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JP4549196B2 - カメラ用羽根駆動装置 - Google Patents

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JP4549196B2 JP2005014503A JP2005014503A JP4549196B2 JP 4549196 B2 JP4549196 B2 JP 4549196B2 JP 2005014503 A JP2005014503 A JP 2005014503A JP 2005014503 A JP2005014503 A JP 2005014503A JP 4549196 B2 JP4549196 B2 JP 4549196B2
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Description

本発明は、シャッタ羽根や絞り羽根などの羽根部材をモータで駆動するようにしたカメラ用羽根駆動装置に関する。
カメラに採用されるシャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置は、各々1枚又は複数枚の羽根部材を有している。そのうち、シャッタ装置の場合には、最近では、シャッタ羽根を2枚としたものが多く、デジタルカメラ(デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、並びに携帯電話などの情報端末装置に内蔵されるカメラなど)のうち、比較的小型のカメラに採用されるものの中には、1枚だけとしたものもある。そして、シャッタ羽根を1枚構成とした場合には、シャッタ羽根を往復回転させて露光開口を開閉させるのが普通であるが、2枚構成とした場合には、露光開口を開閉させるのに、2枚の羽根を相反する方向へ往復回転させるようにしたものと、相反する方向へ直線的に往復作動させるようにしたものとがある。
また、絞り装置の場合には、最近では、デジタルカメラの出現に伴って、露光開口よりも小さな円形の開口部を有した1枚の絞り羽根を、必要に応じて露光開口に進退させるようにしたものが多くなっているが、2枚の絞り羽根の協働によって絞り開口を規制するようにしたものもある。そして、絞り羽根を1枚構成とした場合には、露光開口へ進退させるのに、その絞り羽根を往復回転させるものと、直線的に往復作動させるものとがあり、2枚構成とした場合には、2枚の羽根を相反する方向へ往復回転させるものと、相反する方向へ直線的に往復作動させるものとがある。
更に、フィルタ装置の場合には、少なくとも1枚のフィルタ羽根を、必要に応じて露光開口に進退させるようにするのが普通であるが、その1枚のフィルタ羽根自体は、上記の1枚の絞り羽根と同様に円形の開口部(但し、露光開口と略同じ大きさの場合もある)を有していて、その開口部の近傍位置にその開口部を覆うようにしてNDフィルタ板を取り付けたものや、NDフィルタ板だけでフィルタ羽根を構成したもののほか、円形の開口部を有する2枚の羽根の間にNDフィルタ板を挟み合わせ、三者をあたかも1枚の羽根であるかのように同時に同じ作動角で往復回転させるようにしたものもある。
ところで、上記のような各羽根部材は、最近では、電磁アクチュエータによって駆動されるのが普通になっており、その電磁アクチュエータの一つとして、下記の特許文献1に記載されているような構成をした電流制御式のモータが知られている。このモータは、ムービングマグネット(型)モータなどと称されており、回転子が、径方向に着磁(2極の場合が多い)された永久磁石を有していて、その回転子が所定の角度範囲で往復回転すると、それと一体に設けられた一つ又は二つの出力ピン(駆動ピンなどともいう)が羽根部材を往復作動させるようになっている。また、回転子を軸受けしている二つの固定子部材には、それらの軸受け部を囲むようにして、一つ又は二つのコイルが巻回されている。そして、コイルが一つの場合には、電流の供給方向を切り換えて、その供給方向に対応した方向へ回転子を所定の角度だけ回転させるようにしている。また、コイルが二つの場合には、通常は、両者に対して相反する方向の電流を同時に供給し、それらの回転力のバランスした位置で回転子を停止させるようにしている。
