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JP4473200B2 - 作業車両の原動機制御装置 - Google Patents

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JP4473200B2
JP4473200B2 JP2005260271A JP2005260271A JP4473200B2 JP 4473200 B2 JP4473200 B2 JP 4473200B2 JP 2005260271 A JP2005260271 A JP 2005260271A JP 2005260271 A JP2005260271 A JP 2005260271A JP 4473200 B2 JP4473200 B2 JP 4473200B2
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Description

本発明は、ホイール式油圧ショベル等の作業車両の原動機制御装置に関する。
従来より、車両が走行可能な状態にあるか否か、すなわち走行状態か作業状態かを判別し、走行状態と判別されると走行に適した高めのエンジンアイドル回転数を設定し、作業状態と判別されると作業に適した低めのアイドル回転数を設定するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−30954号公報
しかしながら、走行状態のままオペレータが運転室から離れることがあり、その場合、オペレータが不在であるにも拘わらず、エンジン回転数は高めのアイドル回転数に設定されるため、騒音および燃費の悪化をもたらす。
本発明は、原動機により駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプからの圧油により駆動する作業用および走行用の油圧アクチュエータと、走行可能な車両状態である走行モードと走行不可能な車両状態である作業モードを判別するモード判別手段と、モード判別手段により作業モードと判別されると、原動機のアイドル回転数を第1のアイドル回転数に設定し、走行モードと判別されると、第1のアイドル回転数よりも高い第2のアイドル回転数に設定するアイドル回転数設定手段とを備えた作業車両の原動機回転数制御装置において、オペレータの降車を検出する降車検出手段と、原動機の回転数を操作量に応じて第2のアイドル回転数よりも低いアイドル回転数から定格回転数までの範囲で指令する原動機回転数指令部材と、走行モード時に降車検出手段により降車が検出されると、原動機のアイドル回転数を第2のアイドル回転数よりも低く設定するアイドル回転数低減手段と、原動機回転数指令部材によって指令される原動機の回転数とアイドル回転数低減手段によって設定されるアイドル回転数の大きい方の値を目標回転数として選択する最大値選択手段と、目標回転数により原動機の回転数を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
走行モード時に降車検出手段により降車が検出されると、走行用油圧アクチュエータの駆動を禁止する走行禁止手段とをさらに備えることもできる。
この場合、油圧ポンプから走行用油圧モータへの圧油の流れを制御する制御弁を有し、走行モード時に降車が検出されると、油圧モータへの圧油の供給を阻止する中立位置に制御弁を制御するようにしてもよい。
車両を制動する制動手段を有し、走行モード時に降車が検出されると、制動手段を作動させることが好ましい。
制動手段を、駐車ブレーキとすることもできる。
運転室への乗員の乗降を妨げる解除位置と乗員の乗降を許容するロック位置とに操作されるゲートロックレバーと、ゲートロックレバーが解除位置に操作されると作業用油圧アクチュエータの駆動を許容し、ロック位置に操作されると作業用油圧アクチュエータの駆動を禁止する作業禁止手段と、ゲートロックレバーの位置を検出するレバー位置検出手段と、車両の走行停止を検出する走行停止検出手段とを有し、ゲートロックレバーのロック位置への操作が検出され、かつ走行停止が検出されると降車を検出するようにしてもよい。
走行モード時に降車が検出されると、原動機のアイドル回転数を第1のアイドル回転数よりも低く設定することもできる。
本発明によれば、走行モード時にオペレータの降車が検出されると、原動機のアイドル回転数を低減するようにしたので、オペレターが不在のときのエンジン回転数を低く抑えることができ、騒音を低減し、燃費を向上することができる。
