JP4404305B2 - プレート型熱交換器 - Google Patents
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また、従来のインナーフィンの各凸条は、一対のプレートの内面に夫々接触している。そのため接触部には流体が流通できず、インナーフィンの一部が伝熱面として機能しない構造となっていた。
そこで本発明は、このような問題点を解決することを課題とする。
両プレート(1)(2)間に介装される波形のインナーフィン(3) と、
を具備し、そのインナーフィン(3) の両側部を挟持するようにプレート(1)(2)の小フランジ部(4) が互いに対向して接合され、インナーフィン(3) の両端と各プレート(1)(2)の溝方向の両端間が夫々閉塞され、
第2プレート(2) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第2流路(5) と第3流路(6) とに分離する仕切手段(7) が、その空間の幅方向中間に設けられ、
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に偏平な第1流路(8) が形成され、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) の各流路の両端に夫々連通する一対ずつの出入口(9)(10)(11) が設けられ、
それらの出入口を介して、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) に第1流体(12)、第2流体(13)、第3流体(14)が夫々供給されるプレート型熱交換器である。
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第1流路(8) と第4流路(8a)とに分離する第2仕切手段(7b)が、その空間の幅方向中間に設けられ、
その第4流路(8a)に第4流体(14a) が供給されるプレート型熱交換器である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2において、
インナーフィン(3) の両面に形成された多数の波の凸条部先端と、両プレート(1)(2)の内面との間に隙間tが形成されたプレート型熱交換器である。
前記両プレート(1)(2)が溝状に曲折されると共に、その溝方向両端が開口し、その開口と前記インナーフィン(3) との間がそれに整合する一対ずつのラック歯形端蓋(16)で閉塞されたプレート型熱交換器である。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、
前記仕切手段(7) は、第2プレート(2) の幅方向の中間が内面側に曲折する仕切用リブで(7a)構成され、その仕切用リブ(7a)の先端がインナーフィン(3) の前記凸条部先端に接触してなり、
両プレート(1)(2)の両端縁で、その仕切用リブ(7a)が欠切される欠切部(23)を有し、前記ラック歯形端蓋(16)がその欠切部(23)の端面に当接されてなるプレート型熱交換器である。
前記欠切部(23)に整合する係止片部(24)が前記ラック歯形端蓋(16)に一体に突設され、その係止片部(24)が欠切部(23)に嵌着されてなるプレート型熱交換器である。
請求項7に記載の発明は、請求項3において、
前記両プレート(1)(2)が溝状に曲折されると共に、その溝方向両端が開口し、
その開口に整合する端蓋(16a) が、その開口およびインナーフィン(3) の端縁に当接して接合固定されたプレート型熱交換器である。
前記第1流体(12)を供給する一対の出入口(9) が互いに離間して第2プレート(2) に設けられ、その出入口(9) に連通するように前記インナーフィン(3) の一部に一対の連通孔(17)が設けられ、
前記第2プレート(2) に互いに離間して第2流体(13)、第3流体(14)が供給される二対の出入口(10)(11)設けられたプレート型熱交換器である。
両プレート(1)(2)の長さより短く形成され、その両端部を除いて両プレート(1)(2)間に介装される波形のインナーフィン(3) と、を具備し、
そのインナーフィン(3) の両側部を挟持するようにプレート(1)(2)の小フランジ部(4) が互いに対向して接合され、インナーフィン(3) の両端と少なくとも第2プレート(2) の両端部間が夫々閉塞され、
第2プレート(2) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第2流路(5) と第3流路(6) とに分離する仕切手段(7) が、その空間の幅方向中間に設けられ、