また、この種の電流制御式のモータは、コイルへの無通電状態において、回転子の停止位置が安定しずらい。そこで、撮影の都度、羽根部材が必ず所定の初期位置から作動を開始できるようにするために、撮影前に、ホール素子やフォトセンサなどによって、羽根部材の位置検出を行い、初期位置からずれた位置にあるときには、コイルへ通電して初期位置へ復帰させておいてから、撮影を開始するようにしたものが知られている。また、特許文献1に記載されているように、羽根部材が初期位置で安定状態を維持できるようにするために、回転子の磁極と対向する固定子側に磁性体部材を取り付けておき、コイルに通電していないときであっても、その磁性体部材と回転子の永久磁石との間に作用する吸引力により、回転子の停止位置を安定化させるようにしたものも知られているが、そのような磁性体部材を、回転子の円周面に対向させて配置するのではなく、回転子の軸方向の端面の少なくとも一方に対向させて配置しても同じ作用が得られる。
実開平7−19740号公報
ところで、上記したモータの回転子は、いずれの構成の場合にも、特許文献1に記載されているように、回転軸の両端を、二つの固定子部材に形成された孔に回転可能に嵌合させたり、回転子の端面の中心に孔を形成しておき、そこに固定子部材に設けた軸を回転可能に嵌合させたりして軸受けされ、固定子部材に設けられた孔の内周面又は軸の外周面によって、ラジアル方向の位置を規制されるように構成されている。ところが、二つの固定子部材は、回転子を内部に収容した軸受け状態にしておいてから、それらの外側にコイルを巻回されるため、固定子部材同士は、位置決めがなされているとはいえ、コイルの巻回時に、二つの軸受け部の相対位置が微妙にずれてしまうと、製作後、回転子の回転に不具合を発生させてしまうことがある。そして、そのような不具合が発見された場合には、一旦コイルを巻き戻しておいてから再度巻回せざるを得なくなることから、従来は、二つの軸受け部の加工精度や相対的な位置決め精度を厳しくし、且つ回転子を組み付けるときやコイルを巻回するときには、それらの位置がずれないように細心の注意を払って作業を行うようにしていた。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来のように、回転子のラジアル軸受けを、回転子の回転中心部での軸と孔との嵌合構成で行わなくて済むようにした、組立作業の容易なカメラ用羽根駆動装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用羽根駆動装置は、地板に対して往復作動可能に取り付けられている少なくとも1枚の羽根部材と、軸方向の一端にスラスト受け面を有する閉塞壁が形成されていて他端を開放部とした筒状の第1固定子部材と、前記開放部を塞いでいて前記第1固定子枠のスラスト受け面と対向する領域にスラスト受け面を有しており前記第1固定子枠との少なくとも一方が前記地板に対して取り付けられている第2固定子枠と、前記第1固定子部材の内周面に取り付けられている略円筒状のヨークと、前記二つのスラスト受け面を囲むようにして前記二つの固定子枠の外側に巻回されている少なくとも一つのコイルと、径方向に着磁されている永久磁石を有した円柱部と該円柱部に一体に設けられた少なくとも一つの出力ピンとからなり該円柱部はその軸方向の両端面の一部を前記二つのスラスト受け面に接触させていると共にその円周面の一部に全周にわたってリング状に突き出して設けられた少なくとも一つの突出部を前記ヨークの内周面に接触させており該出力ピンは前記二つの固定子の外側に延伸して前記羽根部材に連結されている回転子と、を備えているようにする。
その場合、前記ヨークは、前記回転子の回転角度以上の所定の角度範囲にわたって、略方形をした開口部又は軸方向の少なくとも一方を開放した切除部を有しているようにすると、コイルへの無通電時における回転子の位置決めが好適に行えるようになる。また、前記突出部は、所定の間隔を空けて配置された複数の突部によってリング状に形成されているようにしてもよいし、前記円柱部の軸方向の両端近傍の円周面に少なくとも一つずつ形成されているようにしてもよい。更に、前記回転子は、前記円柱部の中心軸部と、前記突出部と、前記出力ピンとが、合成樹脂材料で製作されているようにしてもよいし、全てが永久磁石として製作されているようにしてもよい。
本発明は、回転子のラジアル軸受けをするために、従来のように、回転子の両端面の中心部に軸や孔を設けたり、二つの固定子にそれらに嵌合させる孔や軸を設けていないので、回転子を組み付けるときやコイルを巻回するときに、二つの固定子部材の位置ずれに余り注意を払わなくても済み、組立作業が容易になるという効果を有している。
