JP4452794B2 - Intaglio printed matter having anti-counterfeit structure and discrimination method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物を傾けて観察するだけで潜像が発現するような従来原理に基づく潜像凹版とは異なり、直接反射光の強度の差によって潜像が発現する特殊な微小スリットパターン構造入り線画及び/又はドットパターン構造を有する凹版印刷物と、真偽判別のための判別スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
銀行券、株券、債券、商品券等の有価証券類、IDカード、出入国証、登録証等の証書類等の複製を防止するための方法として、特公昭56−19273号公報に示されているように、凹版印刷された3次元的模様要素の均一なディメンションを有する像配列と、バックグラウンド配列の一方が他方のディメンションとは異なることによりマークが現れまたは消えるように構成された書類や、像配列とバックグラウンド配列における線の向きが異なることによりマークが現れまたは消えるように構成された書類や、要素がドットであり一方の配列の要素間に他方の配列があることによりマークが現れまたは消えるように構成された書類が開示されている。
【0003】
また、特開昭60−155492号公報に示めされているように、2つの高さを有する平行な盛り上がったセグメントの線からなる群が交互に二つの所定の異なった方向に延在し、高い方の盛り上がりセグメントによって隠し画像が形成され、低い方のセグメントにより図柄の背景を形成する背景と少なくとも2つの隠し画像を有する有価証券が開示されている。
【0004】
さらに、特開昭55−117689号公報に示されているように、インキを適宜の高さに盛ってなる線と、インキを低く盛って成る低線により模様を構成すると共に、適宜の図柄に対応させて低線を設けている偽造防止印刷物が開示されている。
【0005】
さらに、特開平2−127478号公報に示されているように、互いに平行に微細な溝状と凸状とを交互に多数本刻設したマーク形成部を有したカードにおいて、突状の一部を他の部分に対して盛り上げて形成することによりマークを形成したカードが開示されている。
【0006】
上記した従来の技術を用いて得られた書類、有価証券、偽造防止印刷物、カードなどは、配列や群の画線の高さの差により又は画線の一部を高くすることにより、或いは配列や群の画線の向きを異ならせることによりマーク等の隠し画像を形成したものである。
【0007】
これらの従来の技術は、マーク等の隠し画像を表示する画線とその他の部分を表示する画線との画線の高さのわずかな違いを利用して隠し画像を視認するものであるため、マーク等の隠し画像は視認できる範囲が極めて小さく、且つ、わかりにくいという欠点があった。
【0008】
また、画線の一部を高くした凹版画線は、段階的な腐食法による版面作製法で容易に作製されてしまうため偽造も容易である。また、画線の配列方向の差異を利用した潜像凹版は、コピー機によって容易に複写が可能であり、しかもその複写物は、傾けると画像部と非画像部の面積比率が画像の配列方向の差異によって生じるので、潜像の顕在化機能をもつことになる。
【0009】
また、前記配列や群の画線の向きを異ならせることによりマーク等の隠し画像を形成するものは、マーク等の隠し画像を形成する部分が周辺のマーク等の隠し画像を形成しない部分に比べ不自然に目立ってしまうという欠点があり、デザインが制約されてしまうという問題があった。さらに、マーク等の隠し画像を形成する部分が周辺のマーク等の隠し画像を形成しない部分に比べ不自然にならないように配列や群の画線の向きを構成するとマーク等の隠し画像は視認できる範囲が極めて小さく、且つ、わかりにくくなってしまうという欠点があった。
【0010】
さらに近年、米ドル券の偽造については、デジタルカラーコピー機等による2次元的複写のレベルにはとどまらず、真券製造に用いる凹版印刷機と同一タイプの凹版印刷機を使用し、真券と寸分の狂いもない凹版印刷による精巧な偽造がなされるまでに事態は深刻化している。このような偽造券においては、単純な万線等の配列方向の差異を利用した、従来技術の潜像凹版までも、もはや簡単に偽造されており、専門家ですら真偽判別が困難な状況となっている。
【0011】
こうした背景を受けて、観察する角度によって2色性をしめすような光学的変化凹版インキを使用したり、ホログラム等の光学的変化素子を貼付せねばならない状況にあり、これらの機能性材料、機能性素子を新たに採用することは、材料コスト及び生産コストの極めて著しい増加を招く結果となっている。したがって材料コスト及び生産コストの極めて著しい増加を伴なわずに、しかも、一見してそれが、偽造防止技術であるということが容易には露呈してしまわないような秘匿性の高い偽造防止技術、ひいては特別な器具等を必要としない偽造券との判別方法が求められていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一見しただけでは、それが潜像凹版だとは気づかれずに、また、ただ傾けただけでは潜像情報が発現しない、微小スリットパターン構造入り凹版線画及び/又は凹版ドットパターンを提供すること、そして、その潜像情報は判別スクリーンを重ね合わせることによって容易に確認が可能なことを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基材上に、線画及び/又はドットパターンから構成される基本画像を有し、前記基本画像は、背景画像部と、少なくとも1つ以上の潜像を施したメッセージ画像部とに区分けされ、前記背景画像部として区分けされた線画及び/又はドットパターンのそれぞれの各画線内及び/又は各ドット内に有した、肉眼では解像し得ず、一様なベタ状印刷領域として認識されてしまうような細かさの一定形状のスリットパターン構造の配列方向の角度と、前記少なくとも1つ以上の潜像を施したメッセージ画像部として区分けされた線画及び/又はドットパターンのそれぞれの各画線内及び/又は各ドット内に有した、肉眼では解像し得ず、一様なベタ状印刷領域として認識されてしまうような細かさの一定形状のスリットパターン構造の配列方向の角度が、互いに異なることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0014】
