JP4496670B2 - 車両用エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用エンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、エンジン負荷が増大される加速時に、駆動系から不快な振動を発生することが多い。この不快な振動は、駆動系のうちドライブシャフトがねじり振動されることを主要因としており、エンジン負荷の増大に伴って増大されるエンジントルクが駆動系の共振周波数成分を含むときに発生する。そして、この共振周波数は、変速機のギア位置毎に相違している。
【0003】
駆動系から発生される不快な振動を低減するために、特開平8−232696号公報には、変速機のギア位置に応じて設定される共振周波数成分を含むことになる所定態様の加速時つまりエンジン負荷の増大態様が所定態様のときに、供給燃料量を低減することによってエンジントルクを低減することが開示されている。そして、所定態様の加速の検出タイミングから、エンジン回転数約1回転分だけ遅延させて供給燃料量の低減を行うことも開示されている(位相合わせ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記公報記載のように、加速時の振動低減のためのエンジントルク低減を、燃料供給量を低減することつまり空燃比のリーン化によって行うことは、燃費向上の観点からは好ましいものとなる。
【0005】
しかしながら、空燃比のリーン化をすすめていくと、排気ガス中のNOx量が非常に多くなる所定空燃比範囲というものが問題となる。すなわち、理論空燃比(λ=1で、空燃比=14.7)からリーン化していくにしたがって、エンジントルクの低減量は徐々に大きくなるが(エンジントルクそのものは徐々に小さくなる)、NOx量は空燃比が16付近で最大となり、空燃比16付近からリッチになるにつれてあるいはリーンになるにつれてそれぞれNOx量は徐々に低減することになる。そして、空燃比のリーン化のみによって要求トルク低減量を実現しようとすると、NOx量が極めて多くなる空燃比16付近を使用せざるを得ないことになり、この点において何らかの対策が望まれることになる。
【0006】
また、エンジントルクを応答よく低減させる手法として、点火時期の遅角や燃料カットも考えられる。しかしながら、点火時期の遅角は低減すべきトルクが小さい場合には好適となるが、低減すべきトルクが大きい場合には対応できないものとなる。逆に、燃料カットは、トルクを大きく低減する場合には好ましいが、低減すべきトルクが小さいときには対応できないものとなる。いずれにしても、低減すべきトルクが小さくもなく大きくもない中低度の広い範囲については、点火時期の遅角や燃料カットで対応することは事実上難しくなって、空燃比調整によりトルク低減を行うのが好ましいものとなるが、この場合は前述のようにNOx増大の問題が生じることになる。
【0007】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、NOxを増大させることなく、加速振動を好適に低減できるようにした車両用エンジンの制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、加速振動低減のためにエンジントルクの低減つまりトルクダウンを行う場合に、低減すべきトルクが小さい範囲では点火時期の遅角を利用してトルク低減を行い、低減すべきトルクが大きい範囲では燃料カットを利用してトルク低減を行うようにしてある。そして、低減すべきトルクが中程度のときは、トルク低減ではなくて、トルク増大によって対応するようにしてある。すなわち、トルク低減は、加速振動の初期に発生するトルクの山を打ち消すようにするためのものであるが、このトルクの山の次に発生するトルクの谷を上記トルク増大によって打ち消すようにしてある。
【0009】
具体的には、次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
加速時に、加速振動低減のために必要な要求トルク低減量を求めて、該要求トルク低減量だけエンジントルクを低減させるトルク低減手段を備えた車両用エンジンの制御装置において、
前記トルク低減手段は、前記要求トルク低減量が第1設定値以下の小さいときには点火時期の遅角によるエンジントルクの低減を行う一方、該要求トルク低減量が該第1設定値よりも大きい値に設定された第2設定値以上の大きいときには燃料カットによるエンジントルクの低減を行うように設定され、
