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JP4450626B2 - ストレッチポリエステル/綿紡績糸 - Google Patents

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JP4450626B2 JP2003562369A JP2003562369A JP4450626B2 JP 4450626 B2 JP4450626 B2 JP 4450626B2 JP 2003562369 A JP2003562369 A JP 2003562369A JP 2003562369 A JP2003562369 A JP 2003562369A JP 4450626 B2 JP4450626 B2 JP 4450626B2
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Description

関連出願の相互参照
本件出願は、2001年12月21日出願の係属出願第10/029,575号の一部継続である2002年11月1日出願の係属出願第10/286,683号の一部継続である。
本発明は、ポリエステルステープルファイバーと綿とを含んでなる紡績糸、より具体的には、その中でポリエステルステープルがその糸に望ましい特性を与える二成分であるような糸、ならびに選択された特性を有するポリエステル二成分ステープルファイバー、より具体的にはポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなるような繊維に関する。
ポリエステル二成分繊維は、その範囲外では糸は堅い、粗い、および美的に望ましくないと言われる一定範囲の捲縮性を有する二成分ステープルから製造された紡績糸を開示している特許文献1および特許文献2から公知である。
二成分ステープルファイバーを含んでなる紡績糸はまた、特許文献3および特許文献4ならびに特許文献5および特許文献6にも開示されているが、かかる繊維はほとんど回復力を持たず、それらのコストに加わる機械捲縮を必要とし得る。
その表面に縦溝を有するポリエステル繊維は、特許文献7、特許文献8、特許文献9、および特許文献10、ならびに特許文献11に記載されているが、かかる繊維は典型的には良好な伸縮および回復性に欠ける。
特許文献12は、ポリエステル二成分繊維のトウを開示しているが、かかるトウは有用であるためには「位置ずらし(de−registering)」、追加コストを必要とすると言われている。
米国特許第3,454,460号明細書 米国特許第3,671,379号明細書 特開昭62−085026号公報 特開2000−328382号公報 米国特許第5,723,215号明細書 米国特許第5,874,372号明細書 米国特許第3,914,488号明細書 米国特許第4,634,625号明細書 米国特許第5,626,961号明細書 米国特許第5,736,243号明細書 国際公開第01/66837号パンフレット 国際公開第00/77283号パンフレット
高い伸縮性および一様性特性を有する、ポリエステル二成分ステープルファイバーと綿との紡績糸は、改善された加工性と伸張および回復性との両方を有するポリエステル二成分ステープルファイバーがそうであるように、依然として必要とされている。
本発明は、少なくとも約22%の全精練収縮を有する、綿と、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなる二成分ステープルファイバーとを含んでなる紡績糸であって、二成分繊維が約35%〜約70%のトウ捲縮発現値、約14%〜約45%のトウ捲縮指数値、約1.3cm〜約5.5cmの長さ、繊維当たり約0.7デシテックス〜繊維当たり約3.0デシテックスの線密度を有し、かつ、二成分繊維が紡績糸の全重量を基準にして約20重量%〜約65重量%のレベルで存在し、かつ、綿が紡績糸の全重量を基準にして約35重量%〜約80重量%のレベルで存在する紡績糸を提供する。
本発明はまた、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなり、かつ、約40%〜約60%のトウ捲縮発現値と約14%〜約27%のトウ捲縮指数値とを有する二成分ステープルファイバーであって、捲縮指数値と捲縮発現値との差が約24%〜約35%絶対である二成分ステープルファイバーをも提供する。
本発明はまた、
a)約35%〜約70%のトウ捲縮発現値、約14%〜約45%の捲縮指数値、約1.3cm〜約5.5cmの長さ、および繊維当たり約0.7デシテックス〜繊維当たり約3.0デシテックスの線密度を有する二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
b)綿を提供する工程と、
c)ブレンドされた繊維の全重量を基準にして、二成分繊維が約20重量%〜約65重量%のレベルで存在し、
綿が約35重量%〜約80重量%のレベルで存在する
ように少なくとも綿と二成分ステープルファイバーとを組み合わせる工程と、
d)ブレンドされた繊維をカーディングしてカードスライバーを形成する工程と、
e)カードスライバーを延伸する工程と、
f)カードスライバーを約3回まで二重にして再延伸する工程と、
g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
を含んでなる本発明の紡績糸の製造方法をも提供する。
第2実施形態では、本発明は、
a)約35%〜約70%のトウ捲縮発現値、約14%〜約45%のトウ捲縮指数値、約1.3cm〜約5.5cmの長さ、および繊維当たり約0.7デシテックス〜繊維当たり約3.0デシテックスの線密度を有する二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
b)綿を提供する工程と、
d)二成分ステープルファイバーと綿とを別々にカーディングして二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとを形成する工程と、
