JP4329376B2 - Ink jet head and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着したインクジェットヘッド、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、オンディマンド型の衝撃式インクジェットプリンタヘッドにおいては、積層された状態で接着剤を介して一体に保持された複数枚の動作プレートからなるキャビティプレートの背面に、ダイヤフラムプレートを接着剤を介して接着し、該ダイヤフラムプレートの片面には、圧力室の配設箇所に対応させて駆動用の圧電素子等の噴射圧力発生部材を固着したインクジェットプリンタヘッドが知られている。
【0003】
上記キャビティプレートにおける各動作プレートは、複数個のノズルを備えたノズルプレートと、この各ノズル毎の圧力室を備えたベースプレートと、インク供給源に接続され、かつ上記圧力室に接続するインク流路やインクチャンバ(マニホールド)を有するマニホールドプレートとから構成されており、それぞれのプレートは、厚さ200μm程度もしくはそれ以下の薄い金属板である。
【0004】
本願出願人は、上記一体的なキャビティプレートを、次のようにして組み立てることを提案している。先ず、図11に示すように、1枚のリードフレーム100aに、一定のパターンが形成された薄板状の部品としてのプレート101aを、一定間隔で複数個配置されるように予め形成する。すなわち、一対の細長いフレーム枠102,102の間にプレート101aが一定間隔で配置されるように、各プレート101aの側縁と各フレーム枠102の内側縁とを微小な連設片106にて連結している。なお、左右の細長いフレーム枠102,102の間は適宜間隔でタイバー104に連結されており、リードフレーム100aの取り扱いが容易になるようにしている。
【0005】
同様に、別の1枚のリードフレーム100bに、一定のパターンが形成された薄板状の部品としてのプレート101bを、一定間隔で複数個配置されるように予め形成するというように、リードフレーム100a〜100d毎に、別々のパターンの複数のプレート101a〜101dを一定間隔にて配列する。上記一定のパターンとは、例えば、ノズルプレートでは、所定の個数のノズル(図示せず)が所定の間隔で形成されたパターンをいい、ベースプレートでは、所定の個数の圧力室(図示せず)が所定の間隔で形成されたパターンをいい、マニホールドプレートでは、インク流路やインクチャンバ(マニホールド)が形成されたパターンをいう。
【0006】
そして、リードフレーム100a〜100dを各ノズルとインク流路とが連通するように位置決めして所定の上下位置関係にて積層固定する。そのために、各リードフレーム100a〜100dにおけるフレーム枠102には、図11に示すように、フレーム枠102の長手方向に沿って、一定間隔にて送り用の孔103a,103bと、1乃至複数の位置決め孔(パイロットホール)105とが穿設されている。すなわち、プレート101b〜101dの表面に予め接着剤を塗布し、次いで、下層のプレート101dから上層のプレート101aへと順に上記複数の位置決め孔105に位置決め用のピンを貫通させて、位置決めし、この状態で上下のプレート101a〜101dに挟持圧力を作用させて積層固定する。積層固定作業が完了すると、上記ピンを引き抜き、連設片106を切断して、一体になったキャビティプレートをフレーム枠102から外す。
【0007】
ところで、上記複数枚のプレート101b〜101dの表面に接着剤を塗布して積層固定する場合、プレート101a〜101dを積層状態で挟持しまたは押圧すると、プレート101b〜101dの表面に塗布された余分な接着剤が、各プレート101a〜101dにおける圧力室やインク流路等の貫通孔や凹所にはみ出し、その状態で接着剤が固化してしまう。
【0008】
この接着剤の固化位置が、インク流路の断面積の小さい箇所に発生すると、当該インク流路が詰まってインクの流通が不能になったり、上記断面積が極めて少なくなり、必要とするインクの吐出量が得られなくなるという課題があった。そこで、本願出願人は、インク流路近傍のプレート101a〜101dの一部に断面積の小さい逃がし溝を設けて、余分な接着剤をその逃がし溝へ毛細管力を利用して導くことにより、インク流路の詰まりを防止することを提案している。(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−96477号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、接着剤の塗布量にバラツキがある場合などには、接着剤が多く塗布された部分では上記技術によってもインク流路に接着剤がはみ出す可能性があり、インク流路の詰まりを充分に防止することができない可能性があった。そこで、本発明は、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを良好に抑制することのできるインクジェットヘッド及びその製造方法の提供を目的としてなされた。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達するためになされた請求項1記載の発明は、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、上記インク流路から上記接着領域を介して上記インク流路から離れる方向に、上記接着剤に圧力を印加する第3の工程と、を備えたことを特徴としている。なお、本明細書では、接着剤を固化させる工程も含めたものを「接着」と呼び、接着剤が固化していない状態を「接合」と呼んで区別している。
【0012】
このように構成された本発明の方法では、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造する。ここで、本発明の第1の工程では、第1の部材または第2の部材の表面に接着剤を塗布し、第2の工程では、上記第1の工程の後、第1の部材と第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する。
【0013】
本発明では、第2の工程に続く第3の工程により、上記インク流路から上記接着領域を介して上記インク流路から離れる方向に、上記接着剤に圧力を印加している。このため、上記接着領域に配設された余分な接着剤をインク流路から離れる方向に導くことが容易にでき、延いては、接着剤がインク流路にはみ出すのを極めて良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを良好に抑制することができる。なお、本発明は次の請求項2記載の発明と異なり、空隙部を設けることが困難な例えばプレートの端部近傍の流路等に対しても良好に適用することができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、上記インク流路から上記接着領域を介して上記第1の部材または上記第2の部材に形成された空隙部に向かう方向に、上記接着剤に圧力を印加する第3の工程と、を備えたことを特徴としている。
