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JP4309072B2 - Polymerizable liquid crystal compound and optically anisotropic element - Google Patents

Polymerizable liquid crystal compound and optically anisotropic element Download PDF

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JP4309072B2
JP4309072B2 JP2001064627A JP2001064627A JP4309072B2 JP 4309072 B2 JP4309072 B2 JP 4309072B2 JP 2001064627 A JP2001064627 A JP 2001064627A JP 2001064627 A JP2001064627 A JP 2001064627A JP 4309072 B2 JP4309072 B2 JP 4309072B2
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liquid crystal
group
crystal compound
polymerizable liquid
carbon atoms
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寛 竹内
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Fujifilm Corp
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、重合性を有する液晶化合物およびそれを用いた光学異方性素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合性を有する液晶化合物は、配向後に重合させることにより、配向状態を固定することができる。重合性を有する液晶化合物については、米国特許4683327号、同4983479号、同5622648号、同5770107号、国際特許(WO)95/22586号、同97/00600号の各明細書に記載がある。
重合により得られる光学異方性ポリマーは、光学異方性素子として用いることができる。光学異方性ポリマーを用いた偏光プリズムについて、欧州特許428213号明細書に記載がある。また、光学異方性ポリマーを用いた光学補償シート(STN液晶ディスプレイ用)について、欧州特許428881号明細書に記載がある。さらに、光学異方性ポリマーを用いたコレステリックポーラライザーについて、欧州特許606940号明細書に記載がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者が、従来の重合性液晶化合物を検討したところ、相転移温度あるいは光学的特性に問題があることが判明した。例えば、従来の重合性液晶化合物には、等方性液体になる温度が低かったり、液晶相を示す温度域が狭い化合物が多い。また、従来の重合性液晶化合物には、複屈折率が小さく光学異方性材料としての利用(例えば、光学異方性素子の製造)が難しい化合物も含まれていた。
【0004】
本発明の目的は、適切な相転移温度を有する重合性液晶化合物を提供することである。
また、本発明の目的は、複屈折率が大きな重合性液晶化合物を提供することでもある。
さらに、本発明の目的は、製造が容易で、光学異方性が高い光学異方性素子を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記(1)の重合性液晶化合物および下記(2)の光学異方性素子により達成された。
(1)後述する(IIIa)または(IIIb)で表される重合性液晶化合物
[式中、QおよびQは、それぞれ独立に、−CH=CH または−C(−CH )=CH であり;Lおよび は、それぞれ独立に、−CO−O−(炭素原子数が1乃至12のアルキレン基)−O−*であり(アルキレン基は分岐を有していてもよく、アルキレン基がハロゲン原子で置換されていてもよく、*がベンゼン環AまたはCに結合する側であり);ベンゼン環A、BおよびCは、置換基を有していてもよく;そして、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1である]。
【0006】
(2)透明支持体上に、重合性液晶化合物を重合させて形成した液晶層を有する光学異方性素子であって、重合性液晶化合物が、(1)に記載の化合物であることを特徴とする光学異方性素子。
【0007】
【発明の効果】
本発明者の研究の結果、上記式(I)で表される重合性液晶性分子は、等方性液体になる温度が高く、広い液晶相温度域を有することが判明した。この重合性液晶性分子は、さらに、複屈折率が大きいとの特徴もある。上記式(I)で表される重合性液晶性分子は、二つの環状基(Cy)をアミド結合(−CO−NR−)で連結させ、さらに二つの連結基(L)を介して、二つの重合性基(Q)を二つの環状基(Cy)にそれぞれ結合させたメソゲン構造を有する。このメソゲン構造によって、広い液晶相温度域と大きな複屈折率が得られている。
重合性液晶性分子の液晶相温度域が広いため、重合反応において、液晶としての配向状態を容易に維持することができる。すなわち、上記式(I)で表される重合性液晶化合物を用いると、重合反応により光学異方性素子を容易に製造することができる。
また、式(I)で表される重合性液晶化合物は、複屈折率が大きいため、光学異方性が高い光学異方性素子を製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[重合性液晶化合物]
重合性液晶化合物は、下記式(I)で表される。
(I)Q1−L1−Cy1−(CH=CH)n−CO−NR1−Cy2−L2−Q2
式(I)において、Q1 およびQ2 は、それぞれ独立に、重合性基である。重合性基の重合反応は、付加重合(開環重合を含む)または縮合重合であることが好ましい。言い換えると、重合性基は、付加重合反応または縮合重合反応が可能な官能基であることが好ましい。