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図4を参照して本発明による作業車両の原動機制御装置の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明が適用されるホイール式油圧ショベル(ホイールショベル)の側面図(一部断面図)である。図1に示すホイールショベルは、下部走行体81と、旋回装置82を介して下部走行体81の上部に旋回可能に連結された上部旋回体83とを有する。上部旋回体83にはブーム84A、アーム84B、バケット84Cからなる作業用フロント84と運転室85とが設けられている。運転室85の入口には、乗降経路に突出した解除位置(A位置)と、乗降経路から後退したロック位置(B位置)との間で操作可能なゲートロックレバー6が設けられている。下部走行体81には走行用の油圧モータ12が設けられ、油圧モータ12の駆動によりタイヤ86が回転する。
図2はホイールショベルに搭載される作業用アクチュエータの駆動油圧回路図である。エンジン1によって駆動される油圧ポンプ2からの圧油はロックバルブ3、制御弁4を介して作業用アクチュエータ5に供給される。作業用アクチュエータ5は、例えば作業用フロント84を駆動する油圧シリンダや旋回体83を旋回する油圧モータなどである。
ロックバルブ3は油圧ポンプ2からの圧油を制御弁4に導く連通位置と制御弁4への圧油の供給を阻止する遮断位置とに切り換え可能な2位置切換弁であり、ゲートロックレバー6の操作によって切り換えられる。すなわち、ゲートロックレバー6が解除位置に操作されるとロックバルブ3が連通位置に切り換えられ、ゲートロックレバー6がロック位置に操作されるとロックバルブ3が遮断位置に切り換えられる。
制御弁4は操作レバー7の操作によって切り換えられ、ロックバルブ3から油圧アクチュエータ5への圧油の流れを制御する。なお、油圧回路の構成は図2のものに限らない。例えば制御弁4を油圧パイロット式切換弁として構成し、操作レバー7の操作量に応じたパイロット圧を発生するパイロット回路を設け、操作レバー7の操作量に応じたパイロット圧により制御弁4を切り換えるようにしてもよい。この場合、ロックバルブ3をパイロット回路に配置し、操作レバー7の操作を禁止するようにしてもよい。
図3は、第1の実施の形態に係るホイールショベルの走行用油圧回路図である。この油圧回路は、エンジン1により駆動される油圧ポンプ11と、油圧ポンプ11からの圧油により駆動する油圧モータ12と、油圧ポンプ11から油圧モータ12への圧油の流れを制御する走行用制御弁13と、制御弁13を操作するパイロット油圧回路20とを備える。パイロット油圧回路20は、パイロット油圧源21と、アクセルペダル22aの操作量に応じたパイロット圧を発生させるパイロット弁22と、後述の前後進切換スイッチ32(図4)の操作により前進位置、後進位置、中立位置に切り換えられる前後進切換弁23とを備える。
図3において、前後進切換弁23のソレノイド23aが励磁されると前後進切換弁23は前進位置(F位置)に切り換わり、ソレノイド23bが励磁されると後進位置(R位置)に切り換わる。前後進切換弁23が前進位置または後進位置に切り換わった状態でアクセルペダル22aを操作すると、その操作量に応じたパイロット圧が制御弁13に作用し、制御弁13が図示の中立位置から走行位置に切り換わる。これにより油圧ポンプ11から油圧モータ12に圧油が供給されて油圧モータ12が駆動し、車両が走行する。前後進切換弁23が中立位置に切り換わった状態では制御弁13は中立位置に切り換わり、油圧モータ12の駆動が阻止される。
図4は、第1の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図である。ブレーキスイッチ31は運転室に設けられ、作業時にオン操作され、走行時にオフ操作される。ブレーキスイッチ31のオンによりブレーキ作動用電磁切換弁34が連通位置に切り換えられる。これによりブレーキシリンダ(不図示)にブレーキ圧が作用し、サービスブレーキ(作業ブレーキ)が作動する。ブレーキスイッチ31のオフにより電磁切換弁34が遮断位置に切り換えられ、サービスブレーキが解除される。なお、ブレーキスイッチ31がオフであってもブレーキシリンダにはブレーキペダル(不図示)の操作量に応じたブレーキ圧が作用し、ブレーキペダルの操作によりサービスブレーキを作動できる。
前後進切換スイッチ32のa端子には電磁切換弁23のソレノイド23aが、b端子にはソレノイド23bがそれぞれ接続され、ソレノイド23aまたは23bの励磁により前後進切換弁23が前進位置または後進位置に切り換わる。前後進切換スイッチ32は、a端子側またはb端子側に切り換わるとオフ信号を出力する。アンド回路33にはブレーキスイッチ31からの信号および前後進切換スイッチ32からの信号がそれぞれ反転して入力される。このためブレーキスイッチ31からオフ信号が出力され、かつ、前後進切換スイッチ32からオフ信号が出力されると、アンド回路33はハイ信号を出力する。
ゲートロックレバー6にはリミットスイッチなどの検出器35が設けられている。検出器35はゲートロックレバー6の位置を検出するためのものであり、ゲートロックレバー6が解除位置にあるとロー信号を出力し、ロック位置にあるとハイ信号を出力する。検出器35からの信号はアンド回路38に入力される。
