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JP4581985B2 - 内視鏡用高周波送受信装置 - Google Patents

内視鏡用高周波送受信装置 Download PDF

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Description

本発明は、高周波送受信装置と、この高周波送受信装置と通信する基地局送受信装置に関するものである。
消化器系における内臓疾患の早期発見のために、内視鏡は有用な検査装置である。ところがファイバー型の内視鏡では、検査中はファイバーが挿入された状態となるので、被験者に苦痛を与えるものであった。またファイバー型内視鏡では小腸の検査ができないという課題も有していた。
図6は、この苦痛を緩和し、かつ小腸の検査も可能とするために、近年提案されているカプセル内視鏡1の断面図である。図6に示すように、カプセル内視鏡1の樹脂製のカプセル2内には、発光手段3や撮像手段4に加えて送信器5やこれらの回路を制御する制御回路6と、これらの各回路を動作させるための電池7が収納される。なおこのカプセル2の大きさは直径が約11mmで、長さが約25mmである。
図7はこのカプセル内視鏡1における検査方法の説明図である。図7において、カプセル内視鏡1は、被験者11が飲むことで胃や腸の写真を撮影し、そのデジタル写真データ(送信信号の一例として用いた)を送信器5から無線によって体外へと送出する。送信器5から送出された写真データは、体に貼り付けられた体外アンテナ12で受信される。この体外アンテナ12で受信した信号は、体外機13へと入力される。この体外機13にはアンテナで受信した信号を元のデジタル写真データへと復調し、メモリなどへ記憶させるものである。
次に、図8は従来のカプセル内視鏡1に用いられる従来の送信器5の回路ブロック図である。図8において、電圧制御発振器21は、発振周波数制御端子21aへ供給される電圧に応じて発振周波数が変化する。この電圧制御発振器21の出力は、分周器23へ入力され、規定の分周比で分周されて、位相比較器24の一方の入力24aへ供給される。一方、位相比較器24の他方の入力24bには、水晶発振子25(基準周波数発振器の一例として用いた)の信号が分周器26を介して供給される。そして位相比較器24では、これらの入力24aと入力24bに入力される信号の位相差に応じた電圧のパルス信号を出力する。
位相比較器24の出力と発振周波数制御端子21aとの間には、ループフィルタ27が挿入される。そしてこのループフィルタ27から出力された信号に応じて、電圧制御発振器21の発振周波数が変化する構成である。つまりこれはいわゆるPLL回路である。
ここで、発振周波数制御端子21aには、送信データ入力端子28が接続される。そしてこの送信データ入力端子28へ撮影したデジタル写真データが入力されることで、デジタル写真データによって電圧制御発振器21の発振周波数が変化する。ここで、発振用コイル22は送信用アンテナとしても動作し、この発振用コイル22からデジタル写真データが送出されることとなる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2001−104241号公報
しかしながらこのような従来の送信器5を用いたカプセル内視鏡1では、体内においてカプセル内視鏡1の姿勢を制御できず、撮影部位を指示することはできない。そこで、体内においてカプセル内視鏡1の姿勢制御を行なうためには、姿勢を制御する信号を体外アンテナ12からカプセル内視鏡1へ送信する構成が必要となる。つまり、体外機13側には送信器(図示せず)を、またカプセル内視鏡1側には受信器(図示せず)を別途設けることが必要となる。しかしながら、特にカプセル内視鏡1に別途受信器を設けることはカプセル2が大きくなり、被験者が飲み込むときの苦痛が大きくなるという課題を有している。
そこで本発明は、この問題を解決したもので、小型の高周波送受信器を提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために本発明の内視鏡用高周波送受信器は発振用コイルを送信用アンテナとして用い、送信データを体外アンテナを介して体外機へ送信するものであり、基準周波数発振器と第2の分周器との間には、受信用アンテナで受信した信号と前記基準周波数発振器からの信号とを選択的に切り替えて、第2の分周器へ出力する第1の切替手段が挿入され、前記送信用アンテナから送信される信号のレベルは、前記体外機から送出される信号のレベルに対し、人体による信号レベルの損失分だけ大きなレベルで送出されるとともに、前記受信用アンテナと前記第1の切替手段との間に第1の増幅器を挿入し、前記受信信号の周波数は、前記送信用アンテナから送出する送信信号の周波数より低く、かつ前記基準周波数発振器が発生する信号の周波数と同じとしたものである。これにより、所期の目的を達成できる。
