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JP4432320B2 - 液晶性3,4−置換ピロール - Google Patents

液晶性3,4−置換ピロール Download PDF

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JP4432320B2
JP4432320B2 JP2003008226A JP2003008226A JP4432320B2 JP 4432320 B2 JP4432320 B2 JP 4432320B2 JP 2003008226 A JP2003008226 A JP 2003008226A JP 2003008226 A JP2003008226 A JP 2003008226A JP 4432320 B2 JP4432320 B2 JP 4432320B2
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JNC Petrochemical Corp
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶性化合物に関する。さらに詳しくは、特にTNモード用、STNモード用、TFTモード用、またはOCBモード用の液晶組成物の成分として好適な液晶性化合物、これを含有する液晶組成物、およびこの液晶組成物を含有する液晶表示素子に関する。
【0002】
液晶性化合物の用語は、液晶相を示す化合物および液晶相を示さないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称として用いる。液晶性化合物、液晶組成物、液晶表示素子をそれぞれ化合物、組成物、素子と表記することがある。式(1)から式(12)で表わされる化合物をそれぞれ化合物(1)から化合物(12)と表記することがある。式(2)から式(12)において、六角形で囲んだB、D、Eなどの構造単位は環B、環D、環Eなどを示す。
【0003】
【背景技術】
液晶表示素子は、表示方式によってねじれネマチック(TN)、動的散乱(DS)、ゲストホスト(G・H)、配向相変(DAP)、超ねじれネマチック(STN)、電圧制御複屈折(VCB、ECBまたはTB)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、垂直配向(VA)、マルチドメイン垂直配向(MVA)、光学補償ベンド(OCB)などのモードに分類される。素子に必要な組成物の特性はこれらのモードによって異なる。いずれのモードにおいても、水分、空気、熱、光などに安定であることが組成物に必要である。
【0004】
近年、駆動電圧が低くかつコントラストが高い素子が求められている。駆動電圧を低くするには、組成物の誘電率異方性(Δε)を大きくすればよい(M. F. Leslie, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1970, 12, 57)。VA、MVAおよびIPSモードには小さな光学異方性(Δn)を有する組成物が適している。モードによっては大きな光学異方性を有する組成物が必要になる
【0005】
【特許文献1】
特開平5−346563号公報
【特許文献2】
特開2000−226584号公報
【特許文献3】
欧州特許出願公開第412408号明細書
【特許文献4】
欧州特許出願公開第886179号明細書
【非特許文献1】
J. Leroy et al., Tetrahedron Lett., 35, 8605 (1994).
【非特許文献2】
J. Leroy et al., J. Fluorine Chem., 25, 255 (1984).
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、大きな誘電率異方性、調節された光学異方性および他の液晶性化合物との優れた相溶性を有する、安定な液晶性化合物、この化合物を含有する液晶組成物を提供することにある。さらに、この組成物を使用することにより、低電圧駆動が可能な液晶表示素子を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の構成は項1から項26のとおりである。
1. 式(1)で表される化合物。
Figure 0004432320
式(1)において、Raは水素、ハロゲン、−CN、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
【0008】
「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−、−CH=CH−などで置き換えられてもよい」の句の意味を実例で示す。C−において−CH−を−O−または−CH=CH−で置き換えた基の一部は、C7O−、CH−O−(CH2−、CH−O−CH−O−、HC=CH−(CH−、CH−CH=CH−(CH2−、CH−CH=CH−CH−O−である。このように任意の語は、「少なくとも1つの」を意味する。化合物の安定性を考慮して、酸素と酸素とが隣接したCH−O−O−CH−よりも、CH−O−CH−O−の方が好ましい。
【0009】
好ましいRaは、水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アルキルチオ、アルキルチオアルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシ、アルキルシリル、およびアルキルシリルアルキルである。少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられたこれらの基も好ましい。好ましいハロゲンはフッ素および塩素である。これらの基は分岐よりも直鎖の方が好ましい。好ましい炭素数は1〜10である。−CH=CH−の立体配置はシスよりもトランスが好ましい。特に好ましいRaはフッ素、アルキル、アルコキシ、およびアルケニルである。
【0010】
、AおよびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、デカヒドロ−2,6−ナフチレン、1,4−フェニレン、または2,6−ナフチレンであり、これらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよい。
【0011】
好ましいA、AまたはAは、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキシニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、デカヒドロ−2,6−ナフチレン、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,6−ジフルオロ−1,4−フェニレン、2,3,5−トリフルオロ−1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、3−フルオロピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピリダジン−2,5−ジイル、2,6−ナフチレン、1−フルオロ−2,6−ナフチレン、および1,3−ジフルオロ−2,6−ナフチレンである。1,4−シクロヘキシレンと1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配座はシスよりもトランスが好ましい。
【0012】
、ZおよびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、アルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
【0013】
好ましいZ、ZまたはZは−(CH−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CHSiH−、−SiHCH−、−COO−、−OCO−、−CHCO−、−COCH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、−(CHCFO−、および−OCF(CH−である。−CH=CH−および−CF=CF−の立体配置はシスよりもトランスが好ましい。
【0014】
およびYは独立してフッ素またはトリフルオロメチル(−CF)である。mおよびnは独立して0または1である。mおよびnが0である化合物は2環を有する。mが0でnが1である化合物は3環を有する。mおよびnが1である化合物は4環を有する。化合物の特性に大きな差異がないので、化合物(1)がH(重水素)、13Cなどの同位体で構成されてもよい。