前記微小スリットパターン構造は、画線部対非画線部の比(非画線部/画線部)が、およそ1〜0.3である等間隔の直線万線パターン状のスリットパターン構造であることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0015】
また、前記基本画像における、背景画像部として区分けされた線画及び/又はドットパターンのそれぞれの各画線内及び/又は各ドット内に有した微小スリットパターン構造のスリット幅とスリットのピッチと、少なくても1つ以上のメッセージ画像部として区分けされた線画及び/又はドットパターンのそれぞれの各画線内及び/又は各ドット内に有した微小スリットパターン構造のスリット幅とスリットのピッチとが、それぞれ同一であることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0016】
また前記基本画像におけるメッセージ画像部が、文字、記号等を表現する有意味画像であることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0017】
また、前記基本画像は、前記線画及び/又はドットパターンの各々の線幅やドット径を段階的及び/又は連続的に変化させて任意の階調を有する画像が表現されていることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0018】
また、前記基本画像が、地紋模様であることを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物である。
【0019】
また、前記凹版印刷物に、前記凹版印刷物中に入れられた微小スリットパターン構造と同一ピッチの万線パターンの像を有した透明フィルム等の基材からなる判別スクリーンを重ね合わせ、該判別スクリーンを回転させることにより、順に少なくても一つ以上の警告メッセージを発現し、該警告メッセージの有無により前記凹版印刷物と複写物とを判別することを特徴とする偽造防止構造を有する凹版印刷物の真偽判別方法である。
【0020】
また、前記凹版印刷物中に入れられた微小スリットパターン構造と同一ピッチの万線パターンの像と干渉するピッチの万線パターンを有する前記判別スクリーンで、前記凹版印刷物の真偽を判別する透明フィルム基材からなる判別具である。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る偽造防止構造を有する凹版印刷物の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明は、基材上に、背景画像部と少なくとも1つ以上の潜像を施したメッセージ画像部とに区分けされた、線画及び/又はドットパターンから構成される基本画像を配置し、各画像部のそれぞれの各画線内及び/又はドット内に肉眼では解像し得ず、一様なベタ状印刷領域として認識されてしまうような細かさの一定形状のスリットパターン構造の配列方向の角度とが、互いに異なる構成のものである。
【0022】
本発明に係る偽造防止構造を有する凹版印刷物は、従来技術に基ずく潜像凹版の顕像化の方法と同様に斜めに傾けて観察しても、背景画像部、及びメッセージ画像部における微小スリットパターン構造は、もともと人間の目の解像度を超えた細かさの万線状スリットパターン構造が施されているので、背景画像部とメッセージ画像部との間に濃度差は発生しないため、潜像画像は発現しない。
【0023】
このように、基本画像を構成する線画及び/又はドットパターンの画像に対して、微小スリットパターン構造を施すことにより、確実に偽造防止効果を発揮する。本発明をさらに作製工程も含めて実施例で以下に説明する。
【0024】
【実施例】
図1は、万線パターンのピッチと線幅が共に等しく、実質的には両者に濃度差が存在し得ない2組の万線パターンを、その配列方向をお互いに90度異ならせて組み合わせ、印刷物を傾けて観察したときに、凹版インキの高さ成分に起因する非画像部(印刷基材)の隠蔽率の変化によって、文字情報“OK”の潜像が発現する、従来原理の潜像凹版画像のモデル図を示したものである。具体的な万線パターンの設計値は、ピッチが400μm、線幅が200μmである。
【0025】
ここで2組の万線パターンのピッチを次第に細かくしていくと(線幅を小さくしていくと)、肉眼では、その万線パターン、すなわちテクスチャーを判別できなくなり、やがては、実質的には一様な、ベタ状印刷領域として認識されるようになる。このときの具体的な万線パターンのピッチと線幅は、昔から広く知られる肉眼の空間周波数特性を示す図2から、30ミクロン幅ぐらいであると分かる。したがって、万線パターンのピッチが60ミクロン程度で、線幅が30ミクロン程度である万線パターンを従来原理による潜像凹版に用いたとしても、肉眼には一様なベタ状印刷物としてしか観察されず、その印刷物をいくら斜めに傾けて観察したとしても、凹版インキの高さ成分に起因する非画像部の隠蔽率の変化は起こり得ず、従来原理による潜像はもはや発現し得ないことは、明らかである。
【0026】
図3は、本発明の微小スリットパターン構造を施すためのもとになる、線画及び/又はドットパターンにおける画線幅や直径を連続的に変化させて人物の顔画像を表現した、基本画像Aである。本発明は、線画及び/又はドットパターンの画線内及び/又はドット内にスリットパターン構造を付与することにあるので、基本画像における、線やドットの図柄の輪郭的特徴や、線やドットの配置的特徴に対して、本発明の作製方法において何らかの不具合や、発明の効果において何らかの遜色をきたすことはない。したがって、基本画像に用いられる画像としては、単位領域内に線とドットが混在したもの、波状万線模様、同心円パターン、彩紋模様、あるいは微小文字を配列要素とする配列パターン等、様々な線画及び/又はドットパターンが考えられ、本発明に限定されるものではない。