車速センサ36はホイールショベルの走行速度vを検出し、この検出信号は信号発生回路37に入力される。信号発生回路37は車速vが予め設定した所定値v0を越えたときにロー信号を出力し、所定値v0以下のときにハイ信号を出力する。所定値v0は例えば0km/hに設定され、信号発生回路37からの信号によりホイールショベルの走行停止を検出する。信号発生回路37からの信号はアンド回路38に入力される。
アンド回路38は、検出器35からハイ信号が入力され、かつ、信号発生回路37からハイ信号が入力されると切換スイッチ39にハイ信号を出力する。切換スイッチ39は、アンド回路38からハイ信号が出力されるとその常閉接点を開く。切換スイッチ39の接点が開くと切換回路40にロー信号が出力され、接点が閉じると切換回路40にアンド回路33からロー信号またはハイ信号が出力される。切換回路40は、切換スイッチ39からのロー信号によりa端子側に切り換わり、ハイ信号によりb端子側に切り換わる。
切換回路40のa端子には、作業に適した低めのアイドル回転数(作業アイドルNL1)を発生する信号発生回路41が接続され、b端子には、走行に適した高めのアイドル回転数(走行アイドルNL2)を発生する信号発生回路42が接続されている。作業アイドルNL1は作業用油圧アクチュエータ5を駆動可能なエンジン1の最小回転数であり、走行アイドルNL2は走行用油圧モータ12を駆動可能な最小回転数である。走行アイドルNL2は作業アイドルNL1よりも高い値に設定され、切換回路40からは作業アイドルNL1または走行アイドルNL2がアイドル回転数NLとして出力される。
燃料レバー43は、運転室85に設けられたエンジン回転数指令部材であり、アイドルとフルの間で操作可能である。燃料レバー43の操作量(操作ストローク量または操作角度)は操作量検出器44によって検出され、操作量検出器44からの信号は関数発生回路45に入力される。関数発生回路45には予め図示のように操作量Sに対するエンジン1の回転数NSの関係(特性L1)が記憶され、関数発生回路45は操作量Sに応じた設定回転数NSを出力する。特性L1によれば、操作量Sの増加に伴い設定回転数NSが作業アイドルNL1から定格回転数Naまで比例的に増加している。
切換回路40から出力されたアイドル回転数NLおよび関数発生回路45から出力された設定回転数NSはそれぞれ最大値選択回路46に入力される。最大選択回路46は入力された回転数NL,NSのうち、より大きい方の値を選択し、目標回転数Nとしてサーボ制御回路50に出力する。
エンジン1のガバナ51はリンク機構52を介してパルスモータ53に接続され、パルスモータ53の回転によりエンジン回転数が制御される。また、ガバナ51にはリンク機構52を介してポテンショメータ54が接続され、ポテンショメータ54によりエンジン回転数に応じたガバナレバー角度が検出され、サーボ制御回路50に出力される。サーボ制御回路50はポテンショメータ54で検出した回転数が最大値選択回路46から出力された目標回転数Nとなるようにパルスモータ53に制御信号を出力し、パルスモータ53の回転を制御する。
次に、第1の実施の形態に係る原動機制御装置の主要な動作を説明する。
(1)走行モード
車両走行する際は、ブレーキスイッチ31がオフされ、前後進切換スイッチ32が前進位置または後進位置に切り換えられる。この状態は車両走行が可能な走行モードであり、走行モード時にはアンド回路33からハイ信号が出力される。走行モード時にゲートロックレバー6が解除位置に操作されると、切換スイッチ39が閉じられるため切換回路40にハイ信号が出力され、切換回路40からはアイドル回転数NLとして走行アイドルNL2が出力される。この場合、最大値選択回路46は、走行アイドルNL2と燃料レバー43の操作量に応じた設定回転数NSのうち大きい方の値を選択し、目標回転数Nとして出力する。したがって、エンジン回転数は少なくとも走行アイドルNL2以上に制御され、エンジン回転数の不足によるエンストの発生を防止し、スムーズな車両走行が可能である。
走行モード時にオペレータが運転室85から離れる場合、車両を停止させ、ゲートロックレバー6をロック位置に操作して乗降経路を開放するとともに、作業用アクチュエータ5の駆動を禁止する。これによりアンド回路38からハイ信号が出力されて切換スイッチ39が開き、切換回路40からはアイドル回転数NLとして作業アイドルNL1が出力される。このとき燃料レバー43をアイドル位置に操作すれば、最大値選択回路46では作業アイドルNL1が選択され、エンジン回転数が作業アイドルNL1に制御される。これにより走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際にアイドル回転数NLが低く設定され(NL2→NL1)、騒音を低減し、燃費を向上することができる。
(2)作業モード
