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JP4557460B2 - ローラガイド装置 - Google Patents

ローラガイド装置 Download PDF

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JP4557460B2 JP2001179225A JP2001179225A JP4557460B2 JP 4557460 B2 JP4557460 B2 JP 4557460B2 JP 2001179225 A JP2001179225 A JP 2001179225A JP 2001179225 A JP2001179225 A JP 2001179225A JP 4557460 B2 JP4557460 B2 JP 4557460B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芯間調整可能であるローラガイド装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば実用新案登録第1474413号や実用新案登録第1884818号に開示されているローラガイド装置では、ローラホルダに主ガイドローラと副ガイドローラとを取り付けて、支点ピンを中心にして開閉することでガイドローラ間隔を中心振り分けに調整し、圧延材を圧延機側に案内誘導するダブルローラ型のものである。
また、実用新案登録第1921442号に開示されているローラガイド装置では、複数個のガイドローラを中心振り分け可能に移動させる芯間調整技術が明記されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記ダブルローラ型のローラガイド装置では、主ローラの芯間調整は支点ピンを中心としたローラホルダのハの字開閉調整であり、主ローラの調整後に副ローラの再調整が必要であった。そしてこれらのローラガイド装置を竪形圧延スタンドに設置する場合に、下側に配置されるローラホルダはその回転方向からプレッシャースクリューによって剛に支持されるが、特に上側に配置されるローラホルダはスプリングで支持されることになるので、ローラホルダの先端部がガイドローラの重みで垂下しやすく、いわゆる「頭下がり」が発生し、このために上下に配置されたガイドローラをパスラインに対して中心振り分け可能にするための改良装置の提案が必要とされた。
また、上記実用新案登録1921442号に開示されているローラガイド装置では、上述した副ローラの再調整が必要である点や「頭下がり」の点が解消されており、複数のガイドローラを同時に中心振り分けに芯間調整が可能であるが、パスライン合わせの調整は、横スライド機構、若しくはレストバー上でのローラガイド装置全体の手作業での移動で行っていた。このパスライン調整の段階では、クランプを止めているクランプボルトを緩めて、ローラガイド装置の横移動後にクランプを締め付けるためにクランプボルト締め付け作業が必要であり、さらに、一度クランプを緩めることにより、ガタ分の横ズレが発生し、正確な位置調整が非常に難しい問題があった。特に竪形圧延スタンドではクランプを緩めると、ローラガイド装置が落下するおそれがあるため、ローラガイド装置を支えながら位置を微調整しなければならず、作業者に多大な負担をかけていた。またこの従来例ではガイドローラの間隔中心をパスラインに調整する機能を備えていないために、パスラインの精度の良い調整を図るために装置の改良が期待されていた。
本発明の目的は、パスラインの精度の良い調整を簡単かつ迅速に行えるようにして、圧延材を常に正確に圧延ロールに案内することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るローラガイド装置の特徴は、ガイドボックス、一対のローラホルダ、パスライン調整機構及び中心振分間隔調整機構を具備しているところにある。上記各ローラホルダは、上記ガイドボックスにそれぞれ支持されていると共に、ガイドローラを設けており、ガイドローラ間で圧延材を誘導可能なものである。上記パスライン調整機構は、少なくとも一対の第一偏芯軸と、第一偏芯軸を動作させるための第一作動手段とを備えている。上記各第一偏芯軸は上記ガイドボックスに回転可能に設けられており、上記第一作動手段は上記第一偏芯軸を互いに同一方向へ回転駆動させるものである。上記中心振分間隔調整機構は、少なくとも一対の第二偏芯軸と、第二偏芯軸を動作させるための第二作動手段とを備えており、上記各第二偏芯軸は上記ローラホルダに上記第一偏芯軸と同軸的に回転可能に設けられており、上記第二作動手段は上記第二偏芯軸を互いに逆方向へ回転駆動させるものである。上記各ローラホルダは、上記第一偏芯軸及び各第二偏芯軸とそれぞれ連動関係にある。上記両ローラホルダは、上記第一偏芯軸の互いに同一方向の回転に伴ってその間隔を維持しながら上記間隔の中心をパスラインに調整可能である。上記ガイドローラの間隔は、上記第二偏芯軸の互いに逆方向の回転に伴って調整可能である。
