JP4427860B2 - 車両用制御装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両制御を実現するための車両制御プログラムの構築技術に関し、詳しくは、当該プログラムの再利用性の確保を前提として、分散処理による処理タイミングの遅れを防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両に搭載されるセンサからの車両情報に基づく演算処理を実行し、当該演算処理の結果に従い駆動情報をアクチュエータへ出力して車両を制御する車両用制御装置が知られている。
【0003】
このような車両の制御は、車両制御プログラムを実行することによって実現される。そして近年、この車両制御プログラムの構成は、アプリケーションプログラムの再利用が図られるように、また、複数の電子制御装置(以下「ECU」という。)における分散処理の実現が容易になるように工夫されている。
【0004】
従来のECUに搭載されたプログラム構成は、図7に示すように、アプリケーション層610、インターフェース層620、ハードウェア層700に分割されている。
アプリケーション層610は、上述した演算処理を実行する処理プログラムで構成される。ハードウェア層700は、センサにて検出される車両情報を取得する処理プログラムで構成される仮想センサ部630、駆動情報をアクチュエータに出力する処理プログラムで構成される仮想アクチュエータ部640、及び通信手段を制御して他のECUとの通信を可能にする処理プログラムである通信ドライバ650を備えている。
【0005】
そして、仮想センサ部630にて取得された車両情報がインターフェース層620を介してアプリケーション層610で演算処理され、演算処理の結果に従いアプリケーション層610からインターフェース層620を介して仮想アクチュエータ部640に駆動情報が出力される。
【0006】
つまり、車種・グレードなどによって変わってくる可能性のあるハードウェアに依存する処理プログラムをハードウェア層700としてアプリケーション層610と分離することによって、ハードウェアの変更があってもアプリケーション層610をそのまま利用できるようにし、アプリケーションプログラムが再利用できるようにしている。
【0007】
また、インターフェース層620は、分散処理を実現するための機能を有している。これについて図8を参照して説明する。
ここでは、A及びBの2つのECUを例に挙げ、A−ECUの仮想アクチュエータ部640aにて駆動されるアクチュエータを、B−ECUのアプリケーション層610bの演算結果で制御する場合を考える。
【0008】
このとき、B−ECUのインターフェース層620bが駆動情報の出力先である処理プログラムの所在を管理しているため、B−ECUのアプリケーション層610bは、駆動情報を出力すべき処理プログラムがどこにあるかという情報を必要としない。つまり、インターフェース層620bによっていわゆる位置透過性を実現しているのである。
【0009】
具体的には、B−ECUのアプリケーション層610bから指定される出力先をインターフェース層620bが判断し、通信ドライバ650bを介してA−ECUへ駆動情報を送信する。すなわち、B−ECUの通信ドライバ650b→通信線500→A−ECUの通信ドライバ650a→A−ECUのインターフェース層620a→A−ECUの仮想アクチュエータ部640aという順序で駆動情報が転送される。
【0010】
つまり、B−ECUのアプリケーション層610bでは、制御対象となるハードウェアを駆動するための処理プログラムが別のECU内の処理プログラムとして存在していても、それを何等考慮する必要がないのである。そのため、複数のECU間における分散処理を容易に実現できる。
【0011】
なお、「アプリケーション層が・・・する」というのは、正確に言えば、ECUの備えるCPUがアプリケーション層として構成された処理プログラムを実行することによってアプリケーション層としての機能が発揮されることを意味するが、表現が煩雑になることを避けるため、以下、処理プログラムを主体とした表現を適宜用いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したプログラム構成を採用すると、車両制御の中でもエンジン・駆動系などの制御においては、相対的に高いリアルタイム性が要求されるため分散処理を実現できない場合がある。なぜなら、例えば図8において、B−ECUのアプリケーション層610bからの駆動情報がリアルタイムにA−ECUの仮想アクチュエータ部640aに転送されない可能性があるからである。具体的に言えば、A−ECUの仮想アクチュエータ部640aにてインジェクタが駆動されるものとし、B−ECUのアプリケーション層610bでインジェクタを制御する噴射システムを考える。この場合、B−ECUのアプリケーション層610bからの噴射指示をA−ECUの仮想アクチュエータ部640aにリアルタイムに送信する必要がある。ところが、途中で通信線500を介した通信が行われるため、例えば通信線500が他の通信で使用されている場合などは駆動情報の転送が遅延する。そのため、燃料噴射システムとして成立しなくなってしまう。
【0013】
以上はアクチュエータに対する駆動情報の出力について述べてきたが、各種センサからの車両情報の入力についても同様のことが言える。
例えば図7に示す仮想センサ部630にて取得される車両情報を例えば1ms間隔でアプリケーション層610がサンプリングし平均したものを制御に用いることがある。しかしながら、分散処理を行おうとすれば、通信線500を介した通信処理を行うために、図8中のA−ECUの仮想センサ部630aにて取得される車両情報を、B−ECUのアプリケーション層610bが1msというような間隔でサンプリングすることはできない。
【0014】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても分散処理を可能にし、しかも、車両制御プログラムを構成するアプリケーションプログラムの再利用性を確保することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上述した目的を達成するためになされた請求項1に記載の車両用制御装置は、検出手段にて検出される車両情報に基づく演算処理を行い、当該演算処理の結果に従い駆動手段に対する駆動情報を出力することによって車両を制御する。ここで検出手段には車両に搭載される各種センサが該当し、一方駆動手段には、車両に搭載される各種アクチュエータが該当する。
