JP4422572B2 - 冷温熱源機の冷温水制御方法 - Google Patents
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Description
この空調システム1は、冷温熱源機2に接続された冷温水配管系3と冷却水配管系4とにより構成される。冷却水配管系4には、不図示の送風ファンを備えた冷却塔5及び冷却水ポンプ6が備わる。冷温水配管系3には、冷温水ポンプ7及び複数の並列配置された二次側設備(例えば空調機)8が備わる。各二次側設備8には、冷温水流量を調整するための例えば二方弁からなる流量調整弁9が備わる。さらに、冷温水配管系3には、二次側設備8をバイパスするバイパス管10が設けられる。バイパス管10に例えば二方弁からなるバイパス弁11が備わる。
冷温熱源機についてみると、冷水の場合には水温が高い方が効率がよく、温水の場合には水温が低い方が効率がよい。効率がよいほど消費電力量が小さくなる。したがって、冷温熱源機で生成する冷温水の出口温度の設定値を制御することにより、消費電力が低減するように冷温水温度を制御することができる。
冷温熱源機2の冷温水温度設定手段12(図1)により出口温度が設定されると、冷温熱源機内部のコントローラにより、冷凍能力が調整され、所定の冷温水出口温度に制御される。この冷温水出口温度制御に対しては、2次側負荷変動・冷却水温度変化・冷温水ポンプINV・機器の性能劣化等が外乱として作用する。この冷温水の出口温度は温度センサー15で検出され設定温度になるようにフィードバック制御される。
横軸は、二次側設備の流量調整弁(二方弁)の開度であり、縦軸は、冷温水ポンプのインバータの設定周波数である。本発明では、二方弁の開度を検出し、最大開度の二方弁を95%の開度に設定する。これにより、バルブの抵抗値を最低として、空調機に必要な流量が確保される。
全ての冷温熱源機の冷温水流量が最低流量以上となるように、バイパス弁の開度を制御することで、必要のない時はバイパス弁は全閉となり、無駄な流量を流さない。
冷温熱源機の冷温水流量が必要最低流量以上であれば、バイパス流量は不要であるため、バイパス弁を全閉にする。最低流量未満のときにバイパス弁を開いて最低流量を確保する。曲線aは、ポンプ送水圧力を減少させる前の各二次側設備の二方弁の実際のバルブ開度における流量特性であり、二方弁が絞られているため、ポンプ揚程は大きい。曲線bは、ポンプ送水圧力を減少させ二方弁を最大で95%まで開いたときの流量特性であり、二方弁の開度が大きくなるため、ポンプ揚程は下がる。冷温水ポンプによる送水圧力は、図の斜線部の範囲内で制御される。
ステップS1:各二次側設備8(図1)の二方弁(流量調整弁)9の開度を検出する。
ステップS2:検出した二方弁のうち開度が最大の二方弁の開度を最大開度100%に近い95%に設定する。この開度95%になるようにインバータ制御により冷温水ポンプの送水圧力を減少させる。ポンプの送水圧力が減少すると、各二次側設備では熱負荷に対処するために二方弁の開度を大きくする。これにより、各二次側設備の二方弁は、それぞれの熱負荷に応じた開度のバランスを保ったまま、最大開度の二方弁が95%になるように他の二方弁とともに開度が大きくなる。これにより、ポンプ送水圧力を減少して消費電力を低減させるとともに、流路抵抗を下げてポンプ揚程を低くすることができ、消費電力をさらに低減できる。
ステップS3:二方弁の最大開度が95%かどうかを判別する。95%になっていなければステップS2に戻って95%になるようにインバータ制御を行う。95%になっていればステップS4に進む。
ステップS4:流量メータ16(図1)により冷温熱源機2に流入する冷温水流量を検出する。
ステップS5:検出した冷温水流量が冷温熱源機の必要最低流量以上かどうかを判別する。
ステップS6:冷温水が必要最低流量以上の場合に、バイパス弁11(図1)を閉じる。これにより、熱負荷に対処しない不要な冷温水を省くことができ、冷温水ポンプの消費電力を低減できる。
ステップS7:冷温熱源機に必要最低流量の冷温水が流れるようにバイパス弁を開く。ポンプのインバータ制御、バイパス弁の制御は比例制御によって行う。
コントローラは、一定周期F(例えば10分)で冷温水出口温度を設定するとともに、冷温水配管系のCOPを算出し、そのCOPが前回設定値のCOPより高いか低いかに応じて次の設定値を決定する。
COP1≦COP2かつT1<T0ならばT2=T1−ΔT (2)
COP1>COP2かつT1>T0ならばT2=T1−ΔT (3)
COP1>COP2かつT1<T0ならばT2=T1+ΔT (4)
と設定する。
Claims (3)
- 冷温水配管系と冷却水配管系が接続された冷温熱源機と、
該冷温熱源機で生成した冷温水を前記冷温水配管系内で循環させるためのインバータ制御可能な冷温水ポンプと、
前記冷温水配管系に接続された複数の相互に並列な二次側設備と、
負荷に応じて各二次側設備への冷温水流量を調整する流量調整弁と、
前記冷温水配管系内で前記二次側設備をバイパスして前記冷温水を前記冷温熱源機の出口側から入口側に戻すバイパス管と、
該バイパス管に設けた流量調整弁とを備えた一次側ポンプのみの単式ポンプ方式における冷温熱源機の冷温水制御方法において、
前記各二次側設備の流量調整弁、前記バイパス管の流量調整弁及び前記冷温水ポンプのインバータを夫々コントローラに接続し、
該コントローラによって、前記各二次側設備の流量調整弁のバルブ開度を検出し、バルブ開度が最も大きい二次側設備の流量調整弁のバルブ開度がほぼ全開となるように、前記冷温水ポンプの送水圧力をインバータ制御により減少させ、
前記冷温熱源機を流通する冷温水の流量を検出し、該流量が所定の必要最低流量以上であれば前記バイパス管の流量調整弁を全閉とし、必要最低流量未満であれば該必要最低流量となるように前記バイパス管の流量調整弁の開度を前記コントローラによって調整することを特徴とする冷温熱源機の冷温水制御方法。 - 所定の周期で冷温水の設定温度を所定の温度差だけ上昇方向又は下降方向に変化させるとともに、前記冷温水配管系のCOPを演算して前回演算したCOPと比較し、増加した場合には、前記所定の温度差だけ設定温度を同じ方向に変化させ、減少した場合には前記所定の温度差だけ設定温度を逆方向に変化させることを特徴とする請求項1に記載の冷温熱源機の冷温水制御方法。
- 前記COPは、前記冷温水配管系の負荷熱量をA、消費電力をBとしたとき、COP=A÷Bであり、負荷熱量Aは、A=(冷温熱源機の入口及び出口の冷温水の温度差)×流量から求め、消費電力Bは、前記冷温水ポンプの電力計の検出値及び前記冷温熱源機の電力計の検出値の合計から求めることを特徴とする請求項2に記載の冷温熱源機の冷温水制御方法。
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