JP4487383B2 - 情報処理装置および方法、並びにプログラム格納媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報処理装置および方法、並びにプログラム格納媒体に関し、特に、データに対応するサムネイルを表示する情報処理装置および方法、並びにプログラム格納媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータなどにおいて、静止画像または動画像のデータに対応するサムネイルを表示させ、サムネイルにより使用者に静止画像または動画像のデータを選択させ、これらのデータを操作させる技術が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、サムネイルを表示させてデータを操作するパーソナルコンピュータは、画像を含むデータのみを操作することが可能であり、画像を含まないデータを操作することができないという問題点があった。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、画像を含まないデータに対応するサムネイルを表示して、画像を含むデータと画像を含まないデータとを一括して取り扱うことができるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の情報処理装置は、音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割手段と、非画像データに基づいて、分割数と同じ数の画素値を生成する生成手段と、分割されたサムネイルの各領域に、生成された画素値を1つずつ設定する設定手段と、画素値が設定されたサムネイルを表示するように表示を制御する表示制御手段とを含むことを特徴とする。
【0006】
情報処理装置は、画素値が設定されたサムネイルに対してブラー処理を行う処理手段をさらに備え、表示制御手段は、ブラー処理の結果得られるサムネイルを表示するように表示を制御することができる。
分割手段は、非画像データが大きい場合分割数を多くし、非画像データが小さい場合分割数を小さくすることができる。
非画像データは、音声データであり、生成手段は、非画像データのスペクトルに基づいて画素値を生成することができる。
【0007】
請求項5に記載の情報処理方法は、情報処理装置が、音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割ステップと、非画像データに基づいて、分割数と同じ数の画素値を生成する生成ステップと、分割されたサムネイルの各領域に、生成された画素値を1つずつ設定する設定ステップと、画素値が設定されたサムネイルを表示するように表示を制御する表示制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
請求項6に記載のプログラム格納媒体のプログラムは、コンピュータに、音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割ステップと、非画像データに基づいて、分割数と同じ数の画素値を生成する生成ステップと、分割されたサムネイルの各領域に、生成された画素値を1つずつ設定する設定ステップと、画素値が設定されたサムネイルを表示するように表示を制御する表示制御ステップとを含む処理を実行させることを特徴とする。
【0009】
請求項1に記載の情報処理装置、請求項5に記載の情報処理方法、および請求項6に記載のプログラム格納媒体においては、音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、非画像データに対応するサムネイルの領域が分割され、非画像データに基づいて、分割数と同じ数の画素値が生成され、分割されたサムネイルの各領域に、生成された画素値が1つずつ設定され、画素値が設定されたサムネイルを表示するように表示が制御される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4は、本発明に係るノート型のパーソナルコンピュータの一実施の形態の外観を示す図である。このパーソナルコンピュータ1は、基本的に、本体2と、この本体2に対して開閉自在とされる表示部3により構成されている。図1は表示部3を本体2に対して開いた状態を示す外観斜視図である。図2は本体2の平面図、図3は本体2に設けられている後述するジョグダイヤル4の拡大図である。また、図4は本体2設けられているジョグダイヤル4の側面図である。
【0011】
本体2には、各種の文字や記号などを入力するとき操作されるキーボード5、LCD7に表示されるポインタ(マウスカーソル)を移動させるときなどに操作されるポインティングデバイスとしてのタッチパット6、および電源スイッチ8がその上面に設けられている。また、ジョグダイヤル4、スロット9、IEEE1394ポート101、およびメモリースティックスロット115等が、本体2の側面に設けられている。なお、タッチパット6に代えて、スティック式のポインティングデバイスを設けることも可能である。
【0012】
また、表示部3の正面には、画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display)7が設けられている。表示部3の右上部には、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じて設けられるメッセージランプML(図示せず)その他のLEDより成るランプが設けられている。さらに、表示部3の上部には、マイクロフォン66が設けられている。
【0013】
なお、電源ランプPLや電池ランプBL、メッセージランプML等は表示部3の下部に設けることも可能である。
【0014】
次に、ジョグダイヤル4は、例えば、本体2上のキーボード5の図2中の右側に配置されているキーAおよびキーBの間に、その上面がキーAおよびキーBとほぼ同じ高さになるように取り付けられている。ジョグダイヤル4は、図3中の矢印aに示す回転操作に対応して所定の処理(例えば、画面のスクロールの処理)を実行し、同図中矢印bに示す移動操作に対応した処理(例えば、アイコンの選択の決定の処理)を実行する。
【0015】
なお、ジョグダイヤル4は、本体2の左側面に配置してもよく、LCD7が設けられた表示部3の左側面若しくは右側面、または、キーボード5のGキーとHキーとの間に縦方向に(すなわち、ジョグダイヤル4がYキーまたはBキーのいずれかの方向に回転するように)配置してもよい。
【0016】
また、ジョグダイヤル4は、タッチパッド6を人差し指で操作しながら親指で操作可能なように、本体2の前面の中央部に配置してもよく、タッチパッド6の上端縁又は下端縁に沿って横方向に配置しても、または、タッチパッド6の右ボタンと左ボタンとの間に縦方向に配置してもよい。さらに、ジョグダイヤル4は、縦方向や横方向に限定せず、各指で操作し易い斜め方向へ、所定角度を付けて配置してもよい。その他、ジョグダイヤル4は、ポインティングデバイスであるマウスの側面の親指で操作可能な位置に配置することも可能である。ジョグダイヤルとしては、本件出願人と共同の出願人により出願された、特開平8−203387号公報に開示されているプッシュスイッチ付回転操作型電子部品を使用することが可能である。
【0017】
スロット9は、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)が規定する規格に基づく拡張カードである、PCカードが装着される。
【0018】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394ポート101は、IEEE1394に規定されている規格に基づいた構造を有し、IEEE1394に規定されている規格に基づいたケーブルが接続される。
【0019】
メモリースティックスロット115は、フラッシュメモリなどの半導体メモリを内蔵し、静止画像、動画像、音声、またはテキストなどのデータを記憶するメモリカードであるメモリースティック(商標)116が装着される。
【0020】
次に、パーソナルコンピュータ1の一実施の形態の構成について図5を参照して説明する。
【0021】
中央処理装置(CPU(Central Processing Unit))51は、例えば、インテル(Intel)社製のペンティアム(Pentium:商標)プロセッサ等で構成され、ホストバス52に接続されている。ホストバス52には、さらに、ブリッジ53(いわゆる、ノースブリッジ)が接続されており、ブリッジ53は、AGP(Accelerated Graphics Port)50を有し、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バス56に接続されている。
【0022】
ブリッジ53は、例えば、インテル社製のAGP Host Bridge Controllerである400BXなどで構成されており、CPU51およびRAM(Random-Access Memory)54(いわゆる、メインメモリ)等のデータの伝送などを制御する。さらに、ブリッジ53は、AGP50を介して、ビデオコントローラ57とのデータの伝送を制御する。なお、このブリッジ53とブリッジ(いわゆる、サウスブリッジ(PCI-ISA Bridge))58とで、いわゆるチップセットが構成されている。
【0023】
ブリッジ53は、さらに、キャッシュメモリ55とも接続されている。キャッシュメモリ55は、SRAM(Static RAM)などRAM54に比較して、より高速に書き込みまたは読み出しの動作を実行できるメモリで構成され、CPU51が使用するプログラムまたはデータをキャッシュする(一時的に記憶する)。
【0024】
なお、CPU51は、その内部に1次的な(キャッシュメモリ55に比較して、より高速に動作できるメモリで、CPU51自身が制御する)キャッシュメモリを有する。
【0025】
RAM54は、例えば、DRAM(Dynamic RAM)で構成され、CPU51が実行するプログラム、またはCPU51の動作に必要なデータを記憶する。具体的には、例えば、RAM54は、起動が完了した時点において、HDD67からロードされた、電子メールプログラム54A、オートパイロットプログラム54B、ジョグダイヤル状態監視プログラム54C、ジョグダイヤルドライバ54D、オペレーティングプログラム(OS)54E、表示プログラム54F、読み込みプログラム54G、その他のアプリケーションプログラム54H1乃至54Hnを記憶する。
【0026】
なお、表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gは、メモリースティック116がメモリースティックスロット115に装着されたとき、起動されるようにしてもよい。
【0027】
電子メールプログラム54Aは、モデム75を介して電話回線76などの通信回線などを介して、通信文(いわゆる、eメール)を授受するプログラムである。電子メールプログラム54Aは、着信メール取得機能を有している。この着信メール取得機能は、インターネットサービスプロバイダ77が備えるメールサーバ78に対して、そのメールボックス79内に使用者宛のメールが着信しているかどうかを確認して、使用者宛のメールがあれば取得する処理を実行する。
【0028】
オートパイロットプログラム54Bは、予め設定された複数の処理(またはプログラム)などを、予め設定された順序で順次起動して、処理するプログラムである。
【0029】
ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cは、ジョグダイヤル4に対応しているか否かの通知を、上述した各アプリケーションプログラムから受け取り、ジョグダイヤル4に対応している場合、ジョグダイヤル4を操作することで何が行えるかをLCD7に表示させる。
【0030】
ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cは、ジョグダイヤル4のイベント(ジョグダイヤル4が図3の矢印aに示す方向に回転される、または図3の矢印bに示す方向に押圧されるなどの操作)を検出して、検出されたイベントに対応する処理を実行する。ジョグダイヤル状態監視プログラム54Cは、アプリケーションプログラムからの通知を受け取るリストを有する。ジョグダイヤルドライバ54Dは、ジョグダイヤル4の操作に対応して各種機能を実行する。
【0031】
OS(Operating System)54Eは、例えばマイクロソフト社のいわゆるウィンドウズ(Windows)95(商標)若しくはウィンドウズ98(商標)、またはアップルコンピュータ社のいわゆるマックOS(商標)等に代表される、コンピュータの基本的な動作を制御するプログラムである。
【0032】
表示プログラム54Fは、メモリーステッィクスロット115に装着されているメモリーステッィク116に記憶されているファイル(動画像、静止画像、音声、またはテキストなどのデータ(以下、コンテンツとも称する)を格納しているファイル)に対応するサムネイルをLCD7に表示させる。表示プログラム54Fは、LCD7に表示されたサムネイルを基に、メモリーステッィク116に記憶されているファイルを操作する(コピー、移動、消去など)。
【0033】
読み込みプログラム67Gは、メモリーステッィクスロット115に装着されているメモリーステッィクに記憶されているファイルを読み出して、読み出したファイルに格納されているデータを表示プログラム54Fに供給する。
【0034】
ビデオコントローラ57は、AGP50を介してブリッジ53に接続されており、AGP50およびブリッジ53を介してCPU51から供給されるデータ(イメージデータまたはテキストデータなど)を受信して、受信したデータに対応するイメージデータを生成するか、または受信したデータをそのまま、内蔵するビデオメモリに記憶する。ビデオコントローラ57は、表示部3のLCD7に、ビデオメモリに記憶されているイメージデータに対応する画像を表示させる。
【0035】
PCIバス56には、サウンドコントローラ64が接続されている。サウンドコントローラ64は、マイクロフォン66から音声に対応する信号を取り込み、音声に対応するデータを生成して、RAM54に出力する。または、サウンドコントローラ64は、スピーカ65を駆動して、スピーカ65に音声を出力させる。
【0036】
また、PCIバス56にはモデム75が接続されている。モデム75は、公衆電話回線76およびインターネットサービスプロバイダ77を介して、インターネット等の通信ネットワーク80またはメールサーバ78に所定のデータを送信するとともに、通信ネットワーク80またはメールサーバ78から所定のデータを受信する。
【0037】
PCカードインターフェース111は、PCIバス56に接続され、スロット9に装着されたインターフェースカード112から供給されたデータを、CPU51またはRAM54に供給するとともに、CPU51から供給されたデータをインターフェースカード112に出力する。ドライブ113は、PCカードインターフェース111およびインターフェースカード112を介して、PCIバス56に接続されている。
【0038】
ドライブ113は、装着されている磁気ディスク121、光ディスク122、光磁気ディスク123、または半導体メモリ124に記録されているデータを読み出し、読み出したデータをPCカードインターフェース111、インターフェースカード112、およびPCIバス56を介して、RAM54に供給する。
【0039】
メモリースティックインターフェース114は、PCIバス56に接続され、メモリースティックスロット115に装着されたメモリースティック116から供給されたデータを、CPU51またはRAM54に供給するとともに、CPU51から供給されたデータをメモリースティック116に出力する。
【0040】