以上のように本発明によれば、発振周波数制御端子に供給される電圧に応じて発振周波数が変化する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力が接続された第1の分周器と、この第1の分周器の出力が一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には基準周波数発振器から出力された信号が第2の分周器を介して接続された位相比較器と、この位相比較器の出力と前記発振周波数制御端子との間に挿入されたループフィルタと、前記発振周波数制御端子へ接続された送信データ入力端子と、前記電圧制御発振器に接続された送信用アンテナと、前記位相比較器の出力が供給されるローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が接続された受信データ出力端子と、前記電圧制御発振器に接続された発振用コイルとを備え、この発振用コイルを送信用アンテナとして用い、前記送信データを体外アンテナを介して体外機へ送信する内視鏡用高周波送受信装置において、前記基準周波数発振器と第2の分周器との間には、受信用アンテナで受信した信号と前記基準周波数発振器からの信号とを選択的に切り替えて、第2の分周器へ出力する第1の切替手段が挿入され、前記送信用アンテナから送信される信号のレベルは、前記体外機から送出される信号のレベルに対し、人体による信号レベルの損失分だけ大きなレベルで送出されるとともに、前記受信用アンテナと前記第1の切替手段との間に第1の増幅器を挿入し、前記受信信号の周波数は、前記送信用アンテナから送出する送信信号の周波数より低く、かつ前記基準周波数発振器が発生する信号の周波数と同じとした内視鏡用高周波送受信装置である。
これにより、前記受信信号の周波数は、前記送信用アンテナから送出する送信信号の周波数より低くしているので、人体通過によるロスが小さくなり、体外機から送出される信号のレベルが送信用アンテナから送信される信号のレベルより小さくても受信信号を確実に受信できる。また、前記受信信号の周波数は基準周波数発振器が発生する信号の周波数と同じであるので、分周器での分周比を変化させなくてもよい。従って、回路構成が容易になる。さらに、位相比較器や電圧制御発振器や第1の分周器などを受信時にも共用して使用できる。つまり、別途受信器を設けることが不要となり、高周波送受信器を小型化できるという効果がある。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について図面を用いて説明する。図2は本実施の形態における送受信器31を用いたカプセル内視鏡32による検査方法の説明図である。図2において図7と同じものは同じ番号を用いてその説明は簡略化している。本実施の形態におけるカプセル内視鏡32は、図6に示した従来のカプセル内視鏡1における送信器5を送受信器31へ置き換え、制御回路6は受信時の制御も行なうものである。
まず図2を用いて本実施の形態におけるカプセル内視鏡32での検査方法について説明する。被験者11がカプセル内視鏡32を飲むと、このカプセル内視鏡32の撮像手段4で1秒間に2枚の間隔で胃や腸の写真を撮影し、そのデジタル写真データ(送信信号の一例として用いた)を送受信器31から無線によって体外へと送出する。送受信器31から送出された写真データは、体に貼り付けられた体外アンテナ33(基地局用受信アンテナ、基地局用送信用アンテナの一例として用いた)で受信される。この体外アンテナ33で受信した信号は、体外機34へと入力される。この体外機34においても、アンテナで受信した信号を元のデジタル写真データへと復調し、メモリなどへ記憶させる点は従来のカプセル内視鏡1と同一である。
そして、通常はこの状態で体内の写真撮影が行われる。したがって、被験者11は通常に生活を行いながら検査データが取得できることとなる。ところが病院などにおいて医師35が検査する場合、医師35は特に患部の様子を詳細に確認するために、カプセル内視鏡32の姿勢を制御しながら、検査機器36のディスプレイ36aで患部の様子を検査する。そのために、体外機34と検査機器36とが接続され、検査機器36の入力手段36b(キーボード、マウスや操作スイッチなど)から、カプセル内視鏡32の姿勢を制御する姿勢制御指令が入力される。このように入力された指令は、姿勢制御信号として体外アンテナ33を介してカプセル内視鏡32へ送出される。すると、カプセル内視鏡32内に収納された振動素子50(図1に示す)を振動させて、任意の姿勢へと変化させる。これにより、医師35は見たい患部をしっかりと検査できるので、微細な患部などを見逃しにくくなる。
