JP4407971B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
従来、このような熱処理を行う装置としては、ガラス基板を載置するためのホットプレートと、このホットプレート上でガラス基板を昇降させるための昇降機構と、ホットプレートを内包するためのチャンバとを有する加熱装置が用いられている。また、加熱処理が終了した基板は、必要に応じて冷却プレートを備えた冷却装置に搬送されて、そこで冷却処理される。
このような課題を解決するため、特許文献1には、基板を水平方向に搬送しながら、搬送路に沿って所定間隔で配置された複数のヒータにより基板の加熱等を行う基板処理装置が開示されている。
そのような構成は、例えば、図12に模式的な断面図を示すように、搬送コロ201上を平流し搬送される基板Gに対し、搬送路に沿って設けられた複数の赤外線ランプ202により基板Gをその下方から加熱する構造となされる。また、基板G上面に対する加熱効率を向上するため、通常、搬送路上方に例えば材質がSUS(ステンレス鋼)からなる反射板としての天板203が設けられる。
このように導光板を設けることにより、天井部に対し照射される赤外線ランプからの熱放射が全て垂直上方に導かれる。
したがって、基板が搬入される際、或いは基板が搬出される際に、基板先端部及び終端部の基板上面に照射される天井部からの反射熱が大幅に低減され、基板の加熱昇温による基板全体の温度分布を均一にすることができる。
このように天板下面に黒アルマイト処理を施すことによって放射熱の反射が抑制され、基板の先端部及び終端部における基板上面への余分な熱放射を低減することができる。
このように構成すれば、赤外線ランプ側の導光板により垂直上方に放射される熱は、天板側導光板及び天板によって垂直下方に反射する。
したがって、基板が搬入される際、或いは基板が搬出される際に、基板先端部及び終端部の基板上面に照射される天板からの反射熱を大幅に低減することができる。
尚、前記天板には複数の排気口が形成され、前記排気口から天板下方の雰囲気が排気されることが好ましい。
このように構成すれば、導光板により垂直上方に導かれる赤外線ランプの熱放射は、天板に反射した際に大きく減衰する。
したがって、基板が搬入される際、或いは基板が搬出される際に、基板先端部及び終端部の基板上面に照射される天板からの反射熱を大幅に低減することができる。
また、天板に排気口を設けることにより、天板下方に滞留する高熱の雰囲気や基板からの昇華物を排出し、その基板加熱に対する悪影響の発生を防止することができる。
このように構成することにより、基板下方に配置された赤外線ランプからの熱放射は、基板上方の天板側赤外線ランプによって天板には反射することがなく、また、天板側赤外線ランプからの熱放射は、天板側導光板によって垂直下方に導かれる。
したがって、基板が搬入される際、或いは基板が搬出される際であっても、基板先端部及び終端部の基板上面には均一な熱照射がなされる。
このように、凹曲面の焦点位置に赤外線ランプが設けられるため、赤外線ランプからの熱放射が凹曲面に当たると、その反射熱を全て赤外線ランプに向けることができる。
したがって、基板が搬入される際、或いは基板が搬出される際に、基板先端部及び終端部の基板上面に照射される天井部からの反射熱が大幅に低減され、基板の加熱昇温による基板全体の温度分布を均一にすることができる。
この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD用のガラス基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィ工程中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の一連の処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
カセットステーション(C/S)14は、基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容したカセットCを搬入出するポートであり、水平な一方向(Y方向)に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24、第1の熱的処理部26、塗布プロセス部28および第2の熱的処理部30が一列に配置されている。ここで、洗浄プロセス部24は、平流し搬送路32に沿って上流側から順にエキシマUV照射ユニット(e−UV)34およびスクラバ洗浄ユニット(SCR)36が設けられている。第1の熱的処理部26は、平流し搬送路32に沿って上流側から順にアドヒージョンユニット(AD)40および冷却ユニット(COL)42が設けられている。
