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JP4544606B2 - Laser system - Google Patents

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JP4544606B2
JP4544606B2 JP2002142604A JP2002142604A JP4544606B2 JP 4544606 B2 JP4544606 B2 JP 4544606B2 JP 2002142604 A JP2002142604 A JP 2002142604A JP 2002142604 A JP2002142604 A JP 2002142604A JP 4544606 B2 JP4544606 B2 JP 4544606B2
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貴代 小川
平等  拓範
庄司  一郎
佐藤  庸一
ルペイ ボイク
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株式会社日本政策投資銀行
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザーシステムに関し、さらに詳細には、励起光により励起されてレーザー発振するレーザー媒質を備えたレーザーシステムに関する。
【0002】
【発明の背景】
従来のレーザーシステムとして、ランプの発光を励起光として用いて、共振器内に配設されたレーザー媒質を励起するようにしたものが知られている。
【0003】
しかしながら、こうしたレーザーシステムは、ランプの発光を励起光として用いてレーザー媒質を励起するものであるので、レーザー発振の効率がよくないという問題点があった。
【0004】
こうした問題点を解決するために、レーザーダイオードなどの半導体レーザーから出射される所定の波長のレーザー光を励起光として用いて、共振器内に配設されたレーザー媒質を励起するレーザーシステムが開発されている。
【0005】
この半導体レーザーから出射される所定の波長のレーザー光を励起光として用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムは、レーザー媒質の吸収帯の波長のレーザー光を出射する半導体レーザーを選択して、当該半導体レーザーのレーザー光を励起光として用いてレーザー媒質を励起することができるので、レーザー発振の効率が極めてよいものである。
【0006】
ところで、従来の半導体レーザーを用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムにおいては、例えば、励起光によりレーザー媒質としてのロッド状レーザー結晶の側面から励起する場合には、励起光としてのレーザー光を出射するレーザーダイオードなどの半導体レーザーを、ロッド状レーザー結晶に近接させて配置する必要があった。このため、従来の半導体レーザーを用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムにおいては、一般に、内部にレーザー媒質を配置した共振器と一体的に半導体レーザーが配置されていた。
【0007】
しかしながら、こうした従来の半導体レーザーを用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムによれば、内部にレーザー媒質を配置した共振器と一体的に近接して半導体レーザーが配置されることになるため、共振器周りの装置構成が大型化してスペース的に不利になるという問題点があった。
【0008】
また、上記した従来の半導体レーザーを用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムによれば、内部にレーザー媒質を配置した共振器と一体的に近接して半導体レーザーが配置されることになるため、半導体レーザーから発生する熱によりレーザー媒質の安定性の低下を招くという問題点があり、さらに、半導体レーザーから発生する熱を冷却するための冷却機構が必要になるので、共振器周りの装置構成が大型化してスペース的に不利になるという問題点があった。
【0009】
さらに、上記した従来の半導体レーザーを用いてレーザー媒質を励起するレーザーシステムによれば、半導体レーザーの故障や寿命による交換などの際に、共振器の再調整が必要となるため、メンテナンスが煩雑になるという問題点があった。
【0010】
また、従来の波長808nmでの励起では、波長1063nmのレーザー光を発生させる場合に、エネルギー変換効率は「808/1063」により制限され、残りのエネルギーが熱としてレーザー媒質に残されるという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、共振器周りの装置構成を小型化することのできるレーザーシステムを提供しようとするものである。
【0012】
また、本発明の目的とするところは、レーザー媒質が熱による影響を受けることがないようにして、ビームの高品質化を図ったレーザーシステムを提供しようとするものである。
【0013】
また、本発明の目的とするところは、励起波長をレーザーの発振波長に近づけることにより、エネルギーの変換効率を向上させて高効率化を図り、レーザー媒質に残る熱を低減することができるようにしたレーザーシステムを提供しようとするものである。
【0014】
また、本発明の目的とするところは、メンテナンスを容易にしたレーザーシステムを提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、電源と、上記電源により駆動されて発振波長880±5nmのレーザー光を出射する半導体レーザーと、上記半導体レーザーを冷却する冷却装置とを有し、上記半導体レーザーから出射されたレーザー光を外部へ出射する電源部と、上記電源部と電気配線により電気的に接続されて上記電源部を制御するコントローラーと、共振器と、レーザー媒質として上記共振器内に配置されたレーザー活性イオンとしてネオジウムが添加されたガドリニウムバナデイト結晶たるネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO 結晶とを有して、上記電源部とは別体に構成され、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶が励起光により励起されてレーザー発振することにより、外部へレーザー光を出射するレーザーヘッド部と、上記電源部と上記レーザーヘッド部とを光学的に接続し、上記電源部から外部へ出射されたレーザー光を上記レーザーヘッド部の上記共振器内へ導光するファイバーとを有し、上記ファイバーにより上記共振器内に導光された発振波長880±5nmの上記半導体レーザーから出射されたレーザー光を励起光として、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶を端面励起してレーザー発振させるレーザーシステムであって、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は、フローティングゾーン法により生成され、レーザー活性イオンとしてネオジウムが原子数の比率で2%乃至15%の濃度となるように添加されたガドリニウムバナデイト結晶であり、上記電源部は波長880±5nmのレーザー光を外部へ出射し、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は主吸収帯である波長808nm帯とは異なる波長880nm帯の励起光により励起されるようにしたものである。
【0016】
従って、本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、互いに分離された電源部とレーザーヘッド部とをファイバーにより光学的に接続し、電源部から外部へ出射されたレーザー光をレーザーヘッド部の共振器内へ導光するようにしたため、共振器周りの装置構成を小型化することができるようになるとともに、レーザー媒質が熱による影響を受けることがなくなり、さらには、半導体レーザーの交換などの際におけるメンテナンスが容易になる。
【0024】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記半導体レーザーはパルス動作し、上記電源部は発振波長880±5nmのパルスレーザー光を外部へ出射するようにしたものである。
【0025】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の発明において、さらに、上記レーザーヘッド部は、上記共振器内に配置されたQスイッチを有するようにしたものである。
【0026】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項に記載の発明において、上記Qスイッチは、受動Qスイッチとしたものである。
【0027】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項に記載の発明において、上記受動Qスイッチは、Cr:YAG結晶としたものである。
【0028】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項に記載の発明において、上記Qスイッチは、EO−Qスイッチとしたものである。
【0029】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項に記載の発明において、上記Qスイッチは、AO−Qスイッチとしたものである。
【0030】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項1に記載の発明において、上記半導体レーザーは連続発振動作し、上記電源部は発振波長880±5nmの連続レーザー光を外部へ出射するようにしたものである。
【0032】
また、本発明のうち請求項に記載の発明は、本発明のうち請求項に記載の発明において、上記冷却装置は、電子冷却により上記半導体レーザーを冷却するようにしたものである。
【0033】
また、本発明のうち請求項10に記載の発明は、パルス電源と、上記パルス電源により駆動されて発振波長880±5nmのパルスレーザー光を出射する半導体レーザーと、上記半導体レーザーを冷却する冷却装置とを有し、上記半導体レーザーから出射されたパルスレーザー光を外部へ出射する電源部と、上記電源部と電気配線により電気的に接続されて上記電源部を制御するコントローラーと、共振器と、レーザー媒質として上記共振器内に配置されたレーザー活性イオンとしてネオジウムが添加されたガドリニウムバナデイト結晶たるネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO 結晶と、上記共振器内に配置された受動Qスイッチとを有して、上記電源部とは別体に構成され、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶が励起光により励起されてレーザー発振することにより、外部へレーザー光を出射するレーザーヘッド部と、上記電源部と上記レーザーヘッド部とを光学的に接続し、上記電源部から外部へ出射されたレーザー光を上記レーザーヘッド部の上記共振器内へ導光するファイバーとを有し、上記ファイバーにより上記共振器内に導光された発振波長880±5nmの上記半導体レーザーから出射されたレーザー光を励起光として、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶を端面励起してレーザー発振させるレーザーシステムであって、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は、フローティングゾーン法により生成され、レーザー活性イオンとしてネオジウムが原子数の比率で2%乃至15%の濃度となるように添加されたガドリニウムバナデイト結晶であり、上記電源部は波長880±5nmのパルスレーザー光を外部へ出射し、上記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は主吸収帯である波長808nm帯とは異なる波長880nm帯の励起光により励起されるようにしたものである。
