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JP4410029B2 - 繊維製品 - Google Patents

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Description

本発明は、有機繊維からなり少なくとも1面に撥水剤が付着してなる織編物であって、ソフトな風合いを損なわずかつぬれ感の少ない織編物およびかかる織編物を用いてなる繊維製品に関するものである。
従来、ぬれ感の少ない織編物としては、布帛の表面層を疎水性繊維で構成し、一方裏面層を親水性繊維で構成した多層構造布帛(例えば特許文献1参照)や、生地全体を撥水加工した後に、裏面をオゾン処理して吸水性を付与したもの(例えば特許文献2参照)などが提案されている。これらは、裏面に吸水性を付与することによりぬれ感の減少を狙ったものであるが、裏面に汗が残留するためぬれ感が十分には減少しないという問題があった。
また特許文献3では、織編物の片面に撥水剤を縦横格子状や線状などの模様状に塗布し、肌側裏面における汗の拡散を防止した、ぬれ感の少ない織編物が提案されている。しかしながら、撥水剤を縦横格子状や線状などの模様状に塗布するとぬれ感は低減できるものの、塗布された撥水剤によりソフトな風合いが損なわれるという問題があった。
特開平10−25642号公報 特開平5−287674号公報 特開平7−42075号公報
本発明は、上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、ソフトな風合いを損なわずぬれ感の少ない織編物およびかかる織編物を用いてなる繊維製品を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、有機繊維からなる織編物に、少なくとも多角形が角部で連続する部分を有するパターンで撥水剤を塗布することにより、所望のソフトな風合いを損なわずぬれ感の少ない織編物が得られることを見出し、さらに鋭意検討を重ねることにより本発明に想到した。
かくして、本発明によれば「ポリエステル繊維からなり、親水化処理が施された織編物の少なくとも一面に、少なくとも多角形が角部で連続する部分を有しかつ該多角形の一辺の長さが0.7〜1.5mmの範囲内であるパターンで撥水剤が付着してなるぬれ感の少ない織編物を用いてなることを特徴とする、スポーツ衣料、インナー衣料、紳士衣料、および婦人衣料の群より選ばれるいずれかの繊維製品。」が提供される。
その際、撥水剤が織編物の片面にのみ付着していることが好ましい。また、多角形としては、四角形または三角形が好ましい。さらに、撥水剤の付着パターンにおいて、塗布部の面積比率が30〜85%の範囲内であることが好ましい。
本発明の織編物において、織編物の厚みが0.4〜1.5mmの範囲内であることが好ましい。さらに、単糸断面形状が異型断面の有機繊維が織編物に含まれると吸水性が向上し好ましい。また、単糸繊維表面にボイドおよび/またはクラックを有する有機繊維が織編物に含まれていてもよい
本発明によれば、ソフトな風合いを損なわずかつぬれ感の少ない織編物およびかかる織編物を用いてなる繊維製品が得られる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の織編物は有機繊維で構成され、織編物の少なくとも一面に、少なくとも多角形が角部で連続する部分を有するパターンで撥水剤が付着している。ここで、撥水剤は織編物の両面に付着していてもよいが、片面だけに付着していることが好ましい。片面だけに付着させ、該面を裏面、すなわち織編物を衣料に使用した際に人体の肌側となる面とすることにより、発汗時に汗をすばやく吸収し外気側の面に拡散するため速乾性も得られる。また、撥水剤が片面だけに付着していると、ソフトな風合いも損なわれにくく好ましい。なお、撥水剤の織編物の厚さ方向への浸透度合は、撥水剤が付与された面から厚さの1/2以下(より好ましくは1/5以下)であることが好ましい。
また、少なくとも多角形が角部で連続する部分を有するパターンとは、多角形が四角形の場合を図1に模式的に示すように、多角形同士がその角部で接触している個所を有するパターンである。このように、多角形が角部で経方向および緯方向に連続していると、汗等の水は島状の非撥水部を通して、厚み方向に拡散する。その結果、撥水剤が付与された面には水がほとんど残らないので、ぬれ感は低減される。同時に、多角形同士が角部で点接触しているので、ソフトな風合いが損なわれるおそれがない。一方、図2に模式的に示す従来の縦横格子状パターンで撥水剤が付着していると、ぬれ感は低減できるもののソフトな風合いが損なわれるため好ましくない。
