JP4467102B2 - cap - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液体容器の口部に嵌着されるピルファープルーフ機能を備えた合成樹脂製のキャップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5〜図8に示すように、キャップ本体1aの下端より捩切り可能部(ブリッジ)2を介して円筒状のバンド部3を一体的に形成し、該バンド部3の下端内縁から傾斜して立設された截頭円錐形の内筒(係止リング)4に、瓶口5の膨出部6の下周面6aに係止する多数の山形状の係止部7を、屈曲または折曲して形成したキャップ1は、例えば実開平4−74644号公報その他により知られている。
【0003】
このような構成により、キャップ本体1aをねじ回し開栓しようとすると、瓶口5の膨出部6の下周面6aに係止する多数の山形状の係止部7によってピルファープルーフ機能を備えたバンドの上動が阻止され、ブリッジ2を破断するため、これによって開栓されたことを検知することが出来る。
【0004】
これら従来の技術は大別して二つに分けられる。すなわち、一つは図7に示すように、外方に屈曲した面7mの上縁部外側先端Q3 が最も高く、この上縁部外側先端Q3 を瓶口5の膨出部6の下周面6aの外周縁部6a1 に係止するA方式であり、他の一つは、図8に示すように、外方に屈曲した面7mの上縁部が水平状態で係止リング4の内側の屈曲部7aの上端を膨出部6の下周面6aに係止するB方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記A方式にあっては、外方に屈曲した面外側の折曲げ部7bの上端が形成する仮想円の直径が膨出部の直径に匹敵する位大きいので、開栓時にすっぽ抜け、開栓したにも拘らず、ブリッジが破断されないことがある。
また、図8に示すB方式にあっては、A方式とは異なり、係止リング4内側の屈曲部7aの上端が形成する仮想円の直径が膨出部の直径に比べ小さいので、係止リングのすっぽ抜けは起りにくい反面、キヤップを瓶口に装着する際、係止リングは拡径して断面円形となって瓶口の膨出部(係合段部)6を乗越えるが、その際の拡開に要する応力は外方における折曲げ部7bの線分OQの長さに対応して大きくなるので、比較的大きな応力が発生し、このため捩切り可能部(ブリッジ)2が切れ易くなり、装着不良品が発生する恐れがある。
【0006】
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたもので、開栓時に係止リングが上方にすっぽり抜けることがなく、瓶口に装着時ブリッジに係る応力を制限し、ブリッジ切れの起らないキャップを提供することを目的とする。
【0007】
この発明は、キャップ本体(1a)の下端より捩切り可能部(2)を介して円筒状のバンド部(3)を一体的に形成し、該バンド部(3)の下端内縁から截頭円錐形の係止リング(4)が上方及び内方に傾斜して立設され、前記係止リング(4)の上端は、瓶口(5)の膨出部(6)の下周面(6a)に係止する多数の山形状の係止部(7)を備えているキャップにおいて、 前記係止リング(4)が、内方への屈曲部(7a)と、外方への折曲げ部(7b)とを交互に備えており、前記山形状の係止部(7)は、前記屈曲部(7a)から前記折曲げ部(7b)への係止リングの上縁(Q1)をテーパ状(P2Q1)として、前記上縁(Q1)を前記屈曲部(7a)の上端(P2)より低く設定しており、前記キャップ(1)を前記瓶口(5)に装着した時に、前記屈曲部(7a)の上端(P2) が、上記膨出部(6)の下周面(6a)に係止するものである。
【0008】
また、本発明は、係止部を含む内筒の上縁部の平面投影長さがバンド部の内周長さおよび膨出部の外周長さよりも小さく設定されることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。先行技術と同一部分または相当部分には同一符号を付し、一部説明を省略する。図1は本発明のキャップの一部縦断正面図、図2は同裏面図、図3は要部の拡大図、図4は同作用説明図である。図において、1はピルファープルーフ機能を備えたキャップ、1aはキャップ本体で、捩切り可能部2を介して円筒状のバンド部3を一体的に形成している。4は截頭円錐形の係止リングで、バンド部3の下端内縁から上方及び内方に傾斜して立設されている。7は多数の山形状の係止部で、係止リングの上端から下端に向けて一点に収斂するように形成されており、瓶口5の膨出部6の下周面6aに係止されるものである。前記係止部7は、屈曲部7aと、該屈曲部7aの両側に設けられた、外方に屈曲した面7mと、前記外方に屈曲した面7m外側の折曲げ部7bとを備えている
【0010】
図4に基づいて、作用効果について説明する。開栓時に、係止リング4は折り返し部Oを基点としてB方向に回動する。屈曲部7aの線分OP2 の長さは図8に示す従来方式(B方式)、即ち、屈曲部をOP1 のように形成した場合の長さR1 に比べてR2 だけ大きい。従って、係止リング4がB方向に倒れたとき、P2 はP1 よりも、より中心側に位置することになる。即ち、各屈曲部7aの上端P2 が形成する仮想円の直径は、P1 の形成する仮想円の直径より小さくなる。従って、開栓時に係止リング4がすっぽ抜けしにくくなりタンパーエビデント性に関する信頼性が高くなる。
【0011】
一方、図8に示す従来のB方式のものと同じように、もしも、屈曲部7aより外方に屈曲した面7mの上縁をP2 Q2 のように水平に形成すれば、すっぽ抜け効果は本発明とほぼ同様である。しかし、この場合はキャップを瓶口に装着する際、係止リング4は弾性的に拡径して断面円形となって瓶口の膨出部(係合段部)6を乗越えるが、その際の拡径に要する応力が線分Q1 Q2 の分だけ大きくなるため、捩切り可能部(ブリッジ)2に係る力がその分だけ大きくなり、ブリッジが切れ易くなる。従って、本発明では屈曲部7aの上端を、この屈曲部より外方に屈曲した部分より高く位置させ、屈曲部7aより外方に屈曲した面7mの上縁をP2 Q1 のようにテーパー状として、Q1 の位置を低く設定し、折曲げ部7bの長さ(線分OQ1 )を制限し、これにより、キャップを瓶口に装着する際の拡径に要する応力が小さく押さえられ、ブリッジ切れが生じない。
【0012】
さらに、本発明では係止部を含む内筒の上縁部の平面投影長さがバンド部の内周長さおよび膨出部の外周長さよりも小さく設定することが好ましい。
実施例において、キャップのバンド部3の内径は30.0mmに、係止リング4の上縁部の長さは平面視で84.0mmに設定されている。従って、係止リング4の上縁は直径が84.0÷π=26.74まで拡径したときに真円状となる。このとき、係止リング4の山形状の係止部7は係止リング4の上端から下端に向けて一点に収斂するように形成されているため、係止リング4は下端から上端に向けて均一に拡径し、完全に截頭円錐の形状となる。仮に、瓶口の膨出部(係合段部)6の最大外径を29.0mmとすれば、係止リングの上縁部は(29.0−26.74)×π =7mmだけ更に周方向に引伸ばされて係合段部6を乗越えることになる。従って、上記のように設定すれば、開栓時に係止リング4が一段とすっぽ抜けしにくくなりタンパーエビデント性に関する信頼性が一層高くなる。
【0013】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0014】
本発明の請求項1記載のキャップは、キャップ本体(1a)の下端より捩切り可能部(2)を介して円筒状のバンド部(3)を一体的に形成し、該バンド部(3)の下端内縁から截頭円錐形の係止リング(4)が上方及び内方に傾斜して立設され、前記係止リング(4)の上端は、瓶口(5)の膨出部(6)の下周面(6a)に係止する多数の山形状の係止部(7)を備えているキャップにおいて、 前記係止リング(4)が、内方への屈曲部(7a)と、外方への折曲げ部(7b)とを交互に備えており、前記山形状の係止部(7)は、前記屈曲部(7a)から前記折曲げ部(7b)への係止リングの上縁(Q1)をテーパ状(P2Q1)として、前記上縁(Q1)を前記屈曲部(7a)の上端(P2)より低く設定しており、前記キャップ(1)を前記瓶口(5)に装着した時に、前記屈曲部(7a)の上端(P2) が、上記膨出部(6)の下周面(6a)に係止することにより、開栓時に係止リング4がすっぽ抜けしにくくなりタンパーエビデント性に関する信頼性が高くなる。また、折曲げ部7bの長さ(線分OQ1 )を制限し、これにより、キャップを瓶口に装着する際の拡径に要する応力が小さく押さえられ、ブリッジ切れによる装着不良を阻止することが出来る。
【0015】
また、本発明の請求項2記載のキャップは、係止部を含む内筒の上縁部の平面投影長さがバンド部の内周長さおよび膨出部の外周長さよりも小さく設定されたことにより、開栓時に係止リング4がすっぽ抜けするのをより一層確実に阻止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャップの一部縦断正面図である。
【図2】本発明のキャップの裏面図である。
【図3】本発明のキャップの要部の拡大図である。
【図4】本発明のキャップの要部の作用説明図である。
【図5】従来のキャップの一例を示す一部縦断正面図である。
【図6】従来のキャップの一例を示す要部の一部縦断正面図である。
【図7】従来のキャップの要部の縦断正面図である。
【図8】従来のキャップの要部の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 キャップ
1a キャップ本体
2 捩切り可能部(ブリッジ)
3 バンド部
4 内筒(係止リング)
5 瓶口
6 膨出部
6a 下周面
6a1 外周縁部
7 係止部
7a 屈曲部
7b(OQ1 )折曲げ部
7m 外方に屈曲した面
O 折り返し部
OP2 線分
OP1 線分
P2 屈曲部の上端
R2 線分
Q1 Q2 線分
Q3 上縁部外側先端[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a cap made of synthetic resin having a pilfer proof function fitted to a mouth portion of a liquid container.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIGS. 5 to 8, a
[0003]
With such a configuration, when the cap
[0004]
These conventional techniques are roughly divided into two. That is, as shown in FIG. 7, the outer edge Q3 of the upper edge of the
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method A, the diameter of the imaginary circle formed by the upper end of the
Further, in the B method shown in FIG. 8, unlike the A method, the diameter of the imaginary circle formed by the upper end of the
[0006]
The present invention has been made in order to solve these problems, and the locking ring does not slip out upward when opening, and the stress applied to the bridge is limited when the bottle is attached to the bridge. Aim to provide no cap.
[0007]
The present invention includes a cylindrical band portion (3) integrally formed via twisted-away possible portion from the lower end of the cap body (1a) and (2), 截 head cone from the inner edge of the lower end of the band portion (3) A shaped locking ring (4) is erected upward and inward, and the upper end of the locking ring (4) is the lower peripheral surface (6a) of the bulging portion (6) of the bottle mouth (5) ) in the cap has a large number of chevron-shaped engagement portion for engaging (7), the locking ring (4) is, the bent portion of the inward and (7a), the bent portion of the outward (7b) are alternately provided, and the mountain-shaped locking portion (7) has an upper edge (Q 1 ) of the locking ring from the bent portion (7a) to the bent portion (7b). As the taper shape (P 2 Q 1 ), the upper edge (Q 1 ) is set lower than the upper end (P 2 ) of the bent portion (7a), and the cap (1) is placed in the bottle mouth (5). Wearing The upper end (P 2 ) of the bent portion (7a) Is engaged with the lower peripheral surface (6a) of the bulging portion (6).
[0008]
In the present invention, it is preferable that the planar projection length of the upper edge portion of the inner cylinder including the locking portion is set smaller than the inner peripheral length of the band portion and the outer peripheral length of the bulging portion.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
DESCRIPTION OF THE PREFERRED EMBODIMENTS Embodiments of the present invention will be described based on examples with reference to the drawings. Parts that are the same as or equivalent to those of the prior art are denoted by the same reference numerals, and a part of the description is omitted. FIG. 1 is a partially longitudinal front view of a cap of the present invention, FIG. 2 is a rear view thereof, FIG. 3 is an enlarged view of a main part, and FIG. In the figure,
Based on FIG. 4, an effect is demonstrated. At the time of opening, the
[0011]
On the other hand, as in the conventional B system shown in FIG. 8, if the upper edge of the
[0012]
Furthermore, in the present invention, it is preferable to set the planar projection length of the upper edge portion of the inner cylinder including the locking portion to be smaller than the inner peripheral length of the band portion and the outer peripheral length of the bulging portion.
In the embodiment, the inner diameter of the
[0013]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the following effects can be obtained.
[0014]
In the cap according to
[0015]
In the cap according to
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partially longitudinal front view of a cap of the present invention.
FIG. 2 is a rear view of the cap of the present invention.
FIG. 3 is an enlarged view of a main part of the cap of the present invention.
FIG. 4 is an operation explanatory diagram of a main part of the cap of the present invention.
FIG. 5 is a partially longitudinal front view showing an example of a conventional cap.
FIG. 6 is a partially longitudinal front view of a main part showing an example of a conventional cap.
FIG. 7 is a longitudinal front view of a main part of a conventional cap.
FIG. 8 is a longitudinal front view of a main part of a conventional cap.
[Explanation of symbols]
1
3 Band
5
Claims (2)
前記係止リング(4)が、内方への屈曲部(7a)と、外方への折曲げ部(7b)とを交互に備えており、
前記山形状の係止部(7)は、前記屈曲部(7a)から前記折曲げ部(7b)への係止リングの上縁(Q1)をテーパ状(P2Q1)として、前記上縁(Q1)を前記屈曲部(7a)の上端(P2)より低く設定しており、
前記キャップ(1)を前記瓶口(5)に装着した時に、前記屈曲部(7a)の上端(P2) が、上記膨出部(6)の下周面(6a)に係止することを特徴とするキャップ。Integrally forming a cylindrical band portion (3) via a twisted-away possible portion from the lower end of the cap body (1a) (2), locking the 截 head conical from the inner edge of the lower end of the band portion (3) The ring (4) is erected upward and inward, and the upper end of the locking ring (4) is locked to the lower peripheral surface (6a) of the bulging portion (6) of the bottle mouth (5) In a cap having a number of mountain-shaped locking portions (7) that
The locking ring (4) is, the bent portion of the inward and (7a), provided with bent portions of the outward and (7b) are alternately,
The mountain-shaped locking portion (7) has an upper edge (Q 1 ) of the locking ring from the bent portion (7a) to the bent portion (7b) as a tapered shape (P 2 Q 1 ). The upper edge (Q 1 ) is set lower than the upper end (P 2 ) of the bent portion (7a),
When the cap (1) is attached to the bottle mouth (5), the upper end (P 2 ) of the bent portion (7a) The cap is characterized by being engaged with the lower peripheral surface (6a) of the bulging portion (6).
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