次に、本実施の形態におけるカプセル内視鏡32について、以下図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態における送受信器31を用いたカプセル内視鏡32の回路ブロック図である。図1において、図8と同じものは同じ番号を使用し、その説明は簡略化している。
まず図1を用いて送受信器31について説明する。電圧制御発振器21は、発振周波数制御端子21aへ供給される電圧に応じて発振周波数が変化する。これは電圧制御発振器21に発振用コイル22と、この発振用コイル22に並列に接続された容量ダイオード(図示せず)とを接続し、発振周波数制御端子21aに加える電圧を変化させることで、可変容量ダイオードの容量を変化させて発振周波数を変化させるものである。
この電圧制御発振器21の出力は、分周器23へ入力され、規定の分周比で分周されて、位相比較器24の一方の入力24aへ供給される。一方、位相比較器24の他方の入力24bには、水晶発振子25(基準周波数発振器の一例として用いた)の信号が分周器26を介して供給される。そして位相比較器24では、これらの入力24aと入力24bに入力される信号の位相差に応じた電圧のパルス信号を出力する。電圧制御発振器21の発振周波数が315MHzであり、水晶発振子25の発振周波数が26MHzであるのに対して、それぞれの分周器23、26で分周された後の周波数が互いにほぼ同一となるように、分周器23と分周器26の分周比を設定する。
位相比較器24の出力と発振周波数制御端子21aとの間には、ループフィルタ27が挿入される。位相比較器24から出力されたパルス信号は、ループフィルタ27を通過することで、ほぼ直流の信号となる。そしてこのループフィルタ27から出力された直流信号の電圧値に応じて、電圧制御発振器21の発振周波数が変化する。つまりこれはいわゆるPLL回路であり、電圧制御発振器21は約315MHzの周波数にロックされることとなる。
また、発振周波数制御端子21aには、送信データ入力端子28が接続され、送信データ入力端子28から入力されたデジタル写真データが供給される。そして電圧制御発振器21の発振周波数は、ループフィルタ27から出力される電圧とデジタル写真データの電圧とに応じて変化することとなる。つまりデジタル写真データが電圧制御発振器21によって直接FSK変調されたこととなる。なお本実施の形態では、発振用コイル22は送信用アンテナとしても動作し、この発振用コイル22から変調されたデジタル写真データが送出される。従って別途送信用アンテナを設ける必要がないので、送受信器31を小型化できる。
ここで、水晶発振子25と分周器26との間には、切替スイッチ41が挿入されている。具体的には切替スイッチ41の一方の端子には、水晶発振子25が接続され、他方の端子には受信用アンテナ42で受信した姿勢制御信号が増幅器43を介して供給される。そして切替スイッチ41の共通端子が分周器26の入力へ接続される。ここで、受信用アンテナ42に入力される姿勢制御信号のキャリア周波数は、水晶発振子25の発振周波数と同じにしておく。このようにすることにより、分周器26での分周比を変化させなくてもよいので、回路構成が容易になる。
なおここで重要なことは姿勢制御信号のキャリア周波数は電圧制御発振器21の発振周波数より低くすることである。人体を通過する高周波信号は周波数が低い方が人体通過によるロスが小さくなる。ここで、体外機34から送信される信号のレベルや、カプセル内視鏡32から送出され人体を介して外部へ放出される信号のレベルは、法規によって厳しく定められている。ただし、カプセル内視鏡32側から送出される信号は人体によって損失するので、その損失分大きなレベルで送出させることができる。一方、体外機34から送出される信号は、直接空中に放出されることとなるので、カプセル内視鏡32側から送信する信号のレベルに比べて小さなレベルで送信しなければならない。そこで、体外機34から送信する信号の周波数を低い周波数とすることで、人体の通過による信号のロスを小さくし、カプセル内視鏡32の送受信器31で体外機34から送信される姿勢制御信号を確実に受信できるようにしている。
さらに本実施の形態においては、ループフィルタ27と発振周波数制御端子21aとの間に切替スイッチ44が挿入されている。この切替スイッチ44の一方の端子には、ループフィルタ27と送信データ入力端子28に入力された信号が供給される。また、切替スイッチ44の他方の端子には、規定の電圧を発生させる電源回路45が接続されている。なお、本実施の形態において、切替スイッチ44が電源回路45側に接続された場合、電圧制御発振器21は送信時の搬送波の周波数(315MHz)とは異なる周波数としておく。これは、受信時に電圧制御発振器21が送信時と同じ周波数を発振すると、体外機34でこの信号を写真データと取り違えてしまうことを防止するためである。
