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JP4577634B2 - 熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ - Google Patents

熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ Download PDF

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JP4577634B2 JP2000271139A JP2000271139A JP4577634B2 JP 4577634 B2 JP4577634 B2 JP 4577634B2 JP 2000271139 A JP2000271139 A JP 2000271139A JP 2000271139 A JP2000271139 A JP 2000271139A JP 4577634 B2 JP4577634 B2 JP 4577634B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、アルミニウム合金押出管の表面に直接ろう材粉末を含有したフラックスを塗布したろう材被覆アルミニウム合金押出チューブに関するものであり、このろう材被覆アルミニウム合金押出チューブは特に耐食性に優れた熱交換器を製造するために使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱交換器は、図2に示されるように、ヘッダーパイプ5と称される左右一対の管体と、そのヘッダーパイプ5の間に互いに平行に間隔を空けて設けられたアルミニウム合金からなる多数のチューブ1と、チューブ1とチューブ1との間に設けられたフィン6とで構成されている。そして各チューブ1の内部空間とヘッダーパイプ5の内部空間を連通させ、ヘッダーパイプ5の内部空間と各チューブ1の内部空間に媒体を循環させ、前記フィン6を介して効率良く熱交換ができるようになっている。
【0003】
この熱交換器を構成する各チューブ1は、図1の斜視図に示されるような複数の冷媒通路穴4を有する断面偏平状のアルミニウム合金押出管3の表面に、ろう材粉末を含有したフラックスを塗布することによりろう材含有フラックス層2を形成したろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ11を用いて作られることが知られており、前記アルミニウム合金押出管3には押出し加工性の優れたJIS1050が用いられており、前記ろう材含有フラックス層2に含まれるろう材としては、Si粉末、
Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、または、
Si:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末が使用されることも知られている。
【0004】
これら従来のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ11を用いて熱交換器を作製するには、互いに平行に間隔を空けて設けられたヘッダーパイプ5に対してろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ11を直角に架設し、各ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ11の端部をヘッダーパイプ5の側面に設けられた開口(図示せず)に挿入し、このろう材被覆アルミニウム合金押出チューブの間に波形のフィン6を配置して組み立て、得られた組立体を加熱炉に装入し加熱すると、ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ11のろう材によりヘッダーパイプ5とチューブ1はろう付けされ固定されるとともにチューブ1と1の間に波形のフィン6がろう付けされ固定された熱交換器が作られる。
【0005】
これら熱交換器は、特に空気に塩分を含む海岸地帯あるいは空気に腐食性ガスを含む工業地帯などの苛酷な環境下において孔食型の腐食が進行し、チューブ1に貫通孔が発生し、冷媒が漏れることで熱交換器の機能が失われることが多々あり、したがって一層優れた耐食性が要求されている。
【0006】
かかる要求に鑑み、近年、Si:0.4〜1.0%を含有し、さらに必要に応じてCu:0.15%以下を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のアルミニウム合金押出管の表面に直接ケイ素粉末を含有するろう材含有フラックス層を形成した耐食性の優れたろう材被覆アルミニウム合金押出チューブが提案されている(特開2000−63970号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開2000−63970号公報に記載のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを用いて製造した熱交換器は確かに従来の熱交換器と比べると、耐食性に優れるものの、実環境で使用する場合、まだ耐食性は不十分であり、さらに耐食性に優れた熱交換器が求められており、この耐食性に優れた熱交換器を製造するためのろう材被覆アルミニウム合金押出チューブが求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、さらに一層耐食性に優れた熱交換器を製造するためのろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを開発すべく研究を行なった結果、アルミニウム合金押出管として、
