JP4429787B2 - スロットルバルブの製造方法 - Google Patents
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Description
図6は、射出成形金型によって画定された所定のキャビティ(空間)50の頂上部に、下向きに開口する樹脂射出ゲート30を設け、キャビティ50内に樹脂を射出充填させてスロットルバルブ10(図7参照)を成形している様子を示している。樹脂射出ゲート30から射出された溶融状態の樹脂は、先ず矢印31方向から流れて棒状の金属製スロットルシャフト20に当った後分岐され、一方で、矢印31a方向に流れてキャビティ50の端部にまで行き渡りバルブ体11の半円板部11b(図7参照)を形成し、他方で、スロットルシャフト20の下半分の円周回りに矢印31b方向に回り込んでバルブ体11のシャフト被覆部11aを形成する。最終的にはバルブ体11を形成している樹脂は硬化し、図7に示す底面を有するバルブ体11とスロットルシャフト20とが一体化したスロットルバルブ10が製造される。
なお、図6に示す樹脂射出ゲート30は、スロットルシャフト20の円周回りに設けられたキャビティ50の頂上部において、当該軸線上に所定の間隔をもって2点以上設けられることもあるし、1点のみ設けられることもある。いずれの場合においても、ウェルドライン32は、図6及び図7に示すように樹脂射出ゲート30から射出された溶融樹脂がスロットルシャフト20によって分岐された後に再び会合する部分32に発生する。
この第1の発明によれば、樹脂射出ゲートから射出されてシャフト部材の円周方向に回り込む溶融樹脂の流れに加えて、シャフト部材の径方向において樹脂射出ゲートから貫通孔に流入した後その貫通孔を樹脂出口としてシャフト部材の円周方向に回り込む溶融樹脂の流れを作ることができる。
第1の発明によれば、樹脂射出ゲートの位置がシャフト部材の軸線上にあっても、射出された溶融樹脂がシャフト部材によって分岐されてシャフト部材の円周回りの左右両回り方向から回り込みシャフト部材表面の軸線上で会合することがなくなるため、ウェルドラインがシャフト部材表面の軸線上で直線状に発生することが抑えられる。これにより、スロットルバルブにおいて、応力の集中し易い前記軸線上に沿って強度が低下することがなくなる。
スロットルバルブ10は、円板形状の樹脂製のバルブ体11の対称軸方向、すなわち円板平面内の直径方向に棒状の金属製のスロットルシャフト20が貫通した構造を有している。バルブ体11はスロットルシャフト20の円周回りを鋳ぐるんだ樹脂製のシャフト被覆部11aを有している。シャフト被覆部11aにおいて、スロットルシャフト20を挟んで両側に相対する方向には、半円板形状の樹脂製の半円板部11bが一体的に形成されている。また、バルブ体11の表裏両面においては、スロットルシャフト20の軸方向と直交する方向に、複数の補強用のリブ13が、所定の間隔をもってバルブ体11と一体的に形成されている。リブ13は、シャフト被覆部11aから半円板部11bの端部に向かって高さがスロープ状に低くなり半円板部11b表面に合流するよう延設されている。
図2に示すように、スロットルバルブ10はスロットルシャフト20を中心軸として開方向(反時計回り方向)に回動し、吸気通路を開く構成となっている。スロットルバルブ10のボア部当接面14及びボア部15の対向部位には、スロットルバルブ10が全閉位置(水平位置)で円筒状のボア部15と当接係止されるように、スロットルバルブ10の開方向に拡径するテーパがつけられている。
なお、吸入空気の流入方向は、図2において上から下に向かう方向である。
スロットルシャフト20は棒状の金属であり、その軸方向両端部には軸受係合部22が設けられている。両軸受係合部22は、ボア部15(図2参照)に配設されている一対の軸受(図示省略)に支承されて、ボア部15を貫通する構成となっている。また、スロットルシャフト上のバルブ体11が形成される部位において、スロットルシャフト20の軸方向の略中心にあたる部位には、スロットルシャフト20を径方向に貫く貫通孔21が設けられている。樹脂成形時において、貫通孔21にはバルブ体11の表裏両面を貫くように樹脂が充填され、バルブ体11のシャフト貫通部12を形成する構成となっている。この構成により、スロットルバルブ10においてスロットルシャフト20とバルブ体11とが結合されるため、バルブ体11がスロットルシャフト20の表面上に固着されない場合であっても、バルブ体11はスロットルシャフト20の回動に対して追従できる。
なお、バルブ体11において、シャフト被覆部11a、半円板部11b、軸受当接部11c、シャフト貫通部12、及びリブ13は、樹脂成形の際に成形金型内に溶融樹脂を充填して、一度に一体的に形成される。
図4に示すように、バルブ成形金型40内にスロットルシャフト20をインサートしてバルブ体11を樹脂射出成形する。バルブ成形金型40は、バルブ体11を成形するキャビティ50を形成するように、上型41、下型42、複数の側面型43、上補助型44、及び下補助型45から構成される。上補助型44には、その下部に設けられているキャビティ50に連通する樹脂射出ゲート30が開口している。樹脂射出ゲート30は上から見ると、略円形状をなすバルブ体11の中心部に位置しており、スロットルシャフト20の貫通孔21と対向した位置となるように設けられる(図1参照)。