【0016】
本発明では、このような車両の制御を実現するための車両制御プログラムが、通信手段を介して接続された複数の処理実行装置に分散され搭載されていることを前提としている。処理実行装置は少なくとも1つのCPUを備えたコンピュータシステムであり、上述したECUがその一例として挙げられる。
【0017】
そして、各処理実行装置に搭載されるプログラムは、アプリケーション層、インターフェース層、情報コントロール層及びセンサアクチュエータ層を備えており、本発明では特に、インターフェース層とセンサアクチュエータ層との間に介在する情報コントロール層を備えていることを特徴としている。
【0018】
アプリケーション層は、上述した演算処理を実行する。一方、センサアクチュエータ層は、図7を用いて上述したハードウェア層700の仮想センサ部630及び仮想アクチュエータ部640として具体化され、したがって、検出手段及び前記駆動手段に依存した処理を実行し、検出手段からの車両情報の取得及び駆動手段に対する駆動情報の出力を行う。
【0019】
インターフェース層は、アプリケーション層から出力される駆動情報を取得する。又は、アプリケーション層から出力される駆動情報を、必要に応じて通信手段を介し他の処理実行装置へ送信する。例えばアプリケーション層から指定される駆動情報の出力先を判断し、その出力先が同一の処理実行装置内のセンサアクチュエータ層であればそのまま取得する。一方、その出力先が他の処理実行装置のセンサアクチュエータ層であれば、通信手段を介して他の処理実行装置へその駆動情報を送信する。さらに、インターフェース層は、他の処理実行装置から駆動情報が送信されると当該駆動情報を取得する。つまり、インターフェース層は、同一の処理実行装置内のアプリケーション層から出力される駆動情報だけでなく、別の処理実行装置のアプリケーション層から出力される駆動情報を取得できる構成となっている。
【0020】
そして、情報コントロール層は、インターフェース層にて駆動情報を取得する取得タイミングとは別のタイミングであって、当該取得した駆動情報をセンサアクチュエータ層に対して出力すべき出力タイミングで出力する。したがって、アプリケーション層からインターフェース層まで適当なタイミングで駆動情報が予め転送されれば、その後は、情報コントロール層によって駆動情報が適切なタイミングでセンサアクチュエータ層に出力される。すなわち、ある処理実行装置のアプリケーション層から別の処理実行装置のインターフェース層へ駆動情報が送信される場合に駆動情報の遅延が生じたとしても、情報コントロール層によって出力タイミングが適切化される。具体的に言えば、例えば時刻t1,t2,t3,・・・でセンサアクチュエータ層に駆動情報を出力すべきシステムを考えた場合、アプリケーション層からの駆動情報がインターフェース層にて各時刻t1,t2,t3,・・・以前に取得されるようにすれば、その後は情報コントロール層が、出力すべき時刻t1,t2,t3,・・・に駆動情報を出力する。
【0021】
ただし、インターフェース層へ駆動情報を予め適当なタイミングで転送できないことも考えられる。例えば、アプリケーション層が時刻t1,t2,t3,・・・に出力すべき駆動情報をそれぞれ時刻t1,t2,t3,・・・の直前にしか出力できない場合も考えられる。しかしその場合、情報コントロール層は、時刻t1に出力すべき駆動情報を時刻t2に出力し、時刻t2に出力すべき駆動情報を時刻t3に出力するという具合に1周期前の駆動情報を出力するようにしてもよい。それは、例えばエンジン・駆動系の制御を考えた場合、例えば点火・噴射制御に代表されるように駆動情報の出力タイミングが重要であり、出力すべき時刻t1からズレた時刻t1'(<t2)に駆動情報が出力されるとシステムとして致命的であるが、たとえ1周期前に出力されるはずの駆動情報が使用されたとしても、出力タイミングが適切であれば致命的な問題ではないからである。
【0022】
このようにすれば、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても、駆動情報の出力タイミングを適切にでき、複数の処理実行装置における分散処理を可能にすることができる。しかも、検出手段及び駆動手段に依存する処理プログラムをセンサアクチュエータ層として分離しているため、検出手段及び駆動手段のハードウェアが変更されても、アプリケーション層、つまりアプリケーションプログラムの再利用性が確保される。
【0023】
ところで、従来のプログラム構成では、駆動手段を駆動するセンサアクチュエータ層に合わせた形式の駆動情報を、アプリケーション層から出力していた。例えばアプリケーション層の演算結果が多値データである場合、駆動手段に対する駆動情報が2値データであれば、多値データから2値データへの変換をアプリケーション層で行っていた。そのため、駆動手段が変更されることにより駆動情報の形式が変わると、アプリケーション層の一部を変更する必要が生じていた。
【0024】
そこで、請求項2に示すように、アプリケーション層は駆動情報を一定の形式で出力するようにし、情報コントロール層が、センサアクチュエータ層で直接的に処理できる情報に変換して駆動情報を出力するようにすることが考えられる。つまり、駆動手段に合わせた駆動情報の変換処理を、情報コントロール層が実行するのである。これによって、車種やグレードなどによって駆動手段が変わっても、アプリケーション層に対する変更が必要なくなるため、アプリケーションプログラムの再利用性のさらなる向上が図られる。
【0025】
上述してきた構成は、駆動情報の出力タイミングの遅延を考慮したものであったが、請求項3に示すような、車両情報の入力タイミングの遅延を考慮した構成を採用することも考えられる。
請求項3に記載の車両用制御装置は、上述の車両用制御装置と同様、検出手段にて検出される車両情報に基づく演算処理を行い、当該演算処理の結果に従い駆動手段に対する駆動情報を出力することによって車両を制御するものであり、このような車両の制御を実現するための車両制御プログラムが、通信手段を介して接続された複数の処理実行装置に分散され搭載されている。
【0026】
また、各処理実行装置に搭載されるプログラムが、アプリケーション層、インターフェース層、情報コントロール層及びセンサアクチュエータ層を備えており、アプリケーション層が上述した演算処理を実行し、センサアクチュエータ層が、検出手段及び前記駆動手段に依存した処理を実行して検出手段からの車両情報の取得及び駆動手段に対する駆動情報の出力を行うことも同様である。