e)ブレンドされた繊維の全重量を基準にして、(i)二成分繊維が約20重量%から約65重量%のレベルで存在し、かつ、(ii)綿が約35重量%から約80重量%のレベルで存在するように二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとをドローフレームブレンドする工程と、
f)工程(e)のブレンドされたカードスライバーを約3回まで二重にして再延伸する工程と、
g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
を含んでなる本発明の紡績糸の製造方法を提供する。
本発明は、編物および織物よりなる群から選択される、かつ、本発明の方法によって製造されるような紡績糸を含んでなる布をさらに提供する。
綿と今度はポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなり、選択された機械的性質を有する二成分ステープルファイバーとを含んでなる紡績糸が意外にも高い伸縮特性、カーディング性(cardability)、および一様性を有することが今分かった。
容易なカーディングによって示唆されるような良好な加工性と高い精練収縮によって示唆されるような良好な回復性との驚くべき組合せにはっきり示される、トウ捲縮指数値とトウ捲縮発現値との間の意外にもそして好都合にも大きな差のあるポリエステル二成分ステープルファイバーを製造できることもまた今分かった。かかる繊維は、本発明の綿/二成分紡績糸において好ましい二成分ステープルファイバーである。
本明細書で用いるところでは、「二成分繊維」は、2種のポリマーが並列のまたは偏心したシース−コアの関係にある繊維を意味し、自発的に捲縮した繊維およびまだ実現されていない潜在性の自発的捲縮のある繊維の両方を含む。
「密接混合」は、混合物を梳綿機に供給する前にまたは梳綿機の複式供給シュートで繊維を混合する前に、開放室(例えば秤量皿ホッパー供給機付きの)中で異なる繊維を重力場の変化によりおよび完全に混合する工程を意味し、ドローフレームブレンドとは区別されるべきである。
「自然延伸比」(「NDR」)は、それぞれ、曲線の降伏および歪硬化領域に接線で引かれた2つの線の交点として測定される、初めは未延伸の繊維の応力−歪曲線上の降伏領域の上限を意味する。
本発明の紡績糸は、綿と、ポリ(エチレンテレフタレート)(「2G−T」)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)(「3G−T」)を含んでなるポリエステル二成分ステープルファイバーとを含んでなり、少なくとも約22%の全精練収縮(時折「精練捲縮収縮」と言われる)を有する。かかる収縮は、糸での精練後に0.045g/デニール(0.04dN/テックス)負荷が糸にかけられた場合に約20%伸長に相当する。全精練収縮が約22%未満である場合、糸の伸張−回復性は不十分であり得る。二成分ステープルファイバーは、約35%、好ましくは約40%から約70%まで、好ましくは約60までのトウ捲縮発現(「CD」)値を有し、約14%から約45%まで、好ましくは約27%までの捲縮指数(「CI」)値を有する。
CDが約35%よりも低い場合、紡績糸は典型的には、それから製造された布で良好な回復を生み出すには余りにも少ない全精練収縮を有する。CI値が低い場合、満足のゆくカーディングおよび紡績のためには機械捲縮が必要であり得る。CI値が高い場合、二成分ステープルは容易にカーディング可能であるには余りにも多くの捲縮を有することができ、紡績糸の一様性は不十分であり得る。
二成分ステープルファイバーは約1.3cm〜約5.5cmの長さを有する。二成分繊維が約1.3cmよりも短い場合、カーディングするのが困難である可能性があり、それが約5.5cmよりも長い場合、綿システム装置で紡績するのが困難であり得る。綿は約2から約4cmの長さを有することができる。二成分繊維は繊維当たり約0.7デシテックス、好ましくは繊維当たり約0.9デシテックスから繊維当たり約3.0デシテックスまで、好ましくは繊維当たり約2.5デシテックスまでの線密度を有する。二成分ステープルが繊維当たり約3.0デシテックスよりも上の線密度を有する場合、糸は粗い手触りを有することができ、それは綿とブレンドするのが困難である可能性があり、不満足に強化された弱い糸をもたらす。それが繊維当たり約0.7デシテックスよりも下の線密度を有する場合、カーディングするのが困難であり得る。
紡績糸中に、二成分ステープルファイバーは、紡績糸の全重量を基準にして、約20重量%、好ましくは約35重量%から約65重量%まで、好ましくは50重量%未満までのレベルで存在する。本発明の糸が約20重量%未満のポリエステル二成分を含んでなる場合、低い全精練収縮によって示唆されるように、糸は不十分な伸張および回復性を示し得る。糸が約65重量%よりも多くの二成分ステープルファイバー含んでなる場合、糸の一様性は負の影響を及ぼされ得る。
本発明の紡績糸中に、綿は、紡績糸の全重量を基準にして、約35重量%〜約80重量%のレベルで存在する。場合により、紡績糸の全重量を基準にして約1重量%〜約30重量%、他のステープルファイバー、例えば単一成分ポリ(エチレンテレフタレート)ステープルが存在することができる。
CIが許容できる値の範囲でより低い場合、カーディング性と糸一様性とを危うくすることなく、より高い割合のポリエステル二成分ステープルファイバーを使用することができる。CDが許容できる値の範囲でより高い場合、全精練収縮を危うくすることなく、より低い割合の二成分ステープルを使用することができる。特に、繊維ブレンドレベル、CI、およびカーディング性は相互に関係しているので、ブレンド中の二成分繊維の量が低い(例えば、紡績糸の全重量を基準にして約20重量%ほどに低い)場合、高いCI値(例えば約45%ほどに高い)でさえも満足のゆくカーディング性を保持することができる。同様に、繊維ブレンドレベル、CD、および全精練収縮は相互に関係しているので、CDが高い、例えば約60%もしくはそれ以上である場合、紡績糸の全重量を基準にして約20重量%二成分繊維でさえも満足のゆく全精練収縮を保持することができる。
