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JP4595202B2 - 湯沸器 - Google Patents

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JP4595202B2 JP2001002129A JP2001002129A JP4595202B2 JP 4595202 B2 JP4595202 B2 JP 4595202B2 JP 2001002129 A JP2001002129 A JP 2001002129A JP 2001002129 A JP2001002129 A JP 2001002129A JP 4595202 B2 JP4595202 B2 JP 4595202B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーナへのガスの供給量を調整するガス量調整手段と、通水量を調整することによって給湯温度を調節する水量調整手段を備えた湯沸器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、主に台所で使用される元止め式瞬間湯沸器の出湯温の調節方法は、次の様な2通りの方法で行われている。
1つめの方法は、バーナへの供給ガス量は変化させずに、熱交換器をバイパスするバイパス管への通水量(以下、バイパス水量)を調節する方法である。つまり、熱交換器への通水量(以下、内胴通過水量)は一定に保ち、バイパス水量を変化させることによって出湯温を調節する方法である。この方法では、出湯温を高くした時にはバイパス水量が少ないため、トータルの出湯量は減少し、出湯温を低くした時には逆に出湯量は増加する。
【0003】
2つめの方法は、内胴通過水量とバイパス水量はいずれも一定に保ち、バーナへの供給ガス量を増減させる方法である。この場合、夏場等の入水温が高い時には、ガス量を増加させすぎると内胴通過水が沸騰してしまうという問題があり、また冬場等の入水温が低い時には、ガス量を絞りすぎると熱交換器でドレンが発生してしまうという問題があった。
このため、従来の湯沸器では、内胴通過水量は、ガス供給能力最大時(例えば、9600kcal/h)で入水温が30℃の時に内胴通過水が沸騰しないように設計されている。そしてガス供給能力最小値は、この内胴通過水量で入水温が5℃の時にドレンが発生しない限界値となるように設計されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近では湯沸器の熱効率を向上させたいという要求が高まり、この要求に応えようとするとさらにドレンの発生しないガス供給調整範囲が狭くなってしまう。すなわち、熱効率を向上させるためには、熱交換器の伝熱面積、つまりフィン枚数を増やせばよいが、従来の湯沸器では、内胴通過水量がガス供給量に関係なく常に一定であるため、能力小(例えば、4800kcal/h)の時には能力大時に比べて内胴通過水量に対する相対的な加熱量が小さいことから、フィンの温度が低くなり特に低入水温(例えば、5℃)時にドレンが発生しやすくなっている。このため、ドレンを発生させることなく伝熱面積を広くしようとすると、能力小時の加熱量を増加させなければならず、ガス供給調整範囲が狭くなり要求される出湯温調節の幅を確保できない。この結果、熱効率向上の要求に応えることができなかった。
本発明の湯沸器は上記課題を解決し、ドレンの発生と内胴通過水の沸騰を防止しつつ、熱効率向上の要求に応えることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載の湯沸器は、バーナの燃焼熱により通水を加熱する熱交換器と、該熱交換器へ水を供給する給水路と、該熱交換器から湯を送出する出湯路と、該熱交換器をバイパスして給水路と出湯路とを連通するバイパス路と、該バーナへのガスの供給量を調整するガス量調整手段と、通水量を調整することによって給湯温度を調節する水量調整手段とを備えた湯沸器において、
上記バーナへの供給ガス量に応じて、上記熱交換器への通水量と上記バイパス路への通水量との総量は変化させずに、上記熱交換器と上記バイパス路への通水量の比率を調整する水量比率調整手段を設けたことことを要旨とする。
【0006】
また、本発明の請求項2記載の湯沸器は、上記請求項1記載の湯沸器において、
上記ガス量調整手段の操作に連動して、上記水量比率調整手段を作動させる連動手段を備えたことを要旨とする。
【0007】
また、本発明の請求項3記載の湯沸器は、上記請求項1又は請求項2記載の湯沸器において、