【0027】
このとき本発明では特に、情報コントロール層が、センサアクチュエータ層にて取得される車両情報を所定間隔毎に取得して、当該取得した車両情報を出力する。インターフェース層は、アプリケーション層からの要求に基づき、情報コントロール層から出力される車両情報を取得しアプリケーション層へ出力する。又は、必要に応じて通信手段を介し他の処理実行装置へ車両情報を要求し、当該要求に対して送信される車両情報を取得しアプリケーション層へ出力する。例えばアプリケーション層から指定される車両情報の入力先を判断し、その入力先が同一の処理実行装置内のセンサアクチュエータ層であれば、情報コントロール層から出力される車両情報を取得してそのままアプリケーション層へ出力する。一方、その入力先が他の処理実行装置のセンサアクチュエータ層であれば、通信手段を介して他の処理実行装置へ車両情報を要求し、当該要求に対して送信される車両情報を取得してアプリケーション層へ出力する。このため、インターフェース層は、他のECUから車両情報が要求されると情報コントロール層からの車両情報を送信する。つまり、インターフェース層によって、アプリケーション層は、同一の処理実行装置内のセンタアクチュエータ層からの車両情報だけでなく、別の処理実行装置のセンタアクチュエータ層にて取得される車両情報を取得できる。
【0028】
そして、情報コントロール層は、インターフェース層が通信手段を介して他の処理実行装置へ車両情報を送信する場合は、センサアクチュエータ層にて所定間隔毎に取得された複数の車両情報に基づき一つの車両情報を生成すると共に、当該生成された車両情報を所定間隔よりも長い間隔毎に出力する。
【0029】
このようにすれば、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても、車両情報の入力タイミングを適切にでき、複数の処理実行装置での分散処理を可能にすることができる。しかも、上述した車両用制御装置と同様、検出手段及び駆動手段に依存する処理プログラムをセンサアクチュエータ層として分離しているため、検出手段及び駆動手段のハードウェアが変更されても、アプリケーションプログラムの再利用性が確保される。
【0030】
ところで、従来のプログラム構成では、例えば検出手段にて検出される車両情報を、演算処理に合わせた形式に、アプリケーション層が変換していた。例えば検出手段にて車両情報が多値データで検出される場合、演算に2値データを用いる場合は、多値データから2値データへの変換はアプリケーション層が行っていた。そのため、検出手段が変更されることにより車両情報の形式が変わると、アプリケーション層の一部を変更する必要が生じていた。
【0031】
そこで請求項4に示すように、センサアクチュエータ層が車両情報を検出手段に応じた形式で出力することを前提として、情報コントロール層が、アプリケーション層で直接的に処理できる情報に変換して車両情報を出力するようにするとよい。つまり、アプリケーション層の演算処理に合わせた車両情報の変換処理を情報コントロール層が実行するのである。これによって、車種やグレードなどによって検出手段が変わっても、アプリケーション層に対する変更が必要なくなるため、アプリケーションプログラムの再利用性のさらなる向上が図られる。
【0032】
上述した請求項1及び2の構成は駆動情報の出力タイミングを分散処理において適切にするための構成であり、一方、請求項3及び4は車両情報の入力タイミングを分散処理において適切にするための構成であった。もちろん、両方の構成を備える車両用制御装置を構成することも考えられる。
【0033】
すなわち請求項5に示すように、上述した請求項1又は2に記載の構成を前提として、さらに、請求項3に示す如くインターフェース層及び情報コントロール層を構成することが考えられる。また請求項6に示すように、請求項5に記載の構成を前提として、さらに、請求項4に示す如く情報コントロール層を構成してもよい。なお、請求項5又は6に示した車両用制御装置の機能は、上述してきた車両用制御装置の説明と同様になるため省略する。このような構成を採用すれば、車両情報の入力タイミングと駆動情報の出力タイミングとの両方を適切にでき、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても、複数の処理実行装置での分散処理を可能にすることができる。しかも、上述した車両用制御装置と同様、検出手段及び駆動手段に依存する処理プログラムをセンサアクチュエータ層として分離しているため、検出手段及び駆動手段のハードウェアが変更されても、アプリケーションプログラムの再利用性が確保される。
また、請求項7に示すように、請求項3〜6のいずれかに記載の構成を前提として、情報コントロール層が、インターフェース層が通信手段を介して他の処理実行装置へ車両情報を送信する場合は、取得された複数の車両情報の平均を、生成された車両情報として出力する構成が考えられる。こうすれば、例えば車両情報を例えば1ms間隔でサンプリングし平均したものをアプリケーション層が演算処理に用いる場合、情報コントロール層が1ms間隔でサンプリングしてその平均値を車両情報として出力するということができる。これによって、アプリケーション層はその平均値を相対的に大きな周期で取得すればよくなる。
さらに、請求項8に示すように、前回の車両情報の出力時から今回の車両情報の出力時までに取得された複数の車両情報の平均を、生成された車両情報として生成する構成が考えられる。つまり、請求項7とは異なり、平均を取る間隔と、その平均した値を出力する間隔とを必ず同じにする、ということである。
また、請求項9に示すように、請求項3〜8のいずれかに記載の構成を前提として、出力タイミングを、エンジンのクランク軸が所定角度回転する毎に訪れるタイミングとする構成が考えられる。
また、請求項10に示すように、請求項1、2、5又は6に記載の構成を前提として、出力タイミングを、エンジンあるいは駆動系の制御に必要な情報を出力すべきタイミングに一致させる構成が考えられる。
【0034】
