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JP4435787B2 - タンパク質を変性させるための処方物および方法 - Google Patents

タンパク質を変性させるための処方物および方法 Download PDF

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JP4435787B2 JP2006545361A JP2006545361A JP4435787B2 JP 4435787 B2 JP4435787 B2 JP 4435787B2 JP 2006545361 A JP2006545361 A JP 2006545361A JP 2006545361 A JP2006545361 A JP 2006545361A JP 4435787 B2 JP4435787 B2 JP 4435787B2
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Description

(発明の背景)
核酸(例えば、デオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA))は、研究分析および臨床分析のために分子生物学の分野において広範囲に使用されている。RNAは、種々の形態で天然において見出され得、その形態としては、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、リボソームRNA(rRNA)、およびウイルスRNAが挙げられる。これらの型のRNAの各々は、その特定の機能に関連する別個の特性を有する。RNA発現レベルおよびRNA発現パターンの分析によって、発生遺伝学、薬物開発、および臨床診断などの分野において、重要な情報が提供される。例えば、RNA分析によって、遺伝子の正常な機能および異常な機能の両方に関する診断情報が、提供される。さらに、一般的な白血病に関連する全体的なDNA再配列が、異常なハイブリッドRNAの単離および同定によって検出される。
RNAを分析するための一般的方法としては、ノーザンブロッティング、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ(RPA)、逆転写酵素−ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)、クローニングのためのcDNA調製、インビトロ翻訳およびマイクロアレイ分析が挙げられる。これらの分析から妥当かつ一貫した結果を得るためには、生物学的物質に共通する他の成分(例えば、タンパク質、糖質、脂質、およびDNA)からRNAを精製することが、重要である。
不定冠詞「a」および「an」ならびに定冠詞「the」は、特許出願において一般的であるように、文脈が明示的にそうではないことを示さない限りは、1つ以上を意味するために本明細書において使用されることが、留意されるべきである。さらに、用語「もしくは、または、あるいは」は、特許出願において一般的であるように、離接的な「もしくは、または、あるいは」かまたは接続的な「および、ならびに、と」を意味するために本明細書において使用される。
本発明は、タンパク質を変性させるための処方物を提供する。この処方物は、約2.5M〜約4.0Mの濃度のリチウム塩、約25%(体積/体積)〜約40%(体積/体積)の濃度のアルコール、および約25mM〜約100mMの濃度のクエン酸塩を含む。この処方物は、EDTAを欠き、そしてカオトロピック物質(例えば、グアニジニウム塩、尿素、アンモニウム塩、セシウム塩、ルビジウム塩、カリウム塩、またはヨウ化物塩)を欠く。特定の実施形態において、このリチウム塩は、塩化リチウムまたは臭化リチウムである。一実施形態において、このリチウム塩は、約3.5Mの濃度である。一実施形態において、このアルコールは、エタノールまたはメタノールである。一実施形態において、このアルコールは、約30%のアルコール濃度である。一実施形態において、このクエン酸塩は、クエン酸三ナトリウムである。一実施形態において、このクエン酸塩は、約50mMの濃度である。特定の実施形態において、この処方物は、約6と約8との間(例えば、約7.0と約7.5との間)のpHを有する。
本発明はまた、固体支持体からタンパク質(例えば、酵素)を変性させるための方法を提供する。この方法は、その固体支持体を上記の処方物と接触させて、その固体支持体上に存在するタンパク質が変性するようにする工程、を包含する。一実施形態において、変性されるべき酵素は、酵素は、デオキシリボヌクレアーゼ(例えば、デオキシリボヌクレアーゼI)である。固体支持体の例は、シリカ、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、もしくはポリフッ化ビニリデン、またはこれらの組み合わせといった成分である。特定の実施形態において、上記固体支持体は、容器中に収容され、その容器は、遠心管、スピンチューブ、シリンジ、カートリッジ、チャンバー、複数ウェルプレート、もしくは試験管、またはこれらの組み合わせである。