(a)質量%で(以下、%は質量%を示す)、AlにSi:0.7〜1.2%を添加し、さらにMn:0.1〜1.2%を添加し、さらにTi:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%を添加した組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管、または、
(b)AlにSi:0.7〜1.2%を添加し、さらにMn:0.1〜1.2%を添加し、さらにTi:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%を添加し、さらにCu:0.1〜0.5%を添加した組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管の外表面に、Si粉末、Si:5〜60%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、またはSi:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末を含有したフラックスを塗布したろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを用いて製造した熱交換器は一層の耐食性を示し、さらに押出管を構成するアルミニウム合金にMnが含まれているために、ろう付けして得られた熱交換器のチューブの強度が優れているという研究結果を得たのである。
【0009】
この発明は、上記の研究結果に基づいてなされたものであって、
(1)Si:0.7〜1.2%、Mn:0.1〜1.2%を含有し、さらにTi:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管の外表面に、Si粉末、Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、Si:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末の内のいずれかのろう材粉末を含有したフラックスを塗布してろう材含有フラックス層を形成した耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ、
(2)Si:0.7〜1.2%、Mn:0.1〜1.2%を含有し、さらにTi:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%を含有し、さらにCu:0.1〜0.5%を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管の外表面に、Si粉末、Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、Si:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末の内のいずれかのろう材粉末を含有したフラックスを塗布してろう材含有フラックス層を形成した耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ、に特徴を有するものである。
【0010】
この発明の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブにおいてアルミニウム合金押出管の外表面に塗布されるフラックスはフッ化物系フラックス(例えば、LiF,KF,CaF2,AlF3,SiF4などの弗化物、さらに前記弗化物の錯化合物であるKAlF4,KAlF5など)が好ましい。したがって、この発明は、
(3)前記ろう材含有フラックス層を構成するフラックスは、フッ化物系フラックスである前記(1)または(2)記載の耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ、に特徴を有するものである。
前記(3)記載のろう材含有フラックス層は、前記Si粉末、Al−Si系合金粉末、Al−Si−Zn系合金粉末などのろう材粉末とフラックスの混合物をバインダ樹脂および溶剤と共に混合してスラリー状ペーストを作製し、これを塗布することにより形成することができる。
【0011】
この発明の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブにおいてアルミニウム合金押出管に塗布されるろう材は、Si粉末よりも、Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、またはSi:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末であることが一層好ましい。
【0012】
前記(1)〜(3)記載のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを用いて製造した熱交換器は、耐食性が一段と向上する。したがって、この発明は、
(4)前記(1)、(2)、または(3)記載のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブにフィン材をろう付けして製造した耐食性に優れた熱交換器、に特徴を有するものである。
【0013】
次に、この発明の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを構成するアルミニウム合金押出管およびろう材の成分組成を前記の如く限定した理由を説明する。
【0014】
A.アルミニウム合金押出管の成分組成
