JP4583583B2 - 蒸気加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は被加熱物を蒸気で加熱するものに関し、特にその加熱温度が100℃程度の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置に関する。具体的には重合反応等に用いられる各種反応釜や食品の蒸溜装置、濃縮装置、あるいは殺菌装置等の蒸気加熱に用いるものである。これらの場合の被加熱物は、少しの温度変化によって熱損傷を生じてしまう場合が多く、加熱温度を精度良く維持する必要がある。
【0002】
【従来の技術】
従来の蒸気加熱装置は、例えば特開平7−328422号公報に示されている。これは、加熱部に加熱用の蒸気供給管を接続し、加熱により生じた復水を排出する復水回収装置を接続すると共に、加熱部内の空気と置換する置換流体供給管を接続したもので、置換流体により加熱部内の空気を排除して減圧状態とすることによって、100℃以下の低温で蒸気加熱することができるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものでは、加熱部で発生した復水を復水回収装置に流入させるのに流入水頭に基づく自然流下によるために、復水の発生量が変動して多くなると加熱部の復水を滞留することなく速やかに加熱部外に排出することができず、加熱部の一部が復水で覆われることによって、加熱部の全体を均一に蒸気加熱することができない問題があった。
【0004】
従って本発明の課題は、加熱部で発生した復水を滞留させることがなく、蒸気加熱温度を精度良く所定値に維持することのできる蒸気加熱装置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために講じた本発明の手段は、加熱部に蒸気を供給して被加熱物を蒸気加熱すると共に、加熱により生じた復水を復水圧送ポンプによって所定箇所に圧送するものにおいて、加熱部と復水圧送ポンプの間に、復水と蒸気を分離する気液分離容器を配置して、当該気液分離容器を円筒状容器で形成し、中心部に当該気液分離容器よりも小径の円筒パイプを下端に隙間を設けて取り付け、当該円筒パイプの下部に円筒パイプより更に小径の復水排出管を取り付け、当該復水排出管をパイプにより復水圧送ポンプの復水流入口と接続すると共に、当該気液分離容器内の蒸気を凝縮させる熱交換手段を取り付け、当該熱交換手段を、上記円筒パイプの外周を螺旋状に取り巻いた冷却管で形成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
加熱部で発生した復水は気液分離容器に至り一部が再蒸発して蒸気となる。気液分離容器内に熱交換手段を取り付けたことにより、再蒸発した蒸気が熱交換手段で冷却されて凝縮するためにその体積が急減して、気液分離容器内は大気圧以下の負圧状態となる。気液分離容器内が負圧状態となることによって、加熱部で発生した復水は圧力差により速やかに気液分離容器に流下して、加熱部に滞留することがない。
【0008】
【実施例】
本実施例においては、加熱部として反応釜1のジャケット部2の例を示す。図1において、ジャケット部2と接続した気液分離容器3と、気液分離容器3の下部に接続した復水圧送ポンプ4とで蒸気加熱装置を構成する。
【0009】
ジャケット部2へ加熱用の蒸気を供給する蒸気供給管5にバルブ6を介して接続する。バルブ6から所定圧力又は温度の蒸気をジャケット部2に供給して、図示しない反応釜1内の被加熱物を加熱するものである。
【0010】
ジャケット部2の下部から管路7を介して気液分離容器3の上方側面と接続する。気液分離容器3は円筒状容器で形成し、中心部に気液分離容器3よりも小径の円筒パイプ8を下端に隙間9を設けて取り付ける。円筒パイプ8の下部に円筒パイプ8より更に小径の復水排出管10を取り付ける。復水排出管10はパイプ11により復水圧送ポンプ4の復水流入口12と接続する。
【0011】
復水排出管10の上端は円筒パイプ8の下端よりも所定長さだけ上部に位置するように取り付ける。復水排出管10の外周と円筒パイプ8の内外周及び気液分離容器3の下部内周とで液溜め部13を形成する。円筒パイプ8の上端にはバルブ14と管路15を取り付けて、バルブ14を開弁することにより大気と連通できるようにする。
【0012】
気液分離容器3の内部上方に熱交換手段としての冷却管16を取り付ける。冷却管16は円筒パイプ8の外周を螺旋状に取り巻いたもので、冷却流体供給管17から冷却流体を供給して、気液分離容器3内の蒸気を冷却することにより凝縮させて復水とし、冷却流体取り出し管18から系外へ排出したり、あるいは、別途の温水使用箇所へ送付するものである。
【0013】
蒸気供給管5を分岐して管路19とバルブ20を介して気液分離容器3の上部と接続する。この分岐管路19は、気液分離容器3内の再蒸発蒸気の量が少ない場合や変動する場合等に所望量の蒸気を供給することにより、気液分離容器3内の減圧状態を確保するためのものである。
