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JP4541899B2 - ラクタム架橋を有する、コンホメーションが制限された副甲状腺ホルモン(pth)アナログ - Google Patents

ラクタム架橋を有する、コンホメーションが制限された副甲状腺ホルモン(pth)アナログ Download PDF

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JP4541899B2 JP2004567634A JP2004567634A JP4541899B2 JP 4541899 B2 JP4541899 B2 JP 4541899B2 JP 2004567634 A JP2004567634 A JP 2004567634A JP 2004567634 A JP2004567634 A JP 2004567634A JP 4541899 B2 JP4541899 B2 JP 4541899B2
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Description

連邦政府によって資金援助された研究および開発に関する言及
米国特許審査便覧(MPEP)310の下での言及。米国政府は、本発明における一括払いライセンスを有し、かつ、米国国立衛生研究所によって授与された補助金番号DK-11794によって提供されるように、制限された状況下で他者に適当な条件でライセンス供与することを特許権者に要求する権利を有する。
発明の分野
本発明は、コンホメーションが制限された副甲状腺ホルモン(PTH)アナログ、ならびにPTHアナログを調製および使用する方法に関する。
副甲状腺ホルモン
84アミノ酸ペプチドである副甲状腺ホルモン(PTH)は、ヒト身体におけるイオン化血中カルシウムの主要な制御因子である(Kronenberg, H.M., et al., Handbook of Experimental Pharmacology, Mundy, G.R., およびMartin, T.J., (編)185-201頁, Springer-Verlag, Heidelberg (1993))。カルシウム濃度の調節は、胃腸系、骨格系、神経系、神経筋系、および心臓血管系の正常な機能のために必要である。PTHの合成および放出は、血清カルシウムレベルによって主として調節され、ホルモンの合成と放出の両方が、低レベルでは刺激され、高レベルでは抑制される。PTHは、次には、カルシウム交換の3つの部位:腸、骨、および腎臓で、血液へのカルシウムの進入を直接的または間接的に促進することによって血清カルシウムレベルを維持する。PTHは、活性型ビタミンDの腎臓合成を補助することによって、正味の胃腸のカルシウムの吸収に寄与する。PTHは、骨再吸収細胞である破骨細胞の分化を刺激することによって間接的に骨からのカルシウム再吸収を促進する。これはまた、腎臓に対して少なくとも3つの主要な効果:尿細管カルシウム再吸収の刺激、リン酸クリアランスの増強、および活性型ビタミンDの合成を完了する酵素の増加の促進、を媒介する。PTHは主として、アデニル酸シクラーゼおよび/またはホスホリパーゼCの受容体媒介活性化を通してこれらの効果を発揮すると考えられている。
カルシウムホメオスタシスの崩壊は、多くの臨床的障害(例えば、重篤な骨疾患、貧血、腎臓機能障害、潰瘍、筋障害、および神経障害)を生み出すかもしれず、通常、副甲状腺ホルモンレベルに変化を引き起こす状態から生じ得る。高カルシウム血症は、血清カルシウムレベルの上昇によって特徴付けられる状態である。これはしばしば、過剰のPTH産生が副甲状腺損傷(例えば、腺腫、過形成、または癌腫)の結果として起こる原発性甲状腺機能亢進症と関連する。別の型の高カルシウム血症である、悪性腫瘍の体液性高カルシウム血症(HHM)は最も一般的な新生物随伴症候群である。これは、多くの場合において、PTHとアミノ酸相同性を共有するタンパク質ホルモンのクラスの腫瘍(例えば、扁平上皮、腎臓、卵巣、または膀胱の癌腫)による産生から生じるようである。これらのPTH-関連タンパク質(PTHrP)は、PTHの腎臓および骨格の特定の作用を模倣するようであり、これらの組織におけるPTH受容体と相互作用すると考えられている。
骨粗鬆症
骨粗鬆症は、高齢者集団のかなりの部分において、妊娠している女性において、および若年層においてでさえ観察される潜在的に身体障害性の骨格疾患である。骨粗鬆症という用語は、障害の不均質な群をいう。臨床的には、骨粗鬆症はI型およびII型に分けらる。I型骨粗鬆症は中年女性において優勢的に発生し、閉経期におけるエストロゲン損失に関連するのに対して、II型骨粗鬆症は加齢と関連する。骨粗鬆症を有する患者は、骨折修復を促進するように設計された新規な治療から、またはこの疾患と関連する骨折を予防もしくは低減するように設計された治療から利益を得るだろう。
この疾患は、骨質量の減少、骨密度(BMD)の減少、骨強度の減少、および骨折のリスクの増加によって特徴付けられる。現在は、骨粗鬆症の有効な治療法は存在しないが、エストロゲン、カルシトニン、ならびにビスホスホネート、エチドロネート、およびアレンドロネートが、成功の度合いが異なるこの疾患の治療に使用されている。これらの薬剤は、骨再吸収を減少させるように作用する。副甲状腺ホルモンは、断続的に投与された場合に血中のカルシウムレベルおよびリン酸レベルを調節し、かつ動物において
Figure 0004541899
骨格に対する強力な同化(骨形成)効果を有するので、PTHまたはPTH誘導体は、骨粗鬆症の新規かつ有効な治療の第1候補である。
PTH誘導体
PTH誘導体は、アミノ酸置換を有するか、または全長分子と比較して短縮されているペプチドを含む。PTHの14、21、および34アミノ酸アミノ末端短縮型、ならびにC末端短縮型が研究されてきた。さらに、短縮型ポリペプチド中でのアミノ酸置換もまた研究されてきた。
合成PTH(1-34)は細胞に基づく大部分のアッセイにおいて完全な生物活性を示し、動物における骨質量に対する強力な同化作用を有し、かつ閉経後骨粗鬆症の女性における骨折のリスクを減少させることが示されてきた
Figure 0004541899
。PTHは、PTH/PTHrP受容体(P1R)(アデニリルシクラーゼ/cAMPおよびホスホリパーゼC/イノシトールリン酸(IP)シグナル伝達経路と共役するクラスIIGタンパク質共役ヘプタヘリックス受容体)に作用する(Rippner,H., et al., Science 254:1024-1026 (1991))。欠失分析は、PTHのアミノ末端残基が、cAMPシグナル伝達経路およびIPシグナル伝達経路を活性化するためにP1Rを刺激する際に決定的な役割を果たすことを示した
Figure 0004541899
。架橋研究および受容体変異誘発研究は、PTHのアミノ末端部分中の残基が、受容体の膜近傍領域中に存在する7つの膜貫通ヘリックスの細胞外ループおよび細胞外末端と相互作用することを示した
Figure 0004541899
α-ヘリックス安定化因子
PTHおよびPTHrPの最初の34アミノ酸は、高アフィニティーP1R結合およびP1R-媒介シグナリング応答の強力な誘導についての十分な情報を含む(Neer, RM, et al., N.E.J.M. 344:1434-1441 (2001))。PTH(1-14)およびPTH(1-11)などの短いN末端断片は極度に弱い結合アフィニティー(Kd>>100μM)を示し、PTH(1-34)(EC50〜2nM)の効力(EC50≧約100μM)よりも実質的に弱いにも関わらず、cAMPシグナル伝達応答を誘発させることができる(Luck, MD et al., Molecular Endocrinology 13: 670-680(1999))。最近、一連の改変PTH(1-14)およびPTH(1-11)アナログは、
Figure 0004541899
の強度に近いか、または完全に等価でさえあるシグナリング強度を示すことが発見された。ラクタム環はこのような型の修飾因子の一つであり、これは、塩基性リジン残基と酸性アスパルテームまたはグルタミン酸残基との間で形成された側鎖 対 側鎖アミド架橋である(Condon, SM. et al., J. Am. Chem. Soc. 122: 3007-3014 (2000))。ラクタム架橋(lactam bridge)形成は、ペプチドの生物活性コンホメーションがそれによって推定され得る周知の方法である(同上を参照されたい)。ヒトPTH(1-31)および(1-34)(hPTH)における残基13と17の間;18と22の間;および26と30の間のラクタム架橋の組み込みは、ヘリックス形成を保持しながら生物活性を示した(同上を参照されたい)。さらに、hPTH(1-31)およびhPTH(1-34)のこれらの修飾は、αヘリックスがPTHのN末端部分についての好ましい生物活性コンホメーションである可能性を示唆する(Shimizu, N. et al., J. Biol. Chem. 276: 490003-49012 (2001))。
発明の簡単な概要
本発明は、ポリペプチド中の選択された位置にアミノ酸置換を含む新規なPTHポリペプチド誘導体、ならびに残基6と10の間のラクタム架橋を含む誘導体を提供する。これらの誘導体は、PTH-1受容体の完全な、またはほぼ完全なアゴニストとして機能する。それらの独特な特性のために、これらのポリペプチドは、ヒトの骨格の疾患(例えば、骨粗鬆症など)を治療する薬物としての有用性を有する。