重合性基の例を以下に示す。
【0009】
(Q−1)−CH=CH
(Q−5)−C(−CH )=CH
【0011】
式(I)において、L1 およびL2 は、それぞれ独立に、二価の連結基である。
1 およびL2 は、それぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR2 −、二価の鎖状基、二価の環状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R2 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。
組み合わせからなる二価の連結基の例を以下に示す。左側がQ(Q1 またはQ2)に、右側がCy(Cy1 またはCy2 )に結合する。
【0012】
L−1:−CO−O−二価の鎖状基−O−
L−2:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−CO−O−
L−3:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−O−CO−
L−4:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−
L−5:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−
L−6:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−二価の鎖状基−CO−O−
L−7:−CO−O−二価の鎖状基−O−二価の環状基−O−CO−二価の鎖状基−
【0013】
二価の鎖状基は、アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基、置換アルケニレン基、アルキニレン基または置換アルキニレン基を意味する。アルキレン基、置換アルキレン基、アルケニレン基および置換アルケニレン基が好ましく、アルキレン基およびアルケニレン基がさらに好ましい。
アルキレン基は、分岐を有していてもよい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至12であることが好ましく、2乃至10であることがさらに好ましく、3乃至8であることが最も好ましい。
置換アルキレン基のアルキレン部分は、上記アルキレン基と同様である。置換アルキレン基の置換基の例には、ハロゲン原子が含まれる。
アルケニレン基は、分岐を有していてもよい。アルケニレン基の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましく、2乃至8であることがさらに好ましく、2乃至4であることが最も好ましい。
置換アルケニレン基のアルケニレン部分は、上記アルケニレン基と同様である。置換アルケニレン基の置換基の例には、ハロゲン原子が含まれる。
アルキニレン基は、分岐を有していてもよい。アルキニレン基の炭素原子数は、2乃至12であることが好ましく、2乃至8であることがさらに好ましく、2乃至4であることが最も好ましい。
置換アルキニレン基のアルキニレン部分は、上記アルキニレン基と同様である。置換アルキニレン基の置換基の例には、ハロゲン原子が含まれる。
【0014】
二価の環状基の定義および例は、後述するCy1 およびCy2 の定義および例と同様である。
2 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
【0015】
2 は、−O−CO−(CH=CH)m −Cy3 −L3 −または−(CH=CH)m −CO−O−Cy3 −L3 −であることが好ましい。上記mは、0または1であり、Cy3 は、二価の環状基であり、そして、L3 は、二価の連結基である。
上記mは、1よりも0の方が好ましい。
二価の環状基の定義および例は、後述するCy1 およびCy2 の定義および例と同様である。
3 は、−O−、−S−、−CO−、−NR2 −、二価の鎖状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R2 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。R2 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
3 は、−O−二価の鎖状基−O−CO−であることが特に好ましい。
式(I)で表される重合性液晶化合物は、合計3個の二価の環状基(Cy1 、Cy2 およびCy3 )を含むことが特に好ましい。
【0016】
式(I)において、Cy1 およびCy2 は、それぞれ独立に、二価の環状基である。
環状基に含まれる環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることが最も好ましい。
環状基に含まれる環は、縮合環であってもよい。ただし、縮合環よりも単環である方が好ましい。
環状基に含まれる環は、芳香族環、脂肪族環および複素環のいずれでもよい。芳香族環の例には、ベンゼン環およびナフタレン環が含まれる。脂肪族環の例には、シクロヘキサン環が含まれる。複素環の例には、ピリジン環およびピリミジン環が含まれる。
ベンゼン環を有する環状基としては、1,4−フェニレンが好ましい。ナフタレン環を有する環状基としては、ナフタレン−1,5−ジイルおよびナフタレン−2,6−ジイルが好ましい。ピリジン環を有する環状基としては、ピリジン−2,5−ジイルが好ましい。ピリミジン環を有する環状基としては、ピリミジン−2,5−ジイルが好ましい。
環状基は、1,4−フェニレンまたは1,4−シクロへキシレンであることが特に好ましい。
環状基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、炭素原子数が1乃至5のアルキル基、炭素原子数が1乃至5のハロゲン置換アルキル基、炭素原子数が1乃至5のアルコキシ基、炭素原子数が1乃至5のアルキルチオ基、炭素原子数が1乃至5のアシル基、炭素原子数が2乃至6のアシルオキシ基、炭素原子数が2乃至6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル、炭素原子数が2乃至6のアルキル置換カルバモイル基および炭素原子数が2乃至6のアミド基が含まれる。