本発明の紡績糸は、例えば40もしくはそれ以下の綿番手を有する紡績糸について測定された場合には約22%以下、より好ましくは、例えば20もしくはそれ以下の綿番手を有する紡績糸について測定された場合には約18以下の質量の変動係数(「CV」)を有することが好ましい。それらの値の上では、糸は、布の幾つかのタイプでの使用にとってより望ましくなくなり得る。
二成分ステープルファイバーは、約30:70〜70:30、好ましくは40:60〜60:40のポリ(エチレンテレフタレート)対ポリ(トリメチレンテレフタレート)の重量比を有することができる。二成分繊維を含んでなるポリエステルの1つまたは両方はコポリエステルであることができ、「ポリ(エチレンテレフタレート)」および「ポリ(トリメチレンテレフタレート)」は、その意味の範囲内にかかるコポリエステルを含む。例えば、コポリエステルを製造するのに使用されたコモノマーが4〜12個の炭素原子を有する直鎖、環式、および分枝脂肪族ジカルボン酸(例えば、ブタン二酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、ドデカン二酸、および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸)、テレフタル酸以外の8〜12個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸)、3〜8個の炭素原子を有する直鎖、環式、および分枝脂肪族ジオール(例えば、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、および1,4−シクロヘキサンジオール)、および4〜10個の炭素原子を有する脂肪族および芳香脂肪族エーテルグリコール(例えば、ヒドロキノンビス(2)−ヒドロキシエチル)エーテル、またはジエチレンエーテルグリコールをはじめとする約460よりも下の分子量を有するポリ(エチレンエーテル)グリコール)よりなる群から選択されるコポリ(エチレンテレフタレート)を使用することができる。コモノマーは、それが本発明の便益を危うくしない程度に、例えば全ポリマー成分を基準にして約0.5〜15モルパーセントのレベルで存在することができる。イソフタル酸、ペンタン二酸、ヘキサン二酸、1,3−プロパンジオール、および1,4−ブタンジオールが好ましいコモノマーである。
コポリエステルはまた、他のコモノマーが本発明の便益に悪影響を及ぼさないという条件で少量のかかるコモノマーと共に製造することもできる。かかる他のコモノマーには、全ポリエステルを基準にして約0.2〜4モルパーセントで組み入れることができる、5−ナトリウム−スルホイソフタレート、3−(2−スルホエチル)ヘキサン二酸のナトリウム塩、およびそれらのジアルキルエステルが含まれる。改善された酸染色性のために、(コ)ポリエステルは高分子第二アミン添加物、例えばポリ(6,6’−イミノ−ビスヘキサメチレンテレフタルアミド)およびそれとヘキサメチレンジアミンとのコポリアミド、好ましくはそれらのリン酸および亜リン酸塩と混合することもできる。少量の、例えばポリマーのkg当たり約1〜6ミリ当量のトリ−またはテトラ−機能性コモノマー、例えばトリメリット酸(その前駆体を含む)またはペンタエリスリトールを粘度調節のために組み入れることができる。
二成分繊維の外側横断面については何の特定の制限もなく、それは円形、楕円形、三角形、「雪だるま形」などであることができる。「雪だるま形」横断面は、長軸、短軸および長軸に対してプロットされた場合に短軸の長さに少なくとも2つの極限を有する並列の横断面と記載することができる。一実施形態では、本発明の紡績糸は、綿と、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなり、その表面に複数の縦溝を有する二成分ステープルファイバーとを含んでなる。かかる二成分ステープルファイバーは、ポリエステル二成分の吸上性を改善することができる「スカラップ楕円形」横断面を有すると考えることができる。
本発明の紡績糸中のポリエステル二成分ステープルファイバーはまた、それらが本発明の便益を損なわないという条件で、帯電防止剤、酸化防止剤、抗菌剤、防炎加工剤、染料、光安定剤、および例えば二酸化チタンなどの艶消剤のような通常の添加剤を含んでなることができる。
本発明のポリエステル二成分ステープルファイバーは、約40%〜約60%のトウ捲縮発現値と約14%〜約27%の捲縮指数値とを有し、ここで捲縮指数値と捲縮発現値との間の差は約24%〜約35%絶対、好ましくは約30%〜約35%絶対である。
本発明の紡績糸は本発明の繊維を含んでなり、少なくとも約3.5dN/テックス、そして約5.5dN/テックス以下の破壊靱性を有することが好ましい。靱性が余りにも低い場合、カーディングおよび紡績は困難である可能性があり、それが余りにも高い場合、本発明の紡績糸から製造された布は望ましくない毛玉を示し得る。紡績糸の線密度は約100〜700デニール(111〜778デシテックス)の範囲にあることがまた好ましい。
編(例えば丸編みおよび平編み)ならびに織(例えば平織および綾織)伸縮布を本発明の紡績糸から製造することができる。
本発明の紡績糸の製造方法は、好ましくは密接混合によって綿(場合により梳くことができる)と本明細書で前に記載された組成および特性を有するポリエステル二成分ステープルファイバーとを混合する工程であって、二成分ステープルファイバーが、ブレンドされた繊維の全重量を基準にして約20重量%、好ましくは約35重量%から約65重量%まで、好ましくは50重量%未満までのレベルで存在する工程を含んでなる。綿は、ブレンドされた繊維の全重量を基準にして約35重量%〜約80重量%のレベルで存在する。場合により、場合により、紡績糸の全重量を基準にして約1重量%〜約30重量%、他のステープルファイバー、例えば単一成分ポリ(エチレンテレフタレート)ステープルが存在することができる。
