JP4575618B2 - 自動車用ドアバイザー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアの窓枠に対向する取付け用耳部とその幅方向一辺から外側方へ突出した状態に連設された庇板部とを備えた自動車用ドアバイザーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動車用ドアバイザーは、取付け用耳部の内面(窓枠と対向する面)に接着された両面接着テープで窓枠に取り付けるように構成されていた。
そのため一旦、取り付けてしまうと、取り外しが容易でなく、ドアバイザーを無理に引き剥がしても、両面接着テープの一部が窓枠表面にこびり付いた状態となり、窓枠表面が汚くなるという問題点があった。また、新しいデザインのドアバイザーと交換したい場合、窓枠表面にこびり付いた古い両面接着テープのために、接着面のプライマー処理が不完全となり、付け替えたドアバイザーの取付け状態が不安定になることがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の現状に鑑み、本発明は、両面接着テープを用いて窓枠に取り付ける自動車用ドアバイザーであるにもかかわらず、取外しが容易で、取り外した跡の窓枠表面が汚くなりにくいようにした自動車用ドアバイザーを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明が講じた技術手段は、次のとおりである。即ち、請求項1に記載の発明は、ドアの窓枠と対面する取付け用耳部とその幅方向一辺から外側方へ突出した状態に連設された庇板部とを備えた自動車用ドアバイザーにおいて、前記取付け用耳部の内面に、取付け用耳部の形状に合わせた形状に形成され、且つ、長手方向の複数箇所に切欠き部が形成された弾性シール材を接着すると共に、前記切欠き部の内部にのみ両面接着テープを接着し、当該両面接着テープを窓枠に接着した状態で、前記取付け用耳部と窓枠とをクリップで挟持すべく構成したことを特徴としている。
【0005】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動車用ドアバイザーにおいて、両面接着テープの厚さを弾性シール材の肉厚以下に設定した点に特徴がある。
【0006】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の自動車用ドアバイザーにおいて、取付け用耳部の両面接着テープ接着位置に対応する外面に凹入部を形成し、取付け用耳部と窓枠とを挟持するクリップの一辺側を窓枠の内側面の凹凸と係合し得る断面形状とし、他辺側に前記凹入部と係合する爪を形成した点に特徴がある。
【0007】
上記の構成によれば、取付け用耳部の内面(窓枠と対向する面)に接着した弾性シール材の所々に形成した切欠き部の内部にのみ両面接着テープを接着し、当該両面接着テープによって、ドアバイザーを窓枠に部分的に接着するので、接着面積が小さくて、取外しが容易であり、取外し跡に両面接着テープが残って窓枠が汚くなることを極力防止することができる。それでいて、クリップで取付け用耳部と窓枠とを挟持するので、ドアバイザーの取付け状態が安定し、走行中にドアバイザーが不測に脱落する虞がない。
【0008】
また、請求項2に記載の構成によれば、両面接着テープの厚さを弾性シール材の肉厚以下に設定したので、両面接着テープを窓枠に接着した状態では、弾性シール材が窓枠表面に押し当てられて厚みが減少した状態となり、弾性シール材と窓枠表面との面圧が確保され、良好なシール効果が発揮されることになる。
【0009】
請求項3に記載の構成によれば、両面接着テープによる接着位置に対応する位置において、取付け用耳部と窓枠とをクリップで挟持するので、クリップの挟持力で両面接着テープを窓枠に効果的に押圧することになり、しかも、クリップの一辺側が窓枠の内側面の凹凸と係合し、他辺側に形成した爪が取付け用耳部の外面の凹入部と係合するので、クリップの挟持状態が安定し、より一層、ドアバイザーの取付け状態が安定することになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1〜図4において、Aは、本発明に係る自動車用ドアバイザーの一例を示す。1は合成樹脂製のバイザー本体であり、ドアの窓枠Bと対面する取付け用耳部1aとその幅方向一辺から外側方へ突出した状態に連設された庇板部1bとを備えている。2は、取付け用耳部1aと合致した形状に形成された弾性シール材であり、弾性シール材2には、長手方向の複数箇所に長孔状の切欠き部3が形成されている。
【0011】