また、PCIバス56にはブリッジ58(いわゆる、サウスブリッジ)も接続されている。ブリッジ58は、例えば、インテル社製のPIIX4Eなどで構成されており、IDE(Integrated Drive Electronics)コントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59、タイマ回路60、IDEインターフェース61、およびUSBインターフェース68等を内蔵している。ブリッジ58は、IDEバス62に接続されるデバイス、またはISA/EIO(Industry Standard Architecture / Extended Input Output)バス63若しくはI/Oインターフェース69を介して接続されるデバイスの制御等、各種のI/O(Input / Output)を制御する。
【0041】
IDEコントローラ/コンフィギュレーションレジスタ59は、いわゆるプライマリIDEコントローラとセカンダリIDEコントローラとの2つのIDEコントローラ、およびコンフィギュレーションレジスタ(configuration register)等から構成されている(いずれも図示せず)。
【0042】
プライマリIDEコントローラには、IDEバス62を介して、HDD67が接続されている。また、セカンダリIDEコントローラには、他のIDEバスに、図示しないCD−ROMドライブまたはHDDなどの、いわゆるIDEデバイスが装着されたとき、その装着されたIDEデバイスが電気的に接続される。
【0043】
なお、HDD67は、電子メールプログラム67A、オートパイロットプログラム67B、ジョグダイヤル状態監視プログラム67C、ジョグダイヤルドライバ67D、OS67E、アプリケーションプログラムとして表示プログラム67F、読み込みプログラム67G、その他の複数のアプリケーションプログラム67H1乃至67Hn等を記録する。HDD67に記録されている電子メールプログラム67A、オートパイロットプログラム67B、ジョグダイヤル状態監視プログラム67C、ジョグダイヤルドライバ67D、OS67E、表示プログラム67F、読み込みプログラム67G、およびアプリケーションプログラム67H1乃至67Hn等は、例えば、起動(ブートアップ)処理の過程で、RAM54に順次供給され、ロードされる。
【0044】
USBインターフェース68は、USBポート107を介して、接続されているデバイスにデータを送信すると共に、デバイスからデータを受信する。
【0045】
タイマ回路60は、表示プログラム67Fの要求に対応して、現在時刻を示すデータをPCIバス56を介して、CPU51に供給する。表示プログラム67Fは、タイマ回路60から供給された現在時刻を示すデータを基に、経過時間などを知ることかできる。
【0046】
ISA/EIOバス63には、さらに、I/Oインターフェース69が接続されている。このI/Oインターフェース69は、エンベディットコントローラから構成され、その内部において、ROM70、RAM71、およびCPU72が相互に接続されている。
【0047】
ROM70は、IEEE1394インターフェースプログラム70A、LED制御プログラム70B、タッチパッド入力監視プログラム70C、キー入力監視プログラム70D、ウェイクアッププログラム70E、およびジョグダイヤル状態監視プログラム70F等を予め記憶している。
【0048】
IEEE1394インターフェースプログラム70Aは、IEEE1394ポート101を介して、IEEE1394で規定される規格に準拠するデータ(パケットに格納されているデータ)を送信するとともに受信する。LED制御プログラム70Bは、電源ランプPL、電池ランプBL、必要に応じてメッセージランプML、またはその他のLEDよりなるランプの点灯の制御を行う。タッチパッド入力監視プログラム70Cは、利用者の操作に対応したタッチパッド6からの入力を監視するプログラムである。
【0049】
キー入力監視プログラム70Dは、キーボード5またはその他のキースイッチからの入力を監視するプログラムである。ウェイクアッププログラム70Eは、ブリッジ58のタイマ回路60から供給される現在時刻を示すデータに基づいて、予め設定された時刻になったかどうかをチェックして、設定された時刻になったとき、所定の処理(またはプログラム)等を起動するために、パーソナルコンピュータ1を構成する各チップの電源を管理するプログラムである。ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fは、ジョグダイヤル4の回転型エンコーダが回転されたか否か、またはジョグダイヤル4が押されたか否かを常に監視するためのプログラムである。
【0050】
ROM70には、さらにBIOS(Basic Input/Output System(基本入出力システム))70Gが書き込まれている。BIOS70Gは、OSまたはアプリケーションプログラムと周辺機器(タッチパッド6、キーボード5、またはHDD67等)との間で、データの受け渡し(入出力)を制御する。
【0051】
RAM71は、LED制御、タッチパッド入力ステイタス、キー入力ステイタス、若しくは設定時刻用の各レジスタ、ジョグダイヤル状態監視用のI/Oレジスタ、またはIEEE1394I/Fレジスタ等を、レジスタ71A乃至71Fとして有している。例えば、LED制御レジスタは、ジョグダイヤル4が押されて、電子メールプログラム54Aの起動されたとき、所定の値が格納され、格納されている値に対応して、メッセージランプMLの点灯が制御される。キー入力ステイタスレジスタは、ジョグダイヤル4が押圧されると、所定の操作キーフラグが格納される。設定時刻レジスタは、使用者によるキーボード5などの操作に対応して、所定の時刻が設定される。
【0052】
また、このI/Oインターフェース69は、図示を省略したコネクタを介して、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、キーボード5、およびIEEE1394ポート101等が接続され、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5それぞれに対する操作に対応した信号をISA/EIOバス63に出力する。また、I/Oインターフェース69は、IEEE1394ポート101を介して、接続されている機器とのデータの送受信を制御する。さらに、I/Oインターフェース69には、電源ランプPL、電池ランプBL、メッセージランプML、電源制御回路73、およびその他のLEDよりなるランプが接続されている。
【0053】
電源制御回路73は、内蔵バッテリ74またはAC電源に接続されており、各ブロックに、必要な電源を供給するとともに、内蔵バッテリ74または周辺装置のセカンドバッテリの充電のための制御を行う。また、I/Oインターフェース69は、電源をオンまたはオフするとき操作される電源スイッチ8を監視している。
【0054】
I/Oインターフェース69は、電源がオフの状態でも、内部に設けられた電源により、IEEE1394インターフェースプログラム70A乃至ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fを実行する。すなわち、IEEE1394インターフェースプログラム70A乃至ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fは、常時動作している。
【0055】
従って、電源スイッチ8がオフでCPU51がOS54Eを実行していない場合でも、I/Oインターフェース69は、ジョグダイヤル状態監視プログラム70Fを実行するので、例えば、省電力状態、または電源オフの状態で、ジョグダイヤル4が押圧されたとき、パーソナルコンピュータ1は、予め設定した所定のソフトウェアまたはスクリプトファイルの処理を起動する。
【0056】
このように、パーソナルコンピュータ1においては、ジョグダイヤル4がプログラマブルパワーキー(PPK)機能を有するので、専用のキーを設ける必要がない。
【0057】
図6は、パーソナルコンピュータ1が実行する表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gの構成を説明する図である。表示プログラム54Fは、処理マネージャ151、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−N、およびアイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nなどの処理ルーチンを含む。
【0058】
処理マネージャ151は、タッチパッド6またはOS54Eから供給された入力イベントなどを基に、メモリースティック116から読み込んだファイルに対応するサムネイルを表示する位置などを算出し、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nに供給する。処理マネージャ151が、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nに供給するサムネイルの表示位置は、LCD7上に左右および上下の位置に加えて、奥行き(LCD7の表面からの仮想的な距離を示し、サムネイルが重なりあったとき、どちらのサムネイルが表示されるか、およびサムネイルの表示するときの大きさが決定される)を含む。
【0059】
処理マネージャ151は、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至151−Nのサムネイルの表示の周期を制御する。
【0060】
処理マネージャ151は、タッチパッド6またはOS54Eから供給された入力イベントなどを基に、アイコンを表示する位置などを算出し、アイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nに供給する。処理マネージャ151は、アイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nのアイコンの表示の周期を制御する。
【0061】
処理マネージャ151は、タッチパッド6またはOS54Eから供給された入力イベントなどを基に、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nに表示状態(サムネイルの表示位置、表示の周期、画像の色など)を指示する。
【0062】
処理マネージャ151は、タッチパッド6などの入力に対応して、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nが表示しているサムネイルに対応するファイルに対する、コピー、削除、または転送などの処理をOS54Eに要求する。
【0063】
コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nは、読み込みプログラム54Gからの要求に対応して、メモリースティック116から読み込んだファイルに対応する数に対応する数が起動される。
【0064】
例えば、読み込みプログラム54Gによるメモリースティック116からの4つのファイルの読み込みが終了したとき、読み込みプログラム54Gは、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−4の起動を要求する。例えば、読み込みプログラム54Gによるメモリースティック116からの8つのファイルの読み込みが終了したとき、読み込みプログラム54Gは、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−8の起動を要求する。
【0065】
このように、メモリースティック116からの読み込みプログラム54Gによる読み込みが終了したファイルに対応する数のコンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nが起動される。実際には、表示プログラム54Fが1つのルーチンを所定の回数だけコンテンツ処理のルーチンを繰り返し実行することにより、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nが動作しているように見える。
【0066】
コンテンツ処理ルーチン152−1は、メモリースティック116から読み込んだ1つのファイルに対応する1つのサムネイルを、処理マネージャ151の指示に基づいてLCD7に表示させる。コンテンツ処理ルーチン152−2は、メモリースティック116から読み込んだ1つのファイルに対応する1つのサムネイルを、処理マネージャ151の指示に基づいてLCD7に表示させる。コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのそれぞれは、同様に、メモリースティック116から読み込んだ1つのファイルに対応する1つのサムネイルを、処理マネージャ151の指示に基づいてLCD7に表示させる。
【0067】
このように、コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのそれぞれは、処理マネージャ151の指示に基づいて、それぞれ1つのサムネイルをLCD7に表示させる。
【0068】
アイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nは、後述するアイコンに対応する数に対応する数が起動される。
【0069】
アイコン処理ルーチン153−1は、処理マネージャ151の指示に基づいて、1つのアイコンをLCD7に表示させる。アイコン処理ルーチン153−2は、処理マネージャ151の指示に基づいて、他の1つのアイコンをLCD7に表示させる。アイコン処理ルーチン153−3乃至153−Nのそれぞれは、同様に、処理マネージャ151の指示に基づいて、それぞれ異なる1つのアイコンをLCD7に表示させる。
【0070】
このように、アイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nのそれぞれは、処理マネージャ151の指示に基づいて、それぞれ1つのアイコンをLCD7に表示させる。
【0071】
読み込みプログラム54Gは、メモリースティック116からの1つのファイルの読み込みが終了したとき、コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのいずれか1つを起動させ、起動させたコンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのいずれかにファイルに格納されているデータを供給する。
【0072】
また、読み込みプログラム54Gは、インターネット等の通信ネットワーク80からファイルを読み込んだとき、コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのいずれか1つを起動させ、起動させたコンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nのいずれかにファイルに格納されているデータを供給するようにしてもよい。
【0073】
以下、コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nを個々に区別する必要がないとき、単に、コンテンツ処理ルーチン152と称する。なお、コンテンツ処理ルーチン152−3乃至152−Nは、それぞれ、並列に実行される、異なるタスクとして実行するようにしてもよい。以下、アイコン処理ルーチン153−1乃至153−Nを個々に区別する必要がないとき、単に、アイコン処理ルーチン153と称する。
【0074】
以下、通常の操作として想定されるパーソナルコンピュータ1への操作に対応して、表示プログラム54FがLCD7に表示させる画面について、順に説明する。
【0075】
図7乃至図9は、例えば、10個のファイルが記憶されているメモリースティック116がメモリースティックスロット115に装着されて、表示プログラム54Fが起動したときにLCD7に表示される画面を説明する図である。
【0076】