1つの局面において、本発明は、骨質量の減少によって特徴付けられる哺乳動物の状態を治療するための方法を提供し、該方法は、
Figure 0004541899
から本質的になる、骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性なペプチドを、必要としている被験体に投与する段階を含み、式中:X01はGly、Ser、Ala、またはAibであり;X02はAla、Ser、またはAibであり;X03はAsp、Glu、またはLysであり;X04はAsp、Glu、またはLysであり;X05はArg、Har、またはLeuであり;X06はAlaまたはGlyであり;およびX07はTrpまたはHisである。本発明はさらに、SEQ ID NO. 31のペプチドの断片を利用する治療に及ぶ。本発明はさらに、上記ペプチドの薬学的に許容される塩、および上記ペプチドのN誘導体またはC誘導体を利用する治療方法を含む。
別の局面において、本発明は、骨質量の減少によって特徴付けられる哺乳動物の状態を治療するための方法を提供し、該方法は、
Figure 0004541899
から本質的になる、骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性なペプチドを必要としている被験体に投与する段階を含み、式中:X01はGly、Ser、Ala、またはAibであり;X02はAla、Ser、またはAibであり;X03はAsp、Glu、またはLysであり;X04はAsp、Glu、またはLysであり;X05はArg、Har、またはLeuであり;X06はAlaまたはGlyであり;およびX07はTrpまたはHisである。本発明はさらに、SEQ ID NO. 32のペプチドの断片を利用する治療に及ぶ。本発明はさらに、上記のペプチドの薬学的に許容される塩、および上記のペプチドのN誘導体またはC誘導体を利用する治療の方法を含む。
別の局面において、本発明は、骨質量の減少によって特徴付けられる哺乳動物の状態を治療するための方法に関し、該方法は、
Figure 0004541899
から本質的になる、骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性なペプチドを必要としている被験体に投与する段階を含み、式中:X01はGly、Ser、Ala、またはAibであり;X02はAla、Ser、またはAibであり;X03はAsp、Glu、またはLysであり;X04はAsp、Glu、またはLysであり;X05はArg、Har、またはLeuであり;X06はAlaまたはGlyであり;およびX07はTrpまたはHisである。
別の局面において、本発明は、骨質量の減少によって特徴付けられる哺乳動物の状態を治療するための方法に関し、該方法は、骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性なペプチドを必要としている被験体に投与する段階を含み、式中、対のGlu6/Lys10置換またはLys6/Glu10置換が、そのほかの点では非制限的な
Figure 0004541899
アナログ骨格に導入される。これらのアナログは直鎖型で存在し得るか、またはアミド結合(ラクタム架橋)が導入されたグルタミン酸残基のカルボキシレート側鎖基と、導入されたリジン残基のアミノ側鎖との間に挿入され得、PTHのN末端ドメインのαヘリックスコンホメーションを生じる。
本発明はさらに、SEQ ID NO. 1のペプチドの断片、特に、
Figure 0004541899
を利用する治療に及ぶ。本発明はさらに、上記のペプチドの薬学的に許容される塩、および上記のペプチドのN誘導体またはC誘導体を利用する治療の方法を含む。
さらに、本発明は、
Figure 0004541899
から本質的になり、対のGlu6/Lys10置換またはLys6/Glu10置換、およびAsp6/Lys10置換またはLys6/Asp10置換、ならびに導入されたグルタミン酸残基のカルボキシレート側鎖基と、導入されたリジン残基のアミノ側鎖のアミド結合を伴う、骨質量増加量の生物学的活性ペプチド;アミノ酸1-13、1-12、および1-11を含むその断片;それらの薬学的に許容される塩;またはそれらのN誘導体もしくはC誘導体を用いる治療方法に及ぶ。
生物学的に活性なペプチドの好ましい態様には、6-10ラクタム架橋(SEQ ID NO. 3)を介して環状化された
Figure 0004541899
および6-10ラクタム架橋(SEQ ID NO. 4)を介して環状化された
Figure 0004541899
が含まれる。アミノ酸1-9、1-10、1-11、1-12、または1-13を含む上述のペプチドの断片を用いる治療方法もまた、本発明の態様であることが意図される。本発明はさらに、上記ペプチドの薬学的に許容される塩、および上記ペプチドのN誘導体またはC誘導体を含む。
本発明はまた、配列
Figure 0004541899
のラットPTH(1-34)(rPTH(1-34))の誘導体、および配列
Figure 0004541899
を有するhPTH(1-34)の誘導体を提供する。これらの誘導体に関して、本発明は、
Figure 0004541899
(式中、X01はLys、Glu、またはAspであり、かつX02はGlu、Asp、またはLysである(SEQ ID NO. 7))から本質的になる生物学的に活性なペプチドと用いる治療に関する。
本発明はまた、本明細書中に記載されるいずれかのPTH誘導体および薬学的に許容される賦形剤および/または薬学的に許容される溶液(例えば、生理食塩水または生理学的緩衝化溶液)を含む、骨質量を増加させる量の薬学的組成物を用いる治療方法を提供する。
1つの局面において、本発明は、SEQ ID NO. 1、SEQ ID NO. 31の配列を有する生物学的に活性なペプチド、上記のペプチドのいずれか、および薬学的に許容される担体を含む薬学的組成物の骨質量増加量の薬学的組成物を、その必要性がある被験体に投与することに関する。
別の局面において、本発明は、SEQ ID NO. 1、SEQ ID NO. 31、または上記のペプチドのいずれかを作製する方法に関し、ここでこのペプチドは、固相合成、液相合成、または溶液相合成によって合成される。
別の局面において、本発明は、SEQ ID NO. 1、SEQ ID NO. 31、または上記のペプチドのいずれかを作製する方法に関し、ここでこのペプチドは、FMOCによって保護される。
本発明はまた、骨質量の減少によって特徴付けされる哺乳動物の状態を治療する方法を提供し、この方法は、骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性なPTHポリペプチド誘導体を、必要としている被験体に投与する段階を含む。本発明の好ましい態様は、骨粗鬆症などの状態に及ぶ。骨粗鬆症の型には、老人性骨粗鬆症および閉経後骨粗鬆症が含まれるが、これらに限定されない。
別の局面において、本発明は、骨質量の減少によって特徴付けされる哺乳動物の状態を治療する方法を提供し、この方法は、SEQ ID NO. 1、SEQ ID NO. 31の配列を有する骨質量の増加に有効な量の生物学的に活性ペプチド、または上記のペプチドのいずれか、および薬学的に許容される担体を、必要としている被験体に投与する段階を含む。さらなる好ましい態様は、約0.01μg/kg/日から約1.0μg/kg/日のペプチドの有効量を使用することを含み、このとき、ポリペプチドは、非経口、皮下、または鼻吸入によって投与される。
本発明はまた、骨再編成、骨再吸収、および/または骨再構築の速度を決定するための方法を提供し、この方法は、有効量の標識PTHポリペプチド、例えば、SEQ ID NO. 1、SEQ ID NO. 31の配列を有するペプチドなど、またはその誘導体を患者に投与する段階、および該患者の骨への該ペプチドの取り込みを決定する段階を含む。このペプチドは、放射性標識、生物発光標識、または化学発光標識からなる群より選択される標識で標識され得る。好ましい態様において、放射性標識は125Iまたは99mTCである。
発明の詳細な説明
定義
アミノ酸配列:本願におけるアミノ酸配列は、アミノ酸についての1文字記号表示または3文字記号表示のいずれかを使用する。これらの記号表示は当業者に周知であり、例えば、Cooper, G.M., The Cell 1997, ASM Press, Washington, D.C.またはAusubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, 1994などの多数の容易に利用可能な参考文献中に見い出され得る。配列中の置換が、例えば、Ser-3->Alaまたは[Ala3]ペプチドと言及される場合、これは、ポリペプチドのN末端から3番目の位置のセリンが別のアミノ酸、この例においてはアラニンで置き換えられることを意味する。
本願において、[M]PTH(1-14)は、ヒトPTH(1-14)(SEQ ID. NO. 12)のアナログである[Ala1,3,12, Gln10, Har11, Trp14]PTH(1-14)アミド(SEQ ID. NO. 11)として定義される。[M]PTH(1-11)は、[Ala1,3, Gln10, Har11]PTH(1-11)アミド(SEQ ID. NO. 12)として定義される。
