均値を算出する平均値算出部と、前記複数枚のフレーム画像中のあるフレーム画像において、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させる補正処理部とを備える、画像処理装置である。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記ローリングシャッタ方式では垂直あるいは水平のライン方向に沿って走査され、各々の前記類似画像領域は、これに対応する前記フレーム画像において同一の前記ライン方向に位置し、かつそれぞれが前記複数枚のフレーム画像間で類似する複数の部分画像領域で構成されており、前記変位ベクトル検出部は、前記複数枚のフレーム画像内から選択された一枚の選択フレーム画像中の前記複数の部分画像領域のそれぞれの位置を基準位置として、他の前記フレーム画像での対応する前記部分画像領域の変位ベクトルを検出し、当該他の前記フレーム画像のそれぞれについての前記複数の部分画像領域における当該変位ベクトルの平均値を算出し、当該平均値を対応する前記フレーム画像での前記類似画像領域の前記変位ベクトルとする。
また、請求項3の発明は、画像を撮像するカメラシステムであって、請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の画像処理装置と、露光方式として前記ローリングシャッタ方式を用いて前記複数枚のフレーム画像を撮像する撮像装置と、前記カメラシステムの振れ量を検出するセンサーとを備え、前記補正処理部は、前記あるフレーム画像において、前記類似画像領域が撮像される際の前記カメラシステムの前記振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分前記類似画像領域を移動し、その後、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように前記類似画像領域を移動させる。
また、請求項4の発明は、画像を撮像するカメラシステムであって、請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の画像処理装置と、露光方式として前記ローリングシャッタ方式を用いて前記複数枚のフレーム画像を撮像する撮像装置とを備え、前記画像処理装置は露光時間決定部及びフレーム画像生成部をさらに備え、前記露光時間決定部は、前記撮像装置での露光時間を決定するとともに、当該露光時間を前記複数枚のフレーム画像の枚数と同じ数だけ分割して分割露光時間を算出し、前記撮像装置は、前記複数枚のフレーム画像をそれぞれに対応する前記分割露光時間で撮像し、前記補正処理部は、前記複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させ、前記フレーム画像生成部は、前記露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像を、その各画素信号が前記複数枚のフレーム画像と同じ数のフレーム分の画素信号となるように、前記補正処理部で補正された前記複数枚のフレーム画像を合成して生成する。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のカメラシステムであって、前記フレーム画像生成部で生成された複数枚の前記合成フレーム画像に基づいて動画像を表示する表示装置をさらに備える。
また、請求項6の発明は、露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された画像に対する画像処理方法であって、(a)露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域を前記フレーム画像ごとに検出する工程と、(b)前記複数枚のフレーム画像のそれぞれの前記類似画像領域について、前記複数のフレーム画像において共通の基準位置に対する変位ベクトルを検出する工程と、(c)前記複数枚のフレーム画像における前記変位ベクトルの平均値を算出する工程と、(d)前記複数枚のフレーム画像中のあるフレーム画像において、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させる工程とを備える。
また、請求項7の発明は、請求項6に記載の画像処理方法であって、前記ローリングシャッタ方式では垂直あるいは水平のライン方向に沿って走査され、各々の前記類似画像領域は、これに対応する前記フレーム画像において同一の前記ライン方向に位置し、かつそれぞれが前記複数枚のフレーム画像間で類似する複数の部分画像領域で構成されており、前記工程(b)において、前記複数枚のフレーム画像内から選択された一枚の選択フレーム画像中の前記複数の部分画像領域のそれぞれの位置を基準位置として、他の前記フレーム画像での対応する前記部分画像領域の変位ベクトルを検出し、当該他の前記フレーム画像のそれぞれについての前記複数の部分画像領域における当該変位ベクトルの平均値を算出し、当該平均値を対応する前記フレーム画像での前記類似画像領域の前記変位ベクトルとする。
また、請求項8の発明は、請求項6に記載の画像処理方法であって、(e)前記複数のフレーム画像を撮像するカメラシステムの振れ量を検出する工程と、(f)前記工程(d)の前に、前記あるフレーム画像において、前記工程(e)で検出された前記類似画像領域が撮像される際の前記カメラシステムの前記振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分前記類似画像領域を移動する工程とをさらに備える。
また、請求項9の発明は、請求項6に記載の画像処理方法であって、(e)露光時間を決定するとともに、当該露光時間を前記複数枚のフレーム画像の枚数と同じ数だけ分割して分割露光時間を算出する工程と、(f)前記工程(a)の前に、前記複数枚のフレーム画像をそれぞれに対応する前記分割露光時間で撮像する工程とをさらに備え、前記工程(d)において、前記複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させ、(g)前記露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像を、その各画素信号が前記複数枚のフレーム画像と同じ数のフレーム分の画素信号となるように、前記工程(d)で補正された前記複数枚のフレーム画像に基づいて、前記露光時間で撮像されたフレーム画像を合成して生成する工程をさらに備える。
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の画像処理方法を使用して生成された複数枚の前記合成フレームに基づいて動画像を表示する、動画像表示方法である。
請求項1及び請求項6の発明によれば、類似画像領域の変位ベクトルについて複数枚のフレーム画像における平均値を算出し、類似画像領域の変位ベクトルが当該平均値となるように類似画像領域を移動させている。一般的に、複数枚のフレーム画像においてどのように手振れが発生するかはランダムであるため、ローリングシャッタ方式を用いて撮像された複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域の位置は本来の位置に対してランダムにばらつく。したがって、類似画像領域の基準位置に対する変位ベクトルについての複数枚のフレーム画像における平均値は、類似画像領域の本来の位置の基準位置に対する変位ベクトルに近い値となる。よって、類似画像領域の変位ベクトルが当該平均値となるように類似画像領域を移動させることによって、類似画像領域を本来の位置に近づけることができる。その結果、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を低減することができる。
また、請求項2及び請求項7の発明によれば、複数の部分画像領域における変位ベクトルの平均値を類似画像領域の変位ベクトルとして使用しているため、変位ベクトルの誤差が補正処理に与える影響を抑制することができる。よって、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を確実に低減できる。
また、請求項3及び請求項8の発明によれば、カメラシステムの振れ量に基づいてフレーム画像を補正しているため、複数枚のフレーム画像間で手振れの様子が一致する場合であっても、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を低減できる。
また、請求項4及び請求項9の発明によれば、時間的に短い分割露光時間で撮像された複数枚のフレーム画像に基づいて、所定の露光時間のフレーム画像に相当する合成フレーム画像を生成しているため、撮像時に画像信号に生じるランダムノイズを低減できる。
また、請求項5及び請求項10の発明によれば、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪が補正された複数枚の合成フレーム画像に基づいて動画像が表示されるため、観察者に対して見やすい動画像を提供することができる。特に動画像においてはローリングシャッタ方式に起因する画像歪が観察者に与える不快感は大きいため有効である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るカメラシステムの構成を示すブロック図である。本実施の形態1に係るカメラシステムは、例えばデジタルスチルカメラであって、露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて画像を撮像する。図1に示されるように、本カメラシステムは、画像を撮像する撮像装置1と、撮像装置1で撮像された画像に対して画像処理を実行する画像処理装置2と、画像処理装置2で画像処理された画像を表示する表示装置3とを備えている。撮像装置1、画像処理装置2及び表示装置3は、例えば一つの筺体内に収納されている。
撮像装置1は、レンズ部10と、CMOSセンサー11と、CMOSセンサー駆動回路12と、タイミングジェネレータ13と、A/D変換器14とを備えている。CMOSセンサー11は、レンズ部10を介して入射する被写体からの光を電気信号に変換して画像を撮像し、撮像した画像をアナログ画像信号AISとして出力する。タイミングジェネレータ13はタイミング信号TSを生成して出力し、CMOSセンサー駆動回路12は当該タイミング信号TSに基づいてCMOセンサー11の動作を制御する。A/D変換器14は、CMOセンサー11から出力されるアナログ画像信号AISをデジタル画像信号DISに変換して出力する。
画像処理装置2は、撮像装置1のA/D変換器14から出力されるデジタル画像信号DISに対して画像処理を行うSPU(Sensor Processing Unit)20と、SPU20で処理されたデジタル画像信号DISに対してリアルタイムでさらに画像処理を行うRPU(Real-time Processing Unit)21と、画像処理装置2全体の動作を統括するCPU22と、CPU22の動作プログラムや画像処理中あるいは画像処理済みのデジタル画像信号DISなどを記憶する記憶部23と、表示インターフェース部24とを備えており、これらの構成要素はバス25によって互いに接続されている。
SPU20は、入力されたデジタル画像信号DISに対して黒レベル補正やホワイトバランス補正などの前処理を実行する。SPU20で処理されたデジタル画像信号DISはバス25上に出力されて記憶部23に記憶される。RPU21は、SPU20で処理されたデジタル画像信号DISを記憶部23から読み出して、当該デジタル画像信号DISに対して画素補間やノイズリダクション、あるいはシャープネス等の各種フィルタ処理を実行する。またRPU21は、CPU22と共同して、デジタル画像信号DISに対してローリングシャッタ方式に起因する画像歪を補正する補正処理を実行する。そして、RPU21で画像処理されたデジタル画像信号DISはバス25上に出力されて記憶部23に記憶される。
CPU22は、一連の画像処理が完了したデジタル画像信号DISを記憶部23から読み出して表示インターフェース部24に出力する。またCPU22は、一連の画像処理が完了したデジタル画像信号DISに対してJPEG圧縮処理等の画像圧縮処理を実行し、圧縮処理後のデジタル画像信号DISを記憶部23に記憶する。さらにCPU22はタイミング制御信号TCSをタイミングジェネレータ13に出力し、タイミングジェネレータ13はタイミング制御信号TCSに基づいてタイミング信号TSを制御する。
表示インターフェース部24は、入力されたデジタル画像信号DISを表示装置3に応じた形式に変換して当該表示装置3に出力する。表示装置3は例えばLCD(Liquid Crystal Display)装置であって、入力されたデジタル画像信号DISに基づいて静止画を表示する。
次にCMOSセンサー11の構成及び動作を説明しつつ、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪について説明する。図2はCMOSセンサー11の構成を示す図である。図2に示されるように、CMOSセンサー11は、N行M列(M,N≧2)でマトリックス状に配置された複数の画素部110を備えている。したがって、CMOSセンサー11では、撮像画面の水平ライン方向XにM個の画素部110が配置され、垂直ライン方向YにN個の画素部110が配置されている。なお以後、水平ライン及び垂直ラインを総称して単に「ライン」と呼ぶことがある。
各画素部110はフォトダイオード110aと増幅回路110bとで構成されている。フォトダイオード110aは入射される光の強度に応じた電荷を発生して蓄積し、当該電荷の蓄積量は、フォトダイオード110aへの光の照射時間に応じて増加する。そして、CMOSセンサー駆動回路12によってある画素部110が選択されると、当該画素部110の増幅回路110bは、フォトダイオード110aで蓄積された電荷を読み出して増幅し画素信号としてA/D変換器14に出力する。以後、n(1≦n≦N)行m(1≦m≦M)列目に配置された画素部110から出力される画素信号をn行m列目の画素信号と呼ぶことがある。
図3はCMOセンサー11の動作を示す図である。図中の矢印は、画素部110から画素信号が読み出されるタイミングを示している。図3に示されるように、本実施の形態1に係るCMOSセンサー11では、1行1列目から1行M列目までに配置されたM個の画素部110が順に選択されて、当該M個の画素部110から順に画素信号が読み出される。そして、2行1列目から2行M列目までに配置されたM個の画素部110が順に選択されて当該M個の画素部110から画素信号が順に読み出される。その後、同様にして、3行目〜N行目の各画素部110から画素信号が読み出されると、(N×M)個の画素信号から成る1フレーム分のアナログ画像信号AISが得られる。