ここで、多角形としては、四角形または三角形が好ましい。また、多角形のサイズとしては、多角形の一辺の長さが0.5〜2.0mm(より好ましくは0.7〜1.5mm)の範囲内であることが好ましい。該長さが0.5mmよりも小さくても、逆に2.0mmよりも大きくても、吸水性が低下するため十分にぬれ感を低減できないおそれがある。
前記撥水剤の付着パターンにおいて、塗布部の面積比率は、30〜85%(より好ましくは40〜70%)の範囲内であることが好ましい。該塗布部面積比率が30%よりも小さいと、吸水時に水が面方向にひろがり、ぬれ感を十分低減できないおそれがある。逆に、該塗布部面積比率が85%よりも大きいと、吸水性が低下するだけでなく、ソフトな風合いを損なうおそれがある。
前記塗布部面積比率は下記式で示されるものである。
塗布部面積比率(%)=(塗布部面積)/((塗布部面積)+(非塗布部面積))×100
なお、前記パターンにおいて、少なくとも多角形同士が角部でつながっている個所があればよく、多角形の全個数のうち30%以上(好ましくは50%以上)の多角形が他の多角形と角部でつながっていることが好ましい。また、多角形もほぼ多角形の形状をしておればよく、多角形の辺が曲線になっていてもさしつかえない。
本発明において、織編物の厚みが0.4〜1.5mmであることが好ましい。該厚みが0.4mmよりも小さいと、十分な吸水性が得られず十分にぬれ感を低減できないおそれがある。逆に該厚みが1.5mmより大きいとソフトな風合いが損なわれるおそれがある。なお、織物については、その厚さをJIS L 1096−1998、6.5の厚さ測定法により、編物については、その厚さをJIS L 1018−1998、6.5の厚さ測定法により測定するものとする。
本発明の織編物を構成する有機繊維としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリプロピレン等の合成繊維、レーヨンなどの再生繊維、綿、ウール、絹などの天然繊維、これらを複合したものなどが例示される。なかでも、速乾性の点でポリエステル繊維が好ましく例示される。ポリエステル繊維はジカルボン酸成分とジグリコール成分とから製造される。ジカルボン酸成分としては、主としてテレフタル酸が用いられることが好ましく、ジグリコール成分としては主としてエチレングリコール、トリメチレングリコール及びテトラメチレングリコールから選ばれた1種以上のアルキレングリコールを用いることが好ましい。また、ポリエステル樹脂には、前記ジカルボン酸成分及びグリコール成分の他に第3成分を含んでいてもよい。該第3成分としては、カチオン染料可染性アニオン成分、例えば、ナトリウムスルホイソフタル酸;テレフタル酸以外のジカルボン酸、例えばイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸;及びアルキレングリコール以外のグリコール化合物、例えばジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールスルフォンの1種以上を用いることができる。さらには、ポリ乳酸などの生分解性を有するポリエステル繊維でもよい。
繊維を形成する樹脂中には、必要に応じて、艶消し剤(二酸化チタン)、微細孔形成剤(有機スルホン酸金属塩)、着色防止剤、熱安定剤、難燃剤(三酸化二アンチモン)、蛍光増白剤、着色顔料、帯電防止剤(スルホン酸金属塩)、吸湿剤(ポリオキシアルキレングリコール)、抗菌剤、その他の無機粒子の1種以上が含まれていてもよい。なかでも、微細孔形成剤を含む繊維を用いて織編物を織編成した後、繊維表面に微細孔を形成すると吸水性が向上するのでぬれ感を十分に低減することができ好ましい。
繊維の形状としては、短繊維でもよいし長繊維(マルチフィラメント)でもよいが、吸水性の点で長繊維であることが好ましい。さらには、通常の仮撚捲縮加工が施された仮撚捲縮加工糸や2種以上の構成糸条を空気混繊加工や複合仮撚加工させた複合糸であってもよい。
有機繊維の単糸繊維繊度、総繊度、単糸数は、単糸繊維繊度0.5〜5.0dtex、総繊度30〜300dtex、単糸数30〜200本の範囲であることが好ましい。また、単糸繊維の断面形状には制限はなく、通常の円形断面のほかに三角、扁平、くびれ付扁平、十字形、六様形、あるいは中空形などの異型断面形状であってもよい。特に、図3に模式的に示すようなくびれ付扁平断面形状を採用すると、吸水性が向上するので、ぬれ感を十分低減することができ好ましい。