【0015】
このように構成された本発明の方法でも、請求項1記載の発明と同様に、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造する。そして、本発明の第1の工程でも、第1の部材または第2の部材の表面に接着剤を塗布し、第2の工程では、上記第1の工程の後、第1の部材と第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する。
【0016】
本発明では、上記インク流路との間で上記接着領域を挟んで上記第1の部材または上記第2の部材に空隙部を形成しておき、第2の工程に続く第3の工程により、上記インク流路から上記空隙部に向かう方向に上記接着剤に圧力を印加している。このため、上記接着領域に配設された余分な接着剤を空隙部に導くことが容易にでき、延いては、接着剤がインク流路にはみ出すのを極めて良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを良好に抑制することができる。なお、本発明は前述の請求項1記載の発明と異なり、次の請求項3記載の発明の構成等を採用することにより一層顕著な効果が生じる。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の構成に加え、上記第3の工程は、上記空隙部を負圧にして上記圧力を印加することを特徴としている。
インク流路から空隙部に向かって接着剤に圧力を印加する方法としては、インク流路側を加圧する方法と空隙部を負圧にする方法とが主として考えられるが、本発明では後者を採用している。前者の方法では、予期せぬところでインク流路にリークが発生する可能性があるが、本発明ではこのような虞が殆どない。従って、本発明では、請求項2記載の発明の効果に加えて、インク流路にリークが発生することなく接着剤がインク流路にはみ出すのを抑制して、インク流路の詰まりを良好に抑制することができるといった効果が生じる。
【0018】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に加え、上記第2の工程の後であって、上記第3の工程の前に、上記第1の部材または上記第2の部材に塗布された接着剤の粘性を加熱により硬化させることによって低下させる第4の工程を備えたことを特徴としている。
【0019】
本発明では、第2の工程と第3の工程との間に第4の工程を実施し、第1の部材または第2の部材に塗布された接着剤の粘性を加熱により硬化させることによって低下させている。このため、第3の工程によって接着剤をインク流路とは反対側または空隙部に導くことが、より小さな圧力で容易に行える。従って、本発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを一層良好に抑制することができるといった効果が生じる。
【0020】
請求項5記載の発明は、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材またはその第1の部材とは異なる第2の部材に上記インク流路の流路抵抗よりも小さい流路抵抗の空隙部を形成し、上記第1の部材と上記第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、上記空隙部の断面積を上記インク流路の断面積よりも大きくすることによって、上記空隙部の流路抵抗が上記インク流路の流路抵抗よりも小さくされ、上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、を備えたことを特徴としている。
【0021】
このように構成された本発明の方法でも、請求項1または2記載の発明と同様に、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着することによりインクジェットヘッドを製造する。そして、本発明の第1の工程でも、第1の部材または第2の部材の表面に接着剤を塗布し、第2の工程では、上記第1の工程の後、第1の部材と第2の部材とを接着剤が塗布された接着領域で接合する。
【0022】
本発明では、第1の部材または第2の部材に、インク流路の流路抵抗よりも小さい流路抵抗の空隙部を形成している。このため、第2の工程において第1の部材と第2の部材とを接合する際、インク流路の気圧が上昇すると、接着領域に配設された余分な接着剤は流路抵抗の低い空隙部に導かれる。従って、本発明では、接着剤がインク流路にはみ出すのを極めて良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを良好に抑制することができる。
【0023】
請求項6記載の発明は、請求項2または5記載の構成に加え、上記第2の工程は、上記空隙部を大気に連通させていることを特徴としている。
本発明では、空隙部を大気に連通させた状態で第2の工程を行っているため、第2の工程にて第1の部材と第2の部材とを接合する際、インク流路の気圧が上昇しても、空隙部は大気圧に維持される。従って、本発明では、請求項2または5記載の発明の効果に加えて、余分な接着剤を一層良好に空隙部に導くことができ、延いては、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを一層良好に抑制することができるといった効果が生じる。
【0024】
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の構成に加え、上記接着剤は熱硬化性のエポキシ系接着剤であることを特徴としている。
熱硬化性のエポキシ系接着剤は、加熱によって硬化される場合には硬化する前に一旦粘性が低下する。すなわち、接着剤を加熱して硬化させる際に、請求項4記載の第4の工程が自動的に実施される。このため、前述のように接着剤をインク流路から離れる方向または空隙部に導くことが、一層良好にかつ容易に行える。従って、本発明では、請求項1〜6のいずれかに記載の発明の効果に加えて、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層良好にかつ容易に抑制して、そのインク流路の詰まりを一層良好にかつ容易に抑制することができるといった効果が生じる。
【0025】
請求項8記載の発明は、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着したインクジェットヘッドであって、上記第1の部材または上記第2の部材には、上記インク流路との間で上記接着剤の接着領域を挟んで空隙部を備え、上記空隙部の断面積を上記インク流路の断面積よりも大きくすることによって、上記空隙部の流路抵抗を、上記インク流路の流路抵抗よりも小さくしていることを特徴としている。
【0026】