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に偏平な第1流路(8) が形成されると共に、その第1流路(8) に連通する一対のヘッダー部(21)が両プレート(1)(2)の両端部に形成され、
第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) の各流路の両端に夫々連通する一対ずつの出入口(9)(10)(11) が前記第2プレート(2) に設けられ、
それらの出入口を介して、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) に第1流体(12)、第2流体(13)、第3流体(14)が夫々供給されるプレート型熱交換器である。
前記両プレート(1)(2)のうち少なくとも一方のプレートの内面に補強凸条(15)が突設され、その補強凸条(15)の先端面が前記インナーフィン(3) の凸条部先端と交差して接触し、その接触部が接合固定されたプレート型熱交換器である。
請求項11に記載の発明は、請求項10において、
前記第1プレート(1) と第2プレート(2) とのうち一方の内面のみに、前記補強凸条(15)が突設され、その補強凸条(15)が存在する側に流通する流体の流体圧が、他の流体の流体圧よりも高圧にされるプレート型熱交換器である。
請求項12に記載の発明は、請求項1または請求項9において、
前記両プレート(1)(2)の全周が立ち上げられると共に、その全周縁に前記小フランジ部(4) が形成されたプレート型熱交換器である。
インナーフィン(3) の両面に形成された多数の波の凸条部先端と、両プレート(1)(2)の内面との間に隙間tが形成され、
前記仕切手段は、前記インナーフィン(3) の幅方向中間位置に形成され、そのインナーフィン(3) の波の凸条部先端が他の凸条部先端より隙間t分だけ突出して第1プレート(1) または第2プレート(2) の内面に接する仕切用頂部(3a)で構成されたプレート型熱交換器である。
請求項14に記載の発明は、請求項13において、
前記インナーフィン(3) に複数の前記仕切用頂部(3a)及び/又は仕切用谷部(3b)が設けられたプレート型熱交換器である。
この場合は、インナーフィン3の角波の凸条部先端と第1プレート1,第2プレート2の内面との間に夫々隙間tが形成されるため、従来のインナーフィンを有するプレート型熱交換器に比べて放熱面積が大きくなり、熱交換を促進できる効果がある。
即ち、従来のインナーフィンを有するプレート型熱交換器は、インナーフィンの波の各凸条が対向する一対のプレートに夫々接触し、その接触部がろう付け固定されたものである。そのため従来のものは、そのろう付け部には流路が形成されずその分だけインナーフィンの放熱面積が少なくなっていた。
しかしながら、上記構成を有する本発明はインナーフィンの各凸条部先端と第1プレート1,第2プレート2との間に隙間tが形成されているため、インナーフィン3の全ての凸条部に各流体が流通し熱交換が促進される(請求項3)。
上記構成において、仕切手段7を、第2プレートの幅方向中間を内面側に曲折した仕切用リブ7aで形成し、両プレート1,2の両端でその仕切用リブ7aが欠切された欠切部23を設け、その欠切部23にラック歯形端蓋16をつき当てることができる。この場合、欠切部23がラック歯形端蓋16の位置決めとなり、精度よく熱交換器を組み立てることができる(請求項5)。
上記請求項3の構成において、端部まで溝状に形成された両プレート1、2の両端開口部を、それに整合する端蓋16aを突き当てて閉塞し、その端蓋16aにインナーフィンの端縁を突き当てることができる。この場合、部品点数が少なくなる(請求項7)。
上記いずれかの構成において、第2プレート2に第1流体12を供給するための一対の出入口9を互いに離間して形成し、その出入口9に連通するようにインナーフィン3の一部に一対の連通孔17を設け、第2プレート2に互いに離間して第2流体13,第3流体14を供給する二対の出入口10,出入口11を設けることができる。それにより、第2プレート2側から第1流体12,第2流体13,第3流体14を各流路内に流通させることができる(請求項8)。
この場合には、配管の取付けを第2プレートの側から全て行なうことができ、配管経路を単純化できる熱交換器となる(請求項9)。
次に、上記構成において、第1プレート1,第2プレート2の少なくとも一方のプレートの内面に補強凸条15を突設し、その補強凸条15の先端面をインナーフィン3の凸条部先端と交差して接触し、その接触部を接合固定することができる。
この場合、比較的耐圧性の高いプレート型熱交換器となり得る(請求項10)。
上記いずれかの構成において、第1プレート1,第2プレート2の全周を立ち上げると共に、その全周縁に小フランジ部4を形成することができる。それにより、部品点数が少なく構造が簡単で製造し易いプレート型熱交換器を提供できる(請求項12)。
