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JP4564322B2 - 導電性アクリル繊維の製造方法 - Google Patents

導電性アクリル繊維の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、優れた導電性能を有し、帯電防止効果や電磁波シールド効果が必要とされる衣料およびインテリア用途などに好適に用いられる導電性アクリル繊維およびその製造方法に関するものである。
導電性繊維は静電気を除去する目的で工業用及び家庭用に広く使用されており、静電気に起因する引火・爆発の回避、電子部品の故障防止、衣類のまとわりつき防止、冬場の低湿度期に顕著な衣類、マット、カーペットなどの摩擦帯電に起因するスパーク発生の回避などのためには必要不可欠な材料となっている。
従来、導電性繊維は、繊維表面に導電材料を後加工により複合化する方法、繊維自身に導電材料を使用する方法、導電材料を繊維内部に練り込む方法などにより生産され、各分野で使用されてきた。例えば、後加工技術としてはカーボンブラック、金属、金属化合物などの導電性微粒子を繊維表面に埋め込む方法、銅化合物などの金属化合物を繊維に含浸した後に化学処理して導電性金属化合物を繊維内部または表層に析出させる方法、ポリエーテル化合物やポリエーテルエステル化合物などのイオン伝導性物質を化学的架橋法などの方法により繊維表層部分に固定化する方法などが知られている。
また、繊維自身に導電材料を使用する方法としては、例えば繊維自身に金属繊維、炭素繊維またはπ電子共役系からなる導電性有機ポリマー(ポリピロール等)を用いる方法などが知られている。
導電材料を繊維内部に練り込む方法としては、カーボンブラック、金属、金属化合物などの導電性微粒子をブレンド紡糸または複合紡糸などの方法により複合化する方法や、また、ポリエーテル化合物、ポリエーテルエステル化合物、イオン性化合物、これらの化合物をブロック重合またはグラフト重合したポリマーなどのイオン伝導性物質をブレンド紡糸または複合紡糸などの方法により複合化する方法等が知られている。
上記のような導電性繊維の製造において、例えばカーボンブラック、金属、金属化合物、π電子共役系高分子化合物などの導電性物質を使用するときには、これらの物質を単体で使用する場合であれ、または繊維表面に埋め込んだり、内部に練り込む場合であれ、導電性繊維を得ることができる。また、得られた導電性繊維をその他一般的な繊維に少量ブレンドして織成または編成することにより、繊維製品に良好な制電性を付与できるという利点を有する。しかしながら、これらの導電性物質は一般に着色しているため、白衣などの淡色系製品に使用されると審美性が損なわれる等の問題があり、繊維加工品の用途が限定されるという欠点があった。
一方、ポリエーテル化合物、ポリエーテルエステル化合物、これらの化合物をブロック重合またはグラフト重合したイオン伝導性物質を使用して導電性繊維を製造する場合には、イオン伝導性物質が一般に無色であることから、イオン伝導性物質を複合化した繊維は幅広い用途に使用することができる。しかし、このようなイオン伝導性物質は、電気伝導メカニズムとしては、イオンの移動に依るものであるので湿度依存性が高く、良好な制電性を確保するには通常の繊維に対する導電性繊維のブレンド率を高くする必要がある。その結果、染色性の低下、染色堅牢度の低下、風合いの硬化など繊維加工品本来の特性を損なうなどの欠点があった。
以上のような状況下において、繊維加工品本来の特性を損なうことなく、湿度依存性の無い白色系の導電性繊維を得るために、白色の導電性物質を連続相が形成されるように繊維内に必要最低限の量だけ複合化する技術が要望されていた。
このような要望に応える方法として、酸化スズ、酸化亜鉛、ITO(インジウム・スズ酸化物)、ATO(アンチモン・スズ酸化物)などに代表される導電性セラミックスの微粒子や、これらの導電性セラミックスがコーティングされた微粒子などの白色系の導電性微粒子を繊維に練り込む方法が提案されている。