本願において、「Aib」とは、αアミノイソ酪酸を指し;「Har」とは、ホモアルギニンを指し;「Nle」とはノルロイシンを指し;Degとはジエチルグリシンを指し;および他のアミノ酸は慣用的な1文字コードまたは3文字コードのいずれかである。
タンパク質の生物学的活性:この表現はポリペプチドの任意の生物学的活性を指す。これらの活性の例には、SEQ ID. NO. 1の配列を有するペプチドまたはその誘導体の化合物の代謝的または生理学的な機能(類似の活性もしくは改善された活性、または望ましくない副作用の減少を伴う活性を含む)が含まれるが、これらに限定されない。上記の化合物の抗原性活性および免疫原性活性も含まれる。
誘導体または機能的誘導体:「誘導体または機能的誘導体」という用語は、PTH分子の「改変体」、「誘導体」、または「化学的誘導体」を含むことが意図される。例えば、SEQ ID. NO. 1の配列を有するペプチドの化合物、またはその誘導体などの分子の「改変体」は、全体の分子、またはその断片のいずれかに実質的に類似する分子を指す。例えば、SEQ ID. NO. 1の配列を有する化合物、またはその誘導体などの分子の「アナログ」は、SEQ ID. NO. 1の配列の分子を有するペプチド、またはその断片のいずれかに実質的に類似する非天然分子を指すことが意図される。
PTH誘導体は、同じサイズの天然のPTHポリペプチドと相対的なポリペプチドにおける変化を含む。天然ヒトPTH(1-14)ポリペプチドの配列は、
Figure 0004541899
であるか、または天然ラットPTH(1-14)は
Figure 0004541899
である。
両方の分子におけるアミノ酸の配列が実質的に同じである場合、および両方の分子が類似の生物学的活性を有する場合に、分子は、別の分子に対して「実質的に類似」といわれる。従ってこの用語は、一方の分子が他方において見い出されないさらなるアミノ酸残基を含む場合、またはアミノ酸残基の配列が同一でない場合でも本明細書中で使用されるため、類似の活性を有する2つの分子は、改変体、誘導体、またはアナログと見なされ得る。しかし、PTH誘導体は、天然の分子に対して実質的に類似した生物学的活性を有する必要はない。ある例において、PTH誘導体は、天然PTHとは実質的に異なる活性を有する。例えば、誘導体は、PTH受容体のアンタゴニストまたはアゴニストのいずれかであり得る。
本明細書中で使用される場合、分子は、それが通常分子の一部ではないさらなる化学部分を含む場合に、別の分子の「化学的誘導体」といわれる。このような部分は、分子の溶解性、吸収、生物学的半減期などを改善し得る。これらの部分は、代替的に、分子の毒性を減少し得、分子の任意の望ましくない副作用を除去または軽減し得る。このような効果を媒介することが可能な部分の例は、Remington's Pharmaceutical Sciences (1980) に開示され、当業者には明らかである。
断片:分子の断片、例えば、
Figure 0004541899
またはその誘導体などは、これらの分子の任意のポリペプチドサブセットを指すことが意図される。
融合タンパク質:本明細書中で使用される場合、「融合タンパク質」とは、例えばそのN末端に連結された「選択的切断部位」を有するかまたは有さないかのいずれかであり、これは次には、さらなるアミノ酸リーダーポリペプチド配列に連結される
Figure 0004541899
またはその誘導体などを含むタンパク質である。
ポリペプチド:ポリペプチドおよびペプチドは交換可能に使用される。ポリペプチドという用語は、ペプチド結合または修飾ペプチド結合、すなわち、ペプチドアイソスターによって互いに結合された2つ以上のアミノ酸を含む任意のペプチドまたはタンパク質をいう。「ポリペプチド」とは、一般的にペプチド、オリゴペプチド、またはオリゴマーと呼ばれる短い鎖、および一般的にタンパク質と呼ばれる長い鎖の両方をいう。ポリペプチドは、遺伝子によってコードされる20のアミノ酸以外のアミノ酸を含み得、および天然のプロセス(例えば、翻訳後プロセシング)または当該分野において周知である化学修飾技術のいずれかによって修飾されたアミノ酸配列を含む。このような修飾は、基本的な教科書およびより詳細な研究論文、ならびに研究文献に十分に記載されている。修飾は、ペプチドバックボーン、アミノ酸側鎖、およびアミノ末端またはカルボキシル末端を含むポリペプチド中のどこでも存在し得る。同じ型の修飾が、所定のポリペプチド中のいくつかの部位において同じかまたは様々な程度で存在し得ることが認識される。また、所定のポリペプチドは、多くの型の修飾を含み得る。
ポリペプチドは分枝状であり得、分子を有するかまたは有しない環状であり得る。環状ポリペプチド、分枝状ポリペプチド、および分枝環状ポリペプチドは、翻訳後修飾から生じ得るか、または合成方法によって作製され得る。修飾には、アセチル化、アシル化、ADPリボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環状化、ジスルフィド結合形成、ジメチル化、共有結合的架橋(covalent cross-link)の形成、シスチンの形成、ピログルタメートの形成、ホルミル化、γ-カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、水酸化、ヨード化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解性プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化およびユビキチン化等のタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介性付加が含まれる。例えば、
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を参照されたい。
PTHアナログ-構造的特性および機能的特性
α-アミノイソ酪酸(Aib)およびAibと区別されるα,α-二置換アミノ酸は、短いN末端PTHペプチドアナログに導入された。種々の極性溶媒または非極性溶媒中で実行されたPTH(1-34)アナログの多数のNMR研究は、2つのドメインの二次構造を一般的に示した:おおまかにSer-17からVal-31までに拡がる安定なC末端ヘリックス、およびSer-3からLys-13まで可変的に拡がる、より短くかつより安定性が低いアミノ末端ヘリックス。2つのドメインはベンドまたはターン領域によって接続されている
Figure 0004541899
。最近のPTH(1-34)の結晶学的研究は、Ser-3からHis-32までに拡がる連続的なαヘリックス、および中央部分にわずかな15°のベンドのみを含むことを示した。しかし、NMRデータは、N末端αヘリックスが比較的弱いことを示す。Aib残基の導入などのヘリックス安定化修飾は、ペプチドの効力によって顕著な利点を提供し、かつPTH(1-34)に比較し得る活性を有する短いペプチド(≦14アミノ酸)を生じる。
十分に小さいために単純な非注入方法によって送達可能である新規なPTHの「最小化」改変体が本明細書中に記載される。本発明の改変体は、ポリペプチドの最初の14アミノ酸に置換を含む。新規なポリペプチドは、成熟PTHポリペプチドの1-14、1-13、1-12、1-11、1-10、および1-9アミノ酸に対応する。より短い改変体(≦PTH1-14)は2,000未満の分子量を有する。
タンパク質産物として、本明細書中に記載される化合物は、溶液-または固相-ペプチド合成の技術による製造に従うことができる。固相ペプチド合成技術は、特に、ヒトPTHの製造において首尾よく適用され、これらの化合物の製造のために使用され得る(指針としては、Kimura et al. 前出、およびFairwell et al., Biochem. 22:2691 (1983)を参照されたい)。比較的大規模なスケールでヒトPTHを製造することに伴う成功は、Goud et al., J. Bone Min. Res. 6(8):781 (1991)によって報告された。合成的ペプチド合成アプローチは、一般的に、自動合成機および固相としての適切な樹脂の使用を伴う。SEQ ID. NO. 31、SEQ ID. NO. 1、またはその誘導体の配列を有するペプチドの所望される化合物のC末端アミノ酸がこの固相に結合される。次いで、N末端方向におけるペプチドの伸長は、合成が完了するまで、代表的にはFMOC-またはBOC-ベースのいずれかの化学プロトコールを使用して、適切な保護型の次の所望のアミノ酸を首尾よくカップリングすることによって達成される。次いで、保護基は、通常樹脂からのペプチドの切断と同時にペプチドから切断され、次いでペプチドは、例えば、溶媒としてアセトニトリルを、イオン対形成剤としてトリフルオロ酢酸を使用する逆相HPLCなどによる慣用的な技術を使用して、単離および精製される。このような手順は、一般的に多数の刊行物中に記載され、例えば、StewartおよびYoung, 「Solid Phase Peptide Synthesis」第2版、Pierce Chemical Company, Rockford, IL (1984)に対して参照がなされる。ペプチド合成アプローチは、例えば、遺伝子によってコードされていないアミノ酸、例えば、Aibなどを取り込むSEQ ID. NO. 31、SEQ ID. NO. 1、およびその誘導体などの製造のために必要とされることが認識される。
