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JP4480369B2 - スペーサエキスパンダ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関のピストンに装着され、オイルコントロールを行う3ピースタイプの組合せオイルリングのスペーサエキスパンダに関する。
内燃機関のピストンに装着される一般的なピストンリングの断面構成を図9に示す。ピストン100には、ピストンリングを挿入するためのリング溝110、120、130が形成され、これらのリング溝内に、ガスシール作用を主目的とする2本の圧力リング200、210と、オイルコントロール及びオイルシール作用を主目的とする3ピースオイルリング220が挿入される。ピストン100の往復動に伴い、これらリングの外周摺動面がシリンダ300の内壁と摺動される。
3ピースタイプの組合せオイルリング220は、軸方向上下一対のサイドレール230、240と、その間に組み合わされ、サイドレール230、240を内周側から押圧し、サイドレール230、240に張力を発生させるスペーサエキスパンダ250とからなる。これらの各部の形状等に関しては、例えば非特許文献1の3〜5頁に記載されている。
サイドレール230、240は、スペーサエキスパンダ250の軸方向に突出するように角度を持って形成された耳部252により、シリンダ壁面に向かう半径方向及びリング溝上下面に向かう軸方向に分力をもって押圧される。これにより、サイドレール230、240は、シリンダの壁面及びリング溝130の上下面においてシール機能を発揮する。
このような組合せオイルリングのスペーサエキスパンダの構成は、例えば特許文献1に開示されている。このスペーサエキスパンダは、帯板状金属をギア加工して軸方向に波形を形成し、この波形部の張力により、サイドレールの外周をシリンダ内周面に圧接し、シール性を確保する。また、この波形部はオイルの出入り口となりスティック防止に有効に機能する。さらに、スペーサエキスパンダの内周部にはサイドレールを半径方向外側に押圧するピストン軸方向突出部(耳部)を形成し、外周部にはサイドレールを軸方向に支持する突起部を形成している。
近年のエンジンの低燃費化に伴い、オイルリングの薄幅化・軽量化が望まれている。3ピースタイプの組合せオイルリングの軸方向薄幅化の一例として特許文献2が報告されている。このオイルリングのエキスパンダは、軸方向波形の鋼製帯板で構成され、上部片と下部片とが軸方向に離間して環状に交互に配置され、両者は軸方向に伸びる中間部片で接続されている。エキスパンダは、2本のレールの間に挿入されず、エキスパンダの外周に設けられた上下一対のテーパ面により上下のレールを内周側から押圧してレールをシリンダ内周面に接触させている。エキスパンダが上下のレール間に挿入されないため、オイルリングの軸方向の幅を小さくすることができる。
特許文献3には、断面略横倒しT字型鋼材から形成される薄幅3ピースオイルリングのスペーサエキスパンダが報告されている。このスペーサエキスパンダは、外周側肥大部の上下にサイドレール支承面を形成し、内周側端面を交互に上下に折り曲げてサイドレールを押圧する上下のパッドを形成している。パッド部は、塑性加工により曲げ成形したもので肉厚が薄くて剛性が低く、変位の自由度が大きいため、パッド部の弾性によりサイドレールをシリンダ内周面に押圧する追従性に優れ、従来のオイルリングに比べ低張力でも高いシール性を維持することができる。
さらに、特許文献4は、外周側が厚く、内周側が薄い型鋼材の原板の内周側と外周側から交互にスリットを切り込み、外周側スリットを挟む外周側部分及び内周側スリットを挟む内周側部分を交互に上下に折り曲げ、外周側を向く面でサイドレールを支える薄幅3ピースオイルリングのスペーサエキスパンダを開示している。このスペーサエキスパンダは、内周側部分の剛性が高く、弾性変形しやすいため、サイドレールをシリンダ内周面の凹凸に対して確実に追従させることを可能にしている。