読み込みプログラム54Gは、メモリースティック116から1つのファイルを読み込んだとき、コンテンツ処理ルーチン152を1つ起動させ、表示プログラム54Fに読み込んだファイルに格納されているデータに対応するサムネイルを表示させる。
【0077】
図7は、表示プログラム54Fの起動後、読み込みプログラム54Gによるメモリースティック116からの、10個のファイルの内の3つのファイルの読み込みが終了したとき、表示プログラム54FがLCD7に表示させる画面の例を示す図である。
【0078】
サムネイル201−1は、コンテンツ処理ルーチン152−1により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から最初に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−2は、コンテンツ処理ルーチン152−2により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から2番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−3は、コンテンツ処理ルーチン152−3により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から3番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。
【0079】
サムネイル201−1乃至201−3は、後述するように、仮想の螺旋上に配置される。以下、サムネイル201−1乃至201−Nを個々に区別する必要がないとき、単にサムネイル201と称する。
【0080】
コンテンツ処理ルーチン152は、読み込みプログラム54Gから供給されたデータの種類に対応して、サムネイル201を生成する。
【0081】
例えば、コンテンツ処理ルーチン152は、読み込みプログラム54Gから動画像のデータを供給されたとき、動画像の最初の画像を基に、サムネイル201を生成する。
【0082】
コンテンツ処理ルーチン152は、TIFF(Tag Image File Format)またはGIF(Graphic Interchange Format)方式の静止画像のデータが供給されたとき、静止画像のデータからサムネイル201を生成する。コンテンツ処理ルーチン152は、JPEG(Joing Photographic Experts Group)方式の静止画像のデータが供給されたとき、ヘッダに格納されているサムネイルのデータを利用する。
【0083】
コンテンツ処理ルーチン152は、読み込みプログラム54Gから音声またはテキストのデータが供給されたとき、音声またはテキストのデータを基に、画像を生成して、サムネイル201として利用する。コンテンツ処理ルーチン152が、音声のデータまたはテキストのデータに対応して、サムネイル201としての画像を生成する処理は、後述する。
【0084】
表示プログラム54FがLCD7に表示させる画面の下側には、サムネイル201の配置を指示するためのアイコンが表示される。アイコン202−1は、表示プログラム54Fに、サムネイル201を仮想の直線上に配置させる表示を指示するためのアイコンである。アイコン202−2は、表示プログラム54Fに、サムネイル201を仮想の真円または楕円の円周上に配置させる表示を指示するためのアイコンである。アイコン202−3は、表示プログラム54Fに、サムネイル201を格子状に配置させる表示を指示するためのアイコンである。アイコン202−4は、表示プログラム54Fに、サムネイル201を仮想の螺旋上に配置させる表示を指示するためのアイコンである。
【0085】
アイコン202−4が選択され画面の下側中央に配置されているので、表示プログラム54Fは、サムネイル201−1乃至201−3を仮想の螺旋上に配置させる。以下、アイコン202−1乃至202−4を個々に区別する必要がないとき、単にアイコン202と称する。
【0086】
表示プログラム54Fは、ジョグダイアル4、キーボード5、またはタッチパッド6が操作されてサムネイル201−1乃至201−3に対応するファイルに対する処理、例えば、拡大表示、再生、属性情報の表示、コピー、削除、転送などが要求されたとき、サムネイル201−1乃至201−3に対応するファイルに対する処理を実行する。例えば、処理マネージャ151は、タッチパッド6などの入力に対応して、サムネイル201−1乃至201−3に対応するファイルに対する、コピー、削除、または転送などの処理をOS54Eに要求する。
【0087】
図8は、表示プログラム54Fの起動後、読み込みプログラム54Gによるメモリースティック116からの、10個のファイルの内の7つのファイルの読み込みが終了したとき、表示プログラム54FがLCD7に表示させる画面の例を示す図である。
【0088】
サムネイル201−4は、コンテンツ処理ルーチン152−4により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から4番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−5は、コンテンツ処理ルーチン152−5により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から5番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。
【0089】
サムネイル201−6は、コンテンツ処理ルーチン152−6により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から6番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−7は、コンテンツ処理ルーチン152−7により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から7番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。
【0090】
サムネイル201−1乃至201−7は、仮想の螺旋上に配置される。
【0091】
表示プログラム54Fは、ジョグダイアル4、キーボード5、またはタッチパッド6が操作されてサムネイル201−1乃至201−7に対応するファイルに対する処理、例えば、拡大表示、再生、属性情報の表示、コピー、削除、転送などが要求されたとき、サムネイル201−1乃至201−7に対応するファイルに対する処理を実行する。例えば、処理マネージャ151は、タッチパッド6などの入力に対応して、サムネイル201−1乃至201−7に対応するファイルに対する、コピー、削除、または転送などの処理をOS54Eに要求する。
【0092】
図9は、表示プログラム54Fの起動後、読み込みプログラム54Gによるメモリースティック116からの全てのファイルの読み込みが終了したとき、表示プログラム54FがLCD7に表示させる画面の例を示す図である。
【0093】
サムネイル201−8は、コンテンツ処理ルーチン152−8により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から8番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−9は、コンテンツ処理ルーチン152−9により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から9番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。サムネイル201−10は、コンテンツ処理ルーチン152−10により表示され、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116から10番目に読み込んだファィルに格納されているデータに対応する画像から構成される。
【0094】
サムネイル201−1乃至201−10は、仮想の螺旋上に配置される。
【0095】
表示プログラム54Fは、ジョグダイアル4、キーボード5、またはタッチパッド6が操作されてサムネイル201−1乃至201−10に対応するファイルに対する処理、例えば、拡大表示、再生、属性情報の表示、コピー、削除、転送などが要求されたとき、サムネイル201−1乃至201−10に対応するファイルに対する処理を実行する。例えば、処理マネージャ151は、タッチパッド6などの入力に対応して、サムネイル201−1乃至201−10に対応するファイルに対する、コピー、削除、または転送などの処理をOS54Eに要求する。
【0096】
このように、表示プログラム54Fは、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116からファイルを読み込むと、読み込んだファイルに格納されているデータに対応するサムネイル201を順に表示するので、パーソナルコンピュータ1の使用者は、メモリースティック116に記憶されているファイルの内容、およびその時点でのファイルの読み込みの状態を知ることができる。
【0097】
表示プログラム54Fは、読み込みプログラム54Gがメモリースティック116からファイルを読み込むと、その時点で読み込んだファイルに対する処理に要求に対応して、要求された処理を実行する。
【0098】
また、ファイルの読み込みが遅くとも、表示プログラム54Fが、読み込んだファイルに格納されているデータに対応するサムネイル201を順に表示するので、使用者は、表示されたサムネイル201を基に、次に行う操作を決定することができる。
【0099】
図7に示す状態における、サムネイル201−1乃至201−3に対応するファイルに対し実行可能な処理は、図8に示す状態における、サムネイル201−1乃至201−7に対応するファイルに対し実行可能な処理と、図9に示す状態における、サムネイル201−1乃至201−10に対応するファイルに対し実行可能な処理と同一である。
【0100】
次に、音声またはテキストのデータに対応する画像を表示するサムネイル201について説明する。図10の左側に示すように、従来は予め記録されている音声に対応するアイコンなどを表示していた。この場合、複数の音声のデータに対応した表示をさせても、同じアイコンがその数に対応して表示されるだけであった。
【0101】
これに対して、図10の右側に示すように、表示プログラム54Fは、音声またはテキストのデータそのものに対応する画像を生成して、サムネイル201として表示する。
【0102】
図11は、コンテンツ処理ルーチン152が音声のデータに対応する画像を表示するサムネイル201を生成する手順について説明する図である。
【0103】
最初に、コンテンツ処理ルーチン152は、表示するサムネイル201の大きさに対応して、サムネイル201の表示する領域を設定する。コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201の表示する領域を音声のデータの大きさに対応して、所定の数の画素から成る矩形の領域に分割する。
【0104】
コンテンツ処理ルーチン152は、音声のデータから任意の部分(例えば、音声のデータをデータ列としてみた場合、データ列の中央に位置するデータなど)のデータを抽出して、抽出したデータを基に、画素の画素値を生成する。例えば、コンテンツ処理ルーチン152は、音声のデータから8ビットの単位でデータを切り出し、RGBのデータとみなす。
【0105】
図11の例において、音声のデータから切り出された0fh(以下、16進数で表現される数値は、最後にhを付する)は、Rのデータとされ、7ehは、Gのデータとされ、57hは、Bのデータされる。同様に、0fh,7eh,57hに続くデータにおいて、12hは、Rのデータとされ、25hは、Gのデータとされ、98hは、Bのデータとされる。
【0106】
コンテンツ処理ルーチン152は、音声のデータが暗号化または符号化されているとき、復号などの処理をせずに、暗号化または符号化されている音声のデータから、RGBのデータを生成する。
【0107】
このようにして、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイルの分割された領域の数と同じ数の、RGBのデータなどの画素値を生成する。
【0108】
コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201の表示する領域を分割した、所定の数の画素から成る矩形の領域のそれぞれに、RGBのデータを設定する。この時点でサムネイル201は、図11の画像1に例を示すように、矩形毎に異なる色の画像から構成される。
【0109】
コンテンツ処理ルーチン152は、RGBのデータが設定されたサムネイル201にブラー処理(いわゆる、ぼかしの処理)を適用する。RGBのデータが設定されたサムネイル201をぼかすことにより、図11の画像2に例を示すように、表示されたサムネイル201が見やすくなるという効果がある。
【0110】
RGBのデータが設定されたサムネイル201に加える処理は、ぼかしの処理に限らず、エンボス、輪郭抽出など、いずれの画像処理でもよい。
【0111】
コンテンツ処理ルーチン152は、更に、音声のファイルに含まれているタイトル、アーティスト名、または再生時間などの属性のデータを、図11の画像3に例を示すように、所定の位置にテキストで上書きする。
【0112】
コンテンツ処理ルーチン152が、音声のファイルに含まれているタイトル、アーティスト名、または再生時間などの属性のデータをテキストで上書きするので、音声のデータに対応するサムネイル201を見た使用者は、サムネイル201に対応する音声のデータの内容を更に詳細に知ることができる。
【0113】
また、サムネイル201に設定する画像は、音声のデータに対するスペクトルを基に生成するようにしてもよい。例えば、サムネイル201の横の並びの画素に各周波数帯域のレベルに対応する色(例えば、-40dBを色相環の0度の色に対応させ、0dBを色相環の360度の色に対応させる)を設定して、サムネイル201の縦の並びを音声の経過時間に対応させることで、サムネイル201全体に、音声のスペクトルの経過時間に対応した画像を設定することができる。
【0114】
図12に示すように、コンテンツ処理ルーチン152は、音声のデータが小さいとき、サムネイル201を表示する領域を少数の矩形の領域に分割し、音声のデータが大きいとき、サムネイル201を表示する領域を多数の矩形の領域に分割する。
【0115】
このようにすることで、パーソナルコンピュータ1の使用者は、音声のデータに対応するサムネイル201を見ただけで、音声のデータの大きさを予測することができる。
【0116】
図13に示すように、コンテンツ処理ルーチン152は、音声のデータに対応するサムネイル201を生成する手順と同様の手順で、テキストのデータを基に、サムネイル201を生成する。この場合、コンテンツ処理ルーチン152は、コンテンツ201の上に表示されるテキストとして、テキストのデータに含まれるテキストの予め定められた要点のテキストを抽出して、表示するようにしてもよい。
【0117】
このように、表示プログラム54Fは、音声のデータまたはテキストのデータに対応して、サムネイル201を生成することができる。
【0118】
なお、表示プログラム54Fは、音声のデータまたはテキストのデータに限らず、画像を含まないデータ、例えば、HTML(Hypertext Markup Language)ファイルに格納されているデータ、表計算のためのデータ、または実行プログラム(ロードモジュール)などに対応してサムネイル201を生成することができる。
【0119】
次に、表示プログラム54Fが表示するサムネイル201の配置について説明する。
【0120】
従来、サムネイルおよびサムネイルに付属する情報を表示するとき、図14に示すように、サムネイルを重ならないように配置して、その近傍にサムネイルに付属する情報を表示するのが一般的であった。
【0121】
