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JP4412414B2 - 複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置 - Google Patents

複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置 Download PDF

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JP4412414B2 JP2008227061A JP2008227061A JP4412414B2 JP 4412414 B2 JP4412414 B2 JP 4412414B2 JP 2008227061 A JP2008227061 A JP 2008227061A JP 2008227061 A JP2008227061 A JP 2008227061A JP 4412414 B2 JP4412414 B2 JP 4412414B2
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Description

本発明は、複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置に関し、さらに詳しくは、複層ガラスパネルに高粘度の熱可塑性エストラマーを直接塗布してグレージングガスケットを成形できるようにした複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置に関する。
複層ガラスパネルは、一般に2枚のガラス板と、この2枚のガラス板の間にスペーサを介して空気層を成形することにより構成される。このような構造の複層ガラスパネルは優れた断熱性を有するため、住宅やビルのサッシに装着して使用することで省エネルギー化に寄与している。
従来における最も典型的な複層ガラスパネルのグレージングガスケットは、サッシの溝部から外部へ突出するゴム層とサッシの溝部内に挿入される樹脂層の2層を溶着しながらチャンネル状に押出し成形し、この連続するグレージングガスケットを複層ガラスパネルの縦、横の各寸法に合わせて切断し、これを複層ガラスパネルの縦、横の周縁部に全長に亘り係合した後、複層ガラスパネルの周縁部をグレージングガスケットごとサッシの溝部に嵌め込むことにより複層ガラスパネルをサッシに装着するようにしている。
このような従来のグレージングガスケット装着方法は、グレージングガスケットを手作業で嵌め込むものであるため、作業が煩雑となり、生産性も低いという問題がある。
そこで、最近では、生産性を向上するために、成形ダイを用いて成形材料を押出機及びショットポンプなどにより複層ガラスパネルの周縁部に直接押出しながら塗布してグレージングガスケットを成形する成形方法が提案されている(特許文献1参照)。
以下、図12を参照して説明する。
複層ガラスパネルへのグレージングガスケットの成形に際しては、図12に示すように、複層ガラスパネル1をワークテーブル2上に鉛直に載置して保持し、この複層ガラスパネル1の周縁部に、その表面と裏面から一対の成形ダイ3a,3bを押圧状態に配置する。
かかる状態の成形ダイ3a,3bに対して、図示省略の押出機から溶融した所定量の成形材料を図示省略のショットポンプに供給し、そこに一時的に貯留する。また、この動作に並行して、図示省略の接着剤供給ポンプから所定量のホットメルトされた接着剤を図示省略のショットポンプに供給し、そこに一時的に貯留する。次いで、接着剤用ショットポンプにより接着剤を成形ダイ3a,3bに圧送し、各成形ダイ3a,3bから接着剤を複層ガラスパネル1の周縁部の表面と裏面に向け吐出して、接着剤4を周縁部の表面と裏面に塗布する。この塗布動作と同時に、成形材料用ショットポンプにより成形材料を成形ダイ3a,3bに圧送し、各成形ダイ3a,3bから吐出される成形材料5を、上記周縁部の表面と裏面に塗布された接着剤4の上に2層に重ねて同時に塗布する。この場合、成形ダイ3a,3b及び複層ガラスパネル1の何れか一方または両方が、図示省略した送り機構により複層ガラスパネル1の周縁部に沿って相対的に移動される。これにより、複層ガラスパネル1の周縁部の表面と裏面に接着剤4と成形材料5が2層に重ねて塗布することでグレージングガスケット6を形成することができる。
WO2004/046349
上記のような従来のグレージングガスケット成形方法では、複層ガラスパネルがワークテーブル上に鉛直に立てた状態に保持されているため、例えば、複層ガラスパネルが2400mm×1500mm乃至それ以上の大きさになると、複層ガラスパネル自体が撓みやすく、その撓み量も大きくなる。その結果、成形ダイを複層ガラスパネルの周縁部に押し当てながら接着剤と成形材料を2層に塗布する時、複層ガラスパネルが安易に撓んでしまい、この撓みに成形ダイが追従できなくなって、成形材料に接着不良が生じるおそれがあるほか、複層ガラスパネルに塗布された成形材料の厚さが不均一になり、高精度のグレージングガスケット成形ができなくなるという問題がある。しかも、複層ガラスパネルへの成形材料の塗布には一対の成形ダイが用いられるため、この一対の成形ダイを複層ガラスパネルの垂直な面に対して直角に保持するための支持機構が大型化し、さらに、支持機構には、各成形ダイを複層ガラスパネルの垂直面に対し離接する方向に移動させる駆動部及び各成形ダイを複層ガラスパネルの垂直な面に対し直角な軸線周りに旋回させる駆動部がそれぞれ装着されているため、成形ダイ全体が重量化されてしまう。このため、400mm/secという高速塗布が不可能になり、この高速塗布を行うと接着剤及び成形材料の塗布精度が低下し、製品不良が発生するという問題があった。
また、複層ガラスパネルのサイズは1mm単位で変化するため、接着剤及び成形材料の塗布面を吸着により正確に位置決めするためには、多くのサイズ違いの吸着盤とその段取りが必要になるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、成形材料の塗布によるグレージングガスケット成形の自動化を容易に実現できるとともに、接着不良のない成形材料の複層ガラスパネルへの高速塗布と高精度塗布を可能にした複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、複層ガラスパネルの周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形するグレージングガスケット成形方法であって、前記複層ガラスパネルを該複層ガラスパネルの一方の面が上方を向くように第1ワークテーブルに載置し、前記第1ワークテーブル上に載置された前記複層ガラスパネルの一方の面の周縁部に沿い第1塗布ガンを移動しながら成形材料を吐出し当該周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形し、前記第1塗布ガンでグレージングガスケットを成形した後の前記複層ガラスパネルをグレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転して第2ワークテーブルに載置し、前記第2ワークテーブル上に載置された前記複層ガラスパネルの他方の面の周縁部に沿い第2塗布ガンを移動しながら成形材料を吐出し当該周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形することを特徴とする。
