JP4594486B2 - Cavity forming mold manufacturing method and cavity forming mold - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法、キャビティ形成金型、およびこのキャビティ形成金型を用いて成型された樹脂成型品に関するものである。さらに詳しくは、キャビティ形成金型の原形を形成するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック非球面レンズなどといった超精密部品を成型するための金型において、成型品としての樹脂が注入される空間をキャビティという。このキャビティは、成型品の品質を支配するので、寸法などに高い精度が求められる。このため、キャビティを形成する金型(キャビティ形成金型)の製造方法においては、図11を参照して以下に説明するように、ダイヤモンドバイト切削により仕上げ加工が行われる。
【0003】
キャビティ形成金型を製造するには、従来、図11に示すように、まず、第1の工程ST51において、SKD61などといった2%〜5%のクロムを含む鋼材からなる母材61を準備した後、第2の工程ST52において、20〜200μmの誤差範囲で粗加工して原形62を形成する。次に、第3の工程ST53において焼き入れ、焼き戻しを行なう。
【0004】
次に、第4の工程ST54において、原形62のうち、少なくともキャビティを形成する面に対して無電解ニッケル−リンめっきを行ない、膜厚が100μm〜200μmの厚いニッケルーリンめっき層63を形成した後、第5の工程ST55において、温度が300〜400℃の熱処理を行い、ニッケルーリンめっき層63の応力を除去するとともに、硬度(HRC)を50〜54とする。
【0005】
次に、第6の工程ST56において、原形62の全体に砥石による外径加工を行なって基準面を形成した後、第7の工程ST57において、ニッケルーリンめっき層63に対してダイヤモンドバイト切削による粗形状加工を行う。しかる後に、第8の工程ST58において、キャビティ形成面64のニッケルーリンめっき層63に対してダイヤモンドバイト切削による仕上げ加工を行い、キャビティ形成金型60を仕上げる。ここで、ダイヤモンドバイト切削加工で削られる深さは、50〜100μmの範囲であるため、ニッケル−リンめっき層63については、少なくとも100μm〜200μmの膜厚が必要である。
【0006】
このような製造方法において、鋼材に対してダイヤモンドバイト切削加工を直接、行なう方法では、高い加工精度を得ることができないが、ニッケル−リンめっき層63は、表層が非結晶(アモルファス)状態であるため、結晶化している部分をダイヤモンドバイト切削加工する場合と違って、結晶粒界に起因する段差が発生しないなど、高い精度で加工することができる。特に、リン濃度を10〜15%に設定したニッケル−リンの無電解めっきによれば、ダイモンドバイト切削加工に必要な硬度および靭性が得られるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無電解ニッケル−リンめっきは、図12を参照して以下に説明するように、かなり手間のかかる処理である。すなわち、図12に示すように、無電解ニッケル−リンめっき工程では、まず、原形62に対して超音波洗浄、マスキング66、ストライク処理を行なった後、めっき槽67内でめっき処理を行い、しかる後に、洗浄してから熱処理工程ST53に回送する必要がある。
【0008】
このため、従来の製造方法は、製造コストが高く、かつ、金型の製作期間も長いという問題点がある。特に、ダイヤモンドバイト切削を行なう深さからみて、無電解ニッケル−リンめっき層63としては、厚さが100〜200μmもの厚い膜が必要であるため、この点からいっても、製造コストが高い。また、このような厚いめっき層63を形成すると、めっき層63に気泡が入り込みやすく、かつ、熱処理を行なったときにめっき層63に剥がれや歪みが発生しやすい。その結果、高い精度でダイヤモンド切削加工を行なえず、歩留まりが低下するという問題点もある。さらに、めっき処理では、めっき液68の組成などといっためっき条件の管理に多大な費用が発生するとともに、クロム13%鋼の表面には無電解めっきが行なえないなど母材の材質が制限されるという問題点もある。
【0009】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、所定形状の鋼材からなる母材に対して無電解ニッケル−リンめっきを行なわなくてもダイヤモンドバイト切削加工などの機械加工を高い精度で行なえるようにすることにより、製造コストを低減でき、かつ、歩留まりの向上を図ることのできる樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法、およびこの方法で製造したキャビティ形成金型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、樹脂成型用のキャビティ形成金型を形成するための原形を形成する原形形成工程と、前記原形において少なくとも前記キャビティ形成金型のキャビティ形成面となるべき部分に機械加工を施して前記キャビティ形成金型を仕上げる機械加工工程とを有する樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法において、前記原形形成工程では、ニッケル−リンを含む焼結用粉末に対するパルス通電加圧焼結法によりニッケル−リンの焼結体を形成した後、該焼結体と所定形状の鋼材からなる母材との間にニッケル−リンを含む焼結用粉末を配置し、この状態でパルス通電加圧焼結法により、前記焼結体と前記母材とを接合して前記原形を形成し、前記機械加工工程では、少なくとも前記焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に前記機械加工を施すことを特徴とする。
【0011】
本発明では、キャビティ形成金型のキャビティ形成面については、無電解めっきではなく、ニッケル−リンを含む焼結用粉末に対するパルス通電加圧焼結法により形成し、このような焼結部分に対して、機械加工を施す。従って、無電解めっきを行なわなくても、機械加工が可能な厚いニッケル−リンの部分を短時間で形成できるので、製造コストを低減することができるとともに、金型の製作期間を短縮できる。また、めっき処理と違って、パルス通電加圧焼結法は加圧下で行なうので、焼結体では大きな気泡が入り込むことがなく、かつ、熱処理を行なったときにめっき層に剥がれや歪みが発生するということもないので、歩留まりも向上する。さらに、無電解めっきと違って、条件管理が容易で、かつ、母材の材質が制限されることもない。それ故、キャビティ形成金型の製造コストを低減でき、かつ、歩留まりの向上を図ることができる。
【0012】
この場合、前記原形形成工程において、前記ニッケル−リンの焼結体と前記母材とを接合する際、当該焼結体と前記母材との間に配置した前記のニッケル−リンを含む焼結用粉末と、前記母材との間には、鉄系の焼結用粉末を配置しておくことが好ましい。このように構成すると、ニッケル−リンの焼結体と母材との間に配置した焼結用粉末は、焼結後、焼結体および母材のいずれに対しても強い力で接合するので、焼結後、母材から焼結体が剥げ落ちるということがない。
【0013】
また、本発明の別の形態では、樹脂成型用のキャビティ形成金型を形成するための原形を形成する原形形成工程と、前記原形において少なくとも前記キャビティ形成金型のキャビティ形成面となるべき部分に機械加工を施して前記キャビティ形成金型を仕上げる機械加工工程と、を有する樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法において、前記原形形成工程では、所定形状の鋼材からなる母材に隣接する位置にニッケル−リンを含む焼結用粉末を配置し、この状態でパルス通電加圧焼結法により、前記母材に対してニッケル−リンの焼結体が接合された前記原形を形成し、前記機械加工工程では、少なくとも前記焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に前記機械加工を施すことを特徴とする。
【0014】
