以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係るメディアデータ視聴装置10の構成を示すブロック図である。
メディアデータ視聴装置10は、通信部11、情報処理部12、メタデータ作成部13、メタデータ蓄積部14、メディアデータ蓄積部15、視聴部16とから大略構成されている。また、このメディアデータ視聴装置10は、図1Bに示すように、ネットワーク51を介して他のメディアデータ視聴装置10−iと接続されている。この例では、メディアデータ視聴装置10−iがクライアント−サーバシステムのクライアントとして機能し、サーバ20と共にメタデータ共有システムを構成する。各メディアデータ視聴装置10−iは、自ら作成したメタデータをサーバ20へ送信することにより他のメディアデータ視聴装置10−iにこれらメタデータを公開することができると共に、逆に他のメディアデータ視聴装置10−iが公開したメタデータをサーバ20から受信することにより、これを利用することができる。
サーバ20は、通信部21、情報処理部22、メタデータ蓄積部23を備えている。
次に、メディアデータ視聴装置10−i、サーバ20の各構成要素について説明する。
通信部11、21は、ネットワーク51を介してメディアデータ視聴装置10−iとサーバ20との間でメタデータを送受信する部分である。通信部11から通信部21へ送信されたメタデータは、情報処理部22により、メタデータ蓄積部23に蓄積される。また、各メディアデータ視聴装置10−iからの要求に応じて、メタデータ蓄積部23に蓄積されたメタデータが、情報処理部22により、メディアデータ視聴装置10−iに送信される。
情報処理部12は、メディアデータ視聴装置10の全体のデータ処理を制御する。例えば、情報処理部12は、通信部11を介して外部から取得されたメタデータをメタデータ蓄積部14に転送する機能を有する。また、メディアデータ蓄積部15に蓄積されたメディアデータに周知の画像処理技術を施し、この画像処理結果に基づき、例えばメディアデータのシーンの切れ目に関する情報や、データ画像中の特徴データ等を取得し、これをメタデータとしてメタデータ蓄積部14に蓄積させる機能を有する。また情報処理部12は、図示しないテレビ受像装置と接続することにより、テレビ放送番組を受信し、これをメディアデータとしてメディアデータ蓄積部15に蓄積させる機能を備えている。情報処理部22は、通信部21の制御、及びメタデータ蓄積部23の書込み及び読み込みを制御する。また、情報処理部22は、メタデータの送受信記録をログとして記憶する機能も備えている。
メタデータ作成部13は、メタデータを作成する部分であり、視聴者が、メディアデータに関する感想など、その視聴者独自の視点からそのメディアデータについてのデータを入力するための部分である。その構成の詳細は後述する。
メタデータ蓄積部14は、メタデータを蓄積するための部分であり、メディアデータの製作者によって最初からメディアの中に埋め込まれているメタデータ(例えば、映画のシーンの区切り情報など)や、メタデータ作成部13において視聴者自身が作成したメタデータなどが蓄積される。メタデータ蓄積部14は、リレーショナルデータベースなど、1件のデータを複数の項目(例えば、前述の放送局名、放送日、番組名等)の集合として表現して、そのデータの集合をテーブルで管理したシステムにより構成される。
一方、サーバ20のメタデータ蓄積部23は、各メディアデータ視聴装置10−iで作成されるメタデータのうち、作成者が公開したものが蓄積される。ネットワーク51を介して接続されたメディアデータ視聴装置10−iのうちの1つよりメタデータの検索要求が送信されると、情報処理部22においてこの検索要求が問い合わせ言語に翻訳され、これによりメタデータ蓄積部23の検索が実行される。
メディアデータ蓄積部15は、テレビ放送番組を録画したり、DVDソフトウエアを入手したりするなどして取得された各種メディアデータを蓄積する部分である。視聴部16は、このメディアデータやメタデータを視聴するための部分である。
図2及び図3は、メタデータ蓄積部14に蓄積される、MPEG−7に基づくメタデータの一例を示している。図2、図3に示すように、MPEG−7では、XML(Extensible Markup Language)に基づくタグとその値を用いてメタデータを表現している。
図2において、「<video>」から「</video>」までの部分は、映像を指定する部分である。すなわち、「<id=1>」は映像IDが1であることを示している。また、「<uri station=○○放送局>」は、放送局の名前を示している。また、「<uri data=20011015>」は、メディアデータの日付(2001年10月15日)を示しており、「<uri time=153000>」、15時30分00秒から開始するメディアデータであることを示している。また、「<uri duration=1000>」は、そのメディアデータの総時間が1000秒であることを示している。