本発明は、RNAを含む生物学的物質から、実質的に純粋でありかつ実質的に分解していないRNAを精製するための方法を提供する。この方法において、固体支持体が、上記の処方物と接触させられて、その固体支持体上に存在するタンパク質が変性するようになる;その固体支持体はまた、RNAを含むサンプルと接触させられて、そのRNAがその固体支持体に結合するようになる;その固体支持体が、一連の洗浄溶液で洗浄されて、結合したRNA以外の生物学的物質が除去される。この一連の洗浄溶液は、アルコールと、少なくとも1Mの濃度のRNA錯化塩とを含む第一洗浄液、およびアルコールと、緩衝剤と、必要に応じたキレート剤とを含む第二洗浄液を含む。その結合したRNAは、実質的に純粋なRNAを得るために、RNA溶出溶液を用いて、上記固体支持体から優先的に溶出される。本発明の方法において使用されるRNA錯化塩は、アルカリ金属塩(例えば、リチウム塩)であり得る。適切なリチウム塩の例としては、塩化リチウムまたは臭化リチウムが挙げられる。そのRNA錯化塩は、約4Mより高い濃度で存在し得る。一実施形態において、そのアルカリ金属塩は、4M〜10Mの間の濃度で存在し得る。
特定の実施形態において、上記固体支持体は、容器中に収容され、その容器は、遠心管、スピンチューブ、シリンジ、カートリッジ、チャンバー、複数ウェルプレート、もしくは試験管、またはこれらの組み合わせである。
本発明の方法において使用されるRNAの供給源である生物学的物質は、粗製サンプルまたは部分精製された核酸混合物であり得る。生物学的物質の例としては、真核生物細胞のサンプル、原核生物細胞のサンプル、微生物細胞のサンプル、細菌細胞のサンプル、植物細胞のサンプル、マイコプラスマのサンプル、原生動物のサンプル、細菌のサンプル、真菌のサンプル、ウイルスのサンプル、酵母のサンプル、もしくはリケッチアのサンプル、またはそれらのホモジネートが挙げられる。生物学的物質のさらなる例としては、全血、骨髄、血液スポット、血清、血漿、軟膜調製物、唾液、脳脊髄液、または固体動物組織が挙げられる。生物学的物質のさらなる例としては、糞便、尿、涙、または汗が挙げられる。上記生物学的物質はまた、空気、水、堆積物、または土壌から得られる、環境サンプルであり得る。
本発明の方法において使用される固体支持体としては、シリカ、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、もしくはポリフッ化ビニリデン、またはこれらの組み合わせといった成分が挙げられる。この固体支持体は、容器中に収容され得、その容器は、遠心管、スピンチューブ、シリンジ、カートリッジ、チャンバー、複数ウェルプレート、もしくは試験管、またはこれらの組み合わせである。
本発明の方法に供される実質的に純粋でありかつ実質的に分解していないRNAとしては、全RNA(生物学的物質において見出されるRNAの混合物(例えば、細胞において見出されるすべての型のRNA)、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、リボソームRNA、もしくはウイルスRNA、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
(発明の詳細な説明)
RNA精製方法は、2つの一般的な種類(液相精製および固相精製)に分類される。液相精製において、そのRNAは、液相中に残り、一方、不純物は、沈殿および/または遠心分離などのプロセスによって除去される。固相精製において、そのRNAは、固体支持体に結合され、一方、不純物(例えば、DNA、タンパク質、およびリン脂質)は、選択的に溶出される。両方の精製ストラテジーは、多数の工程と、しばしば有害な試薬とを必要とする、従来の方法を利用する。その出発生物学的物質が細胞を含む場合、両方の方法には、細胞もしくはウイルスを同時破砕もしくは溶解する工程が必要であり、これらの工程は、混入物(例えば、DNA、脂質、糖質、タンパク質など)を伴う混合RNAを生じる。そのような混合物はまた、RNAを容易に分解するヌクレアーゼを含み、このヌクレアーゼは、除去および/または不活化されなければならない。
伝統的に、液相RNA単離法は、液体−液体抽出(すなわち、フェノール−クロロホルム)およびアルコール沈殿を使用している。多分、一般的に使用されるほとんどの液体−液体抽出方法は、ChomczynskiおよびSacchiの「酸−グアニジニウム−フェノール」法(Chomczynski P.,Sacchi N,「Single−step method of RNA isolation by acid guanidinium thiocyanate−phenol−chloroform extraction」Anal Biochem 162:156〜9[1987];米国特許第5,945,515号、同第5,346,994号、および同第4,843,155号)である。この方法は、(1)サンプルを、グアニジニウムイソチオシアネート(GITC)溶液で抽出し、それに、酸性媒体、フェノール、およびクロロホルムを連続的に添加する工程;(2)その混合物を遠心分離して相を分離させて、フェノールによって変性されたタンパク質が、中間層において見出される核酸から除去され得るようにする工程;(3)アルコールを添加してそのRNAを沈殿させ、それによってそのRNAを濃縮する工程;ならびに(4)精製したRNAを洗浄および再水和する工程;を包含する。この方法は、RNAの精製を確実にするが、この方法は、クロロホルムおよびフェノールなどの有害な試薬を利用する。カチオン性界面活性剤による核酸の沈殿が、液相技術の別の例である(米国特許第5,985,572号;同第5,728,822号;および同第5,010,183号(MacFarlane))。例えば、米国特許第5,985,572号は、選択された四級アミン界面活性剤を使用する、生物学的サンプルからRNAを単離するための新規な方法を開示する。有害ではない液相精製方法が、Heath(米国特許第5,973,137号)によって開示された。この方法は、低pHの溶解試薬および沈殿試薬を使用した。しかし、液相方法は、冗長な沈殿工程を含み、結果的に自動化が困難であるという点で、深刻な不利点を有する。従って、ハイスループットRNA精製の必要性から、固相方法の開発が導かれた。