上記水量調整手段は、絞り操作に連動して上記熱交換器への通水量を一定に保ったまま上記バイパス路への通水量を絞っていき、該バイパス路への通水が略停止される状態に達すると、該熱交換器への通水量の絞り動作を開始することを要旨とする。
【0008】
上記構成を有する本発明の請求項1記載の湯沸器は、水量比率調整手段が、バーナへ供給するガス量の変化に応じて、熱交換器とバイパス路への通水量の総量は変化させずに、その比率のみを変化させる。例えば、ガス量を絞って出湯温を下げる場合には、熱交換器への通水量を減少させバイパス路への通水量を増加させることによって、低入水温時であっても熱交換器でのドレン発生を抑制する。また、ガス量を増加させて出湯温を上げる場合には、熱交換器への通水量を増加させバイパス路への通水量を減少させることによって、高入水温時であっても熱交換器内での沸騰を抑制する。
【0009】
また、本発明の請求項2記載の湯沸器は、ガス量調整手段を操作することによってバーナへの供給ガス量が変化するのに応じて、連動手段が水量比率調整手段を調整し、自動的に、熱交換器への通水量とバイパス路への通水量との総量は変化させずに、その比率のみを変化させる。
【0010】
また、本発明の請求項3記載の湯沸器は、水量調整手段により、熱交換器への通水量を一定に保ったままバイパス路への通水量を調整することによって、給湯温度を調節するため、水量調整によっても、ドレンの発生や沸騰といった問題は生じない。さらに、熱交換器への通水量を一定に保ったままバイパス路への通水量を絞っていき、バイパス路への通水が略停止される状態に達すると、水量調整手段が熱交換器への通水量の絞り動作を開始する。このため、バイパス路への通水を停止し、さらに熱交換器への通水量を減少させることによって、より高温の出湯いわゆるボイリング出湯が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の湯沸器の好適な実施形態について説明する。
【0012】
図1は、一実施形態としての元止め式瞬間湯沸器100の概略構成図であり、図2は、湯沸器100の外観図である。
器具正面には、点消火操作,水量調整及び出湯温調節するための操作ボタン1と、ガス量調節レバー21とが設けられる。操作ボタン1は、プッシュ式ボタンではあるものの回動自在に設けられ、点消火操作はプッシュ操作により、出湯温調節及び水量調整は回し操作により行われる。器具本体ケースには、操作ボタン1の周囲に温調用の目盛りが印刷されており、操作ボタン1のツマミ1aをあわすことにより出湯温及び水量が無段階調節される。
器具本体内には、図1に示すように操作ボタン1のプッシュ操作に連動して動作するレバー2と、このレバー2の動作のよりON/OFFするレバースイッチ28が設けられる。
水入口9からの給水経路には、操作ボタン1による手動操作によってレバー2を介して流路を開閉する水栓8が設けられ、その下流には水圧応動装置10が設けられる。水圧応動装置10には、前後に移動自在なダイアフラム22が設けられ、このダイアフラム22で仕切って一次圧室12と二次圧室17とが形成される。
また、水圧応動装置10の一次圧室12への入路には、ダイアフラム22と同軸上に、給水圧の変動が生じても一定流量以下に制限する水ガバナ11が設けられる。
また、一次圧室12から続く流路には、水量調整部25が設けられる。この水量調整部25についての詳細は後述する。
水量調整部25で流路は2方向に分岐され、一方には熱交換器16への給水管33が、もう一方には熱交換器16からの出湯管35に接続されるバイパス管34が設けられる。
【0013】
給水管33の途中にはベンチュリー15が設けられる。ベンチュリー15は、流路を絞ると共に、流路と直角方向に横孔が設けられ水圧応動装置10の二次圧室17に通じている。ベンチュリー15へ通水されると、ベンチュリー効果によって横孔の水圧に応じて二次圧室17の圧力が低下する。
従って、一次圧室12と二次圧室17間に差圧が生じて、前後に変位自在なダイアフラム22に変位力(前進力)を(図の左方向へ)発生させる。
また、ダイアフラム22には、その変位を伝える突棒18がダイアフラム22に当接して設けられる。そして、突棒18の両側には突棒18の動作に連動して、ON/OFFする水圧スイッチA26,水圧スイッチB27が設けられる。
【0014】
熱交換器16を加熱するメインバーナ20へのガス供給経路には、燃焼中に1次熱電対23と2次熱電対24の合成熱起電力によって開弁状態を保ち、燃焼異常が発生すれば合成熱起電力が低下することにより閉弁するマグネット安全弁3が設けられる。また、この下流には、水圧応動装置10と連動してガス流路を開閉する水圧応動弁19が設けられ、更に下流には、操作ボタン1のプッシュ操作によってガス流路を開閉する器具栓4が設けられる。