【0027】
図4は、特殊な方法で観察したときや判別スクリーンを重ね合わせたときに発現する潜像画像で、「OK」と「COPY」の文字からなる。
【0028】
図5は、図3の基本画像Aと、図4の潜像画像との交わりの部位であり、メッセージ画像部Bとメッセージ画像部Cである。なお、メッセージ画像部Bについては、一つのドットを単位として、交わりの部位が抽出されている。
【0029】
図6は、基本画像Aからメッセージ画像部Bとメッセージ画像部Cを除外した部位の画像で、背景画像部Dである。
【0030】
本発明の特徴は2つあり、ひとつめの特徴は、2つのメッセージ画像部B及びCと、背景画像部Dにおいて、線画及び/又はドットパターンの画線内及び/又はドット内に微小なスリットパターン構造、すなわち、塗りつぶされた線画及び/又はドットパターンの画線内及び/又はドット内において、規則的に同一方向に配列された、隙間幅が数十ミクロン程度の肉眼では通常観察されない細長い形状の、無印刷の白ぬけ領域を施すことによって達成される。本実施例のように、基本画像が、画線幅やドット径の変化によって任意の階調画像が表現されている場合、一つの画線内や一つのドット内に微小なスリットパターン構造を施す領域の大きさは、人物の顔画像のシャドウ部を表す画線幅やドット径が大きい部分と、人物のハイライト部を表す画線幅やドット径が小さい部分にかかわらず、一定としなければならない。シャドウ部の画線やドット径の増大に応じてスリットパターン構造を施す領域を増大させると、基本画像の階調性が失われてしまうので注意が必要である。さらには、2つのメッセージ画像部B及びCと、背景画像部Dにおいて、微小スリットパターン構造の配列方向がそれぞれ異なることを特徴としている。
【0031】
2つめの特徴は、前記微小スリットパターン構造が肉眼では判別が不可能なほどに細かい万線パターンであることを特徴とする。肉眼の空間周波数特性を示す図2より、スリット幅が30ミクロン程度より細かいと、肉眼はその万線パターンを一様なベタ状印刷領域であると認識する。本実施例では万線パターンのピッチを60μmとして線幅を30μmとした。
【0032】
なお、スリットパターン構造の配列方向は、印刷物左右方向を0度として反時計周り方向をプラス回転として、メッセージ画像部B用として90度、メッセージ画像部C用として45度、背景画像部D用として0度とし、基本画像Aに対して微小スリットパターン構造入れを行なった。このとき得られた微小スリットパターン構造入り線画及び/又はドットパターンから凹版印刷物を得て、その拡大模式図を図7に示す。
【0033】
図7は、印刷物の拡大図であるために、スリットパターン構造が確認されるが、実際の印刷物ではスリットが十分に細かいために、ドット及び波状万線の内部は一様なベタ状印刷領域としてしか観察されない。図7において、それぞれ白い四角形で示される、微小スリットパターン構造入りのメッセージ画像部Bと背景画像部Dの境界付近の凹版印刷物の拡大模式図を図8に、微小スリットパターン構造入りのメッセージ画像部Cと背景画像部Dの境界付近の拡大模式図を図9に示す。なお、拡大模式図、図8及び図9は共に、印刷物を天地方向に傾けて、手前側(観察者側)、右斜め方向から観察したものである。
【0034】
図8及び図9の拡大図から理解できるように、背景画像部、及びメッセージ画像部における微小スリットパターン構造は、その両領域において、ただその配列方向のみが異なるだけであるので、背景画像部、及びメッセージ画像部の両領域において、濃度差を有していない。したがってオリジナル凹版印刷物を通常に観察した限りにおいては、潜像画像が露呈してしまうようなことはない。また、微小スリットパターン構造の配列方向の差異についても、人間の目の解像度を上回る細かさで設計されているので、そのスリットパターン構造は肉眼では識別することが不可能であり、一様なベタ状印刷領域としてしか観察されない。また、拡大鏡などを使用してその差異が識別可能だとしても、拡大鏡で得られる局所的な情報では、潜像画像の全体像を復元することは極めて困難である。
【0035】
次に凹版印刷された微小スリットパターン構造入り線画及び/又はドットパターンを、図1に示した従来技術に基づく潜像凹版の顕像化の方法と同様に斜めに傾けて観察した。しかし、もともと人間の目の解像度を超えた細かさの万線状スリットパターン構造が施された凹版印刷物は、傾けて観察したとしても、背景画像部とメッセージ画像部との間に濃度差は発生しないために、潜像画像は発現しない。
【0036】
しかし、印刷物(M)を照明方向(一般的には上の方)にかざして直接反射光を積極的に取り入れた観察環境(図10)において、観察者(L)には、メッセージ画像部の直接反射光の成分が、本発明の凹版印刷物の観察環境において際立って(明るく白色に)観察され、メッセージ画像部B、すなわち「OK」の文字と、メッセージ画像部C、すなわち「COPY」の文字の2つの潜像画像が容易に顕在化して、ネガイメージとして認識可能である。しかも、前記2つの潜像画像は多段階の階調性をもち、「OK」の文字は「COPY」の文字と比較して、より明るい階調で発現する。
【0037】
また、通常の照明下において正面から印刷物(M)を観察した場合にも、懐中電灯等(N)を使用して、周囲光を飽和するような強い強度の光を、印刷物の天地方向から印刷用紙面とほぼ平行になるように印刷物に照射して、印刷物に対して正面から観察(図11)した場合、観察者(L)には背景画像部Dの直接反射光の成分が、本発明の凹版印刷物の観察環境において際立って(明るく白色に)観察され、メッセージ画像部B、すなわち「OK」の文字と、メッセージ画像部C、すなわち「COPY」の文字の2つの潜像画像が容易に顕在化して、ポジイメージとして認識可能である。しかも、前記2つの潜像画像は階調性をもち、「OK」の文字は「COPY」の文字と比較して、より暗い階調で発現する。
【0038】
なお、メッセージ画像部がネガ、ポジどちらのイメージで顕在化するのかは、前記2種類の結果に限定はされず、照明方向にかざすときの印刷物の向き、或いは照明の照射方向に依存する。このように直接反射光領域の光を利用することで秘匿性が高い状態で格納されていた潜像画像を簡単に取り出すことができる。