液相精製と同様に、従来の固相方法は、高度に精製されたRNAを生成するために開発された。一般的に、これらの方法は、4つの一般的な工程:細胞またはウイルス被膜を溶解してRNAを放出させる工程;放出されたRNAを固体支持体に結合する工程;不純物を洗い流す工程;その後、精製されたRNAを溶出する工程;を必要とする。最初の2つの工程(細胞またはウイルス被膜を溶解する工程;および放出されたRNAを結合する工程)は、伝統的に、有害な試薬を必要とする。
固相核酸単離方法に関して、多くの固体支持体が、使用されており、その固体支持体としては、膜フィルター、磁性ビーズ、金属酸化物、およびラテックス粒子が挙げられる。おそらく、広範に使用されるほとんどの固体支持体は、シリカベースの粒子(例えば、米国特許第5,234,809号(Boomら);国際公開番号WO95/01359(Colpanら);米国特許第5,405,951(Woodard);国際公開番号WO95/02049(Jones);WO92/07863(Qiagen GmbH)を参照のこと)。核酸をシリカに結合するための一方法は、カオトロピック剤の使用による。例えば、米国特許第5,234,809号(Boomら)は、高濃度のカオトロピック溶液(例えば、グアニジンイソチオシアネート)を使用してDNAをシリカ粒子に結合させる。この方法は、全血からDNAを精製するために、6回の遠心分離工程および5種類の試薬を必要とする。
ポリカチオン性固体支持体もまた、混入物を含む溶液からの核酸の精製において使用されている。米国特許第5,599,667号(Arnoldら)を参照のこと。ポリカチオン性支持体は、ヌクレオチドマルチマーをそのサイズに基づいて選択的に吸着する。大きなマルチマーは、ポリカチオン性支持体に対する親和性が小さなマルチマーよりも大きい。この方法は、正に荷電したカチオン性固体支持体と、負に荷電したヌクレオチドリン酸骨格との間の親和性に主に基づく。大きなヌクレオチドマルチマーほど、高い電荷を有し、結果的に、小さいヌクレオチドマルチマーよりも優先的に結合する。従って、Arnoldの方法は、粗製生物学的物質からのすべての型のRNAの単離ではなく、むしろサイズに基づくヌクレオチドマルチマーの単離に適する。さらに、Arnoldの方法は、それ自体を、カチオン(例えば、アンモニウムイオン、インモニウム(immonium)イオン、およびグアニジニウムイオン)から構成されるポリカチオン性支持体の使用に限定する。
RNAの結合および精製のためのカオトロピック塩の使用は、当該分野において周知である。一方法(米国特許第5,990,302号(Kuroitaら)を参照のこと)において、その生物学的物質は、リチウム塩とカオトロピック剤(例えば、グアニジニウムイソチオシアネート(GITC))とを含む酸性溶液中で溶解され、その後、そのRNAは、核酸結合キャリア(例えば、シリカ)と接触させられる。そのRNAは、その後、低イオン強度緩衝液中でシリカから溶出することによって、精製される。この方法は、有害な物質(例えば、カオトロピック塩であるグアニジニウムイソチオシアネート)を使用する点で不利である。
(タンパク質を不活化および/または変性する方法)
いくつかの方法が、ほとんどの酵素およびタンパク質を不活化および/または変性するために公知である。本明細書中で使用される場合、「不活化(する)」とは、酵素が、一般的には環境条件に起因して、その酵素反応を実行することが不可能にされることを意味する。酵素的不活化は、可逆的である。すなわち、一旦その条件が変化すると、その酵素は再度活性になる。用語「変性(する)」とは、タンパク質または酵素が不可逆的に改変され、その結果、たとえ環境が正常条件または好ましい条件に戻った場合であっても、そのタンパク質は、生理的条件でその正常状態へと再折り畳みされず、そして/またはその酵素は、その酵素反応を実行することが可能にはならないことを指す。一般的には、変性は、そのタンパク質または酵素の機能だけではなく、そのタンパク質または酵素の構造が改変されるように、実施される。タンパク質または酵素を変性または不活化する方法としては、加熱すること、最適pHではなくなるようにpHを変化すること、または有機溶媒(例えば、アルコール)の存在、高塩濃度の存在、および/もしくはイオン性界面活性剤の存在が挙げられる。
