JP4329208B2 - 記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば記録マークを構成するピット、あるいはグルーブ等の微細凹凸が形成される記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法、記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置に係わる。
本発明でいう原盤とは、この原盤自体を、例えば射出成形によってあるいは2P法(Photopolymerization 法) 等によって微細凹凸を有する記録媒体を成形するスタンパー、このスタンパーを複数転写複製するためのいわゆるマスター、このマスターを複数転写複製するためのいわゆるマザーマスターを含めて指称するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今、より高記録密度化の要求が高まっている。
そして、近年、記録媒体に対する光再生を行う光学ピックアップにおいて、記録媒体と光学レンズとの距離を200nm以下とするいわゆるニアフィールド構成の提案がなされ、光学レンズ系の高N.A.(高開口数)化、短波長再生レーザ光すなわちいわゆる青紫レーザ光の使用によってビームスポット径の縮小化を可能にして、トラックピッチの縮小化、記録マークの幅および長さの縮小化を図ることができるようにして、より高記録密度化の向上を目指している。
【0003】
ところで、再生光のスポット径は、通常記録マークの読み出しを確実に行うことができるように、記録マーク幅の2倍程度に選定される。言い換えれば、記録媒体に形成する記録マークのは、再生光として形成可能な最小スポット径の1/2以下に形成することが望まれる。
【0004】
現在、記録媒体の製造過程、例えば原盤の製造過程では、通常、図8にその概略断面図を示すように、原盤を構成する基板101、例えばガラス基板上に感光性材料層102がスピンコート法により形成され、この感光性材料層102に対して、レーザ光103を、集光レンズ104によって集光させ、例えば記録したいデータに応じて照射し、その後この感光性材料層102を現像することによって、例えばレーザ光照射によって感光反応された領域を除去して感光性材料層102のパターン化を行い、この感光性材料層をマスクとして基板101に対するエッチングを行って、記録データに応じた微細凹凸の形成がなされる。
【0005】
感光性材料の特性は、図9にγ(ガンマ)曲線の例を示すように、或る露光量の値以上の露光量において、急激にすなわちほぼステップ的に感光反応する特性を有しているので、この感光性材料に対して図10Aの曲線201で示すレーザ光パワー分布によるレーザ光によって露光を行った場合に比し、このパワーより大きなパワーを有する図10Bの曲線202のレーザ光パワー分布を有するレーザ光によって露光する場合、感光性材料層102における実質的な感光反応領域は、或る程度広がるものの、この広がりは、露光パワーに応じた広がりとはならない。
【0006】
したがって、上述した記録媒体製造用原盤の製造工程において、そのレーザ光を、例えば上述した基板101の回転によって感光性材料層102上に、例えば渦巻き状に走査させながら、例えば図11Aの曲線203に示す発光パターンによる露光を行う場合、図11Bに示すように、基板101上の感光性材料層102にレーザ光照射パターンに応じた露光部102Aが形成され、現像によって例えばこの露光部を除去し、この感光性材料層102をエッチングマスクとして基板101に対してエッチングして形成した微細凹凸は、図11Cに例えばその記録マークとしての凹部103の平面図を示すように、安定したパターンとして形成される。
【0007】
しかしながら、この場合、感光性材料層に対するパターン露光によって形成した微細凹凸パターンは、殆ど露光に用いるレーザ光のスポット径によって決まることになり、光学限界を越えた微細凹凸パターンを形成することができない。したがって、例えば再生レーザ光のスポット径を可能な限り小さくしても、その記録マーク幅を、この再生レーザ光のスポット径の1/2以下に小さくして形成することができない。
【0008】
また、感光材層に対するパターン露光装置として、電子線描画装置などが開発され、微細パターンの形成、すなわち高密度化の手助けをしているが、この電子線描画装置は、高真空中で描画作業を行う必要があることから、この装置は、大型となり、また、高価格であるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明においては、微細凹凸の形成において用いるレーザ光の光学限界のスポットより充分小さい幅もしくはトラックピッチを有する微細凹凸の形成を、微細凹凸の長短に依存することなく、確実に形成できる記録媒体の製造方法、記録媒体製造用原盤の製造方法を提供する。
【0010】