【0035】
また、本発明のうち請求項11に記載の発明は、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9または請求項10のいずれか1項に記載の発明において、上記レーザーヘッド部は、上記共振器内に高調波発生用の結晶を配置するようにしたものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるレーザーシステムの実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0037】
図1には、本発明の実施の形態の一例によるレーザーシステムの概略構成説明図が示されている。
【0038】
このレーザーシステム10は、電源部12と、レーザーヘッド部14と、電源部12とレーザーヘッド部14とを光学的に接続するファイバー16と、電源部12の動作を制御するためのコントローラー18とにより構成されている。なお、電源部12とコントローラー18とは別体に構成され、電源部12とコントローラー18とは電気配線20により電気的に接続されている。
【0039】
電源部12は、ケーシング12a内に、半導体レーザー12c(後述する。)を駆動する電源12bと、電源12bにより駆動されてレーザー媒質14e(後述する。)を励起する励起光としてのレーザー光を出射する半導体レーザー12cと、電源12bならびに半導体レーザー12cを電子冷却などにより冷却する冷却装置12dとを配設して構成されている。即ち、半導体レーザー12cは、電源部12内においてその発振動作を制御される。
【0040】
なお、電源12bのオン/オフ制御、冷却装置12dの温度制御ならびに半導体レーザー12cがレーザー光としてパルスレーザー光を出射するパルス動作をさせる際のパルスの繰り返し制御などは、コントローラー18によって制御される。
【0041】
ここで、電源12bをオンすると、このレーザーシステム10全体が駆動状態におかれ、電源12bをオフすると、このレーザーシステム10全体が停止状態となる。
【0042】
電源12bとしては、例えば、パルス電源や連続動作安定化電源を用いることができる。
【0043】
即ち、このレーザーシステム10において、半導体レーザー12cがレーザー光としてパルスレーザー光を出射するパルス動作をさせる場合には、電源12bとしてパルス電源を用いればよい。一方、半導体レーザー12cがレーザー光としてパルスレーザー光を出射するパルス動作をさせる必要がなく、半導体レーザー12cがレーザー光として連続レーザー光を出射する連続発振動作をさせる場合には、電源12bとして連続動作安定化電源を用いればよい。
【0044】
ここで、電源12bとしてのパルス電源とは、半導体レーザー12cをパルス動作させるために、電源12bから半導体レーザー12cに電流が流れる回路の途中にスイッチ機構が設けられているものである。このスイッチ機構を開けたり閉じたりすることにより、当該回路を流れている電流を遮ったり通したりすることができ、その結果、半導体レーザー12cはパルス動作して出力されるレーザー光はパルス、即ち、パルスレーザー光となるものである。そして、コントローラー18は、このスイッチ機構のスイッチングの間隔を任意に設定することができ、それにより半導体レーザー12cをパルス動作させる際のパルスの繰り返し制御が実現される。
【0045】
また、後述するように、電源部12内において半導体レーザー12cをパルス動作するように制御すると、この半導体レーザー12cのパルス動作により、受動Qスイッチ14fの繰り返しが制御される。
【0046】
ここで、ケーシング12aは、例えば、アルミニウムや鉄などの材料に構成することができる。
【0047】
また、半導体レーザー12cとしては、例えば、GaAsを用いたレーザーバーを用いることができる。
上記したように、冷却装置12dは半導体レーザー12cを冷却して、半導体レーザー12cの温度制御が行っている。こうした冷却装置12dによる半導体レーザー12cの温度制御によって、半導体レーザー12cの発振波長を微調整することが可能である。
【0048】
冷却装置12dとしては、例えば、電子冷却方式の冷却装置を用いることができる。なお、冷却装置12dは電子冷却方式の冷却装置に限られるものではなく、水冷式の冷却装置や、空冷式の冷却装置などを用いるようにしてもよい。
【0049】
コントローラー18は、マイクロコンピューターにより構成されており、以下のような制御を行う。
【0050】
即ち、コントローラー18は、上記したように、例えば、電源12bのオン/オフ制御や冷却装置12dの温度制御や半導体レーザー12cのパルス動作の制御などを行う。
【0051】
なお、後述するように、半導体レーザー12cのパルス動作に応じて、受動Qスイッチ14fの制御が行われる。
【0052】
レーザーヘッド部14は、図2にその詳細な構成を示すように、ケーシング14a内に、ファイバー16を接続するためのファイバーコネクタ14bと、ファイバー16およびファイバーコネクタ14bを介して半導体レーザー12cから出射されたレーザー光(以下、「半導体レーザー12cから出射されたレーザー光」を「励起光」と称する。)を集光する集光レンズ14cと、集光レンズ14cから出射された励起光を透過するとともにレーザー媒質14e(後述する。)から出射されたレーザー光を高効率で反射する反射鏡14dと、半導体レーザー12から出射された所定の波長のレーザー光の当該所定の波長に吸収帯があって当該所定の波長のレーザー光を励起光としてレーザー発振するレーザー結晶などのレーザー媒質14eと、パルス動作のためのQスイッチとしての受動Qスイッチ(Passive Q−switch)14fと、反射鏡14dとレーザー共振器を構成する出力カップラー14gと、出力カップラー14gから出射されたレーザー光を外部へ透過させるウインドウ14hとを配設して構成されている。
【0053】
即ち、このレーザーシステム10においては、レーザーヘッド部14の反射鏡14dと出力カップラー14gとにより共振器が構成されている。
【0054】
ここで、ケーシング14aは、例えば、アルミニウムやインバー(ニッケル合金の一種)などの材料に構成することができる。
【0055】
なお、ファイバーコネクタ14bとしては、例えば、SMAコネクタやFCコネクタなどの各種の市販のコネクタを用いることができる。
【0056】
また、集光レンズ14cは、例えば、合成石英の平凸レンズよりなり、その焦点距離は、例えば、50mmである。
【0057】
また、反射鏡14dは、例えば、合成石英よりなり、その反射率は、例えば、波長1063mmに対して99%以上である。
【0058】
また、レーザー媒質14eとしては、例えば、レーザー活性イオンとしてネオジウム(Nd)が添加(以下、「ドープ」と適宜に称する。)されたガドリニウムバナデイト(GdVO)結晶であるネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(以下、「Nd:GdVO」と適宜称する。)結晶や、レーザー活性イオンとしてネオジウムがドープされたイットリウムバナデイト結晶であるネオジウム添加イットリウムバナデイト(以下、「Nd:YVO」と適宜称する。)結晶などを用いることができる。
【0059】
これらNd:GdVO結晶やNd:YVO結晶は、例えば、フローティングゾーン法を用いて作成されたものが好ましい。また、Nd添加濃度としては、レーザー活性イオンとしてNdが原子数の比率で15%以下の濃度となるものであることが好ましく、その中でも2%以上の濃度であることが好ましく、例えば、2%乃至15%の濃度であることが好ましい。
【0060】
また、このレーザーシステム10において、レーザー媒質14eとしてNd:GdVO結晶やNd:YVO結晶を用いる場合には、例えば、「縦3mm×横3mm×厚さ1mm」ほどのサイズの長方体形状のものを用いることができる。
【0061】
また、受動Qスイッチ14fは、内部に蓄えられた光エネルギーがある一定値を越えたとき、透過率が80%〜90%になるという性質をもった結晶である。
この受動Qスイッチ14fとしては、例えば、クロームYAG(Cr:YAG)結晶やCr:MgSiO結晶などを用いることができる。
【0062】
また、出力カップラー14gは、例えば、部分反射鏡により構成することができる。より詳細には、出力カップラー14gは、例えば、表面に誘電多層膜をコーディングした凹面鏡により構成することができる。こうした出力カップラー14gの波長1063nmでの反射率は、例えば、80%〜95%である。
【0063】
また、ウインドウ14hとしては、例えば、合成石英やBK7ガラスを用いることができる。
【0064】
さらに、ファイバー16としては、例えば、石英のバンドル型などのファイバーを用いることができる。
【0065】
ここで、ファイバー16とレーザーヘッド部14とは、ファイバーコネクタ14bを介して接続されることになるが、ファイバー16と半導体レーザー12とは、例えば、図5(a)(b)に示すようにして接続される。
【0066】
ここで、図5(a)にはバンドル方式が示されており、半導体レーザー12に近接して配置したファイバー16に光を入射させ、バンドル状に束ねて光を伝送するようになされている。
【0067】
また、図5(b)にはレンズ集光方式が示されており、半導体レーザー12から出射された光を合成石英などの集光レンズで集光して、ファイバー16に入射して伝送するようになされている。
【0068】
以上の構成において、このレーザーシステム10においては、電源部12とレーザーヘッド部14とがファイバー16によって接続され、電源部12から出射された励起光はファイバー16を介してファイバー伝送され、レーザーヘッド部1へ入射される。
【0069】
従って、電源部12とレーザーヘッド部14とは、ファイバー16を取り付けたり取り外したりすることにより、容易に接続や切り離しを行うことができる。
【0070】
そして、レーザーヘッド部14へ入射した励起光は、レーザー媒質14e内で焦点を結ぶように、集光レンズ14cにより集光される。
【0071】
上記したように、このレーザーシステム10の共振器は、反射鏡14dと出力カップラー14gとにより構成され、反射鏡14dと出力カップラー14gとの間にレーザー媒質14eが配置される。
【0072】
レーザーヘッド部14における共振器により発振されたレーザー光は、ウインドウ14hを透過して外部へと出射される。
【0073】
上記したように、このレーザーシステム10においては、電源部12の半導体レーザー12とレーザーヘッド部14とをファイバー16によってファイバー結合し、励起光をファイバー16によってレーザーヘッド部14の共振器へ伝送するようにしている。これにより、レーザーヘッド部14と励起源ならびに電気系たる電源部12とを空間的に分離して配置することが可能となされている。
【0074】
即ち、このレーザーシステム10は、半導体レーザー12を電源部12内に組み込み、半導体レーザー12からの励起光をファイバー16によって伝送させてレーザーヘッド部1内に入射させるようにして、レーザーヘッド部14内から熱源となる電機部品を排除することを可能にし、レーザーヘッド部14の小型化や安定化を実現している。