また、本発明は、複層ガラスパネルの周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形するグレージングガスケット成形装置であって、前記複層ガラスパネルがその一方の面が上方を向くように載置される第1ワークテーブルと、前記複層ガラスパネルがその他方の面が上方を向くように載置される第2ワークテーブルと、前記第1ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルの一方の面の周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形する第1塗布機構と、前記第1塗布機構によりグレージングガスケットが成形された後の複層ガラスパネルを前記第1ワークテーブルから移送し反転して前記第2ワークテーブルに載置する移送機構と、前記第2ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルの他方の面の周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形する第2塗布機構とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、成形材料供給路とこの成形材料供給路に接続された押出口とを有し、水平に置かれたガラス板の面上で水平方向に移動されつつ前記押出口から前記面上に溶融状態の成形材料を押し出し前記面上にグレージングガスケットを延在形成するグレージングガスケット形成用ダイスであって、前記ダイスは、前記面に臨む底面と、この底面から起立する高さとこの高さと直交する幅を有する側面を有し、前記押出口は、前記側面の幅方向に延在し前記底面から離れた前記側面の箇所に開口する第1の開口と、前記側面の幅方向へ沿った長さが前記第1の開口よりも短い長さで形成され前記第1の開口寄りの前記成形材料供給路部分を前記第1の開口の下方に位置する前記側面箇所と前記底面箇所とにわたって開放するように前記側面と前記底面とにわたって開口する第2の開口とで構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、断面が水平方向に延在する基部と、前記基部に接続され上方に凸状に延在する凸部と、前記基部の延在方向の中間部に下方に膨出された下部とを有するグレージングガスケットを、水平に置かれたガラス板の面上に溶融状態の成形材料を押し出すことで延在形成するグレージングガスケットの形成方法であって、成形材料供給路とこの成形材料供給路に接続された押出口とを有するグレージングガスケット形成用のダイスを設け、前記ダイスは、前記面に臨む底面と、この底面から起立する高さとこの高さと直交する幅を有する側面を有し、前記押出口を、前記側面の幅方向に延在し前記底面から離れた前記側面の箇所に開口する第1の開口と、前記側面の幅方向へ沿った長さが前記第1の開口よりも短い長さで形成され前記第1の開口寄りの前記成形材料供給路部分を前記第1の開口の下方に位置する前記側面箇所と前記底面箇所とにわたって開放するように前記側面と前記底面とにわたって開口する第2の開口とで構成し、前記ダイスを前記ガラス板の面上で前記グレージングガスケットを延在形成する箇所に沿って水平方向に移動させ、前記ダイスの移動時に、前記第1の開口から前記成形材料を前記ガラス板の面上に水平方向から鉛直方向に傾けた斜め方向に押し出すと共に、前記第2の開口から前記成形材料を前記押し出す方向よりも鉛直方向に傾けた方向から前記ガラス板の面に向けて押し出すようにしたことを特徴とする。
本発明にかかる複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置においては、第1ワークテーブル上に複層ガラスパネルの一方の面が上を向くように載置された複層ガラスパネルの一方の面の周縁部に沿い第1塗布ガンを移動しながら成形材料を周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形する。その後、グレージングガスケットを成形した後の複層ガラスパネルをグレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転して第2ワークテーブルに載置する。そして、第2ワークテーブル上に載置された複層ガラスパネルの他方の面の周縁部に沿い第2塗布ガンを移動しながら成形材料を周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形する。
よって、本発明によれば、成形材料の塗布によるグレージングガスケット成形の自動化を容易に実現できるとともに、接着不良のない成形材料の複層ガラスパネルへの高速塗布(例えば400mm/sec)と高精度塗布が可能になる。
また、本発明のグレージングガスケット形成用ダイスおよびグレージングガスケットの形成方法によれば、塗布ガンが高速移動された場合でも、グレージングガスケットをガラス板に確実に取着でき、グレージングガスケットの浮き上がりを防止できる。
以下、本発明にかかる複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法を適用したグレージングガスケット成形装置の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本発明にかかる複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法及び装置は、以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
図1において、グレージングガスケット成形装置は、水平に支持された複層ガラスパネル100の表及び裏の面の周縁部100a、100bに別々の工程で成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形するものであり、図1及び図2に示すように、第1ワークテーブル20、第2ワークテーブル30、第1塗布機構40、第2塗布機構50、反転機構60、第1移送機構70、第2移送機構80を含んで構成される。