前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記加速振動のうち前記トルク低減手段で低減すべきトルクの山となるタイミングの次に発生するトルクの谷となるタイミングにおいて、該トルクの谷が小さくなるようにエンジントルクを増大させるトルク増大手段が設けられている、
ようにしてある。
【0010】
これにより、低減すべきトルクが第1設定値以下となる小さいときは点火時期の遅角によって精度よくトルクの低減を行うことができる。低減すべきトルクが第2設定値以上となる大きいときは、燃料カットによってトルクを十分に低減することが可能となる。そして、低減すべきトルクが第1設定値と第2設定値との間の中程度のときは、加速振動のうちトルクの谷となる部分を埋めるようにトルク増大を行うことによって、加速振動が十分に防止あるいは抑制されることになる。勿論、トルク増大による加速振動の低減は、空燃比のリーン化によってトルク低減を行うときに生じるようなNOx増大の問題は生じないものとなる。
【0011】
要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記トルク低減手段は点火時期を最大遅角量にまで遅角させる、ようにすることができる。これにより、加速当初のトルクの山を極力小さいものとして、その次に発生されるトルクの谷も小さいものとすることができ、全体としてより効果的に加速振動を低減することが可能となる。この場合、トルク増大手段は、トルク低減手段による点火時期の最大遅角によって得られるトルク低減量と要求トルク低減量との差分に応じたトルクだけトルク増大を行う、ようにすることができる。これにより、トルク増大量の設定が容易となる。なお、前記トルク増大手段は、空燃比のリッチ化または吸入空気量の増量のうち少なくとも一方によってトルク増大を行う、ようにすることができ、このようにすることによって、トルク増大を簡単かつ精度良く行う上で好ましいものとなる。
【0012】
エンジン負荷に関する値(例えば吸入空気量)から車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段を設けて、前記要求トルク低減量を、前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分を低減する値として求めるようにすることもできる。このようにすることによって、加速振動が生じるような種々の加速の態様というものをあらかじめ多数記憶しておくことなく、加速振動が生じるような加速状態であることを検出することができ、また加速振動を低減すべき要求トルク低減量の大きさというものも精度よく設定することができる。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、点火時期の遅角と燃料カットとを利用したトルク低減による加速振動低減に加えて、トルク増大を利用した加速振動低減を行うことにより、NOxの増大を防止しつつ、加速振動を適切に低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1において、1は多気筒(実施形態では火花点火式の直列4気筒)とされたエンジン本体で、その吸気通路が符号2で示される。吸気通路2は、途中にサージタンク3を有し、その上流側の吸気通路が各気筒共通の共通吸気通路4とされている。この共通吸気通路4には、その上流側から下流側へ順次、エアクリーナ5、エンジン負荷検出手段としてのエアフローメータ6、スロットル弁7が配設されている。また、サージタンク3の下流側における吸気通路2は、各気筒毎に個々独立して設けられた独立吸気通路8とされ、この独立吸気通路8には燃料供給手段としての燃料噴射弁9が配設されている。
【0015】
図1中Uは、マイクロコンピュータを利用して構成された制御ユニット(コントローラ)である。この制御ユニットUには、エアフローメータ6で検出されたエンジン負荷に関する値としての吸入空気量信号、エンジン回転数センサ10によって検出されたエンジン回転数信号、変速機のギア位置つまりギア比を検出するギア比検出センサ11からのギア比信号が入力される。また、制御ユニットUからは、エンジントルク低減制御のために、燃料噴射弁9へ燃料噴射量信号が出力されると共に、点火プラグ12の点火時期を制御するイグナイタ13へ点火時期信号が出力される。
【0016】