【0075】
また、電源部12とレーザーヘッド部14とを光学的に接続する接続手段として、脱着可能なファイバー16を用いるようにしたので、電源部12とレーザーヘッド部14とを容易に分離することができる。このため、電源部12内の電源12bや半導体レーザーcのメンテナンスの際に、レーザーヘッド部14内の共振器の環境を変える必要がなく、容易にメンテナンスを行うことができる。
【0076】
このレーザーシステム10のレーザーヘッド部14内に配置されたレーザー媒質14eとしてNd:GdVO4結晶を用いると、レーザー媒質14たるNd:GdVO4結晶を880±5nm帯の励起光で励起して、レーザー発振させることができる。つまり、このレーザーシステム10においては、880nm帯での励起を行うことが可能となる。
【0077】
即ち、Ndをレーザー活性イオンとするレーザー結晶(レーザー媒質)の励起光をもっとも効率よく吸収する波長は808nmであり、それ以外の波長帯では吸収が非常に小さく、効率が悪いために励起を行うのは難しかった。
【0078】
しかしながら、Nd添加濃度を上げることで、図3に示すように、低濃度のときには励起が行えなかった880nm帯での励起が可能となるものである。なお、880nm帯での励起が可能となるNd添加濃度は、好ましくは15%以下の濃度(ネオジウムの原子数の比率が15%以下)であり、その中でも2%以上の濃度(ネオジウムの原子数の比率が2%以上)であることが好ましく、例えば、2%乃至15%の濃度(ネオジウムの濃度が2%乃至15%)であることが好ましい。
【0079】
そして、この880nm帯での励起を用いると、808nm帯での励起に比べエネルギー変換効率の理論的限界として約10%ほど上昇させることができ、また、レーザー媒質14e内部の熱の影響を約30%ほど低減させることができる。そして、こうした効果により、レーザーシステム10全体の高効率化や、出射されるレーザー光のビームの品質の向上などを図ることができる。
【0080】
そして、レーザー媒質14eとして用いることのできるNd:GdVO結晶やNd:YVO結晶は、ファイバー16による励起に適している。即ち、高品質なレーザー光を高効率に得るためには、ファイバーによる結晶の端面励起が適しており、その端面励起には、吸収係数が高いNd:GdVO結晶やNd:YVO結晶が大変有効である。
【0081】
さらに、このレーザーシステム10においては、レーザーヘッド部14から出射されるレーザー光をパルス動作させるために、受動Qスイッチ14fを用いている。従って、レーザーヘッド部14からパルス動作させるための電気系を除去することができ、レーザーヘッド部14を小型化することができるとともに、制御性が向上される。
【0082】
即ち、受動Qスイッチ14fは、内部に蓄えられた光エネルギーがある一定値を越えたとき、透過率が80%〜90%になるというシャッター動作を行うものである。従って、反射鏡14dと出力カップラー14gとにより構成される共振器内に配置された受動Qスイッチ14fは、レーザー媒質14eからの自然放出光によりシャッター動作を制御されることになる。
【0083】
ここで、反射鏡14dと出力カップラー14gとにより構成される共振器内を往復するレーザー光の生成の制御は、電源部12によって行われる励起光の生成の制御に基づくものであるので、ひいてはレーザーヘッド部14から出射されるレーザー光のパルス動作の制御は、電源部12によって行われることになる。
【0084】
上記したように、受動Qスイッチ14fを用いることにより、レーザーヘッド部14から出射されるレーザー光のパルス動作の制御を、励起光を生成する半導体レーザー12cの電源部12によって行うことができるので、当該レーザー光のパルス動作の安定化を図ることができるとともに、レーザーヘッド部14の小型化を図ることができる。
【0085】
即ち、従来のレーザーシステムにおいては、AO−QスイッチやEO−Qスイッチなどが使用されていた。これら従来において用いられていたQスイッチは、音響波や電気によってスイッチングを行っていたため、共振器内にQスイッチを挿入した場合には、電気部品の組み込みが不可欠となり、レーザーヘッドの大型化が避けられず、また、熱の発生によるレーザー発振の不安定さの原因にもなっていた。また、電気配線、発振器などの必要性により、装置全体の大型化も免れなかった。
【0086】
しかしながら、このレーザーシステム10においては、パルス動作のために受動Qスイッチを用いることで、Qスイッチから電気部品を一切排除するようにしたものである。そのため、レーザーヘッド部14も極めて簡潔な構造として小型化することが可能となり、また、レーザーヘッド部14から出射されるレーザー光のパルス動作の制御を、半導体レーザー12cのパルス動作の制御によって行うことができるため、Qスイッチ用の電源も不要になった。受動Qスイッチ14fに入射するレーザー光のパルス動作を制御することにより、任意の繰り返しをもつQスイッチの機能を果たすことができる。
【0087】
特に、この受動Qスイッチ14fは、自然放出断面積が大きなレーザー媒質に適しているため、大きな自然放出断面積をもつNd:GdVOやNd:YVOとの適性が極めて好ましいものである。
【0088】
ここで、受動Qスイッチ14fについてさらに説明すると、受動Qスイッチ14fを使う場合には、パルス動作の半導体レーザー12cと組み合わせて用いることが重要である。即ち、受動Qスイッチは、内部に蓄えられた光エネルギーがある一定値を越えたとき、透過率が80〜90%になるという性質を持った結晶である。そのため、受動Qスイッチそのものはパルスを発生させることはできても、その繰り返しを制御する機能は持っておらず、ある一定の光エネルギーが溜まった時点でレーザー光を放出し、また光エネルギーを溜めて放出するということしかできない。そこで、受動Qスイッチ14fに入射した光エネルギーが溜まっていくまでの間隔は、励起用レーザー、即ち、半導体レーザー12cから発生される光の量を調節することによって制御することが可能となる。このため、励起用レーザー、即ち、半導体レーザー12cをパルス動作させれば、半導体レーザー12cからのパルスレーザー光が入射しているときだけレーザー媒質14eが励起され、光エネルギーが放出されて受動Qスイッチ14fに蓄えられるので、半導体レーザー12cの電流の印加時間によって、受動Qスイッチ14fの繰り返しも制御できることになる。
【0089】
また、このレーザーシステム10がパルス動作を必要としない場合には、受動Qスイッチ14fを設ける必要はなく、半導体レーザー12cの電源12bとしてもスイッチング機構を持たない連続動作する連続安定化電源などを用いればよく、半導体レーザー12cとしても連続発振を行うことができるものを用いればよい。
【0090】
なお、上記した実施の形態は、以下に説明する(1)乃至(8)に示すように変形してもよい。
【0091】
(1)上記した実施の形態においては、レーザーヘッド部14の反射鏡14dと出力カップラー14gとにより共振器を構成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図4(a)に示すように、レーザー媒質14eの励起光の入射側の面、即ち、ファイバーコネクタ14bが位置する側の面を全反射膜40でコーティングすることにより、反射鏡14dを省略するようにしてもよい。
【0092】
なお、全反射膜40は、例えば、誘電体多層膜よりなるものであり、反射率は、例えば、99%以上である。
【0093】
(2)上記した実施の形態においては、レーザーヘッド部14の反射鏡14dと出力カップラー14gとにより共振器を構成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図4(b)に示すように、レーザー媒質14eの励起光の入射側の面、即ち、ファイバーコネクタ14bが位置する側の面を全反射膜40でコーティングするとともに、他方の面を受動Qスイッチ14fと接合させることにより、反射鏡14dを省略し、かつ、レーザー媒質14eと受動Qスイッチ14fとを一体化するようにしてもよい。
【0094】
(3)上記した実施の形態においては、レーザーヘッド部14の反射鏡14dと出力カップラー14gとにより共振器を構成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図4(c)に示すように、レーザー媒質14eの励起光の入射側の面、即ち、ファイバーコネクタ14bが位置する側の面を全反射膜40でコーティングするとともに、他方の面を受動Qスイッチ14fと接合させ、さらに受動Qスイッチ14fに出力カップラー14gを接合することにより、反射鏡14dを省略し、かつ、レーザー媒質14eと受動Qスイッチ14fと出力カップラー14gとを一体化するようにしてもよい。
【0095】
(4)上記した実施の形態においては、レーザーヘッド部14の反射鏡14dと出力カップラー14gとにより共振器を構成するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図4(d)に示すように、レーザー媒質14eの励起光の入射側の面、即ち、ファイバーコネクタ14bが位置する側の面を全反射膜40でコーティングするとともに、他方の面を受動Qスイッチ14fと接合させ、さらに受動Qスイッチ14fのレーザー光の出射側の面に部分反射膜42をコーティングすることにより、反射鏡14dおよび出力カップラー14gを省略し、レーザー媒質14eと受動Qスイッチ14fとを一体化するようにしてもよい。
【0096】
なお、部分反射膜42は、例えば、誘電体多層膜よりなるものであり、反射率葉、例えば、80〜95%である。
【0097】
(5)上記した実施の形態においては、Qスイッチとして受動Qスイッチ14fを用いたが、これに限られるものではないことは勿論である。Qスイッチとして受動QスイッチでないAO−QスイッチやEO−Qスイッチを用いた場合には、これらのQスイッチのドライバーを電源部12に組み込み、コントローラー18で制御するようにしてもよい。
【0098】
なお、レーザーシステム10にパルス動作を行わせる必要がない場合には、共振器内にQスイッチを配置する必要はない。
【0099】
(6)上記した実施の形態においては、レーザーヘッド部14にレーザー光を透過するウインドウhを設けたが、必ずしもウインドウ14hを使用しなくてもよいものであり、その場合にはウインドウ14hを配設しなければよい。
【0100】
(7)上記した実施の形態において、レーザーシステム10の共振器内に高調波発生用の結晶を配置して、この高調波発生用の結晶にレーザーシステム10のレーザー媒質14によって発振されたレーザー光を入射するようにして、当該入射したレーザー光の波長とは異なった波長のレーザー光をレーザーシステム10から取り出すようにしてもよい。高調波発生用の結晶としては、例えば、LBO結晶やKTP結晶などの非線形光学結晶がある。こうしたLBO結晶やKTP結晶などの非線形光学結晶のサイズは、例えば、「縦4mm×横4mm×厚さ5mm」程度であり、こうした非線形光学結晶にレーザー媒質14によって発振されたレーザー光を入射させることにより、当該入射されたレーザー光の波長とは異なった波長のレーザー光を取り出すことができる。例えば、入射されたレーザー光の波長が1063nmであるならば、約531.5nmの波長のレーザー光を取り出すことができる。
【0101】
(8)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(7)に示す変形例は、適宜に組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0102】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、共振器周りの装置構成を小型化することができるという優れた効果を奏する。