そして、位相比較器24の出力はローパスフィルタ46を介して受信データ出力端子47に接続される。これによって位相比較器24から出力された狭いパルス幅のパルス信号を、後述する比較器48でレベルが判定可能なように整形する。
このように構成された送受信器31の送信データ入力端子28と受信データ出力端子47には、制御回路6が接続される。これにより、撮像手段4から入力されたデジタル写真データが、送信データ入力端子28へ供給される。一方受信データ出力端子47の出力は、受信データ出力端子47と制御回路6との間に挿入された比較器48を介して供給される。この比較器48は基準電圧49の電圧を閾値とし、この閾値とローパスフィルタ46から出力された信号レベルとを比較することで姿勢制御信号を再生する。そしてこの姿勢制御信号が入力された制御回路6は、振動素子50を振動させて、カプセル内視鏡32の姿勢を変化させる。なお、制御回路6の出力は切替スイッチ41、切替スイッチ44の双方にも接続され、制御回路6が送信と受信との切替えも制御している。
なお、本実施の形態では、切替スイッチ44をループフィルタ27と発振周波数制御端子21aとの間に挿入したが、これは受信データ出力端子47の分岐点以降であれば良い。
では次に本実施の形態における送受信器31の送信と受信との動作を図面を用いて説明する。図3は本実施の形態における送受信器31のタイムチャートである。撮像手段4は1秒間に2枚の写真を定期的に撮影する。つまりデジタル写真データ61は約0.5秒毎の一定の周期62で送られる。なお、本実施の形態におけるデジタル写真データ61は、約4.5Mビット/秒の伝送レートである。一方、姿勢制御信号63は、デジタル写真データ61における最大のデータ送信時間64経過後に受信するように切り替えられる。
制御回路6では、周期的に送られてくるデジタル写真データ61の最初の立ち上がりを検出することで、同期クロック65を再生する。そして、制御回路6は同期クロック65の立ち上がりを検出し、送受信器31を送信器として動作させる。つまり、同期クロック65の立ち上がりでは、切替スイッチ41を水晶発振子25側へ接続し、切替スイッチ44をループフィルタ27側へと切り替える。これによってPLL回路として動作し、位相比較器24が電圧制御発振器21から出力された信号の位相と水晶発振子25から出力された信号との位相を比較し、その位相ずれに応じた電圧が発振周波数制御端子21aへ供給される。このとき電圧制御発振器21は315MHzの周波数にロックされる。この状態において、デジタル写真データが入力されると、ハイの間はデータの電圧分だけ発振周波数制御端子21aの電圧が高くなるので、電圧制御発振器21の周波数がシフトし、FSK変調が行われる。そしてこのようにして変調されたデータは、発振用コイル22から送信される。ここで、同期クロック65においてハイの時間66が、最大のデータ送信時間64よりも長くなるようにすることが重要である。このようにすることによって、確実に送信と受信との切替えが可能となる。
次に制御回路6は、同期クロック65の立下りによって、送受信器31を受信動作へと切り替える。つまり、制御回路6は切替スイッチ41を受信用アンテナ42側へ切替え、切替スイッチ44を基準電圧49側へ切り替える。これにより位相比較器24では受信用アンテナ42から入力された信号の位相と、電圧制御発振器21からの出力信号の位相とを比較し、その位相差に応じたパルス信号を出力する。ここで位相比較器24から出力されるパルス信号はON時間が非常に短いスパイク的なパルス信号であるので、ローパスフィルタ46を通過させることによって、比較器48がハイ時間を検出可能な時間となるような波形へ整形する。
そして比較器48は、閾値(基準電圧49の電圧値)とローパスフィルタ46からの出力レベルとを比較することで、ハイ・ローを検出し、姿勢制御信号が再生される。そして制御回路6はこの姿勢制御信号が入力されると、振動素子50を振動させる。なお、姿勢制御信号の伝送速度は約10Kビット/秒と遅いが、数ビットの指令であるため、受信時間67は非常に短い時間で完了する。従って送信データの非送信時間68の短い時間中でも十分に姿勢制御信号の受信は可能となる。
以上のような構成によって、本実施の形態における送受信器31では、制御回路6が予め定められた時間間隔で、切替スイッチを切り替えることで送信と受信とを切り替える構成としているので、送信用と受信用とにそれぞれ回路を構成する必要はない。具体的には、送信と受信に対し、電圧制御発振器21、発振用コイル22、分周器23、分周器26、位相比較器24や、ループフィルタ27などを共用できるので、小型の送受信器31を実現できることとなる。