また、「<audio>」から「</audio>」までの部分は、音声を指定する部分である。すなわち、「<id=1>」は音声IDが1であることを示している。また、「<uri station=○○放送局>」は、放送局の名前を示している。また、「<uri data=20011015>」は、メディアデータの日付(2001年10月15日)を示しており、「<uri time=153000>」、15時30分00秒から開始するメディアデータであることを示している。また、「<uri duration=1000>」は、そのメディアデータの総時間が1000秒であることを示している。
また、「<text>」から「</text>」までの部分は、表示文字を指定する部分である。例えば、図2に示す「<message>」○○のコーナーです「</message>」「<videoid>」1「</videoid>」「<time=5>」「<duration>=20」は、映像IDが1である映像データにおいて、「○○のコーナーです」という文字を、先頭から5秒後の位置から20秒間表示することを示している。
図3は、映像を指定する「<video>」〜「</video>」の部分、音声を指定する「<audio>」〜「</audio>」の部分、表示文字を指定する「<text>」〜「</text>」の部分が、それぞれ複数個設けられた例を示している。
以上の他、例えば、番組タイトル、メタデータ作成者の認証ID等をメタデータとして入力してもよい。なお、上述の映像ID、音声ID等は、メタデータ同士を区別するためにメタデータ作成時に付与されるものであり、メディアデータに固有のものではない。
図2及び図3は、メディアデータの製作者によって最初からメディアの中に埋め込まれているメタデータを示したものである。メタデータ作成部13で作成されるメタデータも、情報処理部12において、図2と同様タグとその値という形のXML表現に変換されてメタデータ蓄積部14に蓄積される。なお、図2に示すようなXMLに基づくテキスト・フォーマットに加えて、バイナリ・フォーマット(Binary format for MPEG−7 data: BiM)による表現をすることも可能である。
メタデータ作成部13は、図4に示すように、メディアデータ表示部31、アノテーション入力・表示部32、制御部33、メタデータ名表示部34、時間データ表示部35、タイムライン36とを備えている。
メディアデータ表示部31は、視聴部16と同様に、メディアデータ蓄積部15に蓄積されたメディアデータの再生を行う部分である。
アノテーション入力・表示部32は、メディアデータ表示部31に表示されるメディアデータに付加しようとするアノテーション(注釈)を入力し表示するためのものである。図示しないキーボードその他の文字入力装置により入力されると、その入力された文字がアノテーション表示部32Aに表示される。最終的に入力を確定する場合には、「追加」ボタン32Bを押す。これにより、入力された文字列がアノテーションとしてそのときの時間情報等と共にメタデータとしてメタデータ蓄積部14に蓄積される。こうしてメタデータ蓄積部14に蓄積されたメタデータをネットワーク51を通じて公開したい場合には、図4に示す「公開する」チェックボックスPbをチェックする。チェックがされると、そのメタデータはネットワーク51を通じてサーバ20に転送され、メタデータ蓄積部23に蓄積される。
制御部33は、メディアデータ表示部31に表示されるメディアデータの再生・早送り・巻戻し等を制御する部分であり、全巻戻しボタン331、巻戻しボタン332、停止ボタン333、再生ボタン334、一時停止ボタン335、早送りボタン336、全送りボタン337を備えている。再生ボタン334を押すと、メディアデータ表示部31でメディアデータの再生が開始される。早送りボタン336、巻戻しボタン332を押すと、メディアデータ表示部31で再生されているメディアデータが早送り又は巻き戻しされる。再生を停止したい場合には停止ボタン333を、一時停止して静止画像を表示させたい場合には一時停止ボタン335を押せばよい。また、メディアデータを先頭又は終わりまで戻したい場合には、それぞれ全巻戻しボタン331、全送りボタン337を押せばよい。
