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JP4569630B2 - クリームチーズ様食品及びその製造法 - Google Patents

クリームチーズ様食品及びその製造法 Download PDF

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Description

本発明はクリームチーズ様食品とその製造法に関るものである。
一般的にクリームチーズは殺菌された乳とクリームとを混合した乳化物を凝乳酵素の働きではなく、醗酵によって酸凝固させた後にホエーを除いて製造されるチーズである。チーズは凝乳後熟成させる熟成タイプと熟成工程をとらない非熟成タイプに分類することが出来るが、クリームチーズは熟成させない非熟成タイプのチーズになる。クリームチーズの脂肪分は33%、たん白質が9%程度である。
近年、クリームチーズがその柔らかい食感と、食べやすい小包装タイプの普及によって、大変需要が伸びてきている。しかし、乳風味が強いことから、継続して食していると飽きてきてしまう点や乳製品が苦手な人、乳アレルギーの人が摂取できない等問題点もあり、乳製品を使用しない新しいタイプのクリームチーズが望まれてきている。
さらに健康に対する関心の高まりから植物性蛋白食品が評価されているが、特に豆乳や分離大豆蛋白を始めとする大豆蛋白原料は「畑の肉」と呼ばれる程良質の大豆蛋白質を含んでいるため健康食品として注目されている。
従来、豆乳などの大豆蛋白原料からクリームチーズ様の食品を製造する試みが種々なされてきているが、このクリームチーズ様食品は通常のチーズよりも脂肪分が多いため、大豆蛋白質と油脂を乳化させることが必須である。そのため一般的に乳化剤やゲル化剤を使用して乳化力を付与していた(特許文献1、2、3)。
しかし乳化を安定させても大豆蛋白質はチーズの原料である乳蛋白質よりも保水性が強い為、食感が粗くざらついた感じになり、乳から製造したクリームチーズのような滑らかな食感のものを製造するのが困難であった。
食感の低下の解決方法としてはプロテアーゼによって大豆蛋白質を加水分解し、蛋白質の保水性を低下させることが考えられる。しかし大豆蛋白質の保水性が低下させると逆に油脂との乳化力までが低下してしまい、加熱殺菌時に油分離が生ずる問題がある。
そのためプロテアーゼ処理を行う場合は一般にクリームチーズに使用されるよりも多量の乳化力のあるカゼインや乳化剤、ゲル化剤の使用が必須であった(特許文献4、5、6)。しかしカゼインを多量に使用すると大豆蛋白原料を使用していることの価値が薄れてしまい、乳化剤やゲル化剤を通常よりも多量に使用すると風味や食感を低下させてしまう。そのため、大豆蛋白原料を使用すると、クリームチーズのように食感が滑らかでかつ風味良好なクリームチーズ様食品は得られていなかった。
(参考文献)
特開昭59−6840号公報 特開昭59−146555号公報 特開昭60−78541号公報 特開昭57−159441号公報 特開昭60−87736号公報 特開昭60−251840号公報
本発明は大豆蛋白原料を使用し、クリームチーズと変わらぬ食感が滑らかで風味良好なクリームチーズ様食品を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意研究を行った結果、市販の豆乳(pH約6.6)などの大豆蛋白原料にプロテアーゼを作用させ、大豆蛋白加水分解物を調製することによって保水性を低下させる前に、予め豆乳のpHを中性ないしアルカリ性領域に調整しておくことにより、容易に食感が滑らかでかつ風味良好なクリームチーズ様食品を得ることができる知見を得て、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、
1.中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼを作用させた大豆蛋白加水分解物と油脂を含む乳化物を、酸性化してなるクリームチーズ様食品、
2.大豆蛋白加水分解物が、豆乳の加水分解物である前記1.記載の食品、
3.大豆蛋白加水分解物が、分離大豆蛋白の加水分解物である前記1.記載の食品、