【0015】
2. Raは炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A、AおよびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、−(CH−CFO−、または−OCF−(CH−であり、Zは単結合、−(CH−、−OCO−、−CHCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、または−(CH−である項1に記載の化合物。
【0016】
3. mおよびnが0である項1または2に記載の化合物。
4. mが0であり、nが1である項1または2に記載の化合物。
5. mおよびnが1である項1または2に記載の化合物。
6. Zが−(CH−である項1または2に記載の化合物。
7. Zが単結合である項1または2に記載の化合物。
8. Z、ZおよびZの総てが単結合である項1または2に記載の化合物。
【0017】
9. A、AおよびAが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレンである項1または2に記載の化合物。
10. AおよびAが1,4−シクロヘキシレンであり、ZおよびZが単結合であり、mが1であり、そしてnが0である項1または2に記載の化合物。
11. Z、Zの少なくとも1つが−CFO−である項1または2に記載の化合物。
【0018】
12. 水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムからなる群から選択される塩基の少なくとも1つを用い、0℃以上200℃以下の温度で、3,4−ジフルオロピロールと有機ハロゲン化物との反応による、または3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロールと有機ハロゲン化物との反応による、液晶性3,4−ジフルオロピロール誘導体または液晶性3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロール誘導体の製造方法。
【0019】
13. 項1〜11のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、少なくとも2成分からなる組成物。
14. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004432320
式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−(CH)-、−COO−、−CFO−、−OCF-、−CH=CH−、または単結合であり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。
【0020】
15. 式(1b−1−1)、(1b−1−2)および(1b−2−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ、式(3−2−1)および(3−3−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ、そして式(3−23−1)および(3−24−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004432320
式中、Raは水素、ハロゲン、−CN、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい。
【0021】
16. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004432320
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2、5−ジイルであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH)−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは独立して0または1である。
【0022】
17. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004432320
式中、RおよびR5は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;LおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも1つはフッ素であり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−COO−または単結合である。
【0023】
18. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
Figure 0004432320
式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZ10は独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH)−、−CH=CH−、または単結合である。
【0024】
19. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、前記式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
【0025】
20. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、前記式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、前記式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有することを特徴とする組成物。
【0026】
21. 第一成分として、項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、前記式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、前記式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第四成分として、前記式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する組成物。
【0027】
22. 項13〜21のいずれか1項に記載の組成物が、さらに少なくとも1つの光学活性化合物を含有する組成物。
23. 項13〜22のいずれか1項に記載の組成物を含有する液晶表示素子。
【0028】
24. YおよびYがフッ素である請求項1または2に記載の化合物。
25. YおよびYがトリフルオロメチルである請求項1または2に記載の化合物。
26. Yがフッ素であり、Yがトリフルオロメチルである請求項1または2に記載の化合物。
【0029】
化合物(2)から化合物(12)において好ましい基は次のとおりである。アルキルは分岐よりも直鎖の方が好ましい。1,4−シクロヘキシレンと1,3−ジオキサン−2,5−ジイルの立体配座はシスよりもトランスが好ましい。化合物の特性に大きな差異がないので、これらの化合物がH(重水素)、13Cなどの同位体で構成されてもよい。なお、「アルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよい」の句の意味は、本発明の構成の項1において述べた。R、環Bなどの記号を複数の化合物において用いたが、これらのRは(または環B)は同一であってもよいし、異なってもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の化合物(1)をさらに説明する。化合物(1)は大きな誘電率異方性を有する3,4−ジフルオロピロール誘導体および3,4−ビストリフルオロメチルピロール誘導体である。化合物(A)の誘電率異方性は、対応する3,4−ジフルオロフェニル誘導体( Mol. Cryst. Liq. Cryst., 1991, 209, 1 を参照)のそれに比較して大きい。
Figure 0004432320
【0031】