また、本発明は、簡易な構造を有し、上述した電子線描画装置に比して充分小型に構成することのできる記録媒体の製造装置、および記録媒体製造用原盤の製造装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による記録媒体の製造方法は、微細凹凸を有する記録媒体の製造方法にあって、記録媒体を構成する基板上に、互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層を形成する工程と、この感熱材料層にレーザ光を目的とする微細凹凸のパターンに応じたパターンに照射して、感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、目的とする微細凹凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、この感熱材料層を現像してこの感熱材料層をパターン化する工程とを有する。そして、本発明においては、そのレーザ光のパターン照射を、目的とする微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数で変調されたレーザ光照射によって行う。
【0012】
また、本発明による記録媒体製造用原盤の製造方法は、微細凹凸を有する記録媒体を製造する記録媒体製造用原盤の製造方法であって、原盤を構成する基板上に、互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層を形成する工程と、この感熱材料層にレーザ光を微細凹凸のパターンに応じたパターンに照射して、感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、微細凹凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、感熱材料層を現像して感熱材料層をパターン化する工程とを有する。そして、本発明においては、そのレーザ光のパターン照射を、目的とする微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数で変調されたレーザ光照射によって行う。
【0013】
また、本発明による記録媒体の製造装置は、微細凹凸を有する記録媒体の製造装置であって、少なくとも一主面に互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層が被着形成された記録媒体を構成する基板を保持する保持手段と、レーザ光源部と、このレーザ光源部からのレーザ光を、微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数で変調する変調手段と、レーザ光を感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する光学系と、感熱材料層に対し、レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを有する。そして、本発明においては、感熱材料層へのレーザ光照射時、感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、微細凹凸のパターンに応じたパターンの変質部を形成するようにした構成とする。
【0014】
また、本発明による記録媒体製造用原盤の製造装置は、微細凹凸を有する記録媒体の製造装置であって、少なくとも一主面に互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層が被着形成された原盤を構成する基板を保持する保持手段と、レーザ光源部と、このレーザ光源部からのレーザ光を、微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数で変調する変調手段と、レーザ光を感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する光学系と、感熱材料層に対し、レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを有する。そして、本発明においては、感熱材料層へのレーザ光照射時、感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、微細凹凸のパターンに応じたパターンの変質部を形成するようにした構成とする。
【0015】
上述したように、本発明による記録媒体および媒体製造用原盤の製造方法においては、従来通常におけるような感光性材料によらず、感熱材料層を用い、これにレーザ光を照射して熱的に変質させた部分を形成して現像処理によってこの変質部あるいはこの変質部以外を除去してパターン化する方法とすることにより、レーザ光スポットより幅狭の加熱領域で変質部の形成を行う。すなわちレーザ光スポットの光学的限界以下の微細パターンを形成することができるようにするものである。
【0016】
また、これら本発明による記録媒体および媒体製造用原盤の製造方法において、特に、微細凹凸の周期より高い周波数に変調されたレーザ光照射を行うものであり、このようにすることによって露光部の長短、すなわち露光時間の長短によって連続レーザ光照射において生じる加熱部の広がりを回避して、正確に所定形状、幅、ピッチの変質部の形成を行って、正確に目的とする微細パターンの形成を可能にするものである。
【0017】
また、本発明による記録媒体および媒体製造用原盤の製造装置においては、高真空室内での処理の作業を必要としないことから、簡潔、小型の装置を構成する。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明による記録媒体の製造方法は、例えば図1にその一例の概略平面図を示すように、例えば記録マーク1を構成する凹部あるいは凸部が配列された微細凹凸2が形成された記録媒体を製造する。