【0005】
【作用】
ガイドローラの間隔中心をパスラインに調整するためのパスライン調整機構は、第一作動手段が第一偏芯軸を互いに同一方向に偏芯回転させるため、第二偏芯軸の偏芯回転に伴って、ローラホルダを並行移動させてガイドローラ間隔中心のパスライン調整が行われる。
ガイドローラ間隔を調整するための中心振分間隔調整機構は、第二作動手段が第二偏芯軸を互いに逆方向に偏芯回転させるため、第二偏芯軸の偏芯回転に伴ってローラホルダが中心振り分けに連動し、上記ローラホルダのガイドローラ間隔が調整される。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示すローラガイド装置において、ガイドボックス1は、その先端部側(図1右端部側)を圧延機の圧延ロールRに向けて、しかもこの圧延機の入口に設けられる。ガイドボックス1には、図1及び図4に示すように図上下一対のローラホルダ2,2が互いに対向して設けられていると共に、パスライン調整機構M1及び中心振分間隔調整機構M2が配置されている。
各ローラホルダ2は、ガイドボックス1に同軸的な位置関係にある少なくとも一対の第一、第二偏芯軸3,4を介して支持されている。これらのローラホルダ2は互いに接近離反可能となっている。各ローラホルダ2の先端部には、メインガイドローラ5がローラ支持軸6にこれを回転中心として回転自在に軸支されている。ローラホルダ2にはメインガイドローラ5に隣接してその後方にサブガイドローラ7が、偏芯ローラ支持軸8にこれを回転中心として回転自在に軸支されている。メインガイドローラ5及びサブガイドローラ7は、ローラホルダ2と共に圧延材を圧延ロールRに誘導するための案内部を構成している。図1及び図2に示すように、各偏芯ローラ支持軸8にはギアホイール9を設けてあり、双方のギアホイール9にはサブローラ調整軸10のピニオン10aが噛み合っている。
サブローラ調整軸10を回動させることにより、ピニオン10aの回転力がサブガイドローラ7に伝えられ、サブガイドローラの間隔がパスラインに対して中心振り分けで芯間調整可能なものとなっている。
【0007】
ここで、パスライン調整機構M1について説明する。
パスライン調整機構M1は、図1に示すように、第一偏芯軸3と、第一作動手段を構成しているアイドルギア11、スライド調整軸12及び平行移動調整ラチェット13とからなる。
図1乃至図3に示すように、第一偏芯軸3はガイドボックス1に回転可能に設けられている。第一偏芯軸3はガイドボックス1に図1左右一対のものであり、第一偏芯軸3と同様の第一偏芯軸が図上側に対向して配置されている。図に示す例では、第一偏芯軸3は4本がガイドボックス1に起立されている。各第一偏芯軸3はその頂部外周にギア部(図1ではギア部3a,3b)を形成してある。各第一偏芯軸3はその偏芯回転が後述する各第二偏芯軸4の偏芯回転を伴い、これによりローラホルダ2が連動可能である。アイドルギア11は、図1右端部及び左端部の両側に対に設けられていると共に、図上下で対向する各第一偏芯軸3のギア部3a,3b間にそれぞれ配置されている。両アイドルギア11は、片側(図1上側)に位置しているギア部3bと噛み合わされている。またスライド調整軸12は図1左右方向に沿って設けられており、 ガイドボックス1上に取り付けられているぺデスタル14によって回転自在に軸受けされている。スライド調整軸12の先後各端部側にギア部12aをそれぞれ設けてある。双方のギア部12aは、片側(図1下側)に位置しているギア部3aと、アイドルギア11との間でそれぞれと噛み合わされている。平行移動調整ラチェット13はスライド調整軸12の後端部に接続されている。平行移動調整ラチェット13の回転力は、操作部13aを回転操作することにより、スライド調整軸12に伝達される。スライド調整軸12の回転は、相互に噛み合わされているギア部12a及びアイドルギア11を通じてギア部3a,3bを経て第一偏芯軸3に伝達される。このように、ギア部12a、アイドルギア11及びギア部3a,3bはスライド調整軸12の回転力を第一偏芯軸3へ伝えるための伝達機構を構成している。
パスライン調整機構M1では、平行移動調整ラチェット13によるスライド調整軸12の回転力が全ての第一偏芯軸3に伝達され、第一偏芯軸3を同時に同量だけ同方向へ偏芯回転させることでローラホルダ2の並行移動による位置調整が行われ、その結果としてメインガイドローラ5及びサブガイドローラ7の芯間のパスライン調整が行われる。