本発明の実施の形態を、図示した四つの実施例によって説明する。尚、本発明は、上記のように、シャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置のいずれにも適用することができるものであるが、それらの装置の全てについて説明するまでもないので、各実施例は、それらの装置のうち、相反する方向へ回転する2枚のシャッタ羽根を備えたシャッタ装置に構成した場合で説明する。また、そのシャッタ装置は、構成は同じであっても、デジタルカメラに採用される場合と、銀塩フィルム使用のカメラに採用される場合とでは、作動シーケンスが異なるが、その両方を説明する必要はないと考えるので、デジタルカメラに採用された場合で説明することにする。
本実施例を、図1〜図4を用いて説明するが、図1は、シャッタ羽根の全開状態を示した平面図であり、図2は、図1の要部を示した断面図であり、図3は、本実施例のヨークの形状を示した斜視図であり、図4は、シャッタ羽根の閉鎖状態を示した平面図である。そこで先ず、図1〜図3を用いて、本実施例の構成を説明する。図1から分かるように、外形が円形をしている地板1は、合成樹脂製であって、中央部には円形をした被写体光路用の開口部1aを有している。図示していないが、この地板1には、その背面側に所定の間隔を空けて、地板1と略同じ外形をした補助地板が取り付けられており、それらの間に羽根室を構成している。また、その補助地板も、中央部に円形をした被写体光路用の開口部を有しているが、以下においては、地板1の開口部1aが露光開口を規制しているものとして説明する。
地板1には、上記の開口部1aのほかに、比較的大きな長孔1bが形成されている。また、地板1の羽根室外の面には、二つの位置決めピン1c,1dが設けられており、羽根室内の面には、二つの軸1e,1fと、二つのストッパピン1g,1hが設けられている。そして、羽根室内には、2枚のシャッタ羽根2,3が配置されている。そのうち、シャッタ羽根2は、長孔を有していて、その近傍位置に形成されている孔を、上記の軸1eに対して回転可能に嵌合させているが、周知の形状でもあるため、それらの長孔と孔には符号を付けていない。また、シャッタ羽根3は、長孔を有していて、その近傍位置に形成された孔を、上記の軸1fに対して回転可能に嵌合させているが、それらの長孔と孔にも符号を付けていない。
地板1の羽根室外の面には、シャッタ羽根2,3の駆動手段として、モータが取り付けられている。本実施例のモータは、特許文献1に記載されているような、一つの固定子コイルに対する通電方向に対応して、永久磁石を有する回転子が、所定の角度範囲内でだけ往復回転する電流制御式のモータである。先ず、図2に示すように、本実施例の回転子4は、円筒形をしていて径方向に2極(図1において磁極の境界を一点鎖線で示してある)に着磁されている永久磁石4aと、その内部に合成樹脂材料で一体成形された中心軸部4bとによって、本発明の円柱部を構成している。また、その円柱部の外周面の全周にわたってリング状に突き出して形成された二つの突出部4c,4dと、円柱部の径方向の下方位置に設けられた出力ピン4eとは、円柱部の両端面に形成された円板部を介して、中心軸部4bと同時に合成樹脂材料によるアウトサート加工で成形されている。
他方、固定子は、第1固定子枠5と、第2固定子部材6と、ヨーク7と、コイル8とで構成されている。そのうち、第1固定子部材5は、合成樹脂製であって、図2において、円筒形の上端を壁5aで閉塞し下端を開放した形状をしており、その下端の縁には、下方へ向けて二つの位置決めピン5b,5c(位置決めピン5cは図1に示してある)が設けられている。そして、壁5aの内面の略中央領域が、回転子4のスラスト受け面となっている。尚、本実施例の場合には、壁5aの内面は同一平面に形成され、回転子4の上方の端面は、中央領域だけが若干突き出た形状になっているが、壁5aの中央領域を若干突き出た形状にしてもよいし、そのようにした場合には、回転子4の端面を同一平面としても差し支えない。
第2固定子部材6も合成樹脂製であって、第1固定子部材5に比較すると、全体として略平板状をした長い部材であり、第1固定子部材5の位置決めピン5b,5cに嵌合させる長孔6a,6b(長孔6bは図1に示してある)と、地板1の長孔1bと略同じ形状をした長孔6cを有している。また、第1固定子部材5の開放端部を塞いだ状態において、第1固定子部材5のスラスト受け面と対向する領域を、回転子4の他方のスラスト受け面としている。そして、本実施例の場合には、そのスラスト受け面を、回転子4側へ若干突き出た形状に形成し、回転子4の下方の端面を、一つの平面として形成しているが、回転子4の下方の端面の中央領域を若干突き出た形状にしてもよいし、そのようにした場合には、第2固定子部材6のスラスト受け面を、その周囲の面と同一平面になるようにしても差し支えない。