第1に、スロットルシャフト20をバルブ成形金型40内にインサートしてキャビティ50の所定の位置に配置されるよう固定し、各型41〜45を型閉じしてキャビティ50を画定し、そのキャビティ50内に樹脂射出ゲート30から溶融樹脂を射出充填してバルブ体11を樹脂成形する。
第2に、バルブ体11が硬化した後に各型41〜45を型開きして、製品、すなわちスロットルバルブ10を取り出す。
先ず、樹脂射出ゲート30から矢印31方向に所定の圧力で射出された溶融樹脂は、スロットルシャフト20の樹脂射出ゲート30直下に設けられている貫通孔21内を矢印31c方向に流入する。その流入により、瞬時に貫通孔21から溢れ出す溶融樹脂の流れ(矢印31a方向の流れ)と、矢印31c方向にそのまま流れた後に下補助型45によって分岐される溶融樹脂の流れ(矢印31d方向の流れ)とが生じる。
次に、矢印31a方向の流れは、図5に示す断面図から見るとスロットルシャフト20の上半分の円周沿い(キャビティ50上面から見ると樹脂射出ゲート30を中心とした平面放射方向)に流れる。一方、矢印31d方向の流れは、図5に示す断面図から見るとスロットルシャフト20の下半分の円周沿い(キャビティ50下面から見ると貫通孔21を中心とした底面放射方向)に流れる。
次に、矢印31a方向の流れと矢印31d方向の流れが、キャビティ50内で会合する。その会合部位は、バルブ体11の半円板部11bの付け根近傍の部位(図2参照)となる。その後、溶融樹脂はキャビティ50の周辺部まで到達し、バルブ体11の形状が形成される。
先ず、前記会合部位は両方向に流れる溶融樹脂流量の比に依存する。例えば、矢印31a方向の溶融樹脂流量の方が矢印31d方向の溶融樹脂流量よりも多ければ、前記会合部位は図5に示す断面図において、スロットルシャフト20の下半分側にずれ込むことになる。次に、前記両方向に流れる溶融樹脂流量の比は、溶融樹脂の温度、樹脂射出ゲート30の口径や射出圧力、樹脂の流動特性、スロットルシャフト20の貫通孔21の大きさ等の諸条件に依存する。なお、本実施例においては、使用樹脂はガラス繊維強化が施されたPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂、溶融樹脂温度は285℃、口径1mmの樹脂射出ゲート30からの射出圧力は70MPa、直径7mmのスロットルシャフト20に設けられている貫通孔21の直径は3mm、という条件である。
このため、矢印31a方向の溶融樹脂の流量は射出圧力を直接受けていないが貫通孔21上部の周囲部全体から流入したものである一方、矢印31d方向の溶融樹脂の流量は射出圧力を直接受けているが貫通孔21下部の中心部のみから流入したものとなる。すなわち、射出圧力の効果と流入経路の効果とが相殺し合う。結果的には、矢印31a方向の溶融樹脂の流量と比べると、矢印31d方向の溶融樹脂の流量の方が僅かに多いか、あるいはほぼ等しい程度となり、矢印31a方向に流れる樹脂と矢印31c方向に流れる樹脂とは、キャビティ50内においてバルブ体11の半円板部11bの付け根近傍の部位で会合する。
なお、本実施例においては、バルブ体11のシャフト被覆部11a及び半円板部11bのいずれの表面上にもウェルドライン32は認められなかった。
例えば、前記実施例においては、スロットルシャフト20に設けられた貫通孔21は一つのみであったが、スロットルシャフト20の径方向に二つないしは三つ設けることも可能である。このとき、樹脂射出ゲート30はそれぞれの貫通孔21に対向した位置に設けられることになる。複数の樹脂射出ゲート30は、キャビティ50の容積が大きい場合に有効である。
なお、この場合は、複数の樹脂射出ゲート30それぞれからキャビティ50内に流入する溶融樹脂が会合する部位においてウェルドライン32が発生することが懸念されるが、ウェルドライン32はスロットルシャフト20の軸線方向と直交する方向において発生するため、強度上問題となるスロットルシャフト20表面上の軸線方向に発生することは回避できる。
11 バルブ体
11a シャフト被覆部
11b 半円板部
11c 軸受当接部
12 シャフト貫通部
13 リブ
14 ボア部当接面
15 ボア部
20 スロットルシャフト(シャフト部材)
21 貫通孔
22 軸受係合部
30 樹脂射出ゲート
31 樹脂流入方向
32 ウェルドライン(溶融樹脂会合部位)
40 バルブ成形金型
41 上型
42 下型
43 側面型
44 上補助型
45 下補助型
50 キャビティ(空間)
Claims (1)
- 樹脂射出ゲートから樹脂を射出充填して、棒状のシャフト部材の円周回りに樹脂を充填形成すると共に、該シャフト部材を挟んで両側に半円板形状のバルブ体を一体的に充填形成することにより、前記シャフト部材の円周周りを鋳ぐるんだシャフト被覆部及び前記シャフト部材を挟んで両側に延設された両半円板部を有するバルブ体を、前記シャフト部材に樹脂成形するスロットルバルブの製造方法であって、
前記樹脂を充填するための樹脂射出ゲートの配置数及び配置間隔に対応して前記シャフト部材にその径方向に貫く貫通孔を設け、該貫通孔と前記樹脂射出ゲートとを対向した位置としてシャフト部材を配置し、樹脂射出ゲートから樹脂を射出して充填形成し、
前記シャフト部材の貫通孔に、樹脂成形時において前記バルブ体の表裏両面を貫くように樹脂が充填されることにより、前記シャフト被覆部及び前記両半円板部を有する前記バルブ体に、前記シャフト部材を貫通するシャフト貫通部が形成される構成となっている
ことを特徴とするスロットルバルブの製造方法。
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