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JP4409504B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低損失の石英系光ファイバを製造する方法に関する。本発明により製造される光ファイバは、光通信分野等で用いられる光伝送用ファイバなどとして好適に用いられる。
近年、光ファイバの損失低減のための検討が盛んに行われている。光ファイバの損失を低減するための方法として、これまでは主に、光ファイバの線引き工程で光ファイバ母材加熱溶融後の冷却過程において、光ファイバ裸線を徐冷し、光ファイバ損失成分の中で、レーリ散乱を下げることで、全損失を低減させる方法が一般的に行われている。
一方、線引き工程においては、生産性の向上の観点から、線引き速度が増加する傾向にある。このように高速紡糸になると、限られた高さの紡糸タワー(光ファイバ製造用建築物)の中で光ファイバ裸線に被覆(コーティング)を施すために、光ファイバ裸線をコーティング可能な温度まで冷却筒にて急冷させる必要がある。しかし、光ファイバ温度が高温時に急冷を開始すると、光ファイバ伝送損失が悪化してしまう。
よって、製造される光ファイバの伝送損失を低減し、生産性を確保するために、主に、光ファイバ母材の線引き工程において、光ファイバ裸線徐冷方法の最適化が種々検討されており、これまでに例えば、特許文献1〜3のような提案がなされている。
特許文献1には、プリフォームを溶融紡糸して光ファイバとする線引方法において、溶融紡糸炉の直下に光ファイバを通る炉心管を有する加熱炉(徐冷炉)を設置して光ファイバを加熱しつつ線引きし、かつ炉心管内の雰囲気を不活性ガス雰囲気、酸素ガスを含む雰囲気または水素ガスを含む雰囲気のいずれかの雰囲気とする光ファイバの線引き方法が開示されている。この線引き方法では、加熱炉内の温度を500〜1500℃とし、また加熱炉に導入される光ファイバ温度を500〜1500℃とし、徐冷時間は0.1〜10秒となるように設定している。
特許文献2には、光ファイバ母材を加熱線引きし、線引きされた光ファイバを樹脂により被覆する光ファイバの製造方法であって、前記樹脂を被覆する前の光ファイバにおいて温度が1300〜1700℃となる部分のうち、前記光ファイバの温度差が50℃以上となる区間を1000℃/秒以下の冷却速度にて冷却することを特徴とする光ファイバの製造方法が開示されている。
特許文献3には、光ファイバ母材の端部を加熱炉で加熱溶融して形成される溶融変形部の先端に張力を加えて線引きする光ファイバの線引き方法であって、該加熱炉内にある、前記溶融変形部を徐冷するに当り、溶融変形部の最も低い冷却速度を4000℃/s以下とすることを特徴とする光ファイバの線引き方法が開示されている。
特開平4−59631号公報 特開2000−335933号公報 特開2003−335545号公報
しかしながら、本発明者らが前記従来技術について鋭意検討した結果、次のような問題が生じることがわかった。
より伝送損失を低減させることを目的として、徐冷温度を上昇し、徐冷時間を長くすると、得られた光ファイバ素線の損失が逆に増加する現象が見られる。カットバック法による損失測定結果を図1に示すが、これから、波長1200nm以上の波長域にて、損失が増加していることがわかる。この現象は、光ファイバ母材の製造バラツキや長手方向の変化によって変化するため、安定した伝送損失の光ファイバ素線を得ることができない。
この損失増加の原因として、図2に、酸素分子の吸収、及び図3に、図1より得られる損失の計算値から実測値を差し引いた差分の波形を示す。これら波形を比較すると、非常に良く似ていることから、損失増加の原因は、酸素分子の吸収であることが推測される。
本発明は、前記事情に鑑みてなされ、低損失の光ファイバを安定して製造することが可能な製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、石英ガラスの微粒子を堆積させて得られた石英ガラス多孔質体を脱水焼結して光ファイバ母材を作製する母材作製工程と、得られた光ファイバ母材を線引きして光ファイバを作製する線引き工程とを有する光ファイバの製造方法において、前記母材作製工程は、酸素の存在しない雰囲気中で石英ガラス多孔質体を脱水焼結し、母材全体にわたり残留OH濃度が5ppm以下である光ファイバ母材を作製し、前記線引き工程は、光ファイバ母材を線引きして得られた光ファイバ裸線を、その温度が1200〜1500℃の領域に対して1200〜1500℃の徐冷温度範囲で徐冷することを特徴とする光ファイバの製造方法を提供する。
