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JP4325059B2 - ロータリ式容器洗浄装置 - Google Patents

ロータリ式容器洗浄装置 Download PDF

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JP4325059B2
JP4325059B2 JP2000053286A JP2000053286A JP4325059B2 JP 4325059 B2 JP4325059 B2 JP 4325059B2 JP 2000053286 A JP2000053286 A JP 2000053286A JP 2000053286 A JP2000053286 A JP 2000053286A JP 4325059 B2 JP4325059 B2 JP 4325059B2
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了典 川向
勲 大井
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Shibuya Corp
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Shibuya Machinery Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はロータリ式容器洗浄装置に係り、特に、ロータリバルブの固定側部材と回転部材との摺動面を洗浄するために、両部材を分離することを可能にした押圧解除手段の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ロータリ式容器洗浄装置は、中央の軸を中心に回転する回転ホイールと、この回転ホイールの外周部に円周方向等間隔で設けられ、コンベヤによって搬送されてきた容器を入口スターホイールから受取って把持し、回転搬送する間にこの容器を反転させる複数のボトルグリッパと、前記回転ホイールの各ボトルグリッパに対応する位置にそれぞれ設けられ、ボトルグリッパによって倒立された容器内に洗浄液を噴射してこの容器の内部を洗浄する内洗ノズルと、固定側から前記回転ホイールの内洗ノズルに洗浄液を供給するロータリバルブ等を備えている。
【0003】
従来のロータリバルブは、固定側部材(ディストリビュータ)と、回転ホイールに取付けられて一体的に回転し、上下に対向して配置されている前記固定側部材に対し摺動回転する回転部材(ロータ)とを備えている。回転部材の内部には、前記各内洗ノズルに接続された配管に洗浄液を給送する吐出通路が形成され、一方、固定側部材には、ポンプから送り出されてきた洗浄液を分配供給する供給通路が形成されており、回転ホイールの回転中の所定の区間において、回転部材の吐出通路が固定側部材の供給通路に接続されると、洗浄液が前記配管を介して内洗ノズルに送られ、ボトルグリッパに把持されている容器内に噴射されてその容器の洗浄を行なうようになっている。
【0004】
前記構成に係るロータリ式容器洗浄装置では、ポンプから送り出された洗浄液が固定側部材の供給通路に常時供給され、回転部材の回転中にこの供給通路に合致した吐出通路からノズルに洗浄液が供給されて、容器に対して噴射されるようになっているので、固定側部材と回転部材との摺動面に強い液圧が作用して回転部材を分離させようとしている。そこで、これら固定側部材と回転部材とが分離してその摺動面から洗浄液が洩れることがないように、エアシリンダ等の押圧手段によって固定側部材を回転部材に押し付けている。
【0005】
ロータリ式容器洗浄装置では、通常の容器洗浄作業を行う生産運転時には、前記のように押圧手段によって固定側部材と回転部材とを押し付けた状態で、回転部材を回転させているので、両部材の摺動面の摩擦により摩耗粉等が発生する。そのため、通常の洗浄運転の開始前あるいは、運転終了後に、前記押圧手段による押し付け力を解除して両部材を離隔させ、両部材間の摺動面を洗浄するようにしている。このように固定側部材と回転部材とを押し付けて圧接させる押圧手段と、両者の圧接を解除して分離させる押圧解除手段を備えたロータリ式容器洗浄装置は従来から知られている(特開平11−277017号公報、特開平10−113629号公報)。
【0006】
前記第1の公報(特開平11−277017号)に記載された従来のロータリ式容器洗浄装置では、中心軸の周囲に固定側プレート(ディストリビュータ)を昇降可能に嵌合させるとともに、このディストリビュータの内部に空間を形成して、前記中心軸の外周に固定したピストンをこの内部空間内に摺動自在に嵌合し、さらに、このピストンによって区画形成された空間内の上下の室をそれぞれ切換弁を介してエア供給源に接続している。