4.含まれる油脂全体の融点が15〜40℃である前記1.記載の食品、
5.乳化物の酸性化が乳酸発酵による前記1.記載の食品、
6.乳化物の酸性化が酸添加による前記1.記載の食品、
7.酸性乳化物のpHが3.5〜6である前記1.記載の食品、
8.(A)〜(C)の工程を備えることを特徴とするクリームチーズ様食品の製造法、
(A)大豆蛋白原料及び油脂を混合して乳化物を調製する工程
(B)大豆蛋白原料を中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼを作用させる工程
(C)乳化物を酸性処理し、酸性乳化物を得る工程
9.プロテアーゼとして中性ないしアルカリ性プロテアーゼを用いる前記8.記載の製造法、
10.酸性乳化物からホエー成分を除去し、カードを回収する工程を備える前記8.記載の製造法、を提供するものである。
本発明により、乳たん白や乳化剤、ゲル化剤を必須としなくとも、製造中の加熱殺菌によって油分離を起こさず安定な乳化状態を保つことができ、安定な製造が可能である。かつ得られるクリームチーズ様食品は大豆蛋白原料を使用しているのに滑らかな食感を呈する。
本発明のクリームチーズ様食品は、大豆蛋白加水分解物及び油脂の乳化物を酸性化してなるものであり、大豆蛋白加水分解物が、中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼをさせたものであることを特徴とするものである。
大豆蛋白加水分解物を得るための大豆蛋白原料は、特に限定されず、例えば豆乳、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白、分画大豆蛋白、大豆粉、脱脂大豆粉やこれらを製造するときの中間物などを使用でき、目標とする製品の物性、風味、栄養価に応じて適宜選択することができる。
特に風味の観点から豆乳又は分離大豆蛋白を使用するのが好ましい。豆乳を使用する場合、大豆や脱脂大豆から公知の方法により得られる豆乳を用いることが出来、特に限定されない。例えば、丸大豆、大豆粉や脱脂大豆を水浸漬するか又はせずに含水状態にて磨砕して呉となし、これを濾過や遠心分離等の固液分離にて不溶性画分であるオカラを除去して可溶性画分を回収して得ることが出来る。また豆乳にはオカラを除去しないスラリー状のいわゆる大豆乳をも含まれ、この場合オカラ粒子をホモゲナイザーなどの物理的手段や酵素分解などの化学的手段によって微細化したものが好ましい。
なお、他の蛋白としてカゼインなどの乳蛋白原料を添加し、コンパウンドタイプにすることも可能であるが、添加量が多すぎると大豆蛋白原料を使用したクリームチーズ様食品という特徴が小さくなり、また乳蛋白原料を多量に配合すると油分離が生じにくくなるため、本発明の効果を感得しにくくなる。よって大豆蛋白原料および乳蛋白原料の配合重量比は70:30が好ましく、90:10がより好ましく、100:0さらに好ましい。
大豆蛋白原料を酵素分解するに際しては、豆乳の場合は特に必要ないが、粉末状分離大豆蛋白などを使用する場合、加水して粗蛋白質含量が2〜20重量%程度の大豆蛋白溶液としておくのが好ましい。
この大豆蛋白溶液はそのまま酵素分解に供しても良いが、予め加熱殺菌を施しておくことが出来る。殺菌温度は特に限定されないが、例えば60〜155℃、1秒〜30分行うことができる。殺菌装置は特に限定されないが、UHT殺菌が好ましく、直接加熱装置である蒸気吹き込み式加熱得装置や間接加熱装置であるプレート式加熱装置を用いることができる。風味の点では蒸気吹き込み式直接加熱装置が好ましい。
本発明においてたん白分解酵素(プロテアーゼ)は大豆蛋白原料のみに予め単独に作用させておいても良いし、あるいは油脂との乳化物を調製後に作用させても良いが、酵素を中性ないしアルカリ性領域で作用させることが重要である。
ここで「中性ないしアルカリ性領域で作用させる」意味は、かかる領域を維持しつつ酵素を作用させることはもちろん、かかる領域での酵素作用を経た後に酸性領域で酵素を作用させる場合も含む意味である。
すなわち、少なくともプロテアーゼの添加前に大豆蛋白溶液のpHを予め中性ないしアルカリ性領域に調整しておくことが重要である。酵素反応中にpHを当該領域に維持する必要はなく、酵素反応中にpHが7.0未満の酸性となることは構わない。