例えば特許文献1及び特許文献2では、芯鞘複合紡糸を用いて上記白色系の導電性微粒子を芯部に練り込むことにより、導電性の芯鞘複合繊維を製造する方法が開示されている。特に、上記特許文献1によれば、芯部に含有させる導電性微粒子の体積含有率、芯部と鞘部との面積比、芯部の断面積、鞘部の厚みがそれぞれ所定値となるようにして芯鞘複合紡糸された導電性アクリル繊維は、優れた導電性、白度及び糸強度を有し、幅広い用途展開が可能であるとしている。
特許第3227528号公報 特許第3289817号公報
しかし、上記特許文献1及び特許文献2では、例えば芯鞘構造の導電性繊維を乾式紡糸法により紡糸を行うことによって、優れた導電性及び白度を有するアクリル繊維を得ることができるものの、乾式紡糸法を用いる場合には、アクリロニトリルを溶解する有機溶剤がジメチルホルムアルデヒドに限定されていた。一方、湿式紡糸法により紡糸を行う場合、アクリロニトリルを溶解する有機溶剤としては所望する繊維品質に応じて様々な溶剤を選択することができる。しかしながら、湿式紡糸法は乾式紡糸法に比べ導電性能の発現がしにくく、湿式紡糸法により所望の導電性繊維を得るためには、偏芯型である芯鞘複合紡糸ノズルを使用して芯部の位置や鞘部の厚みを高精度に制御するなどの工夫が必要とされた。
湿式紡糸法が乾式紡糸法に比べて導電性能が発現しにくい原因については明確ではないが、乾式紡糸法の場合には、その繊維形成過程が脱溶媒とそれに伴う体積収縮によって起こる為、繊維自体が緻密になり易い。そのため、芯鞘複合紡糸にて芯部に導電性微粒子を練り込んだ場合に導電性微粒子の連続層を形成し易い。一方、湿式紡糸法の場合には、凝固浴による沈殿凝固が起こった後に脱溶媒させるため、乾式紡糸法に比べ繊維中にボイドができやすく、導電性微粒子の連続層を形成し難くなることが考えられる。即ち、乾式紡糸法と湿式紡糸法とでは、繊維形成過程の違いが繊維の導電性能に大きく影響しているものと推察される。
また、湿式紡糸法の場合には乾式紡糸法に比較して紡糸速度が遅い為、通常、生産性を確保するために数1000ホールから数万ホールの多ホール型の紡糸ノズルが用いられる。しかしながら、前述のような偏芯型の芯鞘複合紡糸ノズルを用いて湿式紡糸法により導電性アクリル繊維を製造する場合には、芯成分の紡糸原液と鞘成分の紡糸原液の僅かな粘度バランスの変化によって芯部の鞘部への露出が発生しやすくなり、紡糸時の糸切れや繊維の染色異常などが発生することがあった。そのため、湿式紡糸法によって芯鞘構造のアクリル繊維を安定して製造するためには、紡糸ノズルのホール数は多くても数100程度に調整することが必要とされ、また製造条件も非常に狭い領域に制御して紡糸を行わなければならなかった。すなわち、湿式紡糸法によって所望の導電性や白度を有する導電性アクリル繊維を高い生産性で安定して製造することは非常に困難とされていた。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、優れた導電性及び優れた白度を有する導電性アクリル繊維を湿式紡糸法により高い生産性で安定して製造できる製造方法を提供することにある。
本発明者等は、導電性アクリル繊維を湿式紡糸法により安定して製造するために鋭意実験及び検討を重ねた結果、芯部における導電性微粒子の重量比、アクリル繊維に含有される導電性微粒子の重量割合、紡糸後に行う熱収縮処理の収縮率、さらには鞘成分の紡糸原液の粘度をそれぞれ所定の値に設定して導電性アクリル繊維の製造を行えば良いことを見出して、本発明を完成させた。また、本発明の方法により、乾式紡糸法においても、良好な導電性アクリル繊維を製造することができる。
例えば、従来の導電性アクリル繊維の製造では、上記特許文献1等に記載されているように、芯部に含有させる導電性微粒子の体積含有率、芯部と鞘部との面積比、芯部の断面積、鞘部の厚み等といったパラメータが、それぞれ所定値となるように設定して導電性アクリル繊維の製造を行っていた。
それに対して、本発明は、導電性アクリル繊維を湿式紡糸法により製造する際に、上記に示したような従来とは異なるパラメータをそれぞれ所定の値に設定して導電性アクリル繊維の製造を行うものである。このようにして導電性アクリル繊維を製造することにより、芯部における導電性微粒子の連続層を所定量の導電性微粒子で従来よりも安定して形成することができる。これにより、優れた導電性及び優れた白度を有する導電性アクリル繊維を湿式紡糸法により高い生産性で安定して製造することが可能となる。