【0103】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、レーザー媒質が熱による影響を受けることがなく、ビームの高品質化を図ることができるという優れた効果を奏する。
【0104】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、励起波長をレーザーの発振波長に近づけることにより、エネルギーの変換効率を向上させて高効率化を図ることができ、結晶に残る熱を低減することができるようになるという優れた効果を奏する。
【0105】
また、本発明は、以上説明したように構成されているので、メンテナンスが容易になるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例によるレーザーシステムの概略構成説明図である。
【図2】レーザーヘッド部の詳細な構成を示す概略構成説明図である。
【図3】本願発明者による実験結果を示すグラフであり、Nd:GdVO結晶のうちで、ネオジウムの濃度が2%、即ち、ネオジウムの原子数の比率が2%のものについて、その吸収スペクトルの測定結果を示すグラフである。なお、横軸は[nm]単位で波長(Wavelength)を示し、縦軸は[cm−1]単位で吸収係数(Absorption coefficient)を示している。
【図4】(a)、(b)、(c)ならびに(d)は、本発明の実施の形態の一例によるレーザーシステムの変形例の概略構成説明図である。
【図5】ファイバーと半導体レーザーとの接続の手法を示す説明図であり、(a)はバンドル方式を示し、(b)はレンズ集光方式を示している。
【符号の説明】
10 レーザーシステム
12 電源部
12a ケーシング
12b 電源
12c 半導体レーザー
12d 冷却装置
14 レーザーヘッド部
14a ケーシング
14b ファイバーコネクタ
14c 集光レンズ
14d 反射鏡
14e レーザー媒質
14f 受動Qスイッチ(Passive Q−switch)
14g 出力カップラー
14h ウインドウ
16 ファイバー
18 コントローラー
20 電気配線
40 全反射膜
42 部分反射膜
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a laser system, and more particularly, to a laser system including a laser medium that is excited by excitation light and oscillates.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
As a conventional laser system, there is known a laser system that uses a light emitted from a lamp as excitation light to excite a laser medium disposed in a resonator.
[0003]
However, such a laser system has a problem that the laser oscillation efficiency is not good because the laser medium is excited by using the light emitted from the lamp as the excitation light.
[0004]
In order to solve these problems, a laser system has been developed that uses a laser beam of a predetermined wavelength emitted from a semiconductor laser such as a laser diode as excitation light to excite a laser medium disposed in the resonator. ing.
[0005]
A laser system that excites a laser medium using laser light of a predetermined wavelength emitted from the semiconductor laser as excitation light, selects a semiconductor laser that emits laser light having a wavelength in the absorption band of the laser medium, and Since the laser medium can be excited using the laser beam of the laser as the excitation light, the laser oscillation efficiency is extremely good.
[0006]
By the way, in a laser system that excites a laser medium using a conventional semiconductor laser, for example, when exciting from the side of a rod-shaped laser crystal as a laser medium by excitation light, laser light as excitation light is emitted. It was necessary to arrange a semiconductor laser such as a laser diode close to the rod-shaped laser crystal. For this reason, in a laser system that excites a laser medium using a conventional semiconductor laser, the semiconductor laser is generally disposed integrally with a resonator in which the laser medium is disposed.
[0007]
However, according to a laser system that excites a laser medium using such a conventional semiconductor laser, the semiconductor laser is disposed in close proximity to the resonator in which the laser medium is disposed. There is a problem in that the surrounding device configuration becomes large and disadvantageous in terms of space.
[0008]
In addition, according to the laser system that excites the laser medium using the conventional semiconductor laser described above, the semiconductor laser is disposed in close proximity to the resonator in which the laser medium is disposed. There is a problem that the stability of the laser medium is reduced due to the heat generated from the laser, and furthermore, a cooling mechanism for cooling the heat generated from the semiconductor laser is required, so the device configuration around the resonator is large. There was a problem of becoming disadvantageous in terms of space.
[0009]
Furthermore, according to the laser system that excites the laser medium using the above-described conventional semiconductor laser, the resonator needs to be readjusted when the semiconductor laser fails or is replaced due to its life, so that maintenance is complicated. There was a problem of becoming.
[0010]
Further, in the conventional excitation at a wavelength of 808 nm, when laser light having a wavelength of 1063 nm is generated, the energy conversion efficiency is limited by “808/1063”, and the remaining energy is left as heat in the laser medium. It was.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the problems of the conventional techniques as described above, and an object of the present invention is to provide a laser system capable of downsizing the device configuration around the resonator. To do.
[0012]
It is another object of the present invention to provide a laser system in which the laser medium is not affected by heat and the beam quality is improved.
[0013]
Further, the object of the present invention is to improve the energy conversion efficiency by increasing the excitation wavelength to the oscillation wavelength of the laser so as to increase the efficiency and reduce the heat remaining in the laser medium. Is intended to provide a laser system.