また、器具栓4下流の流路は分岐され、燃焼状態を検出するセンシングバーナ7への流路と、メインバーナ20に通じる流路とが設けられる。メインバーナ20へ通じる流路には、供給ガス圧の変動が生じてもガス流量を一定に保つガスガバナ29とメインバーナ20への供給ガス量を調節するガス量調節軸31が設けられる。ガス量調節軸31はガス量調節レバー21を左側の能力小の位置から右側の能力大の位置まで動かすことによって無段階で操作される。
また、メインバーナ20には、連続スパークによりメインバーナ20に点火する電極5と点火を検知するフレームロッド30が設けられる。
【0015】
次に、出湯操作について説明する。
操作ボタン1を押すと、レバースイッチ28がONしレバー2に連動して器具栓4及び水栓8が開き通水が開始される。
水入口9より流入した水はストレーナ6、水ガバナ11、一次圧室12を通り水量制御部25より、一方は給水管33を経て熱交換器16へ、他方はバイパス管34を通って出湯管35からの湯と混合される。
【0016】
ベンチュリー15を通ることにより二次圧室17の圧力を下げ一次圧室12との差圧によりダイアフラム22が二次圧室17側に動作し、突棒18を押し、これに係止されたマグネット開弁機構14によりマグネット安全弁3が開弁すると同時に水圧スイッチA26がONする。マグネット安全弁3が全開になるとマグネット開弁機構14は突棒18より離脱しマグネット安全弁3の閉弁時に邪魔にならない所定の位置まで戻る。更に突棒18が押されると水圧応動弁19が開き、それと同時に水圧スイッチB27がONし電極5からの連続スパークによりメインバーナ20及びセンシングバーナ7に着火する。メインバーナ20に着火すれば点火初期にはフレームロッド30が検知してマグネット安全弁3の開弁状態を維持し、一定時間経過後には1次熱電対23と2次熱電対24の合成熱起電力によって開弁状態が維持され、燃焼が維持される。
出湯状態において再度、操作ボタン1を押すと、レバー2に連動している器具栓4及び水栓8が閉じ、ガス通路及び水通路を遮断し出湯を停止する。
【0017】
次に、水量調整部25について詳述する。
水量調整部25は、図3に示すように、内側に円筒状の水量調節軸13、外側に円筒状の比率調節軸32を同軸上に回動可能に重ね合わせた2重管を分岐管として給水管33とバイパス管34とを備えた水路管36内に収納して構成され、水量調節軸13の内側が給水経路の一部となる。そして、水量調節軸13と比率調節軸32との間にOリング13Bを、比率調節軸32と水路管36との間にOリング32Bをはめこむことにより水密が保たれる。また、水量調節軸13と比率調節軸32には、水路管36とは反対側の先端にそれぞれ水量ギヤ13Aと比率ギヤ32Aが設けられる。この水量ギヤ13Aは、操作ボタン1に設けられたギヤ1Aと噛合しており、操作ボタン1のまわし操作に連動して水量調節軸13を回転させる。一方、比率ギヤ32Aは、ガス量調節レバー21に設けられたギヤ21Aと噛合しており、ガス量調節レバー21を左右に手動操作するのと連動して比率調節軸32を回転させる。つまり、比率調節軸32は、ガス量調節軸31と連動して動作する。
水量調節軸13には、給水管33への開口(以下、給水開口)面積を調節する水量給水スリット13aと、バイパス管34への開口(以下バイパス開口)面積を調節する水量バイパススリット13bが設けられる。同様に比率調節軸32には、給水開口面積を調節する比率給水スリット32aと、バイパス開口面積を調節する比率バイパススリット32bが設けられる。水量給水スリット13aと比率給水スリット32aと給水管33の開口とが重なり合うことによって給水開口面積が規定される。また、水量バイパススリット13bと比率バイパススリット32bとバイパス管34の開口とが重なり合うことによってバイパス開口面積が規定される。
【0018】
次に、水量調節軸13と比率調節軸32と給水管33との重なりの変化による給水開口面積とバイパス開口面積の変化の様子を図4(能力大時)及び図5(能力小時)を用いて説明する。
図4と図5は、能力大時と能力小時とにおいて、操作ボタン1をまわしてツマミ1a位置を低温から熱湯冬まで変化させた時に水量調節軸13が回転し給水開口面積とバイパス開口面積が変化する様子を示している。また、ガス量調節レバー21を能力大から能力小に動作させ、比率調節軸32を回転させると、給水開口面積とバイパス開口面積は図4の状態から図5の状態に変化する。つまり、その総和は変らずにその比率のみが変化する。