本発明の光ファイバの製造方法において、前記線引き工程において光ファイバ裸線を徐冷する際に、炉内温度を1200〜1500℃の範囲とした徐冷炉内に光ファイバ裸線を通過させて徐冷を行うことが好ましい。
前記製造方法において、光ファイバ裸線通過方向に沿って温度勾配が設けられている徐冷炉を用いて徐冷を行うことが好ましい。
本発明の光ファイバの製造方法において、前記母材作製工程での母材焼結前に、脱水剤を用いて石英ガラス多孔質体を脱水する工程を行うことが好ましい。
前記製造方法において、前記脱水剤が、塩素ガス又は塩化チオニールであることが好ましい。
本発明の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバの製造工程を最適化することで、レーリ散乱低減のために徐冷紡糸を行っても、酸素分子による損失増加の心配がなく、安定して光ファイバ素線を製造することができる。
また、光ファイバ徐冷温度域と徐冷炉の設定温度域とを一致させることで、効率よくレーリ散乱を下げながら、酸素分子の熱乖離、拡散及び溶存を防ぐことができる。
さらに徐冷炉の設定温度に温度勾配をつけることで、より効率よくレーリ散乱を下げながら、酸素分子の熱乖離、拡散及び溶存を防ぐことができる。
また、酸素分子による損失増加が生じないため、伝送損失の低い低損失な光ファイバ素線を得ることができる。
石英ガラスの微粒子を堆積させて得られた石英ガラス多孔質体を焼結して光ファイバ母材を作製し、次に、得られた光ファイバ母材を線引きして光ファイバを作製する際、レーリ散乱を低減させることを目的として、前述した従来技術に記載された方法によって、線引き工程における光ファイバ母材加熱溶融後の冷却過程において徐冷を行うと、条件によっては酸素分子がガラス中に拡散、溶存して吸収損失が発生し、目的通りレーリ散乱を低減した光ファイバ素線を安定して得ることができない。
この酸素分子は、光ファイバ母材中に残留しているOH基や、酸素過多欠陥(NBOHCやPORなど)が多量に存在していると、線引き中の徐冷過程にて、OH基や酸素過多欠陥から熱乖離によって発生するものと推測される。さらに発生した酸素分子が徐冷過程にてガラス中に拡散し、最終的に酸素分子として溶存することで、吸収損失を生じさせていると推測される。
この現象を解決するために、光ファイバ母材製造工程にて、製造方法を最適化する必要がある。つまり、熱乖離によって酸素を発生させないために、OH基や、酸素過多欠陥の少ない母材組成にする。より具体的には、OH基を減少させるために、母材焼結前に塩素(Cl)や塩化チオニール(SOCl)を使用して脱水を行う。なお、塩素、酸素の作用は、どちらも同じ脱水作用であり、どちらを用いても効果は同じである。
また酸素過多欠陥を減少させるために、脱水焼結時に酸素を使用しない。また、酸素の代わりに、He、Ar等の不活性ガスを使用してもよい。また、脱水工程、焼結工程に分けて考えても良く、それぞれにおいて、酸素を使用しないで脱水剤を使用してもよいし、脱水工程にて酸素を使用しないで脱水剤にて脱水を行い、焼結工程にて、酸素のないHe雰囲気などで焼結を行ってもよい。脱水剤濃度や、脱水焼結時間等を最適化することで、得られる光ファイバ母材は、OH基がppmオーダー以下のものとなり、かつ、酸素過多欠陥の少ないガラス組成となる。または、線引き中にて酸素過多欠陥生成へ通じる酸素過多欠陥前駆体(例えば、SiOOHやSiOOSiなど)の少ないガラス組成でも良い。
この光ファイバ母材を使用し、線引き工程で徐冷紡糸を行う。光ファイバ裸線を徐冷する温度域は、1200〜1500℃の範囲とする。この温度範囲に徐冷炉を設置し、徐冷炉もファイバと同じく1200〜1500℃の温度範囲とする。また、この温度範囲全体、または、一部にて温度勾配をつけてもよい。こうすることで、レーリ散乱を効率よく低減しながら、微量に存在している酸素原子の熱乖離を現象させることや、発生した酸素分子の拡散を低減させること、および、そのまま酸素分子がガラスネットワーク中に溶存することを防ぐことができる。
一方、光ファイバ温度が1500℃を超える温度域においては、光ファイバ裸線の粘度が低く、徐冷過程において激しく延伸されるために、外径変動が発生し、線引きすることが難しいことに加え、たとえ線引きを行ったとしても、微量に存在している酸素原子の熱乖離の増加、拡散及び溶存の増加を招くことが推測されるため、好ましくない。
さらに、光ファイバ温度が1200℃未満の温度域においては、微量に存在している酸素原子の熱乖離の増加、拡散及び溶存の増加に関しては低減される方向であるが、レーリ散乱低減が難しくなる。つまり、レーリ散乱低下に要する時間が長くなり、線引き速度を極端に遅くする必要があり、生産性が悪くなり、現実的ではない。レーリ散乱は仮想温度に依存し、この仮想温度は、光ファイバ徐冷過程に依存する。仮想温度は、構造緩和時間に依存し、高温では構造緩和が速く、低温では遅くなる。