【0019】
本発明による記録媒体の製造方法においては、先ず記録媒体を構成する例えば透明樹脂基板、あるいは例えばガラス基板上に酸化シリコン(SiO2 )層が形成されてなるSiO2 基板が用意され、この上に感熱材料層を形成する。
この感熱材料層に、レーザ光を、目的とする微細凹凸2のパターンに応じたパターン、すなわち例えば図1の記録マーク1の配列パターン、あるいはこのパターンの反転パターンをもって照射して感熱材料層にレーザ光照射部における温度上昇によって変質部を形成する。
【0020】
いま、照射レーザ光のスポットにおけるパワー分布が、例えば図2中曲線3であり、感熱材料層における実質的レーザスポットSPであるとすると、感熱材料層における変質部、すなわち温度上昇部4は、レーザスポットSPより狭小領域となる。すなわち、この変質部は、レーザスポットより小さくすることができ、更に、例えばレーザパワーの選定によってその温度上昇領域4、すなわち変質部の幅は、より小に選定できる。この温度上昇領域4は、スポットの移動方向の後方が先方に比し長時間照射されていることによって幅広くなる。
【0021】
そして、この感熱材料層に対する照射レーザ光は、目的とする微細凹凸パターンに応じて強度変調がなされる。例えば記録媒体に記録すべき記録データパターンが、例えば図3Aで示すパターンである場合、このデータパターンによる記録データ信号による変調と同時に、図3Bあるいは図3Cに示すように、この記録データ信号の周波数より高い例えば数100MHzの一定の高周波信号をもって変調する。すなわち、感熱材料層において、これに変質を生じることのできる温度上昇を得るレベル以上のパワーのレーザ光照射を変質部を形成する部分に対して選択的に行うと同時に、この部分のレーザ照射を、図3Bに示すように、高い周波数によるオン・オフの繰り返しによってパルスレーザ光によって照射する変調を行うか、あるいは図3Cに示すように、変質部の形成部におけるレーザ光の選択的照射において、パワーを或るレベル以上の繰り返しレーザ光のパワー変調を行う。
【0022】
その後、この感熱材料層を現像して、その変質部あるいは変質されていない部分を除去し、感熱材料層をパターン化する。
このようにすると、感熱材料層のパターン化によって、この感熱材料層による微細凹凸の形成がなされることから、この状態をもって微細凹凸を有する記録媒体とすることもできるが、この場合は、微細凹凸の深さ(高低差)が、感熱材料層の厚さによって規定されるなどの制約を受けることから、この感熱材料層をエッチングマスクとして、基板表面を例えば異方性エッチングによるRIE(反応性イオンエッチング)によって所要の深さにエッチングして、必要な深さを有する微細凹凸を形成することができる。
【0023】
上述したように、本発明による記録媒体の製造方法においては、感熱材料層を用いこれに対し、レーザ光照射によって変質部の形成を行うものであるが、この場合、感熱材料層に変質部を形成する幅、したがって、例えば図1における記録マークの幅W、トラックピッチPは、狭小に形成できる。
したがってこの方法では、より微細で、高密度の微細凹凸を形成することができる。
【0024】
また、特に、本発明方法においては、図3Bおよび図3Cで説明した高周波変調を行ってレーザ照射を断続的あるいは強弱の繰り返しによって行うようにしたことから、得られた記録マークパターンは、図3Dに斜線を付した領域aで示すように、例えばその長短に依存することなく一様な幅に確実に形成することができる。
すなわち、レーザ照射を、本発明におけるような高周波変調をすることなく、データパターンによる変調のみによる照射を行う場合、長い変質部では、長時間連続的にレーザ照射がなされることによって、レーザ照射の後端側に向かうほど加熱領域が広がり、これによって図3D中鎖線bに示すように、変質部の幅がレーザ照射部の後端に向かって広がる。すなわち、記録マークの長短によって幅に変動を来す。
ところが、本発明方法においては、高周波変調を行ってレーザ照射を断続的あるいは強弱の繰り返しによって行うようにしたことから、マーク長が長い場合においても、温度上昇を抑制でき、マーク長の長短の依存性が改善された変質部の形成、ひいてはマークパターンの形成を行うことができる。
【0025】
また、本発明による記録媒体製造用原盤の製造方法は、例えば図1にその一例の概略平面図を示すように、例えば記録マーク1を構成する凹部あるいは凸部が配列された微細凹凸2が形成された記録媒体を、例えば射出成型、2P法等によって得るための原盤を製造する。
【0026】
この原盤の製造方法は、原盤を構成する基板が用意され、この上に感熱材料層を形成する。
そして、この感熱材料層に、レーザ光を、目的とする微細凹凸のパターンに応じた、すなわち例えば図1の記録マークを構成する凹部1のパターン、あるいはこれと反転したパターンに照射して感熱材料層にこのパターンの変質部を形成する。
【0027】
この場合においても、図3で説明したと同様の、変調がなされたレーザ光による照射がなされる。
その後、この感熱材料層を現像して、その変質部あるいは変質されていない部分を除去し、感熱材料層をパターン化する。この場合においても、図2で説明したように、レーザスポットより狭小な変質部を形成することができる。
