JP4461357B2 - 摺動性と耐熱性に優れたポリアミド系樹脂成形品 - Google Patents

Description

本発明はポリアミド系樹脂成形品の優れた強度、耐衝撃性および耐薬品性を保持しつつ、極めて優れた摺動性と耐熱性を持ち、かつ長期にわたる繰り返し摺動を行っても摩擦係数が変動しない摺動性と耐熱性の優れたポリアミド系樹脂成形品に関するものである。

ポリアミド樹脂は結晶性が高いため摺動性は優れているが、更に優れた摺動特性を得るために古くから多くの研究がなされており、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素樹脂等の固形潤滑剤や潤滑オイル、シリコーンオイル等の液体潤滑剤が主要な摺動改良剤として検討されている。（例えばプラスチック講座［１６］ポリアミド樹脂 日刊工業新聞社（１９７０年）等）
プラスチック講座［１６］「ポリアミド樹脂」、日刊工業新聞社（１９７０年）

これらの摺動改良剤のうち固形潤滑剤はポリアミド樹脂のように本来優れた摺動特性を持つ樹脂で更に摺動特性を改良しようとすると、大量の固形潤滑剤を配合する必要があり、ベースとなるポリアミド樹脂の靭性を著しく低下させ、ヒートサイクル等の自動車用成形品の評価規格を満たすことができない。また高価な固形潤滑剤を大量に配合するため経済的にも好ましくない。

一方、液体潤滑剤は比較的少量で効果の高い摺動性をエンプラ等の樹脂に付与できるが、多くの場合ベースとなる樹脂との相溶性が悪く、成形品の表面がこれらの液体潤滑剤で汚染される場合が多く、これらの液体潤滑剤で摺動性を改良した樹脂製品では用途が制限されてしまう。特に人と接触する用途では成形品の表面がオイル等で汚染されるのは好ましくない。例えば、ナイロン６６樹脂のソリビリテーパラメーター（ＳＰ値）は１２．７であり、液体潤滑剤として一般的に使われるシリコーンオイルのＳＰ値は７．３である。このように両者のＳＰ値が大きく異なると極めて相溶性が悪く、シリコーンオイルによってポリアミド系樹脂成形品の汚染が発生することが多く好ましくない。

また、繰り返し摺動や高荷重での摺動では摺動面での発熱が大きく、２００〜３００℃近くまで温度が上昇することがある。このような高温での摺動ではポリアミド樹脂にガラス繊維や炭素繊維を添加し限界ＰＶ値を向上させる研究がなされている。（例えば東レ技術資料「トレカペレット」炭素繊維添加による限界ＰＶ値の向上）
東レ技術資料「トレカペレット」（炭素繊維添加による限界ＰＶ値の向上）

しかしながら、ガラス繊維や炭素繊維を添加し高温での摺動性を上げることには限界があり、摺動時の発熱がポリアミド樹脂の融点に近づくと急激に摩擦係数が上昇し摺動性が悪化し、材料が局部的に溶けてしまう。

本発明は従来技術の課題を背景になされたものであり、ポリアミド系樹脂成形品の優れた強度、耐衝撃性および耐薬品性を保持しつつ、極めて優れた耐熱性と摺動性を持ち、かつ成形品の表面がオイル等で汚染されないで長期にわたる繰り返し摺動を行っても摩擦係数が変動しない摺動性および耐熱性を有するポリアミド系樹脂成形品を安価に製造することを課題とするものである。

本発明者らは上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。即ち本発明は（１）融点２８０℃以下のポリアミド系樹脂としてナイロン６又はナイロン６６、相溶化剤としてマレイン酸変性ポリエチレン樹脂、架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレート及びシリコーン化合物としてシリコーン構造が３０重量％以上グラフト重合されているＬＤＰＥ又は側鎖もしくは末端にポリオキシアルキレン構造が導入されたエーテル変性シリコーンを含有する樹脂組成物からなる成形品であって、成形部品が電子線を照射することにより少なくとも表層部が架橋され、且つ該成形部品の動的粘弾性測定による２８０℃での動的弾性率Ｅ’が０．１ＭＰａ以上であることを特徴とする摺動性と耐熱性に優れた成形品である。