なお、反転機構60、第1移送機構70および第2移送機構80は、特許請求の範囲に記載した移送機構を構成する。
第1ワークテーブル20は、図1及び図2に示すように、台201上に水平面内で図1の矢印Y11方向に延在して水平に設置され、その上面には複層ガラスパネル100がその一方の面が上方を向くように水平に載置される。この複層ガラスパネル100は、第1ワークテーブル20の上面にマトリクス状に突出して設けられた回転可能な搬送ボール202などからなる搬送機構203によって第1ワークテーブル20上を矢印Y11方向に水平に移動されるように構成されている。
また、図示省略したが、第1ワークテーブル20には、第1ワークテーブル20上の複層ガラスパネル100を矢印Y11方向に移動させるための搬送ボールなどからなる移動用搬送機構が上下動可能に設けられており、この移動用搬送機構を上昇させて駆動することで複層ガラスパネル100を矢印Y11方向に移動できるようになっている。
なお、搬送機構203や移動用搬送機構に、多数のローラ群からなる機構を用いるなど任意であり、搬送機構203や移動用搬送機構には従来公知の様々な構造が採用可能である。
また、第2ワークテーブル30は、図1及び図2に示すように、台301上に水平面内で図1の矢印Y21方向に延在して水平に設置され、その上面には複層ガラスパネル100がその一方の面と反対の他方の面が上方を向くように水平に載置される。この複層ガラスパネル100は、第2ワークテーブル30の上面にマトリクス状に突出して設けられた回転可能な搬送ボール302などからなる搬送機構303によって第2ワークテーブル30上を矢印Y21方向に水平に移動されるように構成されている。
また、図示省略したが、第2ワークテーブル30には、第2ワークテーブル30上の複層ガラスパネル100を矢印Y21方向に移動させるための搬送ボールなどからなる移動用搬送機構が上下動可能に設けられており、この移動用搬送機構を上昇させて駆動することで複層ガラスパネル100を矢印Y21方向に移動できるようになっている。
なお、搬送機構303や移動用搬送機構に、多数のローラ群からなる機構を用いるなど任意であり、搬送機構303や移動用搬送機構には従来公知の様々な構造が採用可能である。
第1塗布機構40は、第1ワークテーブル20上に水平に載置された複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100aに、複層ガラスパネル100の四辺の全長に亘り接着剤と成形材料を塗布してグレージングガスケット110を成形するものである。
前記第1塗布機構40は、図1、図3及び図4に示すように、第1ワークテーブル20の相対向する両側位置に矢印Y11方向に延在して互いに平行に配設された一対の案内レール401と、この一対の案内レール401上に案内レール401と直交するように差し渡し状態に載置され、かつ案内レール401上を矢印Y11とY12方向に移動可能に設けられた第1Y軸走行体402と、水平面内で第1Y軸走行体402に第1Y軸走行体402の移動方向と直交する矢印X11とX12方向に移動可能に設けられた第1X軸走行体403と、鉛直面内で第1X軸走行体403に第1X軸走行体403の移動方向及び前記第1Y軸走行体402の移動方向と直交する矢印Z11とZ12方向に移動可能に設けられた第1Z軸走行体404と、この第1Z軸走行体404に該第1Z軸走行体404のZ軸を中心にして回転可能に設けられ複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100aの全長に亘り接着剤と成形材料を塗布する第1塗布ガン405を含んで構成される。このような第1塗布機構40は、いわゆる4軸ロボットを構成している。
なお、図示省略したが、第1Y軸走行体402は、これを矢印Y11とY12方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるための送りねじ及びその駆動用パルスモータ等からなる周知の駆動部を備えている。同様にして、第1X軸走行体403も、これを矢印X11とX12方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるための送りねじ及びその駆動用パルスモータ等からなる周知の駆動部を備えている。さらに、第1X軸走行体403も、これを矢印Z11とZ12方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるための送りねじ及びその駆動用パルスモータ等からなる周知の駆動部を備えるほか、第1塗布ガン405も、そのZ軸を中心にして旋回駆動する周知の駆動部を備えている。
第2塗布機構50は、第2ワークテーブル30上に水平に載置された複層ガラスパネル100の他方の面の周縁部100bに、複層ガラスパネル100の四辺の全長に亘り接着剤と成形材料を塗布してグレージングガスケット110を成形するものである。
第2塗布機構50は、図1、図5及び図6に示すように、第2ワークテーブル30の相対向する両側位置に矢印Y21方向に延在して互いに平行に配設された一対の案内レール501と、この一対の案内レール501上に案内レール501と直交するように差し渡し状態に載置され、かつ案内レール501上を矢印Y21とY22方向に移動可能に設けられた第2Y軸走行体502と、水平面内で第2Y軸走行体502に第2Y軸走行体502の移動方向と直交する矢印X21とX22方向に移動可能に設けられた第2X軸走行体503と、鉛直面内で第2X軸走行体503に第2X軸走行体503の移動方向及び前記第2Y軸走行体502の移動方向と直交する矢印Z21とZ22方向に移動可能に設けられた第2Z軸走行体504と、この第2Z軸走行体504に該第2Z軸走行体504のZ軸を中心にして回転可能に設けられ複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100bの全長に亘り接着剤と成形材料を塗布する第2塗布ガン505を含んで構成される。このような第2塗布機構50は、いわゆる4軸ロボットを構成している。
なお、図示省略したが、第2Y軸走行体502は、これを矢印Y21とY22方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるための送りねじ及びその駆動用パルスモータ等からなる周知の駆動部を備えている。同様にして、第2X軸走行体503も、これを矢印X21とX22方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるため送りねじ及びその駆動用のパルスモータ等からなる周知の駆動部を備えている。さらに、第2X軸走行体503も、これを矢印Z21とZ22方向に図示省略の制御装置の制御下で自動的に移動させるための送りねじ及びその駆動用パルスモータ等からなる周知の駆動部を備えるほか、第2塗布ガン505も、そのZ軸を中心にして旋回駆動する周知の駆動部を備えている。