ところで、プログラムの再利用性を向上させるという観点からは、請求項11に示すように、処理実行装置に搭載されるプログラムとしてのアプリケーション層、インターフェース層、情報コントロール層及びセンサアクチュエータ層を、部品単位又は機能単位に設けられたオブジェクトで構成することが考えられる。「オブジェクト」とは、周知のようにオブジェクト指向プログラムの構成単位であり、データ(属性)及びメソッド(手続き)を備える。そして、各層を構成するオブジェクトがメッセージという形式で処理要求及び、駆動情報・車両情報といったデータを出力することでプログラム全体が機能する。また、部品単位にオブジェクトを設けるとは、例えばセンサアクチュエータ層の処理プログラムを、検出手段としての水温センサ・吸気管圧力センサなどの単位で、また、駆動手段としてのインジェクタ・イグナイタなどの単位でオブジェクト化することをいう。一方、機能単位にオブジェクトを設けるとは、例えばアプリケーション層の処理プログラムを、入力処理、演算処理、出力処理という単位でオブジェクト化することをいう。
【0035】
このようにすれば、例えばイグナイタの仕様が異なるシステムの車両制御プログラムを新たに作成する場合、イグナイタに依存するオブジェクトのみを変更すればよく、他のオブジェクトを変更する必要はない。結果として、アプリケーションプログラムに限られず、車両制御プログラム全体を通して再利用性が向上する。
【0036】
なお、このような車両制御プログラムの場合、例えば、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いてもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。なお、本発明は以下の実施例に何等限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは言うまでもない。
【0038】
図1は、本発明を具体化した車両用制御装置1の概略構成を示すブロック図である。車両用制御装置1は、複数のECU10を備えており、これら複数のECU10にて車両各部を制御する。各ECU10には、車両の状態を車両情報として検出する様々なセンサ30が接続され、また、ECU10からの駆動情報によって車両各部を駆動する様々なアクチュエータ40が接続されている。例えばECU10が主にエンジン制御を行うものであれば、センサ30は、エンジンの運転状態を検出する様々なセンサであり、エンジンのクランク軸が所定角度回転する毎にパルス状の信号を出力する回転角センサ、エンジンの特定の気筒のピストンが所定位置(例えば上死点:TDC)にくる度にパルス状の信号を出力する基準位置センサ、エンジンの冷却水の温度を検出する水温センサ、エンジンの吸気管の圧力を検出する吸気管圧力センサ、及び酸素濃度を計測する酸素濃度センサ等である。一方、アクチュエータ40は、エンジンに取付けられたインジェクタ(燃料噴射装置)及びイグナイタ(点火装置)等となる。
【0039】
ここで各ECU10は、例えばCANなどのプロトコルを有する車両内のネットワークを形成しており、相互の通信が可能となっている。
次に、ECU10の構成を図2のブロック図に基づいて説明する。ECU10は、センサ30からの信号を入力して波形整形やA/D変換を行う入力回路21と、入力回路21からの車両情報に基づき、車両を制御するための様々な処理を行うマイクロコンピュータ(以下「マイコン」という。)11と、マイコン11からの駆動情報に応じてアクチュエータ40を駆動する出力回路22と、通信線50を介して他のECU10と通信を行うための通信I/F23とを、備えている。この通信線50にて各ECU10が相互に接続されて上述した車両内のネットワークが形成されている。したがって、通信I/F23及び通信線50が「通信手段」に相当する。
【0040】
そして、マイコン11には、プログラムを実行する周知のCPU(中央演算処理装置)11aと、CPU11aによって実行されるプログラムやそのプログラムの実行時に参照される制御データを記憶するROM11bと、CPU11aによる演算結果等を一時的に記憶するためのRAM11cと、入力回路21、出力回路22及び通信I/F23との間で信号をやり取りするためのI/O11dと、各種レジスタやフリーランカウンタ等(図示省略)とが備えられている。
【0041】
したがって、車両用制御装置1に搭載される車両制御プログラムは、各ECU10の備えるマイコン11のROM11bに分散されて格納されている。そして、このROM11bのプログラムをCPU11aが実行することによって、各ECU10が機能し、エンジン制御などを含めた車両制御が実現される。
【0042】
本実施例では、上述した各ECU10におけるマイコン11のROM11bに格納されるプログラム構成を特徴としており、このプログラム構成の工夫によってエンジン・駆動系の制御においても、複数のECU10での分散処理を実現した。ここでいう分散処理とは、例えばあるECU10に接続されたセンサ30からの車両情報に基づく演算処理を別のECU10が実行したり、あるECU10に接続されたアクチュエータ40に対する駆動情報の出力を別のECU10が行ったりすることをいう。
【0043】
そこで次に、ECU10内のプログラム構成を図3に基づいて説明する。
各ECU10に搭載されるプログラムは、オブジェクト指向設計されており、アプリケーション層61、インターフェース層62、仮想センサ部63、仮想アクチュエータ部64、通信ドライバ65、入力情報変換部66、及び出力コントロール部67からなっている。これらのプログラムは、データ及びメソッドからなるオブジェクトで構成されている。
【0044】
アプリケーション層61は、機能単位に設けられた複数のオブジェクトで構成されている。そして、アプリケーション層61は、センサ30にて取得される車両情報に基づく演算処理を実行し、演算処理の結果に従いアクチュエータ40に対する駆動情報を出力する。このアプリケーション層61が、いわゆるアプリケーションプログラムに該当し、上述した「アプリケーション層」に相当する。
【0045】
また、仮想センサ部63、仮想アクチュエータ部64及び通信ドライバ65は、車両用制御装置1の備えるハードウェアに対応するプログラムであり、それぞれ図2に示すセンサ30、アクチュエータ40、及び通信線50を介して接続されるネットワーク構成に対応する。仮想センサ部63及び仮想アクチュエータ部64は、センサ30・アクチュエータ40に対応させて部品単位に設けられたオブジェクトで構成されている。例えば仮想センサ部63は、水温センサからの信号を取得する水温センサオブジェクト、吸気管圧力センサからの信号を取得する吸気管圧力センサオブジェクト、酸素濃度センサからの信号を取得する酸素濃度センサオブジェクトなどで構成されるという具合である。一方、仮想アクチュエータ部64は、イグナイタへの信号を出力するイグナイタオブジェクト、インジェクタへの信号を出力するインジェクタオブジェクトなどで構成されるという具合である。この仮想センサ部63及び仮想アクチュエータ部64が「センサアクチュエータ層」に相当する。