すなわち、本発明の導電性アクリル繊維の製造方法は、アクリル系ポリマーを主成分とし、芯部に導電性微粒子を含む芯鞘構造を有する導電性アクリル繊維を製造する製造方法であって、アクリル系ポリマーを有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を鞘成分の紡糸原液と
し、また導電性微粒子(A)とアクリル系ポリマー(B)との重量比(A)/(B)が4以上20以下となるように混合して有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を芯成分の紡糸原液とし、前記鞘成分の紡糸原液の粘度を300poise以下となるように設定するとともに、ノズルの孔数が3000以上である芯鞘型紡糸口金を用いて前記導電性アクリル繊維中に含まれる導電性微粒子の含有量が5重量%以上15重量%以下となるように鞘部と芯部の比率を設定して、湿式紡糸法により紡糸を行った後、30%以上50%以下の熱収縮処理を行うことを最も主要な特徴となしている。特に、このような本発明の導電性アクリル繊維の製造方法は、前記紡糸を湿式紡糸法により行う場合に好適に適用することができる。
また、本発明の導電性アクリル繊維の製造方法においては、前記芯鞘構造の鞘部におけるアクリル系ポリマーのアクリロニトリル含有量が50重量%以上98重量%以下であることが好ましく、さらに、前記導電性微粒子は10-3S/cm以上の導電率を有する酸化チタンまたは酸化亜鉛であることが好ましい。さらにこの場合、前記芯鞘型紡糸口金の孔数が3000以上であることが好ましい。
本発明の導電性アクリル繊維の製造方法は、アクリル系ポリマーを有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を鞘成分の紡糸原液とし、また導電性微粒子(A)とアクリル系ポリマー(B)とを重量比(A)/(B)が4以上20以下となるように混合して有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を芯成分の紡糸原液とし、鞘成分の紡糸原液の粘度を300poise以下となるように設定して、導電性アクリル繊維中に含まれる導電性微粒子の含有量が5重量%以上15重量%以下となるように鞘部と芯部の比率を設定した芯鞘型紡糸口金を用いて紡糸を行った後、30%以上50%以下の収縮率で熱収縮処理を行うことにより、導電性アクリル繊維の芯部に導電性微粒子の連続層を安定して形成して、優れた導電性及び優れた白度を有する導電性アクリル繊維を湿式紡糸法により高い生産性で安定して、しかも簡便に製造することができる。
また、本発明の導電性アクリル繊維の製造方法では、芯鞘構造の鞘部におけるアクリル系ポリマーのアクリロニトリル含有量が50重量%以上98重量%以下であることにより、染色鮮明性、発色性、熱特性に優れた導電性アクリル繊維となる。さらに、アクリル繊維の芯部に含有させる導電性微粒子が、10-3S/cm以上の導電率を有するものであれば、アクリル繊維の導電性をより高めることができる。例えば、このような導電率が10-3S/cm以上となる導電性微粒子としては、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いることができる。
さらに、本発明の製造方法は、芯鞘型紡糸口金により紡糸を行う際に孔数が3000以上である芯鞘型紡糸口金を用いる。このように孔数が3000以上である芯鞘型紡糸口金で紡糸を行うことにより、非常に高い生産性で導電性アクリル繊維を製造することができる。