末端基Ra、環A〜A、および結合基Z〜Zの種類が、化合物(1)の特性に与える効果を説明する。化合物(1)を組成物に添加すると、この特性が組成物のそれに反映される。化合物(1)のRaが直鎖アルキルのときは液晶相の温度範囲が広く、粘度が低い。Raが分岐のアルキルのときは他の液晶性化合物との相溶性がよい。Raが光学活性なアルキルのときはキラルドーパントとして使える。これらの基において任意の−CH−が−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられたとき、または任意の水素がハロゲンで置き換えられたとき、化合物は同様の特性を有する。
【0032】
環A、AまたはAが1,4−シクロヘキシレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルのときは光学異方性が小さく、粘度が低い。環がデカヒドロ−2,6−ナフチレンのときは光学異方性が小さく、相溶性が良好である。環が1,4−フェニレンまたは任意の水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンのときは光学異方性が大きく、粘度が低い。環が2,6−ナフチレンのときは光学異方性が大きく、ネマチック相の範囲が広い。
【0033】
結合基Z、ZまたはZが単結合、−CH=CH−および−CF=CF−のときは粘度が低い。結合基が−(CH−または−(CH−のときは相溶性が良好である。結合基が−C≡C−のときは透明点が高く、そして粘度が低い。結合基ZまたはZが−COO−または−CFO−のときは、誘電率異方性が特に大きい。
【0034】
およびYがフッ素のときは透明点が高い。YとおよびYがトリフルオロメチルのときは誘電率異方性が大きい。Yがフッ素であり、Yがトリフルオロメチルのとき、化合物は中間の性質を有する。2環の化合物においては誘電率異方性が大きく、液晶相の温度範囲が低温側に広い。3環の化合物においては透明点が高い。4環の化合物においては誘電率異方性が大きく、透明点が特に高い。
【0035】
好ましい化合物(1)は化合物(1a−1)〜(1f−7)である。
Figure 0004432320
【0036】
Figure 0004432320
【0037】
Figure 0004432320
【0038】
Figure 0004432320
【0039】
Figure 0004432320
式中、Ra、Z、Z、およびZは、本発明の構成における項1のそれらと同一である。
【0040】
化合物(1)は、第4版、実験化学講座(丸善)、オーガニックシンセシス(Organic Synthesis, John Wiley & Sons, Inc)、オーガニックリアクションズ(Organic Reactions, John Wiley & Sons, Inc)、またはその他の文献に記載されている方法を適宜選択し、組み合わせることにより合成できる。3,4−ジフルオロピロール環は文献(J. Leroy, Tetrahedron Letters, 1994, 35(46),8605)に記載された方法により合成できる。3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロール環は文献(J. Leroy et al, Synthesis, 1982, 4,313)に記載された方法により合成できる。結合基Z、ZまたはZの生成方法の例を項(I)〜項(IX)で述べる。その前に生成方法のスキームを示す。このスキームにおいて、MSGおよびMSGは有機化学基である。これらのうちの一つは3,4−ジフルオロピロール環または3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロール環を含む有機化学基である。化合物(1−1)から(1−9)が化合物(1)に相当する。
【0041】
Figure 0004432320
【0042】
Figure 0004432320
【0043】
Figure 0004432320
【0044】
Figure 0004432320
【0045】
(I)単結合の生成
アリールホウ酸誘導体(21)と公知の方法で合成される(22)とを、炭酸塩水溶液と触媒、例えばテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Pd(PPh3)4)の存在下で反応させることにより、化合物(1−1)を合成する。この化合物(1−1)は、公知の方法で合成される化合物(23)にn−ブチルリチウム(n-BuLi)を作用させ、塩化亜鉛、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム(PdCl2(PPh3)2)のような触媒、および化合物(22)を順次作用させることにより合成することもできる。
【0046】
(II)−COO−と−OCO−の生成
化合物(23)にブチルリチウムを作用させてリチオ化物に誘導した後、二酸化炭素を作用させてカルボン酸(24)を得る。これと、公知の方法で合成されるアルコール(25)またはフェノール(25)とを脱水縮合させて−COO−を有する化合物(1−2)を合成する。この方法によって−OCO−を有する化合物も合成することができる。
【0047】
(III)−CFO−と−OCF−の生成
化合物(1−2)をローソン試薬のような硫黄化剤で処理して化合物(26)に誘導する。この化合物をフッ化水素ピリジン錯体(M. Kuroboshi et al., Chem. Lett., 1992,827)またはジエチルアミノサルファトリフルオリド(William H. Bunnelle et al., J. Org. Chem. 1990, 55, 768)でフッ素化し、−CFO−を有する化合物(1−3)を合成する。この方法によって−OCF−を有する化合物も合成することができる。
【0048】
(IV)−CH=CH−の生成
公知の方法で合成される化合物(27)にカリウムt−ブトキシド(t-BuOK)のような塩基を作用させてリンイリドを発生させる。一方、化合物(23)にブチルリチウムを作用させてリチオ化物へ誘導した後、N,N−ジメチルホルムアミドなどのホルムアミドを作用させてアルデヒド(28)を得る。これをリンイリドに反応させて化合物(1−4)を合成する。反応条件によってはシス体が生成するので、公知の方法によりトランス体に異性化する。
【0049】
(V)−(CH−の生成
化合物(1−4)を触媒、例えばパラジウムカーボン(Pd-C)の存在下、接触水素化することにより、化合物(1−5)を合成する。
【0050】
(VI)−(CH−の生成
化合物(27)の代わりに化合物(29)を用い、方法(IV)に従って−CH=CH−を生成させ、さらに接触水素化して化合物(1−6)を合成する。
【0051】
(VII)−C≡C−の生成
ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下で、化合物(23)に2−メチル−3−ブチン−2−オールを作用させたのち、塩基性条件下で脱保護して化合物(30)を得る。ジクロロパラジウムとハロゲン化銅との触媒存在下、化合物(30)を化合物(22)と反応させることにより化合物(1−7)を合成する。
【0052】
(VIII)−CF=CF−の生成
化合物(23)にブチルリチウムを作用させてリチオ化物へ誘導した後、テトラフルオロエチレンを作用させて化合物(31)を得る。化合物(22)にn−ブチルリチウムを作用させて誘導されるリチオ化物と化合物(31)とを反応させることにより、化合物(1−8)を合成する。
【0053】
(IX)−CHO−または−OCH−の生成
化合物(28)に水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)などの還元剤を作用させて化合物(32)を得る。これを臭化水素酸などのハロゲン化剤で化合物(33)に誘導する。炭酸カリウムなどの存在下で、化合物(33)を化合物(25)と反応させて化合物(1−9)を合成する。
【0054】
次に、本発明の組成物をさらに説明する。化合物の使用量(百分率)は組成物の全重量に基づいた重量%である。この組成物は化合物(1)から選ばれる複数の化合物のみを成分としてもよい。好ましい組成物は化合物(1)から選ばれる少なくとも1つの化合物を0.1〜99%の割合で含有する。この組成物は、第二成分として化合物(2)、(3)および(4)の群から選ばれた少なくとも1つの化合物、または化合物(5)および(6)の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を含有してもよい。誘電率異方性を小さくする目的で、化合物(7)、(8)および(9)の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を添加してもよい。しきい値電圧、液晶相の温度範囲、光学異方性、誘電率異方性、または粘度などを調整する目的で、化合物(10)、(11)および(12)の群から選ばれた少なくとも1つの化合物を組成物にさらに添加してもよい。得られた組成物の物性を調整する目的で、その他の化合物を添加してもよい。