[0014]
Another object of the present invention is to provide a laser system that facilitates maintenance.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, the invention according to claim 1 of the present invention includes a power source, and a semiconductor laser driven by the power source to emit laser light having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm.A cooling device for cooling the semiconductor laser;A power supply unit that emits laser light emitted from the semiconductor laser to the outside;A controller that is electrically connected to the power source by electrical wiring and controls the power source;Resonator and neodymium-added gadolinium vanadate as a gadolinium vanadate crystal with neodymium added as laser active ions arranged in the resonator as a laser medium(Nd: GdVO 4 )A laser head unit configured to be separated from the power source unit, wherein the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light and oscillates to emit laser light to the outside; With the above power supplythe aboveA fiber that optically connects the laser head unit and guides laser light emitted from the power supply unit to the inside of the resonator of the laser head unit. A laser system that uses the laser light emitted from the semiconductor laser having a guided oscillation wavelength of 880 ± 5 nm as excitation light to excite the neodymium-doped gadolinium vanadate crystal to cause laser oscillation.The neodymium-added gadolinium vanadate crystal is a gadolinium vanadate crystal produced by a floating zone method and doped with neodymium as a laser active ion at a concentration of 2% to 15% in terms of the number of atoms. The power supply unit emits laser light having a wavelength of 880 ± 5 nm to the outside, and the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light having a wavelength of 880 nm, which is different from the wavelength 808 nm which is the main absorption band.It is what I did.
[0016]
Therefore, according to the first aspect of the present invention, the power supply unit and the laser head unit separated from each other are optically connected by a fiber, and the laser beam emitted from the power supply unit to the outside is connected to the laser head. Since the light is guided into the resonator of the part, the device configuration around the resonator can be reduced in size, the laser medium is not affected by heat, and the semiconductor laser is replaced. Maintenance in the case of, etc. becomes easy.
[0024]
  Further, the present invention claims2In the invention described in Item 1, in the invention described in Item 1 of the present invention, the semiconductor laser operates in pulses, and the power supply unit emits pulsed laser light having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm to the outside. is there.
[0025]
  Further, the present invention claims3The invention described in claim 1 is the first aspect of the present invention.OrIn the invention according to claim 2, the laser head section further includes a Q switch disposed in the resonator.
[0026]
  Further, the present invention claims4The invention described in claim 1 is a part of the present invention.3In the present invention, the Q switch is a passive Q switch.
[0027]
  Further, the present invention claims5The invention described in claim 1 is a part of the present invention.4In the invention described in (1), the passive Q switch is a Cr: YAG crystal.
[0028]
  Further, the present invention claims6The invention described in claim 1 is a part of the present invention.3The Q switch is an EO-Q switch.
[0029]
  Further, the present invention claims7The invention described in claim 1 is a part of the present invention.3In the invention described in (1), the Q switch is an AO-Q switch.
[0030]
  Further, the present invention claims8According to the invention described in Item 1, in the invention described in Item 1 of the invention, the semiconductor laser operates continuously, and the power source emits continuous laser light having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm to the outside. It is.
[0032]
  Further, the present invention claims9The invention described in claim 1 is a part of the present invention.1In the invention described in (1), the cooling device cools the semiconductor laser by electronic cooling.
[0033]
  Further, the present invention claims10The invention described in (1) includes a pulse power source, and a semiconductor laser that is driven by the pulse power source and emits a pulse laser beam having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm.A cooling device for cooling the semiconductor laser;A power supply unit that emits pulsed laser light emitted from the semiconductor laser to the outside;A controller that is electrically connected to the power source by electrical wiring and controls the power source;Resonator and neodymium-added gadolinium vanadate as a gadolinium vanadate crystal with neodymium added as laser active ions arranged in the resonator as a laser medium(Nd: GdVO 4 )A crystal and a passive Q switch disposed in the resonator are configured separately from the power supply unit, and the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light and laser-oscillated. A laser head for emitting laser light to the outside, and the power sourcethe aboveA fiber that optically connects the laser head unit and guides laser light emitted from the power supply unit to the inside of the resonator of the laser head unit. A laser system that uses the laser light emitted from the semiconductor laser having a guided oscillation wavelength of 880 ± 5 nm as excitation light to excite the neodymium-doped gadolinium vanadate crystal to cause laser oscillation.The neodymium-added gadolinium vanadate crystal is a gadolinium vanadate crystal produced by a floating zone method and doped with neodymium as a laser active ion at a concentration of 2% to 15% in terms of the number of atoms. Yes, the power supply unit emits a pulsed laser beam having a wavelength of 880 ± 5 nm to the outside, and the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light having a wavelength of 880 nm, which is different from the wavelength 808 nm which is the main absorption band.It is what I did.
[0035]
  Further, the present invention claims11The invention according to claim 1 is the invention according to claim 1, claim 2, claim 3, claim 4, claim 5, claim 6, claim 7, claim 8 and claim 9.OrThe method according to claim 10.inventionIn the laser head unit, a crystal for generating harmonics is arranged in the resonator.
[0036]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of a laser system according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0037]
FIG. 1 is a schematic configuration explanatory diagram of a laser system according to an example of an embodiment of the present invention.
[0038]
The laser system 10 includes a power supply unit 12, a laser head unit 14, a fiber 16 that optically connects the power supply unit 12 and the laser head unit 14, and a controller 18 that controls the operation of the power supply unit 12. It is configured. Note that the power supply unit 12 and the controller 18 are configured separately, and the power supply unit 12 and the controller 18 are electrically connected by electrical wiring 20.
[0039]
The power source unit 12 emits laser light as excitation light that is driven by the power source 12b and excites a laser medium 14e (described later) into the casing 12a. And a cooling device 12d for cooling the power source 12b and the semiconductor laser 12c by electronic cooling or the like. That is, the oscillation operation of the semiconductor laser 12 c is controlled in the power supply unit 12.
[0040]
The controller 18 controls on / off control of the power supply 12b, temperature control of the cooling device 12d, and pulse repetition control when the semiconductor laser 12c performs a pulse operation of emitting pulsed laser light as laser light.
[0041]
Here, when the power supply 12b is turned on, the entire laser system 10 is in a driving state, and when the power supply 12b is turned off, the entire laser system 10 is stopped.
[0042]
As the power supply 12b, for example, a pulse power supply or a continuous operation stabilization power supply can be used.
[0043]
That is, in the laser system 10, when the semiconductor laser 12c performs a pulse operation of emitting a pulse laser beam as a laser beam, a pulse power source may be used as the power source 12b. On the other hand, when the semiconductor laser 12c does not need to perform a pulse operation of emitting a pulse laser beam as a laser beam, and the semiconductor laser 12c performs a continuous oscillation operation of emitting a continuous laser beam as a laser beam, the semiconductor laser 12c operates continuously as a power source 12b. A stabilized power supply may be used.
[0044]
Here, the pulse power supply as the power supply 12b is a switch mechanism provided in the middle of a circuit in which a current flows from the power supply 12b to the semiconductor laser 12c in order to cause the semiconductor laser 12c to perform a pulse operation. By opening and closing the switch mechanism, the current flowing through the circuit can be blocked or passed. As a result, the laser beam output by the semiconductor laser 12c is pulsed, that is, It becomes pulse laser light. The controller 18 can arbitrarily set the switching interval of the switch mechanism, thereby realizing the repetition control of pulses when the semiconductor laser 12c is operated in pulses.
[0045]
As will be described later, when the semiconductor laser 12c is controlled to pulse in the power supply unit 12, the repetition of the passive Q switch 14f is controlled by the pulse operation of the semiconductor laser 12c.
[0046]
Here, the casing 12a can be made of a material such as aluminum or iron, for example.
[0047]
As the semiconductor laser 12c, for example, a laser bar using GaAs can be used.
As described above, the cooling device 12d cools the semiconductor laser 12c and controls the temperature of the semiconductor laser 12c. The oscillation wavelength of the semiconductor laser 12c can be finely adjusted by controlling the temperature of the semiconductor laser 12c by the cooling device 12d.
[0048]
As the cooling device 12d, for example, an electronic cooling type cooling device can be used. The cooling device 12d is not limited to an electronic cooling type cooling device, and a water cooling type cooling device, an air cooling type cooling device, or the like may be used.
[0049]
The controller 18 is constituted by a microcomputer and performs the following control.
[0050]
That is, as described above, the controller 18 performs, for example, on / off control of the power supply 12b, temperature control of the cooling device 12d, control of pulse operation of the semiconductor laser 12c, and the like.