【0017】
式(I)において、R1 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。R1 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
式(I)において、nは、0または1である。nは、1よりも0の方が好ましい。
【0018】
下記式(IIa)または(IIb)で表される重合性液晶化合物が好ましく、下記式(IIa)で表される重合性液晶化合物がより好ましい。
(IIa)Q1−L1−Cy1−(CH=CH)n−CO−NR1−Cy2−O−CO−(CH=CH)m−Cy3−L3−Q2
(IIb)Q1−L1−Cy1−(CH=CH)n−CO−NR1−Cy2−(CH=CH)m−CO−O−Cy3−L3−Q2
式(IIa)および(IIb)において、Q1 およびQ2 は、それぞれ独立に、重合性基である。重合性基の定義および例は、式(I)と同様である。
【0019】
式(IIa)および(IIb)において、L1 およびL3 は、それぞれ独立に、二価の連結基である。
1 およびL3 は、それぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR2 −、二価の鎖状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R2 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。R2 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
1 は、−CO−O−二価の鎖状基−O−であることが特に好ましい。L3 は、−O−二価の鎖状基−O−CO−であることが特に好ましい。
二価の鎖状基の定義および例は、式(I)と同様である。
【0020】
式(IIa)および(IIb)において、Cy1 、Cy2 およびCy3 は、それぞれ独立に、二価の環状基である。
二価の環状基の定義および例は、式(I)と同様である。
式(IIa)および(IIb)において、R1 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。R1 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
式(IIa)および(IIb)において、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1である。mおよびnは、1よりも0の方が好ましい。
【0021】
本発明では、下記式(IIIa)または(IIIb)で表される重合性液晶化合物を用いる。下記式(IIIa)で表される重合性液晶化合物が好ましい。
【0022】
【化2】

Figure 0004309072
【0023】
式(IIIa)および(IIIb)において、Q1 およびQ2 は、それぞれ独立に、重合性基である。重合性基の定義および例は、式(I)と同様である。
【0024】
式(IIIa)および(IIIb)において、L1 およびL3 は、それぞれ独立に、二価の連結基である。
1 およびL3 は、それぞれ独立に、−O−、−S−、−CO−、−NR2 −、二価の鎖状基およびそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基であることが好ましい。上記R2 は、炭素原子数が1乃至7のアルキル基または水素原子である。R2 は、炭素原子数が1乃至4のアルキル基または水素原子であることが好ましく、炭素原子数が1または2のアルキル基または水素原子であることがさらに好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
1 は、−CO−O−二価の鎖状基−O−であることが特に好ましい。L3 は、−O−二価の鎖状基−O−CO−であることが特に好ましい。
二価の鎖状基の定義および例は、式(I)と同様である。
【0025】
式(IIIa)および(IIIb)において、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1である。mおよびnは、1よりも0の方が好ましい。
式(IIIa)および(IIIb)において、ベンゼン環A、BおよびCは、置換基を有していてもよい。置換基の例は、式(I)における二価の環状基の置換基の例と同様である。
【0026】
以下に、式(I)で表される重合性液晶化合物の例を示す。
【0027】
【化3】
Figure 0004309072
【0028】
【化4】
Figure 0004309072
【0029】
【化5】
Figure 0004309072
【0030】
【化6】
Figure 0004309072
【0031】
【化7】
Figure 0004309072
【0032】
【化8】
Figure 0004309072
【0033】
式(I)で表される重合性液晶化合物は、様々な文献(例えば、Methoden der Organischen Chemie(Houben-Weyl編)、Some specific methods (Thieme-Verlag, Stuttgart著)、実験化学講座および新実験化学講座)に記載の方法を参照して合成できる。また、合成方法としては、米国特許4683327号、同4983479号、同5622648号、同5770107号、国際特許(WO)95/22586号、同97/00600号、同98/47979号、および英国特許2297549号の各明細書の記載も参照できる。
【0034】
[光学異方性素子]
光学異方性素子は、式(I)で表される重合性液晶化合物を含む液晶組成物を配向膜の上に塗布し、液晶化合物を重合させて液晶層を形成することにより作製できる。液晶組成物の塗布は、公知の方法(例、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法)により実施できる。