【0039】
なお、本発明では、スリットのピッチが60ミクロン、スリット幅が30ミクロン(画線幅30ミクロン)であり、画線部対非画線部の比率は1対1となっているが、ピッチはそのままで、スリット幅を狭く設計した場合、たとえば20ミクロン(画線幅40ミクロン)とした場合でも、前述した同様の潜像効果を発揮することが出来る。なお、スリット幅を20ミクロンより狭く設計した場合、印刷時のインキのにじみやかすれ等の影響を受けやすくなるので好ましくない。
【0040】
メッセージ画像部の情報を顕像化させるもう一つの方法が、判別スクリーンを用いる方法である。判別スクリーンは、透明フィルム等の基材上に、凹版印刷物中に施された微小スリットパターン構造のピッチと、同一ピッチの万線パターンの像を有したものであり、具体的にはピッチが60ミクロン、画線幅が約30ミクロンの直万線パターンの像を有している。この判別スクリーンにおける直万線パターンは、任意色による印刷画像や、凹凸の溝パターンによって透明スクリーン基材上に形成される。
【0041】
図12は、凹版印刷物に対し、判別スクリーンを重ね合わせて、スリットパターン構造と判別スクリーン上に形成された直万線パターンとの相互干渉により潜像画像を顕像化する方法を説明したものである。なお、デジタルカラーコピー機等による複写物では、凹版画線中のスリットパターン構造が再現されていないために、判別スクリーンを重ね合わせても潜像画像は顕像化されない。
【0042】
以上、本発明の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲記載における技術的思想の範囲内であれば、その他のいろいろな実施の形態が考えられることはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】
本発明における凹版印刷物は、従来原理に基づく潜像凹版とは異なり、ただ一見しただけではそこに潜像凹版が仕組まれているということが分からず秘匿性が高い。また、秘匿性の高さを利用して、密かに暗号を仕組ませることも可能である。また、スリットパターン構造自体が、非常に微細で、高度な凹版製版技術を必要とするために、偽造が非常に困難である。
【0044】
また、従来原理による潜像凹版が万線パターンなどの単純なパターン図形であったのに対して、本発明における、基本画像として使用される画像は、彩紋模様や波万線、あるいは画線間隔や画線幅が連続的に変化した肖像画像等の任意の線画画像、そしてまた、多角形や星型図形などの任意図形を配列要素とする任意のドットパターン等を採用することができ、基本画像それ自体が任意の有意味画像を表現しうるものであるためデザインの制約を一切受けない。
【0045】
さらに、画線中に施された微小スリットパターン構造はデジタルカラーコピー機の解像度を超えている為に、スリットパターン構造は複写物中には再現されない。したがって判別スクリーンを、複写物に重ね合わせたときに潜像画像が発現しないために、簡単に真偽判別が可能である。
【0046】
本発明は基本画像と呼ばれる既存の線画画像に対して微小スリットパターン構造を施すことによってその発明は達成される。したがって、特殊な観察下や、判別スクリーンによって顕像化する潜像画像の発現性について、線画デザイナーは考慮したり、またデザイナーのデザイン上に特別な制約が生じることはない。また、デザイン知識を有しない任意の者でも偽造防止印刷物を作成することができ作業の分担性が可能となる。また、すでにデータベース化されて保存されている線画やドットパターンデザインに対しても、微小スリットパターン構造を施すことで容易に偽造防止効果を有した線画デザインへと作り変えることが可能であるため作業効率に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の潜像凹版を示す。
【図2】 肉眼の空間周波数特性を示す。
【図3】 基本画像を示す。
【図4】 潜像画像を示す。
【図5】 メッセージ画像部を示す。
【図6】 背景画像部を示す。
【図7】 凹版印刷物の模式図を示す。
【図8】 凹版印刷物におけるメッセージ画像部Bと背景画像部との境界付近の拡大模式図を示す。
【図9】 凹版印刷物におけるメッセージ画像部Cと背景画像部との境界付近の拡大模式図を示す。
【図10】 印刷物を照明方向にかざして観察する観察環境を示す。
【図11】 強い強度の光を用いた観察環境の例を示す。
【図12】 凹版印刷物に判別スクリーンを重ね合わせ潜像画像を発現させた図を示す。
【符号の説明】
A 印刷用紙
B 輪郭画像部
C 上底面
D 輪郭画像部を彫刻するカッターパス
E 背景上底面を彫刻するカッターパス
F 濃度参照用画像
G 光源
H 観察者
J 凹版印刷物
K 周囲光より比較的強い光源
L フィルム
M 直万線パターン
N 潜像画像[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Unlike the latent image intaglio based on the conventional principle in which a latent image appears only by observing the printed material at an angle, the present invention has a special micro slit pattern structure in which the latent image appears due to the difference in the intensity of the direct reflected light. The present invention relates to an intaglio printed matter having a line drawing and / or a dot pattern structure, and a discrimination screen for authenticity discrimination.