なお本実施の形態では、切替スイッチ44で送信と受信とにおける電圧制御発振器21の発振周波数を変化させたが、これは同一の周波数としておいてもかまわない。この場合切替スイッチ44が不要となるので、発振周波数信号の切替スイッチ44でのロスがないので、C/Nは良好となる。ところがこのような場合に、送受信器31で姿勢制御信号を受信している場合に、発振用コイル22から315MHzの送信信号が送出されてしまう。そこでこのような場合には、体外機34(基地局送受信装置の一例として用いた)に収納された基地局受信器71の動作をオフとすることで誤ったデータが出力端子72から検査機器36へ送出されることを防止すれば良い。
その場合例えば、図4に示すように体外アンテナ33は、受信用の体外アンテナ33a(基地局用受信アンテナの一例として用いた)と送信用の体外アンテナ33b(基地局用送信アンテナの一例として用いた)から構成する。さらに、体外機34には体外アンテナ33a、33bのそれぞれに接続された基地局受信器71と基地局送信器73とを設け、これら基地局受信器71と基地局送信器73との出力を基地局制御回路74へ入力する。さらに基地局制御回路74の出力を駆動回路75へ接続することによって、基地局制御回路74は駆動回路75に対して基地局受信器71や基地局送信器73をオン、オフさせる指令を出力する。
具体的には体外機34側においても、図3のタイミングと同じ様にして、デジタル写真データ61の立ち上がりによって基地局受信器71をオンとし、基地局送信器73をオフとする。そして同期クロック65を再生して、この同期クロック65の立下りによって基地局送信器73をオンとし、基地局受信器71をオフとする。このようにすることによって、確実に体外機34を送信と受信とに切り替えることができる。
なお、送受信器31と体外機34の双方において、デジタル写真データ61の信号を基に同期クロック65が再生され、この同期クロック65を基に送受信の切替が行われるので、双方でのデータ送受信に対する同期を確実にとることができる。従って、送受信器31を受信として動作させる時間は、姿勢制御信号の時間に対して大きな余裕を設ける必要がない。従って、送受信器31が受信として動作する時間は短くできるので、ノイズなどが入る可能性が少なくなり、確実な姿勢制御を行なうことが可能となる。
ここで、この基地局制御回路74では、検査機器36が接続されている場合には、再生したデジタル写真データを出力端子72より検査機器36へ出力する。一方、検査機器36が接続されていない場合には、再生したデジタル写真データをメモリ(図示せず)へ格納している。
なお、このような場合には送受信器31において送信時と受信時での電圧制御発振器21の発振周波数は同じとなる。さらに、受信用アンテナ42に入力される姿勢制御信号の周波数を水晶発振子25の周波数と同じとすれば、分周器23や分周器26の分周比を変化させる必要もないので、回路構成が簡素化できる。従って送受信器31を小型化できる。
さらに、本実施の形態においては体外機34を検査機器36と接続したが、これは体外アンテナ33を直接検査機器36へ接続してもよい。ただしこの場合検査機器36に基地局受信器71、基地局送信器73や基地局制御回路74などを設けておくことが必要である。
(実施の形態2)
以下に本実施の形態について図面を用いて説明する。図5は本実施の形態における送受信器81の回路ブロック図である。図5において図1と同じものは同じ番号を用い、その説明は簡略化している。
図5において、実施の形態1と異なるのは、切替スイッチ44と電源回路45を有さず、ループフィルタ27の出力が直接発振周波数制御端子21aへ接続されている点と、分周器23を2つの分周器23aと分周器23bによって構成した点と、受信用アンテナ42と分周器23bとの間に切替スイッチ82が挿入された点である。ここで切替スイッチ82の一方の入力には分周器23aの出力が接続され、他方の入力には増幅器43の出力が供給される。そしてこの切替スイッチ82の共通端子は、分周器23bの入力へ接続されている。ここで、分周器23bの分周比は、分周器26の分周比と同じにしてある。
また、増幅器43と切替スイッチ82との間には増幅器83が挿入される。これは電圧制御発振器21から出力される信号レベルは約0dBmであり、一方受信用アンテナ42で受信した信号のレベルは−40dBmである。分周器23bは電圧制御発振器21のレベルにおいて正常に動作するようにしているので、受信用アンテナ42から入力されたレベルの信号では、分周器23bが正常に動作しない場合がある。そこで、本実施の形態では、増幅器83を挿入することで、切替スイッチ82を切り替えても、分周器23bへ入力される信号のレベルの変動を小さくできる。