【0046】
アプリケーション層61は、上述したような仮想センサ部63のオブジェクトが取得する車両情報に基づいて演算処理を行い、仮想アクチュエータ部64のオブジェクトに対して駆動情報を出力する。このとき、アプリケーション層61は、別のECU10内の仮想センサ部63のオブジェクトから通信ドライバ65の機能によって車両情報を取得可能であり、また、別のECU10内の仮想アクチュエータ部64のオブジェクトへ通信ドライバ65の機能によって駆動情報を出力可能である。このようにアプリケーション層61が所望するECU10内の仮想センサ部63のオブジェクトから車両情報を取得し、所望するECU10内の仮想アクチュエータ部64のオブジェクトへ駆動情報を出力するために、上述したインターフェース層62が設けられている。
【0047】
インターフェース層62も機能単位に設けられた複数のオブジェクトで構成されており、このインターフェース層62が仮想センサ部63及び仮想アクチュエータ部64のオブジェクトの所在を管理している。オブジェクトの所在とは、どのECU10内にあるかという情報である。したがって、アプリケーション層61は、オブジェクトの所在を何等知る必要がない。つまり、インターフェース層62を設けることによって、いわゆる位置透過性を実現しているのである。そのため、アプリケーション層61は、インターフェース層62に対し、単に入力先のオブジェクトを指定して車両情報の入力を要求し、また、単に出力先のオブジェクトを指定して駆動情報の出力を要求する。なお詳しくは、アプリケーション層61のオブジェクトが仮想センサ部30又は仮想アクチュエータ部64のオブジェクトを指定してインターフェース層62のオブジェクトへメッセージ出力を行うのであるが、説明を簡単にするため以下では、単に「アプリケーション層61が仮想センサ部63又は仮想アクチュエータ部64を指定してインターフェース層62へメッセージを出力する」という具合にオブジェクトという文言を省略して記述する。以上のことから、インターフェース層62が「インターフェース層」に相当する。
【0048】
そして、本実施例のプログラム構成は、インターフェース層62と仮想センサ部63との間に介在する入力情報変換部66と、インターフェース層62と仮想アクチュエータ部64との間に介在する出力コントロール部67とを設けたことを特徴とする。入力情報変換部66は、上述した仮想センサ部63のオブジェクトに対応する部品単位のオブジェクトで構成される。また、出力コントロール部67も同様に、上述した仮想アクチュエータ部64のオブジェクトに対応する部品単位のオブジェクトで構成される。
【0049】
入力情報変換部66は、仮想センサ部63からの車両情報をアプリケーション層61で直接的に処理可能な情報に変換して出力する。直接的に処理可能とは、演算処理に合わせた車両情報の変換が必要ないことを意味する。
例えば本実施例のアプリケーション層61は、スロットル開度が全閉・中間・全開のいずれであるかというスロットル開閉情報を用いて演算処理を行う。このとき、センサ30として、接点式の全閉スイッチ及び全開スイッチを有する2入力のものが使用されることが考えられる。あるいは、アナログ式にスロットル開度を検出するものが使用されることが考えられる。このようなセンサ30の違いにより仮想センサ部63から出力される車両情報は異なるが、入力情報変換部66が、この違いを吸収し、アプリケーション層61で直接的に処理できる情報、すなわち、全閉・中間・全開のいずれであるかを示すスロットル開閉情報に変換する。
【0050】
また例えば本実施例のアプリケーション層61は、スタータモータの始動時にクランキング情報を用いて演算処理を行う。このとき、センサ30として、スタータリレーのスイッチ信号を直接的に検出するものが使用されることが考えられる。あるいは、バッテリ電圧の低下を検出するものが使用されることが考えられる。バッテリ電圧の低下を検出しても、スタータリレーがオンとなったことが間接的に分かるからである。したがって、後者の場合、入力情報変換部66は、バッテリ電圧の低下が車両情報として検出されると、クランキング情報を車両情報として生成する。
【0051】
一方、出力コントロール部67は、インターフェース層62から取得した駆動情報を、仮想アクチュエータ部64で直接的の処理可能な情報に変換して出力する。
例えば本実施例のアプリケーション層61は、ラジエータファンの冷却強度を例えばアナログ式に所定範囲の値として算出する。このとき、ラジエータファンとして、オン/オフの2段階で駆動されるものを使用することが考えられる。また、強・中・弱といった多段階で駆動されるものを使用することが考えられる。したがって、出力コントロール部67は、ラジエータファンに合わせ、直接的に処理可能な情報に変換して駆動情報を出力する。
【0052】
ところで、入力情報変換部66及び出力コントロール部67は、車両情報・駆動情報の変換処理だけでなく、次のように機能する。
すなわち、入力情報変換部66は、仮想センサ部63によって取得されるセンサ30からの車両情報を適切なタイミングで取得し、インターフェース層62へ出力する。一方、出力コントロール部67は、インターフェース層62へ転送された駆動情報を取得し、適切なタイミングで仮想アクチュエータ部64へ出力する。つまり、入力情報変換部66及び出力コントロール部67が、上述した「情報コントロール層」に相当する。
【0053】
このような入力情報変換部66及び出力コントロール部67の入力タイミング又は出力タイミングの調整機能を詳細に説明するため、次に、駆動情報及び車両情報の流れを説明する。ここでは最初に、アプリケーション層61から仮想アクチュエータ部64へ駆動情報が転送される場合を説明し、次に、仮想センサ部63からアプリケーション層61へ車両情報が転送される場合を説明する。
【0054】
X.アプリケーション層61から仮想アクチュエータ部64へ駆動情報が転送される場合
X−(1)
まずアプリケーション層61が、インターフェース層62へメッセージを出力する。このメッセージには、駆動情報の出力要求と、出力先の仮想アクチュエータ部64の指定情報とが含まれている。
【0055】
X−(2)
次にインターフェース層62は、出力先の仮想アクチュエータ部64がどのECU10内に存在するものであるかを判断する。
X−(2)−《1》