図5は、メタデータの検索要求をサーバ20に向けて送信する場合の表示画面を示す。図5では、メディアデータ蓄積部15に蓄積されているメディアデータの一覧を、メディアデータのサムネイル、放送開始時刻、放送総時間、放送局名等により表示する形式をとり、これらのメディアデータのメタデータの検索を要求する場合を示している。図5では、野球中継のメディアデータMD1、テニス中継のメディアデータMD2、フットボール中継のメディアデータMD3が表示されている。視聴者は、これらのデータの中から所望のメディアデータの表示を選択(例えばマウスでダブルクリックする等)してそのメディアデータの視聴をすることができると共に、右側の「メタデータ検索」ボタンSB1,SB2又はSB3を押すことにより、そのメディアデータに関するメタデータの検索要求を、サーバ20に向けて送信させることができる。この図5の例では、「メタデータ検索」ボタンSB1,SB2又はSB3を押すことにより、図5に示すような放送開始時刻、放送総時間、放送局名等を検索条件とした検索要求が生成され、サーバ20に入力される。サーバ20は、検索要求を受け取り、この検索要求と最も時間が重なるメタデータを優先して検索する。このボタンSB1,SB2又はSB3を押すことに加え、検索文字列を入力するようにしてもよい。
他の検索方法として、検索文字列の入力のみで検索要求を行うことも可能である。サーバ20は、検索文字列を検索要求として受け取ると、メタデータのタイトルやコメントなどに書かれている文字列と、この検索要求に係る検索文字列との相関を計算し、相関の高いメタデータを検索する。例えば、メディアデータ視聴装置10−iより、「野球中継の解説」という検索文字列を検索要求としてサーバ20へ送信すると、サーバ20は、メタデータ蓄積部23より、「野球中継のそれぞれのプレーに解説をつけました。」とのタイトルを有するメタデータを検索することができる。なお、文字列の相関の計算方法は言語処理技術による。例えばそれぞれの文字列から形態素解析をし、自立語を抽出し、その単語列を単語ベクトルで表現し、その内積を計算する方法が使用できる。
また、検索要求の中に、検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iがどんなメディアデータを持っているのかを示す時間情報のリスト(メディアデータリスト)を含ませておき、サーバ20において、このメディアデータリストとの時間的な重複部分が多いメタデータを優先的に検索させるようにすることもできる。これにより、検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iがメディアデータを持っていないメタデータについては、検索対象から除外されるので、検索の効率が向上する。
また、上記のように「野球中継の解説」などの文字列だけで検索した検索結果を検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iで受信してから、その検索結果を表示するときにおいて、検索要求元のメディアデータ視聴装置10−i側において、所有しているメディアデータとの時間的な重複が多いものを優先的に表示するように並べ替えても良い。
図6は、「メタデータ検索」ボタンSB1,SB2又はSB3を押して、その検索結果が得られた場合における検索結果表示画面を示している。図6では、図5において、「メタデータ検索」ボタンSB1が押され、野球のデータMD1についてのメタデータが検索された場合における表示画面が示されている。図6において、71はメディアデータMD1の内容を、サムネイルや、放送開始時刻、放送総時間、放送局名等により表示するメディアデータ表示部である。
72はメディアデータ用タイムラインであり、メタデータとの時間の重なりを表示するためのものである。
73は、検索結果としてのメタデータの内容を簡潔に示すメタデータ名表示部である。例えば、検索結果としてのメタデータの内容が、ある日の野球中継中の各々のプレーについての解説である場合には、メタデータ名表示部73には、図6に示すように「野球中継のそれぞれプレーに解説を付けました。」のような表示がなされる。
74はメタデータ用タイムラインであり、検索結果としてのメタデータに対応するメディアデータがメディアデータ蓄積部15中にどの程度蓄積されているかを表示する。図6のメタデータ用タイムラインでは、対応するメディアデータが存在する部分については白帯で、存在しない部分については黒帯で表示している。換言すれば、メディアデータが存在してメディアデータと共にそのメタデータを視聴することができる部分については白帯で表示され、それ以外の部分は黒帯で表示される。
視聴者がメタデータ用タイムライン74にマウスのポインタを重ねると、そのメタデータの時間データに応じて、メディアデータ用タイムライン72の表示が変化する。マウスのポインタを重ねたメタデータ用タイムライン74に係るメタデータとの関係で、時間が重複する部分については白帯で表示され、それ以外の部分は黒帯で表示される。言い換えるとメタデータを再生することになっている部分のみが白帯で表示され、それ以外の部分は黒帯で表示される。