反転機構60は、第1塗布機構40によりグレージングガスケットが成形された後の複層ガラスパネル100を第1ワークテーブル20から受け取って、グレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転するものであり、図1及び図2に示すように、第1ワークテーブル20及び30の延在方向と平行に配置された回転軸601と、この回転軸601に回転軸601の周方向に一定の間隔、例えば30度の角度をおいて回転軸601の半径方向外方に延在し複層ガラスパネル100を1枚ずつ保持する複数の保持部602を含んで構成される。
また、保持部602を含む回転軸601は、図示省略した周知の駆動装置により、例えば30度回転したのち20秒停止するように、間歇回転される構成になっている。
各保持部602は、互いに対向して回転軸601の軸方向に並べられた複数の板材604からなり、それら板材604の互いに対向する面には、多数の搬送ボール603が回転可能に設けられており、回転軸601の径方向外端に位置する各保持部602の箇所が、複層ガラスパネル100が保持部602に出し入れされる開口602aとなっている。
なお、搬送ボール603に代え、ローラなどの従来公知の様々な移送用の部材が採用可能である。
第1移送機構70は、第1ワークテーブル20と反転機構60との間に配設され、第1塗布機構40によりグレージングガスケットが成形された後の複層ガラスパネル100を第1ワークテーブル20から反転機構60へ移送するものである。
また、第2移送機構80は、反転機構60と第2ワークテーブル30との間に配設され、反転機構60で反転された後の複層ガラスパネル100を反転機構60から第2ワークテーブル30へ移送するものである。
第1移送機構70として、例えば、多数の搬送ボールが並べられた移送用テーブルと、複層ガラスパネル100を第1ワークテーブル20からこの移送用テーブルをとおって保持部602に移送するスライダとで構成したり、あるいは、吸引しつつ移送するバキュームパッドで構成するなど任意であり、従来公知の様々な構造が採用可能である。
また、第2移送機構80として、例えば、多数の搬送ボールが並べられた移送用テーブルと、複層ガラスパネル100を保持部602からこの移送用テーブルを通って第2ワークテーブル30に移送するスライダとで構成したり、あるいは、吸引しつつ移送するバキュームパッドで構成するなど任意であり、従来公知の様々な構造が採用可能である。
次に、上記構成のグレージングガスケット成形装置を用いて複層ガラスパネルにグレージングガスケットを成形する場合の動作について説明する。
成形材料の成形に際しては、まず、グレージングガスケットが成形されていない複層ガラスパネル100を、その一方の面が上方を向くようにして、図1に示すように、第1ワークテーブル20の搬入口から第1ワークテーブル20上に搬入し、第1ワークテーブル20に設けられた周知の位置決め機構(図示せず)により複層ガラスパネル100を左右両端から挟んで第1ワークテーブル20上に位置決めし固定する。
次いで、第1塗布機構40の第1Y軸走行体402、第1X軸走行体403を図示省略の制御装置で制御することにより、第1塗布ガン405を複層ガラスパネル100の周縁部100aと対向するスタート位置に位置決めする。
さらに、第1Z軸走行体404を図示省略の制御装置で制御して、周縁部100aから第1塗布ガン405の先端との間の距離を一定に調節する。また、第1塗布ガン405を、その移動方向に合わせて旋回することにより、周縁部100aに対する第1塗布ガン405の向きを変更する。
かかる状態において、図示省略した周知の押出機から溶融した成形材料を図示省略した周知のショットポンプなどからなる成形材料射出装置に供給し、そこに一時的に貯留する。また、この動作に並行して、図示省略した周知の接着剤供給ポンプから所定量のホットメルトされた接着剤を図示省略した周知のショットポンプなどからなる接着剤射出装置に供給し、そこに一時的に貯留する。
次いで、上記接着剤射出装置により接着剤を第1塗布ガン405に圧送し、第1塗布ガン405から接着剤を複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100aに向け吐出して、接着剤111を周縁部100aに塗布する。これと同時に、上記成形材料射出装置により成形材料を第1塗布ガン405に圧送し、第1塗布ガン405から吐出される成形材料112を上記周縁部100aに塗布された接着剤111の上に重ねて塗布する。
この場合、第1塗布ガン405が第1X軸走行体403により、上記スタート位置から図3に示す矢印X11方向に移動することで、複層ガラスパネル100の上辺側周縁部100aに対して接着剤111と成形材料112の塗布が開始される。
そして、第1塗布ガン405が図3に示す複層ガラスパネル100の右上コーナに達すると、第1X軸走行体403による矢印X11方向への移動が停止すると同時に、第1塗布ガン405は複層ガラスパネル100の右側周縁部100aに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。
その後、第1塗布ガン405は第1Y軸走行体402により図3の矢印Y11方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の右辺側周縁部100aに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
上記第1Y軸走行体402が矢印Y11方向へ移動するに伴い、第1塗布ガン405が図3に示す複層ガラスパネル100の右下コーナに達すると、第1Y軸走行体402による矢印Y11方向への移動が停止すると同時に、第1塗布ガン405は複層ガラスパネル100の下辺側周縁部100aに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。その後、第1塗布ガン405は第1X軸走行体403により図3の矢印X12方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の下辺側周縁部100aに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