本発明のインクジェットヘッドは、少なくとも片面にインク流路が形成された第1の部材と、その第1の部材とは異なる第2の部材とを接着剤を介して接着して製造される。また、上記第1の部材または上記第2の部材には、上記インク流路との間で上記接着剤の接着領域を挟んで空隙部を備え、上記空隙部の断面積を上記インク流路の断面積よりも大きくすることによって、上記空隙部の流路抵抗を上記インク流路の流路抵抗よりも小さくしている。
【0027】
このため、本発明のインクジェットヘッド製造過程で、第1の部材と第2の部材とを接合する際、インク流路の気圧が上昇すると、接着領域に配設された余分な接着剤は流路抵抗の低い空隙部に導かれる。従って、本発明では、接着剤がインク流路にはみ出すのを極めて良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを良好に抑制することができる。
【0028】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の構成に加え、上記空隙部を大気に連通させたことを特徴としている。
本発明では、空隙部を大気に連通させているため、第1の部材と第2の部材とを接合する際、インク流路の気圧が上昇しても、空隙部は大気圧に維持される。従って、本発明では、請求項8記載の発明の効果に加えて、余分な接着剤を一層良好に空隙部に導くことができ、延いては、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層良好に抑制して、そのインク流路の詰まりを一層良好に抑制することができるといった効果が生じる。
【0029】
請求項10記載の発明は、請求項8または9記載の構成に加え、上記接着剤は、熱硬化性のエポキシ系接着剤であることを特徴としている。
熱硬化性のエポキシ系接着剤は、加熱によって硬化される場合には硬化する前に一旦粘性が低下する。このため、前述のように接着剤を空隙部に導くことが、一層良好に行える。従って、本発明では、請求項8または9記載の発明の効果に加えて、接着剤がインク流路にはみ出すのを一層抑制して、そのインク流路の詰まりを一層良好に抑制することができるといった効果が生じる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1〜図9は、本発明の一実施の形態による圧電式インクジェットヘッドを示す。図1において、金属板製のキャビティプレート9に対して接着されるプレート型の圧電アクチュエータ20の上面には、外部機器との接続のために、フレキシブルフラットケーブル40が半田付けにて重ね接着され、最下層のキャビティプレート9の下面側に開口されたノズル15(図2参照)からは下向きにインクが吐出される。
【0031】
上記キャビティプレート9は、図2〜図6に示すように構成されている。すなわち、ノズルプレート10、2枚のマニホールドプレート11,12、スペーサプレート13、及び、ベースプレート14の5枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接着して積層した構造である。本実施の形態では、合成樹脂製のノズルプレート10を除き、各プレート11,12,13,14は、42%ニッケル合金鋼板製で、50μm〜150μm程度の厚さを有する。
【0032】
上記ノズルプレート10には、微小径(本実施の形態では25μm程度)のインク噴出用のノズル15が、当該ノズルプレート10における第1の方向(長辺方向)に沿って2列の千鳥配列状に設けられている。すなわち、ノズルプレート10の上記第1の方向に延びる2つの平行状の基準線10a,10b(図3参照)に沿って、微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数個のノズル15が穿設されている。上記2枚のマニホールドプレート11,12には、インク通路12a,12bが、上記ノズル15の列の両側に沿って延びるように穿設されている。
【0033】
但し、ノズルプレート10に対面する下側のマニホールドプレート11におけるインク通路12bは、当該マニホールドプレート11の上側にのみ開放するように凹み形成されている(図3及び図4参照)。このインク通路12a,12bは、上側のマニホールドプレート12に対する上記スペーサプレート13の積層により密閉される構造になっている。なお、図4は、ノズルプレート10、マニホールドプレート11,12、スペーサプレート13、及び、ベースプレート14の各々における、図2の右端部に相当する箇所の裏面(下面)を上向きにした状態の一部切欠き斜視図である。
【0034】
また、上記ベースプレート14には、その長辺(上記第1の方向)に沿う中心線に対して直交する第2の方向(短辺方向)に延びる細幅の圧力室16が多数個穿設されている。そして、上記中心線を挟んで左右両側にて平行状の長手基準線14a,14b(図3参照)を設定すると、上記中心線より左側の圧力室16の先端流路16aは上記左側の長手基準線14a上に位置し、逆に上記長手中心線より右側の圧力室16の先端流路16aは上記右側の長手基準線14b上に位置し、かつこの左右の圧力室16の先端流路16aが交互に配置されているので、左右両側の圧力室16は一つおきに互いに逆方向に延びるように交互に配置されていることになる。
【0035】
この各圧力室16の先端流路16aは、上記ノズルプレート10における上記千鳥状配列のノズル15に、上記スペーサプレート13及び両マニホールドプレート11,12に同じく千鳥状配列にて穿設されているインク流路としての微小径の連通孔17,17,17を介して連通している。一方、上記各圧力室16の他端は、断面積の小さいインク流路としての細長い絞り部16d(図7参照)を介して直径が大きい他端流路16bに接続されており、他端流路16bは、上記スペーサプレート13における左右両側部位に穿設された貫通孔18を介して、上記両マニホールドプレート11,12におけるインク通路12a,12bに連通している。
【0036】
なお、上記他端流路16b及び細長の絞り部16dは、図3及び図7に示すように、ベースプレート14の下面側にのみ開口するように凹み形成されているものであり、上記他端流路16bの直径は上記貫通孔18の直径とほぼ等しく形成する。絞り部16dは、圧力室16よりも断面が小さくなっている。更に、各圧力室16の長手方向の中途部には、ベースプレート14の板厚の半分程度の連設部16cを設けることにより、多数並設された圧力室16の側壁の剛性の低下を防止する。
【0037】
また、スペーサプレート13の一端に穿設された供給孔19bは、上記インク通路12aに連通すると共に、最上層のベースプレート14の一端部に穿設された供給孔19aにも連通している。そして、この供給孔19aの上面には、その上方のインクタンクから供給されるインク中の塵除去のためのフィルタ29が張設されている。
【0038】