給水管への流量は、水量給水スリット13a、比率給水スリット32a、給水管33が内側から外側に向かって重なり合っているため、水量給水スリット13aと比率給水スリット32aの重なりと比率給水スリット32aと給水管33の重なりとの小さい方の面積によって規定される。この流量を規定する面積が、給水開口面積である。また、バイパス管への流量も同様に考えられ、この流量を規定する面積がバイパス開口面積である。図4,5中のスリットの重なり中の斜線部が開口面積である。
【0019】
まず、比率調節軸32は動かさずに、水量調節軸13を回転させた時について説明する。ガス量調節レバー21を能力大で固定し、操作ボタン1を低温側から高温側に回していくと水量調節軸13のみが回転し、図4に示す様に比率調節軸32に設けられた比率給水スリット32aと比率バイパススリット32bは動かずに、水量調節軸13に設けられた水量給水スリット13aと水量バイパススリット13bが移動する。この時、図4の低温→1→3の欄に示すように水量給水スリット13aと比率給水スリット32aとの重なりの面積は減少していくが、比率給水スリット32aと給水管33との重なりの面積は変化せず、後者の重なりの方が小さいために給水開口面積は変化しない。そして、水量バイパススリット13bと比率バイパススリット32bとの重なりの面積は減少していき、比率バイパススリット32bとバイパス管34との重なりの面積は変らないが前者重なりの方が小さいのでバイパス開口面積は減少していく。(但し、ツマミ1a位置が低温の場合には、後者の重なりの方が小さくなるので、後者の重なりがバイパス開口面積となる。)すなわち、内胴通過水量は変化せずにバイパス水量が減らされることによって、出湯量が少なくなり、出湯温は高くなる。さらに、バイパス開口面積が0になった後にさらに操作ボタン1を回転させ熱湯まで持っていくと、熱湯夏と熱湯冬の欄に示すように給水開口面積が減少することによって内胴通過水量が減少し更に高温の湯を得ることができ、いわゆるボイリング出湯ができる。
【0020】
次に、操作ボタン1による水量調整は行わずに、ガス量調節レバー21を操作して比率調節軸32を回転させた場合について説明する。
ガス量調節レバー21を能力大の位置(図4)から能力小の位置(図5)に動かしてガス量を絞ると、出湯量は変化させずに出湯温を低くすることができる。この時、連動して比率調節軸32が回転し、図4の状態から図5の状態へと比率給水スリット32aと比率バイパススリット32bが移動して、給水開口面積とバイパス開口面積の合計はかわらずに、給水開口面積は減少しバイパス開口面積は増加することによって、内胴通過水量が減少しバイパス水量が増加する。この内胴通過水量の減少分は供給ガス量の減少分に対応しているため、内胴出口温を一定の高温にたもったまま出湯温を低くできる。
これによって、ガス量を変化させても内胴通過水量とバイパス管34への通過水量が変化しない従来の湯沸器における課題、つまり、ガス量を絞って出湯温を低くすると内胴通過水量が一定であるから内胴出口温も低くなってしまい能力小時の特に低入水温時にフィン温度が低下しドレンが発生しやすいという課題を解決できる。このようにしてドレン発生を抑制することによってドレン発生に対する余裕度が広がるので、熱交換器16のフィンの枚数を増やし伝熱面積を増やすことができ熱効率を向上させることが可能となる。
また、ガス量が多い能力大時には、内胴通過水量を多くしバイパス水量を減らすことによって熱交換器16での沸騰を抑制することができる。このため、沸騰に対する余裕度が広がり、熱交換器16のフィンの枚数を増やし伝熱面積を増やすことができ熱効率を向上させることが可能となる。
また、ガス量は5号〜2.5号の能力範囲で無段階に調節することができ、給水開口面積とバイパス開口面積の比もガス量の変化に応じて無段階に調節される。この時の変化の比率は、ガス量によって内胴出口温が変化しないようにあらかじめ決められている。
【0021】
以上説明したように、本実施形態の湯沸器によれば、ガス量調節レバー21を手動操作してガス量調節軸31を動かし、ガス量が変化するのに連動して、比率調節軸32が動き、内胴通過水量とバイパス水量の総和は変化せずに、その比率のみが変化することによって内胴出口温を一定に保ったまま出湯温を変化させることができる。したがって、ガス量が少ない時には、内胴通過水量を増やしバイパス水量を減らすことによって熱交換器16でのドレンの発生を抑制することができ、ガス量が多い時には、内胴通過水量を減らしバイパス水量を増やすことによって熱交換器16での沸騰するのを抑制することができる。すなわち、ドレンの発生と熱交換器16での沸騰に対する余裕度が広がるので、熱交換器16の伝熱面積を増やすことができ熱効率向上の要求に応えることができる。
【0022】