また、徐冷炉の温度を一定とした場合、設定温度が高温の場合には、レーリ散乱の低下速度は速いが、設定温度に応じた構造緩和しか起こらず、仮想温度が高止まりし、レーリ散乱も十分に下がらない。一方、低温の場合、上記のように構造緩和に時間がかかり、仮想温度低下に時間がかかる。そこで、徐冷炉温度に温度勾配をつけることで、仮想温度の低下速度を保ちつつ、かつ、仮想温度の低下の高止まりを防ぐことができるため、効率的にレーリ散乱を下げることができる。
以下、実施例により、本発明の効果を実証する。
[実施例1]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200〜1500℃の領域を、徐冷炉温度1200〜1500℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.175dB/kmであった。
[実施例2]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1300〜1400℃の領域を、徐冷炉温度1300〜1400℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.177dB/kmであった。
[実施例3]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1500℃を、徐冷炉温度1500℃の温度で温度一定にして線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.179dB/kmであった。
[実施例4]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200℃を、徐冷炉温度1200℃の温度で温度一定にして線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.180dB/kmであった。
[比較例1]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1600℃を、徐冷炉温度1600℃の温度で温度一定にして線引きしたところ、徐冷炉内で光ファイバ裸線の延伸が安定せず、光ファイバ素線を得ることができなかった。
[比較例2]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1100℃を、徐冷炉温度1100℃の温度で温度一定にして線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.188dB/kmであった。
[比較例3]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、徐冷を行わないで線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.189dB/kmであった。
[比較例4]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行ったが、脱水不足により、光ファイバ母材全体にわたる残留OH濃度の最大値が10ppmとなる母材が作製された。次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200〜1500℃の領域を、徐冷炉温度1200〜1500℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.203dB/kmであった。
[比較例5]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含む雰囲気で脱水焼結を行い、光ファイバ母材全体にわたって、残留OH濃度が5ppm以下となる母材を作製し、次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200〜1500℃の領域を、徐冷炉温度1200〜1500℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.198dB/kmであった。
[比較例6]