[0002]
[Prior art]
As a method for preventing duplication of securities such as banknotes, stock certificates, bonds, gift certificates, ID cards, immigration cards, registration certificates, etc., it is disclosed in Japanese Patent Publication No. 56-19273. An image array having a uniform dimension of an intaglio-printed three-dimensional pattern element, and a document or image configured such that a mark appears or disappears when one of the background arrays is different from the other dimension Documents configured so that the mark appears or disappears due to different line orientations in the array and the background array, or the mark appears or disappears if the element is a dot and the other array is between the elements of one array Documents structured as such are disclosed.
[0003]
Further, as shown in Japanese Patent Laid-Open No. 60-155492, a group of parallel raised segments having two heights alternately extend in two predetermined different directions, A security is disclosed having a hidden image formed by the higher swell segment and a background forming the background of the design by the lower segment and at least two hidden images.
[0004]
Furthermore, as shown in Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-117869, a pattern is formed by a line formed with ink at an appropriate height and a low line formed with ink at a low height, and an appropriate pattern is formed. An anti-counterfeit printed matter having a corresponding low line is disclosed.
[0005]
Furthermore, as shown in Japanese Patent Laid-Open No. 2-127478, a card having a mark forming portion in which a large number of fine grooves and protrusions are alternately formed in parallel with each other, and a part of the protruding shape There is disclosed a card in which a mark is formed by raising the card to other parts.
[0006]
Documents, securities, printed papers, cards, etc. obtained using the above-mentioned conventional techniques are arranged by increasing the height of a part of the lines or by arranging the lines or the height of the lines. And a hidden image such as a mark is formed by changing the direction of the image lines of the group.
[0007]
Since these conventional techniques use a slight difference in the height of an image line for displaying a hidden image such as a mark and an image line for displaying other portions, the hidden image is visually recognized. The hidden image such as a mark has a drawback that the visible range is extremely small and is difficult to understand.
[0008]
Further, an intaglio image line with a part of the image line made high is easily produced by a plate surface preparation method by a stepwise corrosion method, and therefore forgery is easy. The latent image intaglio using the difference in the arrangement direction of the image lines can be easily copied by a copying machine, and when the copy is tilted, the area ratio of the image portion to the non-image portion is the image arrangement direction. Because of this difference, it has a latent image revealing function.
[0009]
In addition, the one that forms a hidden image such as a mark by changing the orientation of the lines of the array or group is different from the portion that forms a hidden image such as a mark in a portion that does not form a hidden image such as a surrounding mark. There is a drawback that it stands out unnaturally, and there is a problem that the design is restricted. Furthermore, if the arrangement or orientation of the line of the group is configured so that the portion where the hidden image such as the mark is formed does not become unnatural compared to the portion where the hidden image such as the surrounding mark is not formed, the hidden image such as the mark can be visually recognized. There was a drawback that the range was extremely small and difficult to understand.
[0010]
Furthermore, in recent years, counterfeiting of US dollar bills is not limited to the level of two-dimensional copying by digital color copiers, etc., but using intaglio printing presses of the same type as intaglio printing presses used for the manufacture of genuine bills. The situation is getting worse until elaborate counterfeiting is made by intaglio printing. In such a counterfeit ticket, even a conventional latent image intaglio using a difference in the arrangement direction of simple lines etc. has already been easily forged, making it difficult for even experts to determine authenticity It has become.
[0011]
In response to this background, it is necessary to use an optically variable intaglio ink that shows dichroism depending on the viewing angle, or to attach an optically variable element such as a hologram. The new adoption of the conductive element results in a very significant increase in material cost and production cost. Therefore, a highly confidential anti-counterfeiting technology that does not easily reveal that it is an anti-counterfeiting technology at first glance without significantly increasing the material cost and production cost, As a result, there is a need for a method for distinguishing it from a counterfeit ticket that does not require special equipment.