「内燃機関−小径ピストンリング−第13部:スチール組合せオイルコントロールリング」、JIS B 8032−13、平成10年12月20日制定、p.1−14 特開平6−81950号 特開平4−300467号 特開平5−87240号 特開平5−106734号
特許文献1に示すような組合せオイルリングでは、サイドレールの内周面がスペーサエキスパンダの耳部に接するように組合され、オイルリングの組合せ時の軸方向幅は、スペーサエキスパンダの波形の上部片と下部片を連結する連結部の軸方向幅に依存する。従って、スペーサエキスパンダの連結部の軸方向幅を小さくすることができれば、スペーサエキスパンダとサイドレールを組み合わせたときの軸方向幅を小さくすることが可能である。しかし、従来のスペーサエキスパンダでは、ギア加工により波形形状を作製するため、製造上、連結部の軸方向幅を小さくすることは難しく、組合せ時の軸方向幅を小さくすることに限界があった。
また、特許文献2に示すエキスパンダの形状においては、レールとエキスパンダの接触部分はレール内周面とエキスパンダのテーパ面のみであるため、シリンダ内で上下レールの外周部分の軸方向移動量を制御することが困難である。シリンダ内周面におけるレール外周面の移動量が大きいと、レール外周面とシリンダ内周面間に振動現象が生じやすくなり、薄幅化によるオイル消費低減効果が得られないばかりか、異音発生の原因となることもある。
さらに、特許文献3および4に示すような型鋼材を用いる方法では、通常鋼材自体が、高価であり、また、スペーサエキスパンダの張力を外周側及び内周側に交互に形成されるスリットの幅及び数により調整する必要があるため、加工工程が複雑で自由度が低くなる。さらに型鋼材自体の厚みや重量により薄幅化及び軽量化には限界がある。
そこで本発明は、追従性および安定性に優れ、エンジンの低燃費化に有効な軸方向薄幅組合せオイルリングのスペーサエキスパンダを簡略な工程により低コストで提供することを目的とする。
本発明は、スペーサエキスパンダとスペーサエキスパンダに支持される一対のサイドレールからなる軸方向薄幅化が可能な組合せオイルリングのスペーサエキスパンダであって、平板状金属により内周部はサイドレールを半径方向外側に押圧するようなピストン軸方向突出部が形成され、軸方向突出部に隣接する外周部分がくり抜かれており、くり抜き部分(スリット)に隣接する外周部にはサイドレールを軸方向に支持する突起部が形成されていることを特徴とする。
本発明のスペーサエキスパンダは内周側には接続部分を介して交互に軸方向上下に突出する内周部突出部分が形成され、内周部突出部分の外周側にはスリットが設けられ、接続部分は外周側に向かって伸延していることを特徴とする。好ましくは接続部分の外周側に軸方向に突出する上下支持部が形成されている。さらに、内周部突出部分の外周側にテーパ面が設けられている。
本発明のスペーサエキスパンダは帯板状金属から構成され、内周側耳部(内周部突出部分)の軸方向波形形状により張力が付与されるため、従来のように外周側に張力調整用の波形形状を形成する必要がない。そのため、組合せ軸方向幅は、上下サイドレールの軸方向幅の和とスペーサエキスパンダを構成する帯板状金属の厚さ或いはスペーサエキスパンダの外周部幅とを合わせた寸法となり、従来形状のスペーサエキスパンダを用いる場合に比べ、組合せオイルリングの軸方向幅を大幅に薄くすることができ、その結果、ピストンの小型化、軽量化を図り、エンジンの低燃費化を実現することができる。また、接続部分が外周側に伸延しているため装着性及び安定性に優れ、さらに、スペーサエキスパンダにサイドレールを支持するための上下支持部を形成することにより、より優れた安定性及び追従性が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る3ピースタイプの組合せオイルリングの構成を示す断面図、図2はスペーサエキスパンダの一部拡大斜視図、図3は図2のX−X線で切り取ったときのスペーサエキスパンダの縦断面図である。図1において、ピストン10のオイルリング溝12内には、オイルシールおよびオイルコントロールのために、オイルリング20が装着される。