液晶化合物は、配向状態を維持して固定する。固定化は、液晶化合物に導入した重合性基(Q)の重合反応により実施する。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。
光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)およびオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
【0035】
光重合開始剤の使用量は、塗布液の固形分の0.01乃至20質量%であることが好ましく、0.5乃至5質量%であることがさらに好ましい。
液晶化合物の重合のための光照射は、紫外線を用いることが好ましい。
照射エネルギーは、20mJ/cm2 乃至50J/cm2 であることが好ましく、100乃至800mJ/cm2 であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
液晶層の厚さは、0.1乃至50μmであることが好ましく、1乃至30μmであることがさらに好ましく、5乃至20μmであることが最も好ましい。
【0036】
[配向膜]
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に、数回こすることにより実施する。
配向膜に使用するポリマーの種類は、液晶化合物の配向(特に平均傾斜角)に応じて決定する。
液晶化合物を水平(平均傾斜角:0乃至50゜)に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させないポリマー(通常の配向膜用ポリマー)を用いる。
液晶化合物を垂直(平均傾斜角:50乃至90゜)に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させるポリマーを用いる。配向膜の表面エネルギーを低下させるためには、ポリマーの側鎖に炭素原子数が10乃至100の炭化水素基を導入することが好ましい。
【0037】
具体的なポリマーの種類については、液晶セルまたは光学補償シートについての様々な文献に記載がある。
配向膜の厚さは、0.01乃至5μmであることが好ましく、0.05乃至1μmであることがさらに好ましい。
なお、配向膜を用いて、光学異方性層の液晶化合物を配向させてから、液晶層を透明支持体上に転写してもよい。配向状態で固定された液晶化合物は、配向膜がなくても配向状態を維持することができる。
また、平均傾斜角が5゜未満の配向の場合は、ラビング処理をする必要はなく、配向膜も不要である。ただし、液晶化合物と透明支持体との密着性を改善する目的で、界面で液晶性分子と化学結合を形成する配向膜(特開平9−152509号公報記載)を用いてもよい。密着性改善の目的で配向膜を使用する場合は、ラビング処理を実施しなくてもよい。
【0038】
[透明支持体]
透明支持体として、ガラス板またはポリマーフイルム、好ましくはポリマーフイルムが用いられる。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。
透明支持体の厚さは、10乃至500μmであることが好ましく、50乃至200μmであることがさらに好ましい。
透明支持体とその上に設けられる層(接着層、配向膜あるいは液晶層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。
透明支持体に紫外線吸収剤を添加してもよい。
透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。接着層については、特開平7−333433号公報に記載がある。接着層の厚さは、0.1乃至2μmであることが好ましく、0.2乃至1μmであることがさらに好ましい。
【0039】
[用途]
光学異方性素子は、様々な表示モードの液晶セルの光学補償シートとして利用できる。液晶性分子を用いた光学補償シートは、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence )およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モードの液晶セルに対応するものが既に提案されている。本発明に従う光学異方性素子は、それらの光学補償シートとして利用可能である。
また、光学異方性素子は、偏光プリズム(欧州特許428213号明細書に記載)としても利用することができる。
さらに、光学異方性素子を、コレステリックポーラライザー(欧州特許606940号明細書に記載)として利用してもよい。
【0040】
【実施例】
[実施例1]
(重合性液晶化合物(I−1)の合成)
重合性液晶化合物(I−1)を、以下の合成ルートにより合成した。なお、化合物(d)までは、既知の方法(前述した文献を参照)により合成できる。
【0041】
【化9】
Figure 0004309072
【0042】
テトラヒドロフラン20mlにメタンスルホニルクロリド1.54mlを溶解し、−10℃に冷却した。冷却した溶液に、化合物(d)5.5gとN−エチルジイソプロピルアミン3.75mlとをテトラヒドロフラン20mlに溶解した溶液を、内温が5℃以上にならないように調整しながら滴下した。滴下後、室温で30分間攪拌した後、再び冷却し、N−エチルジイソプロピルアミン3.75mlと4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.3gを加え、4−アミノ−2−クロロフェノール1.43gをテトラヒドロフラン10mlに溶解した溶液を、内温が5℃以上にならないように調整しながら滴下した。滴下後、室温で3時間攪拌した。反応溶液を水300mlに加え、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチルとn−ヘキサンで再結晶して、重合性液晶化合物(I−1)を2.3g得た。化合物の構造は、 1H−NMRおよびMassスペクトルで確認した。重合性液晶化合物(I−1)は、モノトロピックな液晶性を示し、その相転移温度は、結晶相→127℃→等方性液体、等方性液体→124℃→ネマティック相→105℃→結晶相であった。
【0043】
[実施例2]
(重合性液晶化合物(I−24)の合成)