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides an intaglio line drawing and / or intaglio dot pattern with a micro slit pattern structure that is not noticed at first glance as a latent image intaglio and does not reveal latent image information only by tilting. It is an object of the present invention to make it possible to easily confirm the latent image information by overlapping the discrimination screen.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention has a basic image composed of a line drawing and / or a dot pattern on a substrate, and the basic image includes a background image portion and a message image portion to which at least one latent image is applied. As a uniform solid print area that cannot be resolved by the naked eye and is included in each image line and / or each dot of the line image and / or dot pattern that is divided and divided as the background image portion. An angle in the arrangement direction of a slit pattern structure of a fixed shape that is fine enough to be recognized, and each of a line drawing and / or a dot pattern divided as a message image portion subjected to the at least one latent image An arrangement of a slit pattern structure with a fixed shape in the image line and / or in each dot that cannot be resolved with the naked eye and is recognized as a uniform solid print area. Direction angles are intaglio printed material having a forgery prevention structure different from each other.
[0014]
The micro slit pattern structure is a slit pattern structure having a straight line pattern with equal intervals in which the ratio of the image portion to the non-image portion (non-image portion / image portion) is about 1 to 0.3. An intaglio printed matter having an anti-counterfeit structure characterized by being.
[0015]
Further, in the basic image, the slit width and slit pitch of the micro slit pattern structure included in each image line and / or each dot of the line image and / or dot pattern classified as the background image portion are small. However, the slit width and the slit pitch of the micro slit pattern structure included in each image line and / or each dot of the line image and / or dot pattern divided as one or more message image portions, respectively, It is an intaglio printed matter having an anti-counterfeit structure characterized by being identical.
[0016]
The message image portion in the basic image is an intaglio printed matter having a forgery prevention structure characterized in that it is a meaningful image expressing characters, symbols, and the like.
[0017]
Further, the basic image is characterized in that an image having an arbitrary gradation is expressed by changing the line width and / or dot diameter of each of the line drawing and / or dot pattern stepwise and / or continuously. Intaglio printed matter having a forgery prevention structure.
[0018]
The basic image is an intaglio printed matter having an anti-counterfeit structure characterized in that it is a tint block pattern.
[0019]
In addition, a discrimination screen made of a substrate such as a transparent film having a line pattern image having the same pitch as the micro slit pattern structure placed in the intaglio print is superimposed on the intaglio print, and the discrimination screen is rotated. Authenticity determination of an intaglio printed matter having an anti-counterfeit structure, wherein at least one warning message is expressed in order, and the intaglio printed matter and a copy are discriminated based on the presence or absence of the warning message. Is the method.
[0020]
A transparent film base for discriminating the authenticity of the intaglio print on the discrimination screen having a line pattern with a pitch that interferes with an image of a line pattern with the same pitch as the micro slit pattern structure placed in the intaglio print. It is a discriminator made of materials.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of an intaglio printed matter having a forgery preventing structure according to the present invention will be described with reference to the drawings. According to the present invention, a basic image composed of a line drawing and / or a dot pattern, which is divided into a background image portion and a message image portion on which at least one latent image is applied, is arranged on a base material. The angle in the array direction of a slit pattern structure with a constant fineness that cannot be resolved with the naked eye within each image line and / or dot of the section and is recognized as a uniform solid print area Are different from each other.
[0022]
The intaglio printed matter having an anti-counterfeit structure according to the present invention can be observed by tilting in the same manner as in the latent image intaglio image forming method based on the prior art, and the minute slits in the background image portion and the message image portion. Since the pattern structure is a multi-line slit pattern structure with a resolution that exceeds the resolution of the human eye, there is no difference in density between the background image portion and the message image portion. Is not expressed.
[0023]
As described above, the anti-counterfeiting effect is surely exhibited by applying the minute slit pattern structure to the line drawing and / or dot pattern image constituting the basic image. The present invention will be further described below with reference to examples including production steps.
[0024]
【Example】
FIG. 1 shows a combination of two line patterns in which the pitch and line width of the line patterns are both equal and there is virtually no density difference between them, with their arrangement directions different from each other by 90 degrees. A conventional latent image in which a latent image of character information “OK” appears due to a change in the concealment rate of the non-image area (printing base material) due to the height component of the intaglio ink when the printed material is tilted and observed. The model figure of an intaglio image is shown. Specific design values of the line pattern include a pitch of 400 μm and a line width of 200 μm.
[0025]
If the pitch of the two line patterns is gradually made finer (the line width is reduced), the line pattern, that is, the texture cannot be discriminated with the naked eye. It is recognized as a uniform solid print area. The specific pitch and line width of the line pattern at this time can be understood to be about 30 microns width from FIG. 2 showing the spatial frequency characteristics of the naked eye widely known from the past. Therefore, even if a line pattern having a line pattern pitch of about 60 microns and a line width of about 30 microns is used for the latent image intaglio according to the conventional principle, it is observed only as a uniform solid print to the naked eye. However, no matter how obliquely the printed matter is observed, the concealment ratio of the non-image part due to the height component of the intaglio ink cannot change, and the latent image according to the conventional principle can no longer be manifested. ,it is obvious.