【0007】
このロータリ式容器洗浄装置の構成では、ピストンの下方の室にエアを導入すると固定側プレートが下降し、その下方に配置されている回転プレート(ロータ)に押し付けられて、洗浄運転中に固定側プレートと回転プレートとが離隔しないようになっている。そして、両プレート間の摺動面を洗浄する際には、前記ピストンの上方の室内にエアを導入することにより固定側プレートを上昇させて、下方の回転プレートとの間に隙間を形成して、両者の摺動面を洗浄するようにしている。このロータリ式容器洗浄装置では、固定側プレートと回転プレートとを圧接させる押圧手段とこれら両プレートの圧接状態を解除して分離させる押圧解除手段とが単一のエアシリンダから構成されている。
【0008】
また、第2の公報(特開平10−113629号公報)に記載されたロータリ式容器洗浄装置は、回転ホイールに取り付けた回転プレートと、バックアップリングに圧入されて一体化された固定側プレートから成るロータリバルブを備え、このバックアップリングの外周に設けられた取付け部に、押し上げ用エアシリンダのロッドが連結されたロータリ式容器洗浄装置が記載されている。
【0009】
このロータリ式容器洗浄装置の構成では、通常の洗浄運転を行う場合には、エアシリンダによりバックアップリングを押し上げて、固定側プレートの上面を回転プレートの下面に圧接させることにより、洗浄液の液圧により両プレートが分離しないようにしている。そして、両プレート間の摺動面を洗浄する場合には、エアシリンダによりバックアップリングを引き下げることにより、固定側プレートを下降させて両プレート間に間隙を設けるようにしている。このロータリ式容器洗浄装置でも、同一のエアシリンダによって固定側プレートと回転プレートの圧接および解除を行っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記各公報に記載されたロータリ式容器洗浄装置は、いずれも、固定側プレートおよび回転プレートから成るロータリバルブや、このロータリバルブを介して洗浄液が供給されるノズル、および容器を保持するボトルグリッパ等の容器の洗浄を行う部分が洗浄室内に収容され、一方、回転プレート、ノズルおよびボトルグリッパ等が取り付けられている回転ホイールを回転駆動する駆動手段は、前記洗浄室の外部の機械室側に配置されている。そして、固定側プレートと回転プレートとを圧接させる押圧手段およびその圧接を解除する押圧解除手段であるエアシリンダが、容器の洗浄を行う洗浄室の内部に配置されている。
【0011】
ところで、エアシリンダは、完全にエア洩れをなくすことはできず、微少ではあっても必ずリークがあるので、前記従来のロータリ式容器洗浄装置のように、押圧手段や押圧解除手段であるエアシリンダを洗浄室内に設置してあると、エアのリークにより洗浄室内の環境が汚染されてしまうおそれがあった。
【0012】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、押圧解除手段の作動手段を洗浄室の外部に設置することにより、この作動手段による洗浄室の内部環境の汚染を防止するようにしたロータリ式容器洗浄装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るロータリ式容器洗浄装置は、固定側部材とこの固定側部材の摺動面に対し摺動回転する回転部材からなるロータリバルブと、洗浄流体を容器に噴射するノズルと、前記回転部材に連結されたメインシャフトと、このメインシャフトを回転させる駆動手段と、前記固定側部材と回転部材とを圧接させる押圧手段と、前記固定側部材と回転部材とを分離する押圧解除手段と、前記ロータリバルブおよびノズル等からなる容器の洗浄部を収容する洗浄室とを備え、かつ、前記駆動手段をこの洗浄室の外部に設置し、前記ロータリバルブを介して供給される洗浄流体を容器に噴射して洗浄を行うロータリ式容器洗浄装置において、前記押圧解除手段が、前記メインシャフト内を貫通して一端が洗浄室の外部に延びるとともに、他端側が前記固定側部材と連結可能な昇降シャフトと、この昇降シャフトを昇降させる作動手段とを備え、前記作動手段を前記洗浄室の外部に設置したものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るロータリ式容器洗浄装置の縦断面図、図2はその要部の拡大断面図である。ベース2に形成された貫通穴2a内を上下に貫通してメインシャフト4が配置され、ベース2上に固定されたハウジング6内のベアリング8によって回転自在に支持されている。