テトラヒドロフラン20mlにメタンスルホニルクロリド1.54mlを溶解し、−10℃に冷却した。冷却した溶液に、実施例1で用いた化合物(d)5.5gとN−エチルジイソプロピルアミン3.75mlとをテトラヒドロフラン20mlに溶解した溶液を、内温が5℃以上にならないように調整しながら滴下した。滴下後、室温で30分間攪拌した後、再び冷却し、N−エチルジイソプロピルアミン3.75mlと4−N,N−ジメチルアミノピリジン0.3gを加え、4−アミノ−3−ブロモフェノール1.63gをテトラヒドロフラン10mlに溶解した溶液を、内温が5℃以上にならないように調整しながら滴下した。滴下後、室温で3時間攪拌した。反応溶液を水300mlに加え、酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。得られた粗結晶を酢酸エチルとn−ヘキサンで再結晶して、重合性液晶化合物(I−24)を2.7g得た。化合物の構造は、 1H−NMRおよびMassスペクトルで確認した。重合性液晶化合物(I−24)は、エナンチオトロピックな液晶性を示し、その相転移温度は、結晶相→82℃→ネマティック相→137℃→等方性液体であった。
【0044】
[実施例3]
実施例1または2と同様の方法で、重合性液晶化合物(I−2)、(I−3)、(I−5)、(I−11)、(I−12)、(I−13)、(I−15)、(I−21)および(I−23)を合成した。
重合性液晶化合物(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I−5)、(I−11)、(I−12)、(I−13)、(I−15)、(I−21)、(I−23)および(I−24)について、相転移温度と複屈折率とを調べた。
また、下記の公知の重合性液晶化合物(Ref−1、Advanced Materials, 5巻、2号、108頁記載)および(Ref−2、米国特許5770107号明細書記載)についても、相転移温度と複屈折率とを測定した。
複屈折率は、文献(Makromol. Chem., vol.190, pp.2255 )記載の方法に準じてアッベ(Abbe)の屈折計を用いて測定した。なお、複屈折率は、等方性液体になる温度より10℃低い温度で測定した。
結果を第1表に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004309072
(註)
K: 液晶相
N: ネマティック相
iso:等方性液体
Δn: 複屈折率
【0046】
【化10】
Figure 0004309072
【0047】
[実施例4]
(光学異方性素子の作製)
文献(Advanced Material 、5巻、2号、107頁)に記載の方法を参照して、光学異方性素子を作製した。
ガラス基板に、ポリイミド(SE−150、日産化学(株)製)をコーティングして、一方法にラビングして配向膜を形成した。
化合物(I−2)300mgとω,ω−ジメトキシ−ω−フェニルアセトフェノン50mgとをN−メチルピロリドン700μlに溶解した。溶液を配向膜の上に滴下して、スピンコート(回転数:1000rpm)した。100℃にて、30分間加熱して、溶媒を蒸発させた。この状態を、偏光顕微鏡で観察したとkろ、ラビング方向にほぼ並行に、重合性液晶化合物が配向していた。
次いで、窒素雰囲気下で高圧水銀灯からの紫外線を照射し、液晶性化合物を重合させた。
得られた光学異方性素子を偏光顕微鏡で観察したところ、ドメインの境界線や反転壁(インバージョンウォール)のような欠陥がない配向状態であった。
偏光板をクロスニコル配置して、光学異方性素子を回転させたところ、45度回転する毎に明暗が繰り返された。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a polymerizable liquid crystal compound and an optically anisotropic element using the same.
[0002]
[Prior art]
The liquid crystal compound having polymerizability can fix the alignment state by polymerizing after alignment. The liquid crystal compounds having polymerizability are described in US Pat. Nos. 4,683,327, 4,983,479, 5,622,648, 5,770,107, International Patents (WO) 95/22586, and 97/00600.
The optically anisotropic polymer obtained by polymerization can be used as an optically anisotropic element. A polarizing prism using an optically anisotropic polymer is described in European Patent No. 428213. An optical compensation sheet (for STN liquid crystal display) using an optically anisotropic polymer is described in European Patent No. 428881. Further, a cholesteric polarizer using an optically anisotropic polymer is described in European Patent No. 606940.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