【0055】
化合物(2)、(3)および(4)は、誘電率異方性が正の値を有し、熱的安定性と化学的安定性が優れるので、主としてTFTモード用の組成物に用いられる。この組成物において、これらの化合物の使用量は1〜99%である。好ましくは10〜97%、より好ましくは40〜95%である。液晶相の温度範囲、光学異方性、誘電率異方性、粘度、またはしきい値電圧を調整する目的で、化合物(10)、(11)または(12)を組成物にさらに添加してもよい。
【0056】
化合物(5)および(6)は、誘電率異方性が大きいので、主としてSTNおよびTNモード用の組成物に用いられる。これらの化合物は組成物の液晶相の温度範囲を広げる、光学異方性と粘度を調整する、しきい値電圧を下げる、しきい値電圧の急峻性を改良する、などの目的に使用される。STNまたはTNモード用の組成物において、化合物(5)または(6)の使用量は0.1〜99.9%の範囲である。好ましくは10〜97%、より好ましくは40〜95%である。液晶相の温度範囲、光学異方性、誘電率異方性、粘度、またはしきい値電圧を調整する目的で化合物(10)、(11)または(12)をさらに添加してもよい。
【0057】
化合物(7)、(8)および(9)は誘電率異方性が負である組成物に使用される。VAモード用などの組成物に、化合物(7)、(8)および(9)から選ばれる少なくとも一つの化合物を添加するのが好ましい。これらの化合物の使用量を増加させると組成物のしきい電圧が小さくなるが、粘度が大きくなる。従って、しきい値電圧の要求値を満足するかぎり、少ない使用量が好ましい。これらの化合物の誘電率異方性は負でありかつその絶対値は小さいので、その使用量は40%以上が好ましい。より好ましくは50〜95%である。弾性定数と電圧透過率曲線を調整する目的で、これらの化合物を誘電率異方性の値が正である組成物に添加してもよい。このときの使用量は30%以下が好ましい。
【0058】
化合物(10)、(11)および(12)の誘電率異方性の絶対値は小さい。化合物(10)は主として光学異方性または粘度を調整する目的で使用される。化合物(11)および(12)は透明点を高くして液晶相の温度範囲を広げる、または光学異方性を調整する目的で使用される。化合物(10)、(11)および(12)の使用量を増加させると組成物のしきい値電圧が高くなり、粘度が低くなる。従って、組成物のしきい値電圧の要求値を満足するかぎり多量に使用してもよい。TFTモード用の組成物において、これらの化合物の使用量は、好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下である。STNまたはTNモード用の組成物において、これらの化合物の使用量は、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下である。
【0059】
好ましい化合物(2)から(12)は、それぞれ化合物(2−1)〜(2−9)、化合物(3−1)〜(3−97)、化合物(4−1)〜(4−33)、化合物(5−1)〜(5−56)、化合物(6−1)〜(6−3)、化合物(7−1)〜(7−3)、化合物(8−1)〜(8−5)、化合物(9−1)〜(9−3)、化合物(10−1)〜(10−11)、化合物(11−1)〜(11−18)、および化合物(12−1)〜(12−6)である。これらの化合物において、R1、R、R、R4、R、R6、R、X1、およびXは、本発明の構成に記載したそれらと同一である。
【0060】
Figure 0004432320
【0061】
Figure 0004432320
【0062】
Figure 0004432320
【0063】
Figure 0004432320
【0064】
Figure 0004432320
【0065】
Figure 0004432320
【0066】
Figure 0004432320
【0067】
Figure 0004432320
【0068】
Figure 0004432320
【0069】
Figure 0004432320
【0070】
Figure 0004432320
【0071】
Figure 0004432320
【0072】
Figure 0004432320
【0073】
Figure 0004432320
【0074】
Figure 0004432320
【0075】
Figure 0004432320
【0076】
Figure 0004432320
【0077】
Figure 0004432320
【0078】
Figure 0004432320
【0079】
Figure 0004432320
【0080】
Figure 0004432320
【0081】
Figure 0004432320
【0082】
Figure 0004432320
【0083】
Figure 0004432320
【0084】
Figure 0004432320
【0085】
Figure 0004432320
【0086】
Figure 0004432320
【0087】
Figure 0004432320
【0088】
Figure 0004432320
【0089】
Figure 0004432320
【0090】
Figure 0004432320
【0091】
本発明の組成物は公知の方法によって調製される。例えば、成分の化合物を混合し、加熱によって互いに溶解させる。組成物に適当な添加物を加えて特性を調整してもよい。このような添加物は当業者によく知られている。液晶のらせん構造を誘起して必要なねじれ角を与え、逆ねじれを防ぐ目的でキラルドーパントなどが添加される。キラルドーパントの例は上に示した光学活性化合物(Op−1)〜(Op−12)である。
【0092】
キラルドーパントを組成物に添加してねじれのピッチを調整する。ねじれのピッチはTFTおよびTNモード用には40〜200μmの範囲が、STNモード用には6〜20μmの範囲が好ましい。双安定TN(Bistable TN)モード用には1.5〜4μmの範囲が好ましい。ピッチの温度依存性を調整する目的で少なくとも2つのキラルドーパントを添加してもよい。
【0093】
メロシアニン系、スチリル系、アゾ系、アゾメチン系、アゾキシ系、キノフタロン系、アントラキノン系およびテトラジン系等の二色性色素を添加することによってGHモード用の組成物を調製してもよい。
【0094】
本発明の組成物は、ネマチック液晶をマイクロカプセル化して作製したNCAPや、液晶中に三次元網目状高分子を形成させたポリマー分散型液晶表示素子(PDLCD)、例えばポリマーネットワーク液晶表示素子(PNLCD)に使用できる。さらには、複屈折制御(ECB)モード用やDSモード用にも使用できる。
【0095】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。化合物の相転移温度において、C、NおよびIは、それぞれ、結晶、ネマチック相および等方性液体相を表す。CとCはお互いに異なる結晶を意味する。温度の単位は℃である。No.6などの番号は、実施例4で一覧にした化合物と対応する。
【0096】
実施例1
N−[2−[4−(4−プロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル]エチル]−3,4−ジフルオロピロール(No.6)の合成
Figure 0004432320
【0097】
50mL三口フラスコ中、J. Leroy, Tetrahedron Letters, 1994, 35(46), 8605 の方法に従って合成した3,4−ジフルオロピロール(0.26g;2.5mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液に、30%水素化カリウム(0.70g;5.2mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。さらに1−ブロモ−2−[4−[4−プロピルシクロヘキシル]シクロヘキシル]エタン(1.57g;5.0mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。水を加えて反応を停止させた後、ジエチルエーテルを加えた。有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、表題の化合物(0.84g;2.5mmol;収率100%)を得た。この化合物はネマチック相をもつ無色結晶であった。
相転移温度(℃):C 36.3 C 63.7 N 79.6 I.