このように、本実施の形態1に係るCMOSセンサー11では、CMOSセンサー駆動回路12の制御によって、ある行におけるM個の画素部110に対して1列目から順に画素信号の読み出しが行われて、当該行におけるM列目の画素部110から画素信号が読み出されると、その次の行番号の行におけるM個の画素部110に対して1列目から順に画素信号の読み出しが行われる。したがって、CMOSセンサー11が備える(N×M)個の画素部110では、画素信号の読み出し時刻が相互に異なっている。これがローリングシャッター方式の特徴である。
ここで、本CMOSセンサー11では、画素部110から画素信号が読み出されるとすぐに、当該画素部110のフォトダイオード110aでは蓄積電荷がすべて消去されて、当該フォトダイオード110aは再び電荷を蓄積し始める。したがって、画素信号の読み出しタイミングが異なる複数の画素部110においては露光開始時刻が異なっている。そして、図3に示されるように、複数の画素部110においては、画素信号が読み出されてから次に画素信号が読み出されるまでの時間、つまり露光時間etdは相互に同じである。また図3に示されるように、本CMOSセンサー11においては、連続して画素信号が読み出される2つの画素部110間での露光開始時刻の時刻差stdは一定である。
これに対して、インターライン型CCDセンサーの全面に同時に被写体からの光が入射する際には、当該CCDセンサーにおける複数の画素部では、電荷の蓄積開始時刻及び蓄積時間は同一である。つまり、CCDセンサーの複数の画素部においては、露光開始時刻及び露光時間は同一である。
図4は静止している被写体をCCDセンサー及びCMOSセンサーで撮像した際のフレーム画像を模式的に示す図である。図4(a)はCCDセンサーで撮像されたフレーム画像を示し、図4(b),4(c)はCMOSセンサーで撮像されたフレーム画像を示している。CCDセンサーで撮像する場合、撮影者の手振れによってフレーム画像の画面全体がぼけることはあるが、図4(a)に示されるように画面全体が歪むことはない。一方で、CMOSセンサーで撮像する場合、撮影者の手振れが撮像画面の左右方向、つまり水平ライン方向Xに生じると、画素部間での露光開始時刻の差によって、ある画素部における露光開始時刻での被写体の位置と、別の画素部における露光開始時刻での被写体の位置とが異なり、その結果、図4(b)に示されるように、フレーム画像の画面全体が左右方向に歪むことになる。また、撮影者の手振れが撮像画面の上下方向、つまり垂直ライン方向Yに生じると、図4(c)に示されるように、フレーム画像の画面全体が上下方向に歪むことになる。
なお、本実施の形態1に係るCMOSセンサー11では、水平ライン方向Xに沿って順次露光が開始するが、垂直ライン方向Yに沿って順次露光を開始させても良い。つまり、CMOSセンサー11での走査方向は水平ライン方向Xであっても、垂直ライン方向Yであっても良い。CMOSセンサー11での走査方向を垂直ライン方向Yにした場合には、1行1列目からN行1列目までに配置されたN個の画素部110から順に画素信号が読み出される。そして、1行2列目からN行2列目までに配置されたN個の画素部110から画素信号が順に読み出されて、その後、同様にして3列目〜M列目の各画素部110から画素信号が読み出される。
このように、露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像を行うと、撮影者の手振れによってフレーム画像の画面全体が歪むことがある。本実施の形態1では、このようなローリングシャッタ方式に起因する画像歪を、画像処理装置2のRPU21とCPU22とが共同して動作することによって補正することができる。
図5は、RPU21とCPU22とが共同して動作することによって画像処理装置2内に形成される画像歪補正装置200の機能ブロックを示す図である。図5に示されるように、画像歪補正装置200は、類似画像検出部201と、変位ベクトル検出部202と、平均値算出部203と、動き領域検出部204と、補正処理部205と、フレーム画像生成部206とを備えており、撮像装置1で連続して撮像された一組の複数枚のフレーム画像に対して処理を行う。
類似画像検出部201は、一組の複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域を検出する。動き領域検出部204は、一組の複数枚のフレーム画像間における動き領域MVR、つまり移動する被写体が写っている画像領域を検出する。変位ベクトル検出部202は、一組の複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、類似画像領域の基準位置に対する変位ベクトルを場所毎に検出する。平均値算出部203は、類似画像領域の変位ベクトルについて、一組の複数枚のフレーム画像間での平均値を算出する。補正処理部205は、一組の複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、平均値算出部203で算出された平均値に基づいて類似画像領域を補正する。さらに補正処理部205は、一組の複数枚のフレーム画像のいずれか一つにおいて動き領域MVRを補正する。フレーム画像生成部206は、補正処理部205で補正された一組の複数枚のフレーム画像を合成して一枚の合成フレーム画像を生成し、当該合成フレーム画像のデジタル画像信号DISを合成画像信号CDISとして出力する。
図6は本実施の形態1に係るカメラシステムの静止画表示までの動作を示すフローチャートである。本実施の形態1に係るカメラシステムでは、所定の露光時間で撮像された静止画を表示する際には、当該所定の露光時間を複数に分割し、それによって得られる短い露光時間でフレーム画像を複数枚撮像し、これらの複数枚のフレーム画像を合成することによって得られる一枚の合成フレーム画像を、当該所定の露光時間で撮像された静止画として表示装置3で表示する。
図6に示されるように、ステップs1において、CPU22は撮像装置1で必要な露光時間を決定する。このステップs1で決定される露光時間を「トータル露光時間」と呼ぶ。例えばCPU22は、図示しない照度センサーから出力される撮像環境の照度と、記憶部23に予め記憶されているCMOSセンサー11の性能に関する情報とに基づいてトータル露光時間を決定する。次にステップs2において、CPU22は、トータル露光時間を複数に分割する。ここでの分割数をL(≧3)とし、トータル露光時間を分割して得られる複数の時間をそれぞれ「分割露光時間」と呼ぶ。
次にステップs3において、撮像装置1は、トータル露光時間の分割数と同じL枚のフレーム画像を、ステップs2で算出された分割露光時間でそれぞれ撮像する。具体的には、ステップs3において、CPU22はステップs2で算出した分割露光時間に基づいてタイミング制御信号TCSを制御し、タイミングジェネレータ13は入力されたタイミング制御信号TCSに基づいてタイミング信号TSを制御する。そして、CMOSセンサー駆動回路12は入力されたタイミング信号TSに基づいてCMOSセンサー11の動作を制御する。これにより、CMOSセンサー11の各画素部110は、ステップs2で算出された分割露光時間に応じた蓄積時間で電荷を蓄積し増幅して画素信号として出力する。これらの画素信号はA/D変換器14に入力されて、当該A/D変換器14からは1フレーム分のデジタル画像信号DISが出力される。この動作が連続してL回実行され、撮像装置1ではL枚のフレーム画像が得られる。
図7はステップs3で撮像される複数枚のフレーム画像の一例を示す図である。図7では、撮像画面の左右方向に移動する円形のボールと静止している電柱とを連続して4フレーム分撮像した場合のフレーム画像FR1〜FR4を示している。4枚のフレーム画像FR1〜FR4では紙面の上側から順に撮像時刻が遅くなっている。したがって、フレーム画像FR1〜FR4の間では、ボールの画像の画像位置が互いに異なっている。また、フレーム画像FR1〜FR4を撮像する際には撮像画面の左右方向に撮影者の手振れが発生しているものとする。
フレーム画像FR1〜FR4を撮像する際に撮像画面の左右方向に撮影者の手振れが発生すると、図7に示されるように、各フレーム画像FR1〜FR4では画面全体に左右方向に歪が発生し、その結果、電柱の画像に左右方向に歪が発生している。そして、一般的に、フレーム画像FR1〜FR4間では手振れがどのように発生するかについてはランダムであるため、電柱の画像の形状はフレーム画像FR1〜FR4間で異なっている。
また、本撮像装置1で静止している被写体を撮像する際に手振れが発生した場合だけではなく、本撮像装置1で移動する被写体を撮像する場合であっても、画素部間での露光開始時刻の差によって、ある画素部における露光開始時刻での被写体の位置と、別の画素部における露光開始時刻での被写体の位置とが異なるため、移動する被写体の画像に歪が発生する。したがって、フレーム画像FR1〜FR4のそれぞれにおけるボールの画像には、手振れの発生と被写体の移動との両方に起因する歪が現れている。以下では、ステップs3において図7に示されるフレーム画像FR1〜FR4が撮像されたものとして本カメラシステムの動作を説明する。
撮像装置1でフレーム画像FR1〜FR4が撮像されると、画像処理装置2のRPU21は、A/D変換器14から出力される4フレーム分のデジタル画像信号DISに対して画素補間を行う。そしてステップs4において、類似画像検出部201は画素補間後の4枚のフレーム画像FR1〜FR4間で類似する微小画像領域を検出する。
ステップs4では、まず類似画像検出部201は、フレーム画像FR1〜FR4から任意の一つのフレーム画像を選択し、これを基準フレーム画像とする。本実施の形態1では、例えばフレーム画像FR1を基準フレーム画像とする。以後、フレーム画像FR1を「基準フレーム画像FR1」と呼ぶことがある。そして、類似画像検出部201は、基準フレーム画像FR1中における複数の微小画像領域のそれぞれに類似する画像領域を、その他のフレーム画像FR2〜FR4のそれぞれにおいて検出する。以下にこの処理について詳細に説明する。
図8は類似画像検出部201が備える画像メモリ1201の構成を示すブロック図である。図8に示されるように、画像メモリ1201は、5行5列に配置された25個のレジスタP00〜P44と、4個のラインバッファ1201a〜1201dとを備えている。レジスタP00〜P44のそれぞれは、1画素分の画素信号を保持することが可能であり、ラインバッファ1201a〜1201dのそれぞれは、(M−5)画素分の画素信号を格納可能なFIFOメモリである。
1行目の5つのレジスタP00〜P04と、ラインバッファ1201aと、2行目の5つのレジスタP10〜P14と、ラインバッファ1201bと、3行目の5つのレジスタP20〜P24と、ラインバッファ1201cと、4行目の5つのレジスタP30〜P34と、ラインバッファ1201dと、5行目の5つのレジスタP40〜P44とは、この順で直列に接続されている。
また、レジスタP00〜P44及びラインバッファ1201a〜1201dのそれぞれには図示しないクロック信号が入力される。レジスタP00〜P44のそれぞれは、クロック信号が立ち上がると入力信号を保持して次段に出力する。ラインバッファ1201a〜1201dのそれぞれは、クロック信号が立ち上がると、現在の入力信号を保持するとともに、(M−5)回前のクロック信号の立ち上がりで保持した入力信号を次段のレジスタに出力する。したがって、ラインバッファ1201a〜1201dのそれぞれにおいては、入力信号は(M−5)クロックの間保持されて、(M−5)クロック経過後に次段のレジスタに出力される。なお、ここでの「クロック」とは、クロック信号の連続する2回の立ち上がりの時間間隔を意味している。
レジスタP00には、1フレーム分の(N×M)個の画素信号がクロック信号に同期して直列に入力される。具体的には、レジスタP00には、1行1列目の画素信号から1行M列目の画素信号までが順に入力され、その後、2行1列目の画素信号から2行M列目の画素信号までが順に入力される。その後、同様にして、レジスタP00には、3行1列目の画素信号からN行M列目の画素信号までが順に入力される。
以上の構成を成す画像メモリ1201においては、クロック信号が立ち上がると、あるフレーム画像における1行1列目の画素信号がレジスタP00に格納され、次のクロック信号の立ち上がりで、1行1列目の画素信号がレジスタP01に格納されるとともに、1行2列目の画素信号がレジスタP00に格納される。そして、次のクロック信号の立ち上がりで、1行1列目の画素信号がレジスタP02に格納されるとともに、1行2列目の画素信号がレジスタP01に、1行3列目の画素信号がレジスタP00にそれぞれ格納される。その後同様にして、あるクロック信号の立ち上がりで1行1列目の画素信号がレジスタP04に格納されると、それと同時に、レジスタP03には1行2列目の画素信号が、レジスタP02には1行3列目の画素信号が、レジスタP01には1行4列目の画素信号が、レジスタP00には1行5列目の画素信号がそれぞれ格納される。
次のクロック信号の立ち上がりでは、1行1列目の画素信号はラインバッファ1201aに格納され、当該画素信号は、その後の(M−5)回目のクロック信号の立ち上がりでラインバッファ1201aから出力されてレジスタP10に格納される。その後、同様の処理が行われて、1行1列目の画素信号がレジスタP44に格納されると、1行目の5個のレジスタP00〜P04には5行1列目〜5行5列目までの画素信号が格納され、2行目の5個のレジスタP10〜P14には4行1列目〜4行5列目までの画素信号が格納され、3行目の5個のレジスタP20〜P24には3行1列目〜3行5列目までの画素信号が格納され、4行目の5個のレジスタP30〜P34には2行1列目〜2行5列目までの画素信号が格納され、5行目の5個のレジスタP40〜P44には1行1列目〜1行5列目までの画素信号が格納される。以後、N行M列目の画素信号がレジスタP00に格納されるまで画像メモリ1201は同様の動作を行う。
このような動作を行う画像メモリ1201においては、25個のレジスタP00〜44には、一つのフレーム画像における5行×5列の画素で構成される微小画像領域での25個の画素信号が一時的に格納される。本実施の形態1では、5行×5列の画素で構成される微小画像領域を「ブロック領域」と呼び、フレーム画像FR1〜FR4におけるブロック領域をそれぞれブロック領域BL1〜BL4と呼ぶ。