多くの研究者は、タンパク質または酵素を変性させるために熱を使用する。65℃〜70℃の加熱工程が、酵素を変性させるために一般的には必要である。例えば、約75℃で10分間〜15分間加熱することがデオキシリボヌクレアーゼI活性を排除するために必要であると、何人かの研究者によって推奨されている。いくつかのプロトコルは、90℃もの高さまで加熱することを教示する。熱は、タンパク質または酵素を、その三次構造の破壊を媒介することによって変性させる。例えば、熱は、ジスルフィド結合および/または水素結合を破壊し得る。しかし、熱処理はまた、サンプル中に存在し得るRNAの加水分解を促進し、そしてそのRNAのその後の分解を促進する。従って、熱は、使用者が保存して分析しようとしている核酸の破壊をもたらし得る。RNAを用いて研究する研究者らは、通常は、そのRNAを加熱することを回避しようと試みる。なぜなら、RNAは、分解する傾向を有し、溶液中の残存リボヌクレアーゼ酵素活性に起因してか、または金属イオンによるそのRNAの触媒性分解が高温であるほどかなり迅速に生じる傾向を有するという事実に起因して、温度が増加するとより迅速に分解する傾向があるからである。
酵素からRNAを保護する別の方法は、そのRNAを、サンプル中のそのRNAを細胞タンパク質とともに沈殿させる塩と接触させることである。このRNAと細胞タンパク質との共沈殿は、そのRNAを、物理的手段を介してヌクレアーゼに接近不能にし、一方、RNA保護媒体の作用が、同時にそのヌクレアーゼの作用を不活化または阻害すると考えられるからである。
(A.タンパク質変性処方物)
本発明は、核酸サンプル中に存在するタンパク質又は酵素を、その核酸に有害に影響を与えることなく変性させるための処方物を組み込む、試薬、方法、およびキットを提供する。精製されたRNAは、実質的に純粋でありかつ実質的に分解されていないRNAを必要とする、広範に使用される分析方法および診断方法(例えば、RT−PCR)ならびにマイクロアレイ分析において使用するために適切である。
本発明は、種々の生物学的物質から、有害な物質(例えば、フェノール、およびクロロホルム)も、有害なカオトロピック物質(例えば、グアニジニウム塩、尿素など)を使用することもなく、RNAを精製するために使用される処方物を提供する。本発明によって教示される処方物は、有害な物質を使用することなく、有効なヌクレアーゼ変性を可能にする。
本発明によって教示される処方物は、独特なタンパク質変性処方物を含む。適切な固体支持体と組み合わせて使用されるこの処方物は、分解していないRNAを生成するために使用され得、このRNAは、実質的に純粋であり混入物を含まない。
本発明のタンパク質変性処方物は、リチウム塩(例えば、塩化リチウムまたは臭化リチウム)、アルコール、およびクエン酸塩を含む。本溶液は、有害なカオトロピック物質(例えば、グアニジニウム塩、尿素など)を含まない。本発明のタンパク質変性処方物は、いかなる強カオトロピック物質(例えば、グアニジニウム塩、尿素など)を添加する必要もないという点で、独特である。さらに、この方法は、そのタンパク質を加熱する必要がない。
グアニジニウム塩および尿素は、水の構造を破壊し、従って、疎水性相互作用の強度を減少させて他の溶質分子に対して劇的な影響を生じる傾向がある、強カオトロピック塩である。例えば、尿素は、水中に溶解された場合、タンパク質の二次構造、三次構造、および四次構造を破壊し、その後、RNAからのタンパク質の解離を引き起こす。グアニジニウム塩および尿素は、吸熱反応を介して水中に溶解する。グアニジニウム塩および尿素の両方が、Hofmeister系列によって規定されるような強いカオトロピック塩であると考えられる。この系列は、相対的カオトロピック強度に従ってカチオンおよびアニオンを並べる、広範に使用される系である(F.Hofmeister、「On the understanding of the effects of salts」Arch.Exp.Pathol.Pharmakol.(Leipzig)24(1888)247〜260)。
強カオトロピック塩とは異なり、水中でのリチウム塩(例えば、塩化リチウムおよび臭化リチウム)の反応は、発熱反応であり、そして強コスモトロピック(kosmotropic)リチウムイオンにより示される強大なイオン−双極子相互作用と、生じる大きな溶解度とを示す。これらのような差異は、強カオトロピック物質(例えば、グアニジニウム塩)と、本発明のアルカリ金属塩(特に、塩化リチウム)との間の差異を示す。本発明を実施するために使用されるリチウム塩としては、塩化リチウムおよび臭化リチウムが挙げられるが、これらに限定されない。フッ化リチウムおよびヨウ化リチウムは、それほど望ましくないアルカリ塩である。なぜなら、その価格は、塩化リチウムおよび臭化リチウム塩の価格の約5倍であるからである。さらに、リチウムイオンは、上記の一覧において明らかに唯一のコスモトロピック(kosmotropic)イオンである。そのナトリウムイオンは、境界線上のコスモトロープ(kosmotrope)であり、一方、カリウムイオン、ルビジウムイオン、およびセシウムイオンは、カオトロピックイオンである(Collins,K.「Sticky Ions in Biological Systems」Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92(1995)5553〜5557)。塩化セシウムは、他のアルカリ金属塩化物塩の約5倍の価格であり、リチウム塩化物塩およびリチウム臭化物塩よりも限定された溶解性挙動を有する。さらに、ナトリウム塩化物塩、カリウム塩化物塩、およびアンモニウム塩化物塩は、水中でリチウム塩によって示される溶液の大きな発熱によって示されるように、リチウム塩化物塩およびリチウム臭化物塩と比較した場合に、かなり限定された溶解性挙動を有する(CRC Handbook of Chemistry and Physics,62nd edition,CRC Press,Boca Raton,FL)。一実施形態において、そのリチウム塩は、塩化リチウム(LiCl)である。LiClは、アルコール含有溶液中で非常に可溶性である。これは、他のほとんどの塩よりもかなり可溶性である(リチウム塩は、非常に可溶性の塩であり、溶液の発熱を有する)。
