JP4503502B2 - 燃料電池自動車 - Google Patents
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Description
請求項3に記載した発明は、請求項2に記載の発明において、前記センターコンソールの前端と前記フロアトンネルとが連続する部分に補強用の前部スティフナー(例えば、後述する実施形態における前部スティフナー58)を重合し、前記センターコンソールの後端と前記フロアトンネルとが連続する部分に補強用の後部スティフナー(例えば、後述する実施形態における後部スティフナー59)を重合し、前記前部スティフナーの後端部と前記補強フレームの前端部を側面視で重ね、前記後部スティフナーの前端部と前記補強フレームの後端部を側面視で重ねたことを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記補強フレームに、前記センターコンソールの前記側壁との間に閉断面構造部を形成するビード(例えば、後述する実施形態におけるビード57)を、車体前後方向に延出して設けたことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、請求項4に記載の発明において、前記補強フレームに、前記ビードを上下に隔てて一対設けたことを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記燃料電池スタックの積層方向両端部に設けたエンドプレート(例えば、後述する実施形態におけるエンドプレート12FE,12RE)が、前記補強フレームと側面視で重複することを特徴とする。
さらに、シートレールが燃料電池スタックの上下方向略中央部付近とほぼ同等の高さに配置しているので、シートレールが燃料電池スタックに衝接したときに燃料電池スタックを回転させようとするモーメントが発生しにくく、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
また、センターコンソールの側壁の内面には単位燃料電池の積層範囲に亘って車体前後方向に延出する補強フレームが設けられているので、フロントシートがセンターコンソールの側面を局部的に押圧した場合にも、その押圧力を補強フレームの全長に亘って分散させることができ、センターコンソールの強度を高めることができる。その結果、車両側面衝突時にセンターコンソールが変形し難くなり、燃料電池スタックに作用する荷重を小さくして、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
また、車両側面衝突時の過大な入力荷重によって万が一センターコンソールの側面が凹む場合にも、補強フレームが存在していない部分が変形することによって補強フレームが殆ど変形せずに平行移動して燃料電池スタックのほぼ全長に亘って衝接するので、荷重を分散させることができ、荷重集中を防止して、燃料電池スタックを確実に保護することができる。さらに、単位燃料電池を車体前後方向に積層した積層範囲に渡って補強部材を配置しているので、例えば複数の単位燃料電池の一部が車幅方向にずれたりするような局部的な損傷を防止するでき、燃料電池スタックを保護することができる。
したがって、燃料電池スタックをフロアレベル上側に位置させつつもフロアパネル下の車室外側に配置することで乗員の居住空間と隔絶し、かつセンターコンソールを燃料電池スタックを保護する部材として有効利用して、車両側面衝突時に燃料電池スタックを確実に保護することができる。
請求項3に記載した発明によれば、前部スティフナーの後端部と補強フレームの前端部を側面視で重ね、後部スティフナーの前端部と補強フレームの後端部を側面視で重ねているので、車両前面衝突時や車両後面衝突時に、補強フレームがセンターコンソールの車体前後方向の強度を強め、センターコンソールが車幅方向に折れるのを防止して、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
請求項4および請求項5に記載した発明によれば、補強フレームに、センターコンソールの側壁との間に閉断面構造部を形成するビードを、車体前後方向に延出して設けているので、補強フレームが強度的に有利となり、その結果、車両側面衝突時にセンターコンソールが変形し難くなり、燃料電池スタックに作用する荷重を小さくして、燃料電池スタックを確実に保護することができる。
図1〜図4に示すように、燃料電池自動車は、水素と酸素との電気化学反応によって発電を行う燃料電池スタック12を車体のフロア下に搭載するもので、燃料電池スタック12により生じた電力で駆動モータ14を駆動して走行する。燃料電池スタック12は、単位電池(単位燃料電池)を多数積層してなる周知の固体高分子膜型燃料電池(PEMFC)であり、そのアノード側に燃料ガスとして水素ガスを供給し、カソード側に酸化剤ガスとして酸素を含む空気を供給することで、電気化学反応により電力を生成すると共に水を生成する。
車体後部にはサイドフレーム2に下側から図示しない車輪及びサスペンションを一体で備えたリヤサブフレーム16が取り付けられ、このリヤサブフレーム16には燃料電池スタック12の燃料である水素を貯留する水素タンク17及び蓄電池18が取り付けられている。
このように構成されたサイドフレーム2上であってサイドシル5,5間に亘る部位にフロアパネル1が接合されている。フロアパネル1の前端部は前側に立ち上がりダッシュロア1aへと連なり、フロアパネル1の後端部は前記リヤサブフレーム16の水素タンク17上部を覆う位置まで延出している。