大豆蛋白溶液のpHを調整する時期は特に限定されず、大豆蛋白原料の製造中、製造後のいずれの時期において行ってもよい。pH調整のためのアルカリの種類は特に制限されず、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの強アルカリや、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの弱アルカリを用いてもよい。大豆蛋白原料として豆乳を使用する場合は、大豆を浸漬する際の浸漬水に炭酸ナトリウムなどの弱アルカリを添加しておけば、豆乳を製造後にpH調整する工程を省略することができ、得られた豆乳をそのまま酵素反応に供することが可能である。
大豆蛋白原料にプロテアーゼを作用させる時期も、大豆蛋白溶液のpHが中性ないしアルカリ性領域に調整されている限り特に限定されず、大豆蛋白原料の製造中、製造後の何れの時期において行っても良い。例えば、豆乳の場合であれば、大豆を浸漬した後や、粉砕した後などにプロテアーゼを作用させることができる。また、分離大豆蛋白の場合であれば、脱脂大豆から豆乳を抽出して酸沈殿させて得られるカードをアルカリで中和し、中性ないしアルカリ性領域に調整して得られるスラリーに対してプロテアーゼを作用させることができる。
酵素反応開始時の大豆蛋白溶液のpHは中性ないしアルカリ性領域であることが必要であり、pH7.0〜8.5が好ましく、pH7.0を超え、pH8.0以下がより好ましく、pH7.0を超え、pH7.5以下がさらに好ましい。
pH8.5よりもアルカリ性領域に調整することも可能であるが、乳化物を酸性にする時に多量の酸を必要とし、乳化物の醗酵を行う場合には醗酵時間が長時間となる。また、いわゆるアルカリ臭を呈することもある。
一方、pH7.0未満で加水分解を始めると、たん白質の凝集が起こりやすくなり、後の工程において油分の分離(オイルオフ)の原因となる。
また酵素反応中、大豆蛋白溶液のpHは徐々に低下するが、反応後のpHは少なくともpH6.7以上、より好ましくはpH6.8以上に維持しておくことが適当である。酵素反応後のpHが6.7未満となると蛋白質の凝集が多くなり、乳化安定性が損なわれ、後の工程において油分の分離(オイルオフ)の原因となる。各プロテアーゼの添加量、時間は、目標とする分解率となるよう適宜定めれば良い。
大豆蛋白質の加水分解に用いるプロテアーゼは、エキソプロテアーゼ又はエンドプロテアーゼを単独又は併用することができ、動物起源、植物起源あるいは微生物起源は問わない。中性ないしアルカリ性領域で酵素反応を行うため、少なくともかかる領域において活性を有する酵素であることが好ましく、中性〜アルカリ性プロテアーゼを使用することがより好ましい。市販品としては例えば、チオールプロテアーゼ(植物由来のパパイン、フィシン、ブロメライン等)、セリンプロテアーゼ(動物由来のトリプシン、キモトリプシン、微生物由来のズブチリシン、カルボキシペプチダーゼ等)などを用いることができる。更に具体的には、植物由来の酵素としては、「パパインW-40」「ブロメラインF」(アマノエンザイム株式会社製)等が、エンドプロテアーゼを含有する酵素としては、バチルス・リケホルミス由来の「アルカラーゼ」(Novozymes Japan Ltd.製)やバチルス・ズブチルス由来の「プロチンA」(大和化成株式会社製)、「プロテアーゼS」「プロレザーFG-F」(アマノエンザイム株式会社製)、「ビオプラーゼSP-15FG」(ナガセケムテックス株式会社製)、「プロチンAC−10」(大和化成株式会社製)等が、エキソプロテアーゼを含有する酵素としては、麹菌由来の「ウマミザイム」(アマノエンザイム株式会社製)等が、エキソおよびエンドプロテアーゼを含有するたん白分解酵素としてアスペルギルス・オリゼ起源の「プロテアーゼM」、「プロテアーゼA」(アマノエンザイム株式会社製)等が例示できる。
なお、上記に列挙するプロテアーゼには従来チーズの製造において酸性領域において凝乳酵素として使用されてきた蛋白質の凝固活性を有する酵素も含まれる。しかし本発明ではこのような酵素を使用する場合でも、大豆蛋白質が酵素分解により凝集しないpH領域で反応させ、従来のように凝乳酵素として働かせないことに特徴を有する。