ステープルファイバーのトウ前駆体中の二成分繊維の捲縮は、「位置をずらされる」、すなわち繊維の捲縮を整然と並べないようなやり方で処理されることは不必要であり、かかる不必要な工程の費用を節約するために、それらの「位置をずらす」何の試みも行われないことが好ましい。同様に、二成分ステープルトウは、それから製造されたステープルが良好な加工性と有用な特性とを示すために、機械捲縮を必要とせず、トウが機械捲縮工程に曝されないことが好ましい。
ブレンドされた繊維は、それをカーディングすることによってカードスライバーを形成し、カードスライバーを延伸し、カードスライバーを3回まで二重にして再延伸し、延伸されたスライバーを粗紡へ変換し、そして好ましくは約3〜5.5の撚り係数で粗紡をリング精紡することによってさらに加工されて、少なくとも約22%の全精練収縮を有する紡績糸を形成する。
ポリエステルの固有粘度(「IV」)は、ビスコテック強制流動粘度計(Viscotek Forced Flow Viscometer)モデルY−900を使って0.4%濃度で19℃でおよび米国材料試験協会(ASTM)D−4603−96に従って、しかし規定された60/40重量%フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの代わりに50/50重量%トリフルオロ酢酸/塩化メチレン中で測定した。次に測定された粘度を60/40重量%フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン中の標準粘度と相関させて、報告される固有粘度値に到達した。
特に記載のない限り、二成分繊維のトウ捲縮発現およびトウ捲縮指数の次の測定方法が実施例で用いられた。トウ捲縮指数(「C.I.」)を測定するために、ポリエステル二成分トウの1.1メートル試料を秤量してそのデニールを計算し、トウサイズは典型的には約38,000〜60,000デニール(42,000〜66,700デシテックス)であった。トウの各末端に25mmだけ離れた2つの結び目を作った。第1末端の内側結び目に第1クランプをつけ、40mg/デニール(0.035dN/テックス)重りを第2末端の結び目の間に吊すことによって垂直の試料に張力をかけた。重りを持ち上げ、ゆっくりと低くすることによって試料を3回運動させた。次に、重りが第2末端の結び目間の適所にある間に第2クランプを第1末端の内側結び目から100cm下につけて、0.035dN/テックス重りを第2末端から取り外し、第1末端がボトムにくるように張力を維持しながら試料を上下逆にした。第1末端の結び目の間に1.5mg/デニール(0.0013dN/テックス)重りを吊し、第1クランプを第1末端から取り外し、試料を0.0013dN/テックス重りに抗して収縮するに任せ、クランプから第1末端の内側結び目までの(収縮した)長さをcm単位で測定し、Lと識別した。C.I.を式Iに従って計算した。トウ捲縮発現(「C.D.」)を測定するために、1.1メートル試料を沸騰水中に1分間入れて−拘束を解いて−、40mg/デニール(0.035dN/テックス)重りをかける前に十分に乾燥させたことを除いて、同じ手順を実施した。
C.I.およびC.D.(%)=100×(100cm−L)/100cm (I)
トウをステープルファイバーへ単に切断することは捲縮に影響を及ぼさないので、本明細書でのステープルファイバーの捲縮値についての言及はかかる繊維のトウ前駆体に関してなされた測定値を表すことを意図され、そう理解されるべきである。
実施例での紡績糸の全精練収縮を測定するために、糸を標準かせ巻取機で25ラップのかせにした。試料を巻取機にぴんと張った状態にしたまま、10インチ(25.4cm)長さ(「L」)を試料上に染料マーカーでマークした。かせを巻取機から取り外し、沸騰水中に拘束なしに1分間入れ、水から取り出し、室温で乾燥させた。乾燥したかせを平らに置き、染料マーク間の距離を再び測定した(「Lbo」)。全精練収縮を式IIから計算した。
全B.O.S.(%)=100×(L−Lbo)/L (II)
精練全収縮試験を受けた同じ試料を用いて、200mg/デニール(0.18dN/テックス)負荷をかけ、伸びた長さを測定し、精練前長さと伸びた精練後長さとのパーセント差を計算することによって紡績糸の「真の」収縮を測定した。試料の真の収縮は一般に約5%未満であった。真の収縮は全精練収縮の非常な小さな部分を構成するにすぎないので、後者が本明細書では紡績糸の伸縮特性の信頼できる尺度として用いられる。より高い全精練収縮は望ましくはより高い伸縮に相当する。
それらの長さに沿った紡績糸の質量の一様性は、一様性(Uniformity)1−B試験機(ゼルウェーガー・ウスター(Zellweger Uster)社によって製造された)で測定し、百分率単位で変動係数(「CV」)として報告した。この試験では、糸を400ヤード/分(366m/分)で2.5分間試験機へ供給し、その間に糸の質量を8mm毎に測定した。得られたデータの標準偏差を計算し、100を乗じ、試験した糸の平均質量で割ってパーセントCVに到達した。従来の商業糸に関するデータは、「ウスター(登録商標)統計学2001」(ゼルウェーガー・ルーワ社(Luwa AG))に見出すことができる。
紡績糸引張特性は、テンソジェット(Tensojet)(またゼルウェーガー・ウスター社によって製造された)を用いて測定した。
特に記載のない限り、実施例で紡績糸を製造するのに使用される繊維ブレンドのカーディング性は、45ポンド毎時(20kg/時)の速度が「100%速度」とみなされるトルッツシェラー(Trutzschler)社ステープル梳綿機で評価した。カーディング性は、梳綿機が40ポンド(18kg)試験ランにおいて1停止以下で100%速度で運転できた場合に「良好」、1ランにおいて3停止以下で少なくとも80%速度に対して「満足」、「満足」についてよりも速度が低いかまたは停止の数が高いかであった場合に「不満足」と格付けした。停止は一般にウェブ破壊または螺旋巻き閉塞によって引き起こされた。