ここで出力先が同一のECU10内の仮想アクチュエータ部64であれば、インターフェース層62は、そのまま駆動情報を取得する。
【0056】
X−(2)−《2》
一方、出力先が別のECU10内の仮想アクチュエータ部64であれば、通信ドライバ65により、通信線50を介しその別のECU10へ駆動情報を転送する。すると、その別のECU10のインターフェース層62が駆動情報を取得する。
【0057】
この様子を図4を用いて説明する。図4には、A及びBの2つのECU10a,10bに搭載されたプログラムを示した。そしてこれは、B−ECU10bのアプリケーション層61bが、A−ECU10aの仮想アクチュエータ部64aを転送先として指定し、駆動情報をインターフェース層62bへ出力した場合を示している。なお、ここで機能しないプログラムは破線で示した。
【0058】
このとき、B−ECU10のインターフェース層62bは、通信ドライバ65bを介してA−ECU10へ駆動情報を転送する。すると、A−ECU10aのインターフェース層62aが通信ドライバ65aを介して駆動情報を取得する。
X−(3)
上記X−(2)−《1》の場合、つまり同一のECU10内のインターフェース層62が駆動情報を取得した場合には、同一のECU10内の出力コントロール部67がインターフェース層62内の駆動情報を取り出し、適切なタイミングで仮想アクチュエータ部64へ出力する。すると、仮想アクチュエータ部64は、アクチュエータ40へその駆動情報を出力する。
【0059】
上記X−(2)−《2》の場合、つまり別のECU10内のインターフェース層62が駆動情報を取得した場合には、その別のECU10内の出力コントロール部67がインターフェース層62の駆動情報を取り出し、適切なタイミングで仮想アクチュエータ部64へ出力する。すると、仮想アクチュエータ部64は、アクチュエータ40へその駆動情報を出力する。図4で言えば、A−ECU10aのインターフェース層62aの取得した駆動情報を、A−ECU10aの出力コントロール部67aが取り出し、適切なタイミングで仮想アクチュエータ部64aに出力する。したがってこの場合は、B−ECU10bのアプリケーション層61bからの駆動情報によって、A−ECU10aに接続されたアクチュエータ40が駆動されることになる。
【0060】
Y.仮想センサ部63からアプリケーション層61へ車両情報が転送される場合
Y−(1)
まずアプリケーション層61が、インターフェース層62へメッセージを出力する。このメッセージには、車両情報の入力要求と、入力先の仮想センサ部63の指定情報とが含まれている。
【0061】
Y−(2)
次にインターフェース層62は、入力先の仮想センサ部63がどのECU10内に存在するものであるかを判断する。
Y−(2)−《1》
入力情報変換部66は、仮想センサ部63にて取得される車両情報を適切なタイミングで取り出してインターフェース層62へ出力する。したがって、入力先が同一のECU10内の仮想センサ部63であれば、入力情報変換部66が出力する車両情報をそのまま取得してアプリケーション層61へ出力する。
【0062】
Y−(2)−《2》
一方、入力先が別のECU10内の仮想センサ部63であれば、通信ドライバ65により、通信線50を介しその別のECU10へ車両情報を要求する。この様子を図5を用いて説明する。図5には、A及びBの2つのECU10a,10bに搭載されたプログラムを示した。ここでは、B−ECU10bのアプリケーション層61bが、A−ECU10aの仮想センサ部63aを入力先として指定し、車両情報をインターフェース層62bへ要求した場合を示している。なお、ここでも、機能しないプログラムは破線で示した。
【0063】
このとき、B−ECU10のインターフェース層62bは、通信ドライバ65bを介してA−ECU10へ車両情報を要求する。A−ECU10aでは、入力情報変換部66aが仮想センサ部63aにて取得されるセンサ30からの車両情報を適切なタイミングで取得してインターフェース層62aへ出力し、上述した要求に対して、インターフェース層62aが、入力情報変換部66aから出力される車両情報を、通信ドライバ65aを介してB−ECU10bへ転送する。したがって、B−ECU10bのインターフェース層62bは、通信ドライバ65bを介してこの車両情報を取得し、アプリケーション層61bへ出力する。この場合は、A−ECU10aに接続されたセンサ30からの車両情報に基づき、B−ECU10bのアプリケーション層61bが演算処理を実行することになる。
【0064】
以上のようなプログラム構成を有した本実施例の車両用制御装置1によれば、エンジン・駆動系の制御においても分散処理を実現できる。これについて具体例を挙げて説明する。
例えば図4において、B−ECU10bにて燃料の噴射量を算出し、A−ECU10aに接続されたアクチュエータ40としてのインジェクタを制御することを考える。この場合、図6(a)に示すように、B−ECU10bのアプリケーション層61bにて噴射量算出がなされ、通信線50を介してA−ECU10aのインターフェース層62aへ駆動情報としての噴射量が転送される。すると、A−ECU10aの出力コントロール部67aが、インターフェース層62aへ転送された噴射量を取り出し、気筒毎の出力タイミングで仮想アクチュエータ部64aに噴射指示を出力する。これによって仮想アクチュエータ部64aがインジェクタに対する噴射パルスを出力する。
【0065】
したがって、B−ECU10bのアプリケーション層61bからA−ECU10aのインターフェース層62aまで適当なタイミングで噴射量が予め転送されれば、その後は、出力コントロール部67aによって、仮想アクチュエータ部64aに対する噴射指示が適切なタイミングで行われる。すなわち、B−ECU10bからA−ECU10aへの噴射量の転送時に遅延が生じたとしても、A−ECU10aの出力コントロール部67aによって出力タイミングが適切化される。例えば時刻t1,t2,t3,・・・で噴射パルスを出力すべきシステムでは、B−ECU10bのアプリケーション層61bからの噴射量がA−ECU10aのインターフェース層62aによって各時刻t1,t2,t3,・・・以前に取得されるようにすれば、その後は出力コントロール部67aが、出力すべき時刻t1,t2,t3,・・・に噴射指示を出力する。
【0066】