【0028】
この場合においても、感熱材料層のパターン化によって、この感熱材料層によって微細凹凸の形成がなされることから、この状態をもって微細凹凸を有する記録媒体用原盤とすることもできるが、この場合は、微細凹凸の深さ(高低差)が、感熱材料層の厚さによって規定されるなどの制約を受けることから、この感熱材料層をエッチングマスクとして、基板表面を例えば異方性エッチングによるRIEによって所要の深さにエッチングして、必要な深さを有する微細凹凸を形成して原盤を作製することができる。
これら原盤は、冒頭に述べたように、スタンパー、あるいはこのスタンパーを複製形成するためのいわゆるマスター、またはこのマスターを複製形成するためのいわゆるマザーマスター等を指称するものである。
【0029】
この本発明による原盤の製造方法においても、記録媒体の製造方法におけると同様に、感熱材料層を用いこれに対し、レーザ光照射によって変質部の形成を行うことにより、より微細で、高密度の微細凹凸を形成することができる。
【0030】
また、高周波変調を行ってレーザ照射を断続的あるいは強弱の繰り返しによって行うようにしたことから、マーク長の長短の依存性が改善された微細凹凸の形成ができる。
【0031】
上述の本発明による記録媒体の製造方法、および記録媒体製造用原盤の製造方法において用いられる感熱材料層は、互いに異なる構成材料による少なくとも2層以上、すなわち少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とすることができる。そして、上述したレーザ光照射による温度上昇により、これら構成材料層間に相互拡散あるいは溶解を生じさせてこれら2つ以上の材料の混合あるいは反応による変質部を形成する。
また、この感熱材料層の構成材料は、無機材料であることが望ましい。
【0032】
感熱材料層の具体的構成は、例えばAl層とCu層との積層構造、Al層とGe層との積層構造、Si層とAl層との積層構造、Ge層とAu層との積層構造、また、これら2層構造に限られるものではなく、3層以上の積層構造とすることができる。また、熱酸化現象が生じるじるような金属例えばTi,Taなど1層膜構造による感熱材料層を構成し、レーザ光の照射により空気中の酸素を反応させて変質させる構成とすることもできる。
【0033】
感熱材料層に対する照射レーザ光は、半導体レーザ特に短波長の青紫レーザ光(例えば波長410nm〜390nm)の例えばGaN系レーザによるレーザ光を用いることが望ましい。
このような短波長レーザによって、レーザ光のスポット径の微小化を図る。
【0034】
感熱材料層のパターン化の現像処理は、例えば1〜3%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液によって行う。
【0035】
次に、本発明による記録媒体の製造方法の実施例を図4および図5の工程図(その1)および(その2)を参照して説明するが、本発明による記録媒体製造用原盤の製造方法は、この例に限定されるものではない。
【0036】
図4Aに示すように、記録媒体の構成基板、例えばガラス基板上にSiO2 層(図示せず)が形成された例えば円板状の基板11を用意し、そのSiO2 面上に、感熱材料層12を形成する。この感熱材料層12は、レーザ光の温度上昇により変質、すなわち特性が変化する膜構成とする。
この例においては、感熱材料層12が、第1および第2の材料層12aおよび12bの積層構造による構成とした場合である。
これら第1および第2の材料層12aおよび12bは、レーザ光照射による温度上昇により、相互拡散あるいは溶解により例えば合金化することによって変質部を形成する材料構成とする。そして、同時にこの変質部は、これと、変質されていない部分との間に、後述の現像処理工程で用いられる現像液(溶解液)に対し、溶解レートに差が生じるような材料を選択する。
このような第1および第2の材料層12aおよび12bの構成材料層の組み合わせは、AlとCu,AlとGe等がある。
【0037】
この感熱材料層12に対して、図4Bに示すように、レーザ光13を、例えば基板11の回転と、レーザスポットの、基板11の半径方向への移動によって、感熱材料層12におけるレーザスポットを、同図中矢印で示すように、相対的に所定方向、例えば円板状基板11上に、円もしくは渦巻状に沿って移動させる。
【0038】
そして、この相対的移動と共に、例えば図3で説明したように、目的のデータパターンに対応するパターンによってレーザ光照射を行い、同時に、このデータパターンの周波数より高周波数の、例えば図3Bまたは図3Cで示す高周波変調によるパワーを変化させるレーザ光照射によって感熱材料層12に、所要のパターンの昇温部を形成し、この昇温部において、感熱材料層12の第1および第2の材料層12aおよび12bを、相互に例えば合金化し、目的とする微細凹凸のパターンに応じた変質部12sを形成する。
このようにして、図5Aに示すように、感熱材料層12に、例えば合金化による変質部12sと、他部の合金化がなされない非変質部12nとを形成する。
【0039】
その後、感熱材料層12に対し、現像処理を行って、図5Bに示すように、この例では変質部12sを除去、すなわち選択エッチングする。