各サブセンターフレーム44とサブサイドフレーム43との間には前側と後側に中間パイプ47,47が所定間隔をもって接続されている。
左側の前後中間パイプ47,47間にはDC−DCコンバータ51が、右側の前後中間パイプ47,47間にはヒーター50が各々載置されている。燃料電池スタック12の前方、つまりセンターコンソール23内の前端側には、コンタクタボックス52が配置されている。このコンタクタボックス52は、例えばサブフレーム40上には搭載されず、サブフレーム40の直前の両センターフレーム27間に渡って設けられた図示しない支持フレームに直接固定されている(図2参照)。
ここで、フロントシート20のシートクッション20Cは、側面視で前記燃料電池スタック12の配置位置に重なるように配置されている。また、前記第2上壁部37はシートバック20Bの前面から後面を跨ぐ位置に配置されている。
また、燃料電池スタック12の積層方向の端部である後端部のエンドプレート12REは前記シートレール33の延在範囲に配置されており、シートレール33の後端とエンドプレート12REは側面視で重複する位置となっている。尚、破線はシートレール33の前端移動位置を示し、このときにシートレール33の前端と燃料電池スタック12の積層方向の端部である前端部のエンドプレート12FEは側面視で重複する。
したがって、車両側面衝突時の衝撃力を左右のフロントシート20に分散させて作用させることで燃料電池スタック12に直接的に作用する荷重を小さくして燃料電池スタック12を確実に保護することができる。
また、車両側面衝突時に、車体側部から一方のフロントシート20に過大な衝撃力が作用しクロスビード63が座屈した場合であっても、このクロスビード63の配置部位の側方には燃料電池スタック12は存在せず、燃料電池スタック12に損傷を与えることはない。
さらに、多数の単セルを車体前後方向に積層した積層範囲に渡って補強フレーム55を配置しているので、例えば多数ある単セルの一部が車幅方向にずれたりするような局部的な損傷を防止することができ、燃料電池スタック12を保護することができる。
12 燃料電池スタック
20 フロントシート
22 フロアトンネル
23 センターコンソール
25 側壁(側面)
55 補強フレーム
Claims (6)
- 車体前後方向に単位燃料電池を積層してなる燃料電池スタック(12)を車体のフロアパネル(1)下に配置した燃料電池自動車において、
前記フロアパネル(1)にはダッシュロア(1a)の下端部から車体後部に向かう左右のフロントシート(20,20)、リヤシート(21,21)間に、上方に膨出するフロアトンネル(22)を形成し、前記フロアトンネル(22)には前記左右のフロントシート(20,20)間に車体前後方向に延出し更に上方に膨出するセンターコンソール(23)を形成し、
前記センターコンソール(23)内に前記燃料電池スタック(12)を配置し、
前記燃料電池スタック(12)は、車体前後方向に配置されたシートレール(33)とほぼ平行となるように前記単位燃料電池を車体前後方向に複数積層して構成し、
前記シートレール(33)を、前記燃料電池スタック(12)の上下方向略中央部付近とほぼ同等の高さに配置し、
前記センターコンソール(23)の側壁(25)の内面に、前記単位燃料電池の積層範囲に亘って車体前後方向に延びる閉断面構造部の補強フレーム(55)を設けたことを特徴とする燃料電池自動車。 - 前記センターコンソール(23)の前端および後端はフロアトンネル(22)に連続し、このセンターコンソール(23)の前端および後端に連続する前記フロアトンネル(22)の上面と同等の高さに前記補強フレーム(55)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池自動車。
- 前記センターコンソール(23)の前端と前記フロアトンネル(22)とが連続する部分に補強用の前部スティフナー(58)を重合し、前記センターコンソール(23)の後端と前記フロアトンネル(22)とが連続する部分に補強用の後部スティフナー(59)を重合し、前記前部スティフナー(58)の後端部と前記補強フレーム(55)の前端部を側面視で重ね、前記後部スティフナー(59)の前端部と前記補強フレーム(55)の後端部を側面視で重ねたことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池自動車。
- 前記補強フレーム(55)に、前記センターコンソール(23)の前記側壁(25)との間に閉断面構造部を形成するビード(57)を、車体前後方向に延出して設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料電池自動車。
- 前記補強フレーム(55)に、前記ビード(57)を上下に隔てて一対設けたことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池自動車。
- 前記燃料電池スタック(12)の積層方向両端部に設けたエンドプレート(12FE,12RE)が、前記補強フレーム(55)と側面視で重複することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池自動車。
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