実施例6Aおよび6Bの布で有効伸張を測定するために、3つの60×6.5cm試料検体を実施例4Aおよび4Bの布のそれぞれから切断した。長い寸法は伸張方向に相当した。それが5cm幅になるまで、各検体を各側で等しく解いた。布の一端を折り重ねてループを形成し、ループを固定するために幅を横切ってシームを縫い合わせた。布の非ループ端から6.5cmに第1の線を引き、第1の線から50cm離して(「GL」)第2の線を引いた。試料を20±2℃および65±2%相対湿度で少なくとも16時間順化させた。試料を第1の線でクランプで固定して垂直に吊した。30ニュートン重りをループから吊し、交互に、3秒間重りによってそれを伸張させ、次に布が無負荷になるように重りを支えることによって試料を3回運動させた。重りを再びかけ、線間の距離(「ML」)を最も近いミリメートルまで記録した。有効伸張は式IIIから計算し、3検体からの結果を平均した。
%有効伸張=100×(ML−GL)GL (III)
実施例6Aおよび6Bでパーセント伸び(伸張後の回復の尺度)を測定するために、有効伸張試験について記載されたように3つの新たな検体を調製し、前に測定した有効伸張の80%に伸ばし、伸びた状態に30分間保持した。次にそれらを拘束なしに60分間弛緩させ、線間の長さ(「L」)を再び測定した。パーセント布伸びを式IVから計算し、3検体からの結果を平均した。
%布伸び=100×(L−GL)/GL (IV)
実施例では、綿は4.3(繊維当たり約1.5デニール(繊維当たり1.7デシテックス))の平均マイクロネアの標準ストリクト・ロー・ミッドランド・イースタン・バラエティ(Standard Strict Low Midland Eastern Variety)であった。綿とポリエステル二成分ステープルファイバーとを、両方を複式送りシュート供給機中へ仕込むことによってブレンドし、その供給機はトルッツシェラー梳綿機に供給した。生じたカードスライバーは70グレイン/ヤード(約49.500デシテックス)であった。スライバーの6末端を一緒に2パスのそれぞれで6.5倍延伸して60グレイン/ヤード(約42,500デシテックス)の延伸されたスライバーを与え、特に記載のない限り、それを次に粗紡に変換した。粗紡工程での全延伸は9.9倍であった。特に記載のない限り、次に粗紡をダブルクリールし、サコ−ローウェル(Saco−Lowell)フレームで1.35のバックドラフトおよび29の全延伸を用いてリング精紡して、3.8の撚り係数とインチ当たり17.8回転とを有する22/1綿番手(270デシテックス)紡績糸を与えた。100%綿がそのように加工された場合、生じた紡績糸は22%のCVと5%の全精練収縮とを有した。
各二成分ステープルファイバー試料内では、繊維は実質的に等しい線密度とポリ(エチレンテレフタレート)対ポリ(トリメチレンテレフタレート)のポリマー比とを有した。何の機械捲縮も実施例の二成分ステープルファイバーに加えられなかった。
表で、「Comp.」は比較試料を示し、「NDR」は自然延伸比を意味し、「B.O.S.」は精練収縮を意味し、「Ne」は綿番手(英国)を意味し、そして「nm」は「未測定」を示す。
実施例1A
ポリエステル二成分ステープルファイバーを、255〜265℃の紡糸ブロック温度の68穴後融合紡糸口金によって溶融紡糸した、0.52dl/gの固有粘度(「IV」)を有するポリ(エチレンテレフタレート)(クリスター(Crystar)(登録商標)4415−763、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.du Pont de Nemours and Company)の登録商標)および1.00のIVを有するソロナ(Sorona)(登録商標)ブランドのポリ(トリメチレンテレフタレート)(ソロナ(登録商標)、イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール・アンド・カンパニーの登録商標)の二成分連続フィラメントから製造した。ポリマーの重量比は60/40 2G−T/3G−Tであった。フィラメントを450〜550m/分で紡糸口金から引き出し、クロスフロー空気で急冷した。「雪だるま形」横断面を有するフィラメントを4.4倍延伸し、170℃で熱処理し、交錯させ、そして2100〜2400m/分で巻き取った。フィラメントは、12%CI(連続フィラメントの交錯によってかなり下落したと考えられる値)、51%CD、および2.4デシテックス/フィラメントの線密度を有した。ステープルファイバーへの変換のために、巻取パッケージからのフィラメントをトウへ集め、その刃間隔を1.5インチ(3.8cm)ステープル長さを得るために調節した通常のステープルトウ切断機中へ供給した。
実施例1B
実施例1Aからのポリエステル二成分ステープルファイバーを綿と密接混合して2つの繊維の様々な重量パーセントを得た。ブレンドされた繊維をカーディングし、延伸し、粗紡に変換し、22/1糸へリング精紡した。生じた紡績糸は、表Iに示すCVおよび全精練収縮値を有した。
Figure 0004450626
表Iのデータの内挿は、この特定の二成分ステープルが紡績糸の重量の約35%未満である場合には全精練収縮が低かったことを示す。データはまた、ポリエステル二成分ステープルファイバーの量が紡績糸の重量を基準にして約65重量%を超えた場合にはカーディング性が損なわれたことも示す。一様性は、ポリエステル二成分の割合が50重量%未満である場合に改善された。
比較例1
次の相違付きで実施例1Aに記載したようにポリエステル二成分ステープルファイバーを製造した。2G−T/3G−Tの重量比は40/60であり、紡糸口金は34穴を有し、生じたフィラメントは4.9デシテックス/フィラメントの線密度を有した。CIは16%であり、CDは50%であったが、ポリエステル二成分ステープルのレベル65重量%、40重量%、および20重量%の綿でさえカーディング性は非常に不満足なものであり、ポリエステル二成分ステープルが高い線密度を有した場合には不満足な結果が得られたことを示す。
比較例2
使用した連続フィラメントが2.6倍に延伸され、たったの3%CIおよび29%CDを有したことを除いて、実施例1Aに記載したように実質的にポリエステル二成分ステープルファイバーを製造した。カーディング性は60/40ポリエステル/綿ブレンドで良好であったが、かかるブレンドからの紡績糸の精練収縮はたったの15であり、CDが低すぎる場合に生じる不十分な紡績糸特性を示した。