本発明の大豆蛋白加水分解物は、0.22Mトリクロロ酢酸(TCA)可溶率で表される大豆たん白分解率が、5〜35%、好ましくは10〜40%、より好ましくは15〜30%の部分加水分解物であることが適当である。TCA可溶率が低すぎると乳から得られるクリームチーズのような滑らかな食感のクリームチーズ様食品を得難くなる傾向にある。またTCA可溶率が高すぎると乳化物の乳化安定性が低下する傾向にある。
かかる部分加水分解を行うための酵素の作用時間は、使用するプロテアーゼの活性や量によって異なり、適宜調整すれば良いが、通常5分〜1時間程度、好ましくは15分〜30分程度とすることが適当である。
酵素反応は加熱処理によって酵素を失活させて終了させる。酵素は、使用する酵素の耐熱性にもよるが、通常は70℃〜160℃で30分〜数秒)等で失活させることができる。なお、後の酸性乳化物を加熱殺菌する工程において酵素失活を兼ねて行うと効率的である。
本発明のクリームチーズ様食品は、上記大豆蛋白加水分解物及び油脂を含む乳化物を酸性化してなることを特徴とする。この乳化物は上記大豆蛋白加水分解物を調製後に油脂と乳化させた乳化物でもよいし、大豆蛋白原料と油脂を先に乳化させてからプロテアーゼを作用させた乳化物でもよい。
乳化物の調製に使用される油脂は、動植物性油脂又はこれらの硬化油、分別油、エステル交換油、ジグリセリド、中鎖脂肪酸含有油脂などの加工油脂から選択される一種又は2種以上を使用することが出来る。動植物性油脂の例としては大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、落花生油、サル脂、シア脂、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油、からし油等が挙げられるが、植物性油脂の使用が好ましい。特に口溶けの良好な食感を付与する観点から、パーム分別油、菜種硬化油などが好ましい。油脂の融点は製品の硬さを考慮し適宜選択できるが、15〜40℃が好ましく、20〜37℃がより好ましい。
食品中の油脂添加量は特に限定されないが、5〜25重量%が好ましく、5〜15重量%がより好ましい。油分が多すぎると風味が油っぽくなり、5%より少なくなるとコク味が少なくなる傾向となる。
乳化物を調製するには、公知のホモゲナイザー等の均質化手段を利用することができ、その際の均質化圧力はクリームチーズ様食品の組織の硬さに影響するので、当業者が好みの品質に応じて適宜設定すればよいが、一般には2.5〜15MPa(25〜150kg/cm2)が適当である。
以上のようにして得られた乳化物を酸性化する。すなわち乳化物のpHを酸性に調整する。酸性化手段としては、酸を添加する方法、乳酸菌発酵する方法、あるいはそれらを組合せる方法を利用できる。
酸を添加しpHを下げる場合は、そのまま或いは濃縮して用いることも出来るが、乳酸菌発酵を行う場合には予め殺菌工程に供することが好ましい。かかる殺菌に用いられる殺菌装置としては、通常の殺菌装置であれば特に制限されない。殺菌条件も特に限定されないが、通常80〜160℃で、3秒から15分間程度である。
pH調整のための酸は特に種類に限定なく使用でき、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸や、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、GDL等の有機酸などを例示でき、これらを1種単独又は2種以上を混合して使用することが出来るが、風味上有機酸を用いるのが好ましい。