次に、キャビティプレート9を組み立てる方法について説明する。この方法は、従来例と同様に、図11に示すように、4枚のリードフレーム100a〜100dを積層して接着固定するものであり、各リードフレーム100a〜100dには、所定のパターンが形成された薄板状の部品としてのマニホールドプレート11,12、スペーサプレート13、ベースプレート14が一定間隔にて連設配置されるものとする。
【0039】
すなわち、最下層となるリードフレーム100dには、本実施の形態のベースプレート14が一定間隔にて配置するように形成されている。なお、左右の細長いフレーム枠102,102の間は適宜間隔でタイバー104に連結されている。同様に、下から第2層のリードフレーム100cにはスペーサプレート13が上記と同じ間隔で形成されている。下から第3層のリードフレーム100bには、マニホールドプレート12が上記と同じ間隔で形成されている。また、最上層のリードフレーム100aにはもう一つのマニホールドプレート11が上記と同じ間隔で形成されている。また、上記各リードフレーム100a〜100dのフレーム枠102には、適宜間隔にて位置決め孔105が形成されている。
【0040】
これらのリードフレームを積層する場合、キャビティプレート9の使用状態(下面側にインクのノズルが開口される状態)と同状態になるように、リードフレームを積層する。このときは、図4に示すものとは逆に、最上層のベースプレート14、上から第2層のスペーサプレート13及びマニホールドプレート12の各々の片面に形成された接着剤用の逃がし溝33a,33b,33c,33d(図7参照)、33e,34,35が上向きになるように配置されるものとする。
【0041】
なお、ベースプレート14における接着剤用の逃がし溝33a,33b,33c,33dの内、圧力室16の絞り部16dに隣接した位置における逃がし溝33cは、図7に示すごとく、平面視略U字状に形成されており、かつ細長い絞り部16dと略平行状に延びている。この逃がし溝33cの端部から略直線状の逃がし溝33dが隣接する他端流路16b,16bの間を通過するように延びて、他端流路16bの一方の側縁を囲む略円弧状の逃がし溝33bに接続されている。なお、各逃がし溝33a,33b,33c,33dは、ベースプレート14の下面側にのみ形成され、その内の逃がし溝33cは、当該ベースプレート14の板厚を貫通する逃がし孔36を介してベースプレート14の上面側に連通している。同様に、略円弧状の逃がし溝33bにもベースプレート14の板厚を貫通する逃がし孔37が穿設されている。また、逃がし溝33cの断面積S1は絞り部16dの断面積S2よりも大きく、従って、絞り部16dよりも逃がし溝33cの方が流路抵抗が小さくなっている。
【0042】
そして、この状態で下方から、位置決めのためのピン(図示せず)を、各リードフレーム100a〜100dのフレーム枠102における上記位置決め孔105に差し込んで位置決めする。この場合、リードフレーム100a〜100dのプレートの積層面に予め接着剤39を塗布しておき、上記ピンの差し込み後に最下層のリードフレーム100dと最上層のリードフレーム100aとに挟持力または押圧力を作用させて接着固定するものである。
【0043】
この接着剤39の塗布方法の一つとしては、図示しないフィルム等にスキージを用いて予め接着剤39を薄く塗布しておき、その塗布面に上記リードフレーム100a〜100dのプレートの積層面を合わせることにより、例えば、ベースプレート14における逃がし溝33a〜33e、圧力室16、他端流路16b、絞り部16d、逃がし孔36,37等の凹所以外の平坦な凸面(接着領域に相当)に接着剤39を転写することができる。なお、接着剤39を塗布したローラ面に上記プレートの積層面を押し当てて転写するようにしてもよい。
【0044】
このようにして接着剤39を転写した複数枚のリードフレームを押圧して接着固定するとき、余分の接着剤39は上記逃がし溝33a〜33e以外の凹所である圧力室16,他端流路16b,絞り部16dにも流れ込むことがある。特に、断面積の小さい上記絞り部16dに接着剤39が流れ込むとその断面全体が接着剤39で塞がりインクが全く流れなくなるという問題がある。
【0045】
そこで、本実施の形態では、接着剤39として熱硬化性のエポキシ系接着剤を使用すると共に、図8(a),図9に示すような治具70,71を利用して接着剤を硬化させた。なお、図8(a)では、説明の便宜上、治具71とリードフレーム100c(すなわちスペーサプレート13)との間に配設されるリードフレーム100a,100b(すなわちマニホールドプレート11,12)は省略した。また、図9では、スペーサプレート13より上方の構成を省略した。
【0046】
治具70,71は、上記各プレート100a〜100dを挟圧しながら内蔵したヒータで加熱する周知の構成に加えて、ベースプレート14側の治具70に、逃がし孔36,37と連通する貫通孔70a,70bを備えている。貫通孔70a,70bのベースプレート14に当接しない側は、耐熱性のホース72,72を介して吸引ポンプ73に接続されている。
【0047】
このため、本実施の形態では、リードフレーム100a〜100dを接合した後に治具70,71に装着し、吸引ポンプ73によって逃がし溝33a〜33dに負圧を印加しながら接着剤39を硬化させることができる。接着剤39は、加熱により硬化する際に一旦粘性が低下するが、このとき逃がし溝33a〜33dが圧力室16,他端流路16b,絞り部16d等に比べて負圧に維持される。このため、ベースプレート14とスペーサプレート13との間の接着剤39には逃がし溝33a〜33dに向かう圧力が印加され、圧力室16,他端流路16b,絞り部16d等に接着剤39が流れ込むのを良好に防止することができる。しかも、本実施の形態では、逃がし溝33cの流路抵抗を絞り部16dの流路抵抗より小さくしているため、逃がし溝33cへ接着剤39を一層良好に導くことができ、絞り部16d等への接着剤39の流れ込みを一層良好に防止することができる。
【0048】
図10は、その実験結果を表している。図10において白く写っている部分が接着剤である。上記特許文献1の方法では、図10(a)に矢印Aで示したように絞り部16dに接着剤39がはみ出し、インク流路の詰まりが生じた。これに対して、本実施の形態では、図10(b)に示すように詰まりが全く生じなかった。
【0049】
一方、上記圧電アクチュエータ20は、図5及び図6に示すように、複数枚の圧電シート21を積層した構造で、特開平4−341853号公報に開示されたものと同様に、1枚の厚さが30μm程度の各圧電シート21の内最下段の圧電シート21とそれから上方へ数えて奇数番目の圧電シート21の上面(広幅面)には、上記キャビティプレート9における各圧力室16に対応した箇所ごとに細幅の個別電極(図示せず)が、第1の方向(長辺方向)に沿って列状に形成され、各個別電極は上記第1の方向と直交する第2の方向に沿って各圧電シート21の長辺の端縁部近傍まで延びている。下から偶数段目の圧電シート21の上面(広幅面)には、複数個の圧力室16に対して共通のコモン電極(図示せず)が形成されている。そして、最上段のトップシート23の上面には、その長辺の端縁部に沿って、上記個別電極の各々に対して電気的に接続される表面電極30と、上記各コモン電極に対して電気的に接続される表面電極31とが、設けられている(図1参照)。
