JP4460855B2 - フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタに関し、特に比較的周波数の低いノイズに対し従来の貫通コンデンサよりも高いアイソレーションを実現するフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のシールドケースにおける信号のアイソレーションを説明する図である。基板3は、例えば無線基地局装置用の高周波回路を構成しており、金属製のベースであるシャーシ2の上に設置される。高周波回路のうち特に高いアイソレーションが必要な回路ブロックに対しては、シールドケース1を基板の表面から被せ、裏面のシャーシ2と挟み込むことで、回路ブロックを電磁的にほぼ密閉し遮蔽効果を得ている。また、シールドケース1内外の(特に低周波の)信号のやり取りには、信号線を伝ったノイズの侵入を防ぐため貫通コンデンサ5を使用している。貫通コンデンサ5は、一般的な円筒状のものであり、肉厚の金属材からなるシールドケース1に設けたネジ穴に貫通する形で螺設される。
【0003】
上記のほか、本発明に関連する技術として、両面に電極をめっきしてコンデンサを形成するとともに穴を穿設した誘電体板にU字型のリード線を貫通させ、前記コンデンサとリード線のインダクタンスによりπ型ローパスフィルタを構成する組体を、π型フィルタのL部分を金属板と誘電体板とで挟み込むように、金属板の凹所に設置するものが知られる(例えば、特許文献1参照。)。
また、電極を引き出すためのパターンを、パターンのベースとなる金属基板とパターンの上に絶縁層を介して被せた金属板とでサンドイッチにすることで、前記パターンを貫通コンデンサとして代用するものが知られる(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−322595号公報
【特許文献2】
特開平6−236571号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、貫通コンデンサ5を使用すると、シールドケース1に貫通穴を設け、ネジ止め或いはハンダ付けで貫通コンデンサ5を固定しなければならず、また固定した後のシールドケース1の着脱が容易でないので、工数が増大したり工程順序が限定されたりする問題があった。また、貫通コンデンサ5のリードを基板3から垂直に伸びる端子31とハンダ付けする構成となっているため、ハンダ付けの熱により貫通コンデンサの誘電体部分(セラミック)がクラックなどの損傷を受け、経年と共に短絡することがあった。また、ハンダ付けしたリードは機械的に弱く外部の力により変形、切断することがあり、従来の構成はコスト面、信頼性共に満足できるものではなかった。
【0006】
本発明は上記の問題に鑑みなされたもので、従来の貫通コンデンサの使用によるコスト上昇、低い信頼性を解決し、高いアイソレーションを実現するフィルタ提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、回路を実装する配線基板と、前記配線基板の表面の一部を被装する金属製のシールドケースと、前記配線基板の裏面のうち少なくとも前記シールドケースに被装される表面に対応する面を含む面に着設若しくは並行に接近させて設置される金属製のシャーシと、前記配線基板の裏面に実装され、前記シールドケースの内部と外部とを接続する導線と、前記導線に直列接続されるコイルと、前記ジャンパ線と前記コイルの直列回路の両端のうち、前記シールドケースの外側及び内側の端に夫々接続される第1及び第2のコンデンサと、を備え、前記シャーシが前記導線を収納するための凹部を有し、少なくとも前記コイルと第2のコンデンサが低域通過フィルタとして機能することを特徴とするフィルタ。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。本実施例の説明にあたり、従来の構成と同一の部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図1は本実施例におけるフィルタの断面図である。本実施例において、シールドケース1の内外を接続するのに、従来の貫通コンデンサ5の代わりにジャンパー線4を用いる。ジャンパー線4は、部品のリード線と同様の導線であり、両端の夫々がシールドケース1の内側と外側にある基板3上のパターンにハンダ付けされ、シールドケースを避けるように基板の裏面を通して前記パターン間を接続し、直流若しくは低周波の信号(以後DC信号と呼ぶ)をシールドケース1の内に導入若しくは外に導出する。