H−NMR(CDCl;δ ppm):6.23(d,2H),3.68(t、2H)、1.74−1.66(m,8H),1.56(q,2H),1.33−1.26(m,2H),1.41−1.09(m,4H),1.03−0.79(m,13H).
【0098】
実施例2
N−[2−(4−ペンチルシクロヘキシル)エチル]−3,4−ジフルオロピロール(No.2)の合成
Figure 0004432320
【0099】
50ml三口フラスコ中、3,4−ジフルオロピロール(0.26g;2.5mmol)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液に、30%水素化カリウム0.67g(5.0mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。さらに1−ブロモ−2−(4−ペンチルシクロヘキシル)エタン(0.98g;3.8mmol)のジメチルスルホキシド(3ml)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。水を加え反応を停止させた後、ジエチルエーテルを加え、有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、表題の化合物(0.37g;1.3mmol;収率65%)を得た。この化合物は室温において無色液体であった。
相転移温度(℃):C 0.6 I.
H−NMR(CDCl;δ ppm):6.23(d,2H),3.68(t、2H)、1.74−1.69(m,4H),1.57(q,2H),1.31−1.19(m,6H),1.17−1.11(m,4H),0.97−0.82(m,7H).
【0100】
実施例3
Figure 0004432320
N−[2−[4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル]エチル]−3,4−ジフルオロピロール(No.6)の合成
【0101】
50mL三口フラスコ中、3,4−ジフルオロピロール(0.26g;2.5mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液に、30%水素化カリウム(0.67g;5.0mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。さらに1−ブロモ−2−[4−[4−ペンチルシクロヘキシル]シクロヘキシル]エタン(1.72g;5.0mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を加え、室温で2時間撹拌した。水を加えて反応を停止させた後、ジエチルエーテルを加えた。有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、表題の化合物(0.91g;2.5mmol;収率100%)を得た。この化合物はネマチック相をもつ無色結晶であった。
相転移温度(℃):C 70.5 N 90.2 I.
H−NMR(CDCl;δ ppm):6.23(d,2H),3.68(t、2H)、1.75−1.67(m,8H),1.56(q,2H),1.33−1.18(m,6H),1.16−1.07(m,4H),1.00−0.79(m,13H).
【0102】
実施例4
実施例1〜3および発明の詳細な説明の記述をもとに、下記の化合物No.1〜No.110を合成する。なお、実施例1、2および3で得られた化合物も書き加えた。
【0103】
Figure 0004432320
【0104】
Figure 0004432320
【0105】
Figure 0004432320
【0106】
Figure 0004432320
【0107】
Figure 0004432320
【0108】
Figure 0004432320
【0109】
Figure 0004432320
【0110】
Figure 0004432320
【0111】
Figure 0004432320
【0112】
Figure 0004432320
【0113】
Figure 0004432320
【0114】
本発明の代表的な組成物を使用例1〜16にまとめた。最初に組成物の成分である化合物とその含有量を示した。化合物は下記に示した表1の取り決めに従い、左末端基、結合基、環構造および右末端基の記号によって表示した。ただし、化合物(1)は右末端基(−X)を有しない。かっこ中の番号は実施例4の表で示した化合物に対応する。化合物の含有量は重量%である。次に組成物の物性値を示した。物性値を測定する方法は次のとおりである。
【0115】
ネマチック−等方性液体の相転移温度(透明点、NI;単位は℃):偏光顕微鏡を備え付けたホットプレートに試料を置き、1℃/分の速度で加熱した。試料がネマチック相から等方性液体相に変化し始めたときの温度を測定した。
【0116】
粘度(η;測定温度は20.0℃;単位はmPa・s):粘度の測定にはE型粘度計を用いた。
【0117】
光学異方性(Δn;測定温度25.0℃):光学異方性は、波長が589nmの光によってアッベ屈折計を用いて測定した。
【0118】
誘電率異方性(Δε;測定温度は25.0℃):2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が9μm、ツイスト角が80°の液晶セルに試料を入れた。このセルに10ボルトを印加して、液晶分子の長軸方向における誘電率(ε‖)を測定した。0.5ボルトを印加して、液晶分子の短軸方向における誘電率(ε⊥)を測定した。誘電率異方性の値は、ε‖−ε⊥の式から計算した。
【0119】
しきい値電圧(Vth;測定温度は25.0℃;単位はボルト):2枚のガラス基板の間隔(ギャップ)が(0.5/Δn)μmであり、ツイスト角が80゜である、ノーマリーホワイト型(normally white type)の液晶表示素子に試料を入れた。Δnは上記の方法で測定した光学異方性の値である。この素子に周波数が32Hzである矩形波を印加した。矩形波の電圧を上昇させ、素子を通過する光の透過率が90%になったときの電圧の値を測定した。
【0120】
使用例1の組成物に対して0.8重量%の光学活性化合物(Op−4)を添加したところ、組成物のピッチは10.8μmであった。使用例8の組成物に対して0.3重量%の光学活性化合物(Op−8)を添加したところ、組成物のピッチは78.7μmであった。
【0121】
Figure 0004432320
【0122】
使用例1
3−HBCb(F2) (No.11) 5.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 10.0%
1V2−BEB(F,F)−C 5.0%
3−HB−C 15.0%
1−BTB−3 5.0%
2−BTB−1 5.0%
3−HH−4 11.0%
3−HHB−1 11.0%
3−HHB−3 9.0%
3−H2BTB−2 4.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HB(F)TB−2 6.0%
3−HB(F)TB−3 6.0%
NI =91.3(℃)
η =22.2(mPa・s)
Δn =0.153
Δε =8.0
Vth=2.05(V)
【0123】
使用例2
3−HH2Cb(F2) (No.6) 5.0%
3−HB(F)Cb(F2) (No.12) 7.0%
2O1−BEB(F)−C 5.0%
3O1−BEB(F)−C 15.0%
4O1−BEB(F)−C 13.0%
5O1−BEB(F)−C 6.0%
2−HHB(F)−C 10.0%
3−HHB(F)−C 15.0%
3−HB(F)TB−2 4.0%
3−HB(F)TB−3 4.0%
3−HB(F)TB−4 4.0%
3−HHB−1 8.0%
3−HHB−O1 4.0%
NI =88.7(℃)