【0050】
そして、このような構成のプレート型の圧電アクチュエータ20における下面(圧力室16と対面する広幅面)全体に、接着剤層としてのインク非浸透性の合成樹脂材からなる接着剤シート41を予め貼着し、次いで、上記キャビティプレート9に対して、当該圧電アクチュエータ20が、その各個別電極を上記キャビティプレート9における各圧力室16の各々に対応させて接着・固定される(図5、図6参照)。また、この圧電アクチュエータ20における上側の表面には、上記フレキシブルフラットケーブル40が重ね押圧されることにより、このフレキシブルフラットケーブル40における各種の配線パターン(図示せず)が、上記各表面電極30,31に電気的に接続される。
【0051】
この構成において、上記圧電アクチュエータ20における各個別電極24の内任意の個別電極と、コモン電極との間に電圧を印加することにより、圧電シート21の内上記電圧を印加した個別電極の部分に圧電による積層方向の歪みが発生し、この歪みにて上記各個別電極に対応する圧力室16の内容積が縮小される。すると、この圧力室16内のインクが、ノズル15から液滴状に噴出して、所定の印字が行われる(図6参照)。本実施の形態では、前述のようにインク流路の詰まりを防止しているので、良好な印字を行うことができ、また、不良の発生を抑制して圧電式インクジェットヘッドの歩留まりを向上させることができる。
【0052】
なお、上記実施の形態において、ベースプレート14が第1の部材に、圧力室16、他端流路16b、及び絞り部16dがインク流路に、スペーサプレート13が第2の部材に、逃がし溝33a〜33dが空隙に、それぞれ相当する。また、リードフレーム100a〜100dに接着剤39を塗布する工程が第1の工程に、接着剤塗布後のリードフレーム100a〜100dを接合する工程が第2の工程に、吸引ポンプ73により負圧を印加する工程が第3の工程に、接着剤39の粘性を加熱により一旦低下させる工程が第4の工程に、それぞれ相当する。
【0053】
更に、本発明は上記実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施することができる。例えば、逃がし溝33a〜33dはスペーサプレート13におけるベースプレート14との対向面に形成してもよい。また、上記実施の形態では、逃がし溝33a〜33dに負圧を印加しているが、インク流路に正圧を印加してもよい。この場合、圧力室16等がベースプレート14の端部近傍に設けられて逃がし溝33a等を設けるスペースがない場合でも、接着剤39を大気に向かって導くことにより詰まりを防止することができる。但し、前述のように逃がし溝33a〜33dに負圧を印加した方が、インク流路自体にリークが発生することを防止できる。
【0054】
また、上記実施の形態のように、逃がし溝33a〜33dを逃がし孔36,37を介して大気に連通させ、または、逃がし溝33a〜33dの流路抵抗を絞り部16d等の流路抵抗よりも小さくした場合、正圧も負圧も印加せずに通常の治具で挟圧して接着剤39を硬化させても、その接着剤39を逃がし溝33a〜33dへ導くことが可能である。すなわち、接着剤39の層が上記接合によって潰されることによりインク流路の気圧が上昇するので、その気圧上昇によって接着剤39が逃がし溝33a〜33dへ導かれるのである。但し、上記実施の形態のように、上記大気への連通、上記流路抵抗の構成、上記負圧の印加といった全ての要素を用いて接着剤39を逃がし溝33a〜33dへ導いた方が、上記詰まりを一層良好に防止することができることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による圧電式インクジェットヘッドを表す分解斜視図である。
【図2】そのヘッドのキャビティプレートの構成を表す分解斜視図である。
【図3】そのキャビティプレートの構成を表す分解部分的拡大斜視図である。
【図4】ノズル側を上にして配置したキャビティプレートの分解斜視図である。
【図5】図1のV−V線矢視拡大断面図である。
【図6】フレキシブルフラットケーブルとキャビティプレートと圧電アクチュエータとを接着・固定した状態を表す拡大断面図である。
【図7】ベースプレートにおける絞り部と逃がし溝等の構成を表す要部拡大平面図である。
【図8】(a)は図7のVIIIa ─VIIIa 線矢視断面を治具と共に表す断面図、(b)は図7のVIIIb ─VIIIb線矢視断面図である。
【図9】図7のIX−IX線矢視断面を治具と共に表す断面図である。
【図10】本実施の形態と従来例とでインク流路の詰まり防止効果を比較した説明図である。
【図11】本実施の形態及び従来例のリードフレームの積層を表す斜視図である。
【符号の説明】
9…キャビティプレート 13…スペーサプレート 14…ベースプレート
16…圧力室 16a…先端流路 16b…他端流路 16d…絞り部
17…連通孔 18…貫通孔 19a…供給孔 19b…供給孔
20…圧電アクチュエータ 33a,33b,33c,33d…逃がし溝
36,37…逃がし孔 39…接着剤 70,71…治具
70a…貫通孔 72…ホース 73…吸引ポンプ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an inkjet head in which a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member are bonded via an adhesive, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in an on-demand type impact type ink jet printer head, a diaphragm plate is attached to the back surface of a cavity plate composed of a plurality of operation plates integrally held via an adhesive in a laminated state via an adhesive. An ink jet printer head is known in which an ejection pressure generating member such as a driving piezoelectric element is fixedly attached to one side of the diaphragm plate in correspondence with the location of the pressure chamber.