以下に、本発明の導電性アクリル繊維の製造方法における好適な実施の形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る導電性アクリル繊維の製造方法では、先ず鞘成分の紡糸原液と芯成分の紡糸原液とを準備する。上記鞘成分の紡糸原液としては、アクリル系ポリマーを有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を用意し、また芯成分の紡糸原液としては、導電性微粒子(A)とアクリル系ポリマー(B)とを重量比(A)/(B)が4以上20以下となるように混合して有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を用意する。
本実施形態において、鞘成分及び芯成分の紡糸原液に使用されるアクリル系ポリマーは特に限定されず、従来のアクリル繊維の製造に用いられる一般的なアクリル系ポリマーを用いることができる。特に、例えば以下で説明する紡糸後の熱収縮処理工程において容易に熱収縮を発現できるものを用いることが好ましい。アクリル系ポリマーの組成と緩和による熱収縮の関係については、共重合させるモノマー成分にも左右されるが、一般的に重合体中のアクリルニトリル含有量の少ないほど熱収縮性は高くなる傾向にある。従って、紡糸原液中のアクリロニトリル含有量は、その後の熱収縮処理工程にて所定の熱収縮率が得られるように適切に調整することが望ましい。
特に、鞘成分の紡糸原液については、アクリル系ポリマーのアクリロニトリル含有量が50重量%以上98重量%以下、特に50重量%以上95重量%以下であることが好適である。アクリロニトリルの含有量が50重量%未満では、染色鮮明性、発色性などのアクリル繊維としての本来の特徴が効果的に発現せず、また熱特性をはじめとする他の物性も低下する傾向となる。また、アクリロニトリルの溶解性や染色性等を向上させるためには、アクリロニトリルにアクリル酸エステル等の不飽和単量体を共重合させることが好ましい。
従って、鞘部におけるアクリロニトリル含有量は、不飽和単量体を共重合させることによって、上記のように50重量%以上98重量%以下となるようにすることが好ましく、それにより、アクリル繊維が本来有する特性を失うことなく、優れた染色鮮明性、発色性、熱特性を具備させることができる。なお、本実施形態において、アクリロニトリルと共重合させる不飽和単量体は特に限定されないが、例えばアクリル酸およびアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどを用いることができる。
またこの場合、芯鞘構造を有するアクリル繊維を、芯部が鞘部へ露出するのを抑制して、紡糸時に糸切れを生じさせずに安定して製造するためには、鞘成分の紡糸原液の粘度を調節することが極めて重要であり、鞘成分の紡糸原液の粘度が300poise以下、好ましくは150poise以下となるように、鞘成分の紡糸原液における固形分濃度や温度を制御することが大事である。
一方、芯成分の紡糸原液については、上記のように導電性微粒子(A)とアクリル系ポリマー(B)との重量比(A)/(B)を4以上20以下となるように混合して有機溶剤に溶解する。上記重量比(A)/(B)の値を4以上とすることにより、導電性アクリル繊維を製造した際にそのアクリル繊維中に導電性微粒子の連続相が安定して形成されて十分な導電性能を具備させることができる。一方、上記重量比(A)/(B)が20を超えると、紡糸を行うときに導電性微粒子の分散性の低下や、紡糸原液の曳糸性の低下が生じてしまい、凝固糸引取時あるいは延伸時に芯部の切断が発生しやすくなる。このため、紡糸性が低下するとともにアクリル繊維の導電性能を低下させてしまう。
このとき、芯成分の紡糸原液に含有させる導電性微粒子は、粉末状での導電率が10-3S/cm以上となる白度の高い金属酸化物であることが好適である。このような導電性微粒子としては、酸化チタンまたは酸化亜鉛を好適に用いることができ、またその他にも、例えば酸化錫、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛で表面を被覆した酸化チタンを用いることができる。さらに導電性を一層高めるために、酸化錫、酸化インジウムに対しては酸化アンチモンを、酸化亜鉛に対しては酸化錫、酸化インジウム、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ゲルマニウム等を併用することができる。またこの場合、紡糸原液に含有させる導電性微粒子の形態は特に限定されないが、微粒子が粒状の場合には平均粒径が3μm以下であることが、アクリル繊維の製造における原液の濾過工程及び紡糸工程での安定性の面から好ましい。