このメインシャフト4の上部に回転ホイール10が固定されている。メインシャフト4の下部には、回転ギア11が固定されており、図示しない駆動手段によってこの回転ギア11が回転することにより、メインシャフト4および回転ホイール10が一体的に回転する。前記ベース2の上方には、洗浄室12が形成されており、前記回転ホイール10はこの洗浄室12内に収容されている。なお、図1には、洗浄室12の底面12aだけを示してある。また、前記ベアリング8の上方には、オイルシール19が装着されており、このオイルシール19によって、下方の駆動部側と洗浄室12の内部との気密が保持されている。
【0015】
前記回転ホイール10の外周寄りに、円周方向等間隔で複数のボトルグリッパ14が設けられている。これら各ボトルグリッパ14は、回転ホイール10の外周縁部に垂直に固定された支柱16上に支持されて、水平な支点を中心に半径方向外方側(図1の右側の状態)と内方側(図1の左側の状態)とに反転できるようになっており、反転することにより把持している容器18を倒立させ、また正立状態に戻すことができる。これら各ボトルグリッパ14が容器18を把持して反転させた位置の下方には、洗浄液を噴射するノズル20がそれぞれ配置されており、容器18が反転されて倒立状態になると、ノズル20の先端がその容器18の口部に対向する。
【0016】
回転ホイール10の上面には、ノズル20に供給する洗浄液の供給遮断を行なうロータリバルブ22の回転側の部材を構成する環状の回転プレート(ロータ)24が取付けられている。このロータ24はピン26によって前記回転ホイール10の上面に固定されて一体的に回転する。ロータ24の内部には、前記ボトルグリッパ14の数と同数の吐出通路28が放射状に形成されている。ロータ24の内部に形成されている各吐出通路28は、その洗浄液の入口側開口28aが、ロータ24の上面側の同一円周上に等間隔で並び、洗浄液の出口側開口28bは、ロータ24の外周面に等間隔で配置されている。これら各吐出通路28の出口側開口28bは、それぞれ供給ホース30を介して、前記各ノズル20に接続されている。
【0017】
前記回転ホイール10の中心部の上方には、固定板32の先端に取付けられたトルクアーム34とこのトルクアーム34の下面に固定された円形プレート36との間に頭部プレート37が回転自在に支持されたセンターシャフト38が、前記メインシャフト4と同一軸線上に配置されている。このセンターシャフト38は円柱状部38aの下端にフランジ状の拡大部38bが形成されており、このフランジ状の拡大部38bが前記回転ホイール10の上面にボルト39によって固定されている。
【0018】
センターシャフト38の円柱状部38aの外周に、前記ロータ24とともにロータリバルブ22を構成する固定側プレート(ステータ)40が嵌合されている。前記円形プレート36には複数のねじ穴36aが形成され、このねじ穴36a内にそれぞれ円筒形のナット42が螺合されている。一方、ステータ40の上面には、前記円形プレート36に螺合されているナット42と対応する位置にそれぞれピン44が直立して固定されており、これらピン44がそれぞれ前記ナット42内に挿入されている。そして、前記ナット42の下端に形成されたフランジ42aの下面と、ピン44に形成された鍔部44aの上面との間に、押圧手段としてのコイルスプリング46が介装されている。
【0019】
ステータ40は、前記ピン44を介して前記トルクアーム34に連結されて回転が規制されるとともに、スプリング46によって常時下方に付勢されている。前記円形プレート36に螺合されているナット42のねじ込み量を変更することによって、このスプリング46のセット長さを調整して、ステータ40および後に説明するディストリビュータをロータ24に押し付ける力を調整することができる。
【0020】
前記ステータ40の下面に、円弧状の洗浄液供給用長穴(洗浄液供給通路)48が開口している。この洗浄液供給用長穴48は、ステータ40の側面に開口する洗浄液取入口50を介して外部に連通している。さらに、このステータ40の下面すなわちこのステータ40と前記ロータ24との間には、樹脂製のディストリビュータ52が配置されている。このディストリビュータ52は、複数個所のロケーションピン54によってステータ40の下面に連結されており、回転方向の動きが規制されるとともに上下方向には相対移動できるようになっている。このディストリビュータ52にも、前記ステータ40の洗浄液供給用長穴48と一致する位置に、上下に貫通する円弧状の洗浄液供給用長穴56が形成されている。
【0021】
