JP4495131B2 - サッシ窓 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたサッシ窓は、外壁開口部の室内側に沿って設けられた木製の開口枠と、この開口枠に水密材(シール材)を介して固定されたアルミ形材製のサッシ窓枠とを有して構成されている。そして、サッシ窓の下枠部分において、サッシ窓枠は、開口枠に載置されるとともに、開口枠の室外側側面に沿って下方に延びて形成され、サッシ窓枠の室内側側面と、開口枠の室外側側面との間に、上下に延びる第1のシール材(水密材)が介装されている。また、外壁開口部の下縁には、水切り片を有した下外枠がサッシ窓枠の下方に対向して設けられており、この下外枠の上面とサッシ窓枠の下枠下面との隙間に、第2のシール材が設けられている。
また、特許文献1に記載のサッシ窓では、第2のシール材が室外空間に露出して設けられていることから、サッシ窓の外観意匠性が劣ってしまうととともに、風雨や紫外線の影響でシール材が劣化しやすく止水性能が十分に確保できないという問題もある。
また、水平シール材は、下支持枠の載置面部と下本窓枠との間に挟まれて室外空間に露出せず、風雨や紫外線が直接当たらないため、これらの影響を受けにくくすることができ、劣化が防止できるとともに、室外から見えないことでサッシ窓の外観意匠性を良好にすることができる。
また、上支持枠により上本窓枠が下方に付勢されることで、縦本窓枠を介して下本窓枠が下支持枠の載置面部に押しつけられ、水平シール材が載置面部および下本窓枠に密着され、止水性能を向上させることができる。ここで、付勢手段としては、本窓枠の取付時に上本窓枠を下方に案内する傾斜面や、上本窓枠を下方に付勢する板ばね等の弾性部材などが利用可能である。
このような構成によれば、本窓枠を室内側から支持枠に取り付ける際に、上支持枠に設けた傾斜面に上本窓枠が当接し、この傾斜面部に案内されて上本窓枠つまり本窓枠全体が下方に付勢される。、従って、下本窓枠の底面部が水平シール材に一層密着され止水性能をさらに向上させることができる。
このような構成によれば、下支持枠の載置面部を略フラット、すなわち略水平かつ凹凸を少なく形成することで、下支持枠の見付け寸法をさらに小さくすることができる。また、シート状の水平シール材を載置面部に貼り付けておくことで、本窓枠を支持枠に取り付ける際に、その下本窓枠の位置合わせに手間取ることがなく、水平シール材の上に載置するだけでシールされるため、本窓枠の取付作業およびシール作業の手間を軽減することができる。
このような構成によれば、縦シール材により縦支持枠と縦本窓枠との間をシールすることで、縦枠部分における止水性能が確保されるとともに、縦シール材の下端を水平シール材の上面に接続することで、左右の縦枠部分と下枠部分との少なくとも三方のシール材が連続するため、止水性能をさらに向上させることができる。
このような構成によれば、縦支持枠における支持片部の室内側側面に縦シール材を設け、この縦シール材に縦本窓枠の取付片部を当接させることで、本窓枠を室内側から取り付け、または取り外すことができ、本窓枠の着脱を容易に実施することができる。さらに、縦シール材に縦本窓枠の取付片部を当接させた状態で、取付片部を支持片部に係合させて本窓枠を支持枠に取り付けることで、縦シール材と取付片部とを密着させて止水性能を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るサッシ窓である引違い窓10を示す縦断面図である。図2は、引違い窓10を示す横断面図である。図3は、引違い窓10の上枠部分を拡大して示す縦断面図である。図4は、引違い窓10の縦枠部分を拡大して示す横断面図である。図5は、引違い窓10の下枠部分を拡大して示す縦断面図である。図6は、引違い窓10の下枠部分をさらに拡大して示す縦断面図である。