本発明による耐熱性と摺動性に優れたポリアミド系樹脂成形品は、繰り返し摺動する時極めて安定した摩擦係数が得られ、高荷重における摺動においても成形品の溶融がなく安定した摩擦係数が得られる。またオイル等の汚染もなくポリアミド樹脂が持つ優れた強靭性が損なわれていないので家電、ＡＶ機器および事務用品分野では各種ギアやガイド、リール等の部品を始め、機械や自動車分野ではギア、カム、軸受け、ローラ、およびドアーチェックレバー、サッシュガイド、ショルダーアジャスト等の部品など幅広い分野で使用することが出来、産業界に寄与すること大である。

以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリアミド系樹脂とは分子中に酸アミド結合（−ＣＯＮＨ―）を有するものであり、具体的には、ε―カプロラクタム、６−アミノカプロン酸、ω―エナントラクタム、７−アミノヘプタン酸、１１−アミノウンデカン酸、９−アミノノナン酸、α―ピロリドン、α―ピペリドンなどから得られる重合体または共重合体もしくはブレンド物やヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのジアミンとテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン酸とを重縮合して得られる重合体または共重合体もしくはブレンド物等を例示することが出来るが、これらに限定されるものではない。

本発明における上記ポリアミド系樹脂の融点（ＪＩＳ Ｋ ７１２１に準拠して求めた融解ピーク温度）は、２８０℃以下である。摺動性の優れた成形品を得るためには、ポリアミド系樹脂は融点を持つ結晶性ポリアミド系樹脂である必要がある。融点は、２８０℃以下である。融点は２８０℃を越える場合は、極めて高温で成形する必要が生じ、特別の成形機などを必要とする。また、樹脂自身も高価になる点で好ましくない。融点の下限は、成形品の動的粘弾性測定による２８０℃での弾性率が０．１ＭＰａ以上になるのであれば特に限定されないが、１００℃以下の場合は電子線で表面架橋する場合は、処理に長時間を要するので１００以上が好ましい。この点、ナイロン６、ナイロン６６、ナイロンＭＸＤ６を主構成成分とするポリアミド系樹脂が特に好ましい。
また本発明において上記ポリアミド系樹脂の数平均分子量は７０００〜３００００のものが好ましく用いられる。数平均分子量が７０００以下ではタフネスが低下して好ましくない。また３００００以上では流動性が低下し好ましくない。

本発明においては上記ポリアミド系樹脂に強化用無機物類を配合できる。強化用無機物類とはガラス繊維、炭素繊維、セラミックス繊維、各種ウイスカー等の繊維状強化材やシリカ、アルミナ、タルク、カオリン、石英、粉状ガラス、マイカ、グラファイト等の粉末状の無機強化材が挙げられる。またこれら強化用無機物類は表面処理剤としてシランカップリング剤を処理しても良い。

本発明におけるポリアミド系樹脂組成物の中に含有する各種のシリコーン化合物としては、例えば（１）〜（４）のものが挙げられる。
（１）側鎖もしくは末端にポリオキシアルキレンを導入したシリコーン化合物。具体的には、下記に示す化学式で表されるシリコーン化合物が挙げられる。

（２）側鎖もしくは末端にポリオキシアルキレンを導入したシリコーン化合物であり、かつポリオキシアルキレンの末端にＯＨ基（ヒドロキシ基ともいう）をもつシリコーン化合物。具体的には前述化学式〔化１〕、〔化２〕におけるアルキル基Ｒ₂がＯＨ基を持つシリコーン化合物が挙げられる。

（３）熱可塑性樹脂にシリコーン構造が３０重量％以上グラフト重合によって導入されたシリコーングラフト熱可塑性樹脂。具体的には反応性ポリオルガノシロキサンを熱可塑性樹脂にグラフト重合することによって得られる。熱可塑性樹脂としては各種のポリエチレン樹脂、エチレン／オレフィン系樹脂等が好ましいが、これに限定されるものではない。

（４）ポリアミド樹脂と反応する官能基を持つシリコーン化合物。具体的にはポリオルガノシロキサンのメチル基の一部をポリアミド樹脂と反応するアミノ基、水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基等の官能基に置換したシリコーン化合物のことであるが、官能基はこれに限定されるものではない。