[0051]
As will be described later, the passive Q switch 14f is controlled in accordance with the pulse operation of the semiconductor laser 12c.
[0052]
  As shown in detail in FIG. 2, the laser head unit 14 is emitted from the semiconductor laser 12c through the fiber connector 14b and the fiber connector 14b for connecting the fiber 16 in the casing 14a. The condensing lens 14c for condensing the laser light (hereinafter, “laser light emitted from the semiconductor laser 12c” is referred to as “excitation light”) and the excitation light emitted from the condensing lens 14c are transmitted. A reflecting mirror 14d that reflects laser light emitted from a laser medium 14e (described later) with high efficiency, and a semiconductor laser 12cA laser medium 14e such as a laser crystal that has an absorption band at the predetermined wavelength of the laser light of a predetermined wavelength emitted from the laser and that oscillates using the laser light of the predetermined wavelength as excitation light, and Q for pulse operation A passive Q switch (Passive Q-switch) 14f as a switch, an output coupler 14g constituting a reflecting mirror 14d and a laser resonator, and a window 14h for transmitting laser light emitted from the output coupler 14g to the outside are provided. Configured.
[0053]
That is, in this laser system 10, a resonator is constituted by the reflecting mirror 14d of the laser head unit 14 and the output coupler 14g.
[0054]
Here, the casing 14a can be made of a material such as aluminum or invar (a kind of nickel alloy).
[0055]
As the fiber connector 14b, for example, various commercially available connectors such as an SMA connector and an FC connector can be used.
[0056]
The condenser lens 14c is made of, for example, a plano-convex lens made of synthetic quartz, and has a focal length of, for example, 50 mm.
[0057]
The reflecting mirror 14d is made of, for example, synthetic quartz, and the reflectance thereof is 99% or more with respect to a wavelength of 1063 mm, for example.
[0058]
In addition, as the laser medium 14e, for example, gadolinium vanadate (GdVO) to which neodymium (Nd) is added as a laser active ion (hereinafter appropriately referred to as “dope”) is used.4) Neodymium-doped gadolinium vanadate (hereinafter referred to as “Nd: GdVO”)4As appropriate. ) Neodymium-doped yttrium vanadate (hereinafter referred to as “Nd: YVO”), which is a yttrium vanadate crystal doped with neodymium as a laser active ion.4As appropriate. ) Crystals can be used.
[0059]
These Nd: GdVO4Crystal or Nd: YVO4The crystal is preferably prepared using, for example, a floating zone method. The Nd addition concentration is preferably such that Nd as a laser active ion is a concentration of 15% or less in terms of the number of atoms, of which a concentration of 2% or more is preferable, for example, 2% A concentration of 15 to 15% is preferred.
[0060]
Further, in this laser system 10, Nd: GdVO is used as the laser medium 14e.4Crystal or Nd: YVO4In the case of using a crystal, for example, a rectangular shape having a size of about 3 mm in length, 3 mm in width, and 1 mm in thickness can be used.
[0061]
The passive Q switch 14f is a crystal having such a property that when the light energy stored inside exceeds a certain value, the transmittance becomes 80% to 90%.
As this passive Q switch 14f, for example, chrome YAG (Cr: YAG) crystal or Cr: MgSiO4Crystals and the like can be used.
[0062]
Further, the output coupler 14g can be configured by, for example, a partial reflection mirror. More specifically, the output coupler 14g can be constituted by, for example, a concave mirror whose surface is coated with a dielectric multilayer film. The reflectance of the output coupler 14g at a wavelength of 1063 nm is, for example, 80% to 95%.
[0063]
As the window 14h, for example, synthetic quartz or BK7 glass can be used.
[0064]
Further, as the fiber 16, for example, a fiber such as a quartz bundle type can be used.
[0065]
  Here, the fiber 16 and the laser head unit 14 are connected via a fiber connector 14b.cIs connected, for example, as shown in FIGS.
[0066]
  Here, FIG. 5A shows a bundle system, and the semiconductor laser 12cThe light is incident on the fiber 16 disposed in the vicinity of the optical fiber, and is bundled in a bundle to transmit the light.
[0067]
  FIG. 5B shows a lens condensing method, and the semiconductor laser 12cThe light emitted from the light is condensed by a condenser lens such as synthetic quartz, and is incident on the fiber 16 and transmitted.
[0068]
  With the above configuration, in the laser system 10, the power supply unit 12 and the laser head unit 14 are connected by the fiber 16, and the excitation light emitted from the power supply unit 12 is fiber-transmitted through the fiber 16, so that the laser head unit 14Is incident on.
[0069]
Therefore, the power supply unit 12 and the laser head unit 14 can be easily connected and disconnected by attaching or removing the fiber 16.
[0070]
Then, the excitation light incident on the laser head unit 14 is condensed by the condenser lens 14c so as to be focused in the laser medium 14e.
[0071]
As described above, the resonator of the laser system 10 includes the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g, and the laser medium 14e is disposed between the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g.
[0072]
The laser light oscillated by the resonator in the laser head unit 14 is transmitted to the outside through the window 14h.
[0073]
  As described above, in the laser system 10, the semiconductor laser 12 of the power supply unit 12 is used.cAnd the laser head unit 14 are coupled by a fiber 16 so that excitation light is transmitted to the resonator of the laser head unit 14 through the fiber 16. Thereby, it is possible to spatially separate the laser head unit 14 from the excitation source and the power supply unit 12 as an electrical system.
[0074]
  That is, the laser system 10 includes a semiconductor laser 12cIs incorporated in the power supply unit 12 and the semiconductor laser 12cThe pumping light from the laser 16 is transmitted by the fiber 16 and the laser head 14In this way, it is possible to eliminate electrical parts that serve as heat sources from the inside of the laser head unit 14, thereby realizing miniaturization and stabilization of the laser head unit 14.
[0075]
Further, since the detachable fiber 16 is used as the connecting means for optically connecting the power supply unit 12 and the laser head unit 14, the power supply unit 12 and the laser head unit 14 can be easily separated. . For this reason, when maintaining the power supply 12b and the semiconductor laser c in the power supply unit 12, it is not necessary to change the environment of the resonator in the laser head unit 14, and the maintenance can be easily performed.
[0076]
  When an Nd: GdVO4 crystal is used as the laser medium 14e disposed in the laser head portion 14 of the laser system 10, the laser medium 14 is used.eThe oscillating Nd: GdVO4 crystal can be excited by excitation light in the 880 ± 5 nm band to cause laser oscillation. That is, in this laser system 10, it becomes possible to perform excitation in the 880 nm band.
[0077]
That is, the wavelength at which the excitation light of the laser crystal (laser medium) having Nd as the laser active ion is most efficiently absorbed is 808 nm, and excitation is performed because the absorption is very small and the efficiency is poor in other wavelength bands. It was difficult.
[0078]
However, by increasing the Nd addition concentration, as shown in FIG. 3, excitation in the 880 nm band, which could not be excited at a low concentration, can be performed. The Nd addition concentration that enables excitation in the 880 nm band is preferably a concentration of 15% or less (neodymium atom ratio is 15% or less), and a concentration of 2% or more (the number of neodymium atoms). The ratio is preferably 2% or more. For example, the concentration is preferably 2% to 15% (the concentration of neodymium is 2% to 15%).
[0079]
When the excitation in the 880 nm band is used, the theoretical limit of the energy conversion efficiency can be increased by about 10% compared to the excitation in the 808 nm band, and the influence of heat in the laser medium 14e is about 30%. % Can be reduced. Such effects can improve the efficiency of the entire laser system 10 and improve the quality of the emitted laser beam.
[0080]
Nd: GdVO that can be used as the laser medium 14e4Crystal or Nd: YVO4The crystal is suitable for excitation by the fiber 16. That is, in order to obtain high-quality laser light with high efficiency, end face excitation of a crystal by a fiber is suitable, and Nd: GdVO having a high absorption coefficient is used for the end face excitation.4Crystal or Nd: YVO4Crystals are very effective.
[0081]
Further, in this laser system 10, a passive Q switch 14f is used to pulse the laser light emitted from the laser head unit 14. Therefore, the electric system for performing the pulse operation from the laser head unit 14 can be removed, the laser head unit 14 can be reduced in size, and controllability is improved.
[0082]
That is, the passive Q switch 14f performs a shutter operation such that the transmittance becomes 80% to 90% when the light energy stored inside exceeds a certain value. Therefore, the shutter operation of the passive Q switch 14f arranged in the resonator constituted by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g is controlled by the spontaneous emission light from the laser medium 14e.