ヨーク7は、図3に示されているように、略円筒形をしており、本実施例の場合には、その一部に略方形の開口部7aを有していて、第1固定子部材4の内部に固定(圧入)されている。そして、このヨーク7の内周面が、回転子4の突出部4c,4dに接触し、回転子4のラジアル受け面となっている。そのため、本実施例の場合には、図2において、回転子4の円柱部の上下位置に、二つの突出部4c,4dを設けているが、本発明の突出部は、そのように二つの場合に限定されず、三つ以上としてもよいし、例えば、円柱部の軸方向の略中央部に一つだけ設けるようにしてもよい。その場合、それらの突出部は、中心軸部4bと一体に成形されても、別体に成形されてもよいが、一体に成形される場合には、それらの突出部の突出量よりも少ない突出量に形成された連結用の細いランナー部を、円柱部の軸方向に複数本設けるようにする必要がある。また、本実施例の場合には、突出部4c,4dが、一連のリング状に形成されているが、本発明の突出部は、そのような形状に限定されず、複数の突部を所定の間隔を空けてリング状に形成されたものにしても差し支えない。
尚、図面が見にくくなるため、図1には示されていないが、この開口部7aは、図1に示したコイル8の右側に形成されており、縁7bの形成位置は、出力ピン4eよりも下側であってコイル8の右側付近となり、縁7cの形成位置は、出力ピン4eより上側であってコイル8の右側付近となっている。そのため、開口部7aの形成されている角度範囲(即ち、図3において、ヨーク7の中心軸から、その軸に対して平行な二つの縁7b,7cまでを結んだ二つの直線のなす角度)は、図1に示された出力ピン4eの位置と図4に示された出力ピン4eの位置とを比較してみれば分かるように、回転子4の回転角度範囲よりも大きくなるように形成されている。
このように、本実施例の場合には、従来のように、二つの固定子部材5,6に、回転子4を軸受けするための孔や軸部が設けられていない。そのため、回転子4にも、それらの孔や軸部に回転可能に嵌合する軸部や孔が設けられていない。また、ヨーク7は、従来のように、第1固定子部材5の外側に嵌装されておらず、内側に嵌装されていて、その内周面を回転子4のラジアル受け面としている。そのため、従来の構成では、2箇所の嵌合部において、直径の極めて小さな軸と孔との嵌合状態を好適に得るために、部品の加工精度を厳しくする必要があったが、本実施例の場合には、直径の大きなヨーク7の内周面と回転子4の突出部4c,4dとの嵌合状態を好適に得られるようにすればよいので、部品加工上で有利である。そして、このことは、後述する各実施例の場合も同じである。
そこで、本実施例におけるモータの組み立て方を説明するが、その組み立て方は、後述する各実施例の場合も全く同じである。先ず、第1固定子部材5の内部にヨーク7を嵌装する。次に、その内部に回転子4を挿入するが、このとき、従来の構成の場合には、第1固定子部材5の一番奥にあって、挿入時には目視することのできない軸受部に対し、位置合わせをして挿入する必要があったが、本実施例に場合には、そのような注意を払うことなく、単に挿入するだけである。その後、第2固定子部材6を第1固定子部材5に仮止めするが、従来の構成の場合には、第2固定子部材6の長孔6cに回転子4の出力ピン4cを挿入させた状態で、第2固定子部材6に設けられている軸受部と回転子4との位置合わせをする一方で、第1固定子部材5の位置決めピン5b,5cに、長孔6a,6bを嵌合させなければならなかったが、本実施例の場合には、回転子4の軸受けのことを気にかけることなく、位置決めピン5b,5cに、長孔6a,6bを嵌合させることができる。
このようにして、第1固定子部材5の位置決めピン5b,5cに、第2固定子部材6の長孔6a,6bを嵌合させた後、上記の二つのスラスト受け面を囲むようにして、それらの固定子部材5,6の外側に形成されている溝の中に、コイル8を巻回する。このとき、従来の構成の場合には、二つの固定子部材5,6の相対位置関係が、所定の位置関係から若干でもずれてしまうと、それらの軸受部の相対位置関係もずれてしまって、回転子4が好適に回転できなくなるため、上記の仮止め時に二つの固定子部材5,6の相対位置がずれない構成にしたり、コイル8の巻回時には所定の相対位置関係がずれないように注意をしながら巻回しなければならないが、本実施例の場合は、二つの固定子部材5,6の相対位置関係には特に厳密な注意を払うことなく、コイル8を巻回することができる。