[0003]
Each operation plate in the cavity plate includes a nozzle plate having a plurality of nozzles, a base plate having a pressure chamber for each nozzle, and an ink flow path connected to an ink supply source and connected to the pressure chamber. And a manifold plate having an ink chamber (manifold). Each plate is a thin metal plate having a thickness of about 200 μm or less.
[0004]
The applicant of the present application has proposed assembling the integral cavity plate as follows. First, as shown in FIG. 11, on a
[0005]
Similarly, the
[0006]
Then, the
[0007]
By the way, when the adhesive is applied to the surfaces of the plurality of
[0008]
If this solidified position of the adhesive occurs at a location where the cross-sectional area of the ink flow path is small, the ink flow path becomes clogged, making it impossible to distribute the ink, or the cross-sectional area becomes extremely small, and the required ink There was a problem that the discharge amount could not be obtained. Therefore, the applicant of the present application provides a relief groove with a small cross-sectional area in a part of the
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2002-96477 A
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, when there is variation in the amount of adhesive applied, the adhesive may protrude into the ink flow path even in the area where a large amount of adhesive has been applied. There was a possibility that it could not be prevented. Therefore, the present invention has been made for the purpose of providing an ink jet head that can more effectively suppress the adhesive from protruding into the ink flow path, and can effectively prevent clogging of the ink flow path, and a method for manufacturing the same. .
[0011]
[Means for Solving the Problems and Effects of the Invention]
In order to achieve the above-mentioned object, the invention according to
[0012]
In the method of the present invention configured as described above, a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member are bonded via an adhesive. An ink jet head is manufactured by the above. Here, in the first step of the present invention, an adhesive is applied to the surface of the first member or the second member. In the second step, after the first step, the first member and the second member are applied. The two members are joined in an adhesive region where the adhesive is applied.
[0013]
In the present invention, in the third step following the second step, the ink flow path from the ink flow path through the adhesive region. Leave In the direction, pressure is applied to the adhesive. For this reason, an extra adhesive disposed in the adhesive region is removed from the ink flow path. Direction away from Therefore, it is possible to suppress the adhesive from protruding into the ink flow path very well and to prevent clogging of the ink flow path. In addition, unlike the invention according to the second aspect of the present invention, the present invention can be favorably applied to, for example, a flow path in the vicinity of the end of a plate where it is difficult to provide a gap.
[0014]
According to a second aspect of the present invention, an ink jet head is formed by adhering a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member via an adhesive. A method for manufacturing an inkjet head, the first step of applying an adhesive to the surface of the first member or the second member, and the first member after the first step, A second step of joining the second member to the first member or the second member from the ink flow path through the adhesive region; and a second step of joining the second member to the adhesive region to which the adhesive is applied. And a third step of applying pressure to the adhesive in a direction toward the gap.
[0015]
In the method of the present invention configured as described above, similarly to the first aspect of the invention, the first member having the ink flow path formed on at least one surface and the second member different from the first member Are bonded via an adhesive to produce an inkjet head. In the first step of the present invention, an adhesive is applied to the surface of the first member or the second member. In the second step, the first member and the second member are added after the first step. These members are joined together in an adhesive region where the adhesive is applied.
[0016]
In the present invention, a gap is formed in the first member or the second member with the adhesion region between the ink flow path and the third step following the second step. Pressure is applied to the adhesive in a direction from the ink flow path toward the gap. For this reason, it is possible to easily guide the excess adhesive disposed in the adhesive region to the gap, and thus, it is possible to very well suppress the adhesive from protruding into the ink flow path, and the ink flow. Clogging of the road can be satisfactorily suppressed. The present invention differs from the above-described first aspect of the invention in that a more remarkable effect is produced by adopting the configuration of the invention of the following third aspect of the invention.
[0017]
The third aspect of the invention is characterized in that, in addition to the configuration of the second aspect, the third step applies the pressure by setting the gap to a negative pressure.
As a method for applying pressure to the adhesive from the ink flow path toward the gap, a method of pressurizing the ink flow path side and a method of applying a negative pressure to the gap are considered, but in the present invention, the latter is adopted. ing. In the former method, there is a possibility that leakage occurs in the ink flow path at an unexpected place. However, in the present invention, there is almost no such risk. Therefore, according to the present invention, in addition to the effect of the invention according to
[0018]
In addition to the structure in any one of Claims 1-3, invention of Claim 4 is after the said 2nd process, Comprising: Before the said 3rd process, the said 1st member or the said The viscosity of the adhesive applied to the second member By curing by heating It is characterized by having a fourth step of reducing.