実施例2
実施例3および4で使用するポリエステル二成分ステープルファイバーを製造するために、0.58IVのポリ(エチレンテレフタレート)を、第2段階でアンチモンエステル交換触媒を用いる2段階法でテレフタル酸とエチレングリコールとから連続重合器で調製した。TiO(ポリマーの重量を基準にして0.3重量%)を加え、ポリマーを285℃で移し、280℃に維持した790穴の二成分繊維紡糸口金パックへ計量ポンプで供給した。ポリ(トリメチレンテレフタレート)(1.00IVソロナ(登録商標)ブランドのポリ(トリメチレンテレフタレート))を乾燥し、258℃で溶融押出し、別々に紡糸口金パックへ計量供給した。
図は、用いた紡糸口金パックの横断面を示す。溶融ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)は穴1aおよび1bで分配プレート2に入り、対応する輪状チャネル3aおよび3bによって放射状に分配され、分配プレート5のスロット4で互いに初めて接触した。2種のポリエステルは計量プレート7の穴6を通過し、紡糸口金プレート9のカウンターボア8を通過し、毛細管10を通って紡糸口金プレートを出た。穴6および毛細管10の内径は実質的に同じものであった。
繊維を、空気:ポリマーの質量比が9:1〜13:1の範囲にあるように142〜200標準立方フィート毎分(4.0〜5.6立方メートル毎分)で供給される空気の放射状流れ中へ毛細管当たり0.5〜1.0g/分で紡糸した。急冷室は米国特許第5,219,506号に開示されたものと実質的に同じものであったが、それが「一定の」空気流れを提供するように同様なサイズの穴を有する有孔の急冷ガス分配シリンダーを用いた。紡糸仕上剤を、繊維重量を基準にして0.07重量%〜0.09重量%で円錐形塗布機で繊維に塗布し、次にそれらをパッケージに巻き取った。
生じた並列の円形横断面繊維の約48パッケージを組み合わせて約130,000デニール(144,400デシテックス)のトウを製造し、供給ロールを回って35℃未満で運転する第1延伸ロールへ通し、85℃〜90℃で運転する第2延伸ロールへ通し、そして熱水スプレーを供給し、170℃で運転する6ロールとの接触により熱処理し、場合によりプーラーロールへ14%まで過剰供給し、そして繊維の重量を基準にして0.14重量%仕上剤の塗布後に35℃よりも下で運転する連続の強制対流乾燥機を通過させた。次にトウを、実質的に張力なしで箱中へ集めた。第1延伸は繊維に加えられる全延伸の77〜90%であった。延伸したトウは、延伸比に依存して、約37,000デニール(41,200デシテックス)〜65,000デニール(72,200デシテックス)であった。追加の紡糸および延伸条件ならびに繊維特性を表IIに示す。
Figure 0004450626
実施例3
実施例2で製造した選択されたトウ試料を1.5インチ(3.8cm)に切断し、生じた二成分ステープル試料を綿と密接混合し、カーディングし、そして60/40ポリエステル/綿重量比でリング精紡して22/1綿番手紡績糸を製造した。繊維特性、綿とブレンドした場合のカーディング性、および生じた紡績糸の特性を表IIIに示す。
Figure 0004450626
表IIIのデータの内挿および外挿は、CIが約14%よりも下である場合、精練収縮は不十分であり得ること、およびCIが約42%ほどに高い場合、カーディング性は満足のままであり得ることを示す。
比較例3
トウ試料2Bから3.8cmに切断した二成分ステープルを、60/40のポリエステル二成分/綿重量比で綿とブレンドし、ブレンドをカーディングし、本明細書で上に記載したように、しかし粗紡を製造することなく延伸した。延伸したスライバーをムラタ(Murata)802H精紡機で、2.5/5.0の空気ノズル圧比(N1/N2)、160の全延伸、および200メートル/分の巻取速度で22/1糸へエアジェット紡績した。糸の全精練収縮はたったの14%であり、エアジェット紡績糸が不満足な伸張および回復を有することを示した。
実施例4
実施例2で製造した選択されたトウ試料を1.5インチ(3.8cm)に切断し、生じた二成分ステープル試料を綿と密接混合し、カーディングし、そして60/40および40/60ポリエステル/綿重量比でリング精紡して22/1綿番手紡績糸を製造した。繊維特性、繊維ブレンドのカーディング性、および生じた紡績糸の特性を表IVに示す。
Figure 0004450626
表IVのデータは、CIが約42%よりも上である場合、カーディングが60重量%二成分ステープルでは実用的でないほど困難であるが、40重量%二成分ステープルでは満足であり得ることを示す。データの外挿は、約45%ほどに高いCIを有する約20重量%二成分ステープルで、カーディングは良好であり、かつ、全精練収縮および糸一様性(CV)は依然として許容できるであろうことを示す。
実施例5
1/2クッションフートの婦人の3×1クォーターソックスを、イングで(on a ing)実施例1からの紡績糸のみで編んだ。各ソックスを過酸化水素水で180°F(82℃)で漂白し、乾熱で250°F(121℃)で1.5分間しぼつけした。
ソックスの無負荷力は次の通り測定した。エッジ効果を避けるために、ソックスは切断しなかった。それを2.5インチ×2.5インチ(6.4cm×6.4cm)正方形でマークし、足の中心、つま先とかかととの間に置いた。インストロン(Instron)引張試験機の握りをソックス足トップとボトムとに置き、試験試料が2.5インチ(6.4cm)標線を有するように、かかととつま先とを避け、中心に置いた正方形を握りの間に置いておいた。各試料を200%伸長毎分の速度で50%伸長へ3回サイクルした。無負荷力は、第3サイクル弛緩に関して30%残留有効伸張で測定され、キログラム力で報告された。それを表Vに報告する。この試験で、「30%残留有効伸張」は、布が第3サイクルで最大力から30%弛緩されたことを意味する。
Figure 0004450626
表Vのデータは、本発明の紡績糸を含んでなる編布が、より低いレベルのポリエステル二成分ステープルファイバーを含んでなる紡績糸で製造した編物においてさえも保持される高い布無負荷力と良好な伸張−回復性とを有することを示す。