【0008】
また中心振分間隔調整機構M2について説明する。
中心振分間隔調整機構M2は、図4及び図5に示すように第二偏芯軸4と、第二作動手段を構成している中心振分間隔調整軸15と、対の伝達軸16と、中心振分間隔調整ラチェット17とからなる。
第二偏芯軸4は、ローラホルダ2に回転可能に設けられている。第二偏芯軸4はローラホルダ2に図4左右一対のものであり、第二偏芯軸4と同様の第二偏芯軸が図上側に対向して配置されている。図に示す例では、第二偏芯軸4は4本がローラホルダ2内に挿入されている。各第二偏芯軸4は、図2及び図5に示すように上端部の外周にギア部4aを形成している管体からなる。図5では、各第二偏芯軸4はその内部に第一偏芯軸3が回転可能に挿入されている。ギア部4aはローラホルダ2内上部に位置しており、第二偏芯軸4の偏芯回転に伴ってローラホルダを連動させるものである。中心振分間隔調整軸15は、ガイドボックス1の後側(図1左側)でかつ図上下方向に沿って配置されている。図4に示すように、中心振分間隔調整軸15の両端にギア部15aを形成している。また伝達軸16は、中心振分間隔調整軸15と直行する方向に、しかもガイドボックス1の両側壁外側にそれぞれ配置されている。各伝達軸16には、先端部から後端に向けて三箇所にギア部16a,16b,16cを形成してある。ギア部16a,16bは第二偏芯軸4のギア部4aに噛み合わされている。各伝達軸16の後端部に位置しているギア部16cは、中心振分間隔調整軸15の両端のギア部15aに噛み合わされている。中心振分間隔調整ラチェット17は中心振分間隔調整軸15の一端部側に接続されている。中心振分間隔調整ラチェット17の回転力は、操作部17aを回転操作することにより、中心振分間隔調整軸15に伝達される。中心振分間隔調整軸15の回転は、ギア部15aを通じて伝達軸16に伝えられ、そしてギア部16a,16bを経て第二偏芯軸4に伝達される。このように、伝達軸16、ギア部16a,16b,16c、ギア部15a及びギア部4aは中心振分間隔調整軸15の回転力を第二偏芯軸4へ伝えるための伝達機構を構成している。
中心振分間隔調整ラチェット17による中心振分間隔調整軸15の回転が全ての第二偏芯軸4に伝達される。上記中心振分間隔調整機構M2は、第二偏芯軸4を中心振り分けに同量だけ偏芯回転させることでローラホルダ2の芯間調整を行い、これにより図1上下で対向しているメインガイドローラ5及びサブガイドローラ7の芯間調整を行うものである。
図2及び図3において、ガイドボックス1の後端部には圧延材の形状と近似する形状の孔形を有するエントリーガイド18が挿入されており、このエントリーガイドはガイドボックス1に固定されている。ローラホルダ2は、バネ19よって外側に押しつけられており、ローラホルダと第二偏芯軸4、そして第一偏芯軸3と第二偏芯軸4とのガタを防止し、より正確なローラガイド位置の調整が可能となっている。
【0009】
次に、ガイドローラ5の芯間調整方法について説明する。
まず、ガイドローラ5,7の間隔中心をパスラインの中心に一致させるための調整をし、ついでガイドローラ5,7の間隔を調整し、最後に必要に応じてサブガイドローラ7の間隔の微調整をする。
そこで、芯間調整方法を具体的に説明する。
まず、パスラインを調整するために平行移動調整ラチェット13を操作して、スライド調整軸12を回転させると、この回転がスライド調整軸のギア部12aを介して、第一偏芯軸3のギア部3a及びアイドルギア11に伝えられ、全ての第一偏芯軸が同一方向に偏芯回転する。その結果、第二偏芯軸3に偏芯軸支されているローラホルダ2が図1上下同方向へ動く(並行移動する)。
平行移動調整ラチェット13を適宜に操して、ローラホルダ2の動作により、ガイドローラ5の間隔中心をパスラインに一致するように調整する。
パスライン調整作業を終えた後、ガイドローラ間隔を調整するための中心振分間隔調整ラチェット17を操作させると、中心振分間隔調整軸15が回転し、この回転が中心振分間隔調整軸の両端のギア部15aを介して各伝達軸16の後端のギア部16cに回転を伝え、伝達軸が回転する。この回転はギア部16a,16bを通じて第二偏芯軸4のギア部4aに伝えられ、第二偏芯軸が偏芯回転し、その結果、この回転に連動してローラホルダ2が中心振り分けされ、ガイドローラ5,7の間隔が調整される。
またサブガイドローラ7の間隔を微調整する必要がある場合には、図1及び図2に示すように、サブローラ調整軸10を回動させると、ピニオン10aの回転力がサブガイドローラ7を支持している偏芯ローラ支持軸8に伝えられ、サブガイドローラの間隔がパスラインに対して中心振り分けで微調整される。
【0010】