特定の実施形態において、本タンパク質変性処方物において使用されるアルコールは、エタノールまたはメタノールのいずれかである。一実施形態において、エタノールが、より有効な変性であった。
本発明者らは、アルコールと高リチウム塩とは、組み合わせとして、デオキシリボヌクレアーゼ酵素の完全な変性には充分ではなかったことを、観察した。第三の成分を、この溶液に添加した。デオキシリボヌクレアーゼI酵素は金属イオンによって安定化されるので、クエン酸塩をこの溶液に添加して、デオキシリボヌクレアーゼI酵素分子の活性部位から金属イオンをキレート化して除去した。この三成分処方物は、デオキシリボヌクレアーゼIを変性する際に非常に有効であることが見出された。
この点における課題は、この3種の成分(アルコール、リチウム、およびクエン酸)の正確な比率を達成して、このクエン酸がアルコール/高リチウム溶液から析出しないようにすることであった。なぜなら、このアルコールは、リチウム塩でほぼ飽和されていたからである。上記タンパク質変性処方物は、以下の濃度:(1)アルコール、約25%〜約40%(体積/体積)(例えば、約28%〜約35%エタノール、もしくは約30%エタノール);(2)リチウム塩、約2.5mM〜約4.0mM(例えば、3.2M〜3.8M LiClもしくは約3.5M LiCl)、および(3)クエン酸塩(約25mM〜約100mM(例えば、約40mM〜約75mMクエン酸三ナトリウム、もしくは約50mMクエン酸三ナトリウム))を有すべきことが、見出された。上記タンパク質変性処方物は、EDTAの使用を排除することが、留意されるべきである。EDTAは、その高塩濃度が原因で、溶液から析出する傾向があることが、見出された。有効濃度のEDTAを有し、そのEDTAを溶液中に残すことは、不可能であった。さらに、EDTAは、デオキシリボヌクレアーゼ酵素を不活化するが、デオキシリボヌクレアーゼ酵素を変性はしない。上記クエン酸塩の存在によって、このタンパク質変性処方物は緩衝化され、その結果、この処方物は、pH約7を維持する。上記タンパク質変性処方物が、中性pHにてデオキシリボヌクレアーゼIをそのような有効に変性させたことは、デオキシリボヌクレアーゼIの最適作業pHが約7,5〜約8.0であることを考慮すると、驚くべきことであった。従って上記タンパク質変性処方物は、上記酵素をさらにより厳しく変性させるはずである。なぜなら、そのpHは、上記酵素を不活化することを補助しないからである。
(B.固体支持体)
種々の固体支持体が、本発明において使用され得る。これらには、シリカベースの固体支持体、ならびにセルロース製固体支持体、酢酸セルロース製固体支持体、ニトロセルロース製固体支持体、ナイロン製固体支持体、ポリエステル製固体支持体、ポリエーテルスルホン製固体支持体、ポリオレフィン製固体支持体、ポリフッ化ビニリデン製固体支持体、およびこれらの組み合わせ製固体支持体が挙げられる。本発明の試薬とともに使用するために適切な固体支持体の大きさは、生物学的材料の体積によって変化し得る。例えば、ガラス繊維膜が、種々の大きさへと切断され得て、種々の量のRNAの結合、精製、および溶出が可能にされ得る。
一実施形態において、上記固体支持体は、上記のタンパク質変性処方物の存在下で、他の生物学的混入物の代わりに上記固体支持体に核酸が優先的に結合するのを可能にする、物質であり得る。そのような固体支持体は、シリカベースのガラス繊維物質またはホウケイ酸ガラス繊維物質であり得る。ガラス繊維物質は、そのケイ酸塩表面の水素結合特性に起因する陽電性のケイ素原子およびホウ素原子に対する特異的結合特性が原因で、より良好な収率を提供する。核酸に対するシリカの特異性が原因で、他の混入物と比較して多くのRNAが、結合され、溶出される生成物は、より実質的に純粋になる。
本発明の試薬とともに使用するために適切な固体支持体の形状は、例えば、シート状、予め切られた円板状、円筒状、単繊維状、または粒子から構成された固体支持体であり得る。その固体支持体の材料は、適切な容器中に固定され得るかもしくは入れられ得る、独立型の固体支持体(例えば、膜、円板、または円筒)を作製するように充填され得る。必要な場合には、その固体支持体は、適切な容器(例えば、紙形態(例えば、ガスリーカード)、微量遠心管、スピンチューブ、96ウェルプレート、チャンバー、またはカートリッジ)中に収容される。その固体支持体が繊維を含む場合、その固体支持体は、その繊維を適切に包み、最適な核酸結合および混入物(例えば、タンパク質、リン脂質など)の洗い流しを可能にするように、適切な容器中に入れられ得る。
本発明がより良く理解され得るように、上記固体支持体を含む容器についての具体的な実施形態が、より詳細にここに記載される。