置換基は、当該分野において公知である標準的な方法によって、本発明の化合物のN末端アミノ酸の遊離アミンに結合され得る。例えば、アルキル基(例えば、C1-12アルキル)は還元的アルキル化を使用して結合される。ヒドロキシアルキル基(例えば、C1-12ヒドロキシアルキル)もまた、還元的アルキル化を使用して結合され、ここで、遊離のヒドロキシ基はt-ブチルエステルを用いて保護される。アシル基(例えば、COE1)は、遊離酸(例えば、E1COOH)を、N末端アミノ酸の遊離アミノ基にカップリングすることによって結合される。さらに、潜在的なポリペプチドのC末端の化学修飾も本発明の範囲内に含まれる。これらの修飾は、受容体に対する結合アフィニティーを修飾し得る。
例えば、生物学的活性を保持している、二次構造の変化もしくは三次構造の変化および/または安定性の変化を有するSEQ ID. NO. 1、SEQ ID. NO. 31、およびその誘導体の配列を有するペプチドなどの化合物もまた、本発明の範囲内に含まれる。このような誘導体は、ラクタム環化、ジスルフィド結合、または当業者に公知である他の手段を通して達成され得る。グルタミン酸側鎖とリジン側鎖の間のラクタム架橋修飾は、当該分野において周知であるように、アリル保護アミノ酸を用いる直交保護戦略(orthogonal protection strategy)を使用して調製され得る(Blackburn, C. and Kates, S.A., Methods Enzymol 289: 175-198 (1997))。本発明の好ましい態様は、上記に列挙されたポリペプチドのいずれかに及び、ここで、このポリペプチドはC末端アミドを含む。しかし、本発明のすべてのペプチドは、C末端アミドの取り込みなしでも使用され得ることが意図される。
本発明の化合物の有用性および投与
本発明の化合物またはその誘導体は多数の用途を有する。これらには、とりわけ、PTH受容体のアゴニストまたはアンタゴニスト、骨質量の損失によって明示される種々の哺乳動物の状態の予防および治療、診断プローブ、診断プローブとして使用されるための抗体を調製するための抗原、ならびに分子量マーカーとしての使用も含まれる。PTHポリペプチドにおいて1つまたは複数のアミノ酸を特異的に置換することが可能であることは、特定の分子量のポリペプチドの構築を可能にする。
特に、本発明の化合物は、ヒトにおける骨粗鬆症および骨減少症の予防および治療的処置に適応される。さらに、本発明の化合物は、他の骨疾患の予防および治療的処置に適応される。最後に、本発明の化合物はまた、副甲状腺機能低下症の予防および治療的処置に適応される。
一般的に、本発明の化合物またはその塩は、約0.01から1μg/kg体重/日の間の量、好ましくは約0.07から0.2μg/kg体重/日の間ので投与される。50kgのヒト女性被験体については、生物学的に活性な化合物の一日の用量は、約0.5μgから約50μg、好ましくは約3.5μgから約10μgである。例えば、ウマ、イヌ、およびウシなどの他の哺乳動物においては、より高い用量が必要とされ得る。この投薬量は、最も有効な結果を達成するために必要とされるように、単回投与によって、複数適用によって、または制御放出を介して、好ましくは、注射によって、一日に1回またはそれ以上の回数、慣用的な薬学的組成物中に送達され得る。例えば、この投薬量は、鼻吸入による慣用的な薬学的組成物中で送達され得る。
正確な用量および組成物および最も適切な送達レジメンの選択は、とりわけ、選択された本発明の化合物の薬理学的特性、治療される状態の性質および重篤度、ならびにレシピエントの生理学的状態および精神的な鋭敏さによって影響される。
代表的な好ましい送達レジメンには、非限定的に、経口、非経口、皮下、経皮的(transcutaneous)、筋肉内および静脈内、直腸、口腔内(舌下を含む)、経皮的(transdermal)、および鼻吸入が含まれる。
薬学的に許容される塩は、毒性の副作用を伴わずに、本発明の化合物の所望の生物学的活性を保持する。このような塩の例は、(a)無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸など)とともに形成される酸付加塩;および有機酸(例えば、酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パモン酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ポリガラクツロン酸など)とともに形成される塩;(b)多価金属カチオン(例えば、亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなど);またはN,N'-ジベンジルエチレンジアミンもしくはエチレンジアミンから形成された有機カチオンを用いて形成された塩基付加塩;または(C)(a)および(b)の組み合わせ、例えば、タンニン酸亜鉛塩などである。薬学的に許容される緩衝液には、生理食塩水またはリン酸緩衝化生理食塩水が含まれるが、これらに限定されない。これらの溶液には、当業者に公知である許容される保存剤もまた含まれる。
本発明のさらなる局面は、薬学的に許容される非毒性担体と混合した、活性成分として本発明の化合物もしくは本発明のその誘導体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物に関する。上記に述べたように、このような組成物は、非経口(皮下、経皮、筋肉内、または静脈内)投与のために、特に液体溶液または懸濁液の形態で;経口または口腔内投与のために、特に錠剤またはカプセルの形態で;直腸、経皮投与のために;および鼻内投与のために、特に散剤、鼻用ドロップまたはエアロゾルの形態で調製され得る。
本発明の組成物は、単位投薬量形態で好都合に投与され得、薬学的分野において周知の方法のいずれかによって(例えば参照として本明細書に組み入れられるRemington's Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985)において記載されるように)調製され得る。非経口的投与のための処方物は、賦形剤として滅菌水または生理食塩水、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコール、植物起源のオイル、水素化ナフタレンなどを含み得る。経口投与のために、処方物は、胆汁塩またはアシルカルニチンの付加によって増強され得る。鼻投与のための処方物は固体であり得、かつ賦形剤、例えば、ラクトースまたはデキストランを含み得、または点鼻ドロップもしくは定量スプレーの形態での使用のための水溶液または油性溶液であり得る。口腔投与のための代表的な賦形剤には、糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、アルファ化デンプンなどが含まれる。
最も好ましい投与経路のために処方される場合、鼻粘膜を横切る吸収である鼻投与は、約0.2から15重量パーセントの間、好ましくは約0.5から4重量パーセントの間、最も好ましくは約2重量パーセントの間の範囲の量の界面活性剤酸(surfactant acid)(例えば、グリココール酸、コール酸、タウロコール酸、エトコール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、デヒドロコール酸、グリコデオキシコール酸、シクロデキストリンなど)によって増強され得る。
長い期間、例えば、1週間から1年間の期間にわたる本発明の化合物の被験体への送達は、所望の放出期間に十分な活性成分を含む制御放出系の単回投与によって達成され得る。種々の制御放出系、例えば、モノリシックまたはリザーバー型のマイクロカプセル、デポー移植物、浸透圧ポンプ、小胞、ミセル、リポソーム、経皮パッチ、イオン泳動デバイス、および代替的な注射可能な投薬形態がこの目的のために利用され得る。活性成分の送達が所望される部位における局在化は、特定の障害の治療において有益であると証明され得る、ある制御放出デバイスのさらなる特徴である。
制御放出処方物の1つの形態は、Kent、Lewis、Sanders、およびTice、米国特許第4,675,189号の先駆的な研究において記載されるような、ゆっくりと分解する、非毒性、非抗原性ポリマー(例えば、コポリ酸(酪酸/グリコール酸))中に分散またはカプセル化されたポリペプチドまたはその塩を含む。この化合物、または好ましくは、それらの比較的不溶性の塩は、コレステロールまたは他の脂質マトリックスペレット、またはシラストマー(silastomer)マトリックス移植物中にも処方され得る。さらなる徐放性の、デポー移植物または注射可能な処方物は当業者に明らかである。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems, J.R. Robinson編、Marcel Dekker, Inc., New York, 1978、およびR.W. Baker, Controlled Release of Biologically Active Agents, John Wiley & Sons, New York, 1987を参照されたい。