図2は、アクセルペダルを一気に踏み込んだいわゆるステップ応答のときに、エンジン回転数の変化(車両の振動を示すトルク変化あるいは車両の前後加速度の変化と同じ)を示すものである。アクセルペダルをステップ応答的に踏み込んだときは、実質的に全ての周波数成分を含むものであり、したがって、加速時における駆動系の共振周波数成分をも含むこととなって、加速初期に大きなトルク変化(増大)を生じる。特に、図2で破線丸印で囲んだ加速初期時の1回目の大きなトルク増大は、駆動系が共振した不快な振動に起因するものであり、この大きなトルク増大を防止することが、その直後のトルクの大きな落ち込みを防止あるいは抑制することにもなって、駆動系の発生する不快な振動を効果的に低減する上で効果的となる。
【0017】
本発明では、トルク低減により図2の1回目のトルクの山を打ち消すように制御するものである。このトルク低減は、低減量が小さいときは点火時期の遅角によって行われ、低減量が大きいときは燃料カットにより行われる。そして、本発明では、低減すべきトルクが中程度のときは、上記トルク低減によって打ち消そうとされる1回目のトルクの山の次に発生するトルクの谷を打ち消すように(埋めるように)、トルク増大の制御を行うようになっている。なお、これらの点については後に詳述する。
【0018】
図3は、ギア位置毎の駆動系の共振周波数を示すものであり、図3の例では、共振周波数は、1速では2Hz付近であり、2速では4Hz付近であり、3速では6Hz付近であり、4速では8Hz付近であり、5速では10Hz付近である。この2Hz〜10Hzの共振周波数は、アクセルペダルをステップ的に踏み込んだときは全て含まれることになる。
【0019】
制御ユニットUは、加速時の駆動系の振動防止のために、検出された吸入空気量信号の中からギア位置に応じた共振周波数成分を抽出し、この抽出された共振周波数成分のトルクを燃料噴射タイミングに適合させるために位相調整した後、共振周波数成分のトルク分だけエンジントルクを低減するように制御し、また必要に応じトルク増大をも利用して加速振動を低減するように制御する。このような制御ユニットUの制御内容を、図式的に示したのが図4である。
【0020】
この図4について説明するが、図4では、時間は燃料噴射タイミングを基準として設定されている。まず、エアフローメータ6で検出された吸入空気量信号が、符号31で示すような態様でバンドパスフィルタ21に入力される。バンドパスフィルタ21は、ギア位置に応じた共振周波数成分を抽出するようにそのフィルタ係数が設定、変更されており、ギア位置に応じた共振周波数成分が出力され、その出力の態様が符号32で示される。
【0021】
バンドパスフィルタ21からの出力は、位相適合手段22によって点火時期において1点火分だけ位相が進められ、位相が進められた共振周波数成分が符号33で示される。この位相適合(位相補正)は、エンジン回転数あるいはギア比の少なくとも一方をパラメータとして行うのが好ましい。この位相合わせされた後の共振周波数成分のトルクの大きさが、低減トルク換算手段23によって、エンジントルクの低減量として設定され、この設定されたエンジントルクの低減量が符号34で示される。
【0022】
図5は、図4で示した制御ユニットUの制御内容をより具体的に示すフローチャートであり、以下このフローチャートについて説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、Q1において、吸入空気量、エンジン回転数、ギア位置の各種データが読み込まれる。Q2では、現在のギア位置に応じた共振周波数が設定される。Q3では、ギア位置とエンジン回転数に基づいて、バンドパスフィルタ21のフィルタ係数が設定される。このフィルタ係数は、共振周波数の中心値とその前後の帯域の大きさを設定するものである。バンドパスフィルタは、例えば2次元デジタルフィルタとすることができ、その伝達関数をH(z)は、次の5つのフィルタ係数a0、a1、a2,b1、b2を用いて次式のように示され(式中「-2」は「マイナス2乗」)、Q3ではこの5つのフィルタ係数を設定(変更)する処理となる。
【0023】
H(z)=(a0・z-2+a1・z+a2)/(z-2+b1・z+b2)
【0024】
Q4では、エンジン負荷としての吸入空気量が所定値以上の高負荷時であるか否かが判別される。このQ4の判別でNOのときつまり低負荷のときは、エンジントルクの低減制御が不要であるとして、そのままリターンされる。Q4の判別でYESのときは、Q5において、共振周波数成分の抽出が行われる(図3のバンドパスフィルタ21の処理に対応)。次いで、Q6において、抽出された共振周波数成分の位相合わせが行われる(図3の位相適合手段22の処理に対応)。