作業を行う場合は、少なくともブレーキスイッチ31がオンされ、または前後進切換スイッチ32が中立位置に切り換えられる。この状態は車両走行が不可能な作業モードであり、作業モード時にはアンド回路33からロー信号が出力される。このため切換回路40からアイドル回転数NLとして作業アイドルNL1が出力され、最大値選択回路46から燃料レバー43の操作量に応じた設定回転数N(NL1≦N≦Na)が出力される。したがって、作業モード時に燃料レバー43をアイドル位置に操作すればエンジン回転数は作業アイドルNL1に制御され、騒音を低減し、燃費を向上することができる。
以上の第1の実施の形態によれば以下のような作用効果を奏することができる。
(1)走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際のアイドル回転数NLを走行アイドルNL2から作業アイドルNL1に低減するようにしたので、オペレータが不在の状態で、走行アイドルNL2のまま車両が放置されることを防止でき、騒音を低減し、燃費を向上することができる。
(2)オペレータが運転室85から離れる際に必然的に行う操作である、ゲートロックレバー6のロック位置への操作に連動してアイドル回転数NLを低く設定するので、アイドル回転数NLを低減するための煩雑な操作が不要である。また、このとき作業用アクチュエータ5の駆動が禁止されるので、安全上好ましい。
(3)ゲートロックレバー6のロック位置への操作だけでなく、車両の走行停止が検出された場合にアイドル回転数NLを低減するので、走行時にゲートロックレバー6がロック位置に操作されたとしてもアイドル回転数NLは低くならず、良好な走行が可能である。
−第2の実施の形態−
図5,6を参照して本発明による原動機制御装置の第2の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際のアイドル回転数NLを作業アイドルNL1としたが、第2の実施の形態では、さらに走行操作系をロックする。以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図5は、第2の実施の形態に係るホイールショベルの走行用油圧回路図である。なお、図3と同一の箇所には同一の符号を付している。図5に示すようにパイロット油圧源21とパイロット弁22との間の回路には、新たに電磁切換弁25が介装されている。電磁切換弁25はオフ信号により位置a(連通位置)に切り換わり、オン信号により位置b(遮断位置)に切り換わる。電磁切換弁25が位置aに切り換わると制御弁13へのパイロット圧の供給が許容され、位置bに切り換わるとパイロット圧の供給が禁止される。
図6は、第2の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4と同一の箇所には同一の符号を付している。図6に示すように電磁切換弁25には切換回路61を介してオフ信号またはオン信号が出力され、切換回路61はアンド回路38からの信号によりa端子側またはb端子側に切り換わる。すなわちアンド回路38からロー信号が出力されると切換回路61はa端子側に切り換わり、ハイ信号が出力されるとb端子側に切り換わる。
第2の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アンド回路38からハイ信号が出力されて切換回路61がb端子側に切り換わり、電磁切換弁25にオン信号が出力される。これにより電磁切換弁25が図5の位置bに切り換わり、制御弁13へのパイロット圧の供給が阻止され、走行操作系がロックされる。したがって、走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際に、アイドル回転数NLを低減するだけでなく、走行用油圧モータ12の駆動を防止できる。
一方、走行モード時にゲートロックレバー6が解除位置に操作されると、アンド回路38からロー信号が出力されて切換回路61がa端子側に切り換わり、電磁切換弁25にオフ信号が出力される。これにより電磁切換弁25が位置aに切り換わり、制御弁13へのパイロット圧の供給が許容され、アクセルペダル22aの操作量に応じた速度での車両走行が可能となる。
このように第2の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アイドル回転数NLを低減するだけでなく、制御弁11を中立位置に保持し、走行用油圧モータ12の駆動を禁止するようにした。これによりオペレータが運転室85から離れた際に、不所望に車両が動くことを防止できる。
−第3の実施の形態−
図7を参照して本発明による原動機制御装置の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際にアイドル回転数NLを低減するとともに、サービスブレーキを作動させる。以下では第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図7は、第3の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図4と同一の箇所には同一の符号を付している。図7に示すようにブレーキスイッチ31とブレーキ作動用電磁切換弁34の間には切換回路62が介装され、切換回路62はアンド回路38からの信号によりa端子側またはb端子側に切り換わる。すなわちアンド回路38からロー信号が出力されると切換回路62はa端子側に切り換わり、ハイ信号が出力されるとb端子側に切り換わる。