PTHと同様に、PTH改変体は、所定の臨床的状態を治療する際に有用である他の薬剤と組み合わせて投与され得る。例えば、骨粗鬆症および他の骨関連障害を治療する際に、PTH改変体は、食事のカルシウムサプリメントまたはビタミンDアナログと組み合わせて投与され得る(米国特許第4,698,328号を参照されたい)。あるいはPTH改変体は、好ましくはサイクル的治療レジメンを使用して、例えば米国特許第4,761,406号において記載されるように、ビスホスホネートと組み合わせて、または1または複数種の骨治療剤(例えば、非限定的に、カルシトニンおよびエストロゲン)と組み合わせて投与され得る。
PTHアナログ受容体シグナル伝達活性
ホルモン作用の発現における決定的な段階は、標的細胞の原形質膜表面上の受容体とホルモンとの相互作用である。ホルモン-受容体複合体の形成は、細胞への細胞外シグナルの導入が、種々の生物学的応答を誘発することを可能にする。
本明細書中に記載されるポリペプチドは、cAMPアッセイを使用して、それらのアゴニスト特性またはアンタゴニスト特性についてスクリーニングされ得る。細胞表面でPTH-1受容体を発現する細胞は、2mM IBMX(3-イソブチル-1-メチル-キサンチン、Sigma, St. Louis, MO)の存在下で、天然のPTH(1-84)(SEQ ID. NO. 13)とともに、5-60分間、37℃でインキュベートする。サイクリックAMPの蓄積は、特異的ラジオイムノアッセイによって測定した。PTH-1受容体への結合について天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)(SEQ ID. NO. 6)と競合し、かつcAMPの蓄積に対する天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)の効果を阻害する化合物は、競合的アンタゴニストと見なされる。このような化合物は、高カルシウム血症を治療するために有用である。
逆に、PTH-1受容体への結合について天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)と競合しないが、cAMP蓄積の天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)の活性化をなお妨害する(おそらく受容体活性化部位を遮断することによる)本明細書中に記載されるPTHアナログまたはその誘導体は、非競合的アンタゴニストと見なされる。このような化合物は、高カルシウム血症を治療するために有用である。
PTH-1受容体への結合について天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)と競合し、かつ天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)の存在下または非存在下でcAMP蓄積を刺激する、本明細書中に記載される化合物は、競合的アゴニストである。PTH-1受容体への結合について天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)と競合しないが、天然のPTH(1-84)またはPTH(1-34)の存在下または非存在下でcAMP蓄積をなお刺激することが可能であるか、あるいは本発明の化合物またはその誘導体単独によって観察されるよりも高いcAMP蓄積を刺激する化合物は、非競合的アゴニストと見なされる。
PTHアナログの治療的使用
高カルシウム血症および低カルシウム血症のいくつかの形態は、PTHおよびPTHrPと、PTH-1および受容体との間の相互作用に関連する。高カルシウム血症とは、血清カルシウムレベルの異常な上昇が存在する状態である。これはしばしば、副甲状腺機能亢進症、骨粗鬆症、乳房、肺、および前立腺の癌腫、頭頸部および食道の類表皮癌、多発性骨髄腫、および副腎腫を含む他の疾患と関連する。低カルシウム血症は、血清カルシウムレベルが異常に低い状態であり、有効なPTHの欠損から(例えば、甲状腺手術後)生じ得る。
「アゴニスト」とは、PTH-1受容体によって媒介される細胞応答を増強または強化することが可能なリガンドであることが意図される。「アンタゴニスト」とは、PTH-1受容体によって媒介される細胞応答を阻害することが可能なリガンドであることが意図される。本発明の任意の候補「アゴニスト」または「アンタゴニスト」がこのような細胞応答を増強または阻害し得るか否かは、当該分野で公知のタンパク質リガンド/受容体応答または結合アッセイを使用して決定され得、これらには本願の他の箇所に記載されるものが含まれる。
本発明のなおさらなる局面に従って、PTH受容体の変化したまたは過度の作用から生じる医学的障害を治療する方法が提供され、この方法は、患者のPTH-1受容体の活性化を阻害するのに十分な、治療有効量の本発明の化合物またはその誘導体を該患者に投与する段階を含む。
この態様において、PTH-1受容体の変化した作用から生じる障害を有することが疑われる患者は、PTH-1受容体の選択的アンタゴニストである本発明の化合物またはその誘導体を使用して治療され得る。このようなアンタゴニストには、PTH-1受容体が媒介する細胞の活性化を妨害することが決定された(本明細書中に記載されるアッセイによって)本発明の化合物もしくはその誘導体、または類似の活性を有する他の誘導体が含まれる。
アンタゴニストを投与するために、本発明の適切な化合物またはその誘導体は、一般的に、適切な担体または賦形剤(例えば、生理的食塩水)中で処方されることによって、医薬の製造において使用され、好ましくは、静脈内、筋肉内、皮下、経口的、または鼻内に、PTH-1受容体への本発明の化合物またはその誘導体の十分な阻害を提供する投薬量で投与される。代表的な投薬量は、kg体重あたり、1日あたり1ngから10mgのペプチドである。
本発明のなおさらなる局面に従って、骨粗鬆症を治療するための方法が提供され、この方法は、患者のPTH-1受容体を活性化するのに十分な、治療有効量の本発明の化合物またはその誘導体を該患者に投与する段階を含む。PTH/PTHrPアンタゴニストについて上記と同様の投薬量および投与が、PTH/PTHrPアゴニストの投与のため、例えば、骨粗鬆症、他の代謝的骨障害、および副甲状腺機能低下症および関連する障害などの状態の治療のために使用され得る。
本発明は、本発明の精神および範囲またはその任意の態様から逸脱することなく、広範な等価な組成、濃度、投与の様式、および状態のパラメーター内で実行され得ことが当業者によって認識される。
ここまで十分に本発明を記載してきたが、本発明は、特定の実施例に対する参照によってより容易に理解される。この実施例は、例示のみの目的で提供され、本明細書中で特定されない限り、本明細書の限定を意図するものではない。
実施例
以下のプロトコールおよび実験の詳細は、それに続く実施例において参照される。
実施例1
材料および方法
ペプチド。本研究において利用される各ペプチドは、遊離のアミノ酸末端およびC末端のカルボキサミドを含んだ。ペプチドを、自動ペプチド合成機(モデル430A PE, Applied Biosystems, Foster City, CAまたはモデル396 MBS Advanced Chem Tect, Louisville, KY)上で、FMOC主鎖保護基化学、カップリング反応のためにHBTU/HOBt/DIEA(1 : 1 : 2モル比)、およびTFA-媒介切断/側鎖脱保護(MGH Biopolymer Synthesis Facility, Boston, MA)を使用して調製した。すべてのペプチドを、C18含有カートリッジ上での吸着によって脱塩し、HPLCによってさらに精製した。乾燥ペプチド粉末を10mM酢酸中で再構築し、-80℃に保存した。各ペプチドについて、純度、同一性、およびストック濃度を分析HPLC、マトリックス支援レーザー脱離/イオン化(MALDI)質量分析法、およびアミノ酸分析によって保証した。
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の放射性標識を、125I-Na(2,200Ci/mmol, NEN)およびクロラミン-Tを使用して実行し、得られた放射性リガンドをHPLCによって精製した。
細胞培養。細胞株HKRK-B28(Takasu, H., et al., J. Bone Miner. Res. 14:11-20 (1999))は、全長P1RをコードするプラスミドDNAを用いる安定なトランスフェクションによりブタ腎臓細胞株由来LLC-PK1に由来し、細胞あたり約280,000の受容体を発現する。これらの細胞、ならびにCOS-7細胞およびSaOS-2-B10細胞を、T-75フラスコ(75mm2)中で、胎仔ウシ血清(10%)、ペニシリンG(20単位/ml)、硫酸ストレプトマイシン(20μg/ml)およびアンホテリシン B(0.05μg/ml)を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で、5%CO2を含む加湿大気中、27℃で培養した。EGTA/トリプシンのストック溶液および抗生物質はGIBCOからであり、胎仔ウシ血清はHyclone Laboratories (Logan, UT)からであった。24ウェルプレート中にサブ培養したCOS-7細胞を、製造業者の推奨する手順に従って、塩化セシウム/臭化エチジウム密度勾配遠心分離およびFuGENE 6トランスフェクション試薬(Roche Indianapolis IN)によって精製された野生型ヒトP1Rまたは残基(24-181)が欠失した短縮型ヒトP1RをコードするプラスミドDNA(ウェルあたり200ng)でトランスフェクトした(Shimizu, M., et al., J. Biol. Chem. 275:21836-21843 (2000))。24ウェルプレート中のすべての細胞を、新鮮な培地で処理し、アッセイの前12時間から24時間の間、33℃に移した。