これらのシリコーン化合物の配合量はポリアミド系樹脂組成物１００重量部に対しシリコーン化合物単体として０．１〜１０重量部、好ましくは０．２〜８重量部である。

本発明においてはシリコーン化合物をグラフトした熱可塑性樹脂とポリアミド樹脂との相溶性を改良するため、相溶化剤を添加しても良い。熱可塑性樹脂がポリエチレン樹脂の場合、マレイン酸変性ポリエチレン系樹脂の添加が好ましい。

本発明におけるポリアミド系樹脂組成物からなる成形品は電子線を照射することにより少なくとも成形品の表層部を架橋することが必要である。電子線照射時に該成形品の架橋を促進させるためにポリアミド系樹脂組成物に架橋助剤を配合することが出来る。架橋助剤としては具体的に具体的には、トリアリルシアヌレート（ＴＡＣ）、トリアリルイソシアヌレート（ＴＡＩＣ）、トリメチルアリルイソシアヌレート（ＴＭＡＩＣ）、トリメチロールプロパントリメタクリレート（ＴＭＰＴＡ）、トリスハイドロオキシエチルイソシアヌリックアクリレート（ＴＨＥＩＣＡ）、Ｎ，Ｎ’−ｍ−フェニレンビスマレイミド（ＭＰＢＭ）等の多官能性化合物を例示することが出来るが、これらに限定されるものではない。これらか架橋助剤は一種類または二種類以上を併用することもできる。架橋助剤の配合量はポリアミド系組成物１００重量部に対し０．０１〜１０重量部、好ましくは０．０３〜５重量部である。０．０１重量部以下では架橋が進まず架橋度が低くなる。また１０重量部以上では架橋助剤としての効率が悪くなるばかりか、ポリアミド系樹脂の物性を低下させ好ましくない。

本発明におけるポリアミド系樹脂組成物には熱安定剤を配合することが出来る。熱安定剤は、ポリアミド系樹脂と架橋助剤および他の配合剤を混練するときに架橋助剤等の比較的熱安定性の悪い化合物の熱劣化を防止することを主目的に配合するもので、ヒンダードフェノール系の熱安定剤であれば特に制限はない。

具体的には、２，６−ジ−ｔ−ブチル−４−メチルフェノール（ＢＨＴ）、テトラキス−［メチレン−３−（３’，５’−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシフェニル）プロピオネート］メタン（チバガイギー社製、イルガノックス（Ｒ）１０１０）、トリエチレングリコール−ビス−［３−（３−ｔ−ブチル−４−ヒドロキシ−５−メチルフェニル）プロピオネート］（チバガイギー社製、イルガノックス（Ｒ）２４５）等を例示することが出来るが、これらに限定されるものではない。これらの熱安定剤は一種類または二種類以上を併用することが出来る。熱安定剤の配合量はポリアミド系組成物１００重量部に対し０．０５〜５重量部、好ましくは０．１〜３重量部である。０．０５重量部以下では熱安定剤としての効果がなく、５重量部以上では熱安定剤としての効率が悪く、経済的でない。

本発明の成形品に成形される組成物にはポリアミド系樹脂組成物や電子線架橋を促進するための架橋助剤や安定剤の他に、通常のポリアミド樹脂組成物に用いられる耐候性改良剤であるカーボンブラックや銅酸化物および／またはハロゲン化アルカリ金属、光または熱安定剤としてフェノール系酸化防止剤やリン化合物、難燃剤、帯電防止剤、顔料、染料等を添加しても良い。

本発明における耐熱性と摺動性に優れ該成形品の製造法はポリアミド樹脂にシリコーン化合物および必要に応じて強化用無機物類や架橋助剤および熱安定剤等の添加剤を配合したポリアミド系樹脂組成物を溶融混練することによって得られる。溶融、混練装置としては単軸押出機、二軸押出機、加圧ニーダー等があるが、特に好ましいのは二軸押出機である。