これらのユニット54、56、58、60、62は平流し搬送路33に沿って上流側からこの順序で設けられている。なお、ポストベークユニット(POBAKE)58および冷却ユニット(COL)60は第3の熱的処理部59を構成する。
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると、先ず周辺装置78のタイトラー(TITLER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS10)。
こうして、基板Gは、今度は平流し搬送路33上を仰向けの姿勢でプロセスラインBの下流側に向けて搬送される。
最初の現像ユニット(DEV)54において、基板Gは、平流しで搬送される間に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理を施される(ステップS11)。
次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)60で所定の基板温度に冷却される(ステップS14)。検査ユニット(AP)62では、基板G上のレジストパターンについて非接触の線幅検査や膜質・膜厚検査等が行われる(ステップS15)。
続いて、このプリベークユニット50の構成について説明する。図3に、本発明に係る基板処理装置の第1の実施形態として、プリベークユニット50の要部の概略断面図を示す。
さらに、基板搬送方向に複数設けられる赤外線ランプ1の上方には、赤外線ランプ1からの熱放射を一定方向に導く導光板4が設けられている。具体的には、この導光板4は、赤外線ランプ1からの熱放射を基板搬送方向に対し垂直上方に出射する。導光板4は、例えばアルミ板を加工することによって形成されている。この導光板4により、天板3に対し照射される赤外線ランプ1からの熱放射が全て垂直方向に導かれるため、その反射熱の基板先端部及び終端部の基板上面へ照射が低減される。
したがって、図4に示した本発明に係る第2の実施の形態によれば、基板Gが搬入される際、或いは基板Gが搬出される際に、基板G先端部及び終端部の基板上面に照射される天板5からの反射熱が大幅に低減され、基板Gの加熱昇温による基板全体の温度分布を均一にすることができる。
したがって、図5に示した本発明に係る第3の実施の形態によれば、基板Gが搬入される際、或いは基板Gが搬出される際に、基板G先端部及び終端部の基板上面に照射される天板8からの反射熱が大幅に低減され、基板Gの加熱昇温による基板全体の温度分布を均一にすることができる。
天板9においても、図5に示した天板8と同様に形成された突起9aが下面に複数形成される。但し、突起9aが複数等間隔に形成された天板9の下面には、基板上方の雰囲気を排気するための排気口9bが形成され、これら排気口9bは天板9中に形成された排気路9cに連通している。また、排気路9cは図示しない吸気手段が接続されている。
したがって、図6に示した本発明に係る第4の実施の形態によれば、図5に示した第3の実施の形態と同様の効果が得られる上に、天板9下方に滞留する高熱の雰囲気や基板Gからの昇華物を排出し、その基板加熱に対する悪影響の発生を防止することができる。
図7において、天板部は、図3に示した天板3に替え、天板11が設けられる。天板11は所定の金属材料(例えばSUS(ステンレス鋼))により形成され、棒状の各赤外線ランプ7の長手方向に沿って凹曲面11aが形成されている。尚、この凹曲面11aの焦点位置に赤外線ランプ7が設けられるため、赤外線ランプ7からの熱放射が凹曲面11aに当たると、その反射熱は全て赤外線ランプ7に向けられるようになされている。
したがって、図8に示した本発明に係る第6の実施の形態によれば、基板Gが搬入される際、或いは基板Gが搬出される際であっても、基板G先端部及び終端部の基板上面には均一な熱照射がなされるため、基板Gの加熱昇温による基板全体の温度分布を均一にすることができる。
また、本発明における被処理基板はLCD基板(ガラス基板)に限るものではなく、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、半導体ウエハ、CD基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
〔実施例1〕
実施例1では、SUS(ステンレス鋼)により形成された天板の下面に黒アルマイト加工を施し、被処理基板であるガラス基板に対する熱処理を行い、熱処理後の基板の温度分布を測定した。