本発明では、キャビティ形成金型のキャビティ形成面については、無電解めっきではなく、ニッケル−リンを含む焼結用粉末に対するパルス通電加圧焼結法により形成し、このような焼結部分に対して、機械加工を施す。従って、無電解めっきを行なわなくても、機械加工が可能な厚いニッケル−リンの部分を短時間で形成できるので、製造コストを低減することができるとともに、金型の製作期間を短縮できる。また、めっき処理と違って、パルス通電加圧焼結法は加圧下で行なうので、焼結体では大きな気泡が入り込むことがなく、かつ、熱処理を行なったときにめっき層に剥がれや歪みが発生するということもないので、歩留まりも向上する。さらに、無電解めっきと違って、条件管理が容易で、かつ、母材の材質が制限されることもない。それ故、キャビティ形成金型の製造コストを低減でき、かつ、歩留まりの向上を図ることができる。
【0015】
この場合、前記原形形成工程では、前記母材と前記のニッケル−リンを含む焼結用粉末との間に鉄系の焼結用粉末を配置しておくことが好ましい。このように構成すると、母材から焼結体が剥げ落ちるということがない。
【0016】
本発明において、前記原形形成工程では、パルス通電加圧焼結法により前記ニッケル−リンの焼結体を形成する際、当該焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に接するパンチのプレス面に所定の凹凸を形成しておくことにより、前記焼結体に対して前記パンチの凹凸を転写することが好ましい。このように構成すると、原形に対して機械加工を行なわなくても、必要な凹凸を原形に予め形成しておけるので、機械加工時間を短縮できる。
【0017】
本発明において、前記パルス通電加圧焼結法は、放電プラズマ焼結法、放電焼結法、プラズマ活性化焼結法のうちのいずれかの焼結法である。
【0018】
本発明において、前記機械加工工程では、例えば、前記ニッケル−リンの焼結体をダイヤモンドバイトにより切削する。
【0019】
本発明は、上記の方法で製造されたことを特徴とするキャビティ形成金型も発明の対象とする。
【0020】
また、本発明は、上記の方法で製造されたキャビティ形成金型を用いて成型された樹脂成型品も発明の対象とする。
【0021】
このような方法で製造したキャビティ形成金型は、安価でかつ製作期間が短いので、樹脂成型品のコストおよび製造期間の短縮を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の各実施の形態を説明する前に、各実施の形態で共通な構成(パルス通電加圧焼結技術/放電プラズマ焼結技術および樹脂成型用のキャビティ形成金型の構成)を説明しておく。
【0023】
[放電プラズマ焼結技術]
本発明で行なう放電プラズマ焼結について説明する。プラズマを利用して焼結を行なうプラズマ焼結法のうち、熱プラズマ焼結法では、真空容器中で5000〜20000℃のプラズマの火炎中で連続かつ定常的な超高温プラズマを発生させて無加圧焼結を行なう。これに対して、本発明で行なう放電プラズマ焼結法では、図1を参照して以下に説明するように、数10〜300kHz程度の周波数のON−OFF直流パルス大電流を印加することにより粒子間隙に生じるアーク放電に以降する直前の過渡アーク放電現象による放電プラズマ、放電衝撃圧力などによる粒子表面の浄化活性化作用、および電場に生じる電界拡散効果やジュール熱による熱拡散効果などを利用して加圧下で行なう。
【0024】
図1は、放電プラズマ焼結法の原理を示す説明図である。
【0025】
図1に示すように、放電プラズマ焼結装置30では、グラファイト製の円筒状のダイ31の上下に棒状の上パンチ32および下パンチ33が配置され、これらの上パンチ32および下パンチ33は、真空、不活性ガスあるいは大気中で焼結できるような雰囲気制御機構305を有するチャンバー39の内部に配置されている。このチャンバー39は、上下動可能な状態にフレーム(図示せず)に支持され、流体シリンダ(図示せず)によって開閉することができる。これらの上パンチ32および下パンチ33に対しては加圧機構36が構成され、この加圧機構36は、上パンチ32および下パンチ33を介して、ダイ31の中に充填した焼結用粉末を加圧する。上パンチ32および下パンチ33に対しては上電極34および下電極35が接続しており、これらの上電極34および下電極35に対しては焼結用電源37が構成されている。また、放電プラズマ焼結装置30には、焼結用電源37および加圧機構36を制御する制御装置38が構成され、この制御装置38には、位置計測機構301および温度計測機構302から計測結果が入力されるようになっている。また、制御装置38は、冷却通路341、351が上電極34および下電極35内を通過する冷却系303を備える水冷却機構304を制御するとともに、雰囲気制御機構305も制御している。
【0026】
このような放電プラズマ焼結装置30を用いて、焼結を行なうには、まず、ニッケル粉末11をボールミル21で微細化した後、ミル22でニッケル分粉末11と、赤リンなどのリン粉末12とを混合して焼結用粉末10を得る。
【0027】
次に、グラファイト製の円筒状のダイ31の中にニッケル粉末11とリン粉末12とを混合した焼結用粉末10を充填する。この状態で、焼結用粉末10は、棒状の上パンチ32と下パンチ33との間で圧縮される。
【0028】
次に、真空中で上パンチ32および下パンチ33の各々に接続する上電極34および下電極35の間にパルス通電を行い、加熱、温度保持および冷却を行なう。これらの操作のうち、加熱は、たとえば、0.1V〜5Vで約1000〜約8000Aのパルス通電を10分間、行なう。その結果、温度は約800℃〜約1200℃となる。この際に、上電極34−上パンチ32−焼結用粉末10−下パンチ33−下電極35からなる第1の通電経路、上電極34−上パンチ32−ダイ31−下パンチ33−下電極35からなる第2の通電経路、および上電極34−上パンチ32−焼結用粉末10/ダイ31界面−下パンチ33−下電極35からなる第3の通電経路を流れるパルス電流を適正に制御することによって、焼結用粉末10が適正に焼結して焼結体15となっていくとともに、少し遅れてダイ31およびパンチ32、33がジュール加熱され、焼結体15が保温される。このとき、温度を保持する時間は約10分間〜約30分間であり、冷却は約30分間である。このような条件で焼結が完了するまでの総所要時間は約2時間である。
【0029】
しかる後に、ダイ31およびパンチ32、33の間から焼結体15を取り出す。
【0030】
このような放電プラズマ焼結法では、ニッケル粉末11の粒径やリン粉末12の配合比を変えることにより各種の焼結体15が得られる。たとえば、粒径が20μmのニッケル粉末11に対して赤リン(リン粉末10)が13重量%含まれる焼結用粉末10を焼結させた焼結体15、粒径が20μmのニッケル粉末11に対して赤リン(リン粉末10)が20重量%含まれる焼結用粉末10を焼結させた焼結体15、粒径が1μmのニッケル粉末11に対して赤リン(リン粉末10)が13重量%含まれる焼結用粉末10を焼結させた焼結体15、粒径が0.1μmのニッケル粉末11に対して赤リン(リン粉末10)が13重量%含まれる焼結用粉末10を焼結させた焼結体15などが得られる。
【0031】
また、このような放電プラズマ焼結法によれば、ニッケル−リンの焼結体単体を得ることができる他に、ニッケル−リンの焼結体15と鋼材などからなる母材とをそれらの間にニッケル−リンの焼結用粉末10が挟まれるような状態でダイ31とパンチ32、33との間に充填して放電プラズマ焼結を行なうと、ニッケル−リンの焼結体15と鋼材からなる母材とを接合することができる。また、鋼材からなる母材とニッケル−リンの焼結用粉末10とを一緒にダイ31とパンチ32、33との間に充填して放電プラズマ焼結を行なうと、鋼材からなる母材にニッケル−リンの焼結体15が接合されたものを形成することができる。さらに、母材との接合を行なう際に、母材の近くに位置するニッケル−リンの焼結材料において、母材から離れた位置から母材の側に向かってニッケル−リンの配合比を連続的に低下させていくとともに、母材と共通する成分の比率を連続的に高めていき、その代わりに、母材から離れるに伴なって母材と共通する成分の配合比を連続的に低下させていくとともに、ニッケル−リンの配合比を連続的に高めていくこともでき、このような条件下で放電プラズマ焼結を行なうと、組成が急激に変化する界面が形成されない傾斜接合構造を実現できるので、鋼材からなる母材とニッケル−リンの焼結体とが強固に接合されたものを形成できる。