ステップs4では、画像メモリ1201には、まずフレーム画像FR2における(N×M)個の画素信号が順に入力される。そして、画像メモリ1201のレジスタP00〜P44に格納されるフレーム画像FR2の画素信号と、基準フレーム画像FR1の画素信号とを比較し、その比較結果に基づいて、基準フレーム画像FR1中のブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2をフレーム画像FR2において特定する。以後、フレーム画像FR2における(n−1)行(m−1)列目の画素信号を「画素信号Anm」とし、基準フレーム画像FR1における(n−1)行(m−1)列目の画素信号を「画素信号Qnm」とする。
図9〜13は、基準フレーム画像FR1中のブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2をフレーム画像FR2から検出する方法を示す図である。図9に示されるように、まず基準フレーム画像FR1において、1行1列目と5行5列目の画素が対角に位置するブロック領域BL1を考える。そして、フレーム画像FR2における、1行1列目と5行5列目の画素が対角に位置するブロック領域BL2での画素信号A00〜A04,A10〜A14,A20〜A24,A30〜A34,A40〜A44が、画像メモリ1201のレジスタP00〜P44から出力されると、これらの画素信号と、基準フレーム画像FR1のブロック領域BL1における画素信号Q00〜Q04,Q10〜Q14,Q20〜Q24,Q30〜Q34,Q40〜Q44とを画素単位で比較する。具体的には、ブロック領域BL1内のある画素信号と、当該画素信号と同じ位置でのブロック領域BL2中の画素信号との差分値の絶対値を算出し、当該絶対値の算出をブロック領域BL1,BL2中のすべての画素信号について行う。そして、算出した絶対値の総和を求める。以後、この総和を「類似度」と呼ぶ。この類似度が小さければ小さいほど、ブロック領域BL1とブロック領域BL2とは相互に類似した画像領域となる。
次に図10に示されるように、画像メモリ1201へのクロック信号が新たに立ち上がって、図9のブロック領域BL2とは1画素分水平ライン方向Xにずれたブロック領域BL2での画素信号A01〜A05,A11〜A15,A21〜A25,A31〜A35,A41〜A45が、画像メモリ1201のレジスタP00〜P44から出力されると、同様にして、これらの画素信号と、ブロック領域BL1での画素信号とを画素単位で比較し、ブロック領域BL1とブロック領域BL2との類似度を求める。このときのブロック領域BL1の位置は図9と同じである。
次に、画像メモリ1201へのクロック信号が新たに立ち上がって、図10のブロック領域BL2とは1画素分水平ライン方向Xにずれたブロック領域BL2での画素信号A02〜A06,A12〜A16,A22〜A26,A32〜A36,A42〜A46が、画像メモリ1201のレジスタP00〜P44から出力されると、同様にして、これらの画素信号とブロック領域BL1での画素信号とを画素単位で比較し、ブロック領域BL1とブロック領域BL2との類似度を求める。その後同様の処理が行われて、フレーム画像FR2の一番端のブロック領域BL2、つまり1行(M−4)列目と4行M列目の画素が対角に位置するブロック領域BL2とブロック領域BL1との類似度が求まると、今度は、いままでのブロック領域BL2とは1画素分垂直ライン方向Yにずれたブロック領域BL2を考えて、2行1列目と6行5列目の画素が対角に位置するブロック領域BL2とブロック領域BL1との類似度を求める。そして同様にして、前回のブロック領域BL2とは1画素分水平ライン方向Xにずれたブロック領域BL2と、ブロック領域BL1との類似度を求めて、その後、フレーム画像FR2の一番端のブロック領域BL2とブロック領域BL1との類似度が求まると、さらに1画素分垂直ライン方向Yにずれたブロック領域BL2を考えて、同様の処理を行う。
以上の処理を、図11に示されるように、図中での一番右下のブロック領域BL2、つまり(N−4)行(M−4)列目とN行M列目の画素が対角に位置するブロック領域BL2と、ブロック領域BL1との類似度が求まるまで行うと、((N−4)×(M−4))個の類似度が求まる。そして、求めたこれらの類似度において最も値が小さくかつ所定のしきい値よりも小さいものが存在する場合には、それに対応したブロック領域BL2を、1行1列目及び5行5列目の画素が対角に位置するブロック領域BL1に類似するフレーム画像FR2中での画像領域であると認定する。一方で、求めたこれらの類似度において所定のしきい値よりも小さいものが存在しない場合には、1行1列目及び5行5列目の画素が対角に位置するブロック領域BL1に類似する画像領域がフレーム画像FR2中には存在しないと判断する。
このようにして、基準フレーム画像FR1中の図9のブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2を検出する処理が終了すると、図12に示されるように、基準フレーム画像FR1においてブロック領域BL1を1画素分水平ライン方向Xにずらして、1行2列目及び5行6列目の画素が対角に位置するブロック領域BL1を考える。そして、画像メモリ1201に対して新たにフレーム画像FR2の画素信号を入力し、同様の処理を行って、当該ブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2をフレーム画像FR2中から検出する。
図12のブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2をフレーム画像FR2から検出する処理が終了すると、ブロック領域BL1をさらに1画素分水平ライン方向Xにずらして同様の処理を行う。そして、ブロック領域BL1が基準フレーム画像FR1の一番端まで移動すると、ブロック領域BL1を1画素分下に移動させつつ反対側の端まで移動させて同様の処理を行う。このような処理を、図13に示されるように、図中の一番右下のブロック領域BL1、つまり(N−4)行(M−4)列目とN行M列目の画素が対角に位置するブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2をフレーム画像FR2から検出する処理が終了するまで行う。
以上のようにして、基準フレーム画像FR1における((N−4)×(M−4))個のブロック領域BL1のそれぞれに対して、当該ブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2を検出する処理が行われると、その後、同様にして、フレーム画像FR3における(N×M)個の画素信号を画像メモリ1201に順に入力し、基準フレーム画像FR1中のブロック領域BL1と、フレーム画像FR3中におけるブロック領域BL3とを比較し、基準フレーム画像FR1における((N−4)×(M−4))個のブロック領域BL1のそれぞれに対して、当該ブロック領域BL1に類似するブロック領域BL3をフレーム画像FR3から検出する処理を行う。そして、フレーム画像FR4における(N×M)個の画素信号を画像メモリ1201に順に入力し、基準フレーム画像FR1中のブロック領域BL1と、フレーム画像FR4中におけるブロック領域BL4とを比較して、基準フレーム画像FR1における((N−4)×(M−4))個のブロック領域BL1のそれぞれに対して、当該ブロック領域BL1に類似するブロック領域BL4をフレーム画像FR4から検出する処理を行う。
次に類似画像検出部201は、以上の検出結果から、フレーム画像FR1〜FR4間で類似するブロック領域を特定する。つまり、ブロック領域BL1,BL2間での類似検出結果と、ブロック領域BL1,BL3間での類似検出結果と、ブロック領域BL1,BL4間での類似検出結果とから、相互に類似するブロック領域BL1〜BL4の組みを特定する。図14は相互に類似するブロック領域BL1〜BL4の組みの一つを示す図である。図14(a)は基準フレーム画像FR1中のあるブロック領域BL1を示しており、図14(b)〜14(d)は当該ブロック領域BL1に類似するブロック領域BL2〜4をそれぞれ示している。図14では、ブロック領域BL1〜BL4のそれぞれの中心画素Rを示している。フレーム画像FR1〜FR4間では手振れがどのように発生するかについてはランダムであるため、図14に示されるように、相互に類似するブロック領域BL1〜BL4の間ではフレーム画像中における画像位置が相違することがある。
なお以後、フレーム画像FR1〜FR4間で類似するブロック領域を「類似ブロック領域」と呼び、フレーム画像FR1〜FR4における類似ブロック領域をそれぞれ類似ブロック領域BL1〜BL4と呼ぶことがある。
次にステップs5において、動き領域検出部204は、各フレーム画像FR1〜FR4において動き領域MVRを検出する。つまり、各フレーム画像FR1〜FR4において、移動するボールの画像領域を検出する。
ステップs5では、まず動き領域検出部204は、ブロック領域BL1とそれに類似するブロック領域BL2の組みのすべてについて、ブロック領域BL1,BL2間の動きベクトルを求め、さらにその絶対値、つまり動きベクトル量mvaを求める。動きベクトル量mvaは、ブロック領域BL1の中心画素RのX座標及びY座標をそれぞれx1,y1とし、当該ブロック領域BL1に相当するフレーム画像FR2中のブロック領域BL2の中心画素RのX座標及びY座標をそれぞれx2,y2とすると、以下の式(1)で求まる。
Figure 0004509925
そして、動き領域検出部204は、ブロック領域BL1,BL2の組みのすべてについて、動きベクトル量mvaが所定のしきい値よりも大きいかどうかを判定する。動き領域検出部204は、動きベクトル量mvaが所定のしきい値よりも大きい場合には、当該動きベクトル量mvaに対応するブロック領域BL1,BL2のそれぞれを動きブロック領域とする。そして、基準フレーム画像FR1中におけるすべての動きブロック領域で構成される画像領域を基準フレーム画像FR1中の動き領域MVRとし、フレーム画像FR2中におけるすべての動きブロック領域で構成される画像領域をフレーム画像FR2中の動き領域MVRとする。これにより、図7のフレーム画像FR1,FR2のそれぞれにおいては、移動する被写体であるボールの画像領域とほぼ同じ領域が動き領域MVRとして検出される。なお、動き領域MVRにおいて、複数の動きブロック領域が重なっている部分の画像信号については、いずれか一つの動きブロック領域の画像信号を採用する。
一般的に、フレーム画像間での動き領域MVRの移動量は、フレーム画像間での静止している被写体の画像領域の手振れによる移動量よりも非常に大きいため、動きベクトル量mvaと比較される上記しきい値の値を適切に設定することによって、移動している被写体の画像領域を動き領域MVRとして正確に検出することができる。
また動き領域検出部204は、基準フレーム画像FR1中の任意の動きブロック領域を選択し、当該動きブロック領域と、それに相当するフレーム画像FR2中の動きブロック領域との間の動きベクトルを、基準フレーム画像FR1及びフレーム画像FR2の間での動き領域MVRの動きベクトルとする。
同様の処理を、フレーム画像FR1,FR3の間、及びフレーム画像FR1,FR4の間でそれぞれ実行し、フレーム画像FR3,FR4のそれぞれにおいて動き領域MVRを検出するとともに、フレーム画像FR1,FR3の間、及びフレーム画像FR1,FR4の間の動き領域MVRの動きベクトルを取得する。このようにして、ステップs5では、4枚のフレーム画像FR1〜FR4のそれぞれにおいて動き領域MVRが検出される。
上述のように、水平ライン方向あるいは垂直ライン方向に沿って走査されるCMOSセンサーにおいては、1ライン内において互いに隣り合う画素部間では露光開始時刻が厳密には相違するが、通常、1ライン内では画素部間の露光開始時刻差は非常に小さいため1ライン内ではほぼ同時に露光が開始すると考えることができる。さらに、1ラインを露光する際に要する時間は非常に短いため、1ライン内では手振れが一様に発生していると考えることができる。したがって、一つのフレーム画像においては、同一ライン方向に位置する複数の微小なブロック領域で構成される画像領域内では、手振れとローリングシャッタ方式とに起因する画像歪はほとんど発生していないと考えることができる。
一方で、動き領域MVRにおいては、手振れの発生と被写体の移動との両方に起因する歪が発生してるため、手振れの発生のみが起因する歪が発生している、静止している被写体の画像とは別に考える必要がある。
そこで、本実施の形態1では、フレーム画像FR1〜FR4のそれぞれにおいて、上述の動きブロック領域を除く同一水平ライン方向に位置する複数の類似ブロック領域で構成される画像領域を考え、当該画像領域を補正処理部205での補正単位とする。以後、当該画像領域を「補正単位画像領域UI」と呼ぶ。また、フレーム画像FR1〜FR4における補正単位画像領域UIをそれぞれ補正単位画像領域UI1〜UI4と呼ぶ。
なお、本実施の形態1では、水平ライン方向Xに沿って露光が開始するCMOSセンサー11を使用しているため、動きブロック領域を除く同一水平ライン方向に位置する複数の類似ブロック領域で構成される画像領域を補正単位画像領域UIとしているが、垂直ライン方向Yに沿って露光が開始するCMOSセンサー11を使用した場合には、動きブロック領域を除く同一垂直ライン方向に位置する複数の類似ブロック領域で構成される画像領域が補正単位画像領域UIとなる。
ステップs5が実行されると、ステップs6において、類似画像検出部201は、フレーム画像FR1〜FR4間で類似する補正単位画像領域UIを特定する。つまり、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4を特定する。上述のように、1水平ライン内では手振れが一様に発生していると考えることができることから、フレーム画像FR1における補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1のそれぞれに類似する類似ブロック領域BL2も同一水平ライン方向に位置し、当該複数の類似ブロック領域BL2で補正単位画像領域UI2が構成されている。したがって、補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1のそれぞれに類似する類似ブロック領域BL2で構成される補正単位画像領域UI2は、当該補正単位画像領域UI1に類似すると考えることができる。
同様にして、補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1のそれぞれに類似する類似ブロック領域BL3で構成される補正単位画像領域UI3は、当該補正単位画像領域UI1に類似すると考えることができ、補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1のそれぞれに類似する類似ブロック領域BL4で構成される補正単位画像領域UI4は、当該補正単位画像領域UI1に類似すると考えることができる。このような観点から、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4を特定する。