cAMP刺激。ペプチドアナログを用いる細胞の刺激は、24ウェルプレート中で実行した。細胞を0.5mLの結合緩衝液(50mM Tris-HCl、100mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl2、5%熱不活化ウシ血清、0.5%胎仔ウシ血清、HClでpH7.5に調整)ですすぎ、200μLのcAMPアッセイ緩衝液(2mM 3-イソブチル-1-メチルキサンチン、1mg/mLウシ血清アルブミン、35mMヘペス-NaOH、pH7.4を含むダルベッコ改変イーグル培地)および様々な量のペプチドアナログを含む100μLの結合緩衝液(最終容量=300μL)で処理した。培地を、室温で30分間から60分間のインキュベーション後に除去し、細胞をドライアイス上で凍結させ、0.5mLの50mM HClで溶解し、そして再凍結した(-80℃)。希釈したcAMP含量をラジオイムノアッセイによって決定した。EC50応答値を、非線形回帰を使用して計算した(以下を参照されたい)。
FMOC(フルオレニルメトキシカルボニル基)。カラムクロマトグラフィー後に容易に検出され得る蛍光アミノ酸誘導体を形成するため、または他の官能基が反応を受けながらアミノ酸またはヌクレオチドのアミノ基を保護するためのいずれかの目的のための、アミノ酸への連結のために使用される基。この基を導入するために有用な試薬は、9-フルオレニルメチルクロロホルメートおよび9-フルオレニル-メチルスクシンイミジルカーボネートである。
競合結合(competition binding)。結合反応を、24ウェルプレート中で、HKRK-B28細胞を用いて、またはCOS-7細胞中で実行した。細胞を、0.5mLの結合緩衝液ですすぎ、次いで、種々の量の未標識競合リガンドを含む100μLの結合緩衝液、および約100,000cpmの
Figure 0004541899
を含む100μLの結合緩衝液を用いて連続的に処理した。インキュベーションは4℃で4から6時間であり、この時間でほぼ平衡状態に達した。次いで、細胞を氷上に配置し、結合培地を除去し、そして単層を0.5mLの冷結合緩衝液で3回すすいだ。引き続いて、細胞を0.5mLの5N NaOHで溶解し、放射活性を計数した。各トレーサーおよび各実験において、1μM濃度の同じ未標識ペプチドの存在下で結合した放射活性を非特異的結合と決定し、これは、各トレーサーについて加えた放射活性全体の約1%であった。最大特異的結合(B0)とは、競合リガンドの非存在下で結合する放射活性全体であり、非特異的結合および各トレーサーについて補正され、加えた放射活性全体の8%から20%までの範囲であった。非線形回帰を使用して、結合IC50値を計算した(以下を参照されたい)。見かけの平衡解離定数(kDapps)およびリガンド結合部位の総数(Bmax)の見積もりのために、単一クラスの結合部位ならびにヨード化されたリガンドおよびヨード化されていないリガンドの等しいアフィニティーを仮定して、26fmolの125I-[Aib1,3,M]PTH(1-21)(SEQ ID. NO. 17)を用いた研究に由来する相同の競合結合データのScatchard変換を利用した。
イノシトールリン酸産生の刺激。上記のようにP1R-WTでトランスフェクトされたCOS-7細胞を、血清を含まない、イノシトールを含まない、0.1%ウシ血清アルブミンおよび[3H]ミオ-イノシトール(NEN, Boston, MA)(2μCi/mL)を含むDMEMで、アッセイの前16時間処理した。アッセイの時点で、細胞をLiCl(30mM)を含む結合緩衝液ですすぎ、PTHアナログを含むかまたは含まない同じ緩衝液で処理した。次いで、細胞を37℃で40分間インキュベートし、その後で緩衝液を除去し、0.5mLの氷冷5%トリクロロ酢酸溶液によって置き換えた。氷上に3時間おいた後、溶解物を収集し、エチルエーテルで2回抽出した。次いで、溶解物をイオン交換カラム(0.5mLカラムベッド)に適用し、全体のイノシトールリン酸を以前に記載されたように溶出し(Berridge, M.J., et al., Biochem. J. 212:473-482 (1983))、液体シンチレーションカクテル中で計数した。
胚性マウス中足骨における軟骨細胞の分化阻害。胚日数(E)15.5のマウス胚から中足骨を切除し、37℃加湿インキュベーター(5% CO2)中の、無血清αMEM培地中で、24ウェルプレートにて培養した。16時間後、PTHアナログまたはビヒクルを加え、試料をさらに48時間、37℃でインキュベートし、ペプチドまたはビヒクルを24時間の時点で再度加えた。64時間のインキュベーションの時点で、試料を10%ホルマリン/リン酸緩衝化生理食塩水で固定し、次いで、白色光を使用して解剖顕微鏡上で直接観察した。切片を、成長板の肥大性軟骨細胞においてのみ発現する発生マーカー遺伝子であるX型コラーゲンmRNAに特異的な35S-標識リボプローブを使用するインサイチューハイブリダイゼーション分析のために処理した。
円二色性分析。円二色性スペクトルを、Jascoモデル710分光偏光計上で記録した。ペプチドを、50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.4、または2,2,2-トリフルオロエタノールを20%(v/v)で含む同じ緩衝液中、20μMの濃度で分析した。分光学的なスキャンを20℃で、および185nMと255nMの間の波長で実行し、データを各1nM間隔で記録した。スペクトルバンド幅は1.5nMであり、8スキャンを蓄積し、各試料について平均した。各波長において、平均の残基エリプティシティー(elipticity)[θx100/lxCxn];ここでθは生のエリプティシティー値(ミリ度の次元)であり、lは試料光路長であり、C=モルペプチド濃度であり、およびnはペプチド中の残基の数である(Bowen, W.P.,およびJerman, J.C., Trends in Pharmacol. Sci. 16: 413-417 (1995))。各ペプチド中のヘリックス含量は、そのペプチドについて222nMで観察された[θ]を-28,100(これは、モデルヘリックスデカペプチドについて報告された[θ]222obsである)で除算することによって見積もられた(Bowen, W.P.,およびJerman, J.C., Trends in Pharmacol. Sci. 16: 413-417 (1995))。
データ計算。計算をMicrosoft(登録商標)Excelを使用して実行した。結合およびcAMP用量応答データの非線形回帰分析を、4パラメーターの式:yp=Min+[(Max-Min)/(1+(IC50/x)スロープ)]を使用して実行した。Excel Solver機能を、以前に記載されたようにように、パラメーターの最適化のために利用した
Figure 0004541899
。対応のあるデータ間の違いを、2つのセットについて不均等な分散を仮定して、片側スチューデントt-検定を使用して統計学的に評価した。
実施例2
PTH(1-11)アナログにおける置換
骨格ペプチドとして、PTH(1-11)アナログ
Figure 0004541899
(SEQ ID. NO. 8)を使用する、PTHにおける6位および10位の置換の機能的効果。ペプチドを、安定なトランスフェクションを介して高密度(細胞あたり約950,000受容体)で組換えヒトP1Rを発現するLLC-PK1-由来細胞株であるHKRK-B7細胞における、cAMP形成を刺激する能力について分析した。親ペプチドPTH(1-11)は、5.0±0.5μMのEC50で、cAMP形成の75倍増加を誘発した。[Ala6]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 18)について観察されたEC50(330±40μM)は、PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 8)について観察されたものよりも65倍高かったので(P=0.008)、Gln6のAlaでの置換は顕著な効力の減少を生じた(表1)。Gln10のAlaでの置き換えは、中程度(2倍)の効力の減少を生じた([Ala10]PTh(1-11)(SEQ ID. NO. 19)のEC50=11±2μM;P v. 親=0.035)。Gln6とGln10の両方を一緒にAlaで置換しても、単純な足し算としての効力の減少を生じなかったが(130倍の減少がそのように予測された)、その代わりに、31倍の効力の減少が生じた。換言すれば、[Ala6,10]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 20)(EC50=160±20μM)の効力は、[Ala6]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 18)の効力よりも2倍大きかった(P=0.02)。従って、Gln10->Ala置換は、Gln6->Ala置換によって課された効力の欠損を部分的に救出したが、6位がGlnで占められた場合にはペプチド効力を改善しなかった。