Si:アルミニウム合金押出管にSiを多く固溶させることで押出管の電位を貴にし、ろう材部を優先的に腐食させることで押出管への深い孔食の発生を抑制させ、またろう付け性を向上させると共に良好な接合部を形成してろう付け後の強度を向上させる作用を有するが、その含有量が0.7%未満では所望の効果が得られないので好ましくなく、一方、Siを1.2%より多く含有させると、合金の融点を低下させてろう付け時の過剰な溶融を招き、さらに押出し性を低下させるので好ましくない。したがって、アルミニウム合金押出管に含まれるSiは0.7〜1.2%に定めた。Si含有量の一層好ましい範囲は1.0%を越え1.2%以下である。
【0015】
Mn:Mnはアルミニウム合金押出管の電位を貴にし、ろう中に拡散し難いためにフィン材およびろう材層との電位差を大きくとれ、フィン材およびろう材の防食効果をより有効にし、外部耐食性を向上させ、さらに金属間化合物として素地に晶出し、ろう付け後の強度を向上させる作用を有するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られないので好ましくなく、一方、Mnを1.2%より多く含有させると、粗大なAl−Mn系金属間化合物として素地中に分散し、高温での変形抵抗を大きくするために押出し性を著しく低下させるので好ましくない。したがって、アルミニウム合金押出管に含まれるMnは0.1〜1.2%に定めた。Mn含有量の一層好ましい範囲は0.2〜0.8%である。
【0016】
Cu:Cuはアルミニウム合金押出管の電位を貴にし、フィンとの電位差を大きくとれ、外部耐食性を著しく向上させ、さらに素地に固溶してろう付け後の強度を向上させる作用を有するが、その含有量が0.1%未満では所望の効果が得られないので好ましくなく、一方、Cuを0.5%より多く含有させると、Cuはろう付け時に拡散しやすいためにろうと押出管の電位差が小さくなることに加えて、孔食が深さ方向に成長しやすくなるために耐食性が低下するので好ましくない。したがって、アルミニウム合金押出管に含まれるCuは0.1〜0.5%に定めた。Cu含有量の一層好ましい範囲は0.1〜0.3%である。
【0017】
Ti:Tiは、鋳造時にTi濃度が高い部分と低い部分が生成し、このTi分布が押出し成形時に素地中に層状に分布し、Ti濃度が低い部分は高い部分に比べて電位が卑になるため優先的に腐食が進行し、腐食形態が層状となり、深い孔食の発生が抑制されるために耐食性が向上し、また強度を向上させる作用を有するので必要に応じて添加するが、その含有量が0.1%未満では所望のすぐれた効果が得られず、一方、0.2%を越えて含有すると、融点が向上するために鋳造時に溶け残りが発生したり、巨大な金属間化合物が生成しやすくなるために押出加工性が低下する場合が生じるので好ましくない。したがって、Ti:0.1〜0.2%に定めた。
【0018】
Zn:微量のZnは、材料の腐食形態を面状腐食とし、深い孔食の発生を抑制し、したがって耐孔食性を向上させる作用を有するので必要に応じて添加するが、その含有量が0.03%未満では所望の効果が得られず、一方、0.5%を越えて含有すると、腐食速度が増大すると共に、腐食形態は孔食となり、耐食性が低下するので好ましくない。したがって、Zn:0.03〜0.5%(一層好ましくは0.1〜0.4%)に定めた。
【0019】
B.ろう材含有フラックス層
この発明の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを構成するろう材含有フラックス層は、ろう材を粉末状で含むために、ろう付け後は押出チューブ表面全面に溶融したろう材層が形成され、押出チューブの電位が貴な場合は、このろう材層が犠牲陽極材と同等の働きをし、ろう材層が優先的に面状に腐食されるため、深い孔食の発生が抑制され、耐食性が向上する。
このろう材含有フラックス層に含まれるろう材粉末は、従来から知られているSi粉末、Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、またはSi:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末の内のいずれのろう材でも使用できるが、Si:0.7〜1.2%、Mn:0.1〜1.2%を必須成分として含有する組成のアルミニウム合金押出管の外表面に被覆するろう材としては、前記Si粉末よりも前記Al−Si系合金粉末またはAl−Si−Zn系合金粉末の方が好ましく、さらにAl−Si系合金粉末はSi:15〜40%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末が一層好ましく、またAl−Si−Zn系合金粉末はSi:15〜40%、Zn:10〜35%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末が一層好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
表1に示される成分組成のAl合金を溶解し鋳造して、直径20cmビレットを製造し、このビレットを通常の条件で均質化処理したのち押出し加工することにより4個の冷媒通路穴を有し、肉厚:0.4mmを有する偏平押出管l,n,q,およびr、さらにt〜vを成形した。
【0021】
【表1】
Figure 0004577634
【0022】
さらに、ろう材粉末として、平均粒径:10μmを有するSi粉末、
Si:20%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなる組成を有し、平均粒径:20μmのAl−Si系合金粉末、並びに、
Si:20%、Zn:25%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなる組成を有し、平均粒径:20μmを有するAl−Si−Zn系合金粉末、を用意した。
さらにフラックスとしてKAlF4粉末、溶剤としてイソプロアルコール(IPA)、バインダーとして熱可塑性アクリル樹脂を用意した。
【0023】