図15は互いに類似する補正単位画像領域UI1〜UI4の組みの一つを示す図である。図15(a)は基準フレーム画像FR1中のある補正単位画像領域UI1を示しており、図15(b)〜15(d)は当該補正単位画像領域UI1に類似する補正単位画像領域UI2〜UI4をそれぞれ示している。本実施の形態1では、フレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを撮像する際には撮影者の手振れが水平ライン方向Xに沿って発生しているため、図15に示されるように、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4は、フレーム画像中において同じ位置の水平ラインに位置している。
次にステップs7において、変位ベクトル検出部202は、補正単位画像領域UIの基準位置に対する変位ベクトルを検出する。つまり、補正単位画像領域UIが基準位置からどれだけ変位しているかを検出する。本実施の形態1では、補正単位画像領域UIを構成する複数の類似領域のそれぞれの変位ベクトルを検出し、当該変位ベクトルの平均値を補正単位画像領域UIの変位ベクトルとする。以下にステップs7での処理を詳細に説明する。
まず、変位ベクトル検出部202は、相互に類似する類似ブロック領域BL1〜BL4の組みのそれぞれについて、類似ブロック領域BL1〜BL4のいずれか一つの類似ブロック領域の位置を基準位置とした場合の当該基準位置に対する類似ブロック領域BL1〜BL4のそれぞれの変位ベクトルを検出する。本実施の形態1では、類似ブロック領域BL1の位置を基準位置とする。
変位ベクトル検出部202は、相互に類似する類似ブロック領域BL1,BL2の組みのそれぞれについて、図16に示されるように、類似ブロック領域BL1の画像位置に対する類似ブロック領域BL2の変位ベクトルbを検出する。つまり、類似ブロック領域BL2の中心画素Rの位置が、対応する類似ブロック領域BL1の中心画素Rの位置に対してどれだけ変位しているかを示すベクトルを取得する。本実施の形態1では、相互に類似する類似ブロック領域BL1,BL2の組みのそれぞれについて、類似ブロック領域BL1,BL2間の動きベクトルを求め、当該動きベクトルを変位ベクトルbとする。
同様にして、相互に類似する類似ブロック領域BL1,BL3の組みのそれぞれについて、図17に示されるように、類似ブロック領域BL1の画像位置に対する類似ブロック領域BL3の変位ベクトルcを取得する。また、相互に類似する類似ブロック領域BL1,BL4の組みのそれぞれについて、図18に示されるように、類似ブロック領域BL1の画像位置に対する類似ブロック領域BL4の変位ベクトルdを取得する。なお、本実施の形態1では類似ブロック領域BL1の位置を基準位置としているため、類似ブロック領域BL1の基準位置に対する変位ベクトルaは零となる。
次に、変位ベクトル検出部202は、フレーム画像FR2中における各補正単位画像領域UI2について、それに含まれる複数の類似ブロック領域BL2における変位ベクトルbの平均値を算出する。そして、求めた平均値を、それに対応する補正単位画像領域UI2の変位ベクトルBとする。これにより、相互に類似する補正単位画像領域UI1,UI2の各組について、補正単位画像領域UI1の位置を基準位置とした場合の当該基準位置に対する補正単位画像領域UI2の変位ベクトルBが算出される。
上述のように、CMOSセンサーにおいては、1ライン内ではほぼ同時に露光が開始すると考えることができ、さらに1ライン内では手振れが一様に発生していると考えることができる。したがって、補正単位画像領域UI2を構成する、同一水平ライン方向に並ぶ複数の類似ブロック領域BL2についての変位ベクトルbは本来なら互いに同じ値となる。しかしながら、同一水平ライン方向に並ぶ複数の類似ブロック領域BL2についての変位ベクトルbには算出誤差等の誤差が含まれているのが通常であることから、当該変位ベクトルbは必ずしも同じ値とはならず、変位ベクトルbが実際の類似ブロック領域BL2の変位とは異なった値を示すことがある。したがって、検出された変位ベクトルbをそのまま補正単位画像領域UI2の変位ベクトルBとして使用し、当該変位ベクトルBを補正処理部205でのフレーム画像FR2の補正処理に使用すると、当該フレーム画像FR2を適切に補正することができないことがある。
本実施の形態1では、補正単位画像領域UI2を構成する複数の類似ブロック領域BL2における変位ベクトルbの平均値を算出し、当該平均値を補正単位画像領域UI2の変位ベクトルBとしているため、変位ベクトルbに含まれる誤差が後の補正処理に与える悪影響を低減することができる。
同様にして、変位ベクトル検出部202は、フレーム画像FR3中における各補正単位画像領域UI3について、それに含まれる複数の類似ブロック領域BL3における変位ベクトルcの平均値を算出する。そして、求めた平均値を、それに対応する補正単位画像領域UI3の変位ベクトルCとする。
同様にして、変位ベクトル検出部202は、フレーム画像FR4中における各補正単位画像領域UI4について、それに含まれる複数の類似ブロック領域BL4における変位ベクトルcの平均値を算出する。そして、求めた平均値を、それに対応する補正単位画像領域UI4の変位ベクトルDとする。
なお、本実施の形態1では、補正単位画像領域UI1の画像位置を基準位置としているため、当該基準位置に対する補正単位画像領域UI1の変位ベクトルAは零である。補正単位画像領域UI1に含まれる複数の類似ブロック領域BL1の変位ベクトルaがすべて零であることからも変位ベクトルAが零であると言える。
次にステップs8において、平均値算出部203は、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4の組みのそれぞれについて、当該組みに対応する変位ベクトルA〜Dの平均値Zを算出する。
次にステップs9において、補正処理部205は、ステップs8で取得された平均値Zに基づいてフレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを補正する。さらに補正処理部205は、フレーム画像FR1〜FR4のそれぞれにおいて動き領域MVRを補正する。以下にステップs9での処理を詳細に説明する。
補正処理部205は、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4について、当該補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれの変位ベクトルが、それらに対応する平均値Zとなるように、当該補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれをフレーム画像内で移動させる。
例えば、変位ベクトルの方向が“+”と“−”の2方向で表現され、変位ベクトルの大きさが“整数値”で表現されるとする。そして、補正単位画像領域UI1〜UI4の基準位置に対するもともとの変位ベクトルがそれぞれ“0”,“−2”,“+2”,“−4”とすると、それらの平均値Zは“−1”となる。この場合、補正単位画像領域UI1〜UI4をそれぞれ“−1”,“+1”,”−3”,“+3”だけ移動させ、補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれの基準位置に対する変位ベクトルを“−1”とする。図19はこの様子を示す図である。
上述のように、複数枚のフレーム画像FR1〜FR4の間では、撮影者の手振れがどのように発生するかランダムであるため、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4の位置は本来の位置に対してランダムにばらつくことになる。したがって、補正単位画像領域UI1〜UI4の基準位置に対する変位ベクトルA〜Dの平均値Zは、補正単位画像領域UI1〜UI4の本来の位置の基準位置に対する変位ベクトルに近い値となる。よって、補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれの基準位置に対する変位ベクトルが平均値Zとなるように、補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれを移動させることによって、補正単位画像領域UI1〜UI4を本来の位置に近づけることができる。
このとき、補正単位画像領域UI1を移動させるだけではなく、当該補正単位画像領域UI1を構成する類似ブロック領域BL1と同一水平ライン方向に位置する他のすべてのブロック領域BL1も、当該補正単位画像領域UI1と同様に移動させる。つまり、補正単位画像領域UI1を含む1水平ライン分のブロック領域BL1で構成される画像領域、言い換えれば補正単位画像領域UI1を含む5行×M列の画素で構成される画像領域を移動させる。これは、1ライン内ではほぼ同時に露光が開始しかつ手振れが一様に発生していると考えることができることから、同一水平ライン方向に位置する複数のブロック領域BL1における補正単位画像領域UI1以外の画像領域についても、補正単位画像領域UI1と同様の画像歪が発生していると考えることができるからである。
同様にして、補正単位画像領域UI2〜UI4を移動させる場合には、当該補正単位画像領域UI2を構成する類似ブロック領域BL2と同一水平ライン方向に位置する他のすべてのブロック領域BL2も移動させ、当該補正単位画像領域UI3を構成する類似ブロック領域BL3と同一水平ライン方向に位置する他のすべてのブロック領域BL3も移動させ、当該補正単位画像領域UI4を構成する類似ブロック領域BL4と同一水平ライン方向に位置する他のすべてのブロック領域BL4も移動させる。
以上の処理を、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4の組みすべてに対して行い、フレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを補正する。この補正後のフレーム画像FR1〜FR4を図20に示す。図20に示されるように、各フレーム画像FR1〜FR4においては、水平ライン方向Xに歪が発生していた電柱の画像が適切に補正されて、当該画像はまっすぐになる。図20では動き領域MVRを斜線で示してる。
なお、補正単位画像領域UI1を含む1水平ライン分のブロック領域BL1で構成される画像領域を移動させた後には、当画像領域の画像信号を、移動先の画像位置に存在している画像領域の画像信号の替わりに使用する。また、フレーム画像FR1においては、図21に示されるように、補正単位画像領域UI1を含む1水平ライン分のブロック領域BL1で構成される画像領域300は複数存在するが、これらの画像領域300を移動させた後においてのそれらの重なり部分の各画素の画素信号については当該複数の画像領域300間での平均値を、移動先の画素の画素信号の替わりに使用する。また、フレーム画像FR1内において補正単位画像領域UI1を含む1水平ライン分のブロック領域BL1で構成される画像領域を移動させた後に、当該画像領域においてフレーム画像FR1からはみ出す部分については使用せずに破棄する。フレーム画像FR2〜FR4についても同様である。
次に、補正処理部205は、図20に示されるフレーム画像FR1〜FR4のいずれか一つのフレーム画像中の動き領域MVRを補正する。図22は動き領域MVRの補正方法を示す図である。図22では、補正前の動き領域MVRを実線で示し、補正後の当該動き領域MVRを破線で示している。本実施の形態1では、フレーム画像FR4の動き領域MVRを補正するものとする。
補正処理部205は、ステップs5で取得された動き領域MVRの動きベクトルと、撮像間隔情報と、露光開始時刻差情報と、露光開始順序情報とに基づいて、動き領域MVRを補正する。ここで撮像間隔情報とは、一組の複数枚のフレーム画像間での撮像間隔に関する情報であって、本実施の形態1では、複数枚のフレーム画像FR1〜FR4を撮像する際に連続して撮像される2枚のフレーム画像間の撮像間隔td1の情報が含まれており、当該撮像間隔td1は複数枚のフレーム画像FR1〜FR4において一定である。また露光開始時刻差情報とは、ローリングシャッタ方式で露光した際に生じる一つのフレーム画像内での位置の相違に基づく露光開始時刻差に関する情報であって、本実施の形態1では、上述の画素間での露光開始時刻の時刻差stdの情報が含まれている。また露光開始順序情報とは、ローリングシャッタ方式を用いて撮像される一つのフレーム画像内での位置に基づく露光開始順序に関する情報、言い換えれば、ローリングシャッタ方式を用いて撮像される一つのフレーム画像内の複数の画素位置において、どのような順序で露光が開始するかについての情報である。本実施の形態1のCMOSセンサー11で撮像されるフレーム画像では、ある行の1列目からM列目にかけて順に露光が開始し、当該ある行のM列目の露光が終了すると、その次の行の1列目の露光が開始するため、この露光開始順序の情報が本実施の形態に係る露光開始順序情報には含まれている。撮像間隔情報、露光開始時刻差情報及び露光開始順序情報は記憶部23に予め記憶されている。以下に動き領域MVRの補正方法について詳細に説明する。
まず、フレーム画像FR1〜FR4から、フレーム画像FR4とは異なる任意の一つのフレーム画像を選択する。本実施の形態1では、フレーム画像FR1を選択するものとする。次に、フレーム画像FR1,FR4間の動き領域MVRの動きベクトルに基づいて、フレーム画像FR1,FR4間での動き領域MVRの移動方向md及び移動量dfを求める。具体的には、フレーム画像FR1,FR4間の動き領域MVRの動きベクトルが示す方向を移動方向mdとし、当該動きベクトルの絶対値を求めて、それを移動量dfとする。つまり、動きベクトル量mvaが移動量dfとなる。また、求めた移動量dfと、撮像間隔情報から得られる撮像間隔td1とに基づいてフレーム画像FR1,FR4間での動き領域MVRの移動速さmvを求める。移動速さmvは、フレーム画像FR1〜FR4間で車の速さが一定であるとすると、mv=df/(3×td1)と表現できる。
次に、図22に示されるように、動き領域MVR中の各画素の位置を移動方向mdとは逆方向rmdに補正量drの分移動させて、当該各画素を移動先の画素位置に存在している画素の替わりに採用する。つまり、フレーム画像FR4において、動き領域MVR中の各画素の位置を移動方向mdとは逆方向rmdに補正量drの分移動させて、当該各画素の画素信号を移動先の画素位置に存在している画素の画素信号の替わりに使用する。本例での補正量drは水平ライン位置に応じて変化する値である。以下にこの補正量drについて説明する。