乳酸醗酵によってpHを下げる場合、乳酸菌は通常のヨーグルトやチーズに使用されるものを使用することが出来、特に限定されない。例えば、ラクトバシルス・ブルガリカス(Lactbacillus bulgaricus)、ラクトバシルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)、ラクトバシルス・ラクチス・サブスピーシーズ・クレモリス(Lactococcus lactis subsp. cremoris)などのラクトバシルス属;ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・ラクチス(Lactococcus lactis subsp. lactis)、ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・ジアセチラクチス(Lactococcus lactis subsp.diacetylactis)、ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・ラクチス・バイオバー・ジアセチラクチス(Lactococcus lactis subsp. lactis biovar diacetylactis)などのラクトコッカス属;ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)などのストレプトコッカス属;ロイコノストック・メセンテオリデス・サブスピーシーズ・クレモリス(Leuconostoc mesenteorides subsp.cremoris)、ロイコノストック・シュードメセンテオリデス(Leuconostoc pseudomesenteorides)などのロイコノストック属;ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)などのビフィドバクテリウム属等の公知の菌株を用いることができる。また、これらの乳酸菌は単独や2種類以上の任意の組み合わせでも使用することが出来る。
醗酵方法についてはバルクスターターを作って添加することも、凍結濃縮菌や凍結乾燥濃縮菌で、直接乳化物に添加することもできる。添加量は、醗酵温度、醗酵時間に応じて調整することが出来る。乳酸醗酵温度は20〜50℃で3〜48時間、好ましくは20〜45℃で4〜30時間が適当である。
発酵を行う場合には予め乳化物にグルコース、マルトース、乳糖などの乳酸菌資化性糖類を添加しておくことが好ましい。添加量は使用する乳酸菌の種類に応じて乳酸を発生させるに十分な量を添加すればよく、通常は乳化物中0.2〜5重量%程度が適当である。
酸性に調整する場合のpHは嗜好に合わせて適宜設定すれば良いが、一般にpH3.5〜6、好ましくはpH3.5〜5.5、より好ましくは4〜5.5、より好ましくは4.5〜5.5が適当である。pHが低すぎると酸味が強くなりすぎる。また、pHが高すぎると醗酵による場合は醗酵の風味が乏しくなる。またホエーを除去して製造する場合はカードの回収率が低くなる。
次に、乳化物を所定のpHに調整した後、必要であればホエーを分離してカードを回収する工程をとることができる。ホエーを分離した場合には固形分が高く固形状ないし半固形状のクリームチーズ様食品を製造できる。分離を行う場合には、従来公知の分離方法を使用すれば良い。遠心分離機の使用が好適ではあるが機械圧搾等も利用することができる。またホエーを分離しない場合は固形分が低く、液状ないしペースト状のクリームチーズ様食品を製造できる。ホエーを分離するかしないかは当業者が製造する食品の用途に適した物性を考慮して適宜決定することが出来る。
次に、上記のホエーを分離しない乳化物又はホエーを除去したカードに、必要により塩化ナトリウムや塩化カリウムなどの塩を添加し、加熱殺菌を行う。加熱条件は特に限定されないが、70〜85℃で1秒〜15分程度が適当である。
加熱殺菌後、必要により均質化を行い、酸性乳化物を得る。均質化は公知のホモゲナイザー等の手段を利用することができる。その時の均質化圧力は1.0〜15MPa(10〜150kg/cm2)が適当である。均質化した後4〜10℃程度まで冷却してクリームチーズ様食品を製造する。
本発明のクリームチーズ様食品には他に、風味付与の目的でチーズフレーバーやミルクフレーバー等の香料;グルタミン酸ソーダ等の調味料;各種香辛料;フルーツピューレ等のピューレ類;フルーツパウダー等のパウダー類;ショ糖、グルコース、ソルビトール、アスパルテーム、ステビア等の甘味料などを含むことができる。また色調の調整の目的でβ−カロチン、アンナットカラーなどの油溶性色素を含むことができる。また澱粉や水溶性大豆多糖類などの増粘安定剤、各種保存料等の添加剤も含むことが出来る。
水分は含量が高いほど食品の物性がペースト状ないし液状に近づき、低いほど固形状に近づくので、必要な物性に合わせて調整すればよい。