本発明のポリアミド系樹脂組成物からなる成形品は電子線照射によって少なくとも該成形品の表層が架橋することによって得られる。電子線照射の線量はポリアミド系樹脂組成物の種類やその成形品の形状によって異なるが、一般に３０〜４００ｋＧｙで、特には目的の成形品が得られる最小の線量が好ましい。

本発明のポリアミド系樹脂組成物からなる成形品は電子線照射による架橋によって、摺動時の発熱に対する耐熱性が著しく向上する。該成形品の架橋度は融点以上における弾性率で評価できる。該成形品の架橋度は動的粘弾性測定装置による２８０℃での動的弾性率Ｅ’が０．１ＭＰａ以上、好ましくは１ＭＰａ以上である。該成形品の融点が２８０℃以下であるから、架橋していない該成形品は融点近傍で動的弾性率Ｅ’が急激に低下し、遂にはフローし動的弾性率Ｅ’の測定が不可能になる。また該成形品の架橋度が不十分の場合は２８０℃での動的弾性率Ｅ’が０．１ＭＰａ以下に低下してしまう。

一般に電子線照射による架橋は電子線が直接当たる成形品の表層部の架橋が最も進み、内層部や裏面では架橋度が徐々に低下する。そのため該成形品では摺動する部分に電子線を照射し架橋するか、もしくは該成形品全体が十分に架橋するの必要な線量の照射を行う必要がある。

本発明はポリアミド系樹脂成形品の優れた強度、耐衝撃性および耐薬品性を保持いつつ、極めて優れた高温での摺動特性を持ち、かつ成形品の表面がオイル等で汚染されないで長期の繰り返し摺動を行っても摩擦係数が変動しないポリアミド系樹脂成形品が得られる。

次に実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
（評価方法）
１．融点
ポリアミド系樹脂試料を下記条件でＤＳＣ測定し、融点（融解ピーク温度Ｔｐｍ）をＪＩＳ Ｋ７１２１に準じて求めた。
装置名： ＭａｃＳｃｉｅｎｃｅ社製 ＤＳＣ３１００
パン： アルミパン（非気密性）
試料重量： ４ｍｍｇ
測定開始温度： ３０℃
昇温速度： ２０℃／ｍｉｎ．
雰囲気： アルゴン

２．引張強度、引張伸度
引張強度、引張伸度はＡＳＴＭ Ｄ６３８に準じて測定した。
３．アイゾット衝撃強度
アイゾット衝撃強度はＡＳＴＭ Ｄ２５６に準じて測定した。

４．摩擦係数
繰り返し摺動による摩擦係数の評価は図１の装置を使用し次の条件で行った。
評価サンプル：２ｍｍの平板
相手材材質：デュポン社製、デルリン（Ｒ）１００
相手材形状：１／２インチ球状成形品
全荷重：５００ｇｆ
摺動の距離：４０ｍｍの繰り返しを１０００回往復
速度：３０ｃｍ／ｍｉｎ
測定温度：室温（２５℃、６５％ＲＨ）
摩擦係数は１０００回往復摺動における１００回毎の摩擦係数の平均値で評価した。

５．耐熱性
耐熱性の評価は２８０℃のホットプレートに３ｍｍ厚みの評価サンプルを置き、上から６３０ｇｆの荷重を載せ、１分後サンプルを取り出し接触面の溶融状態を観察し、溶融の有り無しと外観を次の４段階で評価した。
◎：表面溶融なく、表面状態変化なし
○：表面溶融極めて少なく、表面状態はほとんど変化しない
×：表面溶融あり、表面状態の変化大きい
××：表面溶融かなりあり、表面状態の変化激しい
６．動的弾性率Ｅ’
動的粘弾性率Ｅ’の測定は東洋産業（株）製「Ｒｈｅｏｇｅｌ−Ｅ４０００」で巾４．０ｍｍ、厚み０．５ｍｍの試験片を２ｍｍ厚平板成形品から切削加工した試験片で測定した。次の試験条件で測定した。図２に測定例の（温度）対（動的粘弾性率Ｅ’）のグラフを示す。
周波数； １Ｈｚ
昇温速度； ３℃／ｍｉｎ．
温度範囲； ３０℃〜３００℃