各切欠き部3の内部には、外面側に離型紙4aを有する両面接着テープ4が接着され、離型紙4aを剥がして、両面接着テープ4を窓枠Bに接着するようになっている。両面接着テープ4の厚さは、弾性シール材2の肉厚以下に、つまり、弾性シール材2の肉厚と等しいか、やや薄く設定されている。5は、両面接着テープ4の接着位置に対応する位置において、前記取付け用耳部1aと窓枠Bの外縁とを挟持する複数個のクリップである。
【0012】
クリップ5は、ステンレス鋼の薄板や防錆加工を施した金属の薄板を断面略逆U字状に曲げ加工すると共に、その一辺側を窓枠Bの内側面の凹凸と係合し得る断面形状とし、他辺側の一部を内側に切り起こして爪aを形成したものである。
取付け用耳部1aの外面には、両面接着テープ4の接着位置に対応する位置に有底の凹入部bを形成してある。そして、クリップ5で取付け用耳部1aと窓枠Bとを挟持した状態においては、図4に示すように、クリップ5の一辺側が窓枠Bの内側面の凹凸と係合し、他辺側に形成した爪aが前記凹入部bと係合するように構成してある。
【0013】
上記の構成によれば、取付け用耳部1aの内面(窓枠Bと対向する面)に接着した弾性シール材2の所々に形成した切欠き部3の内部にのみ両面接着テープ4を接着し、当該両面接着テープ4によって、ドアバイザーAを窓枠Bの外面に部分的に接着するので、接着面積が小さくて、取外しが容易であり、取外し跡に両面接着テープ4がこびり付いて窓枠が汚くなることを極力防止することができる。それでいて、クリップ5で取付け用耳部1aと窓枠Bとを挟持するので、ドアバイザーAの取付け状態が安定し、走行中にドアバイザーAが不測に脱落する虞がない。
【0014】
また、両面接着テープ4の厚さを弾性シール材2の肉厚以下に設定したので、両面接着テープ4を窓枠Bに接着した状態では、弾性シール材2が窓枠表面に押し当てられて厚みが減少した状態となり、弾性シール材2と窓枠表面との面圧が確保され、良好なシール効果が発揮されることになる。
【0015】
殊に、両面接着テープ4による接着位置に対応する位置において、取付け用耳部1aと窓枠Bとをクリップ5で挟持するので、クリップ5の挟持力で両面接着テープ4を窓枠Bに効果的に押圧することになり、しかも、クリップ5の一辺側が窓枠Bの内側面の凹凸と係合し、他辺側に形成した爪aが取付け用耳部1aの外面の凹入部bと係合するので、クリップ5の挟持状態が安定し、より一層、ドアバイザーAの取付け状態が安定することになる。
【0016】
尚、図示の例では、弾性シール材2が取付け用耳部1aと合致する形状の一枚物に形成されているが、一定幅のテープ状の弾性シール材を、取付け用耳部1aの湾曲部や角部において繋ぎ合わせて、取付け用耳部1aと合致する形状に形成して実施してもよい。このようにすれば、取付け用耳部1aの形状に合わせた弾性シール材2を安価に製作でき、経済的である。
【0017】
【発明の効果】
本発明は、上述した構成よりなるため、両面接着テープを用いて窓枠に取り付ける自動車用ドアバイザーであるにもかかわらず、取外しが容易で、取り外した跡の窓枠表面が汚くなりにくい等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動車用ドアバイザーの一例を示す斜視図である。
【図2】上記自動車用ドアバイザーの要部の斜視図である。
【図3】上記自動車用ドアバイザーの要部の斜視図である。
【図4】上記自動車用ドアバイザーの取付け状態における要部の断面図である。
【符号の説明】
A…自動車用ドアバイザー、1…バイザー本体、1a…取付け用耳部、1b…庇板部、2…弾性シール材、3…切欠き部、4…両面接着テープ、5…クリップ。
Claims (3)
- ドアの窓枠と対面する取付け用耳部とその幅方向一辺から外側方へ突出した状態に連設された庇板部とを備えた自動車用ドアバイザーにおいて、前記取付け用耳部の内面に、取付け用耳部の形状に合わせた形状に形成され、且つ、長手方向の複数箇所に切欠き部が形成された弾性シール材を接着すると共に、前記切欠き部の内部にのみ両面接着テープを接着し、当該両面接着テープを窓枠に接着した状態で、前記取付け用耳部と窓枠とをクリップで挟持すべく構成したことを特徴とする自動車用ドアバイザー。
- 両面接着テープの厚さを弾性シール材の肉厚以下に設定したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドアバイザー。
- 取付け用耳部の両面接着テープ接着位置に対応する外面に凹入部を形成し、取付け用耳部と窓枠とを挟持するクリップの一辺側を窓枠の内側面の凹凸と係合し得る断面形状とし、他辺側に前記凹入部と係合する爪を形成してあることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用ドアバイザー。
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