これに対して、パーソナルコンピュータ1の表示プログラム54Fは、サムネイル201を重ならないように格子状に配置する表示方法(以下、スクエアビューと称する)に加えて、サムネイル201を重ね合わせて表示する3種類の表示の形態を有する。
【0122】
第1の表示の形態においては、仮想の直線または曲線(開いた線)が規定され、仮想の直線または曲線上にサムネイル201が配置される(以下、ラインビューと称する)。第2の表示の形態においては、仮想の真円または楕円(閉じた線)が規定され、仮想の真円または楕円にサムネイル201が配置される(以下、ループビューと称する)。第3の表示の形態においては、仮想の螺旋が規定され、仮想の螺旋にサムネイル201が配置される(以下、スパイラルビューと称する)。
【0123】
まず、アイコン202−1がクリックされたときに表示される、ラインビューについて説明する。図15に示すように、表示プログラム54Fは、直線または曲線からなる軸221−1を規定して、軸221−1を基に、サムネイル201−1乃至201−3を配置する。サムネイル201−1が選択されている場合、サムネイル201−1とサムネイル201−2が重なるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201−1の全体を表示し、サムネイル201−2のサムネイル201−1と重ならない部分のみを表示する。
【0124】
サムネイル201−1が選択され、サムネイル201−1乃至201−3が順に配置されている場合、サムネイル201−2とサムネイル201−3が重なるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201−2のサムネイル201−1と重ならない部分のみを表示し、サムネイル201−3のサムネイル201−2と重ならない部分のみを表示する。
【0125】
すなわち、表示プログラム54Fは、選択されているサムネイル201の全体を表示し、選択されているサムネイル201から離れているサムネイル201より、選択されているサムネイル201の近傍のサムネイル201を優先的(使用者に近い位置に配置するよう)に表示する。
【0126】
サムネイル201−1に対応するデータに付随する情報、例えば、ファイル名、作成日、画像の大きさ等を示すテキスト211−1は、例えば、サムネイル201−1の下側の位置と、テキスト211−1の上側の位置が一致する、軸221−2上に配置される。サムネイル201−2に対応するデータに付随する情報、例えば、ファイル名等を示すテキスト211−2は、例えば、サムネイル201−2の下側の位置と、テキスト211−2の上側の位置が一致する、軸221−2上に配置される。サムネイル201−3に対応するデータに付随する情報、例えば、ファイル名等を示すテキスト211−3は、例えば、サムネイル201−3の下側の位置と、テキスト211−3の上側の位置が一致する、軸221−2上に配置される。
【0127】
なお、軸221−1および軸221−2は、LCD7の画面上には表示されない。以下、軸221−1および軸221−2を個々に区別する必要がないとき、単に軸221と称する。以下、テキスト211−1乃至211−3を個々に区別する必要がないとき、単にテキスト211と称する。
【0128】
例えば、画面の水平方向をx軸、画面の水平方向をy軸とした場合、図16に示すように、軸221−1は、式(1)で算出され、軸221−2は、式(2)で算出される。
【0129】
x=sin(π/2t)(y-c0)+c1 (1)
x=-sin(π/2t)(y-c0)+c1 (2)
ここで、xは、x軸上の座標を示し、yは、y軸上の座標を示す。tは、所定の基準時刻(例えば、ラインビューで表示を開始したときに対応する時刻)からの経過時間であり、c0およびc1は、選択されているサムネイルの中心の位置を示す。
【0130】
図16に示すθは、式(1)または式(2)のπ/2tに対応する。
【0131】
従って、例えば、図17(A)に示す、軸221−1および軸221−2の位置を基に、図17(B)に示すサムネイル201およびテキスト211の配置で表示が開始されたとき、軸221−1および軸221−2の位置は、図17(C)に示す位置に向かって滑らかに移動し、更に、図17(E)に示す位置に向かって滑らかに移動する。
【0132】
すなわち、サムネイル201およびテキスト211は、軸221−1および軸221−2の移動に対応して、図17(B)に示す配置から図17(D)に示す配置に向かって滑らかに移動し、更に、図17(F)に示す配置に滑らかに移動する。
【0133】
軸221−1および軸221−2の位置は、図17(E)に示す位置に到達したとき、図17(C)に示す位置に向かって滑らかに移動し、更に、図17(A)に示す位置に向かって滑らかに移動し、滑らかに移動を繰り返す。
【0134】
すなわち、サムネイル201およびテキスト211は、軸221−1および軸221−2の移動に対応して、図17(F)に示す配置から図17(D)に示す配置に向かって滑らかに移動し、更に、図17(B)に示す配置に滑らかに移動し、以上のように、滑らかに移動を繰り返す。
【0135】
軸221−1の移動の中心には、選択されているサムネイル201が配置されるので、使用者が選択しているサムネイル201は移動せず、その上下に配置されているサムネイル201が移動するので、使用者は、選択しているサムネイル201を迅速に且つ確実に認識することができる。
【0136】
次に、アイコン202−2がクリックされたときに表示される、ループビューについて説明する。図18に示すように、表示プログラム54Fは、真円、楕円、または所定のループ(多角形を含む)から成る軸241−1を規定して、軸241−1を基に、サムネイル201−1乃至201−5を配置する。サムネイル201−3が選択されている場合、サムネイル201−3とサムネイル201−2が重なるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201−3の全体を表示し、サムネイル201−2のサムネイル201−3と重ならない部分のみを表示する。
【0137】
サムネイル201−3が選択され、サムネイル201−1乃至201−5が順に配置されている場合、サムネイル201−2とサムネイル201−1が重なるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201−2のサムネイル201−3と重ならない部分のみを表示し、サムネイル201−1のサムネイル201−2と重ならない部分のみを表示する。表示プログラム54Fは、サムネイル201−4のサムネイル201−3と重ならない部分のみを表示し、サムネイル201−5のサムネイル201−4と重ならない部分のみを表示する。
【0138】
すなわち、表示プログラム54Fは、選択されているサムネイル201の全体を表示し、選択されているサムネイル201から離れているサムネイル201より、選択されているサムネイル201の近傍のサムネイル201を優先的(使用者に近い位置に配置するよう)に表示する。
【0139】
表示プログラム54Fは、軸241−1に対応する軸241−2を規定する。サムネイル201−1に対応するテキスト211−1は、例えば、サムネイル201−1の左右の中心の位置と、テキスト211−1の中心の位置が一致する、軸241−2上に配置される。サムネイル201−2に対応するテキスト211−2は、サムネイル201−2の左右の中心の位置と、テキスト211−2の中心の位置が一致する、軸241−2上に配置される。同様に、サムネイル201−3乃至201−5にそれぞれ対応するテキスト211−3乃至211−5のそれぞれは、サムネイル201−3乃至201−5にそれぞれの左右の中心の位置と、テキスト211−3乃至211−5の中心の位置が一致する、軸241−2上に配置される。
【0140】
なお、軸241−1および軸241−2は、LCD7の画面上には表示されない。以下、軸241−1および軸241−2を個々に区別する必要がないとき、単に、軸241と称する。
【0141】
表示プログラム54Fは、図19に示すように、軸241−1に配置されたサムネイル201、および軸241−2に配置されたテキスト211のうち、選択されているサムネイル201を中心に、LCD7に表示する。
【0142】
図20は、軸241−1および軸241−2が円である場合の、表示プログラム54Fの軸241−1および軸241−2を算出する処理を説明する図である。
【0143】
表示するサムネイル201の数をnとしたとき、軸241−1および軸241−2に対応する円の半径rは、式(3)で求められる。
【0144】
r=64n/2π (3)
式(3)に含まれる64は、サムネイルの間隔に対応する定数である。
【0145】
画面の中心の座標を(Xcent,Ycent)とすると、軸241−1の中心の座標(Xcent1,Ycent1)は、式(4)で示され、軸241−2の中心の座標(Xcent2,Ycent2)は、式(5)で示される。
【0146】
(Xcent1,Ycent1)=(Xcent,Ycent-r-64) (4)
(Xcent1,Ycent1)=(Xcent,Ycent+r+64) (5)
i番目のサムネイル201の位置は、式(6)で求められる。
【0147】
(X1i,Y1i)=(Xcent1+rsin(i*2π/n),Ycent1+rcos(i*2π/n)) (6)
i番目のテキスト211の位置は、式(7)で求められる。
【0148】
(X2i,Y2i)=(Xcent2+rsin(i*2π/n),Ycent2-rcos(i*2π/n)) (7)
ループビューにおいて、ジョグダイアル4の操作に対応して、表示プログラム54Fがサムネイル201の配置を変更するとき、使用者が、直感的に、サムネイル201の移動を把握しやすいという利点がある。
【0149】
次に、アイコン202−4がクリックされたときに表示される、スパイラルビューについて説明する。図21に示すように、表示プログラム54Fは、螺旋からなる軸261を規定して、軸261を基に、サムネイル201−1乃至201−3およびテキスト211−1乃至221−3を配置する。軸261は、画面に対して奥行き方向の位置を有する。サムネイル201が同じ大きさであったとしても、配置される位置により、LCD7上に表示される大きさは異なることになる。
【0150】
選択されているサムネイル201は、画面からの距離がもっとも短い位置に配置されるので、大きく表示される。表示プログラム54Fは、選択されているサムネイル201を大きく表示し、選択されていないサムネイル201を選択されているものに比較してより小さく表示する。
【0151】
従って、表示プログラム54Fは、多数のサムネイル201を表示しつつ、使用者が注目しているサムネイル201を大きく、使用者が注目していないサムネイル201を小さく表示するので、LCD7の画面がより効率的に使用される。
【0152】
または、例えば、図22(A)に示すように、表示プログラム54Fは、同一の軸を有する螺旋から成る軸261−1および軸261−2を規定して、軸261−1を基に、サムネイル201を配置し、軸261−2を基に、テキスト211を配置するようにしてもよい。
【0153】
半径がrである螺旋から成る軸261の座標(x,y,z)は、式(8)、式(9)、および式(10)で求められる。
【0154】
x=rsin(t)+c0t (8)
y=c1t (9)
z=rcos(t) (10)
ここで、rは、螺旋の半径であり、c0およびc1は、螺旋の傾きを決定する定数であり、tは、任意の値である。
【0155】
図23に示すように、半径がrである螺旋から成る軸261上に配置されるサムネイル201の座標(xi,yi,zi)は、式(11)、式(12)、および式(13)で求められる。
【0156】
xi=Xcent+rsin(i*2π/9)-(i*r/20) (11)
yi=Ycent+(i*r/10) (12)
zi=r-rcos(i*2π/9) (13)
ここで、XcentおよびYcentは、画面の中心の座標を示す。z軸は、x軸およびy軸に直角な、画面に対して奥行きに対応する座標軸である。式(11)の20、および式(12)の10は、所定の定数である。
【0157】
次に、アイコン202−3がクリックされたときに表示される、スクエアビューについて説明する。図24および図25に示すように、表示プログラム54Fは、例えば、画面の最も上の列として、上下方向のそれぞれの中心の位置が一致し、横方向の中心位置の間隔が所定の距離になるように、5つのサムネイル201−1乃至201−5を配置する。
【0158】
表示プログラム54Fは、画面の2番目の列として、上下方向のそれぞれの中心の位置が一致し、横方向の中心位置の間隔が所定の距離になるように、5つのサムネイル201−6乃至201−10を配置する。言い換えれば、サムネイル201−6の横方向の中心位置が、サムネイル201−1の横方向の中心位置と一致し、サムネイル201−7の横方向の中心位置が、サムネイル201−2の横方向の中心位置と一致し、サムネイル201−8の横方向の中心位置が、サムネイル201−3の横方向の中心位置と一致し、サムネイル201−9の横方向の中心位置が、サムネイル201−4の横方向の中心位置と一致し、サムネイル201−10の横方向の中心位置が、サムネイル201−5の横方向の中心位置と一致するように、表示プログラム54Fは、画面の2番目の列に、5つのサムネイル201−6乃至201−10を配置する。
【0159】
表示プログラム54Fは、画面の3番目の列および4番目の列として、同様の処理で、サムネイル201−11乃至201−20を配置する。
【0160】
なお、表示プログラム54Fは、ラインビュー、ループビュー、スパイラルビュー、またはスクエアビューにおいて、サムネイル201を作成日、撮影時刻、ファイル名、画像の大きさなどを基に、並び替えることができる。
【0161】
次に、アイコン202がクリックされたときの、アイコン202の移動について説明する。図26は、アイコン202の移動の例を説明する図である。
【0162】
図26の右側に示すように、例えば、画面にアイコン202−1乃至202−3が配置されている場合、アイコン202−1がクリックされたとき、アイコン202−1の形状または色を変更させ、所定の音声を再生するとともに、アイコン202−1の位置とアイコン202−2の位置を交代させるように、表示プログラム54Fは、アイコン202−1およびアイコン202−2を移動させる。
【0163】
すなわち、処理マネージャ151は、タッチパッド6がクリックされたとき、所定の周期で、アイコン202−1およびアイコン202−2が移動するように、アイコン202−1の位置とアイコン202−2の位置を算出する。
【0164】
アイコン処理ルーチン153−1は、処理マネージャ151が算出した位置に基づき、アイコン202−1を、画面の中央に移動させるように表示する。アイコン処理ルーチン153−2は、処理マネージャ151が算出した位置に基づき、アイコン202−2を、画面の左下に移動させるように表示する。
【0165】
アイコン202−1乃至202−3の移動は、直線的な移動に限らず、所定の曲線上を移動するようにしてもよい。アイコン202−1乃至202−3の移動の方向は、表示する画面と同一の平面上に限らず、画面に対して奥行き方向を含むようにしてもよい。
【0166】
ループビューによりサムネイル201が表示されているとき、図27(A)に示すように、表示プログラム54Fは、アイコン202−2を画面の左右方向の中央に配置する。図27(A)に示す状態で、アイコン202−1がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、使用者により目視で確認が可能な速度で、アイコン202−1乃至202−4を移動させる。図27(B)に示す状態を経て、表示プログラム54Fは、図27(C)に示すように、アイコン202−1を画面の左右方向の中央に配置する。
【0167】
表示プログラム54Fは、アイコン202−2乃至202−4のそれぞれを、アイコン202−2乃至202−4のそれぞれに関係付けられた数値を基に、配置する。