上述したローラガイド装置では、パスライン調整機構M1によってローラホルダ2を並行移動してパスライン調整ができ、中心振分間隔調整機構M2によるガイドローラ5,7の間隔の調整が可能であるので、ローラホルダの頭下がりを防止すると共に、オンラインでの操作においてサブガイドローラ7の再調整、クランプの取り外し、締め付け作業を省略することができ、より精度の良い圧延材の誘導案内が可能となると共に、調整作業の迅速化を図ることができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明によれば、第一偏芯軸によってガイドローラの間隔中心すなわちガイドローラのパスラインをパスラインに調整することができ、そして上記間隔を第二偏芯軸で調整できるので、精度の良い芯間調整が達成でき、クランプの取り外し、締め付け作業が省略可能となり、これにより精度の良い圧延材の誘導案内が可能となると共に、調整作業の迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るローラガイド装置を示す平面図である。
【図2】この発明に係るローラガイド装置を示す正面図である。
【図3】この発明に係るローラガイド装置を示す背面図である。
【図4】この発明に係るローラガイド装置における中心振分間隔調整機構M2とローラホルダとの関係を拡大して示す一部切欠平面図である。
【図5】この発明に係る入口ローラガイド装置における第一偏芯軸と第二偏芯軸との関係を示す一部切欠正面図である。
【符号の説明】
1 ガイドボックス 2 ローラホルダ
3 第一偏芯軸 3a,3b ギア部
4 第二偏芯軸 4a ギア部
5 メインガイドローラ 6 ローラ支持軸
7 サブガイドローラ 8 偏芯ローラ支持軸
9 ギアホイール 10 サブローラ調整軸
11 アイドルギア(第一作動手段)
12 スライド調整軸(第一作動手段) 12a ギア部
13 平行移動調整ラチェット(第一作動手段)
15 中心振分間隔調整軸(第二作動手段)
15a ギア部 16 伝達軸(第二作動手段)
16a,16b,16c ギア部
17 中心振分間隔調整ラチェット(第二作動手段)
18 エントリーガイド 19 バネ
M1 パスライン調整機構 M2 中心振分間隔調整機構

Claims (3)

  1. ガイドボックス、一対のローラホルダ、パスライン調整機構及び中心振分間隔調整機構を具備しており、
    上記各ローラホルダは上記ガイドボックスに支持されていると共に、ガイドローラを設けており、ガイドローラ間で圧延材を誘導可能なものであり、
    上記パスライン調整機構は、少なくとも一対の第一偏芯軸と、第一偏芯軸を動作させるための第一作動手段とを備えており、上記各第一偏芯軸は上記ガイドボックスに回転可能に設けられており、上記第一作動手段は上記第一偏芯軸を互いに同一方向へ回転駆動させるものであり、
    上記中心振分間隔調整機構は、少なくとも一対の第二偏芯軸と、第二偏芯軸を動作させるための第二作動手段とを備えており、上記各第二偏芯軸は上記ローラホルダに上記第一偏芯軸と同軸的に回転可能に設けられており、上記第二作動手段は上記第二偏芯軸を互いに逆方向へ回転駆動させるものであり、
    上記各ローラホルダは、上記第一偏芯軸及び各第二偏芯軸とそれぞれ連動関係にあり、
    上記両ローラホルダは、上記第一偏芯軸の互いに同一方向の回転に伴ってその間隔を維持しながら上記間隔の中心をパスラインに調整可能であり、
    上記ガイドローラの間隔は、上記第二偏芯軸の互いに逆方向の回転に伴って調整可能である
    ことを特徴とするローラガイド装置。
  2. パスライン調整機構における第一作動手段は、スライド調整軸及び伝達機構を備えており、上記伝達機構は上記スライド調整軸の回転駆動力を第一偏芯軸に伝達可能であって、スライド調整軸に設けているギア部と、このギア部に噛み合っているアイドルギアと、上記アイドルギアのギア部に噛み合っておりかつ上記第一偏芯軸に設けてあるギア部とからなることを特徴とする請求項1記載のローラガイド装置。
  3. 中心振分間隔調整機構における第二作動手段は、中心振分間隔調整軸と、この中心振分間隔調整軸の回転駆動力が伝達される伝達機構とを備え、上記伝達機構は第二偏芯軸と連動関係にあって、伝達軸と、上記中心振分間隔調整軸に設けてあるギア部と、上記伝達軸に設けてあって上記ギア部と噛み合っているギア部と、上記伝達軸のギア部に噛み合っておりかつ上記第二偏芯軸に設けてあるギア部とからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のローラガイド装置。
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