（実施例１〜２、比較例１〜３）
＜使用した原材料＞
ポリアミド樹脂としてＮＹ６（東洋紡績（株）製、東洋紡ナイロンＴ−８５０）、ＮＹ６６（旭化成（株）製、レオナ１７００）を、シリコーン化合物としてシリコーン構造がグラフト重合されている熱可塑性樹脂であるマスターペレットＳＰ−３５０（樹脂はＬＤＰＥ、マルチベースアジア（株）製）、側鎖もしくは末端にポリオキシアルキレン構造が導入されたシリコーン化合物であるエーテル変性シリコーン（ダウコーニングアジア（株）製、ペインタッド（Ｒ）５４）、相溶化剤としてマレイン酸変性ポリエチレン樹脂（三井住友ポリオレフィン（株）製、ＭＭＥ００１）、また架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレート（日本化成（株）製、ＴＡＩＣともいう）、熱安定剤としてヒンダードフェノール系熱安定剤（チバガイギー（株）製、イルガノックス（Ｒ）Ｂ１１７１）を用いた。

＜評価サンプルの製造＞
評価サンプルの製造は表１に示す割合で各原料を計量し、タンブラーで混合した後、２軸押出機で２７０〜２９０℃の温度で混練し、ペレットにした後、射出成形機で２ｍｍや３ｍｍおよびＡＳＴＭダンベル等の評価サンプルを成形した。射出成形機のシリンダー温度は２７０〜３００℃、金型温度は６０℃であった。電子線照射ありの評価サンプルについては射出成形した成形品を次の電子線照射条件で照射を行った。

＜電子線照射条件＞
電子線照射は次の条件で行った。
電子線照射装置： ＲＤＩ社製、ダイナミトロン型５ＭｅＶ電子加速器
照射条件： 電圧＝４．６ＭｅＶ、電流＝２０ｍＡ
照射線量： ６０ｋＧｙ
以上の結果を表１に示す。

比較例１では常温における摩擦係数が高く、耐熱性もない。比較例２では摩擦係数が大幅に高い。比較例３、４では特定のシリコーン化合物の配合により常温での摩擦係数は良低く良好である。しかし２８０℃の高温では２８０℃の動的弾性率Ｅ’が示すように成形品が溶融して形状を保持しないため、高温で使用する場合、摺動部品としての用をなさない。一方、実施例１、３では常温における摩擦係数も優れており、電子線照射による成形品の表層部の架橋により２８０℃での動的弾性率Ｅ’が２．２〜２．３ＭＰａとなり、高温でも溶融によりフローして形状を失わないため、耐熱性の高い摺動部品として使用することができる。また１０００回の繰り返し摺動を行っても安定した摩擦係数が得られ、成形品表面のオイル等による汚染もない。実施例２は実施例１、３がナイロン６を用いているのに対してナイロン６６を用いたものであるが、実施例１、３と同様に耐熱性の高い摺動部品として使用することができる。

本発明のポリアミド系樹脂組成物からなる成形品は優れた強度、耐衝撃性および耐薬品性を保持しつつ、常温から高温まで極めて優れた摺動特性を持つため、家電、ＡＶ機器および事務用品での「軽摺動部品」から機械および自動車等での高温における使用や摺動発熱の大きい「重摺動部品」にいたる幅広い用途分野に利用することができ、産業界に寄与することが大である。

繰り返し摺動による摩擦係数の評価装置の概略図 動的弾性率Ｅ’の測定結果の例

符号の説明

１． 荷重
２． 摺動相手材料
３： 評価対象材料

Claims (1)

1. 融点２８０℃以下のポリアミド系樹脂としてナイロン６又はナイロン６６、相溶化剤としてマレイン酸変性ポリエチレン樹脂、架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレート及びシリコーン化合物としてシリコーン構造が３０重量％以上グラフト重合されているＬＤＰＥ又は側鎖もしくは末端にポリオキシアルキレン構造が導入されたエーテル変性シリコーンを含有する樹脂組成物から成形品であって、成形部品が電子線を照射することにより少なくとも表層部が架橋され、且つ該成形部品の動的粘弾性測定による２８０℃での動的弾性率Ｅ’が０．１ＭＰａ以上であることを特徴とする摺動性と耐熱性に優れた成形品。

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