PTH-P1R相互作用メカニズムの2ドメイン仮説は、上記のPTH(1-11)アナログを用いて観察された6位および10位における置換の効果が、受容体の膜近傍領域中で起こる相互作用(直接的または間接的)を含むことを予測する。この仮説を試すために、P1r-DelNtを使用した。P1R-DeNtは、Nドメインの大部分が欠失しているが、細胞表面上で発現され、かつN末端PTHアナログに応答してcAMP形成を刺激するほぼ完全な能力を保持するP1R構築物である。そしてP1R-DelNtを安定に発現するLLC-PK1-由来細胞株、LdelNt-2を本発明で確立した。これらの細胞において、親ペプチドPTH(1-11)(SEQ ID. NO. 8)はcAMP形成の55倍増加を誘発し、対応するEC50(320±40μM)は親ペプチドのそれよりも22倍高かった。この効力の減少は、[Ala6,10]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 20)(EC50=170±50μM)の効力が[Ala6]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 18)の効力よりも2倍低かったので(P=0.05)、Gln10->Ala置換によって部分的に救出された。野生型P1Rを用いて観察されたように、アナログ[Ala10]PTH(1-11)(SEQ ID. NO. 19)(6位はGln)はPTH(1-11)よりも約3倍低い効力であった。従って、Ala-10置換の増強効果は、6位がAlaであったときに観察されたが、この位置がGlnであったときには観察されなかった。P1R-DelNtを用いて得られたデータは、野生型P1Rを用いて得られたものと並行し、6位および10位における置換の機能的効果が受容体のJドメインを介して媒介されることを示す。
(表1)HKRK-B7細胞に対するPTH(1-11)アナログのcAMP応答
Figure 0004541899
実施例3
PTH(1-14)における6-10救出効果
6-10救出効果が、コンホメーションが制限されたPTH(1-14)骨格アナログ、
Figure 0004541899
(これは、最近示されたように、1位および3位においてアラニンを含む対応するPTH(1-14)ペプチドよりも高い効力およびヘリックス含量を有する)において観察され得るか否かをさらに試験した。LdelNt-2細胞において、[Aib]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 9)はcAMP蓄積の50倍増加を誘発し、対応するEC50値は6.6±1.1.nMであった。このペプチドのGln6をアラニンで置換することは、[Aib1,3, Ala6]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 21)(EC50=150±60nM)が本発明のペプチドよりも22倍弱かった(P=0.08)ように、効力を強力に減少させた。[Aib1,3, Ala10]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 22)(EC50=81±65nM)の効力は親ペプチドよりも12倍弱かった(P=0.18)。しかしまた、Ala10置換をAla6置換と組み合わせることで、[Aib1,3, Ala6,10]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 23)(EC50=24±7nM)の効力が[Aib1,3, Ala6]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 21)の効力よりも6倍高かった(P=0.09)ように、Ala6置換によって課せられたシグナル伝達欠損の部分的救出を生じた(以下の表2を参照されたい)。
(表2)L. DelNt-2細胞におけるPTHアナログのcAMP応答
Figure 0004541899
実施例4
6-10ラクタム架橋を有するPTH(1-14)アナログ
6位および10位の残基の側鎖間の直接的共有結合を導入することのPTHアナログ機能に対する効果もまた評価した。これを行うために、対のGlu6/Lys10またはLys6/Glu10の置換を、その他の点では制限されていないPTH(1-14)アナログ骨格
Figure 0004541899
に導入し、導入されたグルタミン酸残基のカルボキシレート側鎖基と、導入されたリジン残基のアミノ側鎖基との間にアミド結合を形成した。対照として、各Glu/Lys-またはLys/Glu-置換PTH(1-14)アナログの一部を非架橋型中に保存した。4種のペプチド:[Glu6, Lys10]PTH(1-14)(直鎖状)(SEQ ID. NO. 24)、[(Glu6, Lys10)lac.]PTH(1-14)6-10ラクタム架橋を介して環化(SEQ ID. NO. 3)、[Lys6, Glu10]PTH(SEQ ID. NO. 25)、および[(Lys6, Glu10)lac.]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 26)を、中程度のレベルで(細胞あたり約280,000の受容体)組換え全長P1Rを発現するLLC-PK1由来細胞株であるHKRK-B28細胞におけるcAMP形成を刺激する能力について10μMの単回用量で比較した。4種のアナログのいずれもが、cAMP応答を導入する際に親PTH(1-14)アナログ程には有効ではなかった。Glu6/Lys10対を含むペプチドについては、ラクタム含有アナログの活性はその直鎖状対応物の活性と比較し得るものであった。Lys6/Glu10対を含む相互的なアナログについては、架橋を有するペプチドはその直鎖状対応物よりも活性であった。用量-応答分析において、[(Lys6, Glu10)lac.]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 3)は、[Lys6, Glu10]PTh(1-14)(SEQ ID. NO. 25)よりも6倍強力であった(P=0.02)(以下の表3を参照されたい)。
(表3)HKRK-828細胞におけるPTH(1-14)効力に対する6-10ラクタム架橋の効果
Figure 0004541899
実施例5
PTH(1-34)アナログにおける置換
PTH(1-34)骨格ペプチド([Tyr34]hPTh(1-34)アミド)(SEQ ID NO. 10)における6位および10位の置換の機能的効果を調べた。アナログを、6位においてGln(天然)またはAlaのいずれか、および10位においてAsn(天然)またはAlaのいずれかを用いて調製した。これらのペプチドの効力を比較し、野生型P1Rは、COS-7細胞中で一過性に、ならびにHKRK-B28中で安定に発現した。いずれの細胞系においても、4種のアナログについて効力の違いを識別することはできず、HKRK-B28において検出されるアナログの見かけの結合アフィニティーにいかなる違いもなかった。しかし、P1R-DelNtを発現するCOS-7細胞において、cAMPシグナル伝達強度の違いを検出することができた。従って、Gln10->Ala置換は、PTH(1-34)効力に対して影響をおよぼさず、Gln6->Ala置換はシグナル伝達活性を無効にし、そして[Ala6,10]PTH(1-34)(SEQ ID. NO. 27)がPTH(1-34)と同様に強力であるように、Gln6->Ala置換にGln10->Ala置換を加えることは、活性を完全にもとに戻した。
表4は、COS-7細胞におけるPTH(1-34)アナログのcAMP応答を示す。ペプチドPTH(1-34)([Tyr34]hPTH(1-34)NH2)(SEQ ID. NO. 11)ならびに6位および/または10位に示された残基を含むアナログを、野生型P1R(P1R-WT)またはP1R-DelNtのいずれかで一過性にトランスフェクトしたCOS-7細胞中におけるcAMP蓄積を刺激する能力について評価した。EC50値を非線形回帰分析によって計算した。P1R-WTについて1×10-6M、およびP1RDelNtについて1×10-5Mの濃度で、各ペプチドについて観察された最大応答(EMAX)を、P1R-WTに作用するPTH(1-34)について観察された最大応答のパーセントとして与え、その平均値はウェルあたり294±15pMであった。P1R-WTおよびP1R-delNtについて対応する基本のcAMP値(減算していない)は、それぞれ、ウェルあたり5.6±0.1pMおよびウェルあたり4.2±0.4pMであった。
(表4)COS-7細胞におけるPTH(1-34)アナログのcAMP応答
Figure 0004541899
表5は、HKRK-B28細胞におけるPTH(1-34)アナログの機能的特性を示す。6位および/または10位に、それぞれGlnおよびAsnの代わりに置換を含むペプチド
Figure 0004541899
およびアナログを、cAMP蓄積を刺激し、かつ
Figure 0004541899
トレーサー放射性リガンドの結合を阻害する能力について、HKRK-B28細胞中で評価した。IC50値およびEC50値を、非線形回帰分析によって計算した。1×10-6Mの濃度で各ペプチドについて観察された最大cAMP応答(EMAX)は、PTH(1-34)について観察された最大応答のパーセントとして与えられ、その平均値はウェルあたり416±51pMであった。