【0032】
[キャビティ形成金型の構成例]
図2は、樹脂成型機においてキャビティを構成するキャビティ形成金型の構成例を示す説明図である。図3(A)、(B)は、キャビティ形成金型の一構成例を示す側面図、および図3(A)のA−A′線における断面図である。
【0033】
本発明では、前記した放電プラズマ焼結法を用いて、図2に示すキャビティ形成金型を製造する。図2において、樹脂成型機1において、キャビティ形成金型4は、2つで一対のキャビティ2を形成する。樹脂成型機1では、キャビティ2に対してスプルー5、ランナー6およびゲート7を介して樹脂を充填することにより、プラスチックレンズなどといったプラスチック成型品を成型し、その後、一対のキャビティ形成金型4を離間させ、エジェクタピン8によって、成型品を取り出す。
【0034】
このようなキャビティ形成金型4は、本形態では、たとえば、図3(A)、(B)に示す構造を有している。図3(A)、(B)において、キャビティ形成金型4は、たとえば、円柱状の母材41は鋼材などから形成され、この母材41に連結する部分42において、その端面にはキャビティを形成するように凹んだキャビティ形成面44が形成されている。
【0035】
ここで、先端部分42の根元部分46は、後述する各実施形態ごとに構成が相違するが、いずれの形態においても、キャビティ形成面44を備える最先端部分45は、ニッケル−リンの焼結体から形成されている。また、キャビティ形成面44の寸法精度などは、成型品質を支配する性格上、いずれの形態においても、キャビティ形成面44にはダイヤモンドバイト切削による仕上げ加工が施されている。
【0036】
なお、図3(A)、(B)に示すキャビティ形成金型4では、母材41の内部に2本の流路411、412が形成され、これらの流路411、412は、環状流路413で連通している。このため、流路411、412に対して冷却水などを循環させることにより、キャビティ内の温度を制御することができる。
【0037】
[実施の形態1]
図4は、本発明の実施の形態1に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0038】
図4に示すように、本形態では、原形形成工程において、まず、鋼材からなる母材41(図3を参照)のブランク410、ニッケル粉末11およびリン粉末12を準備し、ニッケル粉末11を微細化した後、リン粉末12を混合して、焼結用粉末10を得る。
【0039】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内にニッケル−リンの焼結用粉末10を充填し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。この焼結によって得た焼結体15によって、図3(A)を参照して説明したキャビティ形成金型4の最先端部分45を形成する。一方、母材ブランク410を粗形状に加工する。
【0040】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内に、母材ブランク410、ニッケル−リンの焼結用粉末10、およびニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分45を配置し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。
【0041】
その結果、母材41と、ニッケル−リンの焼結体15からなる最先端部分45とは、ニッケル−リンの焼結用粉末10の焼結によって接合され、キャビティ形成金型4の原形40が形成される。
【0042】
次に、原形40に対して温度が300〜400℃の熱処理を行なう。
【0043】
次に、機械加工工程を行なう。この機械加工工程では、まず、砥石を用いた研削加工により原形40に対して外径加工を行い、原形40の形状をキャビティ形成金型4の形状に近いものとする。
【0044】
次に、原形40のうち、ニッケル−リンの焼結体15からなる最先端部分45などに対してダイヤモンドバイト切削によって粗形状加工を行い、キャビティ形成面44を形成する。
【0045】
しかる後に、原形40の最先端部分45のうち、キャビティ形成面44に対してダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工を行なって、キャビティ形成金型4を仕上げる。
【0046】
このように、本形態では、キャビティ形成金型4のキャビティ形成面44などを備える最先端部分45については、無電解めっきではなく、ニッケル−リンを含む焼結用粉末10に対する放電プラズマ焼結により形成し、このような焼結部分(焼結体15)に対して、ダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工(機械加工)を施す。従って、手間のかかる無電解めっきを行なわなくても、放電プラズマ焼結によって、ダイヤモンドバイト切削を行なう場所にニッケル−リンで構成された部分を分厚く、かつ、短時間で形成できるので、製造コストを低減することができ、かつ、金型の製作期間を大幅に短縮できる。また、めっき処理と違って、放電プラズマ焼結法は加圧下で行なうので、ニッケル−リンで構成された最先端部分45には気泡が入り込むことがなく、かつ、熱処理を行なったときにめっき層に剥がれや歪みが発生するということもないので、歩留まりも向上する。さらに、無電解めっきと違って、条件管理が容易で、かつ、母材41の材質が制限されることもない。それ故、キャビティ形成金型4の製造コストを低減でき、かつ、歩留まりの向上を図ることができる。また、焼結体15において粉末間に微細な隙間を十分、確保しておけば、樹脂成型時のガス抜き機能を付与することもできる。
【0047】
[実施の形態2]
図5は、本発明の実施の形態2に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0048】
図5に示すように、本形態では、原形形成工程において、まず、鋼材からなる母材ブランク410、母材41(図3を参照)と共通の成分からなる鉄系の焼結用粉末44、ニッケル粉末11およびリン粉末12を準備し、ニッケル粉末11を微細化した後、リン粉末12を混合して、焼結用粉末10を得る。
【0049】
次に、実施の形態1と同様、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内にニッケル−リンの焼結用粉末10を充填し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。この焼結によって得た焼結体15によって、図3(A)を参照して説明したキャビティ形成金型4の最先端部分45を形成する。一方、母材ブランク410を粗形状に加工する。
【0050】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内に、母材ブランク410、鉄系の焼結用粉末44、ニッケル−リンの焼結用粉末10、およびニッケル−リンの焼結体15からなる最先端部分45を配置し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。このとき、母材ブランク410と焼結体15の間において、母材と共通の成分からなる鉄系の焼結用粉末44と、ニッケル−リンの焼結用粉末10との境界部分では、粉末同士が混ざって、母材ブランク410から離れた位置から母材ブランク410に向かってはニッケル−リンの焼結用粉末10が減少する一方、鉄系の焼結用粉末44が増大する状態となる。言い換えると、母材ブランク410の側から離れる程、ニッケル−リンの焼結用粉末10が増大する一方、鉄系の焼結用粉末44が減少した状態となる。
【0051】
その結果、母材41と、ニッケル−リンの焼結体15からなる最先端部分45とは、鉄系の焼結用粉末44およびニッケル−リンの焼結用粉末10の焼結によって接合され、キャビティ形成金型4の原形40が形成される。また、母材41と最先端部分45との接合部分では、母材ブランク410から離れた位置から母材ブランク410に向かってはニッケル−リンの焼結用粉末10が減少する一方、鉄系の焼結用粉末44が増大する傾斜接合構造となる。
【0052】
次に、原形40に対して熱処理を行なう。
【0053】