この現像液、すなわち変質部のエッチング液としては、例えば1〜3%程度のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用い、これに浸すことにより例えば合金化による変質部12を選択的にエッチング除去することができ、感熱材料層12を、パターン化することができる。
【0040】
そして、この例においては、図5Cに示すように、この微細パターン化された感熱材料層12をエッチングマスクとして、基板1、例えばその表面のSiO2 層をエッチングして、微細凹凸15を形成する。
このエッチングは、異方性エッチングによるRIE(反応性イオンエッチング)によって、凹凸断面が垂直性に富んだ微細凹凸15を形成することができる。
【0041】
この微細凹凸15の高低差(深さ)は、例えば基板の表面層のSiO2 層を選定することによって、自由に選定できる。また、或る場合は、例えばSiO2 表面層下の下地基板をエッチングストッパとすることによって、微細凹凸15の深さをSiO2 表面層の厚さによって規定するようにすることもできる。
【0042】
その後、感熱材料層12を、その第2および第2の各材料層12bおよび12aの各溶液に順次浸漬させて、これらを除去する。
このようにして、図5Dに示すように、基板11の表面に微細凹凸15が形成される。
その後、感熱材料層12を、溶解除去し、この微細凹凸15が形成された基板11に、図示しないが、例えば反射膜、保護膜、また或る場合は各種記録層例えば磁性層、相変化材料層等の記録層を形成して、目的とする記録媒体16、例えば光ディスク、光磁気ディスク、光相変化ディスク等を得ることができる。
【0043】
上述した方法におけるように、感熱材料層12のレーザ光照射後の、現像処理、すなわち選択エッチングにおいてテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を使用する場合は、従来通常の感光性材料層を用いた方法において、その感光性材料層としてノボラック樹脂を用いる原盤作製方法において使用していた作業と同様の作業によることになるので、従来の工程に用いていた装置・工程をそのまま使用することができるという利点を有する。
【0044】
尚、上述した例では、感熱材料層12として、レーザ光照射による変質部を、現像処理、すなわち選択エッチングによって除去した場合であるが、変質部以外を除去する方法によることもできる。
この場合、感熱材料層12を、例えばGeとAlの組み合わせのほか、SiとAlの組み合わせ、GeとAuの組み合わせ等によって構成し、非変質部の第1および第2の材料の除去を、燐酸、水、グリセリンとの混合液と、酒石酸溶剤と過酸化水素酸との混合液を用いることによって除去できる。
【0045】
また、感熱材料層12の変質部の形成は、相変化、熱酸化現象等によることができ、多層構造とする場合に限られるものではなく、例えば熱酸化現象によって変質部12sを形成できる金属、例えばチタン、タンタル等の単層構造とし、この場合、レーザ光の照射により空気中の酸素と反応させて変質させる。
【0046】
上述したように、本発明においては、多層、もしくは単層感熱材料層を、無機材質によって構成することができるので、これら多層、もしくは単層感熱材料層を、スパッタリング法、あるいは真空蒸着法などによって成膜できることから、例えば従来通常におけるような感光性材料層を用いる場合におけるスピンコート法による成膜方法に比較して、薄い膜厚を各部均一に形成することができる。
したがって、例えば微細記録マーク等の微細凹凸を確実に形成することができる。
【0047】
また、前述したように、パターン化された感熱材料層12をマスクとして、例えばRIEによって、基板11に対するエッチングを行って微細凹凸15の形成を行うことによって、感熱材料層12自体によって微細凹凸を形成する場合におけるような、感熱材料層12の厚さ、断面形状によって、微細凹凸の深さ、形状に依存する不都合を回避できる。
【0048】
次に、本発明による原盤の製造方法の実施例を説明するが、この原盤の製造方法は、図4および図5で説明したと同様の方法を採ることができものであり、この原盤の製造においては、基板11が、原盤を構成する基板によって構成する。しかしながら、この場合においても、例えば上述したSiO2 基板を用いることができる。
【0049】
そして、このようにして作製した図5Dに示す原盤26は、これをスタンパーとして用いることもできるし、この原盤26をスタンパーを反転複製するマスターとすることもできるし、更にこの原盤26をマスターを反転複製するマザーマスターとすることもできる。
【0050】
そして、このようにして得たスタンパーを用いて、目的とする微細凹凸を有する記録媒体基板を、射出成型、2P法等によって形成し、これに、前述した記録媒体の製造におけると同様に、例えば反射膜、保護膜、また或る場合は各種記録層等の成膜を行って目的とする例えば光ディスク、光磁気ディスク、光相変化ディスク等を得ることができる。
【0051】
また、本発明による記録媒体の製造装置は、図6にその一例の概略構成を示すように、感熱材料層(図示せず)が被着形成された記録媒体を構成する例えば円板状の基板11を保持する保持手段41と、レーザ光源部42と、このレーザ光源部42からのレーザ光13を、微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数で変調する変調手段と、レーザ光を感熱材料層に集光させる集光レンズ系44を有する光学系45と、感熱材料層に対し、レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを有する構成とする。