また、この図6では、検索されたメタデータと、メディアデータとを時間的に比較し、両者が時間的にどの程度適合したものか(以下、適合度と称する)を判定し、適合度の高いメタデータから順に、ある閾値以上のものを優先的に表示している。
適合度は、メディアデータの総時間を基準として、メタデータの総時間がどれだけ重複しているかにより表現され、具体的にはメタデータとメディアデータの時間データとにより算出する。例えば、メディアデータの時間データが「2001年10月15日、時刻20:00、時間1時間30分、放送局〇〇テレビ」となっていて、メタデータの時間データが「2001年10月15日、時刻20:10、時間45分、放送局〇〇テレビ」と成っている場合、両者では45分間が重複しており、残りの45分は重複していないので、適合度は45/90=0.5となる。適合度が高い場合には、メディアデータ用タイムライン72において白帯部分が長くなり、黒帯部分が短くなる。
視聴者は、図6に示す検索結果画面を見て、閲覧したいメタデータを、メタデータ表示部73をマウスでクリックするなどして選択する。これにより、そのメタデータが、メディアデータ蓄積部15に蓄積されている対応したメディアデータと共に再生される。このとき、メディアデータとメタデータを時間的にマッチング(結合)させて再生を行う必要がある。
メディアデータとメタデータとのマッチングは、両者が持っている時間データに基づいて行われる。例えば、メディアデータの時間データが「2001年10月15日、時刻20:00、時間1時間30分、放送局〇〇テレビ」となっており、メタデータの時間データが「2001年10月15日、時刻20:10、時間45分、放送局〇〇テレビ」となっている場合、メディアデータ再生開始後10分後からメタデータの表示が開始されるようにマッチングがなされる。
なお、メタデータ中の時間データは、その作成元である各メディアデータ視聴装置10−iの内部時計に基づいて作成されるが、その内部時計がズレている可能性がある。このため、単純にメタデータ中の時間データを基準にメディアデータとメタデータをマッチングさせると、メタデータの表示タイミングが不適切となってしまうことが起こり得る(例えば、「〇〇選手のファインプレーです」、のようなコメントが、全く異なるシーンで表示されてしまう等)。
このため、本実施の形態では、時間データでマッチングを行うだけでなく、時間データにより大まかなマッチングを行い、最終的なマッチングは、メディアデータ中の画像の特徴量に基づいて行う。
すなわち、図7に示すように、メタデータとして記録されたコメント(「すごいFine Playです」等)と対応させたいメディアデータ中の画像の特徴量(静止画像自体、エッジ検出により検出した輪郭情報、明度情報、コーナー画像等)を、メタデータ中にも記録しておく。大まかなメタデータとメディアデータのマッチングをメタデータ中の時間データ(例:PM8:10)に基づいて行った後、そのマッチング位置付近において、メタデータ中に記録されている特徴量又はこれに近似するものをメディアデータ中で検索する。検索されたら、その位置をマッチングの対象とする。
別のマッチング方法を図8に示す。TV番組などではカメラの切替えなどによりシーンの切替えが頻繁に生じるので、このシーン切替え位置を示すシーン切替えパターンを、メタデータ中に特徴量として記憶させておく。そして、図7と同様、大まかなメタデータとメディアデータのマッチングをメタデータ中の時間データに基づいて行った後、そのマッチング位置付近において、メタデータ中に記録されているシーン切替えパターンを、メディアデータ中で検索する。検索されたら、その位置をマッチングの対象とする。
図9に、マッチングが完了し、メディアデータと取得されたメタデータとが同時に表示されている場合の画面の状態の一例を示す。
メディアデータ表示部231にはメディアデータが、その右側のメタデータ内容表示部80には、取得されマッチングされたメタデータが表示される。
また、メタデータ名表示部273には、そのメタデータの内容(タイトル)が簡潔に示され、また、時間データ表示部235には、メディアデータに付属の時間データが表示される。
ただし、メディアデータ表示部231に表示されるのは、マッチング対象とされたメディアデータ全体のうち、取得されたメタデータに対応する部分だけであり、メタデータに対応しない部分はカットされる。