上支持枠21は、アルミ押出形材製であって、外壁1の開口部5の上縁に沿って見込み方向室外側に延びる見込み片部211と、この見込み片部211の室外側端縁に連続して上方に折れ曲がり、壁パネル2の室外面に沿って延びる固定片部212とを有している。この固定片部212は、室外側からのビス216により壁パネル2に固定されるとともに、固定片部212と壁パネル2との間には、図示しないシール材や防水シート等を用いた止水構造が設けられている。そして、上支持枠21は、固定片部212よりも室内側において見込み片部211から下方(見付け方向内側)に延びる見付け片部213と、この見付け片部213の下端(見付け方向内端)に連続して見込み方向室外側に延びる折返し片部214とを有している。この折返し片部214には、その先端から下方に延びる垂下片214Aと、その下面において上本窓枠31を下方に付勢する付勢手段としての傾斜面部214Bとが設けられている。この傾斜面部214Bは、室外側に向かって下方に下がる傾斜面を有している。さらに、上支持枠21は、見付け片部213よりも室内側において見込み片部211から下方(見付け方向内側)に延びる支持片部215を有している。この支持片部215の下端部室内側側面には、シール材215Aが取り付けられている。
縦支持枠23は、アルミ押出形材製であって、外壁1の開口部5の側縁に沿って見込み方向室外側に延びる見込み片部231と、この見込み片部231の室外側端縁に連続して側方(見付け方向外側)に折れ曲がり、壁パネル2の室外面に沿って延びる固定片部232とを有している。この固定片部232は、室外側からのビス236により壁パネル2に固定されるとともに、固定片部232と壁パネル2との間には、図示しないシール材や防水シート等を用いた止水構造が設けられている。そして、縦支持枠23は、固定片部232よりも室内側において見込み片部231から見付け方向内側に延びる見付け片部233と、この見付け片部233の見付け方向内端に連続して見込み方向室外側に延びる折返し片部234とを有している。この折返し片部234の基端部には、見付け方向内端に突出して縦本窓枠33に当接するシール材234Aが設けられている。さらに、縦支持枠23は、見付け片部233よりも室内側において見込み片部231から見付け方向内側に延びる支持片部235を有している。この支持片部235の先端部室内側側面には、縦シール材235Aが取り付けられている。
以上のような縦枠体13において、本窓枠30を室内側から取り付ける際に、縦支持枠23の支持片部235の縦シール材235Aに縦本窓枠33の取付片部334を押しつけ、ビス45を締め付けることで、取付片部334および支持片部235が圧接され、支持片部235の縦シール材235Aと取付片部334とが密着するようになっている。
下支持枠22は、アルミ押出形材製であって、外壁1の土台7の上面に沿って見込み方向室外側に延びる見込み片部221と、この見込み片部221に連続して下方に延び、土台7の室外面に沿って延びる固定片部222と、見込み片部221に連続して固定片部222よりも室外側に延びる水切り片部223とを有している。固定片部222は、前述の上支持枠21の固定片部212と同様に、室外側からのビス227により土台7に固定されるとともに、固定片部222と土台7との間に止水構造が設けられている。そして、下支持枠22は、固定片部222よりも室内側において下方に延びて土台7に支持される2つの垂下片部224と、これら2つの垂下片部224間に渡って設けられた載置面部225とを有している。載置面部225は、見込み片部221よりも高く、さらに室外側よりも室内側が高くなった二段に形成されており、これら二段の載置面部225は、それぞれ略フラット、すなわち略水平、かつ凹凸なく形成されている。そして、載置面部225に連続した室内側には、略水平に突出するとともに室内側先端部が上方に折れ曲がった係合片部226が形成されている。
図7は、下枠体12における下支持枠22の平面図である。図8は、下枠体12および縦枠体13の接合部分を室内側から見た斜視図である。図9は、下枠体12および縦枠体13の接合部分を室外側から見た斜視図である。