また、上記鞘成分及び芯成分の各紡糸原液を調整するための有機溶剤については、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶剤を好ましく用いることができるが、特に限定されるものではなく、アクリル繊維の紡糸で一般的に用いられるその他の有機溶剤を選択することもできる。
本実施形態において、上記鞘成分及び芯成分の各紡糸原液の固形分濃度、及び温度についても特に制限はないが、固形分濃度が低過ぎると紡糸後の繊維中にボイドが発生しやすく、結果として繊維物性を低下、導電性能の低下につながる恐れがある。従って、鞘成分の紡糸原液中の固形分濃度は5重量%以上であることが好ましく、また芯成分の紡糸原液中の固形分濃度は30重量%以上であることが好ましい。
次に、上記のように準備した鞘成分及び芯成分の紡糸原液を、芯鞘型紡糸口金を用いてアクリル繊維中に含まれる導電性微粒子の含有量が5重量%以上15重量%以下となるように鞘部と芯部の比率を設定して湿式紡糸法により紡糸を行う。紡糸を行う際に、繊維中に含まれる導電性微粒子の含有量が5重量%未満の場合には、導電性微粒子が少ない為にアクリル繊維に対して目標とする優れた導電性能を付与することができない。一方、導電性微粒子の含有量が15重量%を超える場合には、導電性アクリル繊維を製造したときに繊維白度に劣るため、その製品用途が限定されるという問題が生じる。
なお、上記湿式紡糸法については、従来のアクリル繊維の製造で一般的に用いられている方法と同様にして行うことができ、例えば鞘成分及び芯成分の紡糸原液を芯鞘型紡糸口金から有機溶剤と水からなる凝固液中に吐出して固化させることによって紡糸を行うことができる。
このとき、芯鞘型紡糸口金としては、孔数が3000以上、特に5000以上である紡糸口金を用いることが好ましく、このように孔数が3000以上である芯鞘型紡糸口金を用いて紡糸を行うことにより、非常に高い生産性で導電性アクリル繊維を製造することができる。
そして、上記湿式紡糸によって得られた凝固糸は、その後、延伸、脱溶剤、油剤付与、乾燥緻密化等の各処理が施された後、30%以上50%以下の収縮率で凝固糸を収縮させる熱収縮処理が行われる。上記の延伸、脱溶剤、油剤付与、乾燥緻密化等の各処理における処理方法や処理条件は特に限定されず、必要に応じて適宜変更することができる。例えば延伸処理については、80℃以上の熱水中で脱溶剤を伴いながら行うことができ、また、紡糸安定性、得られる繊維の物性などを考慮すると、その延伸倍率については3〜10倍程度、特に4〜7倍に設定することが好ましい。
また、上記熱収縮処理は、優れた導電性を付与する為に芯部の導電性微粒子間の距離を近づけるために行われる工程であり、非常に重要である。この熱収縮処理において、アクリル繊維の収縮率が30%未満の場合は、導電性微粒子間の距離を十分に近づけることができなくなり、目標とする優れた導電性能を付与することができない。一方、収縮率が50%より大きい場合はアクリル繊維が脆くなり易く、その後紡績工程を行う際に紡績工程通過性が低下するという問題が生じる。
上記熱収縮処理は、湿熱下または乾熱下のどちらの雰囲気下で行われても良いが、繊維の着色などを考慮すると湿熱下で行うことが好ましい。また、この熱収縮処理において、アクリル繊維の収縮率は、前述した繊維中のアクリルニトリル含有量や紡糸後の延伸時の延伸倍率によって左右される。そのため、熱収縮処理の処理条件は、アクリル繊維を上記所定の収縮率で収縮させることができるように、アクリルニトリル含有量や延伸倍率等の条件と組み合わせて適宜設定することが好ましい。例えば、熱収縮処理を150℃以下、好ましくは130℃以下の処理温度で行って30%以上50%以下のアクリル繊維の収縮率が得られるように、紡糸原液中のアクリルニトリル含有量や延伸処理条件等を適切に設定することが可能である。