図9のグラフに測定結果を示す。尚、図9において、符号A1で示すエリアは111℃付近、符号A2で示すエリアは114℃付近、符号A3で示すエリアは105〜108℃付近、符号A4で示すエリアは117℃付近とする。
〔実施例2〕
実施例2では、実施例1で用いた天板の下方に導光板を設け、被処理基板であるガラス基板に対する熱処理を行い、熱処理後の基板の温度分布を測定した。
図10のグラフに測定結果を示す。尚、図10において、符号A1で示すエリアは111℃付近、符号A2で示すエリアは114℃付近、符号A3で示すエリアは105〜108℃付近とする。
比較例1では、SUS(ステンレス鋼)により形成された天板を用いる従来の構成に基づき、被処理基板であるガラス基板に対する熱処理を行い、熱処理後の基板の温度分布を測定した。
図11のグラフに測定結果を示す。尚、図11において、符号A1で示すエリアは111℃付近、符号A2で示すエリアは114℃付近、符号A3で示すエリアは105〜108℃付近、符号A4で示すエリアは117℃付近、符号A5で示すエリアは120℃付近、符号A6で示すエリアは123℃、符号A7で示すエリアは126℃、符号A8で示すエリアは129℃とする。
一方、天板に黒アルマイト加工を施した実施例1では、比較例1に対し基板温度分布が大きく改善された。また、実施例1の構成に加え導光板を用いた実施例2では、さらに大幅に基板温度分布の均一性が向上した。
したがって、本発明に係る基板処理装置によれば、熱処理後の基板の温度分布の均一性を大幅に向上することができることを確認した。
2 反射部材
3 天板
4 導光板
5 天板
6 導光板(天板側導光板)
7 搬送コロ
8 天板
8a リブ部
9 天板
9a 突起
9b 排気口
9c 排気路
10 塗布現像処理システム
11 天板
11a 凹曲面
13 赤外線ランプ(天板側赤外線ランプ)
15 反射部材
17 天井部
32 平流し搬送路(搬送路)
50 プリベークユニット(基板処理装置)
G ガラス基板(被処理基板)
Claims (7)
- 被処理基板に対し熱処理を施す基板処理装置において、
前記基板を仰向けの姿勢とし水平方向に搬送する搬送路と、前記搬送路の上方であって該搬送路に平行に設けられた天井部と、前記搬送路を搬送される前記基板の下方から上方に向けて熱放射し、該基板を加熱する赤外線ランプと、前記赤外線ランプからの熱放射の方向を一定方向に導く導光板とを備え、
前記赤外線ランプからの放射熱は、前記搬送路上を搬送される基板に対し、前記導光板によって垂直上方に照射されることを特徴とする基板処理装置。 - 前記天井部は、所定の金属材料により形成され、下面に黒アルマイト処理が施された天板であることを特徴とする請求項1に記載された基板処理装置。
- 前記天井部は、所定の金属材料により形成された天板と、
前記天板の下面に接して設けられ、前記赤外線ランプからの熱放射の反射を垂直下方に導く天板側導光板とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載された基板処理装置。 - 前記天井部は、所定の金属材料により形成された天板からなり、
前記天板の下面には、搬送される被処理基板の幅方向に延設され、基板搬送方向の断面が下方に向けてテーパー状に突起したリブ部が、基板搬送方向に沿って複数形成され、前記リブ部の表面には黒アルマイト加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載された基板処理装置。 - 前記天板には複数の排気口が形成され、前記排気口から天板下方の雰囲気が排気されることを特徴とする請求項4に記載された基板処理装置。
- 前記天井部は、所定の金属材料により形成された天板と、
前記天板の下方に設けられ、前記搬送路を搬送される前記基板の上方から下方に向けて熱放射し、該基板を加熱する天板側赤外線ランプと、
前記天板側赤外線ランプの下方に設けられ、前記天板側赤外線ランプからの熱放射を垂直下方に導く天板側導光板とにより構成されることを特徴とする請求項1に記載された基板処理装置。 - 被処理基板に対し熱処理を施す基板処理装置において、
前記基板を仰向けの姿勢とし水平方向に搬送する搬送路と、前記搬送路の上方であって該搬送路に平行に設けられた天井部と、前記搬送路を搬送される前記基板の下方から上方に向けて熱放射し、該基板を加熱する赤外線ランプとを備え、
前記天井部は、所定の金属材料により形成された天板からなり、前記天板の下面には、棒状の前記赤外線ランプの長手方向に沿って凹曲面が形成され、該凹曲面の焦点位置に前記赤外線ランプが設けられていることを特徴とする基板処理装置。
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