【0025】
Q7では、抽出された共振周波数成分を低減するためのエンジントルクの低減率が算出される(図3の低下トルク換算手段23の処理に対応)。このQ7のトルク低減率は、エアフローメータ6で検出された吸入空気量をCe、Q5で抽出された共振周波数成分をCesnfとすると、「Cesnf/Ce」で示される値となる。
【0026】
Q7の後は、上記トルク低減率となるように、エンジントルクが低減される(Q10の処理)。ただし、実施形態では、変速機が無段変速機である場合にも対応すべく、Q8、Q9の処理が別途設定されている。すなわち、Q8において、ギア比の変動があるか否かが判別され、この判別でYESのときは、Q9において、変速機が無段変速機であることを前提として、無段変速機の変速機に伴うイナーシャに相当する分だけ、エンジントルクの低減量が小さくなるように補正される。Q9でのイナーシャ相当分のトルクは、「(今回のギア比−前回のギア比)/エンジン回転数」に所定の換算係数を乗算することにより算出される。上記Q8の判別でNOのとき、あるいはQ9の後は、それぞれQ10において、エンジントルクの低減が実行される。
【0027】
図5におけるQ10でのトルクダウン制御は、点火時期の遅角によるトルクダウン制御と燃料カットによるトルクダウン制御とが含まれるが、その他に、図2の1回目のトルクの山の次に発生されるトルクの谷を埋めるようにトルク増大制御をも行われる。すなわち、要求トルク低減量(図5のQ7で設定されるトルクダウン率)が第1設定値としての例えば30%以下というように小さいときは、点火時期の遅角によってトルクダウンが行われる。また、要求トルク低減量が第2設定値としての例えば70%以上というように大きいときは、燃料カットによりトルクダウンが行われる。そして、要求トルク低減量が上記第1設定値と第2設定値との間の範囲のとき、つまり30%〜70%の間の範囲では、図2の埋めたいトルクの谷が発生するタイミングでもって、トルク増大が行われる。このトルク増大は、例えば吸入空気量の増大や空燃比のリッチ化(燃料噴射量増量補正)の少なくとも一方を行うことによって得ることができる。
【0028】
上述した図5におけるQ10の詳細について、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。まず、Q21において、低減すべきトルクダウン量(実施形態ではトルクダウン率)が、第1設定値(例えば30%)よりも大きいか否かが判別される。このQ21の判別でNOのときは、Q22において、点火時期の遅角によるトルクダウンが行われる。
【0029】
Q21の判別でYESのときは、Q23において、低減すべきトルクダウン量が第2設定値(例えば70%)よりも小さいか否かが判別される。このQ23の判別でNOのときは、Q24において、燃料カットによるトルクダウンが行われる。
【0030】
Q23の判別でYESのときは、低減すべきトルクダウン量が、第1設定値と第2設定値との間の範囲である。このときは、まず、Q25において、点火時期が失火を生じない範囲で最大遅角量に設定される。次いで、Q26において、図2において埋めたいトルクの谷として示される部分でのトルク低下分が算出されるが、これは要求トルク低減量に応じて設定することもでき、例えば要求トルク低減量の所定割合(例えば70%)として設定することができる。
【0031】
この後、Q26で算出されたトルク低下分に対応したトルク増大分としてトルクアップ量が算出される(要求されるトルクアップ分に対応した例えば吸入空気量の増大分の算出や、燃料噴射量の増量補正分の算出)。そして、Q28において、1回目のトルクの山の次に発生するトルクの谷となったタイミングが確認されえると、Q29において、トルクアップが実行される。
【0032】
ここで、Q27でのトルクアップ量としては、低減すべき要求トルク低減量から、最大遅角量とすることによって低減されるトルク低減量を差し引いたトルク差分とすることができる。すなわち、点火時期を遅角することによって、加速振動の1回目のトルクの山が十分とは言えないまでもかなり小さくされるので、その次に発生されるトルクの谷も、点火時期を遅角しない場合に比して小さくなる。したがって、点火時期の遅角のみでは不足する分のトルク低減量を、トルク増大量として設定することにより、トルク増大量を誤って大きく設定しすぎてしまう事態を防止する上で好ましいものとなる。