また、上記第1X軸走行体403が矢印X12方向へ移動されるに伴い、第1塗布ガン405が図3に示す複層ガラスパネル100の左下コーナに達すると、第1X軸走行体403による矢印X12方向への移動が停止すると同時に、第1塗布ガン405は複層ガラスパネル100の左辺側周縁部100aに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。その後、第1塗布ガン405は第1Y軸走行体402により図3の矢印Y12方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の左辺側周縁部100aに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
このように第1塗布ガン405を第1塗布機構40により複層ガラスパネル100の四辺の周縁部100aに沿いスクェア状に移動することで、その四辺の周縁部100aにグレージングガスケット110を成形することができる。この場合、複層ガラスパネル100の周縁部100aの直線領域にグレージングガスケット110を成形するときの塗布速度を400mm/secにすることができる。また、第1塗布ガン405の繰り返し停止精度は±0.1mmである。なお、複層ガラスパネル100の周縁部100aのコーナ部分での塗布速度は400mm/sec以下に制御される。
また、複層ガラスパネル100の周縁部100aに全長に亘りグレージングガスケット110が成形された時点では、第1塗布ガン405から吐出する接着剤と成形材料は、第1塗布機構40に装着された、図示省略の周知のカッタ機構により第1塗布ガン405の先端面から切断され、次の塗布動作に待機する。
第1ワークテーブル20上での第1塗布機構40による複層ガラスパネル100の一方の面へのグレージングガスケット110の成形が終了すると、この複層ガラスパネル100は第1ワークテーブル20上を、その搬入口と反対の側へ搬送される。
その後、一方の面にグレージングガスケット110が成形された後の複層ガラスパネル100は第1移送機構70によって第1ワークテーブル20から反転機構60へ移送され、保持部602に収容保持される。
この反転機構60への複層ガラスパネル100の搬入動作は、第1ワークテーブル20上での第1塗布機構40による塗布動作が終了し、かつ反転機構60が30度ずつ20秒の間隔で間歇回転される毎に順次行われる。
そして、反転機構60が図2の矢印R1の方向に180度、間歇的に回転される間に保持部602に収容された複層ガラスパネル100の一方の面に成形されたグレージングガスケット110は固化されるとともに、この複層ガラスパネル100は、グレージングガスケット110が成形されていない一方の面と反対の他方の面が上方を向くように反転される。
また、反転された上記複層ガラスパネル100は第2移送機構80によって反転機構60から第2ワークテーブル30上へ移送される。
第2ワークテーブル30上へ移送された上記複層ガラスパネル100は、第2塗布機構50側へ移動され、第2ワークテーブル30に設けられた周知の位置決め機構(図示せず)により複層ガラスパネル100を左右両端から挟んで第2ワークテーブル30上に位置決めし固定する。
次いで、第2塗布機構50の第2Y軸走行体502、第2X軸走行体503を図示省略の制御装置で制御することにより、第2塗布ガン505を複層ガラスパネル100の周縁部100bと対向するスタート位置に位置決めする。
さらに、第2Z軸走行体504を図示省略の制御装置で制御して、周縁部100bから第2塗布ガン505の先端との間の距離を一定に調節する。また、第2塗布ガン505を、その移動方向に合わせて旋回することにより、周縁部100aに対する第2塗布ガン505の向きを変更する。
かかる状態において、図示省略した周知の押出機から溶融した成形材料を図示省略した周知のショットポンプなどからなる成形材料射出装置に供給し、そこに一時的に貯留する。また、この動作に並行して、図示省略した周知の接着剤供給ポンプから所定量のホットメルトされた接着剤を図示省略した周知のショットポンプなどからなる接着剤射出装置に供給し、そこに一時的に貯留する。
次いで、上記接着剤射出装置により接着剤を第2塗布ガン505に圧送し、第2塗布ガン505から接着剤を複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100bに向け吐出して、接着剤111を周縁部100bに塗布する。これと同時に、上記成形材料射出装置により成形材料を第2塗布ガン505に圧送し、第2塗布ガン505から吐出される成形材料112を上記周縁部100bに塗布された接着剤111の上に重ねて塗布する。
この場合、第2塗布ガン505が第2X軸走行体503により、上記スタート位置から図5に示す矢印X21方向に移動することで、複層ガラスパネル100の上辺側周縁部100bに対して接着剤111と成形材料112の塗布が開始される。
そして、第2塗布ガン505が図5に示す複層ガラスパネル100の右上コーナに達すると、第2X軸走行体503による矢印X21方向への移動が停止すると同時に、第2塗布ガン505は複層ガラスパネル100の右側周縁部100bに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。
その後、第2塗布ガン505は第2Y軸走行体502により図5の矢印Y21方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の右辺側周縁部100bに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
上記第2Y軸走行体502が矢印Y21方向へ移動されるに伴い、第2塗布ガン505が図5に示す複層ガラスパネル100の右下コーナに達すると、第2Y軸走行体502による矢印Y21方向への移動が停止すると同時に、第2塗布ガン505は複層ガラスパネル100の下辺側周縁部100bに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。その後、第2塗布ガン505は第2X軸走行体503により図5の矢印X22方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の下辺側周縁部100bに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
また、上記第2X軸走行体503が矢印X22方向へ移動されるに伴い、第2塗布ガン505が図5に示す複層ガラスパネル100の左下コーナに達すると、第2X軸走行体503による矢印X22方向への移動が停止すると同時に、第2塗布ガン505は複層ガラスパネル100の左辺側周縁部100bに対し接着剤111と成形材料112を塗布できる姿勢に方向転換される。
その後、第2塗布ガン505は第2Y軸走行体502により図5の矢印Y22方向に移動される。これにより、複層ガラスパネル100の左辺側周縁部100bに接着剤111と成形材料112が2層に塗布される。