[0026]
FIG. 3 shows a basic image A that represents a human face image by continuously changing the line width and diameter in a line drawing and / or dot pattern, which is the basis for applying the micro slit pattern structure of the present invention. It is. Since the present invention is to provide a slit pattern structure within the line drawing and / or dot pattern drawing line and / or within the dot, the outline feature of the line or dot pattern in the basic image, With respect to the layout feature, there is no problem in the manufacturing method of the present invention and no fading in the effect of the invention. Therefore, the images used for the basic image include various line drawings such as those in which lines and dots are mixed in a unit area, wavy line patterns, concentric circle patterns, striated patterns, or array patterns having minute characters as array elements. And / or a dot pattern is conceivable and is not limited to the present invention.
[0027]
FIG. 4 is a latent image that appears when observed by a special method or when a discrimination screen is overlaid. The latent image is composed of characters “OK” and “COPY”.
[0028]
FIG. 5 shows the intersection of the basic image A in FIG. 3 and the latent image in FIG. 4, which is a message image portion B and a message image portion C. As for the message image part B, the intersecting part is extracted in units of one dot.
[0029]
FIG. 6 is an image of a part obtained by excluding the message image part B and the message image part C from the basic image A, and is a background image part D.
[0030]
There are two features of the present invention. The first feature is that in the two message image portions B and C and the background image portion D, a minute slit is formed in the line and / or dot pattern image and / or dot. Pattern structure, that is, an elongated shape that is regularly arranged in the same direction within a filled line drawing and / or dot pattern line and / or dot and is not normally observed with the naked eye with a gap width of about several tens of microns This is achieved by applying an unprinted white area. As in this embodiment, when an arbitrary gradation image is represented by a change in the line width or dot diameter as in the present embodiment, a minute slit pattern structure is applied to one image line or one dot. The size of the area must be constant, regardless of whether the line width or dot diameter representing the shadow part of the person's face image is large, or the line width or dot diameter representing the person highlight part. Don't be. It should be noted that the gradation of the basic image is lost if the area to which the slit pattern structure is applied is increased in accordance with the increase in the image line of the shadow portion and the dot diameter. Further, the two message image portions B and C and the background image portion D are characterized in that the arrangement directions of the minute slit pattern structures are different from each other.
[0031]
The second feature is that the micro slit pattern structure is a fine line pattern that cannot be distinguished with the naked eye. 2 showing the spatial frequency characteristics of the naked eye, when the slit width is finer than about 30 microns, the naked eye recognizes the line pattern as a uniform solid print region. In this embodiment, the pitch of the line pattern is 60 μm and the line width is 30 μm.
[0032]
The arrangement direction of the slit pattern structure is 0 degree in the left-right direction of the printed material, and the counterclockwise direction is plus rotation, 90 degrees for the message image part B, 45 degrees for the message image part C, and for the background image part D. The fine slit pattern structure was inserted into the basic image A at 0 degree. An intaglio printed matter is obtained from the line drawing and / or dot pattern with a fine slit pattern obtained at this time, and an enlarged schematic view thereof is shown in FIG.
[0033]
Since FIG. 7 is an enlarged view of the printed material, the slit pattern structure is confirmed. However, since the slit is sufficiently fine in the actual printed material, the inside of the dots and wavy lines is a uniform solid printed region. Only observed. In FIG. 7, an enlarged schematic diagram of the intaglio printed material in the vicinity of the boundary between the message image portion B with the minute slit pattern structure and the background image portion D, each indicated by a white square, is shown in FIG. 8, and the message image portion with the minute slit pattern structure is shown in FIG. An enlarged schematic view near the boundary between C and the background image portion D is shown in FIG. Note that both the enlarged schematic diagrams and FIGS. 8 and 9 are obtained by observing the printed matter from the front side (observer side) and the right oblique direction by tilting the printed matter in the vertical direction.
[0034]
As can be understood from the enlarged views of FIG. 8 and FIG. 9, the micro slit pattern structure in the background image portion and the message image portion is different only in the arrangement direction in the two regions. And there is no density difference in both areas of the message image portion. Therefore, as long as the original intaglio printed matter is normally observed, the latent image is not exposed. In addition, the difference in the arrangement direction of the micro slit pattern structure is designed to be finer than the resolution of the human eye, so the slit pattern structure cannot be identified with the naked eye, and is uniform. It is observed only as a printed area. Moreover, even if the difference can be identified using a magnifying glass or the like, it is extremely difficult to restore the entire latent image with the local information obtained by the magnifying glass.
[0035]
Next, the intaglio-printed line drawing and / or dot pattern with a micro slit pattern structure was observed obliquely in the same manner as in the latent image intaglio visualization method based on the prior art shown in FIG. However, even if an intaglio printed material with a fine slit-like structure that exceeds the resolution of the human eye is tilted, there is a difference in density between the background image and the message image. Therefore, the latent image is not developed.