[0019]
In the present invention, the fourth step is performed between the second step and the third step, and the viscosity of the adhesive applied to the first member or the second member is adjusted. By curing by heating It is decreasing. For this reason, it is possible to easily guide the adhesive to the side opposite to the ink flow path or the gap by the third step with a smaller pressure. Therefore, in the present invention, in addition to the effects of the invention according to any one of
[0020]
According to a fifth aspect of the present invention, the flow resistance of the first member having an ink flow path formed on at least one surface thereof or a second member different from the first member is smaller than the flow resistance of the ink flow path. An ink jet head manufacturing method for manufacturing an ink jet head by bonding the first member and the second member via an adhesive. By making the cross-sectional area of the gap part larger than the cross-sectional area of the ink flow path, the flow path resistance of the gap part is made smaller than the flow path resistance of the ink flow path, The first step of applying an adhesive to the surface of the first member or the second member, and after the first step, the adhesive is used to connect the first member and the second member. And a second step of joining at the applied adhesion region.
[0021]
In the method of the present invention configured as described above, similarly to the first or second aspect of the invention, the first member having the ink flow path formed on at least one surface thereof is different from the first member. An ink jet head is manufactured by adhering these members to each other via an adhesive. In the first step of the present invention, an adhesive is applied to the surface of the first member or the second member. In the second step, the first member and the second member are added after the first step. These members are joined to each other in an adhesive region where an adhesive is applied.
[0022]
In the present invention, a gap portion having a channel resistance smaller than the channel resistance of the ink channel is formed in the first member or the second member. For this reason, when the pressure of the ink flow path rises when the first member and the second member are joined in the second step, the excess adhesive disposed in the adhesion region becomes a gap having a low flow resistance. Led to the department. Therefore, according to the present invention, it is possible to very well suppress the adhesive from protruding into the ink flow path, and to well prevent clogging of the ink flow path.
[0023]
According to a sixth aspect of the invention, in addition to the configuration of the second or fifth aspect, the second step is characterized in that the gap is communicated with the atmosphere.
In the present invention, since the second step is performed in a state where the air gap is communicated with the atmosphere, the pressure of the ink flow path is determined when the first member and the second member are joined in the second step. Even if the air pressure rises, the void is maintained at atmospheric pressure. Therefore, in the present invention, in addition to the effect of the invention described in
[0024]
The invention described in claim 7 is characterized in that, in addition to the structure described in any one of
When the thermosetting epoxy adhesive is cured by heating, the viscosity once decreases before it is cured. That is, when the adhesive is heated and cured, the fourth step of claim 4 is automatically performed. For this reason, as described above, the adhesive is applied to the ink flow path. Direction away from Alternatively, it can be better and easier to guide to the gap. Therefore, in the present invention, in addition to the effects of the invention according to any one of
[0025]
The invention according to claim 8 is an ink jet head in which a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member are bonded via an adhesive. The first member or the second member is provided with a gap portion between the ink flow path and the adhesive region of the adhesive, By making the cross-sectional area of the gap portion larger than the cross-sectional area of the ink flow path, The flow path resistance of the gap is smaller than the flow path resistance of the ink flow path.
[0026]
The ink jet head of the present invention is manufactured by adhering a first member having an ink flow path formed on at least one surface thereof and a second member different from the first member via an adhesive. Further, the first member or the second member includes a gap portion with the adhesive region between the ink channel and the ink flow path, By making the cross-sectional area of the gap portion larger than the cross-sectional area of the ink flow path, The channel resistance of the gap is made smaller than the channel resistance of the ink channel.
[0027]
For this reason, when the pressure of the ink flow path rises when the first member and the second member are joined in the manufacturing process of the inkjet head of the present invention, the excess adhesive disposed in the adhesion region is removed from the flow path. It is led to a void portion having a low resistance. Therefore, according to the present invention, it is possible to very well suppress the adhesive from protruding into the ink flow path, and to well prevent clogging of the ink flow path.
[0028]
The invention described in claim 9 is characterized in that, in addition to the structure described in claim 8, the gap is communicated with the atmosphere.
In the present invention, since the void portion communicates with the atmosphere, the void portion is maintained at the atmospheric pressure even when the pressure of the ink flow path rises when the first member and the second member are joined. . Therefore, in the present invention, in addition to the effect of the invention according to the eighth aspect, it is possible to lead the excess adhesive to the gap portion more favorably, and further, it is better that the adhesive protrudes into the ink flow path. And the clogging of the ink flow path can be more effectively suppressed.
[0029]
The invention described in
When the thermosetting epoxy adhesive is cured by heating, the viscosity once decreases before it is cured. For this reason, as described above, it is possible to better guide the adhesive to the gap. Therefore, in the present invention, in addition to the effect of the invention according to claim 8 or 9, it is possible to further suppress the adhesive from protruding into the ink flow path, and to further suppress the clogging of the ink flow path. The following effects occur.