【0052】
レーザ光源部42は、例えば半導体レーザによらず、例えばArガスレーザ等のレーザと、更に例えば波長変換器を具備して短波長レーザとして取り出す構成とすることができる。この場合においては、図6に示すように、低速変調器46と、高速変調器47とが、レーザ光源部42から発射され、光学系45によって基板11に向かうレーザ光13の光路中に設けられる。
低速変調器46は、例えば、図3で説明した記録データ信号によってレーザ光13の変調がなされ、高速変調器47は、図3で説明した一定の高周波信号によってレーザ光の変調がなされる。
【0053】
この低速変調器46は、各種周知の変調器、例えば電気光学(EO)効果、音響光学(AO)効果、そのほか各種の効果を利用した変調器を用いいることができる。
また、高速変調器47は、例えば K.Osato,K.Yamamoto,I.Ichimura,F.Maeda,Y.Kasami,M.Yamada,Proceedings of Optical Data Storage'98,Aspen,Colorado,80-86, “A rewritable optical disk system with over 10GB of capasity ”で報告された変調器を用いることができる。
【0054】
このように、レーザ光源部42から取り出されたレーザ光13は、高速変調器47、低速変調器46によってそれぞれ変調され、例えばミラー48および集光レンズ系44等を有する光学系45によって基板11上の感熱材料層に集光照射される。このとき、この感熱材料層に対するレーザ光13は、基板11上を、走査するように相対的に移行するように、移動手段としては、例えば基板11の保持手段41が回転し、一方、光学系が基板11の半径方向に移動するようになされて、基板11上の感熱材料層に、レーザ光13が、同心上の各円に、あるいは渦巻き状に走査されるようになされ、上述したレーザ光の変調によって、所定パターンの変質部の形成がなされる。
【0055】
また、図7に、概略構成図を示した例においては、レーザ光源部42が、半導体レーザによって構成された場合で、図7において、図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略するが、この場合の変調手段43としては、半導体レーザへの注入電流を、上述した記録データ信号と一定の高周波信号によって変調させる。
【0056】
上述した本発明装置によって、感熱材料層に対するレーザ光の照射を行って後は、前述した本発明方法にしたがって、感熱材料層の現像、エッチング等を行って目的とする微細凹凸を有する記録媒体を得る。
【0057】
また、本発明による記録媒体製造用原盤の製造装置についても、図6および図7に示した構成と同様の構成とすることができ、これらにおいて、その保持手段41が、原盤構成基板11を保持する手段とする。
【0058】
本発明による記録媒体の製造装置および記録媒体製造用原盤の製造装置によれば、簡潔な構成とすることができるので、小型に、廉価に構成することができる。
【0059】
特に、図7で示した構成によるときは、半導体レーザを用いることにより、より小型、簡潔に構成することができ、低価格化と同時に、メンテナンスの手間も格段に削減することができる。
【0060】
この場合においても半導体レーザとして、GaN系等の短波長レーザを用いることが、より小さい微細凹凸を形成することができ、高密度化が図られる。
【0061】
上述したように、本発明は、微細凹凸を有する記録媒体、例えば再生専用光ディスクを始めとして、書き込み可能な光ディスク、相変化型光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクを得ることができ、また、いわゆる円板状のディスクに限られるものではなく、他の形状例えばカード形状による記録媒体を得る場合に適用することができる。
【0062】
すなわち、本発明は、最終的に形成する記録媒体における微細凹凸は、いわゆるピットに限られず、グルーブ等を有する構成とすることのできるなど、種々の構成に適用することができる。
【0063】
【発明の効果】
上述したように、本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造方法によれば、従来通常におけるような感光性材料によらず、感熱材料層を用い、これにレーザ光を照射して熱的に変質させた部分を形成して現像処理によってこの変質部あるいは非変質部を除去してパターン化する方法によることから、レーザ光スポットより幅狭の加熱領域で変質部の形成を行ことができるので、これを用いて形成した微細凹凸は、レーザ光スポットの光学的限界以下の微細パターンとして形成することができる。
したがって、高記録密度、高解像度の記録媒体を構成することができる。
【0064】