なお、乳化安定性を付与するために、レシチン、脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリドなどの乳化剤やローカストビーンガム、グァーガム、キサンタンガム、アラビアガム、寒天、ゼラチン等のゲル化剤も使用することは妨げないが、使用しすぎると風味や食感を損ねてしまうことに留意する。逆に本発明は、かかる添加剤を多量に使用しなくともクリームチーズ様食品が製造できる点に利点がある。よってこれらの乳化安定剤を使用する場合には食品中0.5重量%未満、より好ましくは0.2%未満、さらに好ましくは0.1%未満、最も好ましくは0.05%未満とするのが適当である。
本発明のクリームチーズ様食品は、そのまま喫食用として提供することができる他、例えばスプレッド、フィリング、生クリームやサワークリームの代用品、クリームソースやカレーソース等のソース類、チーズケーキやプリンやババロア等の洋菓子材料などの食品素材として広く利用することができる。
以下に本発明で用いた分析法を記す。
(TCA可溶率)
たん白が1.0重量%になるように水に分散させ十分撹拌した溶液に対し、全たん白に対する0.22Mトリクロロ酢酸(TCA)可溶性たん白の割合をケルダール法、ローリー法等のたん白定量法により測定したものである。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、実施例中の「%」は特に断りがなければ「重量%」を表す。
〔実施例1〕
弱酸性である市販の豆乳(固形分9.0%、pH6.6)1780gを水酸化ナトリウムでpH7.2に調整した後、パーム分別油(融点26℃)200gと乳糖20gを添加してホモミキサーを使用して60℃、15分乳化を行った。乳化後、植物由来のチオールプロテアーゼ「パパインW−40」(天野エンザイム社製)を0.16g添加して30分酵素反応を行った。90℃1分の加熱により酵素を失活させた後、ホモゲナイザーを使用して均質化圧力10MPaで均質化を行い大豆蛋白(豆乳)加水分解物と油脂の乳化物を得た。酵素反応後の乳化物のTCA可溶率は17.7%であり、pHは6.9であった。
800gの乳化物に乳酸菌スターター(Lactococcus lactis subsp. cremoris, Lactcoccus lactis subsp. lactis, Leuconostoc mesenteoides subsp. cremoris, Lactococcus lactis subsp. diacetylactis含有)0.16gを添加して30℃で醗酵を行った。pH5.0まで醗酵を行い、得られた凝固物を12000G×30分の遠心分離によってホエーを分離し、カードを回収した。カード250gに塩化ナトリウム1.2gを添加して75℃15秒の加熱殺菌後、冷却してクリームチーズ様食品を得た。得られた食品の硬さをレオメーターで測定したところ、180gf(直径1cm円形プランジャー使用)であった。
〔実施例2〕 −豆乳のpHの調整方法の変更−
脱皮大豆を原料大豆重量の6倍量の炭酸ナトリウムでpH9.0に調整した水(85℃)に50分浸漬した後、浸漬水を除去し、水切り後、原料大豆重量の4倍量の熱水(95℃)とともに磨砕し、得られた呉を80℃30分間保持後スクリューデカンターでオカラを分離した後145℃4秒の殺菌処理を行い殺菌豆乳を得た。得られた豆乳のpHは7.1となっており、弱アルカリ性であった。
得られた豆乳から実施例1と同様にして乳化物を調製し、酵素反応を行った。酵素反応後の乳化物のTCA可溶率は16.0%であり、pHは6.8であった。次に、得られた乳化物から実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。
〔実施例3〕 −豆乳のpHの変更−
実施例1の市販の豆乳のpHを8.0に調整する以外は、実施例1と同様の方法により乳化物を得た。酵素反応後後の乳化物のTCA可溶率は17.1%であり、pHは7.7であった。次に、得られた乳化物から実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。得られた食品は風味、食感共に実施例1のものと変わりが無かった。
