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JP4428406B2 - Uターンバスバー - Google Patents

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  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Description

本発明は、自動車の電気接続箱等の内部回路として使用されるUターンバスバーに関する。
近年、ハイブリッド車両で用いられるインバータの電力端子としてバスバーが使用されている。図3は、このようなバスバー11を示すもので、図2(b)に示すように、主要部分は厚さt、幅2bの寸法を有し、この寸法でこの部分の許容電流が決定され、打ち抜かれた厚さt幅2bの板材を折曲して所定の形状に形成したものである。このバスバー11は、導電板材からなる直線状の前記主要部分となる本体部13を有している。この本体部13には、導線等を接続するために幅広に形成された端子部15が本体部13の伸張方向に直交する方向に膨出して形成されている。また、この本体部13の一端側は複数回折曲され、その端部には、ケーブル等の端子を例えばねじ固定するための接続孔17が形成されている。このようなバスバー11は、前記端子部15や接続孔17に他の導線、ケーブル等からなる電気導体を接続して使用される。
このようなバスバー11は、大電流を流すため通電性、放熱性が要求される。特に放熱性を向上させるには、単位長さ当たりの表面積を増加させる必要がある。このため、従来は、板厚t、板幅2bを増加させることでこれに対応していた。したがって、単位長さ当たりの体積が増加し板材自体が大型化するとともに、断面二次モーメントが増加するため折曲加工が困難となり加工性が悪化するという問題点があった。
なお、従来のバスバーとしては、例えば特許文献1に示すようなものが知られている。
特開2002−281645
本発明は、上記問題点を解決することをその課題とし、通電性、放熱性を十分確保できるとともに、加工性にも優れたUターンバスバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、一本の線材(23)をUターン折曲して並列部(24)を形成してなる手段を採用している。したがって、同等の電流通過断面積を有する単一の線材を使用する場合に比して放熱のための表面積を増加させることができ、放熱効率を向上させることができる。また、同等の電流通過断面積を有する単一の線材を使用する場合に比して断面二次モーメントを減少させることができるから、加工性を大幅に向上させることができる。
また、一本の線材(23)として断面矩形状のものを採用すれば、同等の電流通過断面積を有する単一の矩形状線材を使用する場合に比して、並列する線材の互いに対向する面の分だけ表面積を増加させることができ、放熱効率を向上させることができる。また、断面二次モーメントを減少させることができ、加工性を大幅に向上させることができる。
また、上記課題を解決するため、並列部(24)の一部である線材相互間を接合して接合部(26,28)を設ける手段を採用することができ、接合部(26,28)以外の並列部(24)の線材相互間には、隙間部(30)が形成されている手段を採用することができる。したがって、並列する線材を容易に固定することができるとともに、隙間部から熱を逃がすことができ放熱効率を向上させることができる。
また、上記課題を解決するため、線材のUターン折曲部(25)にて線材相互の間隔をあけて電気導体接続用の穴部(39)を形成している手段を採用することができ、隙間部(30)にて電気導体接続用の端子部となる突出部(31,33)を形成した手段を採用することができる。したがって、線材を折曲するだけで接続用の穴を形成することができ、また、端子溶接用の接続部を形成することができる。このため、製造工数を大幅に削減することができるとともに、板材の打ち抜きによる場合に比して、無駄となる材料が生じることがなく、材料コストを大幅に削減することができる。
さらに、上記課題を解決するため、導電板材からなる直線状の主要部分となる本体部(29)は、全体厚さ(t)、全体幅(2b)の寸法を有し、該本体部(29)には、端子部(31,33)が本体部(29)の伸張方向に直交する方向に膨出して形成され、本体部(29)の一端側の端部には、接続穴(39)が形成されているUターンバスバーにおいて、本体部(29)は、幅が全体幅の半分(b)であり、厚さが全体厚さと同じ厚さ(t)を有する一本の導電材からなる線材(23)をUターン折曲して構成されたUターン折曲部(25)を備えて形成され、該Uターン折曲部(25)を境に一方の側の線材(23a)と他方の側の線材(23b)とから構成されており、本体部(29)側には、一方の側の線材(23a)と他方の側の線材(23b)を互いに接合して並列させた並列部(24)をUターン折曲部(25)に連続して有し、少なくとも並列部(24)の一部が、スポット状に固着されており、バスバーの本体部(29)の他方の線材(23b)には、一方の線材(23a)から離間するように折り曲げられ突出した端子部となる突出部(31,33)が設けられており、Uターン折曲部(25)には一方の側の線材(23a)と他方の側の線材(23b)とがリング状に離間するとともに互いに結合されて形成された接続穴(39)を有している手段を採用することができる。したがって、同等の電流通過断面積を有する単一の線材を使用する場合に比して放熱のための表面積を増加させることができ、放熱効率を向上させることができる。また、同等の電流通過断面積を有する単一の線材を使用する場合に比して断面二次モーメントを減少させることができるから、加工性を大幅に向上させることができる。
また、上記課題を解決するため、線材(23)は、幅が全体幅の半分(b)であり、厚さが全体厚さと同じ厚さ(t)を有する導電材からなる一本の角材からなり、本体部(29)側には、一方の側の角材(23a)の平面と他方の側の角材(23b)の平面とを互いに接合して並列させた並列部(24)を有している手段を採用することができる。したがって、同等の電流通過断面積を有する単一の矩形状線材を使用する場合に比して、並列する線材の互いに対向する面の分だけ表面積を増加させることができ、放熱効率を向上させることができる。また、断面二次モーメントを減少させることができ、加工性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1中、符号21は、本発明の一実施の形態であるUターンバスバーを示す。このUターンバスバー21は、幅b、厚さtを有する導電材からなる線状の角材23をUターン折曲して構成されている。このバスバー21は、このUターン折曲部25を境に一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとを有しており、これら一方の側と他方の側の角材23a,23bをUターン折曲後互いに接合して並列させて並列部24を構成し、Uターン折曲部25と反対側の端部27には、一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとスポット溶接するスポット溶接部26が形成されている。また、端部27以外の並列部24にも、一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとをスポット溶接するスポット溶接部28が形成されている。そして、並列部24のうちスポット溶接部26,28以外の部分の一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとの間は溶接されておらず隙間部30が形成されている。このようにして、図2(a)に示すように、全体として厚さt、幅2bの導体が構成される。
このバスバー21は、略直線状に形成されたバスバー本体29を有し、このバスバー本体29内に前記スポット溶接部28を有している。このバスバー本体29の他方の角材23bには、一方の角材23aから離間するように折り曲げられ突出した第1の突出部31と第2の突出部33が設けられており、この部分に他の部品からの電気導体となる端子を例えば溶接で接合するようになっている。このバスバー本体29には、その端部から立ち上げて設けられた立ち上げ部35が形成され、この立ち上げ部35の上端部には、この立ち上げ部35上端からから水平方向に延出するとともに階段状に折曲された水平部37が形成されている。そして、この水平部37の角材23がUターンしているUターン折曲部25には一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとが離間して形成された接続穴39が形成されている。この接続穴39は、ボルト等を挿入して他の機器に電気的、機械的に接続するためのものである。
このように、このUターンバスバー21にあっては、導体からなる幅b、厚さtを有する断面矩形状の角材23をUターン折曲して構成され、図2(a)に示すように、全体として厚さt、幅2bの導体を構成している。したがって、図2(b)に示す従来のバスバー11と比較して、電流通過断面積は同じで、放熱面積は2t分だけ増加している。すなわち、図2(a)に示すように、一方の側の角材23aの他方の側の角材23bと対向する面23xと、他方の側の角材23bの一方の側の角材23aと対向する面23yとが放熱面として追加されている。したがって、同一電流通過断面積に対する放熱面積を大幅に増加せることができ、放熱効率を向上させることができると同時に、体積の増加による板材自体の大型化を防止することができる。また、同一電流通過断面積に対して断面二次モーメントを減少させることができるから、加工性を大幅に向上させることができる。
また、このUターンバスバー21にあっては、第1の突出部31、第2の突出部33、Uターン折曲部25、接続穴39等を、一本の連続した角材23を折曲するだけで形成しているから、これらの部分の形成を容易に行うことができ、製造工程を大幅に短縮することができる。また、これらの部分を板材の打ち抜きで形成する場合に比して、無駄となる素材が生じることがなく、素材コストを大幅に削減することができる。
上記実施の形態においては、線材として断面矩形状の角材を採用しているが、これに限る必要はなく、断面円形、断面六角形状等他の形状でもよい。
また、上記実施の形態においては、Uターン折曲部25は、ボルト、ネジ等で他の端子に接続されるが、これに限る必要はなく、溶接、ろう付け等で他の線材、端子と接続するようにしてもよい。
また、上記実施の形態においては、並列部の接合はスポット溶接で接合されるが、これに限る必要はなく、かしめ、ろう付け、接着、その他接合部品の使用等で一方の側の角材23aと他方の側の角材23bとを接合してもよい。
本発明の一実施の形態のUターンバスバーを示す三面図。 バスバーの断面を示す断面図であって、(a)は図1に示すバスバーの断面を示し、(b)は従来のバスバーの断面を示す。 従来のバスバーを示す三面図。
符号の説明
21 Uターンバスバー
23 角材
23a 一方の側の角材
23b 他方の側の角材
24 並列部
25 Uターン折曲部
26 スポット溶接部
28 スポット溶接部
29 バスバー本体
30 隙間部
31 第1の突出部
33 第2の突出部
39 接続穴