上述のように、本実施の形態1に係るCMOSセンサー11では、画素位置によって露光開始時刻が異なる。そのため、動き領域MVRにおいて最初に露光が開始する画素位置(以後、「基準画素位置」と呼ぶ)での露光開始から、動き領域MVRのその他の画素位置での露光開始までの間に車は移動していることになる。したがって、基準画素位置での露光開始から、補正対象の画素が位置する画素位置での露光開始までの間に車が移動した分だけ補正対象の画素を車の移動方向とは逆方向に移動させることによって、補正対象の画素を本来の位置に戻すことができる。
一方で、厳密には画素位置によって露光開始時刻が異なるものの、上述のように、1水平ライン内ではほぼ同時に露光が開始すると考えることができることから、水平ライン位置によって露光開始時刻が異なるとみなすことができる。
そこで、本実施の形態1では、水平ライン単位で動き領域MVRを補正するものとし、補正量drを以下の式(2)で表す。
Figure 0004509925
式(2)中のpは、補正対象の画素が属する水平ラインにおいて最も早く露光が開始する動き領域MVR中の画素位置での露光が上記基準画素位置での露光から何番目に開始するかを示す値であり、露光開始順序情報から求めることができる。例えば、M=1024であって1水平ラインが1024画素で構成されている場合において、基準画素位置が2行2列目の位置であって、3行10列目に位置する補正対象の画素が属する水平ラインにおいて最も早く露光が開始する動き領域MVR中の画素位置が3行2列目とするとp=1024となる。pの値は1水平ライン内の複数の画素位置の間では一定であるため、補正量drは1水平ライン内の複数の画素の間では一定となる。また、動き領域MVR中の基準画素位置での画素が属する水平ラインの複数の画素に対する補正量drについては、pに零を代入してすべて零とする。
以上のように、動き領域MVR中の各画素の位置を移動方向mdとは逆方向rmdに補正量drの分移動させることによって、動き領域MVRに現れるローリングシャッタ方式に起因する画像歪を補正することができる。図23に動き領域MVRが補正されたフレーム画像FR4(以後、「補正フレーム画像FR4C」と呼ぶ)を示す。
なお、補正フレーム画像FR4Cにおいて、もともと動き領域MVRが存在していた領域での画像信号は、動き領域MVRの補正後においては不要な情報であるため、当該領域での画像信号は任意の値で良い。以後、補正フレーム画像FR4C中において補正前の動き領域MVRが存在していた領域を「画像抜け領域ILR」と呼ぶ。図23では画像抜け領域ILRを一点鎖線で示している。
次にステップs10において、フレーム画像生成部206は、補正フレーム画像FR4Cと、図20に示されるフレーム画像FR1〜FR3とに基づいて、トータル露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像CFRを生成する。そしてステップs11において、表示装置3は、ステップs10で生成した合成フレーム画像CFRを表示する。以下に、合成フレーム画像CFRの生成方法について詳細に説明する。
まず、補正フレーム画像FR4Cのうち画像抜け領域ILRを除く画像領域の各画素信号と、フレーム画像FR1のうち、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置の画像領域と動き領域MVRとを除く画像領域の各画素信号と、フレーム画像FR2のうち、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置の画像領域と動き領域MVRとを除く画像領域の各画素信号と、フレーム画像FR3のうち、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置の画像領域と動き領域MVRとを除く画像領域の各画素信号とを、同じ画素位置において相互に足し合わせて、これらの画像領域を合成する。このようにして得られた一つのフレーム画像を以後「中間フレーム画像MFR」と呼ぶ。
次に、中間フレーム画像MFRの露光量の調整を行う。上述のように、画像抜け領域ILRを除く補正フレーム画像FR4Cと、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置の画像領域と動き領域MVRとを除くフレーム画像FR1〜FR3とを合成して、中間フレーム画像MFRを生成しているため、当該中間フレーム画像MFRにおいては、4フレーム分の画素信号が足し合わされていない画像領域が存在する。
例えば、中間フレーム画像MFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置での画像は、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRだけで構成されているため、中間フレーム画像MFR中の当該画像の各画素信号は1フレーム分の画素信号だけで構成されている。また、中間フレーム画像MFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の画像抜け領域ILRと同じ画像位置にある画像では、補正フレーム画像FR4C中の画像は使用されていないため、中間フレーム画像MFR中の当該画像の各画素信号は1乃至3フレーム分の画素信号だけで構成されている。そこで、中間フレーム画像MFR中の全画素信号が4フレーム分の画素信号で構成されるように当該中間フレーム画像MFRを補正する。以下にこの補正方法について詳細に説明する。
図24に示されるように、中間フレーム画像MFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置での画像500については、当該画像500に対して、フレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRの画像を合成する。このとき、フレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRに現れるローリングシャッタ方式に起因する画像歪は補正されていないため、中間フレーム画像MFR中の画像500の形状と、フレーム画像FR1〜FR3中の各動き領域MVRの形状とは異なったものとなっている。そこで、上記補正処理部205において、フレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRのそれぞれに対して、移動方向mdとは逆方向rmdに各画素を上記補正量drの分だけ移動させる補正を行って、フレーム画像FR1〜FR3中の各動き領域MVRに現れるローリングシャッタ方式に起因する画像歪を補正する。その後、フレーム画像生成部206において、中間フレーム画像MFR中の画像500に対して、フレーム画像FR1〜FR3中の補正後の各動き領域MVRの画像を合成する。具体的には、中間フレーム画像MFR中の画像500の各画素信号と、フレーム画像FR1における補正後の動き領域MVR中の各画素信号と、フレーム画像FR2における補正後の動き領域MVR中の各画素信号と、フレーム画像FR3における補正後の動き領域MVR中の各画素信号とを、同じ画素位置において足し合わせる。これにより、中間フレーム画像MFR中の画像500が、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVR及びフレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRを使用して生成され、中間フレーム画像MFR中の画像500の各画素信号が4フレーム分の画素信号で構成されるようになる。複数枚のフレーム画像中の画像を合成することによって画像500を形成することにより、撮像時に画像信号に生じるランダムノイズを低減することができる。なお、図24及び後述の図25〜27に示される中間フレーム画像MFRでは、説明の便宜上、図20に示されるフレーム画像FR4中の補正前の動き領域MVRと同じ画像位置にある画像領域と、フレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRと同じ画像位置にある画像領域をそれぞれ破線で示している。
また上述のように、中間フレーム画像MFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の画像抜け領域ILRと同じ画像位置にある画像の各画素信号は、1乃至3フレーム分の画素信号だけで構成されているため、当該画像の各画素信号が4フレーム分の画素信号で構成されるように、当該画像の各画素信号をL/K倍する。ここでKは、補正対象の画素の画素信号が何フレーム分の画素信号で構成されているかを示す値である。
図25に示されるように、本実施の形態1に係る中間フレーム画像MFRでは、補正フレーム画像FR4C中の画像抜け領域ILRと同じ画像位置にある画像600は、フレーム画像FR1〜FR3中の画像600と同じ画像位置にある画像が合成されて形成されているため、K=3となる。本例ではL=4であるため、画像600の各画素信号を4/3倍にする。これにより、中間フレーム画像MFR中の画像600の各画素信号は4フレーム分の画素信号から構成されるようになる。
また、中間フレーム画像MFRにおいて、上記画像500,600以外の画像の各画素信号については1乃至4フレーム分の画素信号で構成されるため、当該画像の各画素信号についてもL/K倍する。例えば、図26に示されるように、中間フレーム画像MFR中の斜線で示される画像700は、補正フレーム画像FR4C及びフレーム画像FR1〜FR3中の当該画像700と同じ画像位置にある画像が合成されて形成されているため、K=4となる。したがって、画像700の各画素信号を4/4倍、つまり変化させない。一方で、図27に示されるように、中間フレーム画像MFR中の斜線で示される画像701は、補正フレーム画像FR4C中の当該画像701と同じ画像位置にある画像と、フレーム画像FR3中の当該画像701と同じ画像位置にある画像とが合成されて形成されているため、K=2となり、画像701の各画素信号を4/2倍、つまり2倍にする。
以上のようにして、中間フレーム画像MFRを補正し、補正後の中間フレーム画像MFRを合成フレーム画像CFRとする。図28は本実施の形態1に係る合成フレーム画像CFRを示す図である。
ステップs10において、合成フレーム画像CFRが生成されると、そのデジタル画像信号DISを示す合成画像信号CDISは上記記憶部23に記憶される。RPU21は、記憶部23から合成画像信号CDISを読み出して、当該合成画像信号CDISに対してシャープネス等の各種フィルタ処理を実行する。そして、ステップs11において、フィルタ処理後の合成画像信号CDISが表示装置3に入力され、当該表示装置3は当該合成画像信号CDISに基づいて画像を表示する。これにより、合成フレーム画像CFRが静止画として表示される。
なお、上記例では、撮像画面の水平ライン方向Xに移動する被写体を撮像した際のフレーム画像の補正方法について説明したが、撮像画面の垂直ライン方向Yに移動する被写体を撮像する場合であっても同様にローリングシャッタ効果を補正することができる。
以上のように本実施の形態1に係る画像処理装置2では、相互に類似する補正単位画像領域UI1〜UI4における変位ベクトルA〜Dの平均値Zを算出し、補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれの変位ベクトルが当該平均値Zとなるように補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれを移動させているため、補正単位画像領域UI1〜UI4のそれぞれを本来の位置に近づけることができる。その結果、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を低減することができる。
また本実施の形態1では、補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1間での変位ベクトルaの平均値を当該補正単位画像領域UI1の変位ベクトルAとしているため、変位ベクトルaの誤差が補正処理に与える影響を抑制することができる。よって、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を確実に低減できる。
また本実施の形態1では、時間的に短い分割露光時間で撮像された複数枚のフレーム画像FR1〜FR4に基づいて、トータル露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像CFRを生成しているため、撮像時に画像信号に生じるランダムノイズを低減することができる。
また本実施の形態1では、検出した動き領域MVRの動きベクトルと、撮像間隔情報と、露光開始時刻差情報と、露光開始順序情報とに基づいて、補正対象たるフレーム画像FR4での動き領域MVRを補正するため、当該動き領域MVRに生じるローリングシャッタ方式に起因する画像歪を適切に補正することができる。その結果、フレーム画像FR4中の画像歪を低減することができる。
また、フレーム画像生成部206が生成する合成フレーム画像CFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の画像抜け領域ILRと同じ画像位置での画像600については、補正フレーム画像FR4C以外のその他フレーム画像FR1〜FR3に基づいて生成しているため、当該画像600を被写体に忠実なものとすることができる。
また、合成フレーム画像CFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置での画像500については、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVR及びその他のフレーム画像FR1〜FR3中の動き領域MVRに基づいて生成しているため、当該画像500を被写体に忠実なものとすることができる。その結果、合成フレーム画像CFRにおいて、移動する被写体を写す画像を、実際の被写体に忠実なものとすることができる。
また、合成フレーム画像CFRにおいて、補正フレーム画像FR4C中の画像抜け領域ILRと同じ画像位置での画像600と、補正フレーム画像FR4C中の動き領域MVRと同じ画像位置での画像500とを除く画像については、補正フレーム画像FR4C及びその他のフレーム画像FR1〜FR3において互いに同じ画像位置に存在する動き領域MVR以外の画像に基づいて生成するため、上記画像700,701等の、合成フレーム画像CFR中の画像500,600以外の画像を被写体に忠実なものとすることができる。