〔実施例4〕 −油脂量の変更−
パーム分別油(融点26℃)の添加量を200gから160gとし、酵素量を0.16gから0.22gに変更する以外は、実施例1と同様の方法により、乳化物を得た。酵素反応後の乳化物のTCA可溶率は22.3%であり、pHは6.8であった。次に、得られた乳化物から実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。
〔実施例5〕 −豆乳の加水分解度の変更−
酵素量を0.16gから0.1gに変更する以外は、実施例1と同様の方法で乳化物を調製した。酵素反応後の乳化物のTCA可溶率は11.0%であり、pHは7.0であった。次に、得られた乳化物から実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。
〔実施例6〕 −豆乳の加水分解度の変更−
酵素量を0.16gから0.44gに変更する以外は、実施例1と同様の方法で乳化物を調製した。酵素反応後の乳化物のTCA可溶率は33.5%であり、pHは6.8であった。
〔実施例7〕 −大豆蛋白原料の種類の変更−
豆乳を豆乳とオカラ分が含まれる市販の大豆乳(固形分10.0%、pH7.1)に変更し、pHを調整することなく酵素反応する以外は、実施例1と同様の方法で乳化物を調製した。得られた乳化物のTCA可溶率は16.0%でった。次に、得られた乳化物から実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。
〔実施例8〕 −非発酵タイプの調製−
乳化物を乳酸発酵に代えて50%乳酸を添加してpH5.0に調整する以外は、実施例1と同様の方法でクリームチーズ様食品を得た。
〔比較例1〕
市販の豆乳(固形分9.0%、pH6.6)のpH調整を行わずに酵素反応を開始する以外は、実施例1と同様の方法により乳化物を調製し、乳酸発酵を行ってクリームチーズ様食品を調製した。
実施例1〜8および比較例1で得られたクリームチーズ様食品の風味を評価し、カードを加熱殺菌した際の油分離の有無を確認することにより品質評価を行った。結果を表1に示す。
(表1)品質評価
Figure 0004569630
実施例1〜8ではいずれもカードを加熱殺菌した際の油分離が生じず、滑らかな組織で風味の良好なクリームチーズ様食品が得られた。しかし、比較例1では油分離が激しく、良好な品質のクリームチーズ様食品を得ることができなかった。比較例1の方法の場合、乳化剤としてショ糖脂肪酸エステルを5g添加した場合には油分離をなんとか抑制することはできたが、クリームチーズ様食品の風味が損なわれてしまった。
すなわち、プロテアーゼによる反応開始時の大豆蛋白原料のpHを中性ないしアルカリ性領域に調整しておくことで、乳化剤などを添加しなくとも加熱時に油分離を起こさず、乳化安定性が高く、かつ風味の良好なクリームチーズ様食品が得られた。
実施例5はTCA可溶率が低いため、やや得られた食感がざらついた感じで滑らかさを失いつつあった。
実施例6では加熱時の油分離は生じていなかったが、さらに酵素量を増量してTCA可溶率を40%にした場合は、乳化がしづらくなる傾向となった。また遊離アミノ酸の量が多くなるためか、アミノ酸の味が強く感じられるようになった。
〔実施例9〕 −分離大豆蛋白の使用例1−
分離大豆蛋白質50g、パーム分別油(融点26℃)130gに水820gを加え、ホモミキサーを使用して60℃、15分間乳化を行った。乳化後、水酸化ナトリウムでpHを7.2に調整後、植物由来のチオールプロテアーゼ「パパインW-40」(天野エンザイム社製)を0.06g添加して30分酵素分解を行った。90℃1分の加熱により酵素を失活させた後、ホモゲナイザーを使用して均質化圧力10MPaで均質化を行い、大豆蛋白加水分解物と油脂との乳化物を得た。酵素反応後のTCA可溶率は15.5%でありpHは6.9であった。得られた乳化物300gを実施例1と同様の操作を行い、乳酸発酵タイプのクリームチーズ様食品を得た。また別途上記の乳化物300gを実施例8と同様の操作を行い、非発酵タイプのクリームチーズ様食品を得た。
〔実施例10〕 −分離大豆蛋白の使用例2−