【0168】
例えば、アイコン202−1に1が対応付けられ、アイコン202−2に2が対応付けられ、アイコン202−3に3が対応付けられ、アイコン202−4に4が対応付けられているとき、表示プログラム54Fは、対応付けられている数値が小さい順に、画面の左側からアイコン202−2乃至202−4を配置する。すなわち、表示プログラム54Fは、アイコン202−2を画面の左側に配置し、アイコン202−2の右側にアイコン202−3を配置し、アイコン202−3の右側にアイコン202−4を配置する。
【0169】
このように、表示プログラム54Fが、アイコン202を移動させ、表示のモードに対応するアイコン202を、例えば、画面の中央に配置することにより、使用者は、アイコン202に操作が加えられたことを、確実に知ることができると共に、迅速に、サムネイル201の表示のモードを知ることができる。
【0170】
次に、サムネイル201またはアイコン202の移動に伴う残像の表示について説明する。コンテンツ処理ルーチン152は、例えば、1秒間に30回、サムネイル202を描画する。図28に示すように、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル202を移動させたとき、前回の描画に対応する残像を画面に表示する。
【0171】
残像の表示が設定されていない場合、コンテンツ処理ルーチン152は、現在の画面を消去して、新たにサムネイル202を描画する。
【0172】
図29に例を示すように、残像の表示が設定されている場合、サムネイル202を描画するとき、コンテンツ処理ルーチン152は、前回表示された画面の明度を、例えば、80%に設定して描画する。コンテンツ処理ルーチン152は、明度が80%に設定された画面にサムネイル202を上書きするように描写する。
【0173】
従って、サムネイル202が移動されたとき、コンテンツ処理ルーチン152は、描画の度に、前回描画された画面の明度を下げて描画するので、残像が表示されることになる。このような処理を行うことで、表示プログラム54Fは、より少ない演算量で残像を表示することができる。
【0174】
図30は、サムネイル201またはアイコン202を移動させた場合の、サムネイル201またはアイコン202の表示位置に対応する状態の変化を説明する図である。例えば、図30において、状態Aは、ループビューに対応し、状態Bは、スクエアビューに対応する。
【0175】
ループビューに対応する状態Aにおいて、アイコン202−3がクリックされたとき、処理マネージャ151は、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nが次に描画するサムネイル201−1乃至201−Nのそれぞれの位置を算出して、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nのそれぞれに供給する。
【0176】
処理マネージャ151は、図31にグラフを示す遷移関数を基に、サムネイル201の位置を算出する。状態Aにおけるサムネイル201の位置から状態Bにおけるサムネイル201の位置の距離を1としたとき、遷移関数は、遷移の開始からの経過時間tを基に、状態Bにおけるサムネイル201の位置からの、経過時間tにおけるサムネイル201の距離を出力する。
【0177】
すなわち、経過時間ti、状態Aでのサムネイル201の位置をAi、状態Bのサムネイル201の位置をBiとしたとき、サムネイル201に位置Ciは、式(14)で算出される。
【0178】
Ci=(Ai-Bi)d(ti)+Bi (14)
遷移関数は、経過時間tが0に近い部分では、経過時間tが増加するに従って、距離d(t)が1から急激に減少し、その後、距離d(t)がなだらかに減少して0になるように定義されている。このように遷移関数を定義することで、表示プログラム54Fは、サムネイル201の移動を開始したとき、素早くサムネイル201を移動させ、移動先に近づくに従ってゆっくりとサムネイル201を移動させる。
【0179】
このようにすることで、表示プログラム54Fは、サムネイル201を迅速に移動させるとともに、使用者のサムネイル201の移動に伴う違和感を無くすことができる。
【0180】
なお、遷移関数は、図31に示すものに限らず、例えば、経過時間tが0に近い部分では、経過時間tが増加するに従って、距離d(t)が1から徐々に減少し、その後、距離d(t)が急激に減少して0になるものなど、いずれでもよい。
【0181】
処理マネージャ151は、経過時間tに対応して、遷移関数を基に、距離d(t)に対応するサムネイル201−1乃至201−Nのそれぞれの位置を算出して、コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nのそれぞれに供給する。コンテンツ処理ルーチン152−1乃至152−Nのそれぞれは、サムネイル201−1乃至201−Nを描画する。
【0182】
経過時間t1に対応する状態C1において、サムネイル201−1乃至201−Nのそれぞれは、状態Bのサムネイル201−1乃至201−Nの位置に向かって移動する、途中の位置に表示される。経過時間t1から所定の時間が経過した経過時間t2に対応する状態C2において、サムネイル201−1乃至201−Nのそれぞれは、更に、状態Bのサムネイル201−1乃至201−Nの位置に向かって移動する、途中の位置に表示される。
【0183】
経過時間t2から所定の時間が経過した経過時間t3に対応する状態C3において、サムネイル201−1乃至201−Nのそれぞれは、状態Bのサムネイル201−1乃至201−Nの位置のより近い位置の、移動の途中の位置に表示される。
【0184】
状態C1におけるサムネイル201の位置、および状態C2におけるサムネイル201の位置の例を図32に示す。
【0185】
状態Aから状態Bに遷移する途中で、例えば、状態Dに遷移すべき旨の入力がされた場合、状態Aから状態Bに遷移する途中の状態から、状態Dに遷移する。
【0186】
例えば、図33に示すように、状態C2において、アイコン202−4がクリックされたとき、状態C2を新たな開始状態とし、スパイラルビューに対応する状態Dに向かって遷移する。状態C2から状態Dへの遷移は、状態Aから状態Bへの遷移と同様に、状態E1乃至状態E2を経由して行われる。
【0187】
スパイラルビューにおいて、ジョグダイヤル4、キーボード5、またはタッチパッド6が操作されているときと、ジョグダイヤル4、キーボード5、およびタッチパッド6が操作されていないときでは、処理マネージャ151は、図34に示すように、サムネイル201の表示する位置を変更させる。
【0188】
更に、スパイラルビューにおいて、キーボード5などが継続して押圧されているとき(例えば、方向キーが押され続けている)と、キーボード5などが1度だけ押圧され、即座に離されたときとでは、処理マネージャ151は、サムネイル201の表示する位置を変更させる。
【0189】
より具体的には、ジョグダイヤル4およびキーボード5が操作されていないとき、処理マネージャ151は、例えば、図35に示すように、コンテンツ処理ルーチン152に、より大きい半径rの螺旋上にサムネイル201を表示させる。
【0190】
ジョグダイヤル4が回転され続けている、またはキーボード5が押圧され続けているとき、処理マネージャ151は、例えば、図36に示すように、コンテンツ処理ルーチン152に、より小さい半径rの螺旋上にサムネイル201を表示させる。
【0191】
ジョグダイヤル4が1クリックだけ回転され、またはキーボード5が1度だけ押圧され、即座に離されたとき、処理マネージャ151は、コンテンツ処理ルーチン152に、図35および図36に示す、中間の半径rの螺旋上にサムネイル201を表示させる。
【0192】
パーソナルコンピュータ1の使用者は、サムネイル201の表示位置を基に、ジョグダイヤル4またはキーボード5などが操作されているか否かを、即座に判断することができる。
【0193】
なお、表示プログラム54Fは、螺旋の半径rの変更と共に、所定の音声を再生し、または所定の画像を表示するようにしてもよい。
【0194】
また、処理マネージャ151は、ジョグダイヤル4およびキーボード5が操作されていないとき、より小さな半径rの螺旋上にサムネイル201を表示させ、ジョグダイヤル4またはキーボード5が操作されているとき、コンテンツ処理ルーチン152に、より大きな半径rの螺旋上にサムネイル201を表示させるようにしてもよい。
【0195】
次に、サムネイル201の選択と拡大表示に付いて説明する。
【0196】
図37乃至図39は、ラインビューにおけるサムネイル201の選択と拡大表示を説明する図である。図37に示す”M”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”H”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図38に示すように、”H”が表示されているサムネイル201が画面の中心に位置するように、画面に表示されている全てのサムネイル201を移動する。表示プログラム54Fは、”H”が表示されているサムネイル201を選択している状態に移行する。
【0197】
図38に示す”H”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”H”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図39に示すように、”H”が表示されているサムネイル201に対応する画像を表示する。
【0198】
すなわち、”H”が表示されているサムネイル201に対応するデータが静止画像であるとき、表示プログラム54Fは、静止画像を本来のサイズで表示する。”H”が表示されているサムネイル201に対応するデータが動画像であるとき、表示プログラム54Fは、動画像を本来のサイズで表示して、動画像を再生する。”H”が表示されているサムネイル201に対応するデータが音声であるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201を所定のサイズに拡大して表示し、音声を再生する。
【0199】
図39に示す、”H”が表示されているサムネイル201に対応する画像がクリックされると、表示プログラム54Fは、表示の状態を、図38に示す”H”が表示されているサムネイル201が選択されている状態に戻す。
【0200】
図40乃至図42は、ループビューにおけるサムネイル201の選択と拡大表示を説明する図である。図40に示す”M”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”Q”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図41に示すように、”Q”が表示されているサムネイル201が画面の左右方向の中心に位置するように、画面に表示されている全てのサムネイル201を移動する。表示プログラム54Fは、”Q”が表示されているサムネイル201を選択している状態に移行する。
【0201】
図41に示す”Q”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”Q”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図42に示すように、”Q”が表示されているサムネイル201に対応する画像を表示する。
【0202】
すなわち、”Q”が表示されているサムネイル201に対応するデータが静止画像であるとき、表示プログラム54Fは、静止画像を本来のサイズで表示する。”Q”が表示されているサムネイル201に対応するデータが動画像であるとき、表示プログラム54Fは、動画像を本来のサイズで表示して、動画像を再生する。”Q”が表示されているサムネイル201に対応するデータが音声であるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201を所定のサイズに拡大して表示し、音声を再生する。
【0203】
図42に示す、”Q”が表示されているサムネイル201に対応する画像がクリックされると、表示プログラム54Fは、表示の状態を、図41に示す”Q”が表示されているサムネイル201が選択されている状態に戻す。
【0204】
図43乃至図45は、スパイラルビューにおけるサムネイル201の選択と拡大表示を説明する図である。図43に示す”M”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”Z”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図44に示すように、”Z”が表示されているサムネイル201が画面の中心に位置するように、画面に表示されている全てのサムネイル201を移動する。表示プログラム54Fは、”Z”が表示されているサムネイル201を選択している状態に移行する。
【0205】
図44に示す”Z”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”Z”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図45に示すように、”Z”が表示されているサムネイル201に対応する画像を表示する。
【0206】
すなわち、”Z”が表示されているサムネイル201に対応するデータが静止画像であるとき、表示プログラム54Fは、静止画像を本来のサイズで表示する。”Z”が表示されているサムネイル201に対応するデータが動画像であるとき、表示プログラム54Fは、動画像を本来のサイズで表示して、動画像を再生する。”Z”が表示されているサムネイル201に対応するデータが音声であるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201を所定のサイズに拡大して表示し、音声を再生する。
【0207】
図45に示す、”Z”が表示されているサムネイル201に対応する画像がクリックされると、表示プログラム54Fは、表示の状態を、図44に示す”Z”が表示されているサムネイル201が選択されている状態に戻す。
【0208】
図46乃至図48は、スクエアビューにおけるサムネイル201の選択と拡大表示を説明する図である。図46に示す”M”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”B”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図47に示すように、”B”が表示されているサムネイル201が画面の中心に位置するように、画面に表示されている全てのサムネイル201を移動する。表示プログラム54Fは、”B”が表示されているサムネイル201を選択している状態に移行する。
【0209】
図47に示す”B”が表示されているサムネイル201が選択されている状態で、”B”が表示されているサムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、図48に示すように、”B”が表示されているサムネイル201に対応する画像を表示する。
【0210】
すなわち、”B”が表示されているサムネイル201に対応するデータが静止画像であるとき、表示プログラム54Fは、静止画像を本来のサイズで表示する。”B”が表示されているサムネイル201に対応するデータが動画像であるとき、表示プログラム54Fは、動画像を本来のサイズで表示して、動画像を再生する。”B”が表示されているサムネイル201に対応するデータが音声であるとき、表示プログラム54Fは、サムネイル201を所定のサイズに拡大して表示し、音声を再生する。
【0211】
図48に示す、”B”が表示されているサムネイル201に対応する画像がクリックされると、表示プログラム54Fは、表示の状態を、図47に示す”B”が表示されているサムネイル201が選択されている状態に戻す。
【0212】