【0009】
シャーシ2は、基板3の裏面と接しており、ジャンパー線4を這わせる部分にはジャンパー線を収納するための空間としてザグリ21が施されている。このようにすることで、ジャンパー線4を基板の表面を這わせシールドケースに切り欠きを設ける構造に比べ、ジャンパー線4の露出を避けられるので、高いアイソレーションを得やすくなる。
【0010】
図2は本実施例におけるフィルタの上面図である。ジャンパー線4には、シールドケース1外側においてバイパスコンデンサC1、C4が並列接続され、シールドケース内側においてはコイルL2が直列に接続され更にバイパスコンデンサC2、C3が並列に接続されている。これらの回路により、DC信号をシールドケース内外で接続する。
【0011】
図3は、本実施例におけるフィルタの等価回路である。バイパスコンデンサC1、C4はDC信号に乗った不要なAC成分、及びシールドケース1内で発生したRF成分をグランドに短絡させる。
コイルL1は、ジャンパ線4のインダクタンス成分である。基板の埋め込み配線ではなく、よりインダクタンス成分の大きいジャンパー線を用いることで、より低周波数側のノイズに対しても除去効果を得られるようにしたことが本実施例の特徴である。ジャンパー線4は、シャーシ2やシールドケース若しくは基板のグランドパターンと近接しておりそれらとの間で静電容量を持つので、これらは等価的に貫通コンデンサをも形成している。貫通コンデンサとしてみても、従来の貫通コンデンサは公称値によりアイソレシーションが得られる周波数帯が固定され必要以上に高く狭かったのに対し、本実施例ではインダクタンス成分を大きくしたことで必要な周波数帯でアイソレショーンを得ることができる。
コイルL2、バイパスコンデンサC2、C3はローパスフィルタを構成する。必要な遮断特性が得られるように、ローパスフィルタの時定数が決定される。
以上の構成により本回路はトータルで高いアイソレーションを実現する。本回路の諸元の一例として、300MHz以下の周波数に対するアイソレーションを重視した場合、C1〜C4=0.1μF、L2=100nH、L1のジャンパ線長=20mmとなる。
【0012】
本実施例において、基板3は必ずしもシャーシ2に直接貼り合わせるように着設する必要はなく、間に絶縁体が介在してもよい。また、ジャンパー線はラッピングケーブルのような被覆線でもよい。
【0013】
【発明の効果】
本発明によれば、信頼性の高いフィルタを低コストに実現できると共に、フィルタの字定数を任意に設定できるので必要な周波数のアイソレーションを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるフィルタの断面図。
【図2】本発明の実施例におけるフィルタの上面図。
【図3】本発明の実施例におけるフィルタの等価回路。
【図4】従来のシールドケースにおける信号のアイソレーションを説明する図。
【符号の説明】
1 シールドケース、2 シャーシ、3 基板、4 ジャンパー線、5 貫通コンデンサ
Claims (1)
- 回路を実装する配線基板と、
前記配線基板の表面の一部を被装する金属製のシールドケースと、
前記配線基板の裏面のうち少なくとも前記シールドケースに被装される表面に対応する面を含む面に着設若しくは並行に接近させて設置される金属製のシャーシと、
前記配線基板の裏面に実装され、前記シールドケースの内部と外部とを接続するジャンパー線である導線と、
前記導線に直列接続されるコイルと、
前記導線と前記コイルの直列回路の両端のうち、前記シールドケースの外側及び内側の端に夫々接続される第1及び第2のコンデンサと、を備え、
前記シャーシが前記導線を収納するための凹部を有し、
前記導線は、両端の夫々が前記シールドケースの内側と外側にある前記配線基板のパターンにハンダ付けされ、前記配線基板の裏面を前記シャーシの凹部を通して前記パターン間を接続し、
少なくとも前記コイルと第2のコンデンサが低域通過フィルタとして機能することを特徴とするフィルタ。
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