実施の形態2.
図29は本発明の実施の形態2に係るカメラシステムの構成を示すブロック図である。本実施の形態2に係るカメラシステムは、上述の実施の形態1に係るカメラシステムにおいてジャイロセンサー4をさらに備えるものである。
上述のように、複数枚のフレーム画像間では、通常、手振れがどのように発生するかはランダムであるが、稀に複数枚のフレーム画像間で手振れの様子がほぼ一致することがある。図30はその様子を示す図である。図30に示されるように、フレーム画像FR1〜FR4間で手振れの様子が一致すると、移動している被写体の画像を除いて、それらの画像は同じ画像となる。したがって、上述の変位ベクトルa〜dはすべて零になってしまい、この場合には手振れとローリングシャッタ方式とに起因する画像歪を補正することができない。
そこで、本実施の形態2では、ジャイロセンサー4において本カメラシステムの振れ量を検出し、当該振れ量に基づいてフレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを補正することによって、フレーム画像FR1〜FR4間で手振れの様子が一致した場合であっても、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪をある程度は補正することができるようにしている。
ジャイロセンサー4は、CPU22による動作制御によって、撮像装置1においてフレーム画像が撮像される際の本カメラシステムの振れ量を検出する。具体的には、ジャイロセンサー4は、フレーム画像における1番目の水平ラインの先頭画素が撮像される際の本カメラシステムの位置を基準として、それ以降の水平ラインの先頭画素が撮像される度に本カメラシステムの振れ量を検出して出力する。
本実施の形態2に係る補正処理部205は、平均値算出部203で算出された平均値Zに基づいてフレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを補正する前に、ジャイロセンサー4から出力される本カメラシステムの振れ量に基づいてフレーム画像FR1〜FR4のそれぞれを補正する。
補正処理部205は、フレーム画像FR1において、各補正単位画像領域UI1を、当該補正単位画像領域UI1が撮像される際の本カメラシステムの振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分移動させる。具体的には、各補正単位画像領域UI1を、当該補正単位画像領域UI1を構成する複数の類似ブロック領域BL1の中心画素Rが位置する水平ラインの先頭画素が撮像される際の本カメラシステムの振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分移動させる。図31はこの処理の様子を示す図である。図31(a)は補正前のフレーム画像FR1を示し、図31(b)は補正後のフレーム画像FR1を示している。
このとき、補正処理部205は、平均値Zに基づいて補正単位画像領域UI1を補正する場合と同様に、補正単位画像領域UI1を移動させるだけではなく、当該補正単位画像領域UI1を構成する類似ブロック領域BL1と同一水平ライン方向に位置する他のすべてのブロック領域BL1も、当該補正単位画像領域UI1と同様に移動させる。つまり、補正単位画像領域UI1を含む1水平ライン分のブロック領域BL1で構成される画像領域を、本カメラシステムの振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分移動させる。補正処理部205は、フレーム画像FR2〜FR4のそれぞれに対して同様の補正処理を行う。
補正処理部205は、本カメラシステムの振れ量に基づいてフレーム画像FR1〜FR4を補正すると、上述のように、平均値算出部203で算出された平均値Zに基づいてフレーム画像FR1〜FR4を補正する。その他の本カメラシステムの動作については実施の形態1と同様であるためその説明は省略する。
以上のように、本実施の形態2に係るカメラシステムでは、ジャイロセンサー4で検出された本カメラシステムの振れ量に基づいてフレーム画像FR1〜FR4が補正されるため、フレーム画像FR1〜FR4間で手振れの様子が一致している場合であっても、ローリングシャッタ方式に起因する画像歪を補正することができる。
なお、実施の形態1,2では、静止画を表示するカメラシステムについて説明したが、表示装置3において、フレーム画像生成部206で生成された複数枚の合成フレーム画像CFRに基づいて動画像を表示することによって、デジタルスチルカメラだけではなく、動画像を表示するデジタルビデオカメラにも本発明を適用することができる。例えば、(4×15)枚のフレーム画像を連続して撮像する。そして、撮像したこれらのフレーム画像において、連続して撮像された4枚のフレーム画像を1組のフレーム画像群とし、15組のフレーム画像群のそれぞれから一枚の合成フレーム画像CFRを生成する。そして、生成された15枚の合成フレーム画像CFRを1秒間に連続して表示することによって、フレームレート15fps(フレーム/秒)での動画像表示が可能となる。
このように、複数枚の合成フレーム画像CFRに基づいて動画像を表示することによって、ローリングシャッタ方式に起因する歪が補正されたフレーム画像に基づいて動画像が表示されるため、観察者に対して見やすい動画像を提供することができる。特に動画像においてはローリングシャッタ方式に起因する歪が観察者に与える不快感は大きいため有効である。
また図32に示されるように、撮像装置1において、CMOSセンサー11の代わりに、メカニカルシャッタであるローリングシャッタ15とCCDセンサー16とを組み合わせて使用する場合であっても、CMOSセンサー11だけを使用した場合と同様に、フレーム画像中にローリングシャッタ効果が生じるため、このような撮像装置1を使用する際にも本発明を適用することができる。
一般的に、ローリングシャッタ15とCCDセンサー16とを備えた撮像装置1では、ローリングシャッタ15の動作によってCCDセンサー16の撮像画面の前を水平方向に細長いスリットが上から下に向かって移動し、当該スリットから入射する光を用いて露光している。そのため、一つのフレーム画像においては、1ライン内では露光開始時刻は同じであるが、異なるライン間では露光開始時刻が異なるようになる。したがって、このような撮像装置1を使用する場合には、上記例とは異なり、上記補正量drを、dr=mv×q×std1とする。ここで、std1はライン間の露光開始時刻差を示しており、qは動き領域MVR中の補正対象の画素が属するラインが、当該動き領域MVR中において最初に露光が開始するラインから何番目に露光が開始するかを示す値である。したがって、この場合にも、1ライン内での複数の画素においては補正量drが一定であり、動き領域MVRにおいて最初に露光が開始するラインに属する画素の補正量drは零となる。また、この場合には、露光開始時刻差情報にはライン間の露光開始時刻差std1の情報が含まれ、露光開始順序情報には、1行目からN行目の順に露光が開始するという露光開始順序の情報が含まれる。
本発明の実施の形態1に係るカメラシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るCMOSセンサーの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るCMOSセンサーの動作を示す図である。 CCDセンサー及びCMOSセンサーで撮像された画像を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1に係る画像歪補正装置の機能ブロックを示す図である。 本発明の実施の形態1に係るカメラシステムの動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る撮像装置で撮像される複数枚のフレーム画像の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る画像メモリの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る類似ブロック領域の検出方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る類似ブロック領域の検出方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る類似ブロック領域の検出方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る類似ブロック領域の検出方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る類似ブロック領域の検出方法を示す図である。 複数枚のフレーム画像間で類似する類似ブロック領域を示す図である。 複数枚のフレーム画像間で類似する補正単位画像領域を示す図である。 類似ブロック領域の変位ベクトルを示す図である。 類似ブロック領域の変位ベクトルを示す図である。 類似ブロック領域の変位ベクトルを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る補正単位画像領域の補正方法を示す図である。 補正単位画像領域が補正されたフレーム画像を示す図である。 補正単位画像領域を含む1水平ライン分のブロック領域で構成される画像領域を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る動き領域の補正方法を示す図である。 動き領域が補正されたフレーム画像を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る中間フレーム画像の補正方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る中間フレーム画像の補正方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る中間フレーム画像の補正方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る中間フレーム画像の補正方法を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る合成フレーム画像を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るカメラシステムの構成を示すブロック図である。 複数枚のフレーム画像間で手振れの様子が一致している様子を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る補正単位画像領域の補正方法を示す図である。 本発明の実施の形態1,2に係る撮像装置の変形例を示すブロック図である。
符号の説明
1 撮像装置
2 画像処理装置
3 表示装置
201 類似画像検出部
202 変位ベクトル検出部
203 平均値算出部
205 補正処理部
206 フレーム画像生成部

Claims (10)

  1. 露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域を前記フレーム画像ごとに検出する類似画像検出部と、
    前記複数枚のフレーム画像のそれぞれの前記類似画像領域について、前記複数のフレーム画像において共通の基準位置に対する変位ベクトルを検出する変位ベクトル検出部と、
    前記複数枚のフレーム画像における前記変位ベクトルの平均値を算出する平均値算出部と、
    前記複数枚のフレーム画像中のあるフレーム画像において、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させる補正処理部と
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記ローリングシャッタ方式では垂直あるいは水平のライン方向に沿って走査され、
    各々の前記類似画像領域は、これに対応する前記フレーム画像において同一の前記ライン方向に位置し、かつそれぞれが前記複数枚のフレーム画像間で類似する複数の部分画像領域で構成されており、
    前記変位ベクトル検出部は、
    前記複数枚のフレーム画像内から選択された一枚の選択フレーム画像中の前記複数の部分画像領域のそれぞれの位置を基準位置として、他の前記フレーム画像での対応する前記部分画像領域の変位ベクトルを検出し、当該他の前記フレーム画像のそれぞれについての前記複数の部分画像領域における当該変位ベクトルの平均値を算出し、当該平均値を対応する前記フレーム画像での前記類似画像領域の前記変位ベクトルとする、画像処理装置。
  3. 画像を撮像するカメラシステムであって、
    請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の画像処理装置と、
    露光方式として前記ローリングシャッタ方式を用いて前記複数枚のフレーム画像を撮像する撮像装置と、
    前記カメラシステムの振れ量を検出するセンサーと
    を備え、
    前記補正処理部は、前記あるフレーム画像において、前記類似画像領域が撮像される際の前記カメラシステムの前記振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分前記類似画像領域を移動し、その後、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように前記類似画像領域を移動させる、カメラシステム。
  4. 画像を撮像するカメラシステムであって、
    請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載の画像処理装置と、
    露光方式として前記ローリングシャッタ方式を用いて前記複数枚のフレーム画像を撮像する撮像装置と
    を備え、
    前記画像処理装置は露光時間決定部及びフレーム画像生成部をさらに備え、
    前記露光時間決定部は、前記撮像装置での露光時間を決定するとともに、当該露光時間を前記複数枚のフレーム画像の枚数と同じ数だけ分割して分割露光時間を算出し、
    前記撮像装置は、前記複数枚のフレーム画像をそれぞれに対応する前記分割露光時間で撮像し、
    前記補正処理部は、前記複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させ、