このように、サムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、クリックされたサムネイル201を選択するか、または拡大して表示するか、または動画像を再生するので、使用者は、簡単に、かつ迅速に、所望のデータを選択して、表示または再生させることができる。
【0213】
次に、図38に示す状態から図39に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図41に示す状態から図42に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図44に示す状態から図45に示す状態に変化する場合の状態の遷移、または図47に示す状態から図48に示す状態に変化する場合の状態の遷移、並びに図39に示す状態から図38に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図42に示す状態から図41に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図45に示す状態から図44に示す状態に変化する場合の状態の遷移、または図48に示す状態から図47に示す状態に変化する場合の状態の遷移について説明する。
【0214】
図38に示す状態から図39に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図41に示す状態から図42に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図44に示す状態から図45に示す状態に変化する場合の状態の遷移、または図47に示す状態から図48に示す状態に変化する場合の状態の遷移は、使用者による所望の静止画像、動画像、または音声の表示または再生の要求に対応している。サムネイル201などの操作が最終的に静止画像、動画像、または音声の表示または再生を目的としているので、この状態遷移は、図49に示すように、使用者にとって重要度が大きいと言える。
【0215】
これに対して、図39に示す状態から図38に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図42に示す状態から図41に示す状態に変化する場合の状態の遷移、図45に示す状態から図44に示す状態に変化する場合の状態の遷移、または図48に示す状態から図47に示す状態に変化する場合の状態の遷移は、静止画像、動画像、または音声の表示または再生を終了させる、他のサムネイル201の選択などの操作を目的とした、過渡的な状態への遷移である。この状態遷移は、図49に示すように、使用者にとって重要度が小さいと言える。
【0216】
そこで、図50に示すように、使用者にとって重要度が大きい状態遷移をするとき、例えば、所望の静止画像、動画像、または音声の表示をするか、または再生するとき、表示プログラム54Fは、表示または再生をすることを使用者に確実に認識させるために、使用者が目視で表示の変化を認識可能な速度で、比較的ゆっくりと表示を変更する。
【0217】
一方、使用者にとって重要度が小さい状態遷移をするとき、例えば、所望の静止画像、動画像、または音声の表示を停止するか、または再生を停止して、サムネイル201の選択する表示に変更するとき、表示プログラム54Fは、迅速に表示を変更する。
【0218】
このように、表示プログラム54Fは、重要な状態の遷移を使用者に確実に認識させると共に、比較的重要でない状態の遷移を迅速に実行するので、使用者による状態遷移の認識および素早いレスポンスの相反する要求を満たすことができる。
【0219】
次に、選択されているサムネイル201に関する表示について説明する。図51に示すように、表示プログラム54Fは、サムネイル201が選択されたとき、選択されたサムネイル201に枠281を表示する。表示プログラム54Fは、他のサムネイル201が選択されたとき、選択されていないサムネイル201から枠281を消去する。
【0220】
表示プログラム54Fは、時間の経過に対応させて、枠281の明度、彩度、または色相を変化させる。図52は、時間の経過に対応する、枠281の明度、または彩度の変化の例を説明する図である。
【0221】
例えば、表示プログラム54Fは、0%である枠281の明度、または彩度を0.5秒間で直線的に100%まで変化させ、100%である枠281の明度、または彩度を0.5秒間で直線的に0%まで変化させ、この変化を繰り返す。
【0222】
枠281の明度を変化させる処理は、彩度または色相を変化させる処理に比較して、計算量が少ない。
【0223】
図53は、時間の経過に対応する、枠281の色相の変更の例を説明する図である。
【0224】
例えば、表示プログラム54Fは、色相環の0度に対応する枠281の色相を1秒間で直線的に360度まで変化させ、色相環の360度に到達した枠281の色相を0度に戻して、この変化を繰り返す。
【0225】
このようにすることで、表示プログラム54Fは、多彩な明度、色彩、または色相を有するサムネイル201が表示されている画面の中から、使用者に、確実に選択されているサムネイル201を認識させることができる。枠281の明度、彩度、または色相の変化の周期は、1秒間に限らず、例えば、0.1秒乃至10秒程度の使用者が認識可能な周期でよい。
【0226】
図54は、選択されているサムネイル201に対応するデータの属性などの表示を説明する図である。表示プログラム54Fは、サムネイル201が選択されると、枠281を表示し、タッチパッド6などが操作されずに所定の時間が経過したとき、サムネイル201に対応するデータが格納されているファイルのファイル名、データのタイトル、データの大きさ、再生時間などの属性を付加属性表示291に表示する。
【0227】
表示プログラム54Fは、そのサムネイル201が選択されていないとき、そのサムネイル201に対応する枠281および付加属性表示291を消去する。
【0228】
例えば、図55に示すように、表示プログラム54Fは、サムネイル201が選択されて1秒経過したとき、ファイル名、静止画像または動画像を示すアイコン、データの大きさ、日付などの属性を付加属性表示291に表示する。図55に示す例において、付加属性表示291は、選択されていない他のサムネイル201を使用者が確認可能とするため、その枠および背景を半透明表示としている。
【0229】
次に、LCD7の全体に表示する全画面表示のモードについて説明する。表示プログラム54Fは、起動したとき、図56に示すように、LCD7の画面の表示領域の所定の範囲にサムネイル201などを表示する。
【0230】
所定のアイコンまたはキーボード5の所定のキーを操作すると、表示プログラム54Fは、図57に示すように、LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示する。LCD7の画面の表示領域の全部に表示プログラム54Fが画像を表示しているとき、パーソナルコンピュータ1は、特定のキーの組み合わせの操作などを除き、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5などを操作したとき、表示プログラム54Fに対する操作として入力を受け付ける。
【0231】
LCD7の画面の表示領域の所定の範囲にサムネイル201などを表示しているとき、図58に示すアイコン301を操作すると、表示プログラム54Fは、LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示する。LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示しているとき、図58に示すアイコン301を操作すると、表示プログラム54Fは、LCD7の画面の表示領域の所定の範囲にサムネイル201などを表示する。
【0232】
LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示しているとき、図59に示すアイコン311をクリックすると表示プログラム54Fは、LCD7の画面の表示領域の所定の範囲にサムネイル201などを表示するとともに、アイコン311に対応する他のアプリケーションプログラムを起動させる。
【0233】
このように、表示プログラム54Fは、アイコン301の操作、またはキーボード5の所定のキーを操作したとき、LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示することができる。LCD7の画面の表示領域の全部にサムネイル201などを表示しているとき、アイコン311の操作に対応して、表示プログラム54Fは、直接、他のアプリケーションプログラムを起動することができる。LCD7の画面の全部にサムネイル201などを表示することにより、他のアプリケーションプログラムを操作してしまうなどの使用者の誤操作を防止することができる。
【0234】
アイコン311に対応する他のアプリケーションプログラムを起動させた場合、使用者が、表示プログラム54Fと他のアプリケーションプログラムとの連携を希望している場合が多いので、表示プログラム54Fは、自動的に、LCD7の画面の表示領域の所定の範囲にサムネイル201などを表示する。使用者は、より効率的に、表示プログラム54Fと他のアプリケーションプログラムとを操作することができる。
【0235】
次に、CPU51が実行する表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gの処理について説明する。
【0236】
図60は、表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gのコンテンツの読み込みの処理を説明するフローチャートである。ステップS11において、読み込みプログラム54Gは、メモリースティックインターフェース114を介して、メモリースティック116に記憶されているコンテンツの数を読み込む。読み込みプログラム54Gは、メモリースティック116に記憶されているコンテンツの数を表示プログラム54Fに供給する。
【0237】
ステップS12において、読み込みプログラム54Gは、メモリースティックインターフェース114を介して、メモリースティック116に記憶されているコンテンツを順次読み込み、読み込みが終了したコンテンツを表示プログラム54Fに供給する。読み込みプログラム54Gによる、メモリースティック116からのコンテンツの読み込みの処理は、以下の処理と並行して実行される。
【0238】
ステップS13において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、読み込みプログラム54Gから供給されたデータを基に、読み込みプログラム54Gが読み込んだコンテンツの数を求める。ステップS14において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、読み込みプログラム54Gが読み込んだ最初のコンテンツを指定する。
【0239】
ステップS15において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、コンテンツに対応するサムネイル201を表示する位置を算出する。ステップS16において、表示プログラム54Fのコンテンツ処理ルーチン152は、読み込んだコンテンツに対応して、サムネイル201を生成する。ステップS17において、表示プログラム54Fのコンテンツ処理ルーチン152は、処理マネージャ151が算出した位置に、サムネイル201を表示する。コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201を表示する位置がLCD7の表示領域の外に在る場合、サムネイル201を表示しない。
【0240】
ステップS18において、表示プログラム54Fは、読み込みが終了した全てのコンテンツに対応するサムネイル201を生成したか否かを判定し、全てのコンテンツに対応するサムネイル201を生成していないと判定された場合、ステップS19に進み、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、読み込みプログラム54Gが読み込んだ次のコンテンツを指定する。
【0241】
ステップS20において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、読み込みプログラム54Gから供給されたデータを基に、読み込みプログラム54Gが読み込みが終了したコンテンツの数を求め、ステップS15に戻り、サムネイル201の生成の処理を繰り返す。
【0242】
ステップS18において、読み込みが終了した全てのコンテンツに対応するサムネイル201を生成したと判定された場合、ステップS21に進み、表示プログラム54Fは、メモリースティック116に記憶されている全てのコンテンツを読み込んだか否かを判定し、メモリースティック116に記憶されている全てのコンテンツを読み込んでいないと判定された場合、ステップS12に戻り、コンテンツの読み込みから処理を繰り返す。
【0243】
ステップS21において、メモリースティック116に記憶されている全てのコンテンツを読み込んだと判定された場合、メモリースティック116に記憶されている全てのコンテンツに対して、サムネイル201が生成され、所定のサムネイル201が生成されたので、処理は終了する。
【0244】
このように、表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gは、メモリースティック116から順次コンテンツを読み出して、読み出したコンテンツに対応させてサムネイル201を生成させて、LCD7に表示させることができる。
【0245】
次に、表示プログラム54Fによる音声データの表示の処理について、図61のフローチャートを参照して説明する。ステップS31において、表示プログラム54Fは、所定の大きさのサムネイル201を音声データの大きさに対応させて、所定の数の領域に分割する。表示プログラム54Fは、音声データが大きいとき、サムネイル201の分割の数を多くし、音声データが小さいとき、サムネイル201の分割の数を少なくする。
【0246】
ステップS32において、表示プログラム54Fは、音声データから、サムネイル201の分割の数(領域の数)に対応した所定の長さのデータを抽出する。ステップS33において、表示プログラム54Fは、図11を参照して説明した処理により、抽出したデータをRGBのデータ(領域の数と同じ数のRGBのデータ)に変換する。ステップS34において、表示プログラム54Fは、分割で生成されたサムネイル201の領域のそれぞれに、RGBの各データを設定する。
【0247】
ステップS35において、表示プログラム54Fは、サムネイル201にぼかしの処理(ブラー処理)を施す。ステップS36において、表示プログラム54Fは、サムネイル201の所定の位置に、音声データに対応する属性を示すテキストなどを上書きして、処理は終了する。
【0248】
このように、表示プログラム54Fは、音声データのサイズに対応する、音声のデータのサムネイル201を生成することができる。表示プログラム54Fは、同様の処理で、テキストなどのデータに対応するサムネイル201を生成する。
【0249】
次に、表示プログラム54Fによるラインビューの表示の処理について、図62のフローチャートを参照して説明する。ステップS51において、表示プログラム54Fは、軸221の数を決定する。例えば、表示プログラム54Fは、サムネイル201のみを表示するとき、軸221の数を1とし、サムネイル201およびテキスト211を表示するとき、軸221の数を2とする。
【0250】
ステップS52において、表示プログラム54Fは、式(1)または式(2)に基づき、軸221の向きを決定する。ステップS53において、表示プログラム54Fは、軸221を基に、サムネイル201の表示位置を決定する。
【0251】