実施例6A
3/1綾織物を、エアジェットルームで、96端/インチ(38端/cm)にリードした40/1綿番手の100%リング精紡綿のたて糸で製造した。よこ糸は、40重量%綿とインチ当たり65ピックス(cm当たり251/2ピックス)および500ピックス/分で挿入した、トウ試料2Hから3.8cmに切断した60重量%の二成分ステープルとの22/1綿番手リング精紡糸からなった。布を沸騰で1時間擦り洗いし、月並みに直接および分散染料で染色した。有効伸張は21%であり、伸びは3.8%であり、両方とも望ましい特性であった。
実施例6B
実施例6Aを繰り返したが、インチ当たり45ピックス(18ピックス/cm)で挿入した、綿と同じブレンド比でリング精紡した、トウ試料2Eから3.8cmに切断した二成分ステープルの紡績糸を使った。布を沸騰で1時間擦り洗いし、月並みに直接および分散染料で染色した。有効伸張は望ましくも25%で高く、伸びは望ましくも4.6%で低かった。
実施例7A
トウ試料7A〜7Eを製造するために、特に記載のない限り、ポリ(トリメチレンテレフタレート)(ソロナ(登録商標)1.00IV)を約260℃の最高温度で押し出し、ポリ(エチレンテレフタレート)(インターナショナル・ポリマーズ(International Polymers)社製の「通常の」、セミダルの繊維グレード211、0.54dl/gIV)を285℃の最高温度で押し出し、2種のポリマーを別々に、計量プレート7が存在しないことを除き図1のそれと類似の紡糸口金パックに計量供給した。紡糸口金パックは280℃に加熱され、2622毛細管を有した。生じた並列の円形の横断面繊維では、2G−Tが52重量%で存在し、3G−Tが48重量%で存在し、0.94dl/gのIVを有した。繊維を多数の紡糸位置から1200〜1500m/分で運転するプーラーロールによって集め、缶中へ入れた。
約50缶からのトウを組み合わせ、供給ロールを回って35℃未満で運転する第1延伸ロールへ、80℃で運転するスチーム室を通って、次に第2延伸ロールへ通した。第1延伸は、繊維にかける全延伸の約80%であった。延伸したトウは約800,000デニール(888,900デシテックス)〜1,000,000デニール(1,111,100デシテックス)であった。図2について言及すると、延伸したトウ16を、110℃で運転するロール11との接触によって、140℃〜160℃のロール12によって、および170℃のロール13によって熱処理した。ロール11と12との間のロール速度の比は約0.91〜0.99(弛緩)であり、ロール12と13との間ではそれは約0.93〜0.99(弛緩)であり、ロール13と14との間ではそれは約0.88〜1.03であった。仕上剤スプレー15を、トウ上の仕上剤の量が0.15〜0.35重量%であるように塗布した。プーラー/冷却ロール14は35〜40℃で運転した。次にトウを35℃よりも下で運転する連続強制対流乾燥機を通過させ、実質的に何の張力もなしで箱中へ集めた。追加の加工条件および繊維特性を表VIに示す。
Figure 0004450626
実施例7B
トウ試料7B、7C、および7Eを1.75インチ(4.4cm)ステープルに切断し、密接混合によって綿と組み合わせ、ジェー.ディ.ホリングスワース(J.D.Hollingsworth)梳綿機で60ポンド(27kg)毎時でカーディングし、リング精紡して様々な綿番手の糸を製造した。糸およびそれらの特性は表VIIに記載され、カーディング性は定性ベースで評価した。
Figure 0004450626
表VIIのデータは、本発明の糸の改善された精練収縮と増加するCIにもかかわらずそれらの意外にもむらのないCVとを示す。
本発明に従って実施例で作り出された糸およびそれから製造された布は、ソフトであり、かつ、美観上快適であった。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1.少なくとも約22%の全精練収縮を有する、綿と、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなる二成分ステープルファイバーとを含んでなる紡績糸であって、該二成分ステープルファイバーが
a)約35%〜約70%のトウ捲縮発現値と、
b)約14%〜約45%のトウ捲縮指数値と、
c)約1.3cm〜約5.5cmの長さと、
d)繊維当たり約0.7デシテックス〜繊維当たり約3.0デシテックスの線密度とを有し、
二成分ステープルファイバーが紡績糸の全重量を基準にして約20重量%〜約65重量%のレベルで存在し、かつ、
綿が紡績糸の全重量を基準にして約35重量%〜約80重量%のレベルで存在する紡績糸。
2.約22%以下の質量変動係数を有する、かつ、二成分ステープルファイバーが紡績糸の全重量を基準にして約20重量%〜50重量%未満のレベルで存在する上記1に記載の紡績糸。
3.約1重量%〜30重量%のポリ(エチレンテレフタレート)単一成分ステープルファイバーをさらに含んでなる上記1に記載の紡績糸。
4.ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなり、かつ、約40%〜約60%のトウ捲縮発現値と約14%〜約27%のトウ捲縮指数値とを有する二成分ステープルファイバーであって、捲縮指数値と捲縮発現値との差が約24%〜約35%絶対である二成分ステープルファイバー。
5.上記4に記載の二成分ステープルファイバーを含んでなる上記1に記載の紡績糸。
6.捲縮指数値と捲縮発現値との差が約30%〜約35%絶対である上記4に記載の二成分ステープルファイバー。
7.a)(i)約35%〜約70%のトウ捲縮発現値と、
(ii)約14%〜約45%のトウ捲縮指数値と、
(iii)約1.3cm〜約5.5cmの長さと、
(iv)繊維当たり約0.7デシテックス〜繊維当たり約3.0デシテックスの線密度と
を有する二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
b)綿を提供する工程と、