    前記フレーム画像生成部は、前記露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像を、その各画素信号が前記複数枚のフレーム画像と同じ数のフレーム分の画素信号となるように、前記補正処理部で補正された前記複数枚のフレーム画像を合成して生成する、カメラシステム。
  5. 請求項4に記載のカメラシステムであって、
    前記フレーム画像生成部で生成された複数枚の前記合成フレーム画像に基づいて動画像を表示する表示装置をさらに備える、カメラシステム。
  6. 露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された画像に対する画像処理方法であって、
    (a)露光方式としてローリングシャッタ方式を用いて撮像された複数枚のフレーム画像間で類似する類似画像領域を前記フレーム画像ごとに検出する工程と、
    (b)前記複数枚のフレーム画像のそれぞれの前記類似画像領域について、前記複数のフレーム画像において共通の基準位置に対する変位ベクトルを検出する工程と、
    (c)前記複数枚のフレーム画像における前記変位ベクトルの平均値を算出する工程と、
    (d)前記複数枚のフレーム画像中のあるフレーム画像において、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させる工程と
    を備える、画像処理方法。
  7. 請求項6に記載の画像処理方法であって、
    前記ローリングシャッタ方式では垂直あるいは水平のライン方向に沿って走査され、
    各々の前記類似画像領域は、これに対応する前記フレーム画像において同一の前記ライン方向に位置し、かつそれぞれが前記複数枚のフレーム画像間で類似する複数の部分画像領域で構成されており、
    前記工程(b)において、前記複数枚のフレーム画像内から選択された一枚の選択フレーム画像中の前記複数の部分画像領域のそれぞれの位置を基準位置として、他の前記フレーム画像での対応する前記部分画像領域の変位ベクトルを検出し、当該他の前記フレーム画像のそれぞれについての前記複数の部分画像領域における当該変位ベクトルの平均値を算出し、当該平均値を対応する前記フレーム画像での前記類似画像領域の前記変位ベクトルとする、画像処理方法。
  8. 請求項6に記載の画像処理方法であって、
    (e)前記複数枚のフレーム画像を撮像するカメラシステムの振れ量を検出する工程と、
    (f)前記工程(d)の前に、前記あるフレーム画像において、前記工程(e)で検出された前記類似画像領域が撮像される際の前記カメラシステムの前記振れ量の方向とは逆方向に当該振れ量の大きさの分前記類似画像領域を移動する工程と
    をさらに備える、画像処理方法。
  9. 請求項6に記載の画像処理方法であって、
    (e)露光時間を決定するとともに、当該露光時間を前記複数枚のフレーム画像の枚数と同じ数だけ分割して分割露光時間を算出する工程と、
    (f)前記工程(a)の前に、前記複数枚のフレーム画像をそれぞれに対応する前記分割露光時間で撮像する工程と
    をさらに備え、
    前記工程(d)において、前記複数枚のフレーム画像のそれぞれにおいて、前記類似画像領域の前記変位ベクトルが前記平均値となるように当該類似画像領域を移動させ、
    (g)前記露光時間で撮像されたフレーム画像に相当する合成フレーム画像を、その各画素信号が前記複数枚のフレーム画像と同じ数のフレーム分の画素信号となるように、前記工程(d)で補正された前記複数枚のフレーム画像を合成して生成する工程をさらに備える、画像処理方法。
  10. 請求項9に記載の画像処理方法を使用して生成された複数枚の前記合成フレームに基づいて動画像を表示する、動画像表示方法。
JP2005374895A 2005-12-27 2005-12-27 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法 Expired - Fee Related JP4509925B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005374895A JP4509925B2 (ja) 2005-12-27 2005-12-27 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法
US11/613,502 US7720309B2 (en) 2005-12-27 2006-12-20 Image processor and camera system, image processing method, and motion picture displaying method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005374895A JP4509925B2 (ja) 2005-12-27 2005-12-27 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007180734A JP2007180734A (ja) 2007-07-12
JP4509925B2 true JP4509925B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=38193816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005374895A Expired - Fee Related JP4509925B2 (ja) 2005-12-27 2005-12-27 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7720309B2 (ja)
JP (1) JP4509925B2 (ja)

Families Citing this family (71)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8471852B1 (en) 2003-05-30 2013-06-25 Nvidia Corporation Method and system for tessellation of subdivision surfaces
US8571346B2 (en) 2005-10-26 2013-10-29 Nvidia Corporation Methods and devices for defective pixel detection
US7750956B2 (en) 2005-11-09 2010-07-06 Nvidia Corporation Using a graphics processing unit to correct video and audio data
US8588542B1 (en) 2005-12-13 2013-11-19 Nvidia Corporation Configurable and compact pixel processing apparatus
US8737832B1 (en) 2006-02-10 2014-05-27 Nvidia Corporation Flicker band automated detection system and method
JP4979969B2 (ja) * 2006-04-03 2012-07-18 三星電子株式会社 撮像装置および撮像方法
KR20080022614A (ko) * 2006-09-07 2008-03-12 삼성전자주식회사 글로벌 영상 검출 방법과, 표시 장치 및 이의 구동 방법
US8594441B1 (en) 2006-09-12 2013-11-26 Nvidia Corporation Compressing image-based data using luminance
US9375164B2 (en) 2007-03-08 2016-06-28 Sync-Rx, Ltd. Co-use of endoluminal data and extraluminal imaging
US11064964B2 (en) 2007-03-08 2021-07-20 Sync-Rx, Ltd Determining a characteristic of a lumen by measuring velocity of a contrast agent
US8542900B2 (en) 2007-03-08 2013-09-24 Sync-Rx Ltd. Automatic reduction of interfering elements from an image stream of a moving organ
US9968256B2 (en) 2007-03-08 2018-05-15 Sync-Rx Ltd. Automatic identification of a tool
US9629571B2 (en) 2007-03-08 2017-04-25 Sync-Rx, Ltd. Co-use of endoluminal data and extraluminal imaging
EP2129284A4 (en) 2007-03-08 2012-11-28 Sync Rx Ltd IMAGING AND TOOLS FOR USE WITH MOBILE ORGANS
US10716528B2 (en) 2007-03-08 2020-07-21 Sync-Rx, Ltd. Automatic display of previously-acquired endoluminal images
US11197651B2 (en) 2007-03-08 2021-12-14 Sync-Rx, Ltd. Identification and presentation of device-to-vessel relative motion
US8723969B2 (en) 2007-03-20 2014-05-13 Nvidia Corporation Compensating for undesirable camera shakes during video capture
US8724895B2 (en) 2007-07-23 2014-05-13 Nvidia Corporation Techniques for reducing color artifacts in digital images
JP4977569B2 (ja) * 2007-09-28 2012-07-18 富士フイルム株式会社 撮影制御装置、撮影制御方法、撮影制御プログラム、および撮影装置
US8570634B2 (en) 2007-10-11 2013-10-29 Nvidia Corporation Image processing of an incoming light field using a spatial light modulator
US8223235B2 (en) * 2007-12-13 2012-07-17 Motorola Mobility, Inc. Digital imager with dual rolling shutters
US9177368B2 (en) 2007-12-17 2015-11-03 Nvidia Corporation Image distortion correction
US8780128B2 (en) 2007-12-17 2014-07-15 Nvidia Corporation Contiguously packed data
JP4876066B2 (ja) * 2007-12-19 2012-02-15 キヤノン株式会社 映像処理装置及び映像処理システム及び映像処理方法及びプログラム
US8698908B2 (en) * 2008-02-11 2014-04-15 Nvidia Corporation Efficient method for reducing noise and blur in a composite still image from a rolling shutter camera
US9379156B2 (en) 2008-04-10 2016-06-28 Nvidia Corporation Per-channel image intensity correction
JP5098831B2 (ja) 2008-06-06 2012-12-12 ソニー株式会社 固体撮像素子およびカメラシステム
US11064903B2 (en) 2008-11-18 2021-07-20 Sync-Rx, Ltd Apparatus and methods for mapping a sequence of images to a roadmap image
US10362962B2 (en) 2008-11-18 2019-07-30 Synx-Rx, Ltd. Accounting for skipped imaging locations during movement of an endoluminal imaging probe
US9974509B2 (en) * 2008-11-18 2018-05-22 Sync-Rx Ltd. Image super enhancement
US8373718B2 (en) 2008-12-10 2013-02-12 Nvidia Corporation Method and system for color enhancement with color volume adjustment and variable shift along luminance axis
JP5166230B2 (ja) * 2008-12-26 2013-03-21 富士フイルム株式会社 画像処理装置および方法並びにプログラム
US8749662B2 (en) 2009-04-16 2014-06-10 Nvidia Corporation System and method for lens shading image correction
JP5272916B2 (ja) * 2009-06-17 2013-08-28 ペンタックスリコーイメージング株式会社 撮像装置
US8698918B2 (en) 2009-10-27 2014-04-15 Nvidia Corporation Automatic white balancing for photography
US8358359B2 (en) * 2010-01-21 2013-01-22 Microsoft Corporation Reducing motion-related artifacts in rolling shutter video information