ただし、A−ECU10aのインターフェース層62aに対し、適当なタイミングで噴射量を転送できないことも考えられる。例えば、B−ECU10bのアプリケーション層61bが時刻t1,t2,t3,・・・に出力すべき噴射量の情報をそれぞれ時刻t1,t2,t3,・・・の直前にしか出力できない場合もあるからである。しかしその場合、A−ECU10aの出力コントロール部67aは、時刻t1に出力すべき噴射指示を時刻t2に行い、時刻t2に出力すべき噴射指示を時刻t3に行うという具合に1周期前の噴射量に基づく噴射指示を行うようにしてもよい。それは、噴射制御において重要なのは噴射指示のタイミングであり、出力すべき時刻t1からズレた時刻t1'(<t2)に噴射指示が行われるとシステムとして致命的であるが、たとえ1周期前に出力されるはずの噴射量に基づく噴射指示が行われたとしても、噴射タイミングが適切であれば致命的な問題にはならないからである。
【0067】
このように本実施例のプログラム構成では、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても、駆動情報の出力タイミングを適切にでき、複数のECU10における分散処理を可能にすることができる。
また例えば図5において、A−ECU10aに接続されたセンサ30としての吸気管圧力センサからの車両情報に基づき、B−ECU10bにて演算処理を実行する場合を考える。この場合、図6(b)に示すように、B−ECU10bのアプリケーション層61bからの要求に基づき、A−ECU10aのインターフェース層62aが平均吸気管圧力を通信線50を介して転送する。A−ECU10aでは、仮想センサ部63aが吸気管圧力センサからの電圧値を物理値に変換し吸気管圧力を算出する。この吸気管圧力を、入力情報変換部66aが1ms毎のタイミングで仮想センサ部63aから取得(サンプリング)し、エンジンのクランク軸が180度回転する毎に平均した平均吸気管圧力を車両情報として出力する。したがって、B−ECU10bのアプリケーション層61bは、クランク軸の180度回転という比較的長い時間間隔で吸気管圧力の取得を要求し、インターフェース層62aに出力された平均吸気管圧力を取得すればよい。
【0068】
従来、A−ECU10aの仮想センサ部63aからB−ECU10bのアプリケーション層61bが相対的に小さな周期で吸気管圧力をサンプリングすることは、通信の遅延のためにできなかった。これに対して本実施例では、仮想センサ部63aにて算出される吸気管圧力を、入力情報変換部66aが1msという相対的に小さな周期でサンプリングするのである。
【0069】
これによって、相対的に高いリアルタイム性を要求されるエンジン・駆動系などの制御においても、車両情報の入力タイミングを適切にでき、複数のECU10における分散処理を実現できる。
また本実施例の車両用制御装置1では、センサ30及びアクチュエータ40に依存するオブジェクトを仮想センサ部63・仮想アクチュエータ部64として分離しているため、センサ30やアクチュエータ40が変更されても、アプリケーション層61、つまりアプリケーションプログラムの再利用性が確保される。
【0070】
しかも、入力情報変換部66は、仮想センサ部63からの車両情報をアプリケーション層61で直接的に処理可能な情報に変換して出力し、一方、出力コントロール部67は、インターフェース層62から取得した駆動情報を、仮想アクチュエータ部64で直接的の処理可能な情報に変換して出力する。つまり、アプリケーション層61の演算処理に合わせた車両情報の変換処理を入力情報変換部66が実行し、また、アクチュエータ40に合わせた駆動情報の変換処理を出力コントロール部67が実行するのである。これによって、車種やグレードなどによってセンサ30やアクチュエータ40が変わっても、アプリケーション層61に対する変更が必要なくなるため、アプリケーションプログラムの再利用性のさらなる向上が図られる。
【0071】
さらにまた、本実施例の車両用制御装置1では、車両制御プログラムをオブジェクト指向設計しており、アプリケーション層61やインターフェース層62を機能単位毎のオブジェクトで構成し、仮想センサ部63b・入力情報変換部66bや仮想アクチュエータ部64・出力コントロール部67を部品単位毎のオブジェクトで構成した。これによって、例えばアクチュエータ40としてのインジェクタの仕様が異なるシステムにおいては、このインジェクタに関連するオブジェクトのみを変更すればよく、他のオブジェクトはそのまま利用できる。したがって、アプリケーションプログラムだけでなく、車両制御プログラム全体の再利用性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の車両用制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】ECUの構成を示すブロック図である。
【図3】ECU内のプログラム構成を示すブロック図である。
【図4】ECU間で駆動情報を転送して出力する様子を示す説明図である。
【図5】ECU間で車両情報を転送して取得する様子を示す説明図である。
【図6】(a)はECU間で駆動情報としての噴射量を転送してインジェクタを駆動する例を示す説明図であり、(b)はECU間で車両情報としての平均吸気管圧力を転送して取得する例を示す説明図である。
【図7】従来のECU内のプログラム構成を示すブロック図である。
【図8】従来のプログラム構成においてECU間で駆動情報を転送して出力する様子を示す説明図である。
【符号の説明】
1…車両用制御装置
10,10a,10b…ECU
11…マイコン
11a…CPU
11b…ROM
11c…RAM
11d…I/O
21…入力回路
22…出力回路
23…通信I/F
30…センサ
40…アクチュエータ
50…通信線
61,61a,61b…アプリケーション層
62,62a,62b…インターフェース層
63,63a,63b…仮想センサ部
64,64a,64b…仮想アクチュエータ部
65,65a,65b…通信ドライバ
66,66a,66b…入力情報変換部
67,67a,67b…出力コントロール部
610,610a,610b…アプリケーション層
620,620a,620b…インターフェース層
630,630a,630b…仮想センサ部
640,640a,640b…仮想アクチュエータ部
650,650a,650b…通信ドライバ
700…ハードウェア層
Claims (10)
- 検出手段にて検出される車両情報に基づく演算処理を行い、当該演算処理の結果に従い駆動手段に対する駆動情報を出力することによって車両を制御する車両用制御装置において、
前記車両の制御を実現するための車両制御プログラムが、通信手段を介して接続された複数の処理実行装置に分散され搭載されており、