例えば、メタデータがある選手の活躍する場面に係るものである場合、その場面に関する部分だけが対応するメディアデータからピックアップされ、その他の部分はカットされ、ピックアップされた部分だけがメディアデータ表示部231に表示される。タイムライン200は、この対応関係を示しており、白帯部分にのみメタデータが存在し、黒帯部分にはメタデータが存在しないことを示している。従って、メディアデータ表示部231においては、この白帯部分に関するメディアデータだけが再生され、黒帯部分の再生はスキップされる。なお、タイムライン200では、現在のメディアデータの再生位置を示すバー206が示されている。
また、メタデータ中に、所定のメディアデータへのリンク情報を含めるようにすることにより、情報としての価値をより高めることができる。
例えば、図9のメタデータ内容表示部80に示すように、「すごいFine Playです」とのコメントと共に、「この選手は今日他にこんなプレーもしています。」のようなコメントを表示させる。このコメントには、いわゆるハイパーリンクが付加されており、このコメントをクリックすることにより、他の場面にジャンプさせることができる。
なお、リンク先に対応するメディアデータを視聴者が所有していない場合には、このリンク表示を禁止するか、或いはリンク処理を中止するようにすることができる。
図10はメタデータ検索結果一覧画面の別の一例を示す。
図6の表示画面との相違点は3つある。1つめの相違点は、検索結果を「スポーツ」「バラエティ」等のジャンル別に分けて表示したこと(図10の符号601参照)を設けた点である。
2つめの相違点は、メタデータ作成者(各メディアデータ視聴装置10−iの所有者)の中で、面白い内容のメタデータを作成しており人気の高い又は注目度の高い者(達人)のメタデータのみを表示させるためのチェックボックス602(「達人のメタデータのみ表示」)を設け、このチェックボックス602がチェックされた場合には、達人が作成したメタデータのみを検索結果として表示させるようにした点である。誰が「達人」であるかを示すデータは、サーバ20(図1(b))の情報処理部22により付与される。情報処理部22は、メタデータ蓄積部23からメタデータが読み出されメディアデータ視聴装置10−iの間で送受信されるごとに、そのメタデータに付されている作成者の認証データにより作成者を特定し、その特定された作成者の達人度データをインクリメントする。達人度データが所定の値以上となった場合、情報処理部22は、その作成者のデータに「達人」の称号を示すフラグを付す。これにより、チェックボックス602にチェックが付された検索要求がされた場合には、この「達人」の称号を示すフラグの付されたデータだけが読み出され、検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iにその検索結果が送信される。読み出し回数を時間で割った注目度に基づいて達人を決定してもよい。なお、「達人」のデータは、ドラマ、ニュース、スポーツなどのジャンルごとに分類し、異なるフラグを付与するようにしてもよい。
3つめの相違点は、取得されたメタデータが、検索対象としたメディアデータだけでなく、他の複数のメディアデータについてのメタデータを結合したものである場合、そのメディアデータとメタデータとの対応関係を、タイムライン72とタイムライン74との両方で表示するようにした点である。
例えば、取得されたメタデータの中に、〇〇選手が活躍する場面を、多くの試合(年間の140試合等)の中からピックアップして編集したメディアデータについてのメタデータがあったとする(図10の「2・〇〇選手が活躍する所だけを厳選しました。」とのタイトルのメタデータ)。この場合、検索の対象としたメディアデータ(表示部71に表示されているもの)との共通部分は、メディアデータ全体の一部分だけとなる。
これを示すため、タイムライン74では、検索者としての視聴者がメディアデータ蓄積部15に持っているメディアデータと対応する部分だけを白帯で表示し、持っていない部分については黒帯で表示する。また、白帯部分にマウスのポインタを合わせると、その部分についての時間データ(例:2001年10月15日20:10、時間00時間50分、放送局、〇〇テレビ)が表示されるとともに、タイムライン72には、この白帯部分に係る部分が白帯表示され、それ以外の部分は灰色表示される。これにより、取得されたメタデータと、見ようとしているメディアデータとの関係が理解可能となる。
〔第2の実施の形態〕
次に、この発明の第2の実施の形態を、図11を用いて説明する。
図11の例は、1つのメディアデータごと(又は1つのシーンごと)に掲示板を複数設け、この掲示板データを検索・取得してメディアデータと結合させて視聴することができるようにしたものである。