下支持枠22の載置面部225に貼り付けられた水平シール材25は、下支持枠22の長手方向略全長に渡って設けられており、その両端部は、縦本窓枠33の側面部331よりも外側である縦支持枠23の見込み片部231近傍まで延びて設けられている。
縦枠体13における縦支持枠23の支持片部235と縦本窓枠33の取付片部334との間に介装された縦シール材235Aは、上下に連続して延びて設けられており、その下端部が水平シール材25の上面に当接して接続されている。すなわち、左右の縦枠体13における縦シール材235A、および下枠体12の水平シール材25の三方のシール材が連続して形成されている。
(1)すなわち、下支持枠22の載置面部225に水平シール材25を設け、この水平シール材25の上面に下本窓枠32の底面部321を載置したので、これら載置面部225と底面部321との間に水平シール材25が挟み込まれてシールされることから、上下に延びるシール材等を配置する必要がなく、従来の下枠と比較して下枠体12の見付け寸法(高さ寸法)を小さくすることができる。これにより、開口部5の下縁に対する下本窓枠32の上面位置を低くすることができるので、引違い窓10を掃き出し窓として利用する場合に、跨ぎ寸法や室内外の床面段差を小さくして、出入りの利便性を向上させることができる。
例えば、前記実施形態では、サッシ窓を室内外一対の障子15を備えた引違い窓10としたが、これに限らず、嵌め殺し窓でもよく、また片引き窓や、開き窓、辷り出し窓等、任意の開閉形式のサッシ窓が構成可能である。
また、前記実施形態では、下支持枠22の載置面部225を略フラットに形成し、下本窓枠32の底面部321下面に凸部321Aを形成したが、これに限らず、載置面部225および底面部321ともに略フラットに形成してもよく、また両者に凹凸を設けてこれらの凹凸が互いに噛み合うように形成してもよい。
さらに、水平シール材25を載置面部225に貼り付けたが、これに限らず、下本窓枠32の底面部321下面に貼り付けてもよく、また貼り付け以外の方法により載置面部225と底面部321との間に配置するようにしてもよい。
さらに、縦シール材235Aを縦支持枠23における支持片部235の室内側側面に設けたが、これに限らず、縦本窓枠33に設けてもよく、その取り付け方向等も特に限定されない。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
Claims (4)
- 建物外壁の開口部に固定される支持枠と、この支持枠に取り付けられるとともに、内部にパネル体を支持する本窓枠とを備え、
前記支持枠は、上支持枠、下支持枠、および左右の縦支持枠を四周枠組みして構成され、前記本窓枠は、上本窓枠、下本窓枠、および左右の縦本窓枠を四周枠組みして構成され、
前記下支持枠は、前記下本窓枠が載置される載置面部を有し、この載置面部と前記下本窓枠との間には、これらの間をシールする水平シール材が設けられ、
前記上支持枠には、前記支持枠への前記本窓枠の建て込み時に前記上本窓枠に当接して当該本窓枠を下方に付勢する付勢手段が設けられ、
前記縦支持枠と前記縦本窓枠との間には、これらの間をシールする縦シール材が介装されており、この縦シール材の下端は、前記水平シール材の上面に接続されているサッシ窓。 - 前記付勢手段は、室外側に向かって下方に下がる傾斜面で構成されている請求項1に記載のサッシ窓。
- 前記載置面部は、略フラットに形成されており、前記水平シール材は、シート状に形成されて前記載置面部に貼り付けられている請求項1または請求項2に記載のサッシ窓。
- 前記縦支持枠は、見付け方向内側に突出した支持片部を有し、この支持片部の室内側側面に前記縦シール材が取り付けられ、
前記縦本窓枠は、見付け方向外側に突出した取付片部を有し、この取付片部を前記縦シール材に当接させるとともに、当該取付片部と前記支持片部との係合により前記縦本窓枠が前記縦支持枠に固定される請求項1から請求項3のいずれかに記載のサッシ窓。
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