このように第2塗布ガン505を第2塗布機構50により複層ガラスパネル100の四辺の周縁部100bに沿いスクェア状に移動することで、その四辺の周縁部100bにグレージングガスケット110を成形することができる。この場合、複層ガラスパネル100の周縁部100bの直線領域にグレージングガスケット110を成形するときの塗布速度を400mm/secにすることができる。また、第2塗布ガン505の繰り返し停止精度は±0.1mmである。なお、複層ガラスパネル100の周縁部100bのコーナ部分での塗布速度は400mm/sec以下に制御される。
また、複層ガラスパネル100の周縁部100bに全長に亘りグレージングガスケット110が成形された時点では、第2塗布ガン505から吐出する接着剤と成形材料は、第2塗布機構50に装着された、図示省略した周知のカッタ機構により第2塗布ガン505の先端面から切断され、次の塗布動作に待機する。また、表裏両方の周縁部にグレージングガスケット110が成形された後の複層ガラスパネル100は第2ワークテーブル30の搬出口から第2ワークテーブル30外へ搬出される。
このような本実施の形態においては、第1ワークテーブル20上に水平に載置された複層ガラスパネル100の一方の面の周縁部100aに沿い第1塗布ガン405を第1塗布機構40により移動しながら接着剤と成形材料を四辺の周縁部100aの全長に亘り2層に塗布してグレージングガスケット110を成形する。そして、第1塗布機構40で周縁部100aにグレージングガスケットを成形した後の複層ガラスパネル100を第1ワークテーブル20から第1移送機構70により反転機構60に移送する。反転機構60では、グレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転した後、この反転した複層ガラスパネル100を第2移送機構80により第2ワークテーブル30上に移送し水平に載置する。第2ワークテーブル30上では、水平に載置された複層ガラスパネル100の他方の面の周縁部100bに沿い第2塗布ガン505を第2塗布機構50により移動しながら接着剤と成形材料を四辺の周縁部100bの全長に亘り2層に塗布してグレージングガスケットを成形する。
なお、複層ガラスパネル100の周縁部100a、100bへの接着剤および成形材料の塗布は、上述のように、複層ガラスパネル100を静止させておき第1、第2塗布ガン405、505を移動させつつ行なってもよいし、あるいは、第1、第2塗布ガン405、505を静止させておき複層ガラスパネル100を移動させつつ行なってもよいし、あるいは、第1、第2塗布ガン405、505をX軸方向およびY軸方向のうちの一方向のみに移動させ、複層ガラスパネル100をX軸方向およびY軸方向のうちの他方向のみに移動させつつ行うなど任意である。
したがって、本実施の形態によれば、複層ガラスパネル100は第1ワークテーブル20上または第2ワークテーブル30上に水平に載置されるから、複層ガラスパネル100の全域を下面側から支持することができる。
これにより、複層ガラスパネル100が2400mm×1500mm乃至それ以上の大きさになっても、複層ガラスパネルがほとんど撓むことがない。
しかも、複層ガラスパネル100はワークテーブル上に水平に支持された状態で接着剤と成形材料が塗布ガンにより片面ずつ塗布されるため、複層ガラスパネルの周縁部に接着剤と成形材料を2層に塗布する時、複層ガラスパネルが撓んだり、破損されたりするのを未然に防止できる。
これにより、塗布された成形材料に接着不良が生じるおそれがなく、複層ガラスパネルに成形材料を均一な厚さに塗布することができるとともに、高精度のグレージングガスケット成形が可能になり、さらに、複層ガラスパネルに対して成形材料を例えば400mm/secの速度で高速塗布することができ、成形材料の塗布によるグレージングガスケット成形の自動化を容易に実現できる。
また、本実施の形態によれば、反転機構60において、複層ガラスパネルをグレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転するとき、複層ガラスパネルの一方の面に成形されたグレージングガスケットは大気中に晒されるため、この反転動作中にグレージングガスケットを確実に固化することができ、一方の面に成形されたグレージングガスケットが移送中につぶれたり、損傷されたりするのをなくすことができる。
次に、第1塗布ガン405および第2塗布ガン505の詳細について説明する。
図7はグレージングガスケットが形成された複層ガラスパネルの平面図、図8は複層ガラスパネルの角部の斜視図を示す。
本実施の形態により複層ガラスパネル(ガラス板)100の両面に、図7、図8に示すように、グレージングガスケット110が形成される。
グレージングガスケット110は、複層ガラスパネル100の周縁部100a、100bに沿って矩形枠状に延在している。
グレージングガスケット110の延在方向と直交する断面は、水平方向に延在する基部110Aと、基部110Aに接続され上方に凸状に延在する凸部110Bと、基部110Aの延在方向の中間部に下方に膨出された下部110Cとを含んで構成されている。
そして、下部110Cの下面に接着層110Dが設けられ、この接着層110Dにより下部110Cを介してグレージングガスケット110が複層ガラスパネル100に取着されている。
図9はダイスの説明図で、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は(A)のCC断面図、図10は成形材料塗布時のガン本体およびダイスの断面図、図11は成形材料塗布時のダイスと成形材料の斜視図を示す。
図10に示すように、第1塗布ガン405および第2塗布ガン505は、ガン本体82およびガン本体82に取着されたグレージングガスケット形成用のダイス84を含んで構成されている。
溶融状態の成形材料が供給される成形材料供給路86が、ガン本体82とダイス84とにわたって設けられ、また、成形材料供給路86に接続された押出口88がダイス84に設けられている。
本実施の形態では、後述する第2の開口8804に対応する成形材料の下部の箇所に接着剤が位置した状態で、接着剤が成形材料と共に供給され、すなわち、2層の状態で供給される。
ガン本体82とダイス84は、水平に置かれた複層ガラスパネル100の面上で水平方向に移動されつつ押出口88から複層ガラスパネル100の面上に溶融状態の成形材料を押し出してグレージングガスケット110を延在形成するものであり、図9に示すように、ダイス84は、複層ガラスパネル100の面に臨む底面8402と、この底面8402から起立する高さとこの高さと直交する幅を有する側面8404とを有している。
この側面8404は、第1塗布ガン405および第2塗布ガン505が移動する際の後端に位置している。
押出口88は、第1の開口8802と第2の開口8804とを含んで構成されている。