前記用意した、ろう材粉末、フラックス、溶剤およびバインダーを表2に示される組成となるように配合し混合することによりスラリー状ペーストを作製し、このスラリー状ペーストを表1の偏平押出管l,n,q,およびr、さらにt〜vの表面に塗布することにより本発明ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ(以下、本発明被覆チューブという)1〜4、比較ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ(以下、比較被覆チューブという)1〜2および従来ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ(以下、従来被覆チューブという)を作製した。
【0024】
これら本発明被覆チューブ1〜4、比較被覆チューブ1〜2および従来被覆チューブを、前記スラリー状ペーストを塗布しかつ開口を設けたJISA3003からなるヘッダーの開口に通して熱交換器の枠を作製し、さらに厚さ:0.08mm、フィンピッチ:5mmを有し波形に成形されたJIS3003からなるフィンをチューブとチューブの間に設置してヘッダー部、チューブおよびフィンからなる組立体を製造した。得られた組立体を加熱炉に装入し、窒素ガス雰囲気下で600℃に保持された加熱炉に3分間保持することにより加熱したのち、100℃/minで冷却し、ヘッダー部5、チューブ1およびフィン6からなる図2に示される熱交換器を作製した。
【0025】
このようにして得られた図2に示される熱交換器のチューブ1のろう付けによる強度低下の有無を調べるために、本発明被覆チューブ1〜4、比較被覆チューブ1〜2および従来被覆チューブを窒素ガス雰囲気下で600℃に3分間保持したのち100℃/minで冷却するろう付けを想定した熱処理を施し、その後、室温で引張り試験を行ない、引張り強さを測定してその結果を表2に示した。
【0026】
さらに、得られた熱交換器の耐食性を評価するために、熱交換器に対してJISH8502で規定された塩水水噴霧試験を3000時間行い、熱交換器のチューブ1に発生した最大孔食深さを顕微鏡による焦点深度法により測定し、その結果を表2に示した。
【0027】
【表2】
Figure 0004577634
【0028】
【発明の効果】
表1〜2に示される結果から、本発明チューブ1〜4で製造した熱交換器は、従来チューブで製造した熱交換器に比べてチューブの強度が優れ、さらにチューブに発生した最大孔食深さが小さいところから耐食性に優れており、したがって本発明チューブ1〜4を使用して製造した熱交換器は従来チューブを使用して製造した熱交換器に比べて優れていることが分かる。しかし、この発明の範囲から外れた比較チューブ1〜2(表1において、この発明の条件から外れている値に*印をつけて示した)で製造した熱交換器は強度または耐食性が劣るので好ましくないことが分かる。
【0029】
上述のように、この発明のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブは、耐食性に優れた熱交換器を提供することができ、工業上有用な効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブの斜視図である。
【図2】 熱交換器の斜視図である。
【符号の説明】
1 チューブ
2 ろう材含有フラックス層
3 押出管
4 穴
5 ヘッダーパイプ
6 フィン
11 従来の熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ

Claims (4)

  1. 質量%で(以下、%は質量%を示す)、
    Si:0.7〜1.2%、
    Mn:0.1〜1.2%、
    Ti:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%、
    を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管の外表面に、
    Si粉末、
    Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、
    Si:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末、
    の内のいずれかのろう材粉末を含有したフラックスを塗布してろう材含有フラックス層を形成したことを特徴とする耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ。
  2. Si:0.7〜1.2%、
    Mn:0.1〜1.2%、
    Ti:0.1〜0.2%またはZn:0.03〜0.5%、
    Cu:0.1〜0.5%
    を含有し、残りがAlおよび不可避不純物からなる組成のAl合金からなるアルミニウム合金押出管の外表面に、
    Si粉末、
    Si:5〜60%を含有し、残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si系合金粉末、
    Si:5〜60%、Zn:5〜40%を含有し残部がAlおよび不可避不純物からなるAl−Si−Zn系合金粉末、
    の内のいずれかのろう材粉末を含有したフラックスを塗布してろう材含有フラックス層を形成したことを特徴とする耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ。
  3. 前記フラックスはフッ化物系フラックスであることを特徴とする請求項1または2記載の耐食性に優れた熱交換器用ろう材被覆アルミニウム合金押出チューブ。
  4. 請求項1、2、または3記載のろう材被覆アルミニウム合金押出チューブを使用して製造した耐食性に優れた熱交換器。
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