[0083]
Here, the control of the generation of the laser light that reciprocates in the resonator constituted by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g is based on the control of the generation of the excitation light performed by the power supply unit 12, and therefore the laser. The power supply unit 12 controls the pulse operation of the laser light emitted from the head unit 14.
[0084]
As described above, by using the passive Q switch 14f, the pulse operation of the laser beam emitted from the laser head unit 14 can be controlled by the power supply unit 12 of the semiconductor laser 12c that generates the excitation light. The pulse operation of the laser beam can be stabilized and the laser head unit 14 can be downsized.
[0085]
That is, in the conventional laser system, an AO-Q switch, an EO-Q switch, or the like has been used. Since these Q switches used in the past were switched by acoustic waves or electricity, when the Q switch was inserted into the resonator, it was indispensable to incorporate electrical components, avoiding an increase in the size of the laser head. In addition, the laser oscillation was unstable due to heat generation. In addition, due to the need for electrical wiring, oscillators, etc., the overall size of the apparatus has not been avoided.
[0086]
However, in this laser system 10, a passive Q switch is used for pulse operation, so that no electrical components are excluded from the Q switch. Therefore, the laser head unit 14 can also be miniaturized with a very simple structure, and the pulse operation of the laser light emitted from the laser head unit 14 is controlled by controlling the pulse operation of the semiconductor laser 12c. Therefore, the power source for the Q switch is no longer necessary. By controlling the pulse operation of the laser light incident on the passive Q switch 14f, the function of the Q switch having an arbitrary repetition can be achieved.
[0087]
In particular, since the passive Q switch 14f is suitable for a laser medium having a large spontaneous emission cross section, Nd: GdVO having a large spontaneous emission cross section.4And Nd: YVO4The suitability is very favorable.
[0088]
Here, the passive Q switch 14f will be further described. When the passive Q switch 14f is used, it is important to use it in combination with the pulsed semiconductor laser 12c. That is, the passive Q switch is a crystal having a property that when the light energy stored inside exceeds a certain value, the transmittance is 80 to 90%. Therefore, even though the passive Q switch itself can generate a pulse, it does not have a function to control the repetition, and when a certain amount of light energy is accumulated, it emits laser light and accumulates light energy. Can only be released. Therefore, the interval until the light energy incident on the passive Q switch 14f is accumulated can be controlled by adjusting the amount of light generated from the excitation laser, that is, the semiconductor laser 12c. For this reason, if the excitation laser, that is, the semiconductor laser 12c is operated in a pulsed manner, the laser medium 14e is excited only when the pulse laser beam from the semiconductor laser 12c is incident, and the light energy is emitted, thereby the passive Q switch. Since it is stored in 14f, the repetition of the passive Q switch 14f can also be controlled by the application time of the current of the semiconductor laser 12c.
[0089]
Further, when the laser system 10 does not require a pulse operation, it is not necessary to provide the passive Q switch 14f, and the power source 12b of the semiconductor laser 12c may be a continuously stabilized power source that operates continuously without a switching mechanism. What is necessary is just to use what can perform continuous oscillation as the semiconductor laser 12c.
[0090]
The embodiment described above may be modified as shown in (1) to (8) described below.
[0091]
(1) In the above-described embodiment, the resonator is constituted by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g of the laser head unit 14. However, the present invention is not limited to this. As shown in (a), the surface on the incident side of the excitation light of the laser medium 14e, that is, the surface on which the fiber connector 14b is located is coated with the total reflection film 40 so that the reflecting mirror 14d is omitted. May be.
[0092]
The total reflection film 40 is made of, for example, a dielectric multilayer film, and the reflectance is, for example, 99% or more.
[0093]
(2) In the above-described embodiment, the resonator is constituted by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g of the laser head unit 14. However, the present invention is not limited to this. As shown in (b), the surface on the incident side of the excitation light of the laser medium 14e, that is, the surface on which the fiber connector 14b is located is coated with the total reflection film 40, and the other surface is the passive Q switch 14f. By joining, the reflecting mirror 14d may be omitted, and the laser medium 14e and the passive Q switch 14f may be integrated.
[0094]
(3) In the above-described embodiment, the resonator is configured by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g of the laser head unit 14. However, the present invention is not limited to this, and FIG. As shown in (c), the surface on the incident side of the excitation light of the laser medium 14e, that is, the surface on which the fiber connector 14b is located is coated with the total reflection film 40, and the other surface is formed with the passive Q switch 14f. Further, the output coupler 14g may be joined to the passive Q switch 14f, so that the reflecting mirror 14d may be omitted, and the laser medium 14e, the passive Q switch 14f, and the output coupler 14g may be integrated.
[0095]
(4) In the above-described embodiment, the resonator is constituted by the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g of the laser head unit 14. However, the present invention is not limited to this. As shown in (d), the surface on the incident side of the excitation light of the laser medium 14e, that is, the surface on which the fiber connector 14b is located is coated with the total reflection film 40, and the other surface is coated with the passive Q switch 14f. Further, by coating the surface of the passive Q switch 14f on the laser light emission side with the partial reflection film 42, the reflecting mirror 14d and the output coupler 14g are omitted, and the laser medium 14e and the passive Q switch 14f are integrated. You may make it do.
[0096]
The partial reflection film 42 is made of, for example, a dielectric multilayer film, and has a reflectance leaf, for example, 80 to 95%.
[0097]
(5) In the above-described embodiment, the passive Q switch 14f is used as the Q switch. However, the present invention is not limited to this. When an AO-Q switch or EO-Q switch that is not a passive Q switch is used as the Q switch, a driver of these Q switches may be incorporated in the power supply unit 12 and controlled by the controller 18.
[0098]
In addition, when it is not necessary to make the laser system 10 perform a pulse operation, it is not necessary to arrange a Q switch in the resonator.
[0099]
(6) In the above-described embodiment, the window h that transmits the laser beam is provided in the laser head unit 14, but the window 14h is not necessarily used. In this case, the window 14h is arranged. If you don't install it.
[0100]
  (7) In the embodiment described above, a crystal for generating harmonics is arranged in the resonator of the laser system 10, and the laser medium 14 of the laser system 10 is placed on the crystal for generating harmonics.eThe laser beam oscillated by the laser beam may be incident, and laser light having a wavelength different from the wavelength of the incident laser beam may be extracted from the laser system 10. As a crystal for generating harmonics, for example, there is a nonlinear optical crystal such as an LBO crystal or a KTP crystal. The size of such a nonlinear optical crystal such as an LBO crystal or a KTP crystal is, for example, about “length 4 mm × width 4 mm × thickness 5 mm”.eBy making the laser beam oscillated by the laser beam incident, a laser beam having a wavelength different from the wavelength of the incident laser beam can be extracted. For example, if the wavelength of the incident laser beam is 1063 nm, a laser beam having a wavelength of about 531.5 nm can be extracted.
[0101]
(8) The above-described embodiment and the modifications shown in (1) to (7) may be used in appropriate combination.
[0102]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, there is an excellent effect that the device configuration around the resonator can be reduced in size.
[0103]
In addition, since the present invention is configured as described above, the laser medium is not affected by heat, and has an excellent effect that the quality of the beam can be improved.
[0104]
In addition, since the present invention is configured as described above, it is possible to improve the energy conversion efficiency by bringing the excitation wavelength close to the oscillation wavelength of the laser, thereby improving the efficiency of the heat remaining in the crystal. There is an excellent effect that can be reduced.
[0105]
Moreover, since the present invention is configured as described above, it has an excellent effect that maintenance is facilitated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration explanatory diagram of a laser system according to an example of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic configuration explanatory diagram showing a detailed configuration of a laser head unit.
FIG. 3 is a graph showing a result of an experiment by the inventor of the present application, and shows Nd: GdVO.4It is a graph which shows the measurement result of the absorption spectrum about the density | concentration of 2% of neodymium among crystals, ie, the ratio of the number of atoms of neodymium is 2%. The horizontal axis indicates the wavelength (Wavelength) in [nm] units, and the vertical axis indicates [cm.-1] Absorption coefficient (Absorption coefficient) is shown in units.
4 (a), (b), (c) and (d) are schematic configuration explanatory views of a modified example of a laser system according to an example of an embodiment of the present invention.
FIGS. 5A and 5B are explanatory diagrams showing a method of connecting a fiber and a semiconductor laser, where FIG. 5A shows a bundle method and FIG. 5B shows a lens condensing method.