本発明の織編物は以下の製造方法により製造することができる。
まず、前記の有機繊維を用いて織編物を織編成する。ここで、織編物の織編組織は特に限定されないが、0.4〜1.5mmの厚みを得る上で、例えば、織物では、一般に経二重組織、緯二重組織、二重組織、重ね組織などと称される二層構造織物が好適に例示される。また、編物では、2枚筬または3枚筬を用いた、ハーフ組織、ハーフベース組織、サテン組織などが好適に例示される。
また、織編物の密度としては、吸水性の点で高密度のほうが好ましく、経緯とも100〜200本/2.54cmの範囲内であることが好ましい。織編物の密度が該範囲よりも小さいと十分な吸水性が得られないおそれがある。逆に、織編物の密度が該範囲より大きいと製編織性が困難となるおそれがある。
次いで、前記織編物に必要に応じて、染色仕上げ加工や親水化加工(吸水加工)を施した後、市松格子状パターンで撥水剤を付着させる。
ここで、撥水剤としては、特に限定されず、フッ素系、シリコン系、ワックス系などの撥水剤が例示される。また、撥水剤をバインダー樹脂とともに織編物に付着させることが、撥水性の耐久性を高める上で好ましい。かかる撥水剤としては、繊維との接触角が90度以下(好ましくは70度以下、さらに好ましくは50度以下)のものが好適である。該接触角が小さい程ぬれ性がよいため、バインダー樹脂が単糸繊維表面に均一に皮膜する。その結果、撥水性の耐久性が向上するだけでなく織編物のソフトな風合いが損なわれることがない。繊維との接触角が90度以下のバインダー樹脂としては、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル系樹脂などが例示される。
また、撥水剤とバインダー樹脂の織編物に対する付着量としては、各々樹脂固形分重量基準で、撥水剤0.01〜40g/m(より好ましくは1〜10g/m)、バインダー樹脂0.01〜40g/m(より好ましくは1〜10g/m)の範囲が適当である。
前記の撥水剤とバインダー樹脂とは、通常両者の配合組成物として織編物に付与される。その際、かかる配合組成物は水系、溶剤系のいずれで構成してもよいが、加工工程の作業環境上水系の方が好ましい。なお、溶剤としては、トルエン、イソプロピルアルコール、ジメチルホルムアミド、メチエチルケトン、酢酸エチルなどが例示される。この配合組成物には、エポキシ系などの架橋剤を併用してもよい。さらに、織編物に対する付着性を向上させる等の目的で適当な添加剤をさらに配合してもよい。
前記の撥水剤、または撥水剤とバインダー樹脂とを織編物に付着させる方法としては、例えばグラビアロール法、キスロール法、泡加工法、ロータリスクリーン捺染法、フラットスクリーン法、ローラー捺染法等が例示される。また、撥水剤の塗布に際しては、撥水剤が織編物の反対面までは浸透しないよう、かつ撥水剤が付与された面において隣接する撥水性部分(多角形)の辺と辺とが接触しないように、撥水剤を含む配合組成物の粘度、スキージ等による織編物への付与圧力、捺染速度を適宜調整する必要がある。なお、前述のように、撥水剤を織編物の両面に付与してもよいが、織編物の片面にのみ付与することが好ましい。また、前述のように撥水剤の織編物の厚さ方向への浸透度合は、撥水剤が付与された面から厚さの1/2以下(より好ましくは1/5以下)であることが好ましい。
かくして得られた織編物において、撥水剤が、多角形が角部で連続するパターンで付着しているので、汗等の水は島状の非撥水部を通して、すみやかに厚み方向に拡散する。その結果、撥水剤が付与された面には水がほとんど残らないので、ぬれ感は低減される。同時に厚さ方向に拡散した水はすぐ蒸発するので速乾効果も得られる。また、多角形同士が角部で点接触しているので、縦横格子状や線状などの従来のパターンに比べてソフトな風合いが得られる。
本発明の織編物は、スポーツ衣料、インナー衣料、紳士衣料、婦人衣料などの繊維製品として好適に使用することができる。
なお、本発明の織編物には、必要に応じて通常のアルカリ減量加工が施されてもよい。さらには、常法の起毛加工、紫外線遮蔽あるいは、抗菌剤、消臭剤、防虫剤、蓄光剤、再帰反射剤、マイナスイオン発生剤等の機能を付与する各種加工を付加適用してもよい。