掲示板の書込み内容(メッセージ)は、サーバ20に設けられた掲示板データ蓄積部24に記憶される。各掲示板へのメッセージデータは、書込み順でなく、メディアデータの時間的な流れに沿って並べられている。例えば、〇月×日のGチーム対Tチームの野球中継のメディアデータがメディアデータ蓄積部15に蓄積されている場合には、その掲示板データを検索し、検索された場合にはそのメッセージが、野球の試合の進行順に合わせて視聴部16に表示されていく。
図12に、このマッチングされたメディアデータとメタデータとしての掲示板データの視聴画面の一例を示す。メタデータ内容表示部402に掲示板のメッセージが、メディアデータの時間の流れに沿って順々に表示されていく。
また、図12に示すように、視聴者は、このメッセージを見ながら逆に掲示板に書き込みを実行することもできる。メッセージ入力部81の書込み欄81Aに書込み内容を入力し、送信ボタン81Bを押すと、その書込みデータが送信ボタン81Bが押された時に閲覧していたメディアデータの時間データと対応付けされるとともに、複数の掲示板(例:各シーンごとの掲示板)のうち、その時間データに対応する掲示板にそのメッセージ情報が書き込まれる。このように、メディアデータのシーンごとに掲示板を用意しておくとともに、前述の時間データに基づいて対応する掲示板が自動的に選択される。もちろん、視聴者自身が書き込むべき掲示板を選択するように構成することも可能である。
図13は、掲示板の内容の別の表示形態を示している。この例では、メッセージM1、M2、M3…を、その時間データ及びサムネイルSN1、SN2…と共に表示している。この表示順は、書込み順でもよいし、メディアデータの時間的流れに沿った順でもよい。表示されたメッセージM1、M2、M3…をクリックすると、その視聴者がそのメッセージに係るメディアデータを持っている場合には、メディアデータ蓄積部15よりそのメディアデータが読み出され、再生が行われる。この再生の際、図12と同様に、掲示板のメッセージをメディアデータの時間的流れに沿って順々に表示させてもよい。また、掲示板データに含まれるFAQ集を、メディアデータ表示部31に表示し、適宜参照できるようにしてもよい。
また、掲示板の内容を検索可能にすることもできる。例えば、視聴者がメディアデータを見ていて、メディアデータ中で使用されている用語の意味が判らない場合に、その用語をキーワードとして検索要求を送信し、掲示板内のメッセージを検索することができる。このとき、検索要求と共に、その意味の判らない用語が登場した時間データとともに検索要求を送信するようにし、その時間の例えば±5分の範囲に検索範囲を絞り込むようにしてもよい。
また、掲示板のメッセージに含まれる未来の番組放映情報を基にして、情報処理部12にその番組の録画予約をさせることもできる。例えば、図13に示すように、メッセージM3に含まれている「17日からの〇〇戦も楽しみです」とのコメントと、その「17日からの〇〇戦」の放映時間データ(例:10月17日、19:00、2時間、〇〇テレビ)をリンクさせておき、このコメントをクリックすると、その放映時間データが自動的にサーバ20からダウンロードされるようにしておく。情報処理部12は、この放映時間データに基づき、番組の録画予約を設定する。
〔第3の実施の形態〕
次に、本発明の第3の実施の形態を、図14に基づいて説明する。
この実施の形態では、メタデータのうち、未来の時間に放送予定のメディアデータに関するメタデータを検索、表示する。図14に示すように、検索文字列(例:タレント〇〇さん)をキーワード入力欄371に入力するとともに、「放送予定」のチェックボックス372にチェックを付して検索要求を送信する。
これにより、検索文字列に関係するメタデータのうち、検索要求を送信した時刻よりも未来の時刻に関するメタデータが優先的に検索される。
検索結果としてのメタデータの内容は、メタデータ名表示部373に簡潔に示される。また、タイムライン374には、検索結果としてのメタデータに対応するメディアデータが、(1)未来の時刻に放送予定なのか、(2)既に放送済みだが、メディアデータ蓄積部15に蓄積済みであるのか、又は(3)既に放送済みで、メディアデータ蓄積部15には蓄積されていないのか、のいずれであるのかが、それぞれ灰色帯、白帯、黒帯で表示される。
視聴者は、その番組の録画予約をしたい場合には、メタデータ名表示部373をクリックしてメタデータを選択したあと、「録画予約」アイコン377をクリックする。情報処理部12は、これに対応して録画予約の設定を行う。これにより、灰色帯で表示された部分についての番組の録画予約を、1度の操作で行うことができる。例えば、「タレント〇〇さん主演のドラマ××の放送予定です」とのメタデータをメタデータ名表示部373をクリックして選択することにより、例えばドラマ11回分の録画予約を1度の操作で完了することができる。メタデータに各回の放送時間のデータが含まれていることにより、例えば、初回と最終回のみ30分延長していたり、深夜枠のため放送時間がまちまちであったりする場合などにおいても、まとめて録画予約をすることができる。