ステータ40の外周面には、複数のL字状のフック58が下端の折り曲げ部58aを内方側に向けて取り付けられている。このL字状フック58の下端の折り曲げ部58aの上面と前記ステータ40の下面との間が、ディストリビュータ52の厚さよりも大きく、しかも、後に説明するようにステータ40を上昇させたときのステータ40の下面とロータ24の上面との距離よりも小さい間隔を有している。
【0022】
ステータ40およびディストリビュータ52に設けられている円弧状の洗浄液供給用長穴48,56は、前記ロータ24に形成されている多数の吐出通路28の入口側開口28aが配置されている円と同一半径の円周上に位置しており、これらステータ40およびディストリビュータ52とロータ24とを中心を一致させて重ね合せると、ロータ24の摺動面の全周に亘って等間隔で開口している吐出通路28の入口側開口28aの一部が、ディストリビュータの円弧状の洗浄液供給用長穴56に連通し、他の入口側開口28aは円弧状長穴56の形成されていない平坦な部分(摺動面)によって閉塞される。従って、ロータ24がディストリビュータ52に対して回転すると、各吐出通路28は順次円弧状長穴56に接続され、その後順次遮断される。
【0023】
前記ステータ40の側面に開口している洗浄液取入口50は、供給配管を介して洗浄液タンクに接続されており、図示しないポンプから洗浄液タンクに送られた洗浄液が、この洗浄液取入口50から前記円弧状の洗浄液供給用長穴48およびディストリビュータ52の円弧状の洗浄液供給用長穴56を通ってロータ24の各吐出通路28に供給され、さらに、これら吐出通路28の出口側開口28bに接続された供給ホース30を介して前記各ノズル20に送られるようになっている。
【0024】
前記センターシャフト38の外周面とステータ40の内周面との間には、円筒部60aと下端の大径部60bとを有するプッシュプレート60の円筒部60aが、スライドブッシュ62を介して下方から挿入されている。また、プッシュプレート60の大径部60bの上面にスラストプレート64が装着されて前記ステータ40に対して摺動できるようになっている。なお、このプッシュプレート60の大径部60bの外面と前記センターシャフト38の拡大部38bに設けられた段部38cとの間、および、プッシュプレート60の円筒部60aの上端とセンターシャフト38の円柱状部38aの外面との間にそれぞれブーツ66,68が装着されて、これら両者38,60が相対的に摺動する部分から発生する汚染が洗浄室12内に放出されないようになっている。
【0025】
前記メインシャフト4と、このメインシャフト4の上端に固定されている回転ホイール10の中心部には、上下に貫通する貫通穴4a,10aが形成されており、これら貫通穴4a,10a内にスライドシャフト70が昇降可能に挿通されている。このスライドシャフト70の下端は、メインシャフト4の貫通穴4aから下方へ突出しており、この突出部70aが、下方に設けられた押上げ装置(押圧解除手段)72の昇降プレート74上にベアリング76を介して回転可能に支持されている。この昇降プレート74は複数のエアシリンダ78のピストンロッド78aの上端に連結されており、これらエアシリンダ78を作動させることによって、昇降プレート74の昇降を介してスライドシャフト70を昇降させることができる。
【0026】
スライドシャフト70の上端には、大径の頭部70bが形成され、回転ホイール10の中央部に設けられた凹部10bの底面に係合するようになっている。このスライドシャフト70の頭部70bの上面と前記センターシャフト38の下面との間には、スライドシャフト70がセンターシャフト38に干渉せずに昇降できる間隙が設けられている。
【0027】
前記センターシャフト38は、円柱状部38aの下端にフランジ状拡大部38bが形成されており、このフランジ状拡大部38bの基部(中心部寄りの部分)に、この拡大部38bを上下に貫通するとともに、円柱状部38aの外面にも切り込んだ挿入孔82が円周方向等間隔で3個所形成されている。これら各挿入孔82内には、それぞれプッシュロッド84が挿入されている。各プッシュロッド84は、図3に示すように、一対の半円形のピン84a,84bを上下にずらして向かい合わせた形状をしており、上方に延びる側のピン84aを内周側、つまり円柱状部38a側に、そして、下方に延びる側のピン84bを外周側、つまり拡大部38b側に向けて挿入している。
【0028】
前記プッシュプレート60の内面の下端部にも、円周方向等間隔で3個所の半円形凹部60cが形成されており、この凹部60c内に、プッシュロッド84の下方に延びるピン84bの上端が挿入されている(図2参照)。また、これら三本のプッシュロッド84の上方に延びるピン84aの下端面が、前記スライドシャフト70の頭部70bの上面に載るとともに、下方に延びるピン84bの下端部がこの頭部70bの外周側に位置している。