【0033】
以上実施形態について説明したが、本発明はこれに限らず例えば次のような場合をも含むものである。エンジンとしては、V型エンジン、ディーゼルエンジン、過給機付きエンジン等、その種類は特に問わないものである。エンジン負荷に関する値としては、吸入空気量の他に、アクセル開度、スロットル開度、吸気負圧、吸気流速等適宜選択することができる。トルク低減制御が必要な加速状態の検出手法としては適宜のものを採択することができる。
【0034】
フロ−チャ−トに示す各ステップ(ステップ群)あるいはセンサやスイッチ等の各種部材は、その機能の上位表現に手段の名称を付して表現することができる。また、フロ−チャ−トに示す各ステップ(ステップ群)の機能は、制御ユニット(コントローラ)内に設定された機能部の機能として表現することもできる(機能部の存在)。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。さらに、本発明は、制御方法として表現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたエンジンの全体系統図。
【図2】加速時に駆動系の共振に起因する振動例を示す図。
【図3】ギア位置に応じた共振周波数の一例を示す図。
【図4】本発明の制御内容をブロック図的に示す図。
【図5】本発明の制御例を示すフローチャート。
【図6】トルクの低減と増大との制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
1:エンジン本体
2:吸気通路
6:エアフローメータ(エンジン負荷検出手段)
9:燃料噴射弁
10:エンジン回転数センサ
11:ギア位置センサ
12:点火プラグ
13:イグナイタ
21:バンドパスフィルタ(共振周波数成分抽出)
22:位相適合手段
23:低減トルク換算手段
U:制御ユニット
Claims (5)
- 加速時に、加速振動低減のために必要な要求トルク低減量を求めて、該要求トルク低減量だけエンジントルクを低減させるトルク低減手段を備えた車両用エンジンの制御装置において、
前記トルク低減手段は、前記要求トルク低減量が第1設定値以下の小さいときには点火時期の遅角によるエンジントルクの低減を行う一方、該要求トルク低減量が該第1設定値よりも大きい値に設定された第2設定値以上の大きいときには燃料カットによるエンジントルクの低減を行うように設定され、
前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記加速振動のうち前記トルク低減手段で低減すべきトルクの山となるタイミングの次に発生するトルクの谷となるタイミングにおいて、該トルクの谷が小さくなるようにエンジントルクを増大させるトルク増大手段が設けられている、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。 - 請求項1において、
前記要求トルク低減量が前記第1設定値と第2設定値との間の大きさのときに、前記トルク低減手段は点火時期を最大遅角量にまで遅角させる、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。 - 請求項2において、
前記トルク増大手段は、前記トルク低減手段による点火時期の最大遅角によって得られるトルク低減量と前記要求トルク低減量との差分に応じたトルクだけトルク増大を行う、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。 - 請求項1において、
前記トルク増大手段は、空燃比のリッチ化または吸入空気量の増量のうち少なくとも一方によってトルク増大を行う、ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
エンジン負荷に関連した値を検出するエンジン負荷検出手段と、前記エンジン負荷検出手段で検出されたエンジン負荷に関する値から車両の駆動系の共振周波数成分を抽出するフィルタ手段と、を備え、
前記要求トルク低減量が、前記フィルタ手段によって抽出された共振周波数成分を低減する値となるように求められる、
ことを特徴とする車両用エンジンの制御装置。
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