(表5)HKRK-828細胞におけるPTH(1-34)アナログの機能的特性
Figure 0004541899
ここで、理解の明確化の目的のために例証および例示によっていくぶん詳細に本発明を十分に記載してきたが、本発明が、広範かつ等価な範囲の条件、処方、および他のパラメーターを用いて本発明を改変または変更することによって実行され得ること、ならびにそのような改変または変更が添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されることは当業者には明らかである。
本明細書中上記に言及されたすべての刊行物、特許、および特許出願は、各個別の刊行物、特許、または特許出願が具体的かつ個別に参照として組み入れられることが示されるのと同程度に、その全体が参照として本明細書に組み入れられる。
(図1)HKRK-B7細胞における、PTH(1-11)アナログの6位および10位におけるGln置換およびAla置換がcAMP刺激能にあたえる影響である。親ペプチド
Figure 0004541899
および6位および/または10位に置換を含むペプチドのアナログを凡例記号によって示されるように、HKRK-B7細胞におけるcAMP刺激能について評価した。
(図2)LDElNt-2細胞における、PTH(1-11)およびPTH(1-14)における6位および10位の置換がアナログの効力にあたえる影響である。A)親ペプチド
Figure 0004541899
および6位および/または10位で置換されたそのアナログを、凡例記号によって示されるように、アミノ末端細胞外ドメインの大部分を欠くP1R構築物であるP1R-DelNtを安定なトランスフェクションを介して発現するLLC-PK1-由来細胞株であるLdelNt-2細胞におけるcAMP刺激能について評価した。B)コンホメーションが制限されたペプチド
Figure 0004541899
および6位および/または10位で置換されたそのアナログを凡例記号によって示されるように、パネルAと同様に評価した。パネルAにおけるデータは、PTH(1-11)についての各実験において観察された最大応答のパーセントとして表現され、これは、ウェルあたり113±4pMのcAMP(n=3)であった。対応する基本のcAMPレベルはウェルあたり2.0±0.3pMであった。パネルBにおけるデータは、PTH(1-14)について観察された最大応答のパーセントとして表現され、これは、ウェルあたり108±3pMのcAMP(n=3)であった。対応する基本のcAMPレベルはウェルあたり1.8±0.5pMであった。
(図3)HKRK-B28細胞におけるcAMP刺激能にあたえるPTH(1-14)アナログ中の6位と10位との間のラクタム架橋の影響である。A)ペプチド
Figure 0004541899
ならびに6位および/または10位におけるGluまたはLys置換を含むそのアナログを、その側鎖は修飾されないか、またはラクタム架橋(lac.)中で共有結合されるかのいずれかであり、HKRK-B28細胞中での安定なトランスフェクションを介して発現された野生型P1Rを介してcAMP蓄積を刺激する能力について10μMの用量で評価した。星印は、[(Lys6、Glu10)lac.]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 26)によって誘発された応答が、直鎖状対照[Lys6、Glu10]PTH(1-14)(SEQ ID. NO. 25)によって誘発されたものよりも有意に(p<0.0001)高かった。B)直鎖型またはラクタム架橋型のいずれかのLys6、Glu10置換を含むPTH(1-14)アナログを、HKRK-B28細胞中でのcAMP蓄積を刺激する能力について種々の用量で評価した。パネルBにおけるデータは、PTH(1-14)について観察された最大応答のパーセントとして表現され、これは、各ウェルあたり359±52ピコモルのcAMPであった(n=3)。対応する基本のcAMPレベルはウェルあたり6±1であった。ペプチドおよび対応する記号は凡例記号に定義する。
(図4)COS-7細胞における、cAMP刺激能にあたえるPTH(1-34)アナログの6位および10位の置換の影響である。ペプチド
Figure 0004541899
ならびに6位および/または10位に置換を含むそのアナログを、凡例記号によって示されるように、一過性のトランスフェクションを介して、野生型P1R(A)またはP1R-DelNt(B)のいずれかを発現するCOS-7細胞におけるcAMP刺激能について評価した(p1r-DelNtに対するアナログの効力は野生型P1Rに対して見られるよりもはるかに弱いこと、結果はPTH(1-34)ペプチドについての結合相互作用を媒介する際の受容体のNドメインの重要性を反映することに注意されたい)。

Claims (20)

  1. 以下の式:
    Figure 0004541899
    (式中、
    X01はSer、Ala、またはAibであり;
    X02はAla、Ser、またはAibであり;
    X03はAsp、Glu、またはLysであり;
    X04はAsp、Glu、またはLysであり;
    X05はArg、Har、またはLeuであり;
    X06はAlaまたはGlyであり;
    X07はTrpまたはHisである)
    からなる生物学的に活性なペプチドであって、
    該ペプチドはGlu 6 /Lys 10 、Lys 6 /Glu 10 、Asp 6 /Lys 10 、またはLys 6 /Asp 10 の置換を含む、ペプチド;
    前記式のアミノ酸1-15、1-16、1-17、1-18、1-19、1-20、1-21、1-22、1-23、1-24、1-25、1-26、1-27、1-28、1-29、1-30、1-31、1-32、もしくは1-33からなるその断片;または
    その薬学的に許容される塩。
  2. 以下の式:
    Figure 0004541899
    (式中、
    X01はSer、Ala、またはAibであり;
    X02はAla、Ser、またはAibであり;
    X03はAsp、Glu、またはLysであり;
    X04はAsp、Glu、またはLysであり;
    X05はArg、Har、またはLeuであり;
    X06はAlaまたはGlyであり;
    X07はTrpまたはHisである)
    からなる生物学的に活性なペプチドであって、
    該ペプチドはGlu 6 /Lys 10 、Lys 6 /Glu 10 、Asp 6 /Lys 10 、またはLys 6 /Asp 10 の置換を含む、ペプチド;
    前記式のアミノ酸1-11、1-12、もしくは1-13からなるその断片;または
    その薬学的に許容される塩。
  3. 骨質量の減少を特徴とする状態を治療するための、請求項1または2記載のペプチド。
  4. 骨再編成、骨再吸収、および/または骨再構築の速度を決定するための、請求項1または2記載のペプチド。
  5. 前記状態が骨粗鬆症である、請求項3記載のペプチド。
  6. 前記状態が老人性骨粗鬆症である、請求項3記載のペプチド。
  7. 前記状態が閉経後骨粗鬆症である、請求項3記載のペプチド。
  8. 前記状態が0.01μg/kg/日〜1.0μg/kg/日のペプチドを用いて治療される、請求項3記載のペプチド。
  9. 前記状態がペプチドの非経口投与によって治療される、請求項3記載のペプチド。
  10. 前記状態がペプチドの皮下投与によって治療される、請求項3記載のペプチド。
  11. 前記状態がペプチドの鼻吸入によって治療される、請求項3記載のペプチド。
  12. 固相合成によってペプチドを合成する段階を含む、請求項1または2記載のペプチドを作製する方法。
  13. 液相合成によってペプチドを合成する段階を含む、請求項1または2記載のペプチドを作製する方法。
  14. ペプチドがフルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)基によって保護される、請求項1または2記載のペプチドを作製する方法。
  15. PTH-1受容体を有する哺乳動物細胞中でcAMPを増加させるための、請求項1または2記載のペプチド。
  16. 前記式からなる請求項1または2記載のペプチド、その断片、またはその薬学的に許容される塩。
  17. AlaValAlaGluIleGluLeuMetHisLysHarAlaLysTrp (SEQ.ID.NO. 24)のアミノ酸配列からなる請求項2記載のペプチド、またはその薬学的に許容される塩。
  18. AlaValAlaGluIleLysLeuMetHisGluHarAlaLysTrp (SEQ.ID.NO. 25)のアミノ酸配列からなる請求項2記載のペプチド、またはその薬学的に許容される塩。
  19. アミノ酸残基6および10の間のラクタム架橋をさらに含む、請求項1、2、17、または18記載のペプチド。
  20. (a)請求項1、2、または17〜19記載のペプチド、またはその薬学的に許容される塩;および
    (b)薬学的に許容される担体;
    を含む薬学的組成物。
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