〔第4の実施の形態〕
次に、本発明の第4の実施の形態を、図15に基づいて説明する。前記の実施の形態では、サーバ20はメタデータのみをメタデータ蓄積部23から配信するように構成していたが、この実施の形態では、メディアデータもサーバ20に設けられたメディアデータ蓄積部25から配信するようにしている。但し、このメディアデータ蓄積部25に蓄積されているメディアデータは、それ単独では視聴することができないよう、スクランブル信号により視聴ロックが施されている。一方、メタデータ蓄積部23に蓄積されたメタデータには、この視聴ロックを解除するためのデコード情報が組み込まれる。
そして、各メディアデータ視聴装置10−iの情報処理部12には、このデコード情報に基づき、メディアデータ蓄積部25からダウンロードしたメディアデータのスクランブル信号を除去(すなわち、ロックを解除)するためのソフトウエアが組み込まれている。これにより メディアデータ視聴装置10−iの視聴者は、このメディアデータとメタデータをセットでダウンロードして、情報処理部12でスクランブル信号を除去することにより、メディアデータを視聴することができる。
このような構成とすると、例えばメタデータに最新の広告を含ませておくこと等により、各視聴者に、メディアデータを無償で提供することの代償としてその最新の広告を見てもらうことが可能となる。なお、見せる最新広告としては、画面隅に表示されるテロップのようなものでもよいし、メディアデータの間に挿入されるスポットCMのようなものでもよい。
以上、発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、上記ではサーバ20を用意し、各メディアデータ視聴装置10−iで作成されたメタデータはサーバ20に一旦蓄積され、要求に応じて他のメディアデータ視聴装置に送信するようにしていたが、図16に示すようなピアトゥピア(Peer−to−Peer)システムを採用することもできる。すなわち、インデックスサーバ100は単に各メディアデータ視聴装置10−iのネットワークアドレスを管理するに止まり、メタデータその他のデータの送受信は各メディアデータ視聴装置10−i間で直接行われる。また、メタデータを検索したい場合には、検索要求を、1つのメディアデータ視聴装置10−iから、他のメディアデータ視聴装置10−iに向けてブロードキャストする。検索要求に係るメタデータを保持しているメディアデータ視聴装置10−iが、この検索要求に対応し、検索要求に係るメタデータを検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iに返信する。これにより、検索要求に係るメタデータを検索することができる。
或いは、インデックスサーバ100において、どのメタデータをどのメディアデータ視聴装置10−iがもっているかを示すインデックスデータを保持させておくこともできる。この場合、検索要求送信元であるメディアデータ視聴装置10−iは、インデックスサーバ100に向けて検索要求を送信する。インデックスサーバ100は、検索要求に係るメタデータを保持しているメディアデータ視聴装置10−iのアドレス情報を検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iに向けて返信する。返信を受けた検索要求元のメディアデータ視聴装置10−iは、そのアドレス情報に基づき、検索要求に係るメタデータを保持しているメディアデータ視聴装置10−iに直接アクセスし、そのメタデータをダウンロードすることができる。
10−i…メディアデータ視聴装置、 11…通信部、 12…情報処理部、13…メタデータ作成部、 14…メタデータ蓄積部、 15…メディアデータ蓄積部、 16…視聴部、 20…サーバ、 21…通信部、 22…情報処理部、 23 メタデータ蓄積部、 24…掲示板データ蓄積部、 25…メディアデータ蓄積部、 31、231…メディアデータ表示部、32…アノテーション入力・表示部、33…制御部、34…メタ名表示部、35、235…表示部、36…タイムライン、 51…ネットワーク、 100…インデックスサーバ、 71…メディアデータ表示部、 72…メディアデータ用タイムライン、 73、273、373…メタデータ名表示部、 74、374…メタデータ用タイムライン、 80…メタデータ内容表示部、 81…メッセージ入力部、 200…タイムライン、 377…録画予約アイコン。