以上のようにして導電性アクリル繊維を湿式紡糸法によって製造することにより、例えば従来のように芯部の位置や鞘部の厚み等を高精度に制御せずとも、導電性アクリル繊維の芯部に導電性微粒子の連続層を安定して形成でき、優れた導電性及び優れた白度を有する導電性アクリル繊維を高い生産性で簡便に、しかも安定して製造することができる。
また、このようにして製造された導電性アクリル繊維であれば、優れた導電性及び優れた白度を有するため、例えば帯電防止効果や電磁波シールド効果が必要とされる淡色系繊維加工品等にも用いることができ、様々な用途に適用することができる。特に、このような導電性の優れたアクリル繊維を用いて繊維製品を製造した場合、繊維製品に優れた制電性を付与して静電気を効果的に除去することができるため、例えば静電気による衣類のまとわりつきを防止したり、また、静電気に起因する引火・爆発の回避、電子部品の故障防止、衣類、マット、カーペットなどの摩擦帯電に起因するスパーク発生の回避等の効果を容易に達成することができる。
なお、上記実施形態では、導電性アクリル繊維の紡糸を湿式紡糸法により行う場合を主に説明しているが、本発明はこれに限定されず、例えば乾式紡糸法によって紡糸を行うこともできる。このように乾式紡糸法により紡糸を行う場合であっても、湿式紡糸法の場合と同様に、優れた導電性及び優れた白度を有する導電性アクリル繊維を高い生産性で安定して製造することができる。
以下、本発明の導電性アクリル繊維のより具体的な実施形態として、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、実施例において、芯鞘複合状態の評価、単繊維電気抵抗値の測定及び摩擦帯電圧の測定については以下の方法にて実施した。
(芯鞘複合状態の評価)
得られた導電性アクリル繊維を光学顕微鏡にて観察し、芯鞘複合状態を確認した。導電性アクリル繊維の芯鞘複合状態は以下の基準で評価した。
○:芯鞘複合率が90%以上 ×:芯鞘複合率が90%未満
(単繊維の電気抵抗値の測定法)
下記に示す実施例1〜4及び比較例1〜7のそれぞれの条件で製造された導電性アクリル繊維を、正確に1cm離して銀ペースト(藤倉化成株式会社製ドータイト)により金属端子に接着した。この金属端子間に温度20℃、相対湿度40RH%の雰囲気において1000Vの直流電圧を印加し、金属端子間の抵抗値を測定した(東亜電波株式会社製SM−8210)。
(実施例1〜4及び比較例1〜9)
鞘成分の紡糸原液として、以下の3種類の紡糸原液(a1〜a3)を準備した。先ず、鞘成分の紡糸原液(a1)として、アクリロニトリル91重量%、酢酸ビニル9重量%からなるアクリル系ポリマーを、固形分濃度が20重量%となるようにジメチルアセトアミドに溶解した有機溶剤溶液を作製した。また、鞘成分の紡糸原液(a2)として、アクリロニトリル94重量%、アクリル酸メチル6重量%からなるアクリル系ポリマーを、固形分濃度が20重量%となるようにジメチルアセトアミドに溶解した有機溶剤溶液を作製した。更に、鞘成分の紡糸原液(a3)として、アクリロニトリル93重量%、酢酸ビニル7重量%からなるアクリル系ポリマーを、固形分濃度が25重量%となるようにジメチルアセトアミドに溶解した有機溶剤溶液を作製した。
一方、芯成分の紡糸原液として、アクリロニトリル93重量%、酢酸ビニル7重量%からなるアクリル系ポリマーと、導電性酸化チタン微粒子(石原産業株式会社製ET−500W:粒径0.2〜0.3μm、導電率0.4S/cm)と、ジメチルアセトアミドとを、固形分濃度、及び導電性酸化チタン微粒子とアクリル系ポリマーとの重量比(A)/(B)がそれぞれ以下の表1に示す値となるように混合することによって、4種類の紡糸原液(b1〜b4)を得た。
Figure 0004564322
上記で作製した3種類の鞘成分の紡糸原液a1〜a3と、4種類の芯成分の紡糸原液b1〜b4とを、表2に示した実施例1〜4及び比較例1〜9の組み合わせとなるように用いた。またその際に、紡糸時の鞘成分の紡糸原液が表2に示す粘度となるように紡糸原液温度を設定した。そして、これらの鞘成分の紡糸原液と芯成分の紡糸原液とを、孔数が5000、孔径φが0.07mmの芯鞘型紡糸口金により、繊維中の導電性酸化チタン微粒子の含有量が表2に示す値となるようにそれぞれ芯部と鞘部の比率を設定して、40℃、55重量%のジメチルアセトアミド水溶液中に吐出し、凝固させた。