η =83.1(mPa・s)
Δn =0.146
Δε =30.6
Vth=0.88(V)
【0124】
使用例3
5−H2Cb(F2) (No.2) 2.0%
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 2.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 3.0%
3−HBCb(F2) (No.11) 5.0%
5−PyB−F 4.0%
3−PyB(F)−F 2.0%
2−BB−C 5.0%
4−BB−C 4.0%
2−PyB−2 2.0%
3−PyB−2 2.0%
6−PyB−O5 3.0%
6−PyB−O6 3.0%
6−PyB−O7 3.0%
3−PyBB−F 6.0%
4−PyBB−F 6.0%
5−PyBB−F 6.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHB−3 8.0%
2−H2BTB−2 4.0%
2−H2BTB−3 4.0%
2−H2BTB−4 5.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 5.0%
3−H2BTB−4 5.0%
NI =93.3(℃)
η =38.3(mPa・s)
Δn =0.195
Δε =6.0
Vth=2.30(V)
【0125】
使用例4
5−H2Cb(F2) (No.2) 3.0%
3−HH2Cb(F2) (No.6) 10.0%
3−HB(F,F)2Cb(F2) (No.14) 6.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 4.0%
3−HBCb(F2) (No.11) 5.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 2.0%
3−GB−C 10.0%
2−BEB−C 6.0%
3−BEB−C 4.0%
3−PyB(F)−F 3.0%
3−HEB−O4 8.0%
4−HEB−O2 6.0%
5−HEB−O1 6.0%
3−HEB−O2 5.0%
5−HEB−5 5.0%
1O−BEB−2 2.0%
3−HHB−1 6.0%
3−HHEBB−C 3.0%
3−HBEBB−C 3.0%
5−HBEBB−C 3.0%
NI =69.0(℃)
η =47.2(mPa・s)
Δn =0.115
Δε =11.3
Vth=1.31(V)
【0126】
使用例5
3−HH2Cb(F2) (No.6) 6.0%
3−HB(F,F)2Cb(F2) (No.14) 9.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 5.0%
2−BEB(F)−C 5.0%
3−BEB(F)−C 4.0%
4−BEB(F)−C 6.0%
1V2−BEB(F,F)−C 10.0%
3−HH−EMe 5.0%
3−HB−O2 9.0%
7−HEB−F 2.0%
3−HHEB−F 2.0%
5−HHEB−F 2.0%
3−HBEB−F 4.0%
2O1−HBEB(F)−C 2.0%
3−HB(F)EB(F)−C 2.0%
3−HBEB(F,F)−C 2.0%
3−HHB−F 4.0%
3−HHB−O1 4.0%
3−HHB−3 13.0%
3−HEBEB−F 2.0%
3−HEBEB−1 2.0%
NI =78.6(℃)
η =42.6(mPa・s)
Δn =0.119
Δε =25.6
Vth=0.87(V)
【0127】
使用例6
3−HH2Cb(F2) (No.6) 5.0%
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 5.0%
5−BEB(F)−C 5.0%
V−HB−C 6.0%
5−PyB−C 6.0%
4−BB−3 11.0%
3−HH−2V 5.0%
5−HH−V 11.0%
V−HHB−1 7.0%
V2−HHB−1 15.0%
3−HHB−1 9.0%
1V2−HBB−2 10.0%
3−HHEBH−3 5.0%
NI =88.3(℃)
η =20.6(mPa・s)
Δn =0.113
Δε =5.2
Vth=2.32(V)
【0128】
使用例7
3−HH2Cb(F2) (No.6) 9.0%
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 10.0%
3−HBCb(F2) (No.11) 5.0%
5−HBCF2OB(F,F)−C 3.0%
3−HB(F,F)CF2OB(F,F)−C 3.0%
3−HB−C 9.0%
2−BTB−1 5.0%
5−HH−VFF 20.0%
1−BHH−VFF 8.0%
1−BHH−2VFF 11.0%
3−H2BTB−2 5.0%
3−H2BTB−3 4.0%
3−H2BTB−4 4.0%
3−HHB−1 4.0%
NI =79.1(℃)
η =25.7(mPa・s)
Δn =0.119
Δε =5.1
Vth=2.48(V)
【0129】
使用例8
3−HH2Cb(F2) (No.6) 5.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 10.0%
2−HHB(F)−F 7.0%
3−HHB(F)−F 17.0%
5−HHB(F)−F 16.0%
2−H2HB(F)−F 5.0%
3−H2HB(F)−F 5.0%
5−H2HB(F)−F 10.0%
2−HBB(F)−F 6.0%
3−HBB(F)−F 6.0%
5−HBB(F)−F 13.0%
NI =97.6(℃)
η =28.9(mPa・s)
Δn =0.097
Δε =5.4
Vth=2.15(V)
【0130】
使用例9
3−HH2Cb(F2) (No.6) 10.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 7.0%
3−HBCb(F2) (No.11) 5.0%
3−HB(F)Cb(F2) (No.12) 3.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 5.0%
7−HB(F,F)−F 5.0%
3−H2HB(F,F)−F 5.0%
4−H2HB(F,F)−F 10.0%
3−HHB(F,F)−F 5.0%
4−HHB(F,F)−F 5.0%
3−HBB(F,F)−F 5.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 3.0%
5−HHEB(F,F)−F 3.0%
2−HBEB(F,F)−F 3.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
3−HGB(F,F)−F 5.0%
3−HHBB(F,F)−F 6.0%
NI =70.1(℃)
η =39.3(mPa・s)
Δn =0.088
Δε =13.1
Vth=1.37(V)
【0131】
使用例10
3−HH2Cb(F2) (No.6) 4.0%
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 4.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 5.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 5.0%
5−H4HB(F,F)−F 7.0%
5−H4HB−OCF3 15.0%
3−H4HB(F,F)−CF3 4.0%
5−H4HB(F,F)−CF3 5.0%
3−HB−CL 6.0%
2−H2BB(F)−F 5.0%
3−H2BB(F)−F 5.0%
5−H2HB(F,F)−F 5.0%
3−HHB−OCF3 5.0%
3−H2HB−OCF3 5.0%
V−HHB(F)−F 5.0%