When the present inventor examined a conventional polymerizable liquid crystal compound, it was found that there was a problem in the phase transition temperature or the optical characteristics. For example, many conventional polymerizable liquid crystal compounds have a low temperature at which an isotropic liquid is formed or a narrow temperature range showing a liquid crystal phase. In addition, the conventional polymerizable liquid crystal compound includes a compound having a small birefringence and difficult to be used as an optically anisotropic material (for example, production of an optically anisotropic element).
[0004]
An object of the present invention is to provide a polymerizable liquid crystal compound having an appropriate phase transition temperature.
Another object of the present invention is to provide a polymerizable liquid crystal compound having a large birefringence.
Furthermore, the objective of this invention is providing an optically anisotropic element with easy manufacture and high optical anisotropy.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The object of the present invention was achieved by the polymerizable liquid crystal compound (1 ) below and the optically anisotropic element (2) below.
(1) Polymerizable liquid crystal compound represented by formula (IIIa) or (IIIb ) described later :
Wherein Q 1 and Q 2 are each independently —CH═CH 2 or —C (—CH 3 ) ═CH 2 ; L 1 and L 3 are each independently —CO—O— (An alkylene group having 1 to 12 carbon atoms) —O— * (the alkylene group may have a branch, the alkylene group may be substituted with a halogen atom, and * represents a benzene ring A or The benzene rings A, B and C may have a substituent; and m and n are each independently 0 or 1].
[0006]
(2) An optically anisotropic element having a liquid crystal layer formed by polymerizing a polymerizable liquid crystal compound on a transparent support, wherein the polymerizable liquid crystal compound is the compound described in (1). An optically anisotropic element.
[0007]
【The invention's effect】
As a result of the study by the present inventors, it has been found that the polymerizable liquid crystal molecule represented by the above formula (I) has a high temperature at which it becomes an isotropic liquid and has a wide liquid crystal phase temperature range. This polymerizable liquid crystalline molecule is further characterized by a high birefringence. In the polymerizable liquid crystal molecule represented by the above formula (I), two cyclic groups (Cy) are connected by an amide bond (—CO—NR—), and further, two linking groups (L) are connected to each other. It has a mesogenic structure in which two polymerizable groups (Q) are bonded to two cyclic groups (Cy), respectively. Due to this mesogenic structure, a wide liquid crystal phase temperature range and a large birefringence are obtained.