第3の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アンド回路38からハイ信号が出力されて切換回路62が端子b側に切り換わり、電磁切換弁34にオン信号が出力される。これにより、電磁切換弁34を介してブレーキシリンダにブレーキ圧が作用し、サービスブレーキが作動する。したがって、ブレーキスイッチ31をオフした走行モード時に、オペレータが不在の状態で車両が動くことを防止できる。
一方、走行モード時(ブレーキスイッチ31のオフ時)にゲートロックレバー6が解除位置に操作されると、アンド回路38からロー信号が出力されて切換回路62が端子a側に切り換わり、電磁切換弁34にオフ信号が出力される。これによりサービスブレーキが解除され、アクセルペダル22aの操作量に応じた速度での車両走行が可能となる。
このように第3の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アイドル回転数NLを低減するだけでなく、サービスブレーキを作動し、車両の走行を禁止するようにした。これにより坂道などでオペレータが運転室85から離れた場合であっても、不所望に車両が動くことを防止できる。
−第4の実施の形態−
図8を参照して本発明による原動機制御装置の第4の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、走行モード時にオペレータが運転室85から離れた際にアイドル回転数NLを低減するとともに、サービスブレーキを作動させるようにしたが、第4の実施の形態では駐車ブレーキを作動させる。以下では第3の実施の形態との相違点を主に説明する。
図8は、第4の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図7と同一の箇所には同一の符号を付している。運転室85には駐車ブレーキの作動/解除を指令する駐車ブレーキスイッチ63が設けられている。駐車ブレーキはいわゆるネガティブブレーキであり、ブレーキ解除シリンダ(不図示)にブレーキ解除圧が作用するとブレーキが解除され、ブレーキ解除圧が作用しないときはブレーキ解除シリンダがバネ力によって押動され、ブレーキが作動する。
駐車ブレーキの作動または解除は電磁切換弁65の切換により制御される。すなわち電磁切換弁65にオン信号が出力されると電磁切換弁65を介してブレーキ解除シリンダにブレーキ解除圧が作用し、駐車ブレーキが解除される。電磁切換弁65にオフ信号が出力されるとブレーキ解除圧が作用せず、駐車ブレーキが作動する。駐車ブレーキスイッチ63と電磁切換弁65の間には切換回路64が介装され、アンド回路38からロー信号が出力されると切換回路64はa端子側に切り換わり、ハイ信号が出力されるとb端子側に切り換わる。
第4の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アンド回路38からハイ信号が出力されて切換回路64が端子b側に切り換わり、電磁切換弁65にオフ信号が出力される。これによりブレーキ解除シリンダにブレーキ解除圧は作用せず、駐車ブレーキが作動する。したがって、ブレーキスイッチ31をオフした走行モード時に、オペレータが不在の状態で車両が動くことを防止できる。
一方、走行モード時にゲートロックレバー6が解除位置に操作されると、アンド回路38からロー信号が出力されて切換回路64が端子a側に切り換わる。このとき、駐車ブレーキスイッチ63をオン操作すると電磁切換弁65にオン信号が出力される。これにより電磁切換弁65を介してブレーキ解除シリンダにブレーキ解除圧が作用し、駐車ブレーキが解除される。
このように第4の実施の形態では、走行モード時に車両が走行を停止し、かつゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、アイドル回転数NLを低減するだけでなく、駐車ブレーキを作動し、車両の走行を禁止するようにした。これにより坂道などでオペレータが運転室85から離れた場合であっても、不所望に車両が動くことを防止できる。
なお、上記実施の形態では、走行モード時にオペレータが運転室85から離れると、アイドル回転数NLを低めの作業アイドルNL1(第1のアイドル回転数)に設定するようにしたが、走行アイドルNL2(第2のアイドル回転数)より低い値に設定するのであれば、アイドル回転数NLは作業アイドルNL1以外でもよい。すなわちアイドル回転数NLを作業アイドルNL1より高い値(NL1<NL<NL2)に設定してもよく、作業アイドルNL1より低い値(NL<NL1)に設定してもよい。