そしてこのような構成とすることによって、送受信器81で受信動作を行なう場合に、切替スイッチ41を水晶発振子25側とし、切替スイッチ82を受信用アンテナ42側とすれば、位相比較器24でそれらの信号の位相を比較し、位相差に応じた電圧が出力されることとなる。この場合、位相比較器24は水晶発振子25の周波数を基準として位相比較するので、正確な位相差を検出できる。そしてこの場合、電圧制御発振器21の電源をオフすることもできる。そして特にこのような構成とした場合には、位相比較する基準の信号として、温度などに対して周波数変動が起こりにくい水晶発振子25を用いている。これにより、体温の変動などによる基準周波数が変動しにくいので、安定した精度を得ることができる。従って例えば、高熱の患者に対して検査を行なわなければならないような場合でも、信号の判定精度が良好な送受信器81を実現できる。
本発明にかかる高周波送受信器は、小型な送受信器を得ることができるという効果を有し、カプセル内視鏡等小型化が望まれる送受信器として有用である。
本発明の実施の形態1におけるカプセル内視鏡の回路ブロック図 同、カプセル内視鏡での検査方法の説明図 同、基地局送受信装置におけるタイムチャート 同、基地局送受信装置の回路ブロック図 本発明の実施の形態2における送受信器のブロック図 カプセル内視鏡の断面図 従来のカプセル内視鏡での検査方法の説明図 同、高周波送受信器の回路ブロック図
符号の説明
21 電圧制御発振器
22 発振用コイル
23 分周器
24 位相比較器
25 水晶発振子
26 分周器
27 ループフィルタ
28 送信データ入力端子
41 切替スイッチ
42 受信用アンテナ
46 ローパスフィルタ
47 受信データ出力端子

Claims (6)

  1. 発振周波数制御端子に供給される電圧に応じて発振周波数が変化する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力が接続された第1の分周器と、この第1の分周器の出力が一方の入力に接続されるとともに、他方の入力には基準周波数発振器から出力された信号が第2の分周器を介して接続された位相比較器と、この位相比較器の出力と前記発振周波数制御端子との間に挿入されたループフィルタと、前記発振周波数制御端子へ接続された送信データ入力端子と、前記電圧制御発振器に接続された送信用アンテナと、前記位相比較器の出力が供給されるローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が接続された受信データ出力端子と、前記電圧制御発振器に接続された発振用コイルとを備え、この発振用コイルを送信用アンテナとして用い、前記送信データを体外アンテナを介して体外機へ送信する内視鏡用高周波送受信装置において、前記基準周波数発振器と第2の分周器との間には、受信用アンテナで受信した信号と前記基準周波数発振器からの信号とを選択的に切り替えて、第2の分周器へ出力する第1の切替手段が挿入され、前記送信用アンテナから送信される信号のレベルは、前記体外機から送出される信号のレベルに対し、人体による信号レベルの損失分だけ大きなレベルで送出されるとともに、前記受信用アンテナと前記第1の切替手段との間に第1の増幅器を挿入し、前記受信信号の周波数は、前記送信用アンテナから送出する送信信号の周波数より低く、かつ前記基準周波数発振器が発生する信号の周波数と同じとした内視鏡用高周波送受信装置。
  2. 位相比較器と第1の分周器との間には、一方の入力に前記第1の分周器の出力が供給されるとともに、他方の入力に受信アンテナで受信した信号が供給される第2の切替手段を有した請求項1に記載の内視鏡用高周波送受信装置。
  3. 第2の切替手段の出力位相比較器との間には第3の分周器を有し、この第3と第2の分周器の分周比は同じとした請求項2に記載の内視鏡用高周波送受信装置。
  4. 第2の切替手段の他方の入力には、第1の増幅器の出力が第2の増幅器を介して供給される請求項3に記載の内視鏡用高周波送受信装置。
  5. ループフィルタに接続されるとともに、位相比較器から出力された信号と直流電源とのいずれか一方を選択的に発振周波数制御端子へ供給する第3の切替手段を設けた請求項1に記載の内視鏡用高周波送受信装置。
  6. 第3の切替手段が前記直流電源側へ接続されたときに、電圧制御発振器が出力する信号の周波数は、送信用アンテナから送信される信号の周波数とは異なる請求項5に記載の内視鏡用高周波送受信装置。
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