また、ガス量一定のままで操作ボタン1を手動操作して水量調節軸13を動かすことによって、内胴通過水量を一定に保ったままバイパス水量を変化させて出湯温を変えることができる。この場合には、出湯量も高温出湯の時には多くなり低温出湯の時には少なくなるように変化する。さらに、バイパス開口面積が0になった後にさらに操作ボタン1を回転させ熱湯まで持っていくと、給水開口面積が減少することによって内胴通過水量が減少し更に高温の湯を得ることができ、いわゆるボイリング出湯ができる。
【0023】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1記載の湯沸器によれば、バーナへの供給ガス量を変化させ、熱交換器への通水量とバイパス路への通水量の総和は一定に保ったままその比率を変化させることによって出湯温が調節できる。そして、バーナへの供給ガス量を少なくして出湯温を低くする場合には、熱交換器への通水量を減少させバイパス路への通水量を増加させることによって、特に低入水温時の熱交換器でのドレン発生を抑制できる。また、供給ガス量を多くして出湯温を高くする場合には、熱交換器への通水量を増加させバイパス路への通水量を減少させることによって、特に高入水温時の熱交換器での沸騰を抑制できる。このため、ドレンの発生と沸騰に対する余裕度が広がるので、熱交換器の伝熱面積を増やすことができ、熱効率を向上させることが可能となる。
【0025】
更に、本発明の請求項2記載の湯沸器によれば、ガス量調整手段を操作するだけで、自動的に、熱交換器への通水量とバイパス路への通水量の比率が変化するため、操作が非常に簡単である。
【0026】
更に、本発明の請求項3記載の小型湯沸器によれば、熱交換器への通水量を一定に保ったままバイパス路への通水量を変化させることにより出湯温調節ができる。さらに、バイパス路への通水を停止した後に、熱交換器への通水量を減少させることができ、より高温の出湯いわゆるボイリング出湯が可能となる。これらによってより使い勝手が良い湯沸器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態としての小型湯沸器の概略構成図である。
【図2】本実施形態としての小型湯沸器の外観図である。
【図3】本実施形態の水量調整部の構成図である。
【図4】本実施形態の水量調節軸と比率調節軸と給水管及びバイパス管との重なりの変化を示した説明図である。
【図5】本実施形態の水量調節軸と比率調節軸と給水管及びバイパス管との重なりの変化を示した説明図である。
【符号の説明】
1…操作ボタン、1a…ツマミ、13…水量調節軸、13a…水量給水スリット、13b…水量バイパススリット、16…熱交換器、20…メインバーナ、21…ガス量調節レバー、25…水量制御部、31…ガス量調節軸、32…比率調節軸、32a…比率給水スリット、32b…比率バイパススリット、33…給水管、34…バイパス管、35…出湯管、36…水路管。

Claims (3)

  1. バーナの燃焼熱により通水を加熱する熱交換器と、該熱交換器へ水を供給する給水路と、該熱交換器から湯を送出する出湯路と、該熱交換器をバイパスして給水路と出湯路とを連通するバイパス路と、該バーナへのガスの供給量を調整するガス量調整手段と、通水量を調整することによって給湯温度を調節する水量調整手段とを備えた湯沸器において、
    上記バーナへの供給ガス量に応じて、上記熱交換器への通水量と上記バイパス路への通水量との総量は変化させずに、上記熱交換器と上記バイパス路への通水量の比率を調整する水量比率調整手段を設けたことを特徴とする湯沸器。
  2. 上記ガス量調整手段の操作に連動して、上記水量比率調整手段を作動させる連動手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の湯沸器。
  3. 上記水量調整手段は、絞り操作に連動して上記熱交換器への通水量を一定に保ったまま上記バイパス路への通水量を絞っていき、該バイパス路への通水が略停止される状態に達すると、該熱交換器への通水量の絞り動作を開始することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の湯沸器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05296564A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Rinnai Corp 給湯制御装置

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JPH05296564A (ja) * 1992-04-17 1993-11-09 Rinnai Corp 給湯制御装置

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