ステップS54において、表示プログラム54Fは、コンテンツに対応するテキスト211を表示するか否かを判定し、コンテンツに対応するテキスト211を表示すると判定された場合、ステップS55に進み、軸221を基に、テキスト211の配置を決定する。ステップS56において、表示プログラム54Fは、ステップS55の処理で決定された位置に、テキスト211を表示し、ステップS57に進む。
【0252】
ステップS54において、コンテンツに対応するテキスト211を表示しないと判定された場合、テキスト211を表示する処理は必要ないので、ステップS55およびステップS56の処理はスキップされ、手続きは、ステップS57に進む。
【0253】
ステップS57において、表示プログラム54Fは、ステップS53の処理で決定された位置に、サムネイル201を表示し、ステップS52に戻り、表示の処理を繰り返す。
【0254】
以上のように、表示プログラム54Fは、直線または曲線などの開いた軸221を基に、サムネイル201およびテキスト211を表示する。
【0255】
次に、表示プログラム54Fによるループビューの表示の処理について、図63のフローチャートを参照して説明する。ステップS71において、表示プログラム54Fは、軸241の数を決定する。例えば、表示プログラム54Fは、サムネイル201のみを表示するとき、軸241の数を1とし、サムネイル201およびテキスト211を表示するとき、軸241の数を2とする。
【0256】
ステップS72において、表示プログラム54Fは、軸241の形を決定する。ステップS73において、表示プログラム54Fは、軸241を基に、例えば、式(6)により、サムネイル201の表示位置を決定する。
【0257】
ステップS74において、表示プログラム54Fは、コンテンツに対応するテキスト211を表示するか否かを判定し、コンテンツに対応するテキスト211を表示すると判定された場合、ステップS75に進み、軸241を基に、テキスト211の配置を決定する。ステップS76において、表示プログラム54Fは、ステップS75の処理で決定された位置に、テキスト211を表示し、ステップS77に進む。
【0258】
ステップS74において、コンテンツに対応するテキスト211を表示しないと判定された場合、テキスト211を表示する処理は必要ないので、ステップS75およびステップS76の処理はスキップされ、手続きは、ステップS77に進む。
【0259】
ステップS77において、表示プログラム54Fは、ステップS73の処理で決定された位置に、サムネイル201を表示し、ステップS73に戻り、表示の処理を繰り返す。
【0260】
以上のように、表示プログラム54Fは、円または楕円などの閉じた軸241を基に、サムネイル201およびテキスト211を表示する。
【0261】
次に、表示プログラム54Fによるスパイラルビューの表示の処理について、図64のフローチャートを参照して説明する。ステップS91において、表示プログラム54Fは、軸261の数を決定する。例えば、表示プログラム54Fは、サムネイル201のみを表示するとき、軸261の数を1とし、サムネイル201およびテキスト211を表示するとき、軸261の数を2とする。
【0262】
ステップS92において、表示プログラム54Fは、ジョグダイヤル4、キーボード5、またはタッチパッド6が操作されて、サムネイル201の選択が入力されているか否かを判定し、サムネイル201の選択が入力されていないと判定された場合、ステップS93に進み、軸261に半径rの大きい螺旋を設定し、ステップS95に進む。
【0263】
ステップS92において、サムネイル201の選択が入力されていると判定された場合、ステップS94に進み、表示プログラム54Fは、単位時間当たりの選択の入力の頻度に対応して、軸261に半径rのより小さい螺旋を設定し、ステップS95に進む。
【0264】
ステップS95において、表示プログラム54Fは、軸261を基に、例えば、式(11)、式(12)、および式(13)により、サムネイル201の表示位置を決定する。
【0265】
ステップS96において、表示プログラム54Fは、コンテンツに対応するテキスト211を表示するか否かを判定し、コンテンツに対応するテキスト211を表示すると判定された場合、ステップS97に進み、軸261を基に、テキスト211の配置を決定する。ステップS98において、表示プログラム54Fは、ステップS97の処理で決定された位置に、テキスト211を表示し、ステップS99に進む。
【0266】
ステップS96において、コンテンツに対応するテキスト211を表示しないと判定された場合、テキスト211を表示する処理は必要ないので、ステップS97およびステップS98の処理はスキップされ、手続きは、ステップS99に進む。
【0267】
ステップS99において、表示プログラム54Fは、ステップS95の処理で決定された位置に、サムネイル201を表示し、ステップS92に戻り、表示の処理を繰り返す。
【0268】
このように、表示プログラム54Fは、螺旋の軸261を基に、サムネイル201およびテキスト211を表示する。サムネイル201の選択が入力されていると判定された場合、表示プログラム54Fは、小さな半径rの螺旋の軸261を基に、サムネイル201およびテキスト211を表示する。
【0269】
次に、表示プログラム54Fによるアイコン202の移動の処理について、図65のフローチャートを参照して説明する。ステップS111において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、タッチパッド6からの入力を基に、いずれかのアイコン202がクリックされたか否かを判定し、いずれのアイコン202もクリックされていないと判定された場合、ステップS111に戻り、いずれかのアイコン202がクリックされるまで判定の処理を繰り返す。
【0270】
ステップS111において、いずれかのアイコン202がクリックされたと判定された場合、ステップS112に進み、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、ぞれぞれのアイコン202の最終的な表示位置を算出する。
【0271】
ステップS113において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、ステップS112の処理で算出した、それぞれのアイコン202の最終的な表示位置、およびクリックされてからの経過時間を基に、それぞれのアイコン202の表示位置を算出する。ステップS114において、表示プログラム54Fのアイコン処理ルーチン152は、ステップS113の処理で算出した表示位置にアイコン202を表示する。
【0272】
ステップS114におけるアイコン202の表示の処理は、処理マネージャ151により設定された周期で実行される。アイコン202の表示の処理の周期を適当に選択することにより、アイコン202は移動しているように表示される。
【0273】
ステップS115において、表示プログラム54Fの処理マネージャ151は、それぞれのアイコン202が最終的な表示位置に表示されたか否かを判定し、それぞれのアイコン202が最終的な表示位置に表示されていないと判定された場合、ステップS113に戻り、アイコンの表示の処理を繰り返す。
【0274】
ステップS115において、それぞれのアイコン202が最終的な表示位置に表示されたと判定された場合、ステップS111に戻り、アイコン202がクリックされたか否かの判定の処理から、処理を繰り返す。
【0275】
このように、表示プログラム54Fは、アイコン202がクリックされたとき、アイコン202を所定の速度で、移動するように表示させることができる。
【0276】
次に、表示プログラム54Fによる残像の表示の処理について、図66のフローチャートを参照して説明する。ステップS131において、表示プログラム54Fは、既に表示されている画像の明度を下げて(例えば、80%に)描画する。
【0277】
ステップS132において、表示プログラム54Fは、新たな画像をステップS131の処理で描画した画像に上書きして描画し、ステップS131に戻り、描画の処理を繰り返す。
【0278】
このように、表示プログラム54Fは、既に描画した画像の明度が徐徐に下がるように描画して、新たな画像を上書きするので、簡単に残像を表示させることができる。
【0279】
次に、表示プログラム54Fによる状態遷移の処理について、図67のフローチャートを参照して説明する。ステップS151において、表示プログラム54Fは、現在のサムネイル201またはアイコン202の表示位置などの、遷移する元の状態を記録する。ステップS152において、表示プログラム54Fは、サムネイル201またはアイコン202の移動先の表示位置などの、遷移する先の状態を決定する。
【0280】
ステップS153において、表示プログラム54Fは、遷移の重要度を求める。例えば、遷移の重要度は、遷移毎に予め定められ、表示プログラム54Fに記憶されている。ステップS154において、表示プログラム54Fは、遷移の重要度を基に、遷移関数を決定する。例えば、表示プログラム54Fは、遷移の重要度が大きいとき、ゆっくりと状態を遷移させる遷移関数を選択し、遷移の重要度が小さいとき、素早く状態を遷移させる遷移関数を選択する。
【0281】
ステップS155において、表示プログラム54Fは、経過時間に対応して、遷移関数を基に、次の状態を算出する。ステップS156において、表示プログラム54Fは、ステップS155の処理で算出した状態に移行する。例えば、表示プログラム54Fは、ステップS155において、経過時間に対応する、サムネイル201およびアイコン202の位置を算出し、ステップS156において、算出した位置に、サムネイル201およびアイコン202を表示する。
【0282】
ステップS157において、表示プログラム54Fは、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5それぞれからの信号を基に、遷移する先の状態を変更するか否かを判定し、遷移する先の状態を変更しないと判定された場合、ステップS158に進む。
【0283】
ステップS157において、遷移する先の状態を変更すると判定された場合、ステップS159に進み、現在の状態を、遷移する元の状態に設定する。ステップS160において、表示プログラム54Fは、サムネイル201またはアイコン202の移動先の表示位置などの、遷移する先の状態を決定する。
【0284】
ステップS161において、表示プログラム54Fは、新たな遷移の重要度を求める。ステップS162において、表示プログラム54Fは、新たな遷移の重要度を基に、遷移関数を決定する。
【0285】
ステップS158において、表示プログラム54Fは、現在の状態と遷移する先の状態を比較して、遷移する先の状態に到達したか否かを判定し、遷移する先の状態に到達していないと判定された場合、ステップS155に戻り、次の状態を算出する処理から、処理を繰り返す。
【0286】
ステップS158において、遷移する先の状態に到達したと判定された場合、処理は終了する。
【0287】
以上のように、表示プログラム54Fは、遷移関数を基に、表示の状態などを変更し、遷移の途中で、要求があったときは、その状態から要求された状態に遷移する。また、表示プログラム54Fが、遷移の重要度を基に、遷移関数を選択するので、重要度の大きい遷移においては、使用者が確実に状態遷移を認識できるように比較的ゆっくりと状態が移行され、重要度の小さい遷移においては、迅速に状態が移行される。
【0288】
次に、表示プログラム54Fによる拡大表示の処理について、図68のフローチャートを参照して説明する。ステップS181において、表示プログラム54Fは、タッチパッド6からの信号を基に、サムネイル201がクリックされたか否かを判定し、サムネイル201がクリックされていないと判定された場合、ステップS181に戻り、判定の処理を繰り返す。
【0289】
ステップS181の処理において、サムネイル201がクリックされたと判定された場合、ステップS182に進み、表示プログラム54Fは、クリックされたサムネイル201がウィンドウの中央に位置するか否かを判定する。
【0290】
ステップS182において、クリックされたサムネイル201がウィンドウの中央に位置しないと判定された場合、ステップS183に進み、表示プログラム54Fは、クリックされたサムネイル201がウィンドウの中央に位置するように表示を変更し、ステップS181に戻り、処理を繰り返す。
【0291】
ステップS182において、クリックされたサムネイル201がウィンドウの中央に位置すると判定された場合、ステップS184に進み、表示プログラム54Fは、クリックされたサムネイル201を拡大表示し(サムネイル201が静止画像のデータに対応する場合、本来の大きさで表示し、動画像のデータに対応する場合、動画像を生成し、音声のデータに対応する場合、音声を再生する)、ステップS181に戻り、処理を繰り返す。
【0292】
このように、サムネイル201がクリックされたとき、表示プログラム54Fは、クリックされたサムネイル201を中央に表示し、または拡大表示するので、使用者は、サムネイル201およびサムネイル201に対応するデータの内容を、簡単な操作で迅速に知ることができる。
【0293】
次に、表示プログラム54Fのコンテンツ処理ルーチン15による枠281の表示の処理について、図69のフローチャートを参照して説明する。ステップS201において、コンテンツ処理ルーチン152は、自分が表示しているサムネイル201が選択されているか否かを判定し、自分が表示しているサムネイル201が選択されていないと判定された場合、ステップS201に戻り、自分が表示しているサムネイル201が選択されるまで、判定の処理を繰り返す。
【0294】
ステップS201において、自分が表示しているサムネイル201が選択されていると判定された場合、ステップS202に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、経過時間のカウントをスタートする。経過時間のカウントアップの処理は、以下の処理の実行においても継続される。
【0295】
ステップS203において、コンテンツ処理ルーチン152は、例えば、図52に例を示す、明度変化の関数を決定する。ステップS204において、コンテンツ処理ルーチン152は、経過時間を基に、枠281の明度を算出する。ステップS205において、コンテンツ処理ルーチン152は、ステップS204の処理で算出された明度の枠281を表示する。
【0296】
ステップS206において、コンテンツ処理ルーチン152は、自分が表示しているサムネイル201が選択されているか否かを判定し、自分が表示しているサムネイル201が選択されていると判定された場合、ステップS204に進み、枠281の表示の処理を繰り返す。
【0297】
ステップS206において、自分が表示しているサムネイル201が選択されていないと判定された場合、ステップS207に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、枠281を消去し、ステップS201に戻り、枠281の表示の処理を繰り返す。
【0298】
このように、表示プログラム54Fは、選択されているサムネイル201に明度を周期的に変化させた枠281を表示させることができる。表示プログラム54Fは、同様の処理で、選択されているサムネイル201に彩度または色相を周期的に変化させた枠281を表示させることができる。
【0299】
次に、表示プログラム54Fのコンテンツ処理ルーチン15による付加属性表示291の表示の処理について、図70のフローチャートを参照して説明する。ステップS221において、表示プログラム54Fは、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5それぞれから供給される信号を基に、表示の変更が入力されたか否かを判定し、表示の変更が入力されていないと判定された場合、ステップS222に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、自分が表示しているサムネイル201が選択されているか否かを判定する。