3−HHB(F)−F 5.0%
5−HHB(F)−F 5.0%
3−HBEB(F,F)−F 5.0%
NI =67.6(℃)
η =29.8(mPa・s)
Δn =0.097
Δε =8.5
Vth=1.73(V)
【0132】
使用例11
5−H2Cb(F2) (No.2) 3.0%
3−HH2Cb(F2) (No.6) 4.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 3.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 3.0%
7−HB(F)−F 4.0%
5−HB−CL 3.0%
3−HH−4 9.0%
3−HH−EMe 23.0%
3−HHEB(F,F)−F 10.0%
4−HHEB(F,F)−F 5.0%
3−HHEB−F 8.0%
5−HHEB−F 8.0%
4−HGB(F,F)−F 5.0%
5−HGB(F,F)−F 3.0%
3−H2GB(F,F)−F 5.0%
5−GHB(F,F)−F 4.0%
NI =79.4(℃)
η =21.4(mPa・s)
Δn =0.067
Δε =5.5
Vth=1.50(V)
【0133】
使用例12
3−HH2Cb(F2) (No.6) 15.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 5.0%
5−H2HB(F,F)−F 5.0%
3−HBB(F,F)−F 15.0%
5−HBB(F,F)−F 30.0%
5−HBB(F)B−2 10.0%
5−HBB(F)B−3 10.0%
3−BB(F)B(F,F)−F 5.0%
5−B2B(F,F)B(F)−F 5.0%
NI =105.9(℃)
η =53.6(mPa・s)
Δn =0.146
Δε =10.5
Vth=1.71(V)
【0134】
使用例13
3−HH2Cb(F2) (No.6) 5.0%
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 4.0%
3−HB(F,F)2Cb(F2) (No.14) 5.0%
3−HHCb(F2) (No.5) 4.0%
3−HCF2OBCb(F2) (No.15) 5.0%
3−BB(F,F)CF2OB(F,F)−F 30.0%
3−HH−4 4.0%
3−HHB(F,F)−F 5.0%
3−H2HB(F,F)−F 5.0%
3−HBB(F,F)−F 10.0%
2−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HHBB(F,F)−F 3.0%
3−HH2BB(F,F)−F 4.0%
3−HHB−1 6.0%
5−HBBH−1O1 7.0%
NI =75.4(℃)
η =35.5(mPa・s)
Δn =0.116
Δε =12.7
Vth=1.33(V)
【0135】
使用例14
3−HHCb(F2) (No.5) 8.0%
3−HEB−O4 20.0%
4−HEB−O2 20.0%
5−HEB−O1 20.0%
3−HEB−O2 18.0%
5−HEB−O2 14.0%
NI =74.7(℃)
η =20.8(mPa・s)
Δn =0.091
【0136】
使用例15
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 6.0%
3−HH−2 5.0%
3−HH−4 6.0%
3−HH−O1 4.0%
3−HH−O3 5.0%
5−HH−O1 4.0%
3−HB(2F,3F)−O2 6.0%
5−HB(2F,3F)−O2 11.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 14.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 15.0%
3−HHB(2F,3F)−2 24.0%
NI =86.3(℃)
Δn =0.081
Δε =−3.9
【0137】
使用例16
3−HB(F)2Cb(F2) (No.13) 5.0%
3−HH−5 5.0%
3−HH−4 5.0%
3−HH−O1 6.0%
3−HH−O3 6.0%
3−HB−O1 5.0%
3−HB−O2 5.0%
3−HB(2F,3F)−O2 5.0%
5−HB(2F,3F)−O2 10.0%
3−HHB(2F,3F)−O2 12.0%
5−HHB(2F,3F)−O2 13.0%
3−HHB(2F,3F)−2 4.0%
2−HHB(2F,3F)−1 4.0%
3−HHEH−3 5.0%
3−HHEH−5 5.0%
4−HHEH−3 5.0%
NI =86.3(℃)
Δn =0.078
Δε =−3.2
【0138】
【発明の効果】
本発明の液晶性化合物は、大きな誘電率異方性および調節された光学異方性を有し、他の液晶性化合物との相溶性に優れ、化学的に安定である。したがって、この化合物を成分とした液晶組成物によって、低電圧駆動が可能な液晶表示素子が実現できる。

Claims (23)

  1. 式(1)で表される化合物。
    Figure 0004432320
    式(1)において、Raはハロゲン、−CN、または炭素数1〜8のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A、AおよびAは独立して、1,4−シクロヘキシレン、デカヒドロ−2,6−ナフチレン、1,4−フェニレン、または2,6−ナフチレンであり、これらの環において任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく、任意の−CH−は、−O−、−CH=CH−、または−SiH−で 置き換えられてもよく、そして任意の−CH=は−N=で置き換えられてもよく;Z、ZおよびZは独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり、アルキレンにおいて任意の−CH−は−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、−CO−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;YおよびYは独立してフッ素またはトリフルオロメチルであり;そしてmおよびnは独立して0または1である。
  2. Raは炭素数1〜8のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、または−C≡C−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;A、AおよびAは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZは独立して単結合、−(CH−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−(CH−、−(CH−CFO−、または−OCF−(CH−であり、Zは単結合、−(CH−、−OCO−、−CHCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、または−(CH−である請求項1に記載の化合物。
  3. mおよびnが0である請求項1または2に記載の化合物。
  4. mが0であり、nが1である請求項1または2に記載の化合物。
  5. mおよびnが1である請求項1または2に記載の化合物。
  6. が−(CH−である請求項1または2に記載の化合物。
  7. が単結合である請求項1または2に記載の化合物。
  8. 、ZおよびZの総てが単結合である請求項1または2に記載の化合物。
  9. 、AおよびAが独立して1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい1,4−フェニレンである請求項1または2に記載の化合物。