そして、その感熱材料層に対するレーザ光照射を、例えば記録データ信号による変調と同時に、特に本発明においては、これより周波数の高い一定高周波信号による変調を行うようにして、長いパターンを形成する場合におけるレーザ光照射による温度上昇によってレーザの移行の後方側で、感熱材料層における変質部のパターンが幅が広がることを有効に回避できる。
したがって、感熱材料層における変質部のパターンを、パターンの長短に依存することなく、確実に目的とするパターンに形成でき、最終的に高記録密度、高解像度の記録媒体を製造することができる。
【0065】
また、本発明による記録媒体および媒体製造用原盤の製造装置によれば、高真空室を設けるなどの必要がないことから、簡潔、小型で、廉価の装置として、またそのメンテナンスが簡単の装置を構成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造方法によって得る、目的とする微細凹凸パターンの一例の平面図である。
【図2】本発明方法で用いるレーザ光のパワー分布と温度上昇領域との関係を示す図である。
【図3】本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造方法の、レーザ光の変調方法の説明図で、Aはデータパターン、BおよびCはレーザ光照射パターン、Dは微細凹凸パターンを示す。
【図4】AおよびBは、本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造方法の各一例の工程図(その1)である。
【図5】A〜Dは、本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造方法の各一例の工程図(その2)である。
【図6】本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造装置の一例の構成図である。
【図7】本発明による記録媒体および記録媒体製造用原盤の製造装置の他の一例の構成図である。
【図8】従来の感光性材料を用いた例えば原盤の製造方法の説明に供する概略断面図である。
【図9】感光性材料のγ(ガンマ)曲線図である。
【図10】従来方法の説明に供する図で、AおよびBはそれぞれレーザ光のパワー分布と感光反応領域の関係を示す図である。
【図11】従来方法の説明に供する図で、Aは、レーザ光パターン図、Bは露光パターン図、Cは、凹部のパターン図である。
【符号の説明】
1・・・記録マーク、2・・・微細凹凸、3・・・レーザ光パワー分布曲線、4・・・温度上昇領域、11・・・記録媒体あるいは原盤構成基板、12・・・感熱材料層、12a・・・第1の材料層、12b・・・第2の材料層、12s・・・変質部、13・・・レーザ光、15・・・微細凹凸、16・・・原盤、41・・・保持手段、42・・・レーザ光源部、43・・・変調手段、44・・・集光レンズ系、45・・・光学系、46・・・低速変調器、47・・・高速変調器、48・・・ミラー、101・・・基板、102・・・感光性材料層、103・・・レーザ光、104・・・集光レンズ、201,202・・・レーザ光パワー分布曲線
Claims (20)
- 微細凹凸を有する記録媒体の製造方法であって、
上記記録媒体を構成する基板上に、互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層を形成する工程と、
該感熱材料層にレーザ光を上記微細凹凸のパターンに応じたパターンに照射して、上記感熱材料層に、上記レーザ光照射による温度上昇により、上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、上記微細凹凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、
上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化する工程とを有し、
上記レーザ光のパターン照射を、上記微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数に変調されたレーザ光照射としたことを特徴とする記録媒体の製造方法。 - 上記レーザ光が、半導体レーザ光であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 上記レーザ光が、青紫レーザ光であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 上記感熱材料層の構成材料が、無機材料であることを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 上記パターン化された感熱材料層をマスクとして、上記基板に微細凹凸を形成することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 上記パターン化された感熱材料層をマスクとして、上記基板に反応性イオンエッチングによって微細凹凸を形成することを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 上記感熱材料層のパターン工程における現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液によって行うことを特徴とする請求項1に記載の記録媒体の製造方法。
- 微細凹凸を有する記録媒体を製造する記録媒体製造用原盤の製造方法であって、