[0030]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. 1 to 9 show a piezoelectric inkjet head according to an embodiment of the present invention. In FIG. 1, a flexible
[0031]
The cavity plate 9 is configured as shown in FIGS. In other words, the
[0032]
The
[0033]
However, the
[0034]
The
[0035]
The front
[0036]
The other
[0037]
The
[0038]
Next, a method for assembling the cavity plate 9 will be described. In this method, as in the conventional example, as shown in FIG. 11, four
[0039]
That is, the
[0040]
When these lead frames are stacked, the lead frames are stacked so as to be in the same state as the use state of the cavity plate 9 (the state where the ink nozzles are opened on the lower surface side). At this time, contrary to the one shown in FIG. 4, the
[0041]
Of the
[0042]
In this state, positioning pins (not shown) are inserted into the positioning holes 105 in the frame frames 102 of the
[0043]
As one method of applying the adhesive 39, the adhesive 39 is thinly applied in advance to a film or the like (not shown) using a squeegee, and the laminated surfaces of the plates of the
[0044]
When the plurality of lead frames to which the adhesive 39 is transferred are pressed and fixed in this manner, the
[0045]
Therefore, in the present embodiment, a thermosetting epoxy adhesive is used as the adhesive 39, and the adhesive is cured by using
[0046]
In addition to the well-known configuration in which the
[0047]
For this reason, in this embodiment, the
[0048]
FIG. 10 shows the experimental results. In FIG. 10, the white portion is the adhesive. In the method of
[0049]
On the other hand, the
[0050]
Then, an
[0051]
In this configuration, by applying a voltage between an arbitrary individual electrode among the individual electrodes 24 in the
[0052]
In the above embodiment, the
[0053]
Furthermore, the present invention is not limited to the above embodiment, and can be implemented in various forms without departing from the gist of the present invention. For example, the
[0054]
Further, as in the above-described embodiment, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a piezoelectric inkjet head according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view illustrating a configuration of a cavity plate of the head.
FIG. 3 is an exploded partial enlarged perspective view showing the configuration of the cavity plate.
FIG. 4 is an exploded perspective view of a cavity plate arranged with the nozzle side facing up.
5 is an enlarged cross-sectional view taken along the line VV in FIG. 1. FIG.
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view illustrating a state in which a flexible flat cable, a cavity plate, and a piezoelectric actuator are bonded and fixed.
FIG. 7 is an enlarged plan view of a main part showing a configuration of a throttle part and a relief groove in the base plate.
8A is a cross-sectional view showing a section taken along line VIIIa-VIIIa in FIG. 7 together with a jig, and FIG. 8B is a cross-sectional view taken along line VIIIb-VIIIb in FIG.
9 is a cross-sectional view showing a cross section taken along line IX-IX in FIG. 7 together with a jig.
FIG. 10 is an explanatory diagram comparing the effect of preventing clogging of the ink flow path between the present embodiment and the conventional example.
FIG. 11 is a perspective view showing a stack of lead frames according to the present embodiment and a conventional example.
[Explanation of symbols]
9 ...
16 ...
17 ...
20 ...
36, 37 ...
70a ... through
Claims (10)
上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、
その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、
上記インク流路から上記接着領域を介して上記インク流路から離れる方向に、上記接着剤に圧力を印加する第3の工程と、
を備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。An inkjet head manufacturing method for manufacturing an inkjet head by adhering a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member via an adhesive. There,
A first step of applying an adhesive to the surface of the first member or the second member;
After the first step, a second step of joining the first member and the second member in an adhesive region where the adhesive is applied;
A third step of applying pressure to the adhesive in a direction away from the ink flow path from the ink flow path through the adhesion region;
An ink jet head manufacturing method comprising:
上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、
その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、
上記インク流路から上記接着領域を介して上記第1の部材または上記第2の部材に形成された空隙部に向かう方向に、上記接着剤に圧力を印加する第3の工程と、
を備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。An inkjet head manufacturing method for manufacturing an inkjet head by adhering a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member via an adhesive. There,
A first step of applying an adhesive to the surface of the first member or the second member;
After the first step, a second step of joining the first member and the second member in an adhesive region where the adhesive is applied;
A third step of applying pressure to the adhesive in a direction from the ink flow path through the adhesive region toward the gap formed in the first member or the second member;
An ink jet head manufacturing method comprising:
上記空隙部の断面積を上記インク流路の断面積よりも大きくすることによって、上記空隙部の流路抵抗が上記インク流路の流路抵抗よりも小さくされ、
上記第1の部材または上記第2の部材の表面に接着剤を塗布する第1の工程と、
その第1の工程の後、上記第1の部材と上記第2の部材とを上記接着剤が塗布された接着領域で接合する第2の工程と、
を備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。Forming a void portion having a flow path resistance smaller than the flow path resistance of the ink flow path in the first member having the ink flow path formed on at least one surface or a second member different from the first member; An inkjet head manufacturing method for manufacturing an inkjet head by bonding a first member and the second member via an adhesive,
By making the cross-sectional area of the gap part larger than the cross-sectional area of the ink flow path, the flow path resistance of the gap part is made smaller than the flow path resistance of the ink flow path,
A first step of applying an adhesive to the surface of the first member or the second member;
After the first step, a second step of joining the first member and the second member in an adhesive region where the adhesive is applied;
An ink jet head manufacturing method comprising:
上記第1の部材または上記第2の部材には、上記インク流路との間で上記接着剤の接着領域を挟んで空隙部を備え、
上記空隙部の断面積を上記インク流路の断面積よりも大きくすることによって、上記空隙部の流路抵抗を、上記インク流路の流路抵抗よりも小さくしていることを特徴とするインクジェットヘッド。An ink jet head in which a first member having an ink flow path formed on at least one surface and a second member different from the first member are bonded via an adhesive,
The first member or the second member includes a gap portion with the adhesive region between the ink channel and the adhesive channel,
An ink jet characterized in that a flow path resistance of the gap is made smaller than a flow path resistance of the ink flow path by making a cross-sectional area of the space larger than a cross-sectional area of the ink flow path. head.
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