[0036]
However, in the observation environment (FIG. 10) in which the printed matter (M) is held in the illumination direction (generally upward) and directly reflected light is actively taken in, the observer (L) The component of the directly reflected light is observed conspicuously (brightly white) in the observation environment of the intaglio printed matter of the present invention, and the message image portion B, that is, “OK” characters and the message image portion C, that is, “COPY” characters. These two latent image images are easily manifested and can be recognized as a negative image. In addition, the two latent image images have multi-level gradation, and the characters “OK” appear with a lighter gradation than the characters “COPY”.
[0037]
In addition, when the printed matter (M) is observed from the front under normal illumination, a strong light that saturates the ambient light is printed from the top and bottom of the printed matter using a flashlight or the like (N). When the printed matter is irradiated so as to be substantially parallel to the paper surface and the printed matter is observed from the front (FIG. 11), the direct reflected light component of the background image portion D is present to the observer (L). In the observation environment of the intaglio printed matter, the latent image of the message image portion B, that is, “OK” and the message image portion C, that is, “COPY” is easily observed. It can be recognized and recognized as a positive image. In addition, the two latent image images have gradation, and the characters “OK” appear with a darker gradation than the characters “COPY”.
[0038]
Note that whether the message image portion is manifested as a negative image or a positive image is not limited to the above two types of results, but depends on the orientation of the printed material when it is held in the illumination direction or the illumination irradiation direction. Thus, by using the light in the direct reflected light region, it is possible to easily extract the latent image stored in a highly confidential state.
[0039]
In the present invention, the slit pitch is 60 microns, the slit width is 30 microns (
[0040]
Another method for visualizing information in the message image portion is a method using a discrimination screen. The discrimination screen has an image of a line pattern having the same pitch as the pitch of the minute slit pattern structure applied in the intaglio printed material on a substrate such as a transparent film. Specifically, the pitch is 60. It has an image of a straight line pattern having a micron and an image line width of about 30 microns. The straight line pattern on the discrimination screen is formed on the transparent screen substrate by a print image of an arbitrary color or a groove pattern of unevenness.
[0041]
FIG. 12 illustrates a method for visualizing a latent image by overlapping a discrimination screen on an intaglio printed material and mutual interference between a slit pattern structure and a straight line pattern formed on the discrimination screen. is there. Note that, in a copy by a digital color copier or the like, since the slit pattern structure in the intaglio image line is not reproduced, the latent image is not visualized even if the discrimination screens are superimposed.
[0042]
The present invention has been described based on the embodiment of the present invention. However, the present invention is not limited to this, and various other embodiments are within the scope of the technical idea described in the claims. Needless to say, there are.
[0043]
【The invention's effect】
Unlike the latent image intaglio based on the conventional principle, the intaglio printed material in the present invention has high secrecy because it is not understood at first glance that the latent image intaglio is built there. It is also possible to secretly make a cipher using the high confidentiality. In addition, the slit pattern structure itself is very fine and requires advanced intaglio technology, so that forgery is very difficult.
[0044]
Further, the latent image intaglio according to the conventional principle was a simple pattern figure such as a line pattern, but the image used as the basic image in the present invention is a colored pattern, wave line, or image line. Arbitrary line drawing images such as portrait images whose interval and line width have changed continuously, and also arbitrary dot patterns with arbitrary figures such as polygons and star figures as array elements can be adopted. Since the basic image itself can represent any meaningful image, it is not subject to any design restrictions.
[0045]
Further, since the fine slit pattern structure formed in the image line exceeds the resolution of the digital color copying machine, the slit pattern structure is not reproduced in the copy. Accordingly, since the latent image does not appear when the discrimination screen is superimposed on the copy, it is possible to easily determine whether the image is true or false.
[0046]
The present invention is achieved by applying a minute slit pattern structure to an existing line drawing image called a basic image. Therefore, the line drawing designer does not consider the expressiveness of the latent image that is visualized by the special observation or the discrimination screen, and there is no special restriction on the design of the designer. Also, any person who does not have design knowledge can create a forgery-preventing printed matter, and work sharing becomes possible. In addition, line drawings and dot pattern designs that have already been stored in a database can be easily converted into line drawing designs with anti-counterfeiting effects by applying a micro slit pattern structure. Excellent efficiency.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows a conventional latent image intaglio.
FIG. 2 shows the spatial frequency characteristics of the naked eye.
FIG. 3 shows a basic image.
FIG. 4 shows a latent image.
FIG. 5 shows a message image part.
FIG. 6 shows a background image portion.
FIG. 7 shows a schematic diagram of an intaglio print.
FIG. 8 is an enlarged schematic view of the vicinity of the boundary between the message image portion B and the background image portion in the intaglio printed matter.
FIG. 9 is an enlarged schematic view of the vicinity of the boundary between the message image portion C and the background image portion in the intaglio printed matter.
FIG. 10 shows an observation environment for observing a printed material over the illumination direction.
FIG. 11 shows an example of an observation environment using intense light.
FIG. 12 is a diagram showing a latent image formed by superimposing a discrimination screen on an intaglio print.
[Explanation of symbols]
A Printing paper B Contour image area C Upper bottom surface D Cutter path for engraving the contour image area E Cutter path for engraving the upper surface on the background F Density reference image G Light source H Observer J Intaglio print K Light source L relatively stronger than ambient light Film M Straight line pattern N Latent image
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