本発明の一実施形態において、その容器は、1つ以上の入口ポートまたは貫通可能な隔壁を頂部に備えた、カートリッジである。その入口ポートは、サンプルまたは試薬を含む容器の上流に、コネクター(例えば、雌型ルアーロック(Luer−Lock))を介して取り付けられている。1つの入口(サンプルポート)が、上記固体支持体に生物学的サンプルを適用するために使用される。そのサンプルポート上の光学的特徴は、サンプルがそのサンプルポートを通って移動した後にそのサンプルポートを密封する、自己密封機構である。第二の入口は、試薬ポートとして役立つ。両方の入口ポートにおける光学的特徴は、保護用の取り外し可能な(breakaway)シールである。さらに、この入口ポート、取り外し可能な(breakaway)シール、およびディフューザーが、必要に応じたネジ蓋中に収容され得る。その固体支持体の底部に、細胞破片、タンパク質、および脂質分子を分散および通過させるために適切な孔径を有する、必要に応じたディフューザーがある。このディフューザーは、カートリッジの断面を通って生物学的物質が均一に横断するのを可能にし、そして上記固体支持体の上または下のどこかに生物学的物質が不均一に集積するのを防ぐ。上記カートリッジの出口は、テーパ状バレルの上にきちんと適合する保護キャップを備えている。精製RNAが、収集チューブ中に収集される。この収集チューブは、容易でかつ混入物を含まない保存のためのスナップ留めキャップを備えた円錐形チューブからなる。容器全体は、処理されるべきサンプルの大きさと、その後の分析のために必要とされる収量とに依存して、大きさが拡大縮小され得る。
本発明の別の実施形態において、その容器は、上記固体支持体が充填される挿入物を保持するように設計された、スピンチューブである。その固体支持体は、シリカベース、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、およびこれらの組み合わせであり得る。一実施形態において、上記支持体は、シリカベースのホウケイ酸ガラス繊維膜である。上記挿入物は、そのスピンチューブ中にその挿入物を保持するためのフランジ付き頂部と、上記固体支持体を支持しつつ流体を通過させるのを可能にするための穿孔付き底部とを備える。そのスピンチューブにつながれた蓋が、上記挿入物を覆うために使用され得る。溶液(例えば、タンパク質変性処方物)は、この穿孔付き底部を通過し、そしてその溶液を引き出す遠心力によってスピンチューブの底部に収集される。
なお別の実施形態において、その容器は、各ウェル中に固体支持体が充填される複数ウェルプレート(例えば、6ウェルプレート、12ウェルプレート、24ウェルプレート、48ウェルプレート、96ウェルプレート、または384ウェルプレート)であり得る。各ウェルの底部は、混入物または精製RNAを含む溶液が通過し得る、出口ポートを備える。
選択された固体支持体と独特の試薬(例えば、タンパク質変性処方物)との独特の組み合わせは、実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAの単離をもたらす。
(C.本発明の方法)
本発明はまた、核酸(例えば、RNA)を含むサンプル中に存在し得るタンパク質(特に、酵素)を変性させるための方法を教示する。そのタンパク質変性処方物は、単純であり、効率的であり、そして多用途である。このタンパク質変性処方物は、存在する任意のタンパク質を不活化および/または変性させるために、核酸を含有するサンプルに直接添加され得る。あるいは、このタンパク質変性処方物は、上記固体支持体上に存在し得る任意のタンパク質を不活化および/または変性させるために、固体支持体を洗浄するために使用され得る。適切な固体支持体としては、シリカベースの支持体(例えば、ガラス繊維)または他の物質(例えば、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデン、およびこれらの組み合わせ)が挙げられる。その固体支持体は、ピストン流れRNA単離法または連続流RNA単離法を可能にするために、容器中に収容または固定され得る。あるいは、上記固体支持体の材料が、適切な容器(例えば、チューブまたはプレート)中に固定または収容され得る独立型固体支持体(例えば、膜、円板、もしくは円筒)を作製するように充填され得る。一実施形態において、上記固体支持体は、上記生物学物質はと最適に接触するのを可能にするために、繊維状または粒子状であり得る。
本発明はまた、核酸を含むサンプル中に存在し得るタンパク質(特に、酵素)を変性させるためのキットを提供する。このキットは、サンプル中に存在し得るタンパク質を変性させるための指示手段と、タンパク質変性処方物とを、別個の溶液としてか、または固体支持体上に予め処理されるかのいずれかで含む。さらに、このキットは、補助成分(例えば、プロテイナーゼK溶液、および組織サンプルとともに使用するための前処理用(pre−clear)カラム)、上記固体支持体を収容するための容器、実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAを収容するための容器、およびこれらの組み合わせを備え得る。実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAとは、当業者にとって公知であるその後分析(RT−PCR、インビトロ翻訳、ノーザンブロッティング、マイクロアレイなど)において使用するために適切なRNAである。
本発明は、核酸を含むサンプル中に存在し得るタンパク質を変性させる試薬、方法、およびキットを提供する。この核酸は、RNAであり得る。本発明の方法およびキットは、広範なRNAを単離する。候補RNAとしては、リボソームRNA、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、およびウイルスRNA、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。これらのRNAのすべてが、広い分子量範囲にわたって回収され得る。