[Explanation of symbols]
10 Laser system
12 Power supply
12a casing
12b power supply
12c semiconductor laser
12d cooling device
14 Laser head
14a casing
14b Fiber connector
14c condenser lens
14d reflector
14e Laser medium
14f Passive Q switch (Passive Q-switch)
14g output coupler
14h window
16 fiber
18 controller
20 Electrical wiring
40 Total reflection film
42 Partial reflection film

Claims (11)

電源と、前記電源により駆動されて発振波長880±5nmのレーザー光を出射する半導体レーザーと、前記半導体レーザーを冷却する冷却装置とを有し、前記半導体レーザーから出射されたレーザー光を外部へ出射する電源部と、
前記電源部と電気配線により電気的に接続されて前記電源部を制御するコントローラーと、
共振器と、レーザー媒質として前記共振器内に配置されたレーザー活性イオンとしてネオジウムが添加されたガドリニウムバナデイト結晶たるネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO 結晶とを有して、前記電源部とは別体に構成され、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶が励起光により励起されてレーザー発振することにより、外部へレーザー光を出射するレーザーヘッド部と、
前記電源部と前記レーザーヘッド部とを光学的に接続し、前記電源部から外部へ出射されたレーザー光を前記レーザーヘッド部の前記共振器内へ導光するファイバーと
を有し、
前記ファイバーにより前記共振器内に導光された発振波長880±5nmの前記半導体レーザーから出射されたレーザー光を励起光として、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶を端面励起してレーザー発振させるレーザーシステムであって、
前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は、フローティングゾーン法により生成され、レーザー活性イオンとしてネオジウムが原子数の比率で2%乃至15%の濃度となるように添加されたガドリニウムバナデイト結晶であり、
前記電源部は波長880±5nmのレーザー光を外部へ出射し、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は主吸収帯である波長808nm帯とは異なる波長880nm帯の励起光により励起される
ことを特徴とするレーザーシステム。
A power source; a semiconductor laser that is driven by the power source to emit laser light having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm; and a cooling device that cools the semiconductor laser, and emits the laser light emitted from the semiconductor laser to the outside. A power supply unit to
A controller that is electrically connected to the power supply unit by electrical wiring and controls the power supply unit;
A power source unit including a resonator and a neodymium-added gadolinium vanadate (Nd: GdVO 4 ) crystal, which is a gadolinium vanadate crystal to which neodymium is added as a laser active ion disposed in the resonator as a laser medium. And a laser head part that emits laser light to the outside by exciting the laser with the neodymium-added gadolinium vanadate crystal excited by excitation light, and
Wherein the power supply unit and the laser head unit optically connected, the laser beam emitted to the outside from the power supply unit and a fiber for guiding into the cavity of the laser head,
A laser system that excites the neodymium-doped gadolinium vanadate crystal by using the laser light emitted from the semiconductor laser having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm guided into the resonator by the fiber as excitation light, and oscillates the laser ; There,
The neodymium-added gadolinium vanadate crystal is a gadolinium vanadate crystal that is generated by a floating zone method and added with a concentration of 2% to 15% of neodymium as a laser active ion in a ratio of the number of atoms.
The power supply unit emits laser light having a wavelength of 880 ± 5 nm to the outside, and the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light having a wavelength of 880 nm that is different from a wavelength of 808 nm that is a main absorption band. Laser system to do.
請求項1に記載のレーザーシステムにおいて、
前記半導体レーザーはパルス動作し、前記電源部は発振波長880±5nmのパルスレーザー光を外部へ出射する
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 1, wherein
The semiconductor laser performs a pulse operation, and the power supply unit emits a pulse laser beam having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm to the outside.
請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のレーザーシステムにおいて、さらに、
前記レーザーヘッド部は、前記共振器内に配置されたQスイッチを有する
ことを特徴とするレーザーシステム。
In the laser system according to any one of claims 1 or claim 2, further
The laser system, wherein the laser head unit includes a Q switch disposed in the resonator.
請求項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記Qスイッチは、受動Qスイッチである
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 3 , wherein
The laser system, wherein the Q switch is a passive Q switch.
請求項記載のレーザーシステムにおいて、
前記受動Qスイッチは、Cr:YAG結晶である
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 4 , wherein
The passive Q switch is a Cr: YAG crystal.
請求項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記Qスイッチは、EO−Qスイッチである
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 3 , wherein
The laser system, wherein the Q switch is an EO-Q switch.
請求項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記Qスイッチは、AO−Qスイッチである
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 3 , wherein
The laser system, wherein the Q switch is an AO-Q switch.
請求項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記半導体レーザーは連続発振動作し、前記電源部は発振波長880±5nmの連続レーザー光を外部へ出射する
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 1 , wherein
The semiconductor laser operates continuously, and the power source emits continuous laser light having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm to the outside.
請求項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記冷却装置は、電子冷却により前記半導体レーザーを冷却する
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to claim 1 , wherein
The laser system characterized in that the cooling device cools the semiconductor laser by electronic cooling.
パルス電源と、前記パルス電源により駆動されて発振波長880±5nmのパルスレーザー光を出射する半導体レーザーと、前記半導体レーザーを冷却する冷却装置とを有し、前記半導体レーザーから出射されたパルスレーザー光を外部へ出射する電源部と、
前記電源部と電気配線により電気的に接続されて前記電源部を制御するコントローラーと、
共振器と、レーザー媒質として前記共振器内に配置されたレーザー活性イオンとしてネオジウムが添加されたガドリニウムバナデイト結晶たるネオジウム添加ガドリニウムバナデイト(Nd:GdVO 結晶と、前記共振器内に配置された受動Qスイッチとを有して、前記電源部とは別体に構成され、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶が励起光により励起されてレーザー発振することにより、外部へレーザー光を出射するレーザーヘッド部と、
前記電源部と前記レーザーヘッド部とを光学的に接続し、前記電源部から外部へ出射されたレーザー光を前記レーザーヘッド部の前記共振器内へ導光するファイバーと
を有し、
前記ファイバーにより前記共振器内に導光された発振波長880±5nmの前記半導体レーザーから出射されたレーザー光を励起光として、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶を端面励起してレーザー発振させるレーザーシステムであって、
前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は、フローティングゾーン法により生成され、レーザー活性イオンとしてネオジウムが原子数の比率で2%乃至15%の濃度となるように添加されたガドリニウムバナデイト結晶であり、
前記電源部は波長880±5nmのパルスレーザー光を外部へ出射し、前記ネオジウム添加ガドリニウムバナデイト結晶は主吸収帯である波長808nm帯とは異なる波長880nm帯の励起光により励起される
ことを特徴とするレーザーシステム。
A pulse laser beam emitted from the semiconductor laser, comprising: a pulse power source; a semiconductor laser driven by the pulse power source to emit a pulse laser beam having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm; and a cooling device for cooling the semiconductor laser. A power supply unit that emits light to the outside,
A controller that is electrically connected to the power supply unit by electrical wiring and controls the power supply unit;
A resonator, a neodymium-added gadolinium vanadate (Nd: GdVO 4 ) crystal, which is a gadolinium vanadate crystal to which neodymium is added as a laser active ion disposed in the resonator as a laser medium, and the resonator is disposed in the resonator. And a passive Q switch that is configured separately from the power supply unit, and the neodymium-doped gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light and oscillates to emit laser light to the outside. And
Wherein the power supply unit and the laser head unit optically connected, the laser beam emitted to the outside from the power supply unit and a fiber for guiding into the cavity of the laser head,
A laser system that excites the neodymium-doped gadolinium vanadate crystal by using the laser light emitted from the semiconductor laser having an oscillation wavelength of 880 ± 5 nm guided into the resonator by the fiber as excitation light, and oscillates the laser ; There,
The neodymium-added gadolinium vanadate crystal is a gadolinium vanadate crystal that is generated by a floating zone method and added with a concentration of 2% to 15% of neodymium as a laser active ion in a ratio of the number of atoms.
The power supply unit emits a pulse laser beam having a wavelength of 880 ± 5 nm to the outside, and the neodymium-added gadolinium vanadate crystal is excited by excitation light having a wavelength of 880 nm, which is different from a wavelength of 808 nm which is a main absorption band. And laser system.
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9または請求項10のいずれか1項に記載のレーザーシステムにおいて、
前記レーザーヘッド部は、前記共振器内に高調波発生用の結晶を配置した
ことを特徴とするレーザーシステム。
The laser system according to any one of claims 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, or 10. ,
In the laser system, a crystal for generating harmonics is disposed in the resonator.
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