第1の開口8802は、側面8404の幅方向に延在し底面8402から離れた側面8404の箇所に開口している。
より詳細には、第1の開口8802は、側面8404の幅方向に延在する基部8802Aと、基部8802Aに接続され上方に凸状に延在する凸部8802Bとで構成されている。
第2の開口8804は、側面8404の幅方向へ沿った長さが第1の開口8802よりも短い長さで形成され第1の開口8802寄りの成形材料供給路86部分を第1の開口8802の下方に位置する側面8404箇所と底面8402箇所とにわたって開放するように側面8404と底面8402とにわたって開口している。
より詳細には、第2の開口8804は、第1の開口8802寄りの成形材料供給路86部分を、基部8802Aの延在方向の中間部の下方に位置する側面8404箇所と底面8402箇所とにわたって開放するように側面8404と底面8402とにわたって開口している。
なお、図9において符号8810は、ダイス84をガン本体82に取着するためのボルト挿通孔を示している。
以上の構成からなるダイス84を用い、ダイス84を複層ガラスパネル100の面上でグレージングガスケット110を延在形成する箇所に沿って水平方向に移動させると、図10に矢印Aで示すように、第1の開口8802から成形材料が複層ガラスパネル100の面上に水平方向から鉛直方向に傾けた斜め方向に押し出され、同時に、図10に矢印Bで示すように、第2の開口8804から成形材料を押し出す方向よりも鉛直方向に傾けた方向から複層ガラスパネル100の面に向けて押し出される。
すなわち、第2の開口8804から成形材料が複層ガラスパネル100の面に向けて圧力が掛けられた状態で押し出されるので、接着層110Dにより下部110Cを介してグレージングガスケット110を複層ガラスパネル100の面上に確実に取着することができる。
したがって、複層ガラスパネル100の角部で塗布ガン405、505が90度の範囲で旋回しても、また、塗布ガン405、505が高速移動された場合でも、グレージングガスケット110を複層ガラスパネル100の面上に確実に取着でき、グレージングガスケット110の浮き上がりを防止できる。
そのため、サッシ組み込みの際に、キチンと嵌らず、浮き上がったグレージングガスケット110の部分がサッシに引っかかり、グレージングガスケット110を剥がしてしまうなどの不具合を解消し、サッシの組み込みの作業効率を格段と高める上で有利となる。
なお、実施の形態では、成形材料と接着剤とを2層としてダイス84に供給した場合について説明したが、接着剤を予め塗布しておき、その後、成形材料を塗布するようにしてもよい。
本発明にかかる複層ガラスパネルのグレージングガスケット110成形方法を適用したグレージングガスケット110成形装置の全体の構成図である。 図1を矢印A方向から見たグレージングガスケット110成形装置の側面図である。 本発明の実施の形態における第1塗布機構と複層ガラスパネルとの位置関係及びグレージングガスケット110成形時の動作説明用平面図である。 図3に示す第1塗布機構と複層ガラスパネルを正面から見た正面図である。 本発明の実施の形態における第2塗布機構と複層ガラスパネルとの位置関係及びグレージングガスケット110成形時の動作説明用平面図である。 図3に示す第2塗布機構と複層ガラスパネルを正面から見た正面図である。 グレージングガスケットが形成された複層ガラスパネルの平面図である。 複層ガラスパネルの角部の斜視図である。 ダイスの説明図で、(A)は平面図、(B)は側面図、(C)は(A)のCC断面図である。 成形材料塗布時のガン本体およびダイスの断面図である。 成形材料塗布時のダイスと成形材料の斜視図である。 従来におけるグレージングガスケット110成形時の動作説明用斜視図である。
符号の説明
20……第1ワークテーブル、30……第2ワークテーブル、40……第1塗布機構、402……第1Y軸走行体、403……第1X軸走行体、404……第1Z軸走行体、405……第1塗布ガン、50……第2塗布機構、502……第2Y軸走行体、503……第2X軸走行体、504……第2Z軸走行体、505……第2塗布ガン、60……反転機構、601……回転軸、602……保持部、70……第1移送機構、80……第2移送機構、82……ガン本体、84……ダイス、86……成形材料供給路、88……押出口、100……複層ガラスパネル、100a,100b……周縁部、110……グレージングガスケット110。

Claims (11)

  1. 複層ガラスパネルの周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形するグレージングガスケット成形方法であって、
    前記複層ガラスパネルを該複層ガラスパネルの一方の面が上方を向くように第1ワークテーブルに載置し、
    前記第1ワークテーブル上に載置された前記複層ガラスパネルの一方の面の周縁部に沿い第1塗布ガンを移動しながら成形材料を吐出し当該周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形し、
    前記第1塗布ガンでグレージングガスケットを成形した後の前記複層ガラスパネルをグレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転して第2ワークテーブルに載置し、
    前記第2ワークテーブル上に載置された前記複層ガラスパネルの他方の面の周縁部に沿い第2塗布ガンを移動しながら成形材料を吐出し当該周縁部の全長に亘り塗布してグレージングガスケットを成形する、
    ことを特徴とする複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法。
  2. 前記一方の面に成形されたグレージングガスケットは、前記反転される間に固化されることを特徴とする請求項1記載の複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形方法。
  3. 複層ガラスパネルの周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形するグレージングガスケット成形装置であって、
    前記複層ガラスパネルがその一方の面が上方を向くように載置される第1ワークテーブルと、
    前記複層ガラスパネルがその他方の面が上方を向くように載置される第2ワークテーブルと、
    前記第1ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルの一方の面の周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形する第1塗布機構と、