ピストン10のオイルリング溝12内に組合せオイルリング20が取付けられたとき、一対のサイドレール30、40の外周面が一定の面圧でシリンダ14の内周面に接触する。
スペーサエキスパンダ50は、図2に示すように帯板状金属を加工したもので、その内周側に一定間隔でピストンの軸方向(以下、軸方向)に突出する複数の内周部突出部分51を有する。内周部突出部分51は、円弧状の突出面を上方に向けて突出させた内周部上側突出部分52と、下方に向けて突出させた内周部下側突出部分53を有し、これらの突出部分52、53が平坦な接続部分55を介して周方向に交互に配置され、波形形状(以下、内周波形という)を形成している。
内周部上下突出部分52、53の外周側には矩形のスリット(空間部)54が設けられている。接続部分55の外周側には外周部突出部分56が形成されている。外周部突出部分56は、接続部分55から軸方向に上方に突出する外周部上側突出部分57と、軸方向に下方に突出する外周部下側突出部分58とからなる。図2に示す例は、接続部分55の外周側に、外周部上側突出部分57と外周部下側突出部分58が形成され、隣接する接続部分55間において、上側突出部分57と下側突出部分58のパターンが反転され、隣接する接続部分55を一組または一対として、複数対の接続部分55が周方向に配置されている。上側突出部分57と下側突出部分58は、それぞれ平坦な突出面を含み、この面によりサイドレールを支持する。
図中では接続部分55は平坦で外周側先端部に上下突出部分(支持部)56が形成されているが、本発明はこのような構成には限定されない。例えば、上下支持部が形成されていない平坦な接続部分であっても外周側に伸延していれば、組合せオイルリングのピストンへの組み付け性は向上し、サイドレールの安定性も向上する。さらに、この場合の組合せ軸方向幅は、上下サイドレールの軸方向幅とスペーサエキスパンダを構成する帯板状金属の厚さを合わせた寸法となり、大幅な薄幅化が可能となる。また、上下支持部が形成されるのは外周側先端部には限られない。例えば、軸方向上下に突出する径方向の溝を接続部分55に放射状に形成することもできる。この溝は接続部分55の外周端から内周端まで、径方向全域に亘り形成してもよいし、径方向の一部にのみ形成してもよい。
内周部上下突出部分52、53の側面のうち、スリット側の側面59、言い換えれば、サイドレールと接触する外周側側面59には、テーパ面が形成されている。テーパ面のテーパ角θは、図3に示すように、軸方向の垂線に対する傾きであり、最適値は10°〜30°の範囲である。但し、本発明のスペーサエキスパンダにおいては、内周波形のみでも外周側への張力が十分付与されるため、側面をテーパ面とせず、軸方向に水平な面(θ=0°)とすることもできる。
本実施例のスペーサエキスパンダ50は、内周部上下突出部分52、53からなる内周波形により外周側への張力を付与するものであり、スリット54が張力に及ぼす影響はわずかである。そのため、特許文献3および4に示すように内外周に交互にスリット(空間部)を形成して張力を調整する必要はなく、外周側だけにスリットを形成すれば良いため、その加工工程を簡略化することができる。勿論、本実施例のスペーサエキスパンダ50においても内周側にスリットを形成することは可能である。
スペーサエキスパンダ50の張力は、特に、(1)内周波形のピッチ数、(2)内周波形の軸方向幅、(3)内周波形の径方向の幅、及び(4)帯板状金属の板厚によって調整される。図4(a)、(b)は、スペーサエキスパンダの概略平面図および概略側面図であり、これを参照して各部のサイズを説明する。
(1)内周波形のピッチ幅Pとは、図4に示すように、内周部上側突出部分52または内周部下側突出部分53の中心から次の内周部下側突出部分53または内周部上側突出部分52の中心までの幅である。張力の面圧ばらつきを少なくするためには内周波形のピッチ数を50以上とするのが好ましく、70以上とするのがさらに好ましい。ピッチ幅Pはこのようなピッチ数になるように設定される。通常のピッチ幅Pは、2.5mm〜3.5mm程度である。