Claims (2)

  1. 導電板材からなる直線状の主要部分となる本体部(29)は、全体厚さ(t)、全体幅(2b)の寸法を有し、該本体部(29)には、端子部(31,33)が本体部(29)の伸張方向に直交する方向に膨出して形成され、前記本体部(29)の一端側の端部には、接続穴(39)が形成されているUターンバスバーにおいて、前記本体部(29)は、幅が前記全体幅の半分(b)であり、厚さが前記全体厚さと同じ厚さ(t)を有する一本の導電材からなる線材(23)をUターン折曲して構成されたUターン折曲部(25)を備えて形成され、該Uターン折曲部(25)を境に一方の側の線材(23a)と他方の側の線材(23b)とから構成されており、
    前記本体部(29)側には、前記一方の側の線材(23a)と前記他方の側の線材(23b)を互いに接合して並列させた並列部(24)を前記Uターン折曲部(25)に連続して有し、少なくとも前記並列部(24)の一部が、スポット状に固着されており、
    前記バスバーの本体部(29)の前記他方の線材(23b)には、前記一方の線材(23a)から離間するように折り曲げられ突出した前記端子部となる突出部(31,33)が設けられており、前記Uターン折曲部(25)には一方の側の線材(23a)と他方の側の線材(23b)とがリング状に離間するとともに互いに結合されて形成された接続穴(39)を有していることを特徴とするUターンバスバー。
  2. 前記線材(23)は、幅が前記全体幅の半分(b)であり、厚さが前記全体厚さと同じ厚さ(t)を有する導電材からなる一本の角材からなり、
    前記本体部(29)側には、前記一方の側の角材(23a)の平面と前記他方の側の角材(23b)の平面とを互いに接合して並列させた並列部(24)を有していることを特徴とする請求項1記載のUターンバスバー。
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