上記構成において、インナーフィン3に複数の仕切用頂部3aまたは仕切用谷部3bを形成することができる。この場合には、さらに多くの流体を流通させ、それらの各流体間に熱交換を行なうことができる(請求項14)。
図1は本発明の熱交換器の第1の実施の形態を示す分解斜視略図であり、図2はその組立て状態において、図1のII−II線における横断面図である。
この熱交換器は、第1プレート1と第2プレート2とインナーフィン3と仕切手段7とを有する。
第1プレート1および第2プレート2は、夫々溝状に形成され、その両側縁に小フランジ部4が平面方向に突設されている。そして第1プレート1には一対の出入口9が対角位置に配置され、第2プレート2には夫々隅部に一対ずつの出入口10,出入口11が形成され、夫々の出入口に出入口パイプ19が配置されている。
次に、この例ではインナーフィン3と第2プレート2との間には仕切手段7およびラック歯形端蓋16が配置される。仕切手段7は、この例ではインナーフィン3の幅方向中央に位置(一方側により多くよせてもよい)されて、図2に示す如く、その断面がインナーフィン3の波形に整合する棒状体からなる。同様にラック歯形端蓋16もインナーフィン3の波形に整合する。そして、一対のラック歯形端蓋16と仕切手段7とが夫々H字状に一体に形成されている。なお、両者を別々の部品で形成して、夫々を接触して配置することもできる。
同様に、第2プレート2の長手方向両端に、それと一体にラック歯形端蓋16を突設形成してもよい。その場合には、仕切手段7は直線状の棒状体であれば足りる。
この例が図1および図2のそれと異なる点は、第1プレート1,第2プレート2の幅方向に複数の補強凸条15がその内面側に突設形成され、その頂部がインナーフィン3の各波の頂部に接触し、その接触部がろう付け固定されていることである。
また、仕切手段7は棒状に形成され、四つのラック歯形端蓋16が夫々第1プレート1とインナーフィン3の長手方向両端、および第2プレート2とインナーフィン3の長手方向両端に嵌着固定されたものである。
なお、棒状の仕切手段7には補強凸条15に整合する凹部20が形成されている。
次に図8は、本発明の仕切手段7の他の実施の形態を示し、(A)はその横断面図、(B)はその要部拡大図である。この仕切手段7は、波形のインナーフィン3の中間部にその振幅が他よりも大きくなった仕切用頂部3aが設けられ、その仕切用頂部3aの先端面が第2プレート2の内面に接触し、その接触部が一体にろう付け固定されたものである。
2 第2プレート
3 インナーフィン
3a 仕切用頂部
3b 仕切用谷部
4 小フランジ部
5 第2流路
6 第3流路
7a 仕切用リブ
7b 第2仕切手段
8 第1流路
8a 第4流路
9〜11 出入口
12 第1流体
13 第2流体
14 第3流体
14a 第4流体
16 ラック歯形端蓋
16a 端蓋
17 連通孔
19 出入口パイプ
20 凹部
21 ヘッダー部
22 流通口
23 欠切部
24 係止片部
Claims (14)
- 夫々一対の平行な両縁部が曲折されて溝状に形成されると共に、その両側縁に小フランジ部(4) が形成された一対の互いに整合する第1プレート(1) と第2プレート(2) と、
両プレート(1)(2)間に介装される波形のインナーフィン(3) と、
を具備し、そのインナーフィン(3) の両側部を挟持するようにプレート(1)(2)の小フランジ部(4) が互いに対向して接合され、インナーフィン(3) の両端と各プレート(1)(2)の溝方向の両端間が夫々閉塞され、
第2プレート(2) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第2流路(5) と第3流路(6) とに分離する仕切手段(7) が、その空間の幅方向中間に設けられ、
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に偏平な第1流路(8) が形成され、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) の各流路の両端に夫々連通する一対ずつの出入口(9)(10)(11) が設けられ、
それらの出入口を介して、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) に第1流体(12)、第2流体(13)、第3流体(14)が夫々供給されるプレート型熱交換器。 - 請求項1において、
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第1流路(8) と第4流路(8a)とに分離する第2仕切手段(7b)が、その空間の幅方向中間に設けられ、
その第4流路(8a)に第4流体(14a) が供給されるプレート型熱交換器。 - 請求項1または請求項2において、