(2)内周波形の軸方向幅、即ち接続部分55を基準にしたとき、そこから内周部上側突出部分52及び下側突出部分53の軸方向最大値までの幅(高さ)Hによってもスペーサエキスパンダの張力を制御することができる。張力付与のためには、内周波形の軸方向幅Hを大きくすることが望ましい。但し、図1に示すように、組合せオイルリング20をリング溝12に組み込んだ状態で、サイドレール30、40の上下面が内周波形の突出面よりも突出する関係でなければならない。
(3)スペーサエキスパンダの張力は、内周波形の径方向の幅Dによって制御することもできる。内周波形の半径方向幅Dは、サイドレールの半径方向幅と、ピストンのリング溝12の半径方向幅により適宜設計される。
(4)最適な張力を得るためには、スペーサエキスパンダを形成する帯板状金属の板厚は0.10mm〜0.25mmであることが望ましい。0.1mm未満ではスペーサエキスパンダの強度に問題が生じる可能性があり、0.25mmを越えると充分な張力を出すことが困難となる。
本実施例のスペーサエキスパンダ50は、図2に示すように、内周波形の上下突出部分52、53の突出面の形状を円弧状(R形状)としているが、必ずしもこのような形状に限らない。図6および図7に示すようにメサ形状としてもよいし、サイドレールとの摩耗、応力発生等の関係を考慮して、たとえば三角形、矩形状の突出部分にしてもよい。
再び図1を参照し、スペーサエキスパンダ50を用いて2本のサイドレール30、40を組合せたオイルリング20がオイルリング溝12内に装着されたとき、サイドレール30、40はそれぞれリング溝12の上面16、下面18側にそれぞれ配置される。サイドレール30、40の内周面が、スペーサエキスパンダ50の内周部突出部分52、53のテーパ面59に接触し、テーパ角θに応じて半径方向外側及び軸方向へ押圧される。同時に、スペーサエキスパンダ50の外周部突出部分57、58が、サイドレール30、40に接することで、サイドレール30、40が軸方向に支持される。こうして、サイドレール30、40は、シリンダ14の内周面のオイル掻きとオイルリング溝12の上下面16、18のシールを行うことができる。
スペーサエキスパンダ50にサイドレールを組み合わせたときの斜視図を図5に示す。組合せオイルリングの軸方向幅Wは、外周部突出部分56の突出高さ(上側突出部57の上端から下側突出部分58の下端までの高さ)と、サイドレール30、40(サイドレール2枚分)の軸方向幅の和となり、組合せオイルリングの軸方向幅を非常に薄くすることができる。
外周部突出部分56の突出高さにより組合せオイルリング20の軸方向幅Wが決定される。外周部突出部分56の突出高さは20μm〜120μmが望ましい。20μm未満ではオイルの流通路が小さすぎて、スティックを発生しやすくなり、120μmを越えるとレール軸方向移動量が大きくなり異音が発生しやすくなるためである。
上述したように、スペーサエキスパンダ50は内周波形により張力を調整しているため、外周側のスリット54(空間部)の形状・寸法は、強度、軽量化等の観点のみから設計することができ、その自由度が大きい。図2に示すスペーサエキスパンダのスリット54の形状は矩形であるが、矩形以外の形状であってもよい。例えば、図6及び図7に示すように、スリット54aの形状を略T字型とすることで、内周側では周方向の幅を広くして、外周側では周方向の幅を狭くすることもできる。このような形状にすることにより、スペーサエキスパンダを軽量化しつつ、外周側においてはサイドレールとの接触面積を確保し、サイドレールの軸方向移動を制御し安定したシール特性を得ることができる。
さらに、図2に示す例では、外周部上側突出部分57と外周部下側突出部分58の一組が、接続部分55の外周端部に形成されたが、必ずしもこのような配列に限らない。例えば、図7に示すように、接続部分55aの外周端部には、上側突出部分57とその両側に2つの下側突出部分58が形成され、接続部分55aに隣接する接続部分55bの外周端部には、下側突出部分58とその両側に2つの上側突出部分57が形成され、このような接続部分55a、55bを一対とする接続部分が周方向に配列されてもよい。