得られた凝固糸は、95℃の熱水中での延伸(延伸倍率は5倍)、脱溶剤、油剤付与、乾燥緻密化の各処理を施した後、熱収縮処理にて加圧水蒸気下120℃で熱収縮させることにより、単繊維繊度4.0dtexの導電性アクリル繊維を製造した。なお、この熱収縮処理における各アクリル繊維の収縮率を表2に合わせて示す。
Figure 0004564322
その後、得られた実施例1〜4及び比較例1〜9の各導電性アクリル繊維は、上記で説明した手法により、芯鞘複合状態の評価を行った。また、芯鞘複合状態が良好であった実施例1〜4及び比較例1〜7の各導電性アクリル繊維については、上記で説明した単繊維の電気抵抗値の測定法により、単繊維電気抵抗値の測定を行った。それらの芯鞘複合状態の評価結果及び単繊維電気抵抗値の測定結果を表3に示す。
さらに、芯鞘複合状態が良好であった実施例1〜4及び比較例1〜7の各導電性アクリル繊維と、単繊維繊度2.2dtexの市販のアクリル繊維(三菱レイヨン株式会社製 H815)とを、重量比率が3/97、5/95、10/90となるようにそれぞれ混綿して紡績糸(OE紡積、綿番手1/20)を形成し、得られた紡績糸を用いて16ゲージの天竺編地を作製した。その後、作製した各天竺編地に対して、上記で説明した摩擦帯電圧測定を実施した。その摩擦帯電圧測定の結果も表3に合わせて示す。
Figure 0004564322
表3に示したように、鞘部紡糸原液の粘度が300poiseを超える比較例8及び9に関しては、アクリル繊維の芯鞘複合状態が非常に悪い結果となり、繊維品質面で劣るものであった。一方、実施例1〜4の導電性アクリル繊維を用いて作製した繊維製品は、摩擦帯電圧が何れも3000V以下の値を示し、優れた制電性を有することが確認できる。一般に、上記実施例1〜4のように摩擦帯電圧が3000V以下である場合、静電気による衣服のまとわりつきやパチパチする不快感がなくなるといわれている。また、上記実施例1〜4の導電性アクリル繊維を用いて作製した天竺編地を目視にて観察したところ、何れの編地も優れた白度を有していることが確認された。
本発明の導電性アクリル繊維は、帯電防止効果や電磁波シールド効果が必要とされる衣料およびインテリア用途などに好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. アクリル系ポリマーを主成分とし、芯部に導電性微粒子を含む芯鞘構造を有する導電性アクリル繊維を製造する製造方法であって、アクリル系ポリマーを有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を鞘成分の紡糸原液とし、また導電性微粒子(A)とアクリル系ポリマー(B)との重量比(A)/(B)が4以上20以下となるように混合して有機溶剤に溶解した有機溶剤溶液を芯成分の紡糸原液とし、前記鞘成分の紡糸原液の粘度を300poise以下となるように設定するとともに、ノズルの孔数が3000以上である芯鞘型紡糸口金を用いて前記導電性アクリル繊維中に含まれる導電性微粒子の含有量が5重量%以上15重量%以下となるように鞘部と芯部の比率を設定して、湿式紡糸法により紡糸を行った後、30%以上50%以下の熱収縮処理を行うことを含んでなることを特徴とする導電性アクリル繊維の製造方法。
  2. 前記芯鞘構造の鞘部におけるアクリル系ポリマーのアクリロニトリル含有量が50重量%以上98重量%以下であることを含んでなる請求項1に記載の導電性アクリル繊維の製造方法。
  3. 前記導電性微粒子の導電率が10-3S/cm以上であることを含んでなる請求項1又は2に記載の導電性アクリル繊維の製造方法。
  4. 前記導電性微粒子が酸化チタンまたは酸化亜鉛であることを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の導電性アクリル繊維の製造方法。
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