c)二成分ステープルファイバーがブレンドされた繊維の全重量を基準にして約20重量%〜約65重量%のレベルで存在し、かつ、綿がブレンドされた繊維の全重量を基準にして約35重量%〜約80重量%のレベルで存在するように少なくとも綿と二成分ステープルファイバーとを組み合わせる工程と、
d)ブレンドされた繊維をカーディングしてカードスライバーを形成する工程と、
e)カードスライバーを延伸する工程と、
f)カードスライバーを約3回まで二重にして再延伸する工程と、
g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
を含んでなる上記1に記載の紡績糸の製造方法。
8.二成分ステープルファイバーが約40%〜約60%のトウ捲縮発現値と約14%〜約27%のトウ捲縮指数値とを有し、捲縮指数値と捲縮発現値との差が約24%〜約35%絶対である上記7に記載の方法。
9.紡績糸が約22%以下の質量変動係数を有し、工程c)が密接混合工程であり、かつ、二成分ステープルファイバーが約20重量%〜50重量%未満のレベルで存在する上記7に記載の方法。
10.編物および織物よりなる群から選択される、かつ、上記7に記載の方法によって製造される上記1に記載の紡績糸を含んでなる布。
11.a)二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
b)綿を提供する工程と、
d)二成分ステープルファイバーと綿とを別々にカーディングして二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとを形成する工程と、
e)ブレンドされた繊維の全重量を基準にして、(i)二成分繊維が約20重量%から約65重量%のレベルで存在し、かつ、(ii)綿が約35重量%から約80重量%のレベルで存在するように二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとをドローフレームブレンドする工程と、
f)工程(e)のブレンドされたカードスライバーを約3回まで二重にして再延伸する工程と、
g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
を含んでなる上記1に記載の紡績糸の製造方法。
二成分ポリエステル繊維トウを製造するのに有用な紡糸口金パックの略横断面を示す。 本発明のステープル二成分繊維のトウ前駆体を製造するのに用いることができるロール構造を概略的に示す。

Claims (5)

  1. 綿と、ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなる二成分ステープルファイバーとを含んでなる少なくとも22%の全精練収縮を有する紡績糸であって、該二成分ステープルファイバーが
    a)35%〜70%のトウ捲縮発現値と、
    b)14%〜45%のトウ捲縮指数値と、
    c)1.3cm〜5.5cmの長さと、
    d)繊維当たり0.7デシテックス〜繊維当たり3.0デシテックスの線密度とを有し、
    二成分ステープルファイバーが紡績糸の全重量を基準にして20重量%〜65重量%のレベルで存在し、かつ、
    綿が紡績糸の全重量を基準にして35重量%〜80重量%のレベルで存在する紡績糸。
  2. ポリ(エチレンテレフタレート)およびポリ(トリメチレンテレフタレート)を含んでなり、かつ、40%〜60%のトウ捲縮発現値と14%〜27%のトウ捲縮指数値とを有する二成分ステープルファイバーであって、捲縮指数値と捲縮発現値との差が24%〜35%(絶対値)である二成分ステープルファイバー。
  3. a) (i) 35%〜70%のトウ捲縮発現値と、
    (ii)14%〜45%のトウ捲縮指数値と、
    (iii)1.3cm〜5.5cmの長さと、
    (iv)繊維当たり0.7デシテックス〜繊維当たり3.0デシテックスの線密度と
    を有する二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
    b)綿を提供する工程と、
    c)二成分ステープルファイバーがブレンドされた繊維の全重量を基準にして20重量%〜65重量%のレベルで存在し、かつ、綿がブレンドされた繊維の全重量を基準にして35重量%〜80重量%のレベルで存在するように少なくとも綿と二成分ステープルファイバーとを組み合わせる工程と、
    d)ブレンドされた繊維をカーディングしてカードスライバーを形成する工程と、
    e)カードスライバーを延伸する工程と、
    f)カードスライバーを3回まで二重にして再延伸する工程と、
    g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
    h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
    を含んでなる請求項1に記載の紡績糸の製造方法。
  4. 編物および織物よりなる群から選択される、かつ、請求項3に記載の方法によって製造される請求項1に記載の紡績糸を含んでなる布。
  5. a)二成分ステープルファイバーを提供する工程と、
    b)綿を提供する工程と、
    d)二成分ステープルファイバーと綿とを別々にカーディングして二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとを形成する工程と、
    e)ブレンドされた繊維の全重量を基準にして、(i)二成分繊維が20重量%から65重量%のレベルで存在し、かつ、(ii)綿が35重量%から80重量%のレベルで存在するように二成分ステープルファイバーカードスライバーと綿カードスライバーとをドローフレームブレンドする工程と、
    f)工程(e)のブレンドされたカードスライバーを3回まで二重にして再延伸する工程と、
    g)延伸されたスライバーを粗紡に変換する工程と、
    h)粗紡をリング精紡して紡績糸を形成する工程と
    を含んでなる請求項1に記載の紡績糸の製造方法。
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