外周部突出部分57、58の形状は、サイドレールとの接触面積を確保するため、平坦な面を有することが望ましいが、これ以外の湾曲形状等を用いることも可能である。
次に、本発明に係るスペーサエキスパンダと、従来のスペーサエキスパンダとを用いた組合せオイルリングの性能を対比する。
比較例として、板厚0.2mmの帯板金属を用いギア加工により外周側連結部分が波形形状に形成されている従来のスペーサエキスパンダを成形した。ここで、ピッチ幅2.5mm、ピッチ数91、軸方向幅2.0mm、径方向幅2.2mmとした。このスペーサエキスパンダと半径方向長さ1.93mm、軸方向幅0.3mmのサイドレール2枚を組み合わせた。得られた組合せオイルリングは、張力10N、リング呼び径75.0mm、組合せ半径方向長さ2.55mm、組合せ軸方向幅2.0mmであった。
実施例として、板厚0.2mmの帯板金属を用いてプレス加工により、図2に示すスペーサエキスパンダを形成した。ここで、ピッチ幅3.0mm、ピッチ数78、軸方向幅0.89mm、径方向幅2.45mmとした。このスペーサエキスパンダに比較例と同様のレール2枚を組み合わせた。得られた組合せオイルリングの張力10N、リング呼び径75.0mm、組合せ半径方向長さ2.55mm、組合せ軸方向幅1.0mmであった。
エンジン性能テストとして、比較例と実施例の組合せオイルリングを用いて、排気量1988cc、直列4気筒、ガソリンエンジンにおいて回転数6000rpm全負荷、水温(出口)90℃、油温100℃として100時間運転を行った。
図8にエンジン運転終了後のオイル消費量を示す。実施例のスペーサエキスパンダを用いると測定3回の平均値が28.3(g/Hr)となり、比較例のスペーサエキスパンダを用いた場合の測定3回の平均値34.3(g/Hr)よりオイル消費量が17.5%低減した。また、実施例の組合せオイルリングを用いた場合にも比較例と同様、レール外周面とシリンダ内周面間の振動現象による異音発生は生じなかった。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
本発明によれば、安定した追従性を保ちながら、組合せオイルリングを軸方向に薄幅化することができる。この結果、ピストンの小型化、軽量化を図り、燃費効率の良い内燃機関エンジン用の組合せオイルリングを提供することができる。
本発明の実施例に係る組合せオイルリングの断面構成を示す図である。 図1のスペーサエキスパンダの一部拡大斜視図である。 図2に示すスペーサエキスパンダをX−X線で切断したときの断面図である。 スペーサエキスバンダの各部を説明するための概略平面図および概略側面図である。 スペーサエキスパンダとサイドレールとを組み合わせたときの斜視図である。 スペーサエキスパンダの変形例を示す図である。 スペーサエキスパンダの他の変形例を示す図である。 オイル消費性能テストの比較を示す図である。 従来のオイルリングの一例を示す断面図である。
符号の説明
10 ピストン 12 オイルリング溝
14 シリンダ 16 上面
18 下面 30、40 サイドレール
50 スペーサエキスパンダ 51 外周部突出部分
52 外周部上側突出部分 53 外周部下側突出部分
54 スリット 55 接続部分
56 内周部突出部分 57 内周部上側突出部分
58 内周部下側突出部分 59 テーパ面

Claims (2)

  1. 内周側には接続部分を介して交互に軸方向上下に突出する内周部突出部分が形成され、当該内周部突出部分の外周側にテーパ面およびスリットが設けられ、前記接続部分は外周側に向かって伸延していることを特徴とするスペーサエキスパンダ。
  2. 前記接続部分の外周側に軸方向に突出する上下支持部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサエキスパンダ。
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