アイドル回転数NLを、例えば油圧アクチュエータ5を駆動しない油圧ポンプ2の無負荷状態のときにエアコンや補機類を動作させてもエンストしない最小回転数NL3(<NL1)に設定してもよい。この回転数は油圧アクチュエータ5の駆動による負荷がエンジン1に作用すればエンストを起こす回転数であり、油圧アクチュエータ5の駆動に要する出力分だけアイドル回転数NLを作業アイドルNL1よりも低減することができる。この場合、オペレータが乗車後、ゲートロックレバー6を解除位置へ操作したときにアイドル回転数NLを最小回転数NL3から作業アイドルNL1まで復帰させ、その後、作業用アクチュエータ5の駆動を許容するようにすればよい。
上記実施の形態では、アクセルペダル22aの操作量に応じて制御弁13を切り換えるようにしたが(図3)、ペダル操作量に応じて制御弁13を切り換えるだけでなくエンジン回転数を制御するようにしてもよい。そのように構成した原動機制御装置のブロック図の一例を図9に示す。図9において、70はアクセルペダル22aの操作による走行パイロット圧Pを検出する圧力センサであり、この圧力センサ70によりアクセルペダル22aの操作量を検出する。関数発生器71,72にはそれぞれ走行パイロット圧Pに対する目標回転数N1,N2の関係(特性L10,L20)が記憶され、関数発生器71,72からは走行パイロット圧Pに応じた目標回転数N1,N2がそれぞれ出力される。
特性L10は作業に適した目標回転数特性であり、走行パイロット圧Pの増加に伴い目標回転数N2が作業アイドルNL1から定格回転数Naまで直線的に増加している。また、特性L20は走行に適した目標回転数特性であり、走行パイロット圧Pの増加に伴い目標回転数N2が走行アイドルNL2から定格回転数Nbまで直線的に増加している。例えば特性L20の傾きは特性L10の傾きよりも急峻であり、NL2>NL1かつNb>Naである。関数発生器71,72で発生した目標回転数N1,N2はそれぞれ切換回路40に入力される。これにより走行モード時にオペレータが不在であれば、アイドル回転数NLは作業アイドルNL1に設定される。
なお、上記実施の形態では、ブレーキスイッチ31がオフで、かつ、前後進切換スイッチ32が前進位置または後進位置に切り換えられたときに走行モードと判別し、これ以外の状態にスイッチ31,32が操作されたときに作業モードと判別したが、走行可能な車両状態か否かを判別するのであれば、モード判別手段の構成はこれに限らない。切換回路40の切換によって作業モード時に作業アイドルNL1を設定し、走行モード時に走行アイドルNL2を設定するようにしたが(図4)、アイドル回転数設定手段の構成はこれに限らない。また、走行モード時にオペレータが不在のとき、アンド回路38からのハイ信号の出力により切換スイッチ39を開くことで、走行アイドルNL2から作業アイドルNL1に切り換えるようにしたが、アイドル回転数低減手段の構成はこれに限らない。
車両の走行停止時にゲートロックレバー6がロック位置に操作されると、オペレータの降車を検出したが、降車検出手段はこれに限らない。上記実施の形態では、走行停止時にゲートロックレバー6がロック状態のときに、電磁切換弁25の切換により制御弁13を中立位置に保持し(図6)、あるいは電磁切換弁34の切換により制動手段としてのサービスブレーキを作動し(図7)、あるいは電磁切換弁65の切換により制動手段としての駐車ブレーキを作動するようにしたが(図8)、走行モード時にオペレータの降車が検出されたときに油圧モータ12の駆動を禁止するのであれば、走行禁止手段の構成はこれに限らない。検出器35によりゲートロックレバー6の位置を検出したが、他のレバー位置検出手段を用いてもよい。車速センサ36以外の走行停止手段を用いてもよい。ロックバルブ3以外の作業禁止手段を用いてもよい。
上記実施の形態は、ホイール式油圧ショベルに適用したが、ホイールローダやフォークリフト等の他のホイール式作業車両にも適用でき、クローラ式油圧ショベル等にも適用できる。すなわち、本発明の特徴、機能を実現できる限り、本発明は実施の形態の作業車両の原動機制御装置に限定されない。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
本発明が適用されるホイール式ホイールショベルの側面図。 図1のホイールショベルに搭載された作業用アクチュエータの駆動油圧回路図。 第1の実施の形態に係る作業車両の走行用油圧回路図。 第1の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図。 第2の実施の形態に係る作業車両の走行用油圧回路図。 第2の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図。 第3の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図。 第4の実施の形態に係る原動機制御装置の構成を示すブロック図。 本発明の変形例を示すブロック図。