  10. およびAが1,4−シクロヘキシレンであり、ZおよびZが単結合であり、mが1であり、そしてnが0である請求項1または2に記載の化合物。
  11. 、Zの少なくとも1つが−CFO−である請求項1または2に記載の化合物。
  12. 水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムからなる群から選択される塩基の少なくとも1つを用い、0℃以上200℃以下の温度で、3,4−ジフルオロピロールと有機ハロゲン化物との反応による、または3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロールと有機ハロゲン化物との反応による、請求項1〜11のいずれか1項に記載の液晶性3,4−ジフルオロピロール誘導体または液晶性3,4−ビス(トリフルオロメチル)ピロール誘導体の製造方法。
  13. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の液晶性化合物を少なくとも1つ含有し、少なくとも2成分からなる液晶組成物。
  14. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004432320
    式中、Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xはフッ素、塩素、−OCF、−OCHF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFCHF、または−OCFCHFCFであり;LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;ZおよびZは独立して−(CH)−、−(CH)-、−COO−、−CFO−、−OCF-、−CH=CH−、または単結合であり;環Bおよび環Dは独立して1,4−シクロヘキシレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり、環Eは1,4−シクロヘキシレンまたは任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンである。
  15. 式(1b−1−1)、(1b−1−2)および(1b−2−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ、式(3−2−1)および(3−3−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ、そして式(3−23−1)および(3−24−1)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004432320
    式中、Raは水素、ハロゲン、−CN、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−、または−SiH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;Rは炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよい。
  16. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004432320
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;Xは−CNまたは−C≡C−CNであり;環Gは1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、またはピリミジン−2,5−ジイルであり;環Jは1,4−シクロヘキシレン、任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレン、またはピリミジン−2、5−ジイルであり;環Kは1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;Zは−(CH−、−COO−、−CFO−、−OCF−、または単結合であり;L、LおよびLは独立して水素またはフッ素であり;b、cおよびdは独立して0または1である。
  17. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004432320
    式中、RおよびR5は独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Mおよび環Pは独立して1,4−シクロヘキシレンまたは1,4−フェニレンであり;LおよびLは独立して水素またはフッ素であり、LとLの少なくとも1つはフッ素であり;ZおよびZは独立して−(CH−、−COO−または単結合である。
  18. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項14に記載の式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
    Figure 0004432320
    式中、RおよびRは独立して炭素数1〜10のアルキルであり、このアルキルにおいて任意の−CH−は−O−または−CH=CH−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はフッ素で置き換えられてもよく;環Q、環Tおよび環Uは独立して1,4−シクロヘキシレン、ピリミジン−2、5−ジイル、または任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい1,4−フェニレンであり;ZおよびZ10は独立して、−C≡C−、−COO−、−(CH−、−CH=CH−、または単結合である。
  19. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項16に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項18に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  20. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項17に記載の式(7)、(8)および(9)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項18に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有することを特徴とする液晶組成物。
  21. 第一成分として、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物を少なくとも1つ含有し、第二成分として、請求項14に記載の式(2)、(3)および(4)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第三成分として、請求項16に記載の式(5)および(6)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有し、第四成分として、請求項18に記載の式(10)、(11)および(12)で表される化合物群から選択される化合物を少なくとも1つ含有する液晶組成物。
  22. 請求項13〜21のいずれか1項に記載の液晶組成物が、さらに少なくとも1つの光学活性化合物を含有する液晶組成物。
  23. 請求項13〜22のいずれか1項に記載の液晶組成物を含有する液晶表示素子。
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