    前記第1塗布機構によりグレージングガスケットが成形された後の複層ガラスパネルを前記第1ワークテーブルから移送し反転して前記第2ワークテーブルに載置する移送機構と、
    前記第2ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルの他方の面の周縁部に成形材料を塗布してグレージングガスケットを成形する第2塗布機構と、
    を備えることを特徴とする複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形装置。
  4. 前記移送機構は、前記第1塗布機構によりグレージングガスケットが成形された後の複層ガラスパネルをグレージングガスケットが成形されていない他方の面が上方を向くように反転する反転機構と、前記第1塗布手段によりグレージングガスケットが成形された後の前記複層ガラスパネルを前記第1ワークテーブルから前記反転機構へ移送する第1移送機構と、前記反転機構で反転された後の前記複層ガラスパネルを該反転機構から前記第2ワークテーブルへ移送する第2移送機構とを含んで構成されていることを特徴とする請求項3記載の複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形装置。
  5. 前記反転機構は、回転軸と、前記回転軸に該回転軸の周方向に間隔をおいて該回転軸の半径方向外方に延在し前記複層ガラスパネルを1枚ずつ保持する複数の保持部とを備えることを特徴とする請求項4記載の複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形装置。
  6. 前記複層ガラスパネルは第1ワークテーブルに水平に載置され、
    前記第1ワークテーブルは、該第1ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルをその面に沿った一方向に移動可能に設けられ、
    前記第1塗布機構は、前記第1ワークテーブル上の前記複層ガラスパネルの上方に該複層ガラスパネルの前記移動方向と同一の方向に移動される第1Y軸走行体と、水平面内で前記第1Y軸走行体に該第1Y軸走行体の移動方向と直交する方向に移動する第1X軸走行体と、鉛直面内で前記第1X軸走行体に該第1X軸走行体の移動方向及び前記第1Y軸走行体の移動方向と直交する方向に移動する第1Z軸走行体と、前記第1Z軸走行体に該第1Z軸走行体のZ軸を中心にして回転可能に設けられ前記複層ガラスパネルの一方の面の周縁部の全長に亘り成形材料を塗布する第1塗布ガンを備えることを特徴とする請求項3記載の複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形装置。
  7. 前記複層ガラスパネルは第2ワークテーブルに水平に載置され、
    前記第2ワークテーブルは、該第2ワークテーブルに載置された前記複層ガラスパネルをその面に沿った一方向に移動可能に設けられ、
    前記第2塗布機構は、前記第2ワークテーブル上の前記複層ガラスパネルの上方に該複層ガラスパネルの前記移動方向と同一の方向に移動される第2Y軸走行体と、水平面内で前記第2Y軸走行体に該第2Y軸走行体の移動方向と直交する方向に移動する第2X軸走行体と、鉛直面内で前記第2X軸走行体に該第2X軸走行体の移動方向及び前記第2Y軸走行体の移動方向と直交する方向に移動する第2Z軸走行体と、前記第2Z軸走行体に該第2Z軸走行体のZ軸を中心にして回転可能に設けられ前記複層ガラスパネルの他方の面の周縁部の全長に亘り成形材料を塗布する第2塗布ガンを備えることを特徴とする請求項3記載の複層ガラスパネルのグレージングガスケット成形装置。
  8. 成形材料供給路とこの成形材料供給路に接続された押出口とを有し、水平に置かれたガラス板の面上で水平方向に移動されつつ前記押出口から前記面上に溶融状態の成形材料を押し出し前記面上にグレージングガスケットを延在形成するグレージングガスケット形成用ダイスであって、
    前記ダイスは、前記面に臨む底面と、この底面から起立する高さとこの高さと直交する幅を有する側面を有し、
    前記押出口は、前記側面の幅方向に延在し前記底面から離れた前記側面の箇所に開口する第1の開口と、前記側面の幅方向へ沿った長さが前記第1の開口よりも短い長さで形成され前記第1の開口寄りの前記成形材料供給路部分を前記第1の開口の下方に位置する前記側面箇所と前記底面箇所とにわたって開放するように前記側面と前記底面とにわたって開口する第2の開口とで構成されている、
    ことを特徴とするグレージングガスケット形成用ダイス。
  9. 前記第1の開口は、前記側面の幅方向に延在する基部と、前記基部に接続され上方に凸状に延在する凸部とで構成され、
    前記第2の開口は、前記基部の延在方向の中間部の下方に位置する前記側面箇所と前記底面箇所とにわたって開放するように前記側面と前記底面とにわたって開口している、
    請求項8記載のグレージングガスケット形成用ダイス。
  10. 断面が水平方向に延在する基部と、前記基部に接続され上方に凸状に延在する凸部と、前記基部の延在方向の中間部に下方に膨出された下部とを有するグレージングガスケットを、水平に置かれたガラス板の面上に溶融状態の成形材料を押し出すことで延在形成するグレージングガスケットの形成方法であって、
    成形材料供給路とこの成形材料供給路に接続された押出口とを有するグレージングガスケット形成用のダイスを設け、
    前記ダイスは、前記面に臨む底面と、この底面から起立する高さとこの高さと直交する幅を有する側面を有し、
    前記押出口を、前記側面の幅方向に延在し前記底面から離れた前記側面の箇所に開口する第1の開口と、前記側面の幅方向へ沿った長さが前記第1の開口よりも短い長さで形成され前記第1の開口寄りの前記成形材料供給路部分を前記第1の開口の下方に位置する前記側面箇所と前記底面箇所とにわたって開放するように前記側面と前記底面とにわたって開口する第2の開口とで構成し、
    前記ダイスを前記ガラス板の面上で前記グレージングガスケットを延在形成する箇所に沿って水平方向に移動させ、
    前記ダイスの移動時に、前記第1の開口から前記成形材料を前記ガラス板の面上に水平方向から鉛直方向に傾けた斜め方向に押し出すと共に、前記第2の開口から前記成形材料を前記押し出す方向よりも鉛直方向に傾けた方向から前記ガラス板の面に向けて押し出すようにした、
    ことを特徴とするグレージングガスケットの形成方法。
  11. 前記第2の開口に対応する前記成形材料供給路の箇所には、下側に接着剤が、その上に前記成形材料が位置した状態でそれら接着剤と成形材料が供給される、
    ことを特徴とする請求項10記載のグレージングガスケットの形成方法。
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