【0014】
復水排出管10と復水圧送ポンプ4の復水流入口12とを接続するパイプ11には、バルブ21と逆止弁22を取り付ける。逆止弁22は復水排出管10から復水圧送ポンプ4方向のみの流体の通過を許容するもので、逆方向の流体の通過は許容しないものである。また、バルブ21は復水圧送ポンプ4に流下する復水の量を調節するためのものである。
【0015】
復水圧送ポンプ4の復水圧送口23にも逆止弁24とバルブ25を介して復水圧送管路26を接続する。この逆止弁24は復水圧送ポンプ4から復水圧送管路26側への外部方向へのみ流体を通過させるものである。
【0016】
復水圧送ポンプ4の上部に、蒸気供給管5を分岐した蒸気管27と接続した高圧蒸気導入口28を設ける。高圧蒸気導入口28の側方には高圧蒸気の排出口29を設ける。
【0017】
復水圧送ポンプ4は、内部に配置した図示しないフロートが下方部に位置する場合に、高圧蒸気の導入口28が閉口され、一方、排出口29が開口されて、パイプ11とバルブ21と逆止弁22及び復水流入口12を通って気液分離容器3内の復水が復水圧送ポンプ4内に流下する。
【0018】
復水圧送ポンプ4内に復水が溜まって図示しないフロートが所定の上方部に位置すると、排出口29が閉口され、一方、高圧蒸気の導入口28が開口されて、蒸気管27から高圧蒸気が復水圧送ポンプ4内に流入し、内部に溜まった復水を圧送口23と逆止弁24とバルブ25及び復水圧送管路26を経て所定の復水圧送先へ圧送するものである。
【0019】
復水が圧送されて復水圧送ポンプ4内の液位が低下すると、再度、導入口28が閉口され、排出口29が開口されることにより、復水流入口12から復水が圧送ポンプ4内へ流下してくる。このような作動サイクルを繰り返すことにより、復水圧送ポンプ4は気液分離容器3内の復水を圧送するものである。
【0020】
反応釜1の加熱初期においては、ジャケット部2内には不凝縮性のエアが滞留していると共に、気液分離容器3下部の液溜め部13に液体は存在しない。この状態でバルブ6を開弁して加熱用の蒸気をジャケット部2へ供給すると、ジャケット部2内のエアは蒸気に押し出されて気液分離容器3に至り、液体の存在しない下部液溜め部13と隙間9と円筒パイプ8内、及び、バルブ14と管路15を経て外部に排出される。
【0021】
エアが排出されるに連れて気液分離容器3内へは、反応釜1を初期加熱して生じた復水が流入して液溜め部13に溜まると共に、その一部が再蒸発して再度蒸気となり気液分離容器3の上方に溜まる。冷却管16に冷却流体を供給することにより、再蒸発した蒸気は再度凝縮して復水となり、その体積が急激に減少して気液分離容器3内は大気圧以下の減圧状態となる。減圧状態となることにより、ジャケット部2で加熱により生じた復水は気液分離容器3内へ吸引され液溜め部13に溜まる
【0022】
液溜め部13に溜まった復水は、復水圧送ポンプ4の排出口29が開口するとポンプ4内に流下して、所定量がポンプ4内に溜まると図示しないフロートが上昇して排出口29が閉口され、同時に高圧蒸気の導入口28が開口されて、この高圧蒸気の圧力でもって復水圧送口23から所定箇所に圧送される。
【0023】
【発明の効果】
上記のように本発明によれば、加熱部と復水圧送装置の間に復水と蒸気を分離する気液分離容器を配置し、気液分離容器内の蒸気を凝縮させる熱交換手段を取り付けたことにより、加熱部で発生した復水を滞留させることがなく、加熱部の全体を蒸気で均一に加熱することができ、蒸気加熱温度を精度良く所定値に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加熱装置の実施例を示す構成図。
【符号の説明】
1 反応釜
2 ジャケット部
3 気液分離容器
4 復水圧送ポンプ
5 蒸気供給管
8 円筒パイプ
10 復水排出管
12 復水流入口
16 冷却管
23 復水圧送口
28 高圧蒸気の導入口
29 高圧蒸気の排出口
Claims (1)
- 加熱部に蒸気を供給して被加熱物を蒸気加熱すると共に、加熱により生じた復水を復水圧送ポンプによって所定箇所に圧送するものにおいて、加熱部と復水圧送ポンプの間に、復水と蒸気を分離する気液分離容器を配置して、当該気液分離容器を円筒状容器で形成し、中心部に当該気液分離容器よりも小径の円筒パイプを下端に隙間を設けて取り付け、当該円筒パイプの下部に円筒パイプより更に小径の復水排出管を取り付け、当該復水排出管をパイプにより復水圧送ポンプの復水流入口と接続すると共に、当該気液分離容器内の蒸気を凝縮させる熱交換手段を取り付け、当該熱交換手段を、上記円筒パイプの外周を螺旋状に取り巻いた冷却管で形成したことを特徴とする蒸気加熱装置。
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