インナーフィン(3) の両面に形成された多数の波の凸条部先端と、両プレート(1)(2)の内面との間に隙間tが形成されたプレート型熱交換器。 - 請求項3において、
前記両プレート(1)(2)が溝状に曲折されると共に、その溝方向両端が開口し、その開口と前記インナーフィン(3) との間がそれに整合する一対ずつのラック歯形端蓋(16)で閉塞されたプレート型熱交換器。 - 請求項4において、
前記仕切手段(7) は、第2プレート(2) の幅方向の中間が内面側に曲折する仕切用リブで(7a)構成され、その仕切用リブ(7a)の先端がインナーフィン(3) の前記凸条部先端に接触してなり、
両プレート(1)(2)の両端縁で、その仕切用リブ(7a)が欠切される欠切部(23)を有し、前記ラック歯形端蓋(16)がその欠切部(23)の端面に当接されてなるプレート型熱交換器。 - 請求項5において、
前記欠切部(23)に整合する係止片部(24)が前記ラック歯形端蓋(16)に一体に突設され、その係止片部(24)が欠切部(23)に嵌着されてなるプレート型熱交換器。 - 請求項3において、
前記両プレート(1)(2)が溝状に曲折されると共に、その溝方向両端が開口し、
その開口に整合する端蓋(16a) が、その開口およびインナーフィン(3) の端縁に当接して接合固定されたプレート型熱交換器。 - 請求項1〜請求項7のいずれかにおいて、
前記第1流体(12)を供給する一対の出入口(9) が互いに離間して第2プレート(2) に設けられ、その出入口(9) に連通するように前記インナーフィン(3) の一部に一対の連通孔(17)が設けられ、
前記第2プレート(2) に互いに離間して第2流体(13)、第3流体(14)が供給される二対の出入口(10)(11)設けられたプレート型熱交換器。 - 夫々一対の平行な両縁部が曲折されて溝状に形成されると共に、その両側縁に小フランジ部(4) が形成された一対の互いに整合する第1プレート(1) と第2プレート(2) と、
両プレート(1)(2)の長さより短く形成され、その両端部を除いて両プレート(1)(2)間に介装される波形のインナーフィン(3) と、を具備し、
そのインナーフィン(3) の両側部を挟持するようにプレート(1)(2)の小フランジ部(4) が互いに対向して接合され、インナーフィン(3) の両端と少なくとも第2プレート(2) の両端部間が夫々閉塞され、
第2プレート(2) とインナーフィン(3) との間に形成される偏平な空間を、幅方向に第2流路(5) と第3流路(6) とに分離する仕切手段(7) が、その空間の幅方向中間に設けられ、
第1プレート(1) とインナーフィン(3) との間に偏平な第1流路(8) が形成されると共に、その第1流路(8) に連通する一対のヘッダー部(21)が両プレート(1)(2)の両端部に形成され、
第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) の各流路の両端に夫々連通する一対ずつの出入口(9)(10)(11) が前記第2プレート(2) に設けられ、
それらの出入口を介して、第1流路(8) 、第2流路(5) 、第3流路(6) に第1流体(12)、第2流体(13)、第3流体(14)が夫々供給されるプレート型熱交換器。 - 請求項3〜請求項8のいずれかにおいて、
前記両プレート(1)(2)のうち少なくとも一方のプレートの内面に補強凸条(15)が突設され、その補強凸条(15)の先端面が前記インナーフィン(3) の凸条部先端と交差して接触し、その接触部が接合固定されたプレート型熱交換器。 - 請求項10において、
前記第1プレート(1) と第2プレート(2) とのうち一方の内面のみに、前記補強凸条(15)が突設され、その補強凸条(15)が存在する側に流通する流体の流体圧が、他の流体の流体圧よりも高圧にされるプレート型熱交換器。 - 請求項1または請求項9において、
前記両プレート(1)(2)の全周が立ち上げられると共に、その全周縁に前記小フランジ部(4) が形成されたプレート型熱交換器。 - 請求項1または請求項9において、
インナーフィン(3) の両面に形成された多数の波の凸条部先端と、両プレート(1)(2)の内面との間に隙間tが形成され、
前記仕切手段は、前記インナーフィン(3) の幅方向中間位置に形成され、そのインナーフィン(3) の波の凸条部先端が他の凸条部先端より隙間t分だけ突出して第1プレート(1) または第2プレート(2) の内面に接する仕切用頂部(3a)で構成されたプレート型熱交換器。 - 請求項13において、
前記インナーフィン(3) に複数の前記仕切用頂部(3a)及び/又は仕切用谷部(3b)が設けられたプレート型熱交換器。
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