次に、機械加工工程を行なう。この機械加工工程では、まず、砥石を用いて原形40に外径加工を行い、原形40の形状をキャビティ形成金型4の形状に近いものとする。次に、原形40のうち、ニッケル−リンの焼結体15からなる最先端部分45などに対してダイヤモンドバイト切削によって粗形状加工を行ない、キャビティ形成面44を形成する。しかる後に、原形40の最先端部分45のうち、キャビティ形成面44に対してダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工を行なって、キャビティ形成金型4を仕上げる。
【0054】
このように、本形態でも、手間のかかる無電解めっきを行なわなくても、放電プラズマ焼結によって、ダイヤモンドバイト切削を行なう場所にニッケル−リンで構成された部分を形成できるので、製造コストを低減することができ、かつ、金型の製作期間を大幅に短縮できるなど、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。また、鋼材からなる母材41と、ニッケル−リンの焼結体15(最先端部分45)とは、傾斜接合構造になっているので、母材41と焼結体15との接合強度が高い。
【0055】
[実施の形態3]
図6は、本発明の実施の形態3に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0056】
図6に示すように、本形態では、原形形成工程において、まず、鋼材からなる母材ブランク410、ニッケル粉末11およびリン粉末12を準備し、ニッケル粉末11を微細化した後、リン粉末12を混合して、焼結用粉末10を得る。
【0057】
次に、母材ブランク410を粗形状に加工する。
【0058】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内に、母材ブランク410およびニッケル−リンの焼結用粉末10を配置し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。その結果、母材41と、ニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分42とが焼結によって一体化したキャビティ形成金型4の原形40が形成される。
【0059】
次に、原形40に対して熱処理を行なう。
【0060】
次に、機械加工工程を行なう。この機械加工工程では、まず、砥石を用いて原形40に外径加工を行い、原形40の形状をキャビティ形成金型4の形状に近いものとする。次に、原形40のうち、ニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分42などに対してダイヤモンドバイト切削によって粗形状加工を行ない、キャビティ形成面44を形成する。しかる後に、原形40の先端部分42のうち、キャビティ形成面44に対してダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工を行なって、キャビティ形成金型4を仕上げる。
【0061】
このように、本形態でも、手間のかかる無電解めっきを行なわなくても、放電プラズマ焼結によって、ダイヤモンドバイト切削を行なう場所にニッケル−リンで構成された部分を形成できるので、製造コストを低減することができ、かつ、金型の製作期間を大幅に短縮できるなど、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。
【0062】
[実施の形態4]
図7は、本発明の実施の形態4に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0063】
図7に示すように、本形態では、原形形成工程において、まず、鋼材からなる母材ブランク410、母材と共通の成分からなる鉄系の焼結用粉末44、ニッケル粉末11およびリン粉末12を準備し、ニッケル粉末11を微細化した後、リン粉末12を混合して、焼結用粉末10を得る。
【0064】
次に、母材ブランク410を粗形状に加工する。
【0065】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内に、母材ブランク410、母材と共通の成分からなる鉄系の焼結用粉末44、およびニッケル−リンの焼結用粉末10を配置し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。このとき、母材と共通の成分からなる鉄系の焼結用粉末44と、ニッケル−リンの焼結用粉末10との境界部分では、粉末同士が混ざって、母材ブランク410から離れた位置から母材ブランク410に向かってニッケル−リンの焼結用粉末10が減少する一方、鉄系の焼結用粉末44が増大する状態となる。
【0066】
その結果、母材41と焼結体15からなる先端部分42とが焼結によって一体化したキャビティ形成金型4の原形40が形成される。また、焼結体15の母材ブランク410に接する部分では、母材ブランク41から離れた位置から母材ブランクに向かってニッケル−リン成分が減少する一方、鉄系成分が増大する傾斜接合構造になっている。
【0067】
次に、原形40に対して熱処理を行なう。
【0068】
次に、機械加工工程を行なう。この機械加工工程では、まず、砥石を用いて原形40に外径加工を行い、原形40の形状をキャビティ形成金型4の形状に近いものとする。次に、原形40のうち、ニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分42などに対してダイヤモンドバイト切削によって粗形状加工を行ない、キャビティ形成面44を形成する。しかる後に、原形40の先端部分42のうち、キャビティ形成面44に対してダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工を行なって、キャビティ形成金型4を仕上げる。
【0069】
このように、本形態でも、手間のかかる無電解めっきを行なわなくても、放電プラズマ焼結によって、ダイヤモンドバイト切削を行なう場所にニッケル−リンで構成された部分を形成できるので、製造コストを低減することができ、かつ、金型の製作期間を大幅に短縮できるなど、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。また、鋼材からなる母材41と、ニッケル−リンの焼結体15(先端部分42)とは、傾斜接合構造になっているので、母材41と焼結体15との接合強度が高い。
【0070】
[参考例]
キャビティ形成金型4の構造によっては、母材41の側についても焼結によって形成してもよく、その一例を、図8を参照して説明する。
【0071】
図8は、本発明の参考例に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0072】
図8に示すように、本形態では、まず、鉄系の焼結用粉末44、ニッケル粉末11およびリン粉末12を準備し、ニッケル粉末11を微細化した後、リン粉末12を混合して、焼結用粉末10を得る。
【0073】
次に、図1を参照して説明したダイ31およびパンチ32、33内に、鉄系の焼結用粉末44およびニッケル−リンの焼結用粉末10を充填し、この状態で放電プラズマ焼結を行なう。このとき、鉄系の焼結用粉末44と、ニッケル−リンの焼結用粉末10との境界部分では、粉末同士が混ざって、母材となるべき側から離れた位置から母材の側に向かってニッケル−リンの焼結用粉末10が減少する一方、鉄系の焼結用粉末44が増大する状態となる。
【0074】
その結果、鉄系の焼結体からなる母材41と、ニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分42とが焼結によって一体化したキャビティ形成金型4の原形40が形成される。ここで、母材41と焼結体15との境界部分では、母材41から離れた位置から母材41に向かってニッケル−リン成分が減少する一方、鉄系成分が増大する傾斜接合構造となる。
【0075】
次に、原形40に対して熱処理を行なう。
【0076】
次に、機械加工工程を行なう。この機械加工工程では、まず、砥石を用いて原形40に外径加工を行い、原形40の形状をキャビティ形成金型4の形状に近いものとする。次に、原形40のうち、ニッケル−リンの焼結体15からなる先端部分42などに対してダイヤモンドバイト切削によって粗形状加工を行ない、キャビティ形成面44を形成する。しかる後に、原形40の先端部分42のうち、キャビティ形成面44に対してダイヤモンドバイト切削によって仕上げ加工を行なって、キャビティ形成金型4を仕上げる。
【0077】
このように、本形態でも、手間のかかる無電解めっきを行なわなくても、放電プラズマ焼結によって、ダイヤモンドバイト切削を行なう場所にニッケル−リンで構成された部分を形成できるので、製造コストを低減することができ、かつ、金型の製作期間を大幅に短縮できるなど、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。また、鋼材からなる母材41と、ニッケル−リンの焼結体15(先端部分42)とは、傾斜接合構造になっているので、母材41と焼結体15との接合強度が高い。
【0078】
[その他の実施の形態]
図9および図10はそれぞれ、本発明のその他の実施の形態に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【0079】
上記のいずれの実施の形態1、2、3、4および参考例においても、原形40を形成した後、最初のダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44となる凹部を形成したが、図9に示すように、キャビティ形成金型4の最先端部分45を構成する焼結体15を放電プラズマ焼結によって形成する際に、この放電プラズマ焼結に用いるパンチ32(あるいはパンチ33)のプレス面に凹凸を形成しておき、この凹凸を焼結体15に転写することによって、焼結体15にキャビティ形成面44となる凹部を形成してもよい。
【0080】
なお、その他の工程は、図4を参照して説明した実施の形態1と略同様であるため、説明を省略するが、本形態では、焼結体15を形成する際にキャビティ形成面44となる凹部を形成するので、原形40に対するダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44となる凹部を形成する必要がなく、外径加工後、そのままダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44に対する仕上げ加工を行なうことができる。従って、製造工程数を減らすことができるので、製造コストを低減することができる。
【0081】
また、このようなパンチ32(あるいはパンチ33)の凹凸を焼結体に転写するという構成は、図10に示すように、図7を参照して説明した実施の形態4などに適用してもよい。すなわち、実施の形態4でも、放電プラズマ焼結法によって原形40を形成した後、最初のダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44となる凹部を形成したが、図10に示すように、キャビティ形成金型4の先端部分42を放電プラズマ焼結によって形成する際に、この放電プラズマ焼結に用いるパンチ32(あるいはパンチ33)のプレス面に凹凸を形成しておき、この凹凸を焼結体15に転写することによって、焼結体15にキャビティ形成面44となる凹部を形成してもよい。
【0082】
なお、その他の工程は、図7を参照して説明した実施の形態4と略同様であるため、説明を省略するが、本形態では、焼結体15を形成する際にキャビティ形成面44となる凹部を形成するので、原形40に対するダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44となる凹部を形成する必要がなく、外径加工後、そのままダイヤモンドバイト切削加工によって、キャビティ形成面44に対する仕上げ加工を行なうことができる。従って、製造工程数を減らすことができるので、製造コストを低減することができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、キャビティ形成金型のキャビティ形成面などといった部分については、無電解めっきではなく、ニッケル−リンを含む焼結用粉末に対するパルス通電加圧焼結法により形成し、このような焼結部分に対して、機械加工を施す。従って、無電解めっきを行なわなくても、機械加工を施すのに十分な深さのニッケル−リン部分を短時間で形成できるので、製造コストを低減することができるとともに、金型の製作期間を短縮できる。また、めっき処理と違って、パルス通電加圧焼結法は加圧下で行なうので、焼結体では大きな気泡が入り込むことがなく、かつ、熱処理を行なったときにめっき層に剥がれや歪みが発生するということもないので、歩留まりも向上する。さらに、無電解めっきと違って、条件管理が容易で、かつ、母材の材質が制限されることもない。それ故、キャビティ形成金型の製造コストを低減でき、かつ、歩留まりの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放電プラズマ焼結法の原理を示す説明図である。
【図2】樹脂成型機においてキャビティを構成するキャビティ形成金型の構成例を示す説明図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ、キャビティ形成金型の一構成例を示す側面図、および図3(A)のA−A′線における断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図8】 本発明の参考例に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明のその他の実施の形態に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図10】本発明の別のその他の実施の形態に係る樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図11】従来の樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造方法を示す工程図である。
【図12】従来の樹脂成型用のキャビティ形成金型の製造工程のうち、無電解ニッケル−リンめっきの様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1 樹脂成型機
2 キャビティ
4 キャビティ形成金型
5 スプルー
6 ランナー
7 ゲート
8 エジェクタピン
10 ニッケル−リンの焼結用粉末
11 ニッケル粉末
12 リン粉末
15 焼結体
30 プラズマ放電焼結装置
41 母材
42 先端部分
44 キャビティ形成面
45 最先端部分
44 母材と共通の成分からなる焼結用粉末
46 先端部分の根元部分
410 母材ブランク
411、412 流路
413 環状流路[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a cavity forming mold for resin molding, a cavity forming mold, and a resin molded product molded using the cavity forming mold. More specifically, the present invention relates to a technique for forming a prototype of a cavity forming mold.
[0002]
[Prior art]
In a mold for molding ultra-precise parts such as plastic aspheric lenses, a space into which resin as a molded product is injected is called a cavity. Since this cavity dominates the quality of a molded product, high precision is required for dimensions and the like. For this reason, in the manufacturing method of the metal mold | die (cavity formation metal mold | die) which forms a cavity, finishing is performed by diamond bite cutting so that it may demonstrate below with reference to FIG.
[0003]
In order to manufacture a cavity forming mold, conventionally, as shown in FIG. 11, first, in a first step ST51, a
[0004]
Next, in the fourth step ST54, after electroless nickel-phosphorous plating is performed on at least the surface of the original 62 that forms the cavity, a thick nickel-
[0005]
Next, in the sixth step ST56, the entire
[0006]
In such a manufacturing method, it is not possible to obtain high processing accuracy by a method in which diamond tool cutting is performed directly on a steel material. However, the nickel-
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, electroless nickel-phosphorous plating is a rather laborious process, as will be described below with reference to FIG. That is, as shown in FIG. 12, in the electroless nickel-phosphorous plating step, first, ultrasonic cleaning,
[0008]
For this reason, the conventional manufacturing method has a problem that the manufacturing cost is high and the manufacturing period of the mold is long. In particular, the electroless nickel-
[0009]
In view of the above problems, an object of the present invention is to perform machining such as diamond cutting with high accuracy without performing electroless nickel-phosphorus plating on a base material made of steel having a predetermined shape. By doing so, a manufacturing method of a cavity forming mold for resin molding that can reduce the manufacturing cost and improve the yield,andCavity formation manufactured by this methodProvide moldThere is to do.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the present invention, in the original form forming step for forming an original form for forming a cavity forming mold for resin molding,At least on the part that should be the cavity forming surface of the cavity forming moldIn a manufacturing method of a cavity forming mold for resin molding having a machining step of performing machining to finish the cavity forming die, in the original shape forming step,After forming a nickel-phosphorus sintered body by a pulse current pressure sintering method for a powder for sintering containing nickel-phosphorus, nickel-phosphorus is formed between the sintered body and a base material made of a steel material having a predetermined shape. In this state, the sintered body and the base material are joined to form the original shape, and in the machining step, at least the firing is performed. The machining is performed on a portion to be the cavity forming surface in the bonded body.
[0011]
In the present invention, the cavity-forming surface of the cavity-forming mold is formed not by electroless plating but by a pulsed current pressure sintering method for sintering powder containing nickel-phosphorus. And machining. Therefore, a thick nickel-phosphorus portion that can be machined can be formed in a short time without performing electroless plating, so that the manufacturing cost can be reduced and the mold manufacturing period can be shortened. Also, unlike plating treatment, the pulsed current pressure sintering method is performed under pressure, so large bubbles do not enter the sintered body, and peeling or distortion occurs in the plating layer when heat treatment is performed. The yield is also improved. Furthermore, unlike electroless plating, condition management is easy and the material of the base material is not limited. Therefore, the manufacturing cost of the cavity forming mold can be reduced, and the yield can be improved.
[0012]
In this case, when the nickel-phosphorous sintered body and the base material are joined in the original shape forming step, the sintering includes the nickel-phosphorus disposed between the sintered body and the base material. It is preferable to arrange an iron-based sintering powder between the powder for use and the base material. If comprised in this way, since the sintering powder arrange | positioned between the sintered compact of nickel-phosphorus and a base material will join with strong force with respect to both a sintered compact and a base material after sintering. After sintering, the sintered body does not peel off from the base material.
[0013]
In another embodiment of the present invention, an original shape forming step for forming an original shape for forming a cavity forming die for resin molding, and at least a portion of the original shape to be a cavity forming surface of the cavity forming die A cavity forming mold for resin molding having a machining process for finishing the cavity forming mold by performing machining, and in the original shape forming process, a position adjacent to a base material made of a steel material having a predetermined shape The powder for sintering containing nickel-phosphorus is arranged in this state, and in this state, the original shape in which a sintered body of nickel-phosphorus is bonded to the base material is formed by a pulse current pressure sintering method, In the machining step, the machining is performed on at least a portion of the sintered body to be the cavity forming surface.
[0014]
In the present invention, the cavity-forming surface of the cavity-forming mold is formed not by electroless plating but by a pulsed current pressure sintering method for sintering powder containing nickel-phosphorus. And machining. Therefore, a thick nickel-phosphorus portion that can be machined can be formed in a short time without performing electroless plating, so that the manufacturing cost can be reduced and the mold manufacturing period can be shortened. Also, unlike plating treatment, the pulsed current pressure sintering method is performed under pressure, so large bubbles do not enter the sintered body, and peeling or distortion occurs in the plating layer when heat treatment is performed. The yield is also improved. Furthermore, unlike electroless plating, condition management is easy and the material of the base material is not limited. Therefore, the manufacturing cost of the cavity forming mold can be reduced, and the yield can be improved.
[0015]
In this case, it is preferable that an iron-based sintering powder is disposed between the base material and the sintering powder containing nickel-phosphorus in the original shape forming step. If comprised in this way, a sintered compact will not peel off from a base material.
[0016]
In the present invention, in the original shape forming step,When the nickel-phosphorus sintered body is formed by the pulse current pressure sintering method, predetermined irregularities are formed on the press surface of the punch that is in contact with the portion to be the cavity forming surface in the sintered body. Thus, it is preferable to transfer the unevenness of the punch to the sintered body. If comprised in this way, since the required unevenness | corrugation can be previously formed in an original form, without performing machining with respect to an original form, machining time can be shortened.
[0017]
In the present invention, the pulse-current pressure sintering method is any one of a discharge plasma sintering method, a discharge sintering method, and a plasma activated sintering method.
[0018]
In the present invention, in the machining step, for example, the nickel-phosphorus sintered body is cut with a diamond tool.
[0019]
The present invention also includes a cavity-forming mold manufactured by the above method.
[0020]
In addition, the present inventionThe present invention also includes a resin molded product molded using the cavity forming mold manufactured by the above method.
[0021]
Since the cavity forming mold manufactured by such a method is inexpensive and has a short manufacturing period, it is possible to reduce the cost of the resin molded product and the manufacturing period.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. Before describing each embodiment of the present invention, the configuration common to each embodiment (pulse current pressure sintering technology / discharge plasma sintering technology and cavity forming mold for resin molding) will be described. Let me explain.
[0023]
[Discharge plasma sintering technology]
The discharge plasma sintering performed in the present invention will be described. Among the plasma sintering methods in which sintering is performed using plasma, the thermal plasma sintering method is a method in which a continuous and steady ultra-high temperature plasma is generated in a plasma flame at 5000 to 20000 ° C. in a vacuum vessel. Perform pressure sintering. On the other hand, in the discharge plasma sintering method performed in the present invention, as described below with reference to FIG. 1, particles are applied by applying a large ON-OFF DC pulse current having a frequency of several tens to 300 kHz. Utilizing discharge plasma due to transient arc discharge phenomenon just after the arc discharge occurring in the gap, particle surface purification activation due to discharge impact pressure, etc., electric field diffusion effect generated in electric field and thermal diffusion effect due to Joule heat Performed under pressure.
[0024]
FIG. 1 is an explanatory view showing the principle of the discharge plasma sintering method.
[0025]
As shown in FIG. 1, in the discharge
[0026]
In order to perform sintering using such a discharge
[0027]
Next, the powder 10 for sintering which mixed the
[0028]
Next, pulse energization is performed between the upper electrode 34 and the lower electrode 35 connected to each of the upper punch 32 and the lower punch 33 in vacuum, and heating, temperature holding, and cooling are performed. Among these operations, for example, heating is performed by applying a pulse current of about 1000 to about 8000 A at 0.1 V to 5 V for 10 minutes. As a result, the temperature is about 800 ° C to about 1200 ° C. At this time, a first energization path comprising the upper electrode 34 -the upper punch 32 -the sintering powder 10 -the lower punch 33 -the lower electrode 35, the upper electrode 34 -the upper punch 32 -the die 31 -the lower punch 33 -the lower electrode And the pulse current flowing through the third energization path consisting of the second energization path 35, and the upper electrode 34 -upper punch 32 -sintering powder 10 / die 31 interface-lower punch 33 -lower electrode 35. As a result, the sintering powder 10 is appropriately sintered to become the
[0029]
Thereafter, the
[0030]
In such a discharge plasma sintering method, various
[0031]
Further, according to such a discharge plasma sintering method, a nickel-phosphorus sintered body alone can be obtained, and a nickel-
[0032]
[Configuration example of cavity forming mold]
FIG. 2 is an explanatory view showing a configuration example of a cavity forming mold that constitutes a cavity in a resin molding machine. 3A and 3B are a side view showing a configuration example of a cavity forming mold and a cross-sectional view taken along the line AA ′ in FIG.
[0033]
In the present invention, the cavity forming mold shown in FIG. 2 is manufactured using the above-described discharge plasma sintering method. In FIG. 2, in the
[0034]
In this embodiment, the
[0035]
Here, the
[0036]
3A and 3B, two
[0037]
[Embodiment 1]
FIG. 4 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
[0038]
As shown in FIG. 4, in this embodiment, in the original shape forming process, first, a blank 410,
[0039]
Next, the nickel-phosphorous sintering powder 10 is filled in the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1, and discharge plasma sintering is performed in this state. The most
[0040]
Next, in the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1, the
[0041]
As a result, the
[0042]
Next, the original 40 is subjected to heat treatment at a temperature of 300 to 400 ° C.
[0043]
Next, a machining process is performed. In this machining process, first, outer diameter processing is performed on the original 40 by grinding using a grindstone, and the shape of the original 40 is close to the shape of the
[0044]
Next, of the
[0045]
Thereafter, the
[0046]
As described above, in this embodiment, the most
[0047]
[Embodiment 2]
FIG. 5 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
[0048]
As shown in FIG. 5, in this embodiment, in the original shape forming step, first, a base blank 410 made of steel, an iron-based
[0049]
Next, as in the first embodiment, the nickel-phosphorous sintering powder 10 is filled in the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1, and discharge plasma sintering is performed in this state. The most
[0050]
Next, in the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1, the
[0051]
As a result, the
[0052]
Next, the original 40 is subjected to heat treatment.
[0053]
Next, a machining process is performed. In this machining step, first, the outer diameter of the
[0054]
As described above, even in this embodiment, a portion made of nickel-phosphorus can be formed at a place where diamond bite cutting is performed by spark plasma sintering without performing time-consuming electroless plating, thereby reducing manufacturing costs. It is possible to obtain the same effects as those of the first embodiment, for example, and the manufacturing period of the mold can be greatly shortened. Further, since the
[0055]
[Embodiment 3]
FIG. 6 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
[0056]
As shown in FIG. 6, in the present embodiment, in the original form forming step, first, a blank blank 410 made of steel, a
[0057]
Next, the
[0058]
Next, the
[0059]
Next, the original 40 is subjected to heat treatment.
[0060]
Next, a machining process is performed. In this machining step, first, the outer diameter of the
[0061]
As described above, even in this embodiment, a portion made of nickel-phosphorus can be formed at a place where diamond bite cutting is performed by spark plasma sintering without performing time-consuming electroless plating, thereby reducing manufacturing costs. It is possible to obtain the same effects as those of the first embodiment, for example, and the manufacturing period of the mold can be greatly shortened.
[0062]
[Embodiment 4]
FIG. 7 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
[0063]
As shown in FIG. 7, in this embodiment, in the original shape forming process, first, a blank blank 410 made of steel, an iron-based
[0064]
Next, the
[0065]
Next, in the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1, the
[0066]
As a result, the
[0067]
Next, the original 40 is subjected to heat treatment.
[0068]
Next, a machining process is performed. In this machining step, first, the outer diameter of the
[0069]
As described above, even in this embodiment, a portion made of nickel-phosphorus can be formed at a place where diamond bite cutting is performed by spark plasma sintering without performing time-consuming electroless plating, thereby reducing manufacturing costs. It is possible to obtain the same effects as those of the first embodiment, for example, and the manufacturing period of the mold can be greatly shortened. Further, since the
[0070]
[Reference example]
Depending on the structure of the
[0071]
FIG. 8 illustrates the present invention.Reference exampleIt is process drawing which shows the manufacturing method of the cavity formation metal mold | die for resin molding which concerns on this.
[0072]
As shown in FIG. 8, in this embodiment, first, iron-based
[0073]
Next, the die 31 and the punches 32 and 33 described with reference to FIG. 1 are filled with the iron-based
[0074]
As a result, the
[0075]
Next, the original 40 is subjected to heat treatment.
[0076]
Next, a machining process is performed. In this machining step, first, the outer diameter of the
[0077]
As described above, even in this embodiment, a portion made of nickel-phosphorus can be formed at a place where diamond bite cutting is performed by spark plasma sintering without performing time-consuming electroless plating, thereby reducing manufacturing costs. It is possible to obtain the same effects as those of the first embodiment, for example, and the manufacturing period of the mold can be greatly shortened. Further, since the
[0078]
[Other embodiments]
FIG. 9 and FIG. 10 are process diagrams respectively showing a method for producing a cavity-forming mold for resin molding according to another embodiment of the present invention.