US8810692B2 (en) 2010-10-19 2014-08-19 Apple Inc. Rolling shutter distortion correction
JP2012156634A (ja) * 2011-01-24 2012-08-16 Sony Corp フラッシュバンド処理回路、フラッシュバンド処理方法、撮像装置及び撮像処理方法
US9792363B2 (en) 2011-02-01 2017-10-17 Vdopia, INC. Video display method
GB2492529B (en) 2011-05-31 2018-01-10 Skype Video stabilisation
EP2723231A4 (en) 2011-06-23 2015-02-25 Sync Rx Ltd LUMINAL BACKGROUND CLEANING
US8976280B2 (en) 2011-07-06 2015-03-10 Morpho, Inc. Distortion estimating image processing device, method, and non-transitory storage medium
JP5424068B2 (ja) * 2011-07-06 2014-02-26 株式会社モルフォ 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム及び記憶媒体
JP6021465B2 (ja) * 2011-07-11 2016-11-09 キヤノン株式会社 画像処理装置及び画像処理装置の制御方法
GB201116566D0 (en) * 2011-09-26 2011-11-09 Skype Ltd Video stabilisation
KR101856947B1 (ko) * 2011-10-07 2018-05-11 삼성전자주식회사 촬영장치, 움직임 추정장치, 영상 보정 방법, 움직임 추정방법 및 컴퓨터 판독가능 기록매체
GB2497507B (en) 2011-10-14 2014-10-22 Skype Received video stabilisation
US8903043B2 (en) 2011-10-24 2014-12-02 Bruker Axs, Inc. Method for correcting timing skew in X-ray data read out of an X-ray detector in a rolling shutter mode
JP5884439B2 (ja) * 2011-11-24 2016-03-15 アイシン精機株式会社 車両周辺監視用画像生成装置
JP5678911B2 (ja) * 2012-03-12 2015-03-04 カシオ計算機株式会社 画像合成装置、その画像合成方法、及びプログラム
US9460495B2 (en) * 2012-04-06 2016-10-04 Microsoft Technology Licensing, Llc Joint video stabilization and rolling shutter correction on a generic platform
CN102854615B (zh) * 2012-04-27 2015-07-22 麦克奥迪实业集团有限公司 一种对显微切片的全自动扫描系统及方法
CA2875346A1 (en) 2012-06-26 2014-01-03 Sync-Rx, Ltd. Flow-related image processing in luminal organs
US9798698B2 (en) 2012-08-13 2017-10-24 Nvidia Corporation System and method for multi-color dilu preconditioner
JP5967432B2 (ja) * 2012-09-11 2016-08-10 ソニー株式会社 処理装置、処理方法、及び、プログラム
US9508318B2 (en) 2012-09-13 2016-11-29 Nvidia Corporation Dynamic color profile management for electronic devices
US9307213B2 (en) 2012-11-05 2016-04-05 Nvidia Corporation Robust selection and weighting for gray patch automatic white balancing
EP2747416A3 (en) * 2012-12-18 2017-07-19 OCT Circuit Technologies International Limited Rolling shutter wobble detection and correction
CN103067671B (zh) * 2012-12-31 2015-09-23 华为技术有限公司 一种显示图像的方法及装置
US9826208B2 (en) 2013-06-26 2017-11-21 Nvidia Corporation Method and system for generating weights for use in white balancing an image
US9756222B2 (en) 2013-06-26 2017-09-05 Nvidia Corporation Method and system for performing white balancing operations on captured images
KR102003460B1 (ko) * 2013-08-27 2019-07-24 한화테크윈 주식회사 왜곡제거장치 및 방법
US9554048B2 (en) * 2013-09-26 2017-01-24 Apple Inc. In-stream rolling shutter compensation
US8830367B1 (en) * 2013-10-21 2014-09-09 Gopro, Inc. Frame manipulation to reduce rolling shutter artifacts
CN103852878B (zh) * 2014-01-08 2016-05-25 麦克奥迪实业集团有限公司 一种具有实时聚焦的显微切片快速数字扫描装置及其方法
DE102014108189A1 (de) * 2014-06-11 2015-12-17 Prodad Gmbh Verfahren zur Transformation einer Bewegtbildsequenz sowie Bewegtbildsequenz-Transformationsvorrichtung
JP6014094B2 (ja) * 2014-09-25 2016-10-25 富士フイルム株式会社 撮影装置および方法
GB2523253B (en) 2015-01-23 2017-04-12 Visidon Oy Image processing method
DE102016104731A1 (de) * 2016-03-15 2017-09-21 Connaught Electronics Ltd. Verfahren zum Detektieren eines Rolling-Shutter-Effekts in Bildern eines Umgebungsbereichs eines Kraftfahrzeugs, Rechenvorrichtung, Fahrerassistenzsystem sowie Kraftfahrzeug
US10868961B2 (en) * 2016-08-05 2020-12-15 Sony Corporation Imaging device, solid-state image sensor, camera module, drive control unit, and imaging method
CN111479035B (zh) * 2020-04-13 2022-10-18 Oppo广东移动通信有限公司 图像处理方法、电子装置及计算机可读存储介质

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006148496A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Sony Corp フォーカルプレーン歪みの補正回路および補正方法、並びに電子機器、プログラム、記録媒体
JP2006186481A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Sony Corp 撮像画像信号の歪み補正方法および撮像画像信号の歪み補正装置
JP2007110528A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Pentax Corp 撮像装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4282113B2 (ja) * 1998-07-24 2009-06-17 オリンパス株式会社 撮像装置および撮像方法、並びに、撮像プログラムを記録した記録媒体
DE10064184C1 (de) * 2000-12-22 2002-04-04 Fraunhofer Ges Forschung Verfahren und Vorrichtung zur Bilderzeugung unter Verwendung mehrerer Belichtungszeiten
JP2006058945A (ja) 2004-08-17 2006-03-02 Optex Fa Co Ltd ローリングシャッタ画像の補正方法および装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006148496A (ja) * 2004-11-18 2006-06-08 Sony Corp フォーカルプレーン歪みの補正回路および補正方法、並びに電子機器、プログラム、記録媒体
JP2006186481A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Sony Corp 撮像画像信号の歪み補正方法および撮像画像信号の歪み補正装置
JP2007110528A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Pentax Corp 撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
US7720309B2 (en) 2010-05-18
US20070147706A1 (en) 2007-06-28
JP2007180734A (ja) 2007-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4509925B2 (ja) 画像処理装置及びカメラシステム並びに画像処理方法及び動画像表示方法
JP4509917B2 (ja) 画像処理装置及びカメラシステム
US9210344B2 (en) Display control device
KR101396743B1 (ko) 화상 처리 장치, 화상 처리 방법, 및 기록 매체
JP5794705B2 (ja) 撮像装置、その制御方法及びプログラム
JP4389779B2 (ja) 撮像画像信号の歪み補正方法および撮像画像信号の歪み補正装置
JP5729237B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP4390068B2 (ja) 撮像画像信号の歪み補正方法および撮像画像信号の歪み補正装置
US8723969B2 (en) Compensating for undesirable camera shakes during video capture
JP2009135713A (ja) 撮像装置のブレで生じる画像歪みの補正方法及び装置
JP2024069348A (ja) 撮像装置、撮像装置の作動方法、及びプログラム
JP5393877B2 (ja) 撮像装置および集積回路
JP2014131177A (ja) 画像処理装置、カメラ、画像処理方法、および画像処理プログラム
JP2004363857A (ja) 画像歪み補正機能付き撮像装置
JP7087187B2 (ja) ぶれ補正装置、撮像装置、監視システム、及びプログラム
JP2005027046A (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2004363869A (ja) 画像歪み補正機能付き撮像装置
JP5099210B2 (ja) 撮像装置、撮像方法、画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記録媒体
JP6439412B2 (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US20230209194A1 (en) Imaging apparatus, driving method, and imaging program
JP5938842B2 (ja) 撮像装置及びaf評価値算出方法、並びにプログラム
JP2008066910A (ja) 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム
JPH11331643A (ja) 動き劣化補正処理装置及びその方法
JP2020170924A (ja) 撮像装置、制御方法およびプログラム
JP2002300458A (ja) ビデオカメラの画像補正方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081126

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20081126

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100427

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4509925

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160514

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees