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JP4462522B2 - Liquid crystal display - Google Patents

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JP4462522B2
JP4462522B2 JP2000274670A JP2000274670A JP4462522B2 JP 4462522 B2 JP4462522 B2 JP 4462522B2 JP 2000274670 A JP2000274670 A JP 2000274670A JP 2000274670 A JP2000274670 A JP 2000274670A JP 4462522 B2 JP4462522 B2 JP 4462522B2
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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、TN液晶による複屈折を高度に補償して視野角やコントラストに優れる透過型の液晶表示装置を形成しうる光学補償偏光板に関する。
【0002】
【従来の技術】
薄くて軽く消費電力の低さに優れること等に着目されてTN液晶等を用いた透過型液晶表示装置がOA機器、車載用のTVやナビゲーション、ビデオカメラ等のディスプレイに広く普及する中、斜視方向での色調変化や階調表示の反転(階調反転)、黒表示が白っぽくなる黒浮きやコントラストの低下などによる良視認視野角の狭さの改善が求められている。
【0003】
従来、前記の改善策としては光学異方性素子を用いる方式(特開平7−120619号公報、特開平7−159614号公報)や、光拡散板を用いる方式(特開平6−82776号公報)にては改善効果が不充分であるとして、位相差板と全方位型の光拡散層を併用する方式(特開平10−10513号公報)が提案されていた。しかしながら正面(法線)方向のコントラストが低下し、また全体的な輝度や画像鮮明性の低下も生じて総体的に表示品位を低下させる問題点があった。
【0004】
【発明の技術的課題】
本発明は、正面方向のコントラストの低下及び全体的な輝度や画像鮮明性の低下が少なくて、色調変化や階調反転しない視野角が広くてそのコントラストにも優れており総体的な表示品位に優れる透過型の液晶表示装置を形成できる光学補償偏光板の開発を目的とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、TN液晶セルの視認側に使用される光学補償偏光板であって、偏光板と1層又は2層以上の複屈折層と、散乱の最強となる方位角が前記TN液晶セルの下方向となるように方位角により拡散角が相違する散乱異方性フィルムとを、散乱異方性フィルム/偏光板/複屈折層の順序で少なくとも有する積層体からなることを特徴とする光学補償偏光板、及びその光学補償偏光板を透過型の液晶セルの片側又は両側に有することを特徴とする液晶表示装置を提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、複屈折層による液晶の複屈折による位相差の高度な補償と、散乱異方性フィルムによる光の特定方向への優位な拡散により複屈折層による色付きを低減できて表示品位の良好な表示光を広い視野角で、かつ方位角の均等性よく供給できる光学補償偏光板を得ることができる。また散乱異方性フィルムを偏光板と複屈折層の間に配置した場合には外交反射を半分以下に抑制できて画面の白呆けを抑制することもできる。その結果、斯かる光学補償偏光板を用いて正面方向や斜視方向のコントラストや輝度や画像鮮明性に優れ、色調変化や階調反転を生じない視野角が広くて表示品位に優れる透過型の液晶表示装置を形成することができる。
【0007】
ちなみに前記においてNWモードのTN液晶セルからなる透過型液晶表示装置では、補償効果の方位角不足で下方向の改善効果に乏しく、特に中間調の反転が生じやすくて上左右方向に比べ下方向の視野角が狭くなりやすい。その場合に上記した従来技術の如く全方位型の光拡散層で光を拡散させるとバックライトによる照明光が拡げられて全体的な輝度が低下すると共に、正面方向のコントラストが低下する。
【0008】
しかし上記の如く本発明による散乱異方性フィルムを介し下方向への光拡散を優位に生じさせ、正面方向では光拡散を生じにくくすることで斜視での黒浮きを抑制してコントラストを向上でき、下方向等の補償不足を生じやすい方向での階調反転しない角度を拡大できて全体的な輝度低下や正面方向でのコントラスト低下を抑制でき、下方向での視野角を改善することができる。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明による光学補償偏光板は、偏光板と1層又は2層以上の複屈折層と、方位角により拡散角が相違する散乱異方性フィルムを少なくとも有する積層体からなる。その例を図1、図2に示した。1が光学補償偏光板であり、11が偏光板、12、13が複屈折層、14が散乱異方性フィルムである。なお図は液晶表示装置を形成するための透過型液晶表示パネルとしたものを示しており、2が液晶層22を透明セル基板21、23で狭持してなる透過型の液晶セル、3が複屈折層31、32と偏光板33からなるバックライト側の光学素子である。従って図例では光学補償偏光板1が視認側に配置されている。
【0010】
液晶セルを介した表示光の可視化を目的とする偏光板としては、適宜なものを用いることができその種類について特に限定はない。就中、所定振動面の直線偏光を透過し、他の光は吸収する特性を示す吸収型の偏光板が高い偏光度の点などより好ましく用いうる。ちなみにその例としてはポリビニルアルコール系や部分ホルマール化ポリビニルアルコール系、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化物の如き親水性高分子のフィルムにヨウ素及び/又は二色性染料等の二色性物質を吸着させて延伸配向処理した偏光フィルムやポリエン配向の偏光フィルム、リオトロピック液晶等をフィルムにコーティングしたものなどがあげられる。
【0011】
また偏光板は、前記偏光フィルムの片面又は両面に透明保護層を設けたものなどであってもよい。透明保護層は、偏光フィルムの補強、耐熱性や耐湿性の向上などの種々の目的で設けられ、透明なポリマーの塗布層やフィルムのラミネート層などとして形成することができる。なお透明保護層を形成する透明ポリマーには、トリアセチルセルロースの如き従来に準じた適宜なものを用いうる。また透明保護層は、光学補償偏光板を形成する複屈折層としてのフィルムや散乱異方性フィルムに兼ねさせることもできる。これは光学補償偏光板の薄型化や液晶表示装置の組立効率の向上に有利である。
【0012】
図1の例の如く偏光板11を液晶表示装置の表面に設ける場合には、その外表面に必要に応じて表面反射の防止等を目的とした反射防止層や防眩処理層を設けた偏光板も用いうる。反射防止層は、例えばフッ素系ポリマーのコート層や多層金属蒸着膜等の光干渉性の膜などとして適宜に形成することができる。また防眩処理層も例えば微粒子含有のポリマー塗工層やエンボス加工、サンドブラスト加工やエッチング加工等の適宜な方式で表面に微細凹凸構造を付与するなどにより表面反射光が拡散する適宜な方式で形成したものであってよい。
【0013】
なお前記の微粒子には例えば平均粒径が0.5〜20μmのシリカや酸化カルシウム、アルミナやチタニア、ジルコニアや酸化錫、酸化インジウムや酸化カドミウム、酸化アンチモン等の導電性のこともある無機系微粒子や、ポリメチルメタクリレートやポリウレタの如き適宜なポリマーからなる架橋又は未架橋の有機系微粒子などの適宜なものを1種又は2種以上用いうる。
【0014】
複屈折層は、液晶セルの複屈折による位相差を補償して視野角の改善を目的とするものである。従って補償すべき位相差等に応じて適宜な特性を示す複屈折層を用いうる。補償効果の点より好ましく用いうる複屈折層は、面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき(以下同じ)、nx>ny≧nz、nx=ny>nz、nx≧nz>ny又はnz>nx≧nyを満足する延伸フィルムである。またその延伸フィルム又は位相差を生じないか位相差が小さい等方性フィルムに複屈折性の塗工層を設けた複屈折層も好ましく用いうる。等方性フィルムにディスコチック系又はネマチック系の液晶によるスプレイ構造の塗工層を設けた複屈折層は、WVフィルム(商品名、富士写真フイルム社製)やNHフィルム(商品名、日本石油化学社製)として市販されている。
【0015】
前記において特に好ましく用いうる複屈折層は、フィルム厚をdとしたとき(以下同じ)、nx>ny≧nzであると共に、(nx−ny)・d<100nm、かつ(nx−nz)・d<100nmを満足する延伸フィルムである。またnx≧ny>nzであると共に、(nx−ny)・d<100nm、かつ(nx−nz)・d<100nmを満足するフィルムにディスコチック系又はネマチック系の液晶によるスプレイ構造の塗工層を設けた複屈折層も特に好ましく用いうる。
【0016】
複屈折層は、光学補償偏光板に1層又は2層以上を組込むことができる。従って前記した好ましく用いうる複屈折層においてもその1層又は2層以上を用いうる。一般に2層以上の複屈折層の組合せによる複合化にて新たな位相差特性を付与でき、液晶の複屈折による位相差や液晶の配向状態等の違いによる複屈折特性の相違、その視角による位相差変化等に対する補償精度を高めることができる。ちなみに大きな斜視角ではコントラストが大きく低下する場合や白表示で着色が発生する場合、あるいは黒表示で変色して黒浮きする場合などの補償効果に不足するときに他の屈折率特性や位相差特性を示す複屈折層を付加することで斯かる問題による視野角特性を改善できる場合もある。
【0017】
複屈折層としての上記した屈折率特性を示す延伸フィルム等のフィルムとしては、適宜な透明ポリマーからなるものを用いることができ特に限定はない。ちなみに前記透明ポリマーの例としては、ポリカーボネートやポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートの如きポリエステルやポリスルホン、ポリプロピレンの如きオレフィン系ポリマーやノルボルネン系ポリマー、アクリル系ポリマーやスチレン系ポリマー、トリアセチルセルロースの如きセルロース系ポリマー、それらポリマーの2種又は3種以上を混合したポリマーなどがあげられる。。
【0018】
延伸フィルムは、各種のポリマーからなるフィルムを一軸や二軸等の適宜な方式で延伸処理して分子を配向させることにより形成することができ、光透過率に優れて配向ムラや位相差ムラの少ないものが好ましく用いうる。延伸フィルムの屈折率特性は、フィルムを形成するポリマー種の変更や延伸条件の変更等にて制御することができる。
【0019】
ちなみにnx>ny=nzの屈折率特性は、一軸延伸処理等にて効率よく付与でき、nx>ny>nzの屈折率特性は、二軸延伸処理等にて効率よく付与することができる。また厚さ方向の屈折率の制御は、フィルムに熱収縮性フィルムを接着し加熱処理下にその熱収縮性フィルムの収縮力を処理対象のフィルムに作用させて延伸処理する方式などにより行うことができる。
【0020】
一方、上記した延伸フィルムや等方性フィルムに複屈折性の塗工層を設けてなる複屈折層の形成は、例えば当該延伸フィルム等の片面又は両面に液晶ポリマーの溶液を塗工する方式ないし含浸させる方式や、重合性の液晶モノマーを塗工ないし含浸させてそれを熱や紫外線等で重合処理する方式などにより行うことができる。延伸フィルムの如く膨潤や加熱等で屈折率等の光学特性が変化するおそれのある場合には、別体のフィルム上に形成したコーティング膜を接着層等を介して転写接着する方式にて延伸フィルム等の上に複屈折性の塗工層を設けることもできる。
【0021】
前記の液晶ポリマーや液晶モノマーとしては、例えばディスコチィク系やネマチック系、コレステリック系やスメクチック系のものなどの適宜なものを1種又は2種以上を用いることができる。塗工層からなる液晶層の配向処理には必要に応じ、電場や磁場等を印加する方式、配向膜等を介して行う方式などの従来に準じた適宜な方式を採ることができる。
【0022】
前記においてnx≧ny>nzで(nx−ny)・d<100nmかつ(nx−nz)・d<100nmを満足するフィルムに複屈折性の塗工層を設ける場合には、ディスコチック系又はネマチック系の液晶によるスプレイ構造の塗工層を設けることが特に好ましい。斯かる複屈折層は、光学軸が層平面の法線方向に対し傾斜配向したスプレイ構造の液晶層とフィルムの当該屈折率/位相差特性によりTN液晶に対する高度な補償で視野角の拡大効果に優れている。
【0023】
2層以上の複屈折層を光学補償偏光板に組込む場合、それらの複屈折層は中間に他の光学層が介在する状態にあってもよいが、一般には補償効果の安定性などの点より図例の如く必要に応じ接着層を介した隣接位置に配置される。2層以上の複屈折層におけるそれらの遅相軸ないし進相軸の配置角度は任意である。スプレイ構造の複屈折層を用いる場合には補償効果の点より、その光学軸の傾斜方向と複屈折層全体における面内の最大屈折率方向が可及的に直交状態(90度)にあることが好ましい。
【0024】
また光学補償偏光板における複屈折層の進相軸等と偏光板の透過軸等との配置関係については特に限定はなく、適宜に決定することができる。一般には偏光板の透過軸と複屈折層を総合した面内最大屈折率方向を平行関係又は直交関係に配置することが、正面方向の特性には影響を与えずに視角が変化する斜視方向の特性を制御して視野角の拡大等を図る点より好ましい。
【0025】
なお複屈折層の厚さは、目的とする位相差特性などに応じて適宜に決定することができる。一般にはフィルムないし延伸フィルムからなる場合、1〜500μm、就中3〜350μm、特に5〜250μm、コーティング膜の場合には100μm以下、就中20μm以下、特に0.1〜10μmの厚さとされるが、これに限定されない。
【0026】
光学補償偏光板の形成に用いる散乱異方性フィルムは、方位角により拡散角が相違するものであり、これを用いることで斜視での黒浮きを抑制できてコントラストを向上させることができ、下方向等の補償不足を生じやすい方向での階調反転を生じない角度を拡大することができる。また複屈折層に基づく色付きも低減することができる。散乱異方性フィルムは、例えばルミスティ(商品名、住友化学社製)やスペックルを記録したフィルムからなるスペックルグラムとして得ることができ、また複屈折特性が相違する微小領域を分散含有する透光性樹脂からなるフィルムとして得ることができる。
【0027】
前記した微小領域分散含有の透光性樹脂からなる散乱異方性フィルムの形成は例えば透光性樹脂の1種又は2種以上と、微小領域を形成するための前記透光性樹脂とは複屈折特性が相違する例えばポリマー類や液晶類等の透明性に優れる適宜な材料の1種又は2種以上を混合して、透光性樹脂中に当該材料を微小領域の状態で分散含有するフィルムを形成した後、必要に応じ延伸処理等による適宜な配向処理で複屈折性が相違する領域を形成する方式などにて行うことができる。
【0028】
前記の透光性樹脂としては、適宜な透明性のものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としてはポリエステル系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(ASポリマー類)の如きスチレン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体やシクロ系ないしノルボルネン構造を有するポリオレフィンの如きオレフィン系樹脂やカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂や塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂やアミド系樹脂、イミド系樹脂やスルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂やポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂やビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂やビニルブチラール系樹脂、アリレート系樹脂やポリオキシメチレン系樹脂、シリコーン系樹脂やウレタン系樹脂、それらのブレンド物、あるいはフェノール系やメラミン系、アクリル系やウレタン系、ウレタンアクリル系やエポキシ系やシリコーン系等の熱硬化型ないし紫外線硬化型のポリマーなどがあげられる。
【0029】
従って透光性樹脂は、成形歪み等による配向複屈折を生じにくいものであってもよいし(等方性ポリマー)、生じやすいもであってもよい(異方性ポリマー)。可視光域での透明性に優れる樹脂が好ましく用いうる。また耐熱性の点より好ましく用いうる樹脂は、加重たわみ温度が80℃以上で、かつガラス転移温度が110℃以上、就中115℃以上、特に120℃以上のものである。なお前記の加重たわみ温度は、JIS K 7207に準じ、18.5kgf/cmの曲げ応力を加熱浴中の高さ10mmの試験片に加えながら2℃/分で伝熱媒体を昇温させ、試験片のたわみ量が0.32mmに達したときの伝熱媒体の温度にて定義される。
【0030】
微小領域を形成するための材料としては、例えばポリマー類と液晶類の組合せ、等方性ポリマーと異方性ポリマーの組合せ、異方性ポリマー同士の組合せなどの如く透光性樹脂との組合せで複屈折特性が相違する領域を形成するポリマー類や液晶類等などの適宜なものを用いうる。微小領域の分散分布性などの点よりは、相分離する組合せとすることが好ましく、組合せる材料の相溶性により分散分布性を制御することができる。相分離は、例えば非相溶性の材料を溶媒にて溶液化する方式や、非相溶性の材料を加熱溶融下に混合する方式などの適宜な方式で行うことができる。
【0031】
前記の組合せにて延伸方式により配向処理する場合、ポリマー類と液晶類の組合せ及び等方性ポリマーと異方性ポリマーの組合せでは任意な延伸温度や延伸倍率にて、異方性ポリマー同士の組合せでは延伸条件を適宜に制御することにより目的の散乱異方性フィルムを形成することができる。なお異方性ポリマーでは延伸方向の屈折率変化の特性に基づいて正負に分類されるが、本発明においては正負いずれの異方性ポリマーも用いることができ、正同士や負同士、あるいは正負の組合せのいずれにても用いうる。
【0032】
前記のポリマー類としては、上記した透光性樹脂などがあげられる。一方、液晶類の例としては、シアノビフェニル系やシアノフェニルシクロヘキサン系、シアノフェニルエステル系や安息香酸フェニルエステル系、フェニルピリミジン系やそれらの混合物の如き室温又は高温でネマチック相やスメクチック相を呈する低分子液晶や架橋性液晶モノマー、あるいは室温又は高温でネマチック相やスメクチック相を呈する液晶ポリマーなどがあげられる。前記の架橋性液晶モノマーは通例、配向処理した後、熱や光等による適宜な方式で架橋処理されてポリマーとされる。
【0033】
耐熱性や耐久性等に優れる散乱異方性フィルムを得る点よりは、ガラス転移温度が50℃以上、就中80℃以上、特に120℃以上のポリマー類や、架橋性液晶モノマーないし液晶ポリマーが好ましく用いうる。その液晶ポリマーとしては主鎖型や側鎖型等の適宜なものを用いることができ、その種類について特に限定はない。粒径分布の均一性に優れる微小領域の形成性や熱的安定性、フィルムへの成形性や配向処理の容易性などの点より好ましく用いうる液晶ポリマーは、重合度が8以上、就中10以上、特に15〜5000のものである。
【0034】
液晶ポリマーを用いての散乱異方性フィルムの形成は、例えば透光性樹脂の1種又は2種以上と、微小領域を形成するための液晶ポリマーの1種又は2種以上を混合し、液晶ポリマーを微小領域の状態で分散含有するフィルムを形成して適宜な方式で配向処理し、複屈折性が相違する領域を形成する方法などにて行うことができる。その場合、配向処理による散乱異方性の制御性などの点よりは、ガラス転移温度が50℃以上で、併用の透光性樹脂のガラス転移温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈する液晶性の熱可塑性樹脂が好ましく用いうる。
【0035】
前記液晶性の熱可塑性樹脂には主鎖型や側鎖型の適宜な液晶ポリマーの1種又は2種以上を用いることができ、特に限定はない。ちなみに側鎖型の液晶ポリマーの例としては、液晶ポリマーの主鎖を形成する骨格基としてポリアクリレート類やポリメタクリレート類、ポリ−α−ハロアクリレート類やポリ−α−シアノアクリレート類、ポリアクリルアミド類やポリアクリロニトリル類、ポリメタクリロニトリル類やポリアミド類、ポリエステル類やポリウレタン類、ポリエーテル類やポリイミド類、ポリシロキサン類等からなる線状や分岐状や環状等の適宜な連結鎖に、液晶性を付与する側鎖を有するものなどがあげられる。
【0036】
前記の側鎖としては、例えばエチレン基やプロピレン基、ブチレン基やペンチレン基、ヘキシレン基やオクチレン基、デシレン基やウンデシレン基、ドデシレン基やオクタデシレン基、エトキシエチレン基やメトキシブチレン基等の主鎖より分岐するスペーサ基又はそのエーテル結合基(−O−)を介して、ネマチック液晶で公知の液晶配向性を付与するメソゲン基を有するものなどがあげられる。なお側鎖の末端基は、例えばシアノ基やアルキル基、アルケニル基やアルコキシ基、オキサアルキル基や水素の1個以上がフッ素又は塩素にて置換されたハロアルキル基やハロアルコキシ基やハロアルケニル基等の適宜なものであってよい。
【0037】
ネマチック配向性の液晶ポリマーを用いた散乱異方性フィルムの形成は、例えばフィルムを形成するための透光性樹脂と、その透光性樹脂のガラス転移温度よりも低い温度域でネマチック液晶相を呈するガラス転移温度が50℃以上、就中60℃以上、特に70℃以上の液晶ポリマーを混合して、液晶ポリマーを微小領域の状態で分散含有するフィルムを形成した後、その微小領域を形成する液晶ポリマーを加熱処理してネマチック液晶相に配向させ、その配向状態を冷却固定する方法などにて行うことができる。
【0038】
上記した微小領域を分散含有するフィルム、すなわち配向処理対象のフィルムの形成は、例えばキャスティング法や押出成形法、射出成形法やロール成形法、流延成形法などの適宜な方式にて得ることができ、モノマー状態で展開しそれを加熱処理や紫外線等の放射線処理などにより重合してフィルム状に製膜する方式などにても行うことができる。
【0039】
微小領域の均等分布性に優れる散乱異方性フィルムを得る点などよりは、溶媒を介した形成材の混合液をキャスティング法や流延成形法等にて製膜する方式が好ましい。その場合、溶媒の種類や混合液の粘度、混合液展開層の乾燥速度などにより微小領域の大きさや分布性などを制御することができる。ちなみに微小領域の小面積化には混合液の低粘度化や混合液展開層の乾燥速度の急速化などが有利である。
【0040】
配向処理対象のフィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には配向処理性などの点より1μm〜3mm、就中5μm〜1mm、特に10〜500μmとされる。なおフィルムの形成に際しては、例えば分散剤や界面活性剤、紫外線吸収剤や色調調節剤、難燃剤や離型剤、酸化防止剤などの適宜な添加剤を配合することができる。
【0041】
配向処理は、例えば1軸や2軸、逐次2軸やZ軸等による延伸処理方式や圧延方式、ガラス転移温度又は液晶転移温度以上の温度で電場又は磁場を印加して急冷し配向を固定化する方式や製膜時に流動配向させる方式、等方性ポリマーの僅かな配向に基づいて液晶を自己配向させる方式などの、配向により屈折率を制御しうる適宜な方式の1種又は2種以上を用いて行うことができる。従って得られた散乱異方性フィルムは、延伸フィルムであってもよいし、非延伸フィルムであってもよい。なお延伸フィルムとする場合には、脆性の透光性樹脂も用いうるが、延び性に優れる透光性樹脂が特に好ましく用いうる。
【0042】
また微小領域が液晶ポリマーからなる場合には、例えばフィルム中に微小領域として分散分布する液晶ポリマーがネマチック相等の目的とする液晶相を呈する温度に加熱して溶融させ、それを配向規制力の作用下に配向させて急冷し、配向状態を固定化する方式などにても行うことができる。微小領域の配向状態は、可及的にモノドメイン状態にあることが光学特性のバラツキ防止などの点より好ましい。前記の配向規制力としては、例えばフィルムを適宜な倍率で延伸処理する方式による延伸力やフィルム形成時のシェアリング力、電界や磁界などの、液晶ポリマーを配向させうる適宜な規制力を適用でき、その1種又は2種以上の規制力を作用させて液晶ポリマーの配向処理を行うことができる。
【0043】
従って散乱異方性フィルムにおける微小領域以外の部分は、複屈折性を示すものであってもよいし、等方性のものであってもよい。散乱異方性フィルムの全体が複屈折性を示すものは、フィルム形成用の透光性樹脂に配向複屈折性のものを用いて上記した製膜過程における分子配向などにより得ることができ、必要に応じ例えば延伸処理等の公知の配向手段を加えて複屈折性を付与ないし制御することができる。また微小領域以外の部分が等方性の散乱異方性フィルムは、例えばフィルム形成用の透光性樹脂に等方性のものを用いて、そのフィルムを当該透光性樹脂のガラス転移温度以下の温度領域で延伸処理する方式などにより得ることができる。
【0044】
本発明において好ましく用いうる散乱異方性フィルムは、微小領域と透光性樹脂との面内光軸方向における屈折率差△n1、△n2を、直線偏光の最大透過率を示す軸方向に直交する方向において0.03〜0.5(△n1)とし、最大透過率の軸方向において0.03未満(△n2)としたものである。これにより△n1方向での散乱性に優れ、△n2方向での偏光状態の維持性及び直進透過性に優れるものとすることができて良好な散乱異方性をもたせることができる。
【0045】
直線偏光の散乱異方性の点より直線偏光の散乱性を示す△n1方向における好ましい屈折率差△n1は、0.035〜0.45、就中0.040〜0.40、特に0.05〜0.30である。その場合に後方散乱(拡散反射)を抑制して散乱光を前方に進行させる点より微小領域の体積占有率を30%以下、就中0.5〜28%、特に1〜25%とすることが好ましい。
【0046】
さらに微小領域の大きさ、特に散乱方向である△n1方向の長さも後方散乱に関係し、可視散乱光を前方に進行させる点よりは△n1方向における微小領域の長さを可視光の波長以上、就中0.05〜100μm、特に0.5〜50μmとすることが好ましい。また微小領域は、前記散乱効果等の均質性などの点より可及的に均等に分散分布していることが好ましい。なお微小領域は、通例ドメインの状態で散乱異方性フィルム中に存在するが、その△n2方向等の長さについては特に限定はない。
【0047】
光の利用効率や視認性等の点より好ましい散乱異方性フィルムは、△n1方向における直線偏光の拡散反射率が20%以下、就中10%以下、特に5%以下で、その△n1方向における直線偏光の全光線透過率が70%以上、就中80%以上、特に90%以上であり、直線偏光が散乱を受けにくい△n2方向における直線偏光の全光線透過率が80%以上、就中85%以上、特に90%以上のものである。
【0048】
また視野角の改善効果、特に下方向等の特定方向の視野角の改善効果の点より好ましい散乱異方性フィルムは、フィルム面の法線に対し30度傾斜した方向の斜視において、ヘイズ値が最大となる方位角におけるヘイズ値をHz(0)、その方位角より前記斜視角を維持したまま90度、180度又は270度回転した方位角におけるヘイズ値をそれぞれHz(90)、Hz(180)、Hz(270)としたとき、Hz(0)/Hz(180)>2、0.83<Hz(90)/Hz(270)<1.2、かつ0.67<Hz(90)/Hz(180)<1.5を満足するものである。
【0049】
なお前記において微小領域の各光軸方向と微小領域以外の部分との屈折率差は、フィルムを形成する透光性樹脂が光学的等方性のものである場合には、微小領域の各光軸方向の屈折率とフィルムの平均屈折率との差を意味し、フィルムを形成する透光性樹脂が光学的異方性のものである場合には、フィルムの主光軸方向と微小領域の主光軸方向とが通常は一致しているためそれぞれの軸方向における各屈折率の差を意味する。
【0050】
散乱異方性フィルムは、その単層体としても用いうるし、その2層以上を積層した重畳体としても用いうる。その重畳化は厚さ増加以上の相乗的な散乱効果を発揮させることができて有利である。重畳体は、△n1方向又は△n2方向等の任意な配置角度で当該フィルムを重畳したものであってよいが、散乱効果の拡大などの点よりは△n1方向が上下の層で平行関係となるように重畳したものが好ましい。
【0051】
散乱異方性フィルムの重畳数は、2層以上の適宜な数とすることができる。また重畳する当該フィルムは、△n1又は△n2等が同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。なお△n1方向等における上下の層での平行関係は、可及的に平行であることが好ましいが、作業誤差によるズレなどは許容される。△n1方向等にバラツキがある場合にはその平均方向に基づく。
【0052】
本発明による光学補償偏光板を形成する偏光板や1層又は2層以上の複屈折層、散乱異方性フィルムやその重畳体等の各層は、単に重ね置いた分離容易状態にあってもよいが、層間の屈折率差調節による反射の抑制や光学系のズレ防止、ゴミ等の異物の侵入防止などの点よりその一部、就中、全部が接着層を介して密着一体化されていることが好ましい。
【0053】
前記の密着一体化には、例えばホットメルト系や粘着系等の透明な接着剤などの適宜なものを用いることができ接着剤等の種類について特に限定はない。反射損を抑制する点よりは被着体との屈折率差が可及的に小さい接着層が好ましく、偏光板等を形成するポリマーにて接着することもできる。また構成部材の光学特性の変化防止等の点よりは、接着処理時の硬化や乾燥の際に高温のプロセスを要しないものが好ましく、長時間の硬化処理や乾燥時間を要しないものが望ましい。斯かる点よりは粘着層が好ましく用いうる。
【0054】
粘着層の形成には、例えばアクリル系重合体やシリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリエーテルや合成ゴムなどの適宜なポリマーを用いてなる透明粘着剤を用いることができる。就中、光学的透明性や粘着特性、耐候性などの点よりアクリル系粘着剤が好ましい。特にメチル基やエチル基やブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の改良成分からなるアクリル系モノマーを、ガラス転移温度が0℃以下となる組合せにて共重合してなる、重量平均分子量が10万以上のアクリル系重合体をベースポリマーとするアクリル系粘着剤などが好ましく用いられる。
【0055】
粘着層の付設は、例えば適宜な溶媒に粘着剤成分を溶解又は分散させて粘着剤液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板等の被着体上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを被着体上に移着する方式などの適宜な方式で行うことができる。設ける粘着層は異なる組成又は種類等のものの重畳層であってもよい。
【0056】
また粘着層は、液晶セル等への接着を目的に光学補償偏光板外面の片面又は両面に必要に応じて設けることもできる。粘着層が表面に露出する場合には、それを実用に供するまでの間、セパレータなどを仮着して粘着層表面の汚染等を防止することが好ましい。粘着層等の接着層の厚さは、接着力等に応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μm、就中5〜100μmとされる。
【0057】
光学補償偏光板の形成に際し散乱異方性フィルムは、適宜な位置に配置することができる。ちなみに散乱異方性フィルムを偏光板と複屈折層の間に配置した場合、外交反射を半分以下に抑制できて画面の白呆けを抑制することもできる。また補償効果等の点よりは必要に応じ接着層を介して図1、2の例の如く、偏光板11に隣接して又は複屈折層13に隣接して設けることが好ましい。従ってその場合には、偏光板11又は複屈折層12、13が中間層として位置する形態となる。なお光学補償偏光板の形成に際しては液晶表示装置の形成に用いられることのあるその他の光学素子を適宜な位置に必要に応じて配置することができる。
【0058】
本発明による光学補償偏光板は、液晶、特にTN液晶による複屈折に対する補償を兼ねる偏光板などとして透過型の液晶表示装置の形成に好ましく用いうる。液晶表示装置は一般に、偏光板や補償板や液晶セル、必要に応じてのバックライトや反射板等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては上記した光学補償偏光板を用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じて形成することができる。
【0059】
従って本発明による光学補償偏光板を用いることで、それを配置した側における偏光板と補償板を省略することができる。また光学補償偏光板は、その散乱異方性フィルムによる散乱ないし拡散の強い方位角が補償効果に不足する方向と対応するように配置することが視野角の改善の点より有利である。透過型の液晶表示装置を形成する場合、光学補償偏光板は液晶セルの片側又は両側に配置しうるが、一般には補償効果等の点より図1、2の如く透過型の液晶セル2の視認側に設けられる。
【0060】
前記の場合、光学補償偏光板は補償効果等の点より通例、その複屈折層が液晶セルと偏光板の間に位置するように配置される。よって散乱異方性フィルムは、図1の如く複屈折層13と液晶セル2の間に位置してもよいし、図2の如く偏光板11の外側に位置してもよい。なお透過型の液晶セルには、図例の如くガラス板等からなる透明セル基板21、23の間に各種の液晶層22を狭持してシール剤等を介し封入してなる適宜なものを用いうる。セル内には透明電極や配向膜を設けることが一般的であり、カラーフィルター層を設けてカラー表示できるようにしたものなどであってもよい。
【0061】
また透過型の液晶表示装置では通例、図例の如く液晶セル2の両側に偏光板11、33を配置してなる形態の液晶表示パネルをバックライト上に配置したものとして形成されるが、そのバックライトにはサイドライト型導光板等の適宜な照明光源を用いることができ、プリズムシート等の光路制御板を設けたものなどであってもよい。なお図例の如く液晶セルのバックライト側に光学補償偏光板を用いない場合、その偏光板33と液晶セルの間には必要に応じ複屈折層からなる1層又は2層以上の補償板31、32を配置することもできる。
【0062】
【実施例】
例1
ノートPC用のNWモードによる透過型のTN液晶セルの両側に、WVフィルム(富士写真フイルム社製)を介し偏光板(日東電工社製、SEG1425DU)をO−モードとなるようにアクリル系粘着層を介し接着積層して透過型液晶表示パネルを形成した。
【0063】
例2
液晶セル(2)と各WVフィルム(12、32)の間にアクリル系粘着層を介し二軸延伸フィルム(13、31)をその遅相軸と偏光板(11、33)の吸収軸が直交するように接着介在させたほかは例1に準じて透過型液晶表示パネルを形成した。前記の二軸延伸フィルムは、厚さ100μmのノルボルネン系樹脂フィルム(JSR社製、アートン)をテンター延伸機にて180℃で1.05倍に延伸処理したものであり、nx>ny>nzの屈折率特性を有し波長590nmの単色光による(nx−ny)・dが30nm、(nx−nz)・dが40nmのものである。なお屈折率等は、自動複屈折計(王子計測機器社製、KOBRA−21ADH)にて測定した。
【0064】
例3
視認側の偏光板(11)の上にルミスティ(14:住友化学社製)をその散乱の最強となる方位角が液晶セルの下方向となるようにアクリル系粘着層を介し接着積層したほかは例2に準じて透過型液晶表示パネル(図2)を得た。従って液晶セルの視認側に本発明による光学補償偏光板(1)が形成されている。
【0065】
評価試験
例1〜3で得た透過型液晶表示パネルをサイドライト型導光板からなる面光源の上に配置して液晶表示装置を形成し、コントラスト測定器(ELDIM社製、EZContrast)にてその表示コントラストの視野角特性を調べ、その結果を等コントラスト曲線にて図3、図4に示した。また上下方向で視角を変えた場合の各階調における輝度変化を調べ、その結果を図5、図6に示した。図5、6においてL1〜8が黒白とその間の濃淡のグレイ状態による各階調状態を意味し、L1が黒表示状態、L8が白表示状態、L2〜7が黒白間をほぼ等分した濃淡のグレイ表示状態である。
【0066】
さらに正面方向のコントラスト、上下左右方向のコントラスト10基準の視野角特性、及び下方向における階調反転角を調べ、次表に示した。

Figure 0004462522
【0067】
以上の結果より、実施例である例3では例1、2と比べ正面方向のコントラストが若干低下するものの下方向の階調反転角が大幅に改善されていること、及び特開平10−10513号公報の実施例による正面方向のコントラスト(161.6)に比べて正面方向のコントラストが大幅に改善されていることがわかり、総合的に例3では輝度やコントラスト等に優れて良視認の広い視野角の得られていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置例の断面図
【図2】他の液晶表示装置例の断面図
【図3】例1、2の等コントラスト曲線
【図4】例3の等コントラスト曲線
【図5】例1、2の輝度の視野角特性
【図6】例3の輝度の視野角特性
【符号の説明】
1:光学補償偏光板
11:偏光板 12,13:複屈折層 14:散乱異方性フィルム
2:液晶セル
21,23:透明セル基板 22:液晶層
3:光学素子
31,32:複屈折層 33:偏光板[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical compensation polarizing plate capable of forming a transmissive liquid crystal display device having high viewing angle and contrast by highly compensating birefringence due to TN liquid crystal.
[0002]
[Prior art]
As transmissive liquid crystal display devices using TN liquid crystal and the like are widely used in displays such as OA equipment, in-vehicle TVs, navigation, video cameras, etc. There is a need to improve the narrowness of the viewing angle for good viewing due to changes in color tone in the direction, reversal of gradation display (gradation reversal), black float that makes the black display whitish, and contrast reduction.
[0003]
Conventionally, as the above improvement measures, a method using an optical anisotropic element (JP-A-7-120619, JP-A-7-159614) or a method using a light diffusing plate (JP-A-6-82766). In Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-10513, a method using a retardation plate and an omnidirectional light diffusion layer in combination has been proposed. However, there is a problem that the contrast in the front (normal) direction is lowered, and the overall luminance and the image sharpness are also lowered, so that the display quality is generally lowered.
[0004]
[Technical Problem of the Invention]
The present invention has less deterioration of the contrast in the front direction and lowering of the overall brightness and image sharpness, a wide viewing angle that does not change color tone and gradation, and has excellent contrast, resulting in an overall display quality. The purpose is to develop an optical compensation polarizing plate that can form an excellent transmission type liquid crystal display device.
[0005]
[Means for solving problems]
The present invention An optical compensation polarizing plate used on the viewing side of a TN liquid crystal cell, A polarizing plate and one or more birefringent layers, The azimuth angle that gives the strongest scattering is the downward direction of the TN liquid crystal cell. Scattering anisotropic film with different diffusion angles depending on azimuth In the order of scattering anisotropic film / polarizing plate / birefringent layer An optical compensation polarizing plate comprising at least a laminate, and a liquid crystal display device comprising the optical compensation polarizing plate on one side or both sides of a transmissive liquid crystal cell.
[0006]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to reduce coloration due to the birefringent layer by advanced compensation of the phase difference due to birefringence of the liquid crystal by the birefringent layer and preferential diffusion of light in a specific direction by the scattering anisotropic film, and display quality. It is possible to obtain an optical compensation polarizing plate that can supply excellent display light with a wide viewing angle and good azimuthal angle uniformity. Moreover, when a scattering anisotropic film is arrange | positioned between a polarizing plate and a birefringent layer, a diplomatic reflection can be suppressed to half or less, and the whitening of a screen can also be suppressed. As a result, using such an optical compensation polarizing plate, the transmissive liquid crystal is excellent in contrast, brightness and image clarity in the front direction and in the perspective direction, and has a wide viewing angle that does not cause color change and gradation inversion and excellent display quality. A display device can be formed.
[0007]
Incidentally, in the transmissive liquid crystal display device composed of the TN liquid crystal cell of the NW mode in the above, the improvement effect in the downward direction is poor due to the lack of the azimuth angle of the compensation effect. Viewing angle tends to be narrow. In that case, if light is diffused by the omnidirectional light diffusion layer as in the prior art described above, the illumination light from the backlight is expanded, the overall luminance is lowered, and the contrast in the front direction is lowered.
[0008]
However, as described above, the light diffusion in the downward direction is preferentially generated through the scattering anisotropic film according to the present invention, and the light diffusion is less likely to occur in the front direction, thereby suppressing the black floating in the perspective and improving the contrast. In addition, the angle at which gradation is not inverted in a direction that tends to cause insufficient compensation such as in the downward direction can be expanded, and overall luminance reduction and contrast reduction in the front direction can be suppressed, and the viewing angle in the downward direction can be improved. .
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The optical compensation polarizing plate according to the present invention comprises a laminate comprising at least a polarizing plate, one or more birefringent layers, and a scattering anisotropic film having a diffusion angle different depending on the azimuth angle. Examples thereof are shown in FIGS. 1 is an optical compensation polarizing plate, 11 is a polarizing plate, 12 and 13 are birefringent layers, and 14 is a scattering anisotropic film. The figure shows a transmissive liquid crystal display panel for forming a liquid crystal display device, wherein 2 is a transmissive liquid crystal cell in which a liquid crystal layer 22 is sandwiched between transparent cell substrates 21 and 23, 3 is This is an optical element on the backlight side composed of birefringent layers 31 and 32 and a polarizing plate 33. Accordingly, in the illustrated example, the optical compensation polarizing plate 1 is arranged on the viewing side.
[0010]
As the polarizing plate for the purpose of visualizing the display light through the liquid crystal cell, an appropriate one can be used, and the type thereof is not particularly limited. In particular, an absorptive polarizing plate that transmits linearly polarized light having a predetermined vibration surface and absorbs other light can be used more preferably because of its high degree of polarization. Incidentally, as an example, a dichroic substance such as iodine and / or a dichroic dye is added to a hydrophilic polymer film such as polyvinyl alcohol, partially formalized polyvinyl alcohol, or partially saponified ethylene / vinyl acetate copolymer. Examples thereof include a polarizing film that has been adsorbed and stretched, a polarizing film having a polyene orientation, and a film coated with a lyotropic liquid crystal.
[0011]
The polarizing plate may be one in which a transparent protective layer is provided on one side or both sides of the polarizing film. The transparent protective layer is provided for various purposes such as reinforcing the polarizing film, improving heat resistance and moisture resistance, and can be formed as a transparent polymer coating layer, a film laminate layer, or the like. As the transparent polymer for forming the transparent protective layer, an appropriate one according to the prior art such as triacetyl cellulose can be used. The transparent protective layer can also serve as a film as a birefringent layer or a scattering anisotropic film for forming the optical compensation polarizing plate. This is advantageous in reducing the thickness of the optical compensation polarizing plate and improving the assembly efficiency of the liquid crystal display device.
[0012]
When the polarizing plate 11 is provided on the surface of the liquid crystal display device as in the example of FIG. 1, the polarizing plate is provided with an antireflection layer or an antiglare treatment layer for the purpose of preventing surface reflection, if necessary, on the outer surface thereof. A plate can also be used. The antireflection layer can be suitably formed, for example, as a light interference film such as a fluorine polymer coat layer or a multilayer metal vapor deposition film. The antiglare layer is also formed by an appropriate method that diffuses the surface reflected light by providing a fine uneven structure on the surface with an appropriate method such as a polymer coating layer containing fine particles, embossing, sandblasting, etching, etc. It may have been.
[0013]
Examples of the fine particles include inorganic fine particles having an average particle size of 0.5 to 20 μm, such as silica, calcium oxide, alumina, titania, zirconia, tin oxide, indium oxide, cadmium oxide, and antimony oxide. Alternatively, one or two or more suitable ones such as crosslinked or uncrosslinked organic fine particles made of a suitable polymer such as polymethyl methacrylate and polyureta can be used.
[0014]
The birefringent layer is intended to improve the viewing angle by compensating for the phase difference due to the birefringence of the liquid crystal cell. Therefore, it is possible to use a birefringent layer having appropriate characteristics according to the phase difference to be compensated. A birefringent layer that can be preferably used from the viewpoint of the compensation effect is that when the in-plane refractive index is nx, ny, and the refractive index in the thickness direction is nz (hereinafter the same), nx> ny ≧ nz, nx = ny> nz Nx ≧ nz> ny or nz> nx ≧ ny. Moreover, the birefringent layer which provided the birefringent coating layer in the stretched film or an isotropic film which does not produce a phase difference, or has a small phase difference can also be used preferably. A birefringent layer in which an isotropic film is provided with a coating layer having a discotic or nematic liquid crystal spray structure is a WV film (trade name, manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) or an NH film (trade name, Nippon Petrochemical). Is commercially available.
[0015]
The birefringent layer that can be particularly preferably used in the above is nx> ny ≧ nz, (nx−ny) · d <100 nm, and (nx−nz) · d when the film thickness is d (hereinafter the same). <A stretched film satisfying 100 nm. Further, a coating layer having a splay structure with a discotic or nematic liquid crystal on a film satisfying (nx−ny) · d <100 nm and (nx−nz) · d <100 nm while satisfying nx ≧ ny> nz. A birefringent layer provided with can also be particularly preferably used.
[0016]
The birefringent layer can incorporate one layer or two or more layers in the optical compensation polarizing plate. Accordingly, one or more of the birefringent layers that can be preferably used can be used. In general, a new phase difference characteristic can be imparted by combining two or more birefringent layers, the difference in birefringence characteristic due to the difference in phase difference due to the birefringence of the liquid crystal or the alignment state of the liquid crystal, and the position depending on the viewing angle. Compensation accuracy with respect to a phase difference change or the like can be increased. By the way, other refractive index characteristics or phase difference characteristics when the compensation effect is insufficient, such as when contrast is greatly reduced at large perspective angles, when coloring occurs in white display, or when discoloration occurs in black display and black floats, etc. In some cases, the viewing angle characteristics due to such a problem can be improved by adding a birefringent layer indicating the above.
[0017]
As a film such as a stretched film showing the above-mentioned refractive index characteristics as the birefringent layer, a film made of an appropriate transparent polymer can be used, and there is no particular limitation. Incidentally, examples of the transparent polymer include polycarbonate, polyarylate, polyethylene terephthalate, polyester such as polyethylene terephthalate, polysulfone, olefin polymer such as polypropylene, norbornene polymer, acrylic polymer, styrene polymer, and triacetyl cellulose. Cellulosic polymers, polymers obtained by mixing two or more of these polymers, and the like can be mentioned. .
[0018]
A stretched film can be formed by stretching a film made of various polymers in an appropriate manner such as uniaxial or biaxial and orienting the molecules, and has excellent light transmittance and is free of uneven alignment and retardation. A small amount can be preferably used. The refractive index characteristic of the stretched film can be controlled by changing the polymer species forming the film, changing the stretching conditions, or the like.
[0019]
Incidentally, the refractive index characteristic of nx> ny = nz can be efficiently imparted by a uniaxial stretching process or the like, and the refractive index characteristic of nx>ny> nz can be efficiently imparted by a biaxial stretching process or the like. In addition, the refractive index in the thickness direction can be controlled by, for example, a method in which a heat-shrinkable film is adhered to the film and the shrinkage force of the heat-shrinkable film is applied to the film to be treated and subjected to a stretching treatment under heat treatment. it can.
[0020]
On the other hand, the formation of a birefringent layer in which a birefringent coating layer is provided on the above-described stretched film or isotropic film is, for example, a method of applying a liquid crystal polymer solution on one or both sides of the stretched film or the like. It can be carried out by a method of impregnation or a method of coating or impregnating a polymerizable liquid crystal monomer and polymerizing it with heat or ultraviolet rays. When the optical properties such as refractive index may change due to swelling, heating, etc., as in a stretched film, the stretched film can be transferred and bonded using a coating film formed on a separate film via an adhesive layer. It is also possible to provide a birefringent coating layer on the surface.
[0021]
As said liquid crystal polymer and liquid crystal monomer, 1 type (s) or 2 or more types of appropriate things, such as a discotic type, a nematic type, a cholesteric type, a smectic type, etc. can be used, for example. For the alignment treatment of the liquid crystal layer composed of the coating layer, an appropriate method according to the prior art, such as a method of applying an electric field or a magnetic field, a method of performing through an alignment film, or the like, can be adopted as necessary.
[0022]
In the case where a birefringent coating layer is provided on a film satisfying (nx-ny) · d <100 nm and (nx-nz) · d <100 nm when nx ≧ ny> nz, a discotic system or a nematic It is particularly preferable to provide a coating layer having a splay structure with liquid crystal. Such a birefringent layer has an effect of widening the viewing angle by highly compensating for TN liquid crystal due to the refractive index / phase difference characteristics of the liquid crystal layer and film having a splay structure in which the optical axis is inclined with respect to the normal direction of the layer plane. Are better.
[0023]
When two or more birefringent layers are incorporated in the optical compensation polarizing plate, the birefringent layers may be in a state where another optical layer is interposed between them, but in general, in terms of stability of the compensation effect, etc. As shown in the figure, it is arranged at an adjacent position via an adhesive layer as necessary. Arrangement angles of those slow axes or fast axes in two or more birefringent layers are arbitrary. When using a birefringent layer having a splay structure, the tilt direction of the optical axis and the in-plane maximum refractive index direction in the entire birefringent layer are as orthogonal as possible (90 degrees) in terms of compensation effect. Is preferred.
[0024]
In addition, the arrangement relationship between the fast axis of the birefringent layer and the transmission axis of the polarizing plate in the optical compensation polarizing plate is not particularly limited and can be appropriately determined. In general, the in-plane maximum refractive index direction in which the transmission axis of the polarizing plate and the birefringent layer are combined is arranged in a parallel relationship or an orthogonal relationship, so that the viewing angle changes without affecting the characteristics in the front direction. This is preferable from the viewpoint of controlling the characteristics to increase the viewing angle.
[0025]
Note that the thickness of the birefringent layer can be determined as appropriate according to the target retardation characteristics and the like. In general, in the case of a film or a stretched film, the thickness is 1 to 500 μm, especially 3 to 350 μm, especially 5 to 250 μm, and in the case of a coating film, the thickness is 100 μm or less, especially 20 μm or less, especially 0.1 to 10 μm. However, it is not limited to this.
[0026]
The scattering anisotropic film used for forming the optical compensation polarizing plate has a diffusion angle different depending on the azimuth angle. By using this, the black floating in the perspective can be suppressed and the contrast can be improved. The angle at which gradation inversion does not occur in a direction that tends to cause insufficient compensation of the direction or the like can be expanded. Moreover, coloring based on a birefringent layer can also be reduced. The scattering anisotropic film can be obtained, for example, as a speckle gram composed of a film on which rusty (trade name, manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) or speckle is recorded, and also contains a transparent region containing minute regions having different birefringence characteristics. It can be obtained as a film made of a light-sensitive resin.
[0027]
The formation of the scattering anisotropic film made of the above-described translucent resin containing a minute region dispersion is, for example, a combination of one or more of the translucent resins and the translucent resin for forming the micro region. A film in which one or two or more suitable materials having excellent refraction characteristics, such as polymers and liquid crystals, are mixed and dispersed in a translucent resin in a minute region After forming the film, it may be carried out by a method of forming a region having different birefringence by an appropriate orientation process such as a stretching process if necessary.
[0028]
As said translucent resin, a suitably transparent thing can be used and there is no limitation in particular. Examples include polyester resins, styrene resins such as polystyrene and acrylonitrile / styrene copolymers (AS polymers), olefins such as polyethylene and polypropylene, ethylene / propylene copolymers, and polyolefins having a cyclo or norbornene structure. Resin, carbonate resin, acrylic resin, vinyl chloride resin, cellulose resin, amide resin, imide resin, sulfone resin, polyethersulfone resin, polyetheretherketone resin, polyphenylene sulfide resin, Vinyl alcohol resin, vinylidene chloride resin, vinyl butyral resin, arylate resin, polyoxymethylene resin, silicone resin, urethane resin, blends thereof, phenolic Lamin, acrylic or urethane-based, urethane acrylate-based or epoxy-based or silicone-based thermosetting or UV-curable polymers, and the like.
[0029]
Therefore, the translucent resin may be one that hardly causes orientation birefringence due to molding distortion or the like (isotropic polymer) or one that is likely to occur (anisotropic polymer). Resins excellent in transparency in the visible light region can be preferably used. Resins that can be preferably used from the viewpoint of heat resistance are those having a weighted deflection temperature of 80 ° C. or higher and a glass transition temperature of 110 ° C. or higher, especially 115 ° C. or higher, particularly 120 ° C. or higher. The weighted deflection temperature is 18.5 kgf / cm according to JIS K 7207. 2 The heat transfer medium was heated at 2 ° C./min while applying a bending stress of 10 mm to the test piece in the heating bath, and the temperature of the heat transfer medium when the deflection of the test piece reached 0.32 mm was obtained. Defined.
[0030]
As a material for forming a microscopic region, for example, a combination of a polymer and a liquid crystal, a combination of an isotropic polymer and an anisotropic polymer, a combination of an anisotropic polymer, and a combination of a translucent resin. Appropriate materials such as polymers and liquid crystals that form regions having different birefringence characteristics can be used. From the viewpoint of dispersion distribution in a minute region, it is preferable to use a combination for phase separation, and the dispersion distribution can be controlled by the compatibility of the materials to be combined. The phase separation can be performed by an appropriate method such as a method in which an incompatible material is made into a solution with a solvent, or a method in which an incompatible material is mixed under heating and melting.
[0031]
When the orientation treatment is carried out by the stretching method in the above combination, the combination of the anisotropic polymers at the arbitrary stretching temperature and stretch ratio in the combination of the polymers and liquid crystals and the combination of the isotropic polymer and the anisotropic polymer. Then, the target scattering anisotropic film can be formed by appropriately controlling the stretching conditions. In addition, although anisotropic polymers are classified as positive or negative based on the characteristics of refractive index change in the stretching direction, any positive and negative anisotropic polymers can be used in the present invention. Any combination can be used.
[0032]
Examples of the polymers include the above-described translucent resins. On the other hand, examples of liquid crystals include low-pressure liquid crystals that exhibit a nematic or smectic phase at room temperature or high temperatures such as cyanobiphenyl, cyanophenylcyclohexane, cyanophenyl ester, benzoic acid phenyl ester, phenylpyrimidine, and mixtures thereof. Examples thereof include molecular liquid crystals, crosslinkable liquid crystal monomers, and liquid crystal polymers exhibiting a nematic phase or a smectic phase at room temperature or high temperature. The crosslinkable liquid crystal monomer is usually subjected to an alignment treatment, and then subjected to a crosslinking treatment by an appropriate method using heat, light, or the like to obtain a polymer.
[0033]
From the viewpoint of obtaining a scattering anisotropic film excellent in heat resistance and durability, polymers having a glass transition temperature of 50 ° C. or higher, especially 80 ° C. or higher, particularly 120 ° C. or higher, crosslinkable liquid crystal monomers or liquid crystal polymers are used. It can be preferably used. As the liquid crystal polymer, appropriate ones such as a main chain type and a side chain type can be used, and the type thereof is not particularly limited. The liquid crystal polymer that can be preferably used from the viewpoints of the micro-region formation and thermal stability excellent in the uniformity of the particle size distribution, the moldability to a film and the ease of alignment treatment, and the like. In particular, those of 15 to 5000.
[0034]
The formation of the scattering anisotropic film using the liquid crystal polymer is performed by, for example, mixing one or two or more kinds of translucent resins with one or more kinds of liquid crystal polymers for forming a microscopic region. It can be carried out by a method of forming a film containing a polymer dispersed in a minute region and performing orientation treatment by an appropriate method to form a region having different birefringence. In that case, a liquid crystal exhibiting a nematic liquid crystal phase in a temperature range where the glass transition temperature is 50 ° C. or higher and lower than the glass transition temperature of the combined translucent resin, from the viewpoint of controllability of scattering anisotropy by alignment treatment. Thermoplastic resin can be preferably used.
[0035]
As the liquid crystalline thermoplastic resin, one or two or more kinds of appropriate liquid crystal polymers of main chain type or side chain type can be used, and there is no particular limitation. By the way, examples of side chain type liquid crystal polymers include polyacrylates, polymethacrylates, poly-α-haloacrylates, poly-α-cyanoacrylates, polyacrylamides as skeleton groups forming the main chain of the liquid crystal polymer. Liquid crystal with an appropriate linking chain such as linear, branched or cyclic, consisting of polyacrylonitriles, polymethacrylonitriles, polyamides, polyesters, polyurethanes, polyethers, polyimides, polysiloxanes, etc. And the like having a side chain that imparts.
[0036]
Examples of the side chain include an ethylene group, a propylene group, a butylene group, a pentylene group, a hexylene group, an octylene group, a decylene group, an undecylene group, a dodecylene group, an octadecylene group, an ethoxyethylene group, and a methoxybutylene group. Examples thereof include a nematic liquid crystal having a mesogenic group imparting a known liquid crystal orientation through a branched spacer group or an ether bond group (—O—) thereof. The terminal group of the side chain is, for example, a cyano group, an alkyl group, an alkenyl group, an alkoxy group, an oxaalkyl group, a haloalkyl group in which one or more of hydrogen is substituted with fluorine or chlorine, a haloalkoxy group, a haloalkenyl group, etc. It may be appropriate.
[0037]
The formation of a scattering anisotropic film using a nematic alignment liquid crystal polymer is, for example, a translucent resin for forming a film and a nematic liquid crystal phase in a temperature range lower than the glass transition temperature of the translucent resin. A liquid crystal polymer having a glass transition temperature of 50 ° C. or higher, especially 60 ° C. or higher, particularly 70 ° C. or higher, is mixed to form a film containing the liquid crystal polymer dispersed in a minute region, and then the minute region is formed. The liquid crystal polymer can be heat-treated and aligned in a nematic liquid crystal phase, and the alignment state can be cooled and fixed.
[0038]
Formation of the film containing the above-mentioned minute regions dispersedly, that is, the film to be oriented can be obtained by an appropriate method such as a casting method, an extrusion molding method, an injection molding method, a roll molding method, or a casting method. It can also be carried out by a method of developing in a monomer state and polymerizing it by heat treatment or radiation treatment such as ultraviolet rays to form a film.
[0039]
From the viewpoint of obtaining a scattering anisotropic film excellent in uniform distribution of minute regions, a method of forming a film of a mixture of a forming material through a solvent by a casting method, a casting method, or the like is preferable. In that case, the size and distribution of the microregion can be controlled by the type of solvent, the viscosity of the liquid mixture, the drying speed of the liquid mixture spreading layer, and the like. Incidentally, to reduce the area of the minute region, it is advantageous to reduce the viscosity of the mixed liquid or to accelerate the drying speed of the mixed liquid spreading layer.
[0040]
The thickness of the film to be aligned can be determined as appropriate, but is generally from 1 μm to 3 mm, especially from 5 μm to 1 mm, especially from 10 to 500 μm from the viewpoint of alignment processability. In forming the film, for example, suitable additives such as a dispersant, a surfactant, an ultraviolet absorber, a color tone modifier, a flame retardant, a release agent, and an antioxidant can be blended.
[0041]
The orientation treatment is, for example, uniaxial or biaxial, sequential biaxial or Z-axial stretching treatment method or rolling method, and rapidly cooled by applying an electric field or magnetic field at a temperature higher than the glass transition temperature or liquid crystal transition temperature to fix the orientation. One type or two or more types of appropriate methods capable of controlling the refractive index by orientation, such as a method of performing liquid orientation during film formation, a method of self-aligning liquid crystals based on a slight orientation of an isotropic polymer Can be used. Therefore, the obtained scattering anisotropic film may be a stretched film or a non-stretched film. In addition, when setting it as a stretched film, although a brittle translucent resin can also be used, the translucent resin excellent in ductility can be used especially preferable.
[0042]
In addition, when the microregion is composed of a liquid crystal polymer, for example, the liquid crystal polymer dispersed and distributed as the microregion in the film is melted by heating to a temperature at which the target liquid crystal phase such as a nematic phase is exhibited, and the action of the alignment regulating force It can also be performed by a method of aligning the substrate downward and quenching to fix the alignment state. The orientation state of the minute region is preferably in a monodomain state as much as possible from the viewpoint of preventing variation in optical characteristics. As the alignment regulating force, for example, an appropriate regulating force capable of orienting a liquid crystal polymer, such as a stretching force by a method of stretching a film at an appropriate magnification, a sharing force at the time of film formation, an electric field or a magnetic field can be applied. The alignment treatment of the liquid crystal polymer can be performed by applying one or two or more kinds of regulating forces.
[0043]
Therefore, the part other than the minute region in the scattering anisotropic film may be birefringent or isotropic. A film showing birefringence as a whole of the scattering anisotropic film can be obtained by molecular orientation in the above-described film forming process using a translucent resin for film formation and having orientation birefringence, and is necessary. Accordingly, for example, known orientation means such as stretching treatment can be added to impart or control birefringence. Further, the scattering anisotropic film having an isotropic portion other than the minute region is, for example, an isotropic film-forming translucent resin, and the film is not higher than the glass transition temperature of the translucent resin. It can obtain by the method of extending | stretching in the temperature range.
[0044]
The scattering anisotropic film that can be preferably used in the present invention is such that the refractive index differences Δn1 and Δn2 in the in-plane optical axis direction between the minute region and the translucent resin are orthogonal to the axial direction indicating the maximum transmittance of linearly polarized light. 0.03 to 0.5 (Δn1) in the direction in which the light is transmitted and less than 0.03 (Δn2) in the axial direction of the maximum transmittance. As a result, the scattering property in the Δn1 direction is excellent, the polarization state maintaining property in the Δn2 direction and the straight transmission property are excellent, and good scattering anisotropy can be provided.
[0045]
The preferred refractive index difference Δn1 in the Δn1 direction showing the scattering property of linearly polarized light from the viewpoint of scattering anisotropy of linearly polarized light is 0.035 to 0.45, in particular 0.040 to 0.40, especially 0.8. 05 to 0.30. In that case, the volume occupancy of the micro area should be 30% or less, especially 0.5 to 28%, especially 1 to 25% from the point of suppressing the back scattering (diffuse reflection) and allowing the scattered light to travel forward. Is preferred.
[0046]
Furthermore, the size of the minute region, particularly the length in the Δn1 direction, which is the scattering direction, is also related to the backscattering, and the length of the minute region in the Δn1 direction is longer than the wavelength of visible light than the point where the visible scattered light travels forward. In particular, 0.05 to 100 μm, particularly 0.5 to 50 μm is preferable. Further, it is preferable that the minute regions are distributed and distributed as evenly as possible from the viewpoint of homogeneity such as the scattering effect. In addition, although a micro area | region exists in a scattering anisotropic film in the state of a domain normally, there is no limitation in particular about the length of (DELTA) n2 direction.
[0047]
A scattering anisotropic film that is preferable from the viewpoints of light utilization efficiency, visibility, and the like has a diffuse reflectance of linearly polarized light in the Δn1 direction of 20% or less, especially 10% or less, particularly 5% or less, and its Δn1 direction. The total light transmittance of linearly polarized light is 70% or more, especially 80% or more, particularly 90% or more, and the linearly polarized light is less susceptible to scattering. The total light transmittance of linearly polarized light in the n2 direction is 80% or more. 85% or more, especially 90% or more.
[0048]
Further, the scattering anisotropy film preferred from the viewpoint of the effect of improving the viewing angle, particularly the effect of improving the viewing angle in a specific direction such as the downward direction, has a haze value in a perspective direction inclined by 30 degrees with respect to the normal of the film surface. The haze value at the maximum azimuth angle is Hz (0), and the haze values at the azimuth angle rotated by 90 °, 180 °, or 270 ° while maintaining the perspective angle from the azimuth angle are Hz (90) and Hz (180), respectively. ), Hz (270), Hz (0) / Hz (180)> 2, 0.83 <Hz (90) / Hz (270) <1.2, and 0.67 <Hz (90) / Hz (180) <1.5 is satisfied.
[0049]
In the above description, the difference in refractive index between the direction of each optical axis of the minute region and the portion other than the minute region indicates that the light of the minute region is different when the translucent resin forming the film is optically isotropic. This means the difference between the refractive index in the axial direction and the average refractive index of the film, and when the translucent resin forming the film is of optical anisotropy, Since the main optical axis direction usually coincides with each other, it means a difference in refractive index in each axial direction.
[0050]
The scattering anisotropic film can be used as a single layer body or a superposed body in which two or more layers are laminated. The superposition is advantageous because it can exhibit a synergistic scattering effect that is greater than the increase in thickness. The superimposed body may be a film in which the film is superimposed at an arbitrary arrangement angle such as the Δn1 direction or the Δn2 direction, but the Δn1 direction is in a parallel relationship between the upper and lower layers from the viewpoint of the expansion of the scattering effect. The superposed ones are preferable.
[0051]
The number of superimposed scattering anisotropic films can be an appropriate number of two or more layers. Further, the films to be superimposed may be the same or different from each other in Δn1 or Δn2. Note that the parallel relationship between the upper and lower layers in the Δn1 direction and the like is preferably as parallel as possible, but deviation due to work errors is allowed. If there is variation in the Δn1 direction or the like, it is based on the average direction.
[0052]
Each layer such as a polarizing plate, one or two or more birefringent layers, a scattering anisotropic film, or a superposed body thereof forming the optical compensation polarizing plate according to the present invention may be simply placed in an easily separated state. However, some, especially, all of them are closely integrated with each other through an adhesive layer from the viewpoints of suppressing reflection by adjusting the refractive index difference between layers, preventing optical system deviation, and preventing foreign matter such as dust from entering. It is preferable.
[0053]
For the above-mentioned close integration, for example, a suitable adhesive such as a transparent adhesive such as a hot melt type or an adhesive type can be used, and the type of the adhesive is not particularly limited. An adhesive layer having a refractive index difference as small as possible with respect to the adherend is preferable from the viewpoint of suppressing reflection loss, and can be bonded with a polymer forming a polarizing plate or the like. Further, from the viewpoint of preventing changes in optical characteristics of the constituent members, those that do not require a high-temperature process during curing and drying during the adhesion process are preferable, and those that do not require a long curing process or drying time are desirable. An adhesive layer can be preferably used from such a point.
[0054]
For the formation of the pressure-sensitive adhesive layer, for example, a transparent pressure-sensitive adhesive using an appropriate polymer such as an acrylic polymer, a silicone-based polymer, polyester, polyurethane, polyether, or synthetic rubber can be used. In particular, acrylic pressure-sensitive adhesives are preferred from the viewpoints of optical transparency, pressure-sensitive adhesive properties, weather resistance, and the like. In particular, it comprises an alkyl ester of (meth) acrylic acid having an alkyl group having 20 or less carbon atoms such as a methyl group, an ethyl group, or a butyl group, and an improved component such as (meth) acrylic acid or hydroxyethyl (meth) acrylate. An acrylic pressure-sensitive adhesive having a base polymer of an acrylic polymer having a weight average molecular weight of 100,000 or more, which is obtained by copolymerizing acrylic monomers in a combination having a glass transition temperature of 0 ° C. or less, is preferably used.
[0055]
For example, the pressure-sensitive adhesive layer is prepared by dissolving or dispersing the pressure-sensitive adhesive component in a suitable solvent to prepare a pressure-sensitive adhesive liquid, and then applying the adherend to a polarizing plate or the like by an appropriate development method such as a casting method or a coating method. It can be carried out by an appropriate method such as a method of directly attaching on the surface or a method of forming an adhesive layer on a separator according to the above and transferring it onto an adherend. The pressure-sensitive adhesive layer to be provided may be a superimposed layer of different compositions or types.
[0056]
The adhesive layer can be provided on one or both sides of the outer surface of the optical compensation polarizing plate as necessary for the purpose of adhesion to a liquid crystal cell or the like. When the pressure-sensitive adhesive layer is exposed on the surface, it is preferable to temporarily attach a separator or the like to prevent contamination of the pressure-sensitive adhesive layer surface until it is put to practical use. The thickness of the adhesive layer such as the pressure-sensitive adhesive layer can be determined as appropriate according to the adhesive force and the like, and is generally 1 to 500 μm, especially 5 to 100 μm.
[0057]
In forming the optical compensation polarizing plate, the scattering anisotropic film can be disposed at an appropriate position. Incidentally, when the scattering anisotropic film is disposed between the polarizing plate and the birefringent layer, the diplomatic reflection can be suppressed to less than half, and the whiteness of the screen can be suppressed. In addition, it is preferable to provide adjacent to the polarizing plate 11 or adjacent to the birefringent layer 13 through an adhesive layer as necessary, as in the case of the compensation effect, etc., as in the example of FIGS. Therefore, in that case, the polarizing plate 11 or the birefringent layers 12 and 13 are positioned as intermediate layers. When forming the optical compensation polarizing plate, other optical elements that may be used for forming a liquid crystal display device can be arranged at appropriate positions as needed.
[0058]
The optical compensation polarizing plate according to the present invention can be preferably used for forming a transmissive liquid crystal display device as a polarizing plate that also serves as compensation for birefringence by a liquid crystal, particularly TN liquid crystal. In general, a liquid crystal display device is formed by appropriately assembling components such as a polarizing plate, a compensation plate, a liquid crystal cell, and a backlight or a reflector as necessary, and incorporating a drive circuit. There is no limitation in particular except the point which uses an above-mentioned optical compensation polarizing plate, It can form according to the former.
[0059]
Therefore, by using the optical compensation polarizing plate according to the present invention, the polarizing plate and the compensation plate on the side where it is arranged can be omitted. Further, it is advantageous from the viewpoint of improving the viewing angle that the optical compensation polarizing plate is arranged so that the strong azimuth angle of scattering or diffusion by the scattering anisotropic film corresponds to the direction in which the compensation effect is insufficient. In the case of forming a transmissive liquid crystal display device, the optical compensation polarizing plate can be arranged on one side or both sides of the liquid crystal cell. Generally, however, the transmissive liquid crystal cell 2 is visually recognized as shown in FIGS. Provided on the side.
[0060]
In the above case, the optical compensation polarizing plate is usually arranged so that the birefringent layer is located between the liquid crystal cell and the polarizing plate in view of the compensation effect and the like. Therefore, the scattering anisotropic film may be located between the birefringent layer 13 and the liquid crystal cell 2 as shown in FIG. 1, or may be located outside the polarizing plate 11 as shown in FIG. As the transmission type liquid crystal cell, as shown in the figure, an appropriate one in which various liquid crystal layers 22 are sandwiched between transparent cell substrates 21 and 23 made of a glass plate or the like and sealed through a sealing agent or the like. Can be used. In general, a transparent electrode or an alignment film is provided in the cell, and a color filter layer may be provided to enable color display.
[0061]
Further, in a transmissive liquid crystal display device, a liquid crystal display panel having a configuration in which polarizing plates 11 and 33 are arranged on both sides of a liquid crystal cell 2 as shown in FIG. An appropriate illumination light source such as a sidelight type light guide plate can be used for the backlight, and a backlight provided with an optical path control plate such as a prism sheet may be used. In the case where an optical compensation polarizing plate is not used on the backlight side of the liquid crystal cell as shown in the figure, one or more compensation plates 31 composed of a birefringent layer are provided between the polarizing plate 33 and the liquid crystal cell as necessary. 32 can also be arranged.
[0062]
【Example】
Example 1
An acrylic adhesive layer is placed on both sides of a TN liquid crystal cell in NW mode for notebook PCs through a WV film (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) with a polarizing plate (Nitto Denko Corp., SEG1425DU) in O-mode. A transmissive liquid crystal display panel was formed by adhesive lamination.
[0063]
Example 2
A biaxially stretched film (13, 31) is interposed between the liquid crystal cell (2) and each WV film (12, 32) through an acrylic adhesive layer, and its slow axis and the absorption axis of the polarizing plate (11, 33) are orthogonal. A transmissive liquid crystal display panel was formed in the same manner as in Example 1 except that the adhesive was interposed. The biaxially stretched film is obtained by stretching a norbornene-based resin film (manufactured by JSR, Arton) having a thickness of 100 μm 1.08 times at 180 ° C. with a tenter stretching machine, and satisfying nx>ny> nz. It has a refractive index characteristic and (nx−ny) · d is 30 nm and (nx−nz) · d is 40 nm by monochromatic light having a wavelength of 590 nm. The refractive index and the like were measured with an automatic birefringence meter (manufactured by Oji Scientific Instruments, KOBRA-21ADH).
[0064]
Example 3
In addition to laminating (14: manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) on the polarizing plate (11) on the viewing side through an acrylic adhesive layer so that the azimuth angle at which the scattering is strongest is the downward direction of the liquid crystal cell, A transmissive liquid crystal display panel (FIG. 2) was obtained according to Example 2. Therefore, the optical compensation polarizing plate (1) according to the present invention is formed on the viewing side of the liquid crystal cell.
[0065]
Evaluation test
The transmissive liquid crystal display panels obtained in Examples 1 to 3 are arranged on a surface light source composed of a sidelight type light guide plate to form a liquid crystal display device, and the display contrast is measured with a contrast measuring instrument (ELDIM, EZContrast). The viewing angle characteristics were examined, and the results are shown in FIG. 3 and FIG. 4 as isocontrast curves. Further, the change in luminance at each gradation when the viewing angle was changed in the vertical direction was examined, and the results are shown in FIGS. In FIGS. 5 and 6, L1 to 8 represent the gradation states of black and white and the gray state between them, L1 is a black display state, L8 is a white display state, and L2 to 7 are light and shades that are substantially equally divided between black and white. Gray display state.
[0066]
Further, the contrast in the front direction, the viewing angle characteristics based on the contrast 10 in the vertical and horizontal directions, and the gradation inversion angle in the downward direction were examined and shown in the following table.
Figure 0004462522
[0067]
From the above results, in Example 3 which is an embodiment, the contrast in the front direction is slightly lower than in Examples 1 and 2, but the downward gray level inversion angle is greatly improved, and Japanese Patent Laid-Open No. 10-10513. It can be seen that the contrast in the front direction is greatly improved as compared with the contrast in the front direction (161.6) according to the embodiment of the publication. It can be seen that corners are obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an example of a liquid crystal display device
FIG. 2 is a sectional view of another liquid crystal display device example.
Fig. 3 Isocontrast curves of Examples 1 and 2
FIG. 4 is an iso-contrast curve of Example 3
FIG. 5: Viewing angle characteristics of luminance in Examples 1 and 2
6 is a viewing angle characteristic of luminance in Example 3. FIG.
[Explanation of symbols]
1: Optical compensation polarizing plate
11: Polarizing plate 12, 13: Birefringent layer 14: Scattering anisotropic film
2: Liquid crystal cell
21, 23: Transparent cell substrate 22: Liquid crystal layer
3: Optical element
31, 32: Birefringent layer 33: Polarizing plate

Claims (3)

光学補償偏光板を透過型のTN液晶セルの視認側又は両側に有する液晶表示装置であって、前記光学補償偏光板は、偏光板と1層又は2層以上の複屈折層と、散乱の最強となる方位角が前記TN液晶セルの下方向となるように方位角により拡散角が相違する散乱異方性フィルムとを、散乱異方性フィルム/偏光板/複屈折層の順序で少なくとも有する積層体からなることを特徴とする液晶表示装置。 A liquid crystal display device having an optical compensation polarizing plate on the viewing side or both sides of a transmission type TN liquid crystal cell, the optical compensation polarizing plate comprising a polarizing plate, one or more birefringent layers, and the strongest scattering A stack having at least a scattering anisotropic film / polarizing plate / birefringence layer in the order of a scattering anisotropic film having a diffusion angle different depending on the azimuth angle so that the azimuth angle becomes a downward direction of the TN liquid crystal cell. A liquid crystal display device comprising a body . 請求項1において、前記光学補償偏光板は、複屈折層が面内の屈折率をnx、ny、厚さ方向の屈折率をnzとしたとき、nx>ny≧nz、nx=ny>nz、nx≧nz>ny若しくはnz>nx≧nyを満足する延伸フィルム、又はその延伸フィルム若しくは等方性フィルムに複屈折性の塗工層を設けたものからなる液晶表示装置。 2. The optical compensation polarizing plate according to claim 1, wherein the birefringent layer has an in-plane refractive index of nx and ny and a thickness direction refractive index of nz, nx> ny ≧ nz, nx = ny> nz, A stretched film satisfying nx ≧ nz> ny or nz> nx ≧ ny, or a liquid crystal display device comprising a stretched film or isotropic film provided with a birefringent coating layer . 請求項2において、前記光学補償偏光板は、複屈折層がフィルム厚をdとしたとき、nx>ny≧nzで(nx−ny)・d<100nmかつ(nx−nz)・d<100nmを満足する延伸フィルムと、nx≧ny>nzで(nx−ny)・d<100nmかつ(nx−nz)・d<100nmを満足するフィルムにディスコチック系若しくはネマチック系の液晶によるスプレイ構造の塗工層を設けたものとの一方又は両方からなる液晶表示装置。 3. The optical compensation polarizing plate according to claim 2, wherein (nx−ny) · d <100 nm and (nx−nz) · d <100 nm when nx> ny ≧ nz when the birefringent layer has a film thickness d. Coating of a stretched film satisfying nx ≧ ny> nz and a film satisfying (nx−ny) · d <100 nm and (nx−nz) · d <100 nm with a discotic or nematic liquid crystal The liquid crystal display device which consists of one or both with what provided the layer .
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