光ファイバ母材製造工程にて酸素を含む雰囲気で脱水焼結を行ったが、脱水不足により、光ファイバ母材全体にわたる残留OH濃度の最大値が10ppmとなる母材が作製された。次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200〜1500℃の領域を、徐冷炉温度1200〜1500℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.233dB/kmであった。
[比較例7]
光ファイバ母材製造工程にて脱水焼結を行わずに光ファイバ母材を作製した。得られた光ファイバ母材の全体にわたる残留OH濃度の最大値は400ppmであった。次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、光ファイバ温度域1200〜1500℃の領域を、徐冷炉温度1200〜1500℃の温度範囲で温度勾配をつけて線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.322dB/kmであった。
[比較例8]
光ファイバ母材製造工程にて脱水焼結を行わずに光ファイバ母材を作製した。得られた光ファイバ母材の全体にわたる残留OH濃度の最大値は400ppmであった。次いで、この母材を使用して、光ファイバ線引き工程にて、徐冷を行わないで線引きしたところ、得られた光ファイバ素線の1.55μm損失は、0.190dB/kmであった。
前述した実施例1〜4,比較例1〜8の結果を表1にまとめて記す。
Figure 0004409504
表1に示した結果から、次のことがわかる。
光ファイバ母材製造工程において、脱水を行わなかった場合は、低損失の光ファイバ素線が得られない。
また、光ファイバ母材製造工程において、酸素を含む雰囲気で脱水焼結した場合は、低損失の光ファイバ素線が得られない。
また、光ファイバ母材の残留OH濃度が5ppmを超えていると、低損失の光ファイバ素線が得られない。
また、光ファイバ線引き工程において、徐冷を行わない場合は、低損失の光ファイバ素線が得られない。
また、光ファイバ線引き工程において、徐冷温度が1200℃未満であるか、あるいは1500℃を超えると、低損失の光ファイバ素線が得られない。
一方、光ファイバ母材製造工程において、酸素を含まない雰囲気で脱水焼結を行い、残留OH濃度が5ppm以下の光ファイバ母材を作製し、これを紡糸する際に、ファイバが1200〜1500℃の温度範囲の時に1200〜1500℃の範囲で徐冷を行った本発明に係る実施例1〜4は、低損失の光ファイバ素線を効率よく製造することができた。
従来法により製造された光ファイバの損失波長特性を示すグラフである。 図1と同じファイバについて酸素分子の損失増加への影響度と波長との関係を示すグラフである。 図1より得られる損失の計算値から実測値を差し引いた差分の波形を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 石英ガラスの微粒子を堆積させて得られた石英ガラス多孔質体を脱水焼結して光ファイバ母材を作製する母材作製工程と、得られた光ファイバ母材を線引きして光ファイバを作製する線引き工程とを有する光ファイバの製造方法において、
    前記母材作製工程は、酸素の存在しない雰囲気中で石英ガラス多孔質体を脱水焼結し、母材全体にわたり残留OH濃度が5ppm以下である光ファイバ母材を作製し、
    前記線引き工程は、光ファイバ母材を線引きして得られた光ファイバ裸線を、その温度が1200〜1500℃の領域に対して1200〜1500℃の徐冷温度範囲で徐冷することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 前記線引き工程において光ファイバ裸線を徐冷する際に、炉内温度を1200〜1500℃の範囲とした徐冷炉内に光ファイバ裸線を通過させて徐冷を行うことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
  3. 光ファイバ裸線通過方向に沿って温度勾配が設けられている徐冷炉を用いて徐冷を行うことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバの製造方法。
  4. 前記母材作製工程での母材焼結前に、脱水剤を用いて石英ガラス多孔質体を脱水する工程を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバの製造方法。
  5. 前記脱水剤が、塩素ガス又は塩化チオニールであることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバの製造方法。

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