本実施例のモータは、このようにして、ユニットとして構成されているが、このようなモータを地板1に取り付ける場合には、回転子4の出力ピン4eを、地板1の長孔1bに挿入しておき、第2固定子部材6に設けられている孔と切欠き部を、地板1の位置決めピン1c,1dに嵌合させておいてから、二つのビス9,10によって、第2固定子部材6を、地板1に螺着している。そして、羽根室内においては、出力ピン4eは、シャッタ羽根2,3の上記した長孔の両方に嵌合させるようになっている。尚、本実施例の場合は、第2固定子部材6を地板1に螺着しているが、第2固定子部材6は、主に、第1固定子部材5の開放端を塞ぐだけの大きさにし、図2において、第1固定子部材6の下端縁から左右に張出部を設け、それらの張出部を地板1に対して螺着するようにしてもよい。また、第1固定子部材5と第2固定子部材6の両方を螺着するようにしてもよい。
次に、本実施例のシャッタ装置の作動を説明する。図1は、既にカメラの電源がオンになっている撮影準備状態を示したものである。そのため、開口部1aは全開となっていて、液晶ファインダによって被写体像を観察することが可能になっている。このとき、モータのコイル8には通電されていないが、回転子4に一点鎖線で示された磁極の境界線からも分かるように、ヨーク7に形成された開口部7aの縁7cと回転子4の永久磁石4aとの間に作用する吸引力よりも、開口部7aの縁7bと永久磁石4aとの間に作用する吸引力の方が大きいため、回転子4には反時計方向へ回転する力が付与されている。そのため、シャッタ羽根2,3は、出力ピン4eによって開き作動方向へ力を受けているが、シャッタ羽根3がストッパピン1gに接触して、この全開状態が維持されている。
この状態で、レリーズボタン(スイッチ)を押すと、固体撮像素子に蓄積されていた電荷が放出され、新たな電荷の蓄積が行われることによって撮影が開始される。そして、所定の制御時間が経過すると、コイル8に対して正方向の電流が供給され、回転子4が、時計方向へ回転する。そのため、出力ピン4eによって、シャッタ羽根2は反時計方向へ回転され、シャッタ羽根3は時計方向へ回転されて、開口部1aを閉鎖していく。その後、シャッタ羽根2,3が開口部1aを完全に閉鎖すると、その直後に、シャッタ羽根3がストッパピン1hに当接し、回転子4とシャッタ羽根2,3の回転が停止する。図4は、その状態を示したものである。そして、この状態においては、コイル8に対して通電を続けていても構わないが、通電を断ったとしても、この状態は維持される。即ち、このときには、ヨーク7の開口部7aの縁7bと永久磁石4aとの間に作用する吸引力よりも、縁7cと永久磁石4aとの間に作用する吸引力の方が大きいため、回転子4には時計方向へ回転する力が付与されていて、シャッタ羽根3をストッパピン1hに押し付けているからである。
このようにして、シャッタ羽根2,3の閉じ作動が終了すると、撮影によって蓄積された撮像情報が画像処理システムを介して記憶装置に転送され、その転送が終了すると、コイル8に対して、今度は逆方向の電流が供給される。それによって、回転子4は反時計方向へ回転され、その出力ピン4aによって、一方のシャッタ羽根2を時計方向へ回転させ、他方のシャッタ羽根3を反時計方向へ回転させる。そのため、シャッタ羽根2,3は、開口部1aを開放していく。そして、シャッタ羽根2,3が開口部1aを全開にすると、その直後に、シャッタ羽根3がストッパピン1gに当接して、回転子4とシャッタ羽根2,3の回転が停止する。その後、コイル8に対する通電を断つと、図1に示された状態に復帰したことになる。
尚、本実施例の場合には、コイル8に通電をしていなくても、シャッタ羽根2,3が図1及び図4の状態を維持できるようにするために、ヨーク7に略方形をした開口部7aを形成しているが、ヨーク7の形状を、図3において、開口部7aの上側の部位を切除した形状にしても、下側の部位を切除した形状にしても、さらには、両方の部位を切除した形状にしても、本実施例の場合と同等の作用を得ることが可能である。また、ヨーク7に、そのような開口部7aや切除部を設けることなく、同等の作用が得られるようにしたいときは、回転子4の円柱部の端面に対向させて、磁性体部材を配置するようにすればよい。但し、周知の絞り装置などのように、二つの固定子部材5,6に二つのコイルを巻回し、それらに反対方向の電流を同時に供給して、相反する回転力のバランスした位置で回転子4を停止させるようにした場合には、開口部7aなどの手段を講じる必要はない。