以下、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。なお、実施例中の各物性は下記の方法により測定したものである。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(1)ぬれ感
まず、アクリル板上に水0.3ccをおき、10cm四角に裁断した織編物をその上にのせ、2.9mN/cm(0.3gf/cm)の荷重をかけながら30秒間織編物に十分吸水させた後、男女各5名ずつ計10名のパネラー上腕部にその吸水させた織編物をのせ、ぬれ感の官能評価を行った。評価は、ぬれ感の点で極少(最良)、少、中、大の4段階に評価した。なお、アクリル板上においた0.3mlの水量は、10cm角の布帛全面にぬれ拡がるに十分な量であった。
(2)乾燥性
まず、10cm四角に裁断した織編物の初期質量(A)を測定し、その織編物を32℃一定の水平に置かれた恒温板上にのせ、織編物裏面から定量ポンプで0.2cc/分の速度で10分間送水し、布帛に過剰な水分を与える。10分後に送水を停止し、この時の織編物質量(B)を測定し、32℃一定の恒温室に間放置する。10分間の放置後、再び織編物質量(C)を測定し、以下の式によって乾燥性の評価を行った。
乾燥性(%)=((B−C)/(B−A))×100
なお、これで表される乾燥性は0〜100までの値であり、数値が大きいほどより乾燥性が高いことを表す。ここに示した乾燥性評価法は、運動開始と共に発汗し始め、運動終了後発汗が止まることを想定した実験系評価法であり、織編物に吸水される汗量が200g/m・hr程度の運動を1時間行い、その後10分間休息したことを想定したものである。布帛に吸水される汗量が200g/m・hr程度の運動とは、バスケットボールやテニス、ランニング等の運動を1時間程度真剣に行ったと考えれば良く、通常市販の綿Tシャツを上衣に着用していた場合、綿Tシャツは汗でぐっしょりぬれた状態となる。
(3)吸水性
JIS L1018A法(滴下法)の吸水速度に関する試験方法に準じて測定した。水平な試料面に滴下された1滴の水滴が吸収される時間を示した。
(4)洗濯耐久性
通常の家庭洗濯機で洗濯を行い、初期の性能から半減した際の洗濯回数を評価した。
(5)織編物の風合い
30cm四角の織編物を男女各5名ずつ計10名のパネラーが目隠しした状態で官能評価を行った。ソフト性の点から、ソフト(最良)、ややソフト、ややかたい、かたいの4段階に評価した。
(6)厚み
織物については、その厚さをJIS L 1096−1998、6.5の厚さ測定法により、編物については、その厚さをJIS L 1018−1998、6.5の厚さ測定法により測定する。
(7)接触角
接触角測定装置(エルマ販売(株)製)により、バインダー樹脂と通常のポリエチレンテレフタレート繊維との接触角を測定した。
[実施例1]
経糸として、総繊度190dtex/48filの通常のポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸、緯糸として、総繊度190dtex/48filの通常のポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸(1:1使い)を用い、緯二重織物(生機の経糸密度100本/2.54cm、生機の緯糸密度160本/2.54cm)を織成した後、80℃で精錬後、130℃30分間通常の染色加工を施し、親水剤(高松油脂(株)製SR−1000)を5%owf用いて130℃30分間親水化処理を行い、乾燥、セットを行った。
次いで、該織物の片面に、下記の処方からなる処理液を約15g/mの塗布量となるよう、図1に示す市松格子状パターン(四角形のサイズ1mm×1mm、塗布部面積比率50%)でグラビア転写方式にて塗布し、その後、120℃で乾燥した後、160℃で45秒の乾熱処理を行い、織物を得た。
[処理液の組成]
・水 91.6重量%
・ フッ素系撥水剤 8重量%
(旭硝子(株)製「アサヒガードAG710」)
・ メラミン系バインダー樹脂 0.3重量%
(住友化学(株)製「スミテックス レジンM−3」 接触角67.5度)
・ 触媒 0.1重量%
(スミテックス アクセレーター ACX)
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感中〜少、吸水性1.4秒、乾燥性72%、洗濯耐久性30回、風合いややかたいであった。
[実施例2]