本発明の試薬、方法、およびキットは、実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAを提供し、そのRNAは、下流プロセス(例えば、RT−PCRおよびマイクロアレイ分析)において使用され得る。本明細書中で使用される場合、「実質的に純粋な」とは、タンパク質(例えば、酵素)を実質的に含まず、そのRNAが、当業者にとって公知であるその後の分析(例えば、RT−PCRおよびマイクロアレイ分析)において使用され得るようになっていることを意味する。本明細書中で使用される場合、「実質的に分解していない」RNAとは、消化されていないRNAまたはインタクトなRNAを意味し、これは、標準的技術を使用して当業者によって容易に決定され得る。すなわち、そのRNAは、本発明の精製方法の間に、酵素的手段、物理的手段、または化学的手段によって損傷していない。
本発明を実施することから得られる実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAはまた、純度、収量、大きさ、逆転写酵素プロセスもしくは他のハイブリダイゼーションプロセス、増幅、ハイブリダイゼーション能力などについて評価され得る。この実質的に純粋であり実質的に分解していないRNAは、生物学的サンプルにおいて見出される全RNAを示し、代表的には、mRNA、tRNA、rRNA、およびウイルスRNAの組み合わせであるが、これらに限定されない。
下記の原材料のすべてが、Sigma Chemical Company(St.Louis,MO)などの商業的供給源から容易に入手可能である。すべての割合は、他のように特定されない限りは、試薬の全体積に基づいて、体積/体積である。
(実施例1:コスト分析)
最高品質のタンパク質変性処方物製品を生成するために、その製品は、いくつかの点において格別に機能しなければならない。この製品は、核酸を含むサンプル中に存在し得るタンパク質を有効に変性させなければならない。この製品は、使用者の使い勝手が良くなければならない。これは、その工程が面倒であってはならず、その成分が毒性であってはならず、かつ容易に廃棄され得る。さらに、その製品は、使用者にとって経済的でなければならない。従って、溶液用成分の費用対効果が高いことを見出すことが、必須であった。表1は、本明細書中で評価された塩の各々についての価格を示す。
Figure 0004435787
リチウム塩は、本発明の方法のために良好に作用するが、リチウム塩であるLiFおよびLiIは、高価であり、さらに、LiFは、極めて有害である。LiClは、本発明の方法とともに非常に良好に作用し、価格が500g当たり約$60〜約$65である。
(実施例2:タンパク質変性処方物によるガラス繊維カラムの処理)
最初にデオキシリボヌクレアーゼを使用する前に、2.5mlのデオキシリボヌクレアーゼ緩衝液(Gentra Systems,Inc.)を、凍結乾燥したデオキシリボヌクレアーゼ酵素(1300単位)に添加した。そのチューブを穏やかに反転させて混合した。緩衝液中に上記酵素を含むチューブは、使用の間、氷上に保存し得る。最初にデオキシリボヌクレアーゼを使用した後、そのデオキシリボヌクレアーゼを、後のRNA単離のために適切な体積へと分注し、−20℃または−80℃にて凍結保存する。緩衝溶液中に酵素を、3回の凍結/融解サイクルに供し得る。この酵素は、依然として充分なデオキシリボヌクレアーゼ活性を保持し得る。
本実施例において、サンプルをホモジナイズし、細胞を溶解し、そしてWash I溶液(Gentra Systems,Inc.)を、製造業者のRNA精製プロトコル中に概説されるように添加した。50μlのデオキシリボヌクレアーゼを、そのカラムに適用した。そのカラムを、室温にて15分間インキュベートして、あらゆるDNAの存在を排除した。次に、200μlのタンパク質変性処方物(DNase Wash Solution,Gentra Systems Inc.)を、このカラムに添加して、ガラス繊維カラム中に存在するデオキシリボヌクレアーゼI酵素を変性させた。そのカラムを、13,000×g〜16,000×gにて2分間遠心分離して、デオキシリボヌクレアーゼI酵素を変性させて洗い流した。そのカラムを新しい2.0mlチューブ(DNase Kit(Gentra Systems Inc.)中に提供される)に移した。その後、Wash 2 Solution(Gentra Systems Inc.)を、製造業者のRNA精製プロトコルに従って添加した。
その結果は、デオキシリボヌクレアーゼが変性したことを示した。
(実施例3:酵素活性の消失の測定)
上記タンパク質変性処方物と接触した核酸を、PUC19アッセイにおいて試験した。このアッセイは、スーパーコイルド(二本鎖)DNAがニック形成して環状PUCを形成するか否かを、アガロースゲル上で観察して決定する。この結果は、そのDNAはニック形成していないことを示した。このことは、上記タンパク質変性処方物が、元のサンプル中に存在したあらゆるデオキシリボヌクレアーゼIを有効に変性したことを示した。