【0300】
ステップS222において、自分が表示しているサムネイル201が選択されていると判定された場合、ステップS223に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201が選択されてから、所定の時間(例えば、1秒間)が経過したか否かを判定する。
【0301】
ステップS223において、所定の時間が経過したと判定された場合、ステップS224に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201に対応するテキストを含む、枠および背景が半透明の付加属性表示291を表示し、ステップS221に戻り、処理を繰り返す。
【0302】
ステップS221において、表示の変更が入力されていると判定された場合、サムネイル201を移動させるなどの処理が実行されているので、ステップS225に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201に対応する付加属性表示291を消去し、ステップS221に戻り、処理を繰り返す。
【0303】
ステップS222において、自分が表示しているサムネイル201が選択されていないと判定された場合、付加属性表示291を表示する必要がないので、ステップS225に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201に対応する付加属性表示291を消去し、ステップS221に戻り、処理を繰り返す。
【0304】
ステップS223において、所定の時間が経過していないと判定された場合、ステップS225に進み、コンテンツ処理ルーチン152は、サムネイル201に対応する付加属性表示291を消去し、ステップS221に戻り、処理を繰り返す。
【0305】
このように、表示プログラム54Fは、サムネイル201が選択されて、所定の時間が経過した後、選択されているサムネイル201に対応する付加属性表示291を表示するので、表示を高速に変更させることができ、また、使用者の操作を阻害しないようにすることができる。
【0306】
表示プログラム54Fが表示する付加属性表示291の枠および背景が半透明なので、使用者は、付加属性表示291の下側(画面の奥側)に配置されているサムネイル201などを確認することができる。
【0307】
次に、表示プログラム54Fによる、LCD7の表示面の所定の領域にサムネイル201などを表示する第1の表示モード、または、LCD7の表示面の全部にサムネイル201などを表示する第2の表示モードの選択の処理について、図71のフローチャートを参照して説明する。ステップS251において、表示プログラム54Fは、所定の領域の枠を表示する第1の表示モード(LCD7の表示面の所定の領域にサムネイル201などを表示する)を設定する。
【0308】
ステップS252において、表示プログラム54Fは、他のアプリケーションプログラムが起動されたか否かを判定し、他のアプリケーションプログラムが起動されたと判定された場合、第1の表示モードとするので、表示モードを変更せず、ステップS252に戻り、判定の処理を繰り返す。
【0309】
ステップS252において、他のアプリケーションプログラムが起動されていないと判定された場合、ステップS253に進み、表示プログラム54Fは、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5それぞれから供給される信号を基に、表示モードの変更が入力されたか否かを判定する。
【0310】
ステップS253において、表示モードの変更が入力されていないと判定された場合、表示モードを変更する必要がないので、ステップS252に戻り、判定の処理を繰り返す。
【0311】
ステップS253において、表示モードの変更が入力されたと判定された場合、ステップS254に進み、表示プログラム54Fは、LCD7の表示画面全体に表示する第2の表示モードを設定する。
【0312】
ステップS255において、表示プログラム54Fは、他のアプリケーションプログラムが起動されたか否かを判定し、他のアプリケーションプログラムが起動されていないと判定された場合、ステップS256に進み、ジョグダイヤル4、タッチパッド6、またはキーボード5それぞれから供給された信号を基に、表示モードの変更が入力されたか否かを判定する。
【0313】
ステップS256において、表示モードの変更が入力されていないと判定された場合、表示モードを変更する必要がないので、ステップS255に戻り、判定の処理を繰り返す。
【0314】
ステップS256において、表示モードの変更が入力されたと判定された場合、ステップS251に戻り、表示プログラム54Fは、第1の表示モードに設定し、処理を繰り返す。
【0315】
ステップS255において、他のアプリケーションプログラムが起動されたと判定された場合、第1の表示モードに変更するので、ステップS251に戻り、表示プログラム54Fは、第1の表示モードに設定し、処理を繰り返す。
【0316】
このように、表示プログラム54Fは、入力に対応して、第1の表示モードおよび第2の表示モードを切り替えると共に、他のアプリケーションプログラムが起動されたとき、第1の表示モードに切り替えることができる。
【0317】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム格納媒体からインストールされる。
【0318】
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム格納媒体は、図5に示すように、磁気ディスク121(フロッピディスクを含む)、光ディスク122(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク123(MD(Mini-Disc)を含む)、若しくは半導体メモリ124などよりなるパッケージメディア、または、プログラムが一時的若しくは永続的に格納されるROMや、HDD67などにより構成される。プログラム格納媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデム75などのインタフェースを介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
【0319】
なお、本明細書において、プログラム格納媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0320】
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
【0321】
【発明の効果】
請求項1に記載の情報処理装置、請求項5に記載の情報処理方法、および請求項6に記載のプログラム格納媒体によれば、画像を含まないデータに対応するサムネイルを表示して、画像を含むデータと画像を含まないデータとを一括して取り扱うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノート型のパーソナルコンピュータ1の一実施の形態の外観を示す斜視図である。
【図2】本体2の平面図である。
【図3】ジョグダイヤル4の拡大図である。
【図4】パーソナルコンピュータ1の側面図である。
【図5】パーソナルコンピュータ1の一実施の形態の構成を示す図である。
【図6】表示プログラム54Fおよび読み込みプログラム54Gの構成を説明する図である。
【図7】LCD7に表示される画面を説明する図である。
【図8】LCD7に表示される画面を説明する図である。
【図9】LCD7に表示される画面を説明する図である。
【図10】音声のデータに対応するサムネイルを説明する図である。
【図11】音声のデータに対応する画像を表示するサムネイルを生成する手順について説明する図である。
【図12】音声のデータに対応する画像を表示するサムネイルの例を示す図である。
【図13】テキストのデータに対応する画像を表示するサムネイルの例を示す図である。
【図14】従来のサムネイルの配置を説明する図である。
【図15】ラインビューを説明する図である。
【図16】軸221−1および軸221−2を説明する図である。
【図17】ラインビューを説明する図である。
【図18】ループビューを説明する図である。
【図19】ループビューを説明する図である。
【図20】軸241−1および軸241−2を説明する図である。
【図21】スパイラルビューを説明する図である。
【図22】スパイラルビューを説明する図である。
【図23】軸261を説明する図である。
【図24】スクエアビューを説明する図である。
【図25】スクエアビューを説明する図である。
【図26】アイコン202の移動を説明する図である。
【図27】アイコン202の移動を説明する図である。
【図28】残像処理を説明する図である。
【図29】残像処理を説明する図である。
【図30】状態遷移を説明する図である。
【図31】遷移関数を説明する図である。
【図32】状態遷移を説明する図である。
【図33】状態遷移を説明する図である。
【図34】サムネイル201の表示位置の変更の処理を説明する図である。
【図35】サムネイル201の表示位置の変更の例を示す図である。
【図36】サムネイル201の表示位置の変更の例を示す図である。
【図37】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図38】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図39】拡大表示を説明する図である。
【図40】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図41】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図42】拡大表示を説明する図である。
【図43】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図44】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図45】拡大表示を説明する図である。
【図46】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図47】サムネイル201の選択を説明する図である。
【図48】拡大表示を説明する図である。
【図49】重要度を説明する図である。
【図50】重要度に対応する処理の例を説明する図である。
【図51】枠281の表示を説明する図である。
【図52】時間の経過に対応する、枠281の明度、または彩度の変化の例を説明する図である。
【図53】時間の経過に対応する、枠281の色相の変化の例を説明する図である。
【図54】付加属性表示291の表示の処理を説明する図である。
【図55】付加属性表示291の表示の例を示す図である。
【図56】LCD7の画面の全部または一部の領域にサムネイル201などを表示する表示例を示す図である。
【図57】LCD7の画面の全部にサムネイル201などを表示する表示例を示す図である。
【図58】アイコン301を説明する図である。
【図59】アイコン311を説明する図である。
【図60】コンテンツの読み込みの処理を説明するフローチャートである。
【図61】音声のデータの表示の処理を説明するフローチャートである。
【図62】ラインビューの表示の処理を説明するフローチャートである。
【図63】ループビューの表示の処理を説明するフローチャートである。
【図64】スパイラルビューの表示の処理を説明するフローチャートである。
【図65】アイコン202の移動の処理を説明するフローチャートである。
【図66】残像の表示の処理を説明するフローチャートである。
【図67】状態遷移の処理を説明するフローチャートである。
【図68】拡大表示の処理を説明するフローチャートである。
【図69】枠281の表示の処理を説明するフローチャートである。
【図70】属性の表示の処理を説明するフローチャートである。
【図71】表示モードの選択の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ, 4 ジョグダイヤル, 5 キーボード, 6 タッチパッド, 51 CPU, 54 RAM, 54E OS, 54F 表示プログラム, 54G 読み込みプログラム, 67 HDD, 80通信ネットワーク, 121 磁気ディスク, 122 光ディスク, 123 光磁気ディスク, 124 半導体メモリ, 114 メモリースティックインターフェース, 115 メモリースティックスロット, 116 メモリースティック, 151 処理マネージャ, 152−1乃至152−N コンテンツ処理ルーチン, 153−1乃至153−N アイコン処理ルーチン, 201 サムネイル, 202 アイコン, 211 テキスト, 221−1および221−2 軸, 241−1および241−2 軸, 261 軸, 281 枠, 291 付加属性表示, 301 アイコン, 311 アイコン
Claims (6)
- 音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、前記非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割手段と、
前記非画像データに基づいて、前記分割数と同じ数の画素値を生成する生成手段と、
分割された前記サムネイルの各領域に、生成された前記画素値を1つずつ設定する設定手段と、
前記画素値が設定された前記サムネイルを表示するように表示を制御する表示制御手段と
を含むことを特徴とする情報処理装置。 - 前記画素値が設定された前記サムネイルに対してブラー処理を行う処理手段
をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記ブラー処理の結果得られる前記サムネイルを表示するように表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記分割手段は、前記非画像データが大きい場合前記分割数を多くし、前記非画像データが小さい場合前記分割数を小さくする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記非画像データは、前記音声データであり、
前記生成手段は、前記非画像データのスペクトルに基づいて前記画素値を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 情報処理装置が、
音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、前記非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割ステップと、
前記非画像データに基づいて、前記分割数と同じ数の画素値を生成する生成ステップと、
分割された前記サムネイルの各領域に、生成された前記画素値を1つずつ設定する設定ステップと、
前記画素値が設定された前記サムネイルを表示するように表示を制御する表示制御ステップと
を含むことを特徴とする情報処理方法。 - コンピュータに、
音声データまたはテキストデータである非画像データの大きさに対応する分割数で、前記非画像データに対応するサムネイルの領域を分割する分割ステップと、
前記非画像データに基づいて、前記分割数と同じ数の画素値を生成する生成ステップと、
分割された前記サムネイルの各領域に、生成された前記画素値を1つずつ設定する設定ステップと、
前記画素値が設定された前記サムネイルを表示するように表示を制御する表示制御ステップと
を含む処理を実行させることを特徴とするプログラムが格納されているプログラム格納媒体。
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