上記記録媒体製造用原盤を構成する基板上に、互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層を形成する工程と、
該感熱材料層にレーザ光を上記微細凹凸のパターンに応じたパターンに照射して、上記感熱材料層に、上記レーザ光照射による温度上昇により、上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、上記微細凹凸に応じたパターンの変質部を形成する工程と、
上記感熱材料層を現像して該感熱材料層をパターン化する工程とを有し、
上記レーザ光のパターン照射を、上記微細凹凸パターンの周期よりも高周波の周波数に変調されたレーザ光照射としたことを特徴とする記録媒体製造用原盤の製造方法。 - 上記レーザ光が、半導体レーザ光であることを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 上記レーザ光が、青紫レーザ光であることを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 上記感熱材料層の構成材料が、無機材料であることを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 上記パターン化された感熱材料層をマスクとして、上記基板に微細凹凸を形成することを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 上記パターン化された感熱材料層をマスクとして、上記基板に反応性イオンエッチングによって微細凹凸を形成することを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 上記感熱材料層のパターン工程における現像を、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液によって行うことを特徴とする請求項8に記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
- 微細凹凸を有する記録媒体の製造装置であって、
少なくとも一主面に互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層が被着形成された記録媒体を構成する基板を保持する保持手段と、
レーザ光源部と、
該レーザ光源部からのレーザ光を、上記微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、上記微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数に変調する変調手段と、
上記レーザ光を上記感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する光学系と、
上記感熱材料層に対し、上記レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを具備し、
上記感熱材料層へのレーザ光照射時、上記感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、上記微細凹凸のパターンに応じたパターンの変質部を形成するようにして成ることを特徴とする記録媒体の製造装置。 - 上記変調手段が、高速変調器と低速変調器とにより構成されたことを特徴とする請求項15に記載の記録媒体の製造装置。
- 上記レーザ光源部が、半導体レーザより成り、上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流を変調する構成とされたことを特徴とする請求項15に記載の記録媒体の製造装置。
- 微細凹凸を有する記録媒体を製造する記録媒体製造用原盤の製造装置であって、
少なくとも一主面に互いに異なる構成材料による少なくとも第1および第2の材料層による積層構造とした感熱材料層が被着形成された記録媒体製造用原盤を構成する基板を保持する保持手段と、
レーザ光源部と、
該レーザ光源部からのレーザ光を、上記微細凹凸のパターンに応じて変調すると共に、上記微細凹凸のパターンの周期よりも高周波の周波数に変調する変調手段と、
上記レーザ光を上記感熱材料層に集光させる集光レンズ系を有する光学系と、上記感熱材料層に対し、上記レーザ光の照射位置を移動させる移動手段とを具備し、
上記感熱材料層へのレーザ光照射時、上記感熱材料層に、レーザ光照射による温度上昇により、上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料に相互拡散あるいは溶解を生じさせて上記少なくとも第1および第2の材料層の構成材料の混合もしくは反応による、上記微細凹凸のパターンに応じたパターンの変質部を形成するようにして成ることを特徴とする記録媒体製造用原盤の製造装置。 - 上記変調手段が、高速変調器と低速変調器とにより構成されたことを特徴とする請求項18に記載の記録媒体の製造装置。
- 上記レーザ光源部が、半導体レーザより成り、上記変調手段が、上記半導体レーザへの注入電流を変調する構成とされたことを特徴とする請求項18に記載の記録媒体の製造装置。
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