定法により脱脂大豆1,000gから蛋白質を水抽出し、オカラを除去して脱脂豆乳を得た。脱脂豆乳を塩酸でpH4.5に調整して蛋白質を酸沈させ、遠心分離によりホエーを除去してカードを回収した。このカードに加水して固形分10%の大豆蛋白溶液3,800gを得た。次に該溶液のpHを水酸化ナトリウムで7.6に調整した後、植物由来のチオールプロテアーゼ「パパインW-40」(天野エンザイム社製)を0.38g添加して酵素分解を行った。145℃、5秒の加熱により酵素失活後、スプレードライして、分離大豆蛋白の部分加水分解物を得た。得られた分離大豆蛋白の部分加水分解物のTCA可溶率は13.6%であった。分離大豆蛋白の部分加水分解物90g、パーム分別油(融点26℃)330g、水580gをホモミキサーを用いて、60℃、15分間乳化を行った。乳化後50%乳酸を添加してpHを5.0に調整した後、塩化ナトリウム50gを添加した。ホモゲナイザーを使用して10MPaで均質化した後、75℃、15秒加熱殺菌後冷却してクリームチーズ様食品を得た。
〔応用例1〕 −スプレッドとしての利用−
食パンを2等分に切断し、それぞれの片面に実施例1で得られたクリームチーズ様食品を塗布し、塗布面を内側にしてジャガイモのスライス、ホールコーン、ツナフレークを混合した具材をサンドし、これを焼成してホットサンドを得た。得られたホットサンドはクリームチーズ様食品の塗布によって、ボリューム感を有すると共に、具材の水分がパンに移行するのが防止されて良好な食感を有していた。
〔応用例2〕 −和風ソース(あんかけ)としての利用−
フライパンでゴマ油を熱し、ニンニク、ショウガ、挽肉を炒め、適当な大きさカットした里芋を加え、次いで、だし汁、醤油、みりん、酒、ゴマ油を加えて軽く煮込んだ。これに実施例1で得られたクリームチーズ様食品を加えて全体にからめてとろみを付けた。得られた煮物にかけられたクリームチーズ様食品は、片栗粉で付けたとろみのような自然な物性であり、乳を原料とするクリームチーズでは出すことのできない和風ソースとして良好であった。
〔応用例3〕 −豆乳チーズケーキへの利用−
実施例1で得られたクリームチーズ様食品250gをクリーム状に溶解し、卵2個分の卵黄、レモン半個分のレモン汁を加えてよく混合した。これに生クリーム100ccと小麦粉30gを混合した。これにメレンゲを混合し、成形後に焼成した。得られた豆乳チーズケーキは、通常のチーズケーキのようなしつこさが感じられずあっさりしており、良好であった。

Claims (9)

  1. 中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼを作用させた大豆蛋白加水分解物と油脂を含む乳化物を、pH3.5〜6に酸性化してなるクリームチーズ様食品。
  2. 大豆蛋白加水分解物が、豆乳又は分離大豆蛋白の加水分解物である請求項1記載のクリームチーズ様食品。
  3. 中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼを作用させた大豆蛋白加水分解物と油脂を含む乳化物のpHが6.7以上である、請求項1記載のクリームチーズ様食品。
  4. 大豆蛋白加水分解物の分解率が、0.22Mトリクロロ酢酸可溶率として5〜35%である、請求項1記載のクリームチーズ様食品。
  5. 含まれる油脂全体の融点が15〜40℃である請求項1記載のクリームチーズ様食品。
  6. 乳化物の酸性化が乳酸発酵又は酸添加による請求項1記載のクリームチーズ様食品。
  7. (A)〜(C)の工程を備えることを特徴とするクリームチーズ様食品の製造法。
    (A)大豆蛋白原料及び油脂を混合して乳化物を調製する工程
    (B)大豆蛋白原料を中性ないしアルカリ性領域でプロテアーゼを作用させる工程
    (C)乳化物をpH3.5〜6に酸性処理し、酸性乳化物を得る工程
  8. プロテアーゼとして中性ないしアルカリ性プロテアーゼを用いる請求項7記載のクリームチーズ様食品の製造法。
  9. 酸性乳化物からホエー成分を除去し、カードを回収する工程を備える請求項7記載のクリームチーズ様食品の製造法。
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