【0029】
以上の構成に係るロータリ式容器洗浄装置の作動について説明する。通常の容器洗浄作業を行う生産運転時には、押上げ装置(押圧解除手段)72のエアシリンダ78により昇降プレート74を下降させて、スライドシャフト70を下降した状態にしておく。スライドシャフト70が下降した状態のときには、図2の右半分に示すように、プッシュロッド84およびプッシュプレート60も下降し、プッシュプレート60の大径部60bの上面に装着したスラストプレート64がステータ40の下面から離隔している。
【0030】
このようにステータ40に対して下方から押し上げる力が作用していない場合には、ステータ40は、上方のスプリング46によって下方へ付勢され、ディストリビュータ52を介してロータ24の上面に押し付けられている。前記押圧手段としてのスプリング46による押し付け力は、ステータ40およびディストリビュータ52の円弧状の洗浄液供給用長穴48,56内に導入された洗浄液の圧力によって、ディストリビュータ52とロータ24とが分離して液洩れが発生することを防止できる強さに設定されている。この状態で、図示しない駆動手段によりメインシャフト4を回転させ、このメインシャフト4に固定された回転ホイール10およびロータ24を回転させる。
【0031】
搬送コンベヤ(図示せず)によって正立した状態で連続的に搬送されてきた多数の容器18は、スターホイール等の供給手段によってこのロータリ式容器洗浄装置内に順次搬入される。容器洗浄装置内に搬入された容器18は、回転ホイール10の外周部に取付けられているグリッパ14によって一本ずつ把持される。回転ホイール10の回転に伴って移動している間にグリッパ14が回転ホイール10の半径方向内方側に反転して、保持されている容器18は倒立状態になる。倒立状態になった容器18の口部に、前記内洗ノズル20が向かい合うようになっている(図1の左側参照)。
【0032】
ディストリビュータ52の摺動面には、円弧状の洗浄液供給用長穴56が開口して、ステータ40の円弧状長穴48を介して常時洗浄液が供給されており、ロータ24の回転に伴って、吐出通路28の入口側開口28aがディストリビュータ52の円弧状長穴56に接続されると、洗浄液は、ロータ24の吐出通路28および供給ホース30を介して前記内洗ノズル20に送られ、倒立している容器18内に噴射されて容器18の内部の洗浄が行なわれる。
【0033】
ロータ24の内部に形成された吐出通路28の入口側開口28aが、ディストリビュータ52の円弧状長穴56内を移動している間は、ノズル20に洗浄液が送られ容器18の内部に噴射されて洗浄を行なう。その後、ロータ24の回転によって吐出通路28の入口側開口28aがディストリビュータ52の円弧状長穴56を通過すると、前記洗浄液を供給する一連の通路が遮断されて洗浄が終了する。以後、ボトルグリッパ14は、所定の回転範囲に亘って容器18を倒立状態のまま保持して搬送し水切りを行なう。その後、ボトルグリッパ14は再び反転して容器18を正立状態に戻した後、出口スターホイール等によってこのロータリ式容器洗浄装置外に排出する。
【0034】
前記生産運転の終了後あるいは生産運転の開始前等に、固定側部材(ステータ40およびディストリビュータ52)と回転側部材(ロータ24)との間の摺動面の洗浄を行う。この場合には、前記押圧解除手段72のエアシリンダ78を作動させて、スライドシャフト70を上昇させる。すると、図2の左側に示すように、上昇したスライドシャフト70の頭部70bがプッシュロッド84を押し上げ、さらにこのプッシュロッド84がプッシュプレート60を押し上げる。前記のように、スライドロッド70が下降している時には、プッシュプレート60の大径部60b上に載っているスラストプレート64の上面とステータ40の下面との間には僅かな間隙があるが、スライドロッド70によってプッシュプレート60が上昇されると、このスラストプレート64がステータ40の下面に当たってステータ40を押し上げる。
【0035】
ステータ40が押し上げられると、ステータ40とディストリビュータ52がともに上昇して、ディストリビュータ52の下面とロータ24の上面との間に間隙が形成される。この状態で、ステータ40の洗浄液取入口50から洗浄液供給用長穴48に洗浄液を供給すると、この洗浄液の圧力により、ディストリビュータ52がステータ40から離れてステータ40の側面に取り付けられているフック58に係合する。このフック58の長さは、ディストリビュータ52がステータ40から離れたときに、ディストリビュータ52がロータ24に当接する位置まで落下せず、途中で吊り下げた状態になるように設定してある。従って、ディストリビュータ52の上面がステータ40の下面に対して間隙があり、しかも、ディストリビュータ52の下面がロータ24の上面に対して間隙がある状態になる。