前記各処理実行装置に搭載されるプログラムは、
前記演算処理を実行するアプリケーション層と、
前記検出手段及び前記駆動手段に依存した処理を実行し、前記車両情報の取得及び前記駆動情報の出力を行うセンサアクチュエータ層と、
前記アプリケーション層からの前記駆動情報を取得する、又は、必要に応じて前記通信手段を介し他の処理実行装置へ送信するインターフェース層であって、さらに、他の処理実行装置から前記駆動情報が送信されると当該駆動情報を取得するインターフェース層と、
前記インターフェース層にて前記駆動情報を取得する取得タイミングとは異なるエンジンあるいは駆動系の制御に必要な情報を出力すべき出力タイミングで、リアルタイム性が要求される当該取得した駆動情報を前記センサアクチュエータ層に対して出力する情報コントロール層とを備えていること
を特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1に記載の車両用制御装置において、
前記アプリケーション層は、前記駆動情報を一定の形式で出力するようになっており、
前記情報コントロール層が、前記センサアクチュエータ層で直接的に処理できる情報に変換して前記駆動情報を出力することを特徴とする車両用制御装置。 - 検出手段にて検出される車両情報に基づく演算処理を行い、当該演算処理の結果に従い駆動手段に対する駆動情報を出力することによって車両を制御する車両用制御装置において、
前記車両の制御を実現するための車両制御プログラムが、通信手段を介して接続された複数の処理実行装置に分散され搭載されており、
前記各処理実行装置に搭載されるプログラムは、
前記演算処理を実行するアプリケーション層と、
前記検出手段及び前記駆動手段に依存した処理を実行し、前記車両情報の取得及び前記駆動情報の出力を行うセンサアクチュエータ層と、
前記センサアクチュエータ層にて取得される前記車両情報を所定間隔毎に取得して、当該取得した前記車両情報を出力する情報コントロール層と、
前記アプリケーション層からの要求に基づき、前記情報コントロール層から出力される前記車両情報を取得し前記アプリケーション層へ出力する、又は、必要に応じて前記通信手段を介し他の処理実行装置へ前記車両情報を要求し、当該要求に対して送信される前記車両情報を取得し前記アプリケーション層へ出力するインターフェース層であって、さらに、他の処理実行装置から前記車両情報が要求されると前記情報コントロール層からの前記車両情報を送信するインターフェース層とを備え、
前記情報コントロール層は、前記インターフェース層が前記通信手段を介して他の処理実行装置へ前記車両情報を送信する場合は、前記センサアクチュエータ層にて所定間隔毎に取得された複数の車両情報に基づき一つの車両情報を生成すると共に、当該生成された車両情報を前記所定間隔よりも長いエンジンのクランク軸が所定角度回転する毎に訪れるタイミング毎に出力すること
を特徴とする車両用制御装置。 - 請求項3に記載の車両用制御装置において、
前記センサアクチュエータ層は、前記車両情報を前記検出手段に応じた形式で出力するようになっており、
前記情報コントロール層が、前記アプリケーション層で直接的に処理できる情報に変換して前記車両情報を出力すること
を特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1又は2に記載の車両用制御装置において、
前記情報コントロール層は、前記センサアクチュエータ層にて取得される前記車両情報を所定間隔毎に取得して、当該取得した車両情報を出力し、
前記インターフェース層は、前記アプリケーション層からの要求に基づき、前記情報コントロール層から出力される前記車両情報を取得し前記アプリケーション層へ出力し、又は、必要に応じて前記通信手段を介し他の処理実行装置へ前記車両情報を要求し、当該要求に対して送信される前記車両情報を取得し前記アプリケーション層へ出力し、さらに、他の処理実行装置から前記車両情報が要求されると前記情報コントロール層からの前記車両情報を送信し、
前記情報コントロール層は、前記インターフェース層が前記通信手段を介して他の処理実行装置へ前記車両情報を送信する場合は、前記センサアクチュエータ層にて所定間隔毎に取得された複数の車両情報に基づき一つの車両情報を生成すると共に、当該生成された車両情報を前記所定間隔よりも長い間隔毎に出力する
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項5に記載の車両用制御装置において、
前記センサアクチュエータ層は、前記車両情報を前記検出手段に応じた形式で出力するようになっており、
前記情報コントロール層が、前記アプリケーション層で直接的に処理できる情報に変換して前記車両情報を出力することを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項3〜6のいずれかに記載の車両用制御装置において、
前記情報コントロール層は、前記インターフェース層が前記通信手段を介して他の処理実行装置へ前記車両情報を送信する場合は、前記取得された複数の車両情報の平均を、前記生成された車両情報として出力する
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項3〜6のいずれかに記載の車両用制御装置において、
前記情報コントロール層は、前記インターフェース層が前記通信手段を介して他の処理実行装置へ前記車両情報を送信する場合は、前回の前記車両情報の出力時から今回の前記車両情報の出力時までに取得された複数の車両情報の平均を、前記生成された車両情報として出力する
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の車両用制御装置において、
前記処理実行装置に搭載されるプログラムとしての前記アプリケーション層、前記インターフェース層、前記情報コントロール層及び前記センサアクチュエータ層が、部品単位又は機能単位に設けられる複数のオブジェクトで構成されている
ことを特徴とする車両用制御装置。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の車両用制御装置に搭載される車両制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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