実施例1において、緯糸として、微細孔形成剤として3−カルボメトキシ・ベンゼンスルホン酸Na−5−カルボン酸Na(テレフタル酸ジメチルに対して1.3モル%)を含むポリエチレンテレフタレートからなる総繊度190dtex/48filの仮撚捲縮加工糸(1:1使い)に変更し、染色加工の直前に、濃度35g/リットルの水酸化ナトリウム水溶液中(温度95℃)でアルカリ減量加工することにより単糸繊維表面に深さ約0.01〜10μmの凹凸を形成すること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感極少、吸水性0.3秒、乾燥性89%、洗濯耐久性50回、風合いソフトであった。
[実施例3]
実施例1において、緯糸として、単糸繊維の横断面形状が図3に示すような四つ山扁平形状を有する、総繊度190dtex/48filの通常のポリエチレンテレフタレート仮撚捲縮加工糸を用いること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感極少、吸水性0.4秒、乾燥性86%、洗濯耐久性45回、風合いソフトであった。
[実施例4]
実施例1において、市松格子状パターンの四角形のサイズを0.4mm×0.4mmに変更すること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感中、吸水性1.5秒、乾燥性42%、洗濯耐久性5回、風合いややかたいであった。
[実施例5]
実施例1において、市松格子状パターンの四角形のサイズを3mm×3mm(塗布部面積比率50%)に変更すること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感中、吸水性1.8秒、乾燥性43%、洗濯耐久性5回、風合いややかたいであった。
[比較例1]
実施例1において、撥水剤の付着パターンを図2に示す縦横格子状(撥水部の巾1mm、非撥水部の巾2mm、塗布部面積比率50%)に変更すること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感中〜少、吸水性1.4秒、乾燥性72%、洗濯耐久性30回、風合いかたいであった。
[比較例2]
実施例1において、撥水剤の付着パターンをドット状(ドットの直径1mm、ドット同士は距離1mmをあけて非連続、塗布部面積比率50%)に変更すること以外は実施例1と同様にした。
得られた織物において、経糸密度140本/2.54cm、生機の緯糸密度180本/2.54cm、厚み0.5mm、ぬれ感大、吸水性1.0秒、乾燥性35%、洗濯耐久性5回、風合いかたいであった。
本発明によれば、ソフトな風合いを損なわずぬれ感の少ない織編物およびかかる織編物を用いてなるスポーツ衣料、インナー衣料、紳士衣料、婦人衣料などの繊維製品が提供され、その工業的価値は極めて大である。
本発明において、採用することのできる撥水剤付着パターンの一例(四角形が角部で連続するパターン)を模式的に示すものであり、黒塗部が撥水部である。 従来の縦横格子状パターンを模式的に示すものであり、黒塗部が撥水部である。 本発明において、採用することのできる単糸繊維の横断面形状の一例(四つ山扁平形状)を模式的に示すものである。

Claims (7)

  1. ポリエステル繊維からなり、親水化処理が施された織編物の少なくとも一面に、少なくとも多角形が角部で連続する部分を有しかつ該多角形の一辺の長さが0.7〜1.5mmの範囲内であるパターンで撥水剤が付着してなるぬれ感の少ない織編物を用いてなることを特徴とする、スポーツ衣料、インナー衣料、紳士衣料、および婦人衣料からなる群より選ばれるいずれかの繊維製品
  2. 撥水剤が織編物の片面にのみ付着してなる請求項1に記載の繊維製品
  3. 多角形が四角形または三角形である請求項1または請求項2に記載の繊維製品
  4. 撥水剤の付着パターンにおいて、塗布部の面積比率が30〜85%の範囲内である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維製品
  5. 織編物の厚みが0.4〜1.5mmの範囲内である請求項1〜4のいずれかに記載の繊維製品
  6. 織編物に、単糸断面形状が異型断面の有機繊維が含まれる請求項1〜5のいずれかに記載の繊維製品
  7. 織編物に、単糸繊維表面にボイドおよび/またはクラックを有する有機繊維が含まれる請求項1〜6のいずれかに記載の繊維製品
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