【0036】
このように、ディストリビュータ52とロータ24との摺動面およびディストリビュータ52とステータ40との間の結合面をそれぞれ離隔することができるので、ディストリビュータ52の完全な洗浄が可能である。しかも、ステータ40、ディストリビュータ52およびロータ24を分離する押圧解除手段72の作動手段であるエアシリンダ78を洗浄室12の外部に設置したので、このエアシリンダ78によって洗浄室12内の雰囲気が汚染されるおそれがない。なお、この実施の形態では、ロータリバルブ22の固定側部材としてステータ40およびディストリビュータ52を連結して使用しているが、固定側部材を単一の部材により構成することもできる。この場合には、ディストリビュータ(固定側部材)とロータ24との摺動面を分離してこの部分だけを洗浄すればよい。
【0037】
また、前記実施の形態では、ロータリバルブ22の固定側部材(ステータ40およびディストリビュータ52)を回転部材(ロータ24)に押し付けて圧接させる押圧手段としてスプリング46を、そして、これらの圧接を解除して分離する押圧解除手段72の作動手段としてエアシリンダ78を用いたが、これら押圧手段と押圧解除手段として、前記公報に記載された従来のロータリ式容器洗浄装置のように単一のエアシリンダを兼用することもできる。
【0038】
さらに、ステータ40を昇降させる際に、スライドシャフト70とステータ40とを連結する手段は、前記プッシュプレート60とプッシュロッド74に限るものではなく、その他の構成とすることもできる。また、ロータリバルブ22の固定側部材40,52と回転部材24を、前記実施の形態と上下を逆にして配置することもできる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように本発明に係るロータリ式容器洗浄装置では、ロータリバルブを構成する固定側部材と回転部材との圧接を解除する押圧解除手段として、昇降シャフトとこの昇降シャフトを昇降させる作動手段とを設け、特に、その作動手段を容器の洗浄が行われる洗浄室の外部に設置したことにより、この作動手段から発生する汚染により洗浄室内の環境が悪化することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るロータリ式容器洗浄装置の全体の構成を示す縦断面図である。
【図2】前記ロータリ式容器洗浄装置の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】固定側部材と回転部材との圧接状態を解除する押圧解除手段の要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 メインシャフト
12 洗浄室
20 ノズル
22 ロータリバルブ
24 回転部材(ロータ)
46 押圧手段(スプリング)
52 固定側部材(ディストリビュータ)
72 押圧解除手段
70 昇降シャフト(スライドシャフト)
78 作動手段(エアシリンダ)

Claims (1)

  1. 固定側部材とこの固定側部材の摺動面に対し摺動回転する回転部材からなるロータリバルブと、洗浄流体を容器に噴射するノズルと、前記回転部材に連結されたメインシャフトと、このメインシャフトを回転させる駆動手段と、前記固定側部材と回転部材とを圧接させる押圧手段と、前記固定側部材と回転部材とを分離する押圧解除手段と、前記ロータリバルブおよびノズル等からなる容器の洗浄部を収容する洗浄室とを備え、かつ、前記駆動手段をこの洗浄室の外部に設置し、前記ロータリバルブを介して供給される洗浄流体を容器に噴射して洗浄を行うロータリ式容器洗浄装置において、
    前記押圧解除手段が、前記メインシャフト内を貫通して一端が洗浄室の外部に延びるとともに、他端側が前記固定側部材と連結可能な昇降シャフトと、この昇降シャフトを昇降させる作動手段とを備え、前記作動手段を前記洗浄室の外部に設置したことを特徴とするロータリ式容器洗浄装置。
JP2000053286A 2000-02-29 2000-02-29 ロータリ式容器洗浄装置 Expired - Lifetime JP4325059B2 (ja)

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