符号の説明
1 エンジン
2,11 油圧ポンプ
3 ロックバルブ
5 作業用アクチュエータ
6 ゲートロックレバー
12 走行用油圧モータ
31 ブレーキスイッチ
32 前後進切換スイッチ
35 検出器
36 車速センサ
40 切換回路
41,42 信号発生回路
25,34,65 電磁切換弁
NL1 作業アイドル(第1のアイドル回転数)
NL2 走行アイドル(第2のアイドル回転数)

Claims (7)

  1. 原動機により駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプからの圧油により駆動する作業用および走行用の油圧アクチュエータと、
    走行可能な車両状態である走行モードと走行不可能な車両状態である作業モードを判別するモード判別手段と、
    前記モード判別手段により作業モードと判別されると、前記原動機のアイドル回転数を第1のアイドル回転数に設定し、走行モードと判別されると、前記第1のアイドル回転数よりも高い第2のアイドル回転数に設定するアイドル回転数設定手段とを備えた作業車両の原動機回転数制御装置において、
    オペレータの降車を検出する降車検出手段と、
    前記原動機の回転数を操作量に応じて前記第2のアイドル回転数よりも低いアイドル回転数から定格回転数までの範囲で指令する原動機回転数指令部材と、
    走行モード時に前記降車検出手段により降車が検出されると、前記原動機のアイドル回転数を前記第2のアイドル回転数よりも低く設定するアイドル回転数低減手段と
    前記原動機回転数指令部材によって指令される原動機の回転数と前記アイドル回転数低減手段によって設定されるアイドル回転数の大きい方の値を目標回転数として選択する最大値選択手段と、
    前記目標回転数により前記原動機の回転数を制御する制御手段とを備えることを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  2. 請求項1に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    走行モード時に前記降車検出手段により降車が検出されると、前記走行用油圧アクチュエータの駆動を禁止する走行禁止手段とをさらに備えることを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  3. 請求項2に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    前記走行用油圧アクチュエータは油圧モータであり、前記油圧ポンプからこの油圧モータへの圧油の流れを制御する制御弁を有し、
    前記走行禁止手段は、走行モード時に前記降車検出手段により降車が検出されると、前記油圧モータへの圧油の供給を阻止する中立位置に前記制御弁を制御することを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  4. 請求項2に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    車両を制動する制動手段を有し、
    前記走行禁止手段は、走行モード時に前記降車検出手段により降車が検出されると、前記制動手段を作動させることを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  5. 請求項4に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    前記制動手段は、駐車ブレーキであることを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    運転室への乗員の乗降を妨げる解除位置と乗員の乗降を許容するロック位置とに操作されるゲートロックレバーと、
    前記ゲートロックレバーが解除位置に操作されると前記作業用油圧アクチュエータの駆動を許容し、ロック位置に操作されると作業用油圧アクチュエータの駆動を禁止する作業禁止手段と、
    前記ゲートロックレバーの位置を検出するレバー位置検出手段と、
    車両の走行停止を検出する走行停止検出手段とを有し、
    前記降車検出手段は、前記レバー位置検出手段によりゲートロックレバーのロック位置への操作が検出され、かつ前記走行停止検出手段により走行停止が検出されると降車を検出することを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業車両の原動機制御装置において、
    前記アイドル回転数低減手段は、走行モード時に前記降車検出手段により降車が検出されると、前記原動機のアイドル回転数を前記第1のアイドル回転数よりも低く設定することを特徴とすることを特徴とする作業車両の原動機制御装置。
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