核酸を、RT−PCRにも供した。デオキシリボヌクレアーゼIにとって主要基質は二本鎖DNAであるが、この酵素は、逆転写に対する脅威をもたらし得る。なぜなら、この酵素は、RNA−DNAハイブリッドおよび一本鎖DNA(cDNA)に対して限定された活性をいくらか有するからである。上記タンパク質変性処方物で処理されたRNAは、RT−PCRのための有効なテンプレートを提供した。
すべての刊行物、特許、および特許文献は、個々に参考として援用されたかの如く、本明細書中に参考として援用される。本発明は、種々の具体的な実施形態および具体的な技術を参照して記載されている。しかし、多くの変更および改変が、本発明の範囲内に残りながらなされ得ることが、理解されるべきである。

Claims (23)

  1. タンパク質を変性させるための処方物であって、該処方物は、
    約2.5M〜約4.0Mの濃度のリチウム塩、
    約25%(体積/体積)〜約40%(体積/体積)の濃度のアルコール、および
    約25mM〜約100mMの濃度のクエン酸塩
    を含む、処方物。
  2. 請求項1に記載の処方物であって、該処方物は、EDTAを欠く、処方物。
  3. 請求項1に記載の処方物であって、該処方物は、カオトロピック物質を欠く、処方物。
  4. 請求項3に記載の処方物であって、前記カオトロピック物質は、グアニジニウム塩、尿素、アンモニウム塩、セシウム塩、ルビジウム塩、カリウム塩、またはヨウ化物塩である、処方物。
  5. 請求項1に記載の処方物であって、前記リチウム塩は、塩化リチウムまたは臭化リチウムである、処方物。
  6. 請求項1に記載の処方物であって、前記リチウム塩は、塩化リチウムである、処方物。
  7. 請求項1に記載の処方物であって、前記リチウム塩は、約3.5Mの濃度である、処方物。
  8. 請求項1に記載の処方物であって、前記アルコールは、エタノールまたはメタノールである、処方物。
  9. 請求項1に記載の処方物であって、前記アルコールは、エタノールである、処方物。
  10. 請求項1に記載の処方物であって、前記アルコールは、約30%のアルコール濃度である、処方物。
  11. 請求項1に記載の処方物であって、前記クエン酸塩は、クエン酸三ナトリウムである、処方物。
  12. 請求項1に記載の処方物であって、前記クエン酸塩は、約50mMの濃度である、処方物。
  13. 請求項1に記載の処方物であって、該処方物は、約6と約8との間のpHを有する、処方物。
  14. 請求項1に記載の処方物であって、前記溶液は、約7.0と約7.5との間のpHを有する、処方物。
  15. 固体支持体からタンパク質を変性させるための方法であって、該方法は、
    該固体支持体を請求項1に記載の処方物と接触させて、該固体支持体上に存在するタンパク質が変性するようにする工程、
    を包含する、方法。
  16. 請求項15に記載の方法であって、前記タンパク質は、酵素である、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、前記酵素は、デオキシリボヌクレアーゼである、方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記デオキシリボヌクレアーゼは、デオキシリボヌクレアーゼIである、方法。
  19. 請求項15に記載の方法であって、前記固体支持体は、シリカ、セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、ポリエステル、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、もしくはポリフッ化ビニリデン、またはこれらの組み合わせの成分を含む、方法。
  20. 請求項15に記載の方法であって、前記固体支持体は、容器中に収容され、該容器は、遠心管、スピンチューブ、シリンジ、カートリッジ、チャンバー、複数ウェルプレート、もしくは試験管、またはこれらの組み合わせである、方法。
  21. RNAを含む生物学的物質から、実質的に純粋でありかつ実質的に分解していないRNAを精製するための方法であって、該方法は、
    (a)固体支持体を請求項1に記載の処方物と接触させて、該固体支持体上に存在するタンパク質が変性するようにする工程;
    (b)固体支持体を、RNAを含むサンプルと接触させて、該RNAが該固体支持体に結合するようにする工程;
    (c)該固体支持体を一連の洗浄溶液で洗浄して、結合したRNA以外の生物学的物質を除去する工程であって、該一連の洗浄溶液は、アルコールと、少なくとも1Mの濃度のRNA錯化塩とを含む第一洗浄液、およびアルコールと、緩衝剤と、必要に応じたキレート剤とを含む第二洗浄液を含む、工程;ならびに
    (d)実質的に純粋なRNAを得るために、RNA溶出溶液を用いて、該結合したRNAを該固体支持体から優先的に溶出する工程;
    を包含する、方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記固体支持体は、容器中に収容され、該容器は、遠心管、スピンチューブ、シリンジ、カートリッジ、チャンバー、複数ウェルプレート、もしくは試験管、またはこれらの組み合わせである、方法。
  23. 請求項21に記載の方法であって、前記RNA錯化塩は、塩化リチウムである、方法。
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