図5を用いて実施例2を説明する。本実施例のシャッタ装置は、実施例1のシャッタ装置とは、回転子4の構成が異なるだけである。そのため、シャッタ装置としての固有の構成と作動方法については、説明を省略することにし、実施例1の説明が援用される。また、図5は、上記の図2と同様にして示した断面図であって、実施例1の場合と実質的に同じ部材と同じ部位には同じ符号を付けてある。そのため、実施例1の場合と全く同じ構成をしている固定子については、説明を省略することにし、実施例1で説明したことが、本実施例にも援用される。更に、本実施例は、モータの組み立て方が、実施例1の場合と全く同じである。そのため、その点について実施例1で説明したことは、本実施例にも援用される。
実施例1の場合には、回転子4に設けられている突出部4c,4dが、中心軸部4bや出力ピン4eと同様に、合成樹脂材料で成形されていた。それに対して、本実施例の場合は、中心軸部4bと出力ピン4eは、合成樹脂材料で成形されているが、突出部4f,4gは、永久磁石4aの一部として形成されている。そのため、本実施例の場合には、実施例1の場合よりも、コイル8に供給する電流の電圧を大きくする必要があるが、突出部4f,4gとヨーク7との接触面積を選択することによって、このような構成であっても、所期の目的を達成することが可能である。尚、本実施例の場合には、リング状の突出部を二つ設けているが、実施例1の説明でも述べたように、三つ以上設けるようにしてもよいし、一つだけ設けるようにしてもよい。そして、そのようにしても、本実施例の場合には、ランナー部を設ける必要がない。このことは、以下の実施例の場合も同じである。
図6を用いて実施例3を説明する。本実施例のシャッタ装置の場合も、実施例1のシャッタ装置とは、回転子4の構成が異なるだけである。そのため、シャッタ装置としての固有の構成と作動方法については、説明を省略することにし、実施例1の説明が援用される。また、図6は、上記の図2と同様にして示した断面図であって、実施例1の場合と実質的に同じ部材と同じ部位には同じ符号を付けてある。そのため、実施例1の場合と全く同じ構成をしている固定子については、説明を省略することにし、実施例1で説明したことが、本実施例にも援用される。更に、本実施例の場合も、モータの組み立て方は、実施例1の場合と同じである。そのため、その点について実施例1で説明したことは、本実施例にも援用される。
実施例1の場合には、回転子4に設けられている突出部4c,4dが、中心軸部4bや出力ピン4eと同様に、合成樹脂材料で成形されていた。それに対して、本実施例の場合には、そのような中心軸部4bに相当する形状部位は、出力ピン4eと共に永久磁石で形成されており、突出部4h,4iだけは、実施例1の場合と同様に、合成樹脂材料によって永久磁石4aに対し一体的に成形されている。この場合、突出部4h,4iを、非磁性体の金属材料としても、略同等の性能が得られる。尚、本実施例のように、出力ピン4eも永久磁石で形成するようにすることは周知である。
図7を用いて実施例4を説明する。本実施例のシャッタ装置の場合も、実施例1のシャッタ装置とは、回転子4の構成が異なるだけである。そのため、シャッタ装置としての固有の構成と作動方法については、実施例1の説明が援用される。また、図7は、上記の図2と同様にして示した断面図であって、実施例1の場合と実質的に同じ部材と同じ部位には同じ符号を付けてある。そのため、実施例1の場合と全く同じ構成をしている固定子については、実施例1で説明したことが、本実施例にも援用される。更に、本実施例の場合も、モータの組み立て方は、実施例1の場合と同じであるため、実施例1の説明が援用される。
実施例1の場合には、回転子4に設けられている突出部4c,4dが、中心軸部4bや出力ピン4eと同様に、合成樹脂材料で成形されていた。それに対して、本実施例の場合には、上記の実施例3の場合と同様に、中心軸部4bに相当する形状部位と出力ピン4eが永久磁石で形成されている。そればかりでなく、上記の実施例2の突出部4f,4gと同様に、本実施例の突出部4j,4kも、永久磁石4aの一部として形成されている。そのため、本実施例の場合には、実施例3の場合と略同等の性能を得ることが可能である。