[0079]
Any of the
[0080]
The other steps are substantially the same as those of the first embodiment described with reference to FIG. 4 and thus will not be described. In this embodiment, when the
[0081]
Further, such a configuration that the unevenness of the punch 32 (or the punch 33) is transferred to the sintered body may be applied to the fourth embodiment described with reference to FIG. 7 as shown in FIG. Good. That is, also in the fourth embodiment, after forming the
[0082]
The other steps are substantially the same as those of the fourth embodiment described with reference to FIG. 7 and thus will not be described. In this embodiment, the
[0083]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, the cavity forming surface such as the cavity forming surface of the cavity forming mold is not formed by electroless plating but by a pulsed current pressure sintering method for sintering powder containing nickel-phosphorus. Such a sintered portion is machined. Therefore, a nickel-phosphorus portion deep enough to be machined can be formed in a short time without performing electroless plating, thereby reducing the manufacturing cost and reducing the mold production period. Can be shortened. Also, unlike plating treatment, the pulsed current pressure sintering method is performed under pressure, so large bubbles do not enter the sintered body, and peeling or distortion occurs in the plating layer when heat treatment is performed. The yield is also improved. Furthermore, unlike electroless plating, condition management is easy and the material of the base material is not limited. Therefore, the manufacturing cost of the cavity forming mold can be reduced, and the yield can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing the principle of a discharge plasma sintering method.
FIG. 2 is an explanatory view showing a configuration example of a cavity forming mold that constitutes a cavity in a resin molding machine.
FIGS. 3A and 3B are a side view and a cross-sectional view taken along the line AA ′ of FIG.
FIG. 4 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
FIG. 5 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
FIG. 6 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
FIG. 7 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to
[Fig. 8] of the present inventionReference exampleIt is process drawing which shows the manufacturing method of the cavity formation metal mold | die for resin molding which concerns on this.
FIG. 9 is a process diagram showing a method for manufacturing a cavity-forming mold for resin molding according to another embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a process diagram showing a method for producing a cavity-forming mold for resin molding according to another embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a process diagram showing a conventional method for producing a cavity-forming mold for resin molding.
FIG. 12 is an explanatory view showing a state of electroless nickel-phosphorus plating in a manufacturing process of a conventional cavity forming mold for resin molding.
[Explanation of symbols]
1 Resin molding machine
2 cavity
4 Cavity forming mold
5 Sprue
6 runners
7 Gate
8 Ejector pin
10 Nickel-phosphorous sintering powder
11 Nickel powder
12 Phosphorus powder
15 Sintered body
30 Plasma discharge sintering equipment
41 Base material
42 Tip
44 Cavity forming surface
45 Cutting edge
44 Sintering powder consisting of the same components as the base material
46 The base of the tip
410 Base material blank
411, 412 channel
413 annular channel
Claims (8)
前記原形形成工程では、ニッケル−リンを含む焼結用粉末に対するパルス通電加圧焼結法によりニッケル−リンの焼結体を形成した後、該焼結体と所定形状の鋼材からなる母材との間にニッケル−リンを含む焼結用粉末を配置し、この状態でパルス通電加圧焼結法により、前記焼結体と前記母材とを接合して前記原形を形成し、
前記機械加工工程では、少なくとも前記焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に前記機械加工を施すことを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。An original shape forming step for forming an original shape for forming a cavity forming die for resin molding, and at least a portion of the original shape to be a cavity forming surface of the cavity forming die is machined to form the cavity forming die. In a manufacturing method of a cavity forming mold for resin molding having a machining process to finish
In the original shape forming step, after forming a sintered body of nickel-phosphorus by a pulsed current pressure sintering method for a sintering powder containing nickel-phosphorus, a base material made of the sintered body and a steel material of a predetermined shape; The sintering powder containing nickel-phosphorus is disposed between the two, and in this state, the original shape is formed by joining the sintered body and the base material by the pulse current pressure sintering method,
In the machining step, the machining is performed on at least a portion of the sintered body that is to become the cavity forming surface.
前記原形形成工程において、前記ニッケル−リンの焼結体と前記母材とを接合する際、当該焼結体と前記母材との間に配置した前記のニッケル−リンを含む焼結用粉末と、前記母材との間には、鉄系の焼結用粉末を配置しておくことを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。In claim 1,
In the original shape forming step, when joining the sintered body of nickel-phosphorous and the base material, a powder for sintering containing the nickel-phosphorous disposed between the sintered body and the base material; A method for producing a cavity-forming mold, characterized in that iron-based sintering powder is disposed between the base material.
前記原形形成工程では、所定形状の鋼材からなる母材に隣接する位置にニッケル−リンを含む焼結用粉末を配置し、この状態でパルス通電加圧焼結法により、前記母材に対してニッケル−リンの焼結体が接合された前記原形を形成し、
前記機械加工工程では、少なくとも前記焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に前記機械加工を施すことを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。An original shape forming step for forming an original shape for forming a cavity forming die for resin molding, and at least a portion of the original shape to be a cavity forming surface of the cavity forming die is machined to form the cavity forming die. In a manufacturing method of a cavity forming mold for resin molding having a machining process to finish
In the original shape forming step, a powder for sintering containing nickel-phosphorus is disposed at a position adjacent to a base material made of a steel material having a predetermined shape, and in this state, a pulsed current pressure sintering method is applied to the base material. Forming the original shape to which a sintered body of nickel-phosphorus is bonded,
In the machining step, the machining is performed on at least a portion of the sintered body that is to become the cavity forming surface.
前記原形形成工程では、前記母材と前記のニッケル−リンを含む焼結用粉末との間に鉄系の焼結用粉末を配置しておくことを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。In claim 3,
In the original shape forming step, an iron-based sintering powder is disposed between the base material and the sintering powder containing nickel-phosphorus, and a method for manufacturing a cavity-forming mold.
前記原形形成工程では、パルス通電加圧焼結法により前記ニッケル−リンの焼結体を形成する際、当該焼結体において前記キャビティ形成面となるべき部分に接するパンチのプレス面に所定の凹凸を形成しておくことにより、前記焼結体に対して前記パンチの凹凸を転写することを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。In any one of Claims 1 thru | or 4,
In the original shape forming step, when the nickel-phosphorus sintered body is formed by a pulse current pressure sintering method, a predetermined unevenness is formed on the press surface of the punch that is in contact with a portion to be the cavity forming surface in the sintered body. The manufacturing method of a cavity forming mold is characterized in that the unevenness of the punch is transferred to the sintered body.
前記パルス通電加圧焼結法は、放電プラズマ焼結法、放電焼結法、プラズマ活性化焼結法のうちのいずれかの焼結法であることを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。In any one of Claims 1 thru | or 5,
The method for producing a cavity-forming mold, wherein the pulsed current pressure sintering method is any one of a discharge plasma sintering method, a discharge sintering method, and a plasma activated sintering method .
前記機械加工工程では、前記ニッケル−リンの焼結体をダイヤモンドバイトにより切削することを特徴とするキャビティ形成金型の製造方法。In any one of Claims 1 thru | or 6,
In the machining step, the nickel-phosphorus sintered body is cut with a diamond cutting tool.
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