尚、上記の各実施例においては、回転子4の出力ピン4eが、直接シャッタ羽根2,3に連結されているが、本発明は、そのような構成に限定されず、間接的に連結されるように構成しても差し支えない。その場合には、開閉レバーなどといわれている部材を仲介させるようにし、出力ピン4eは、その開閉レバーを往復回転させ得るように連結し、開閉レバーに設けられているピンをシャッタ羽根2,3の長孔に連結させるようにした構成になる。また、上記の各実施例は、一般的にはレンズシャッタといわれているシャッタ装置の構成をしているが、本発明は、フォーカルプレンシャッタの羽根駆動装置とすることも可能である。従って、シャッタ羽根を二つ備えたフォーカルプレンシャッタの場合には、モータを二つ用意することになる。
また、上記の各実施例におけるシャッタ装置は、同時に相反する方向へ往復回転する2枚のシャッタ羽根を有したものであるが、本発明は、そのような構成だけに限定されるものではなく、周知のように、回転子に二つの出力ピンが設けられていて、2枚の羽根を相反する方向へ直線的に作動させるようにしたシャッタ装置や絞り装置として構成することもできるし、1枚の羽根を往復回転させるようにしたシャッタ装置,絞り装置,フィルタ装置としても構成することができる。また、絞り装置やフィルタ装置として構成する場合には、小さい絞り開口を有していたりフィルタ板を有している1枚の羽根部材を、直線的に往復作動させるように構成にすることも可能である。
シャッタ装置に適用した実施例1の平面図であって、シャッタ羽根の全開状態を示したものである。 図1の要部を示した断面図である。 図1,図2に示されているヨークの斜視図である。 実施例1の平面図であって、シャッタ羽根の閉鎖状態を示したものである。 実施例2の要部を図2と同様にして示した断面図である。 実施例3の要部を図2と同様にして示した断面図である。 実施例4の要部を図2と同様にして示した断面図である。
符号の説明
1 地板
1a,7a 開口部
1b,6a,6b,6c 長孔
1c,1d,5b,5c 位置決めピン
1e,1f 軸
1g,1h ストッパピン
2,3 シャッタ羽根
4 回転子
4a 永久磁石
4b 中心軸部
4c,4d,4f,4g,4h,4i,4j,4k 突出部
4e 出力ピン
5 第1固定子部材
5a 壁
6 第2固定子部材
7 ヨーク
7b,7c 縁
8 コイル
9,10 ねじ

Claims (6)

  1. 地板に対して往復作動可能に取り付けられている少なくとも1枚の羽根部材と、軸方向の一端にスラスト受け面を有する閉塞壁が形成されていて他端を開放部とした筒状の第1固定子部材と、前記開放部を塞いでいて前記第1固定子枠のスラスト受け面と対向する領域にスラスト受け面を有しており前記第1固定子枠との少なくとも一方が前記地板に対して取り付けられている第2固定子枠と、前記第1固定子部材の内周面に取り付けられている略円筒状のヨークと、前記二つのスラスト受け面を囲むようにして前記二つの固定子枠の外側に巻回されている少なくとも一つのコイルと、径方向に着磁されている永久磁石を有した円柱部と該円柱部に一体に設けられた少なくとも一つの出力ピンとからなり該円柱部はその軸方向の両端面の一部を前記二つのスラスト受け面に接触させていると共にその円周面の一部に全周にわたってリング状に突き出して設けられた少なくとも一つの突出部を前記ヨークの内周面に接触させており該出力ピンは前記二つの固定子の外側に延伸して前記羽根部材に連結されている回転子と、を備えていることを特徴とするカメラ用羽根駆動装置。
  2. 前記ヨークは、前記回転子の回転角度以上の所定の角度範囲にわたって、略方形をした開口部又は軸方向の少なくとも一方を開放した切除部を有していることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用羽根駆動装置。
  3. 前記突出部は、所定の間隔を空けて配置された複数の突部によってリング状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用羽根駆動装置。
  4. 前記突出部は、前記円柱部の軸方向の両端近傍の円周面に少なくとも一つずつ形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカメラ用羽根駆動装置。
  5. 前記回転子は、前記円柱部の中心軸部と、前記突出部と、前記出力ピンとが、合成樹脂材料で製作されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカメラ用羽根駆動装置。
  6. 前記回転子は、全てが永久磁石として製作されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカメラ用羽根駆動装置。
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