Since the liquid crystal phase temperature range of the polymerizable liquid crystal molecules is wide, the alignment state as the liquid crystal can be easily maintained in the polymerization reaction. That is, when the polymerizable liquid crystal compound represented by the above formula (I) is used, an optically anisotropic element can be easily produced by a polymerization reaction.
Moreover, since the polymerizable liquid crystal compound represented by the formula (I) has a high birefringence, an optically anisotropic element having high optical anisotropy can be produced.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[Polymerizable liquid crystal compound]
The polymerizable liquid crystal compound is represented by the following formula (I).
(I) Q 1 -L 1 -Cy 1 - (CH = CH) n -CO-NR 1 -Cy 2 -L 2 -Q 2
In formula (I), Q 1 and Q 2 are each independently a polymerizable group. The polymerization reaction of the polymerizable group is preferably addition polymerization (including ring-opening polymerization) or condensation polymerization. In other words, the polymerizable group is preferably a functional group capable of addition polymerization reaction or condensation polymerization reaction.
Examples of the polymerizable group are shown below.
[0009]
(Q-1) -CH = CH 2
(Q-5) -C (-CH 3) = CH 2
[0011]
In the formula (I), L 1 and L 2 are each independently a divalent linking group.
L 1 and L 2 are each independently selected from the group consisting of —O—, —S—, —CO—, —NR 2 —, a divalent chain group, a divalent cyclic group, and combinations thereof. A divalent linking group is preferred. R 2 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom.
The example of the bivalent coupling group which consists of a combination is shown below. The left side is bonded to Q (Q 1 or Q 2 ), and the right side is bonded to Cy (Cy 1 or Cy 2 ).
[0012]
L-1: —CO—O—divalent chain group —O—
L-2: -CO-O-divalent chain group -O-divalent cyclic group -CO-O-
L-3: -CO-O-divalent chain group -O-divalent cyclic group -O-CO-
L-4: -CO-O-divalent chain group-O-divalent cyclic group-divalent chain group-
L-5: -CO-O-divalent chain group -O-divalent cyclic group-
L-6: -CO-O-divalent chain group -O-divalent cyclic group -divalent chain group -CO-O-
L-7: -CO-O-divalent chain group-O-divalent cyclic group-O-CO-divalent chain group-
[0013]
The divalent chain group means an alkylene group, a substituted alkylene group, an alkenylene group, a substituted alkenylene group, an alkynylene group or a substituted alkynylene group. An alkylene group, a substituted alkylene group, an alkenylene group and a substituted alkenylene group are preferred, and an alkylene group and an alkenylene group are more preferred.
The alkylene group may have a branch. The alkylene group preferably has 1 to 12 carbon atoms, more preferably 2 to 10 carbon atoms, and most preferably 3 to 8 carbon atoms.
The alkylene part of the substituted alkylene group is the same as the above alkylene group. Examples of the substituent of the substituted alkylene group include a halogen atom.
The alkenylene group may have a branch. The alkenylene group has preferably 2 to 12 carbon atoms, more preferably 2 to 8 carbon atoms, and most preferably 2 to 4 carbon atoms.
The alkenylene part of the substituted alkenylene group is the same as the above alkenylene group. Examples of the substituent of the substituted alkenylene group include a halogen atom.
The alkynylene group may have a branch. The number of carbon atoms in the alkynylene group is preferably 2 to 12, more preferably 2 to 8, and most preferably 2 to 4.
The alkynylene part of the substituted alkynylene group is the same as the above alkynylene group. Examples of the substituent of the substituted alkynylene group include a halogen atom.
[0014]
The definition and examples of the divalent cyclic group are the same as those of Cy 1 and Cy 2 described later.
R 2 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
[0015]
L 2 is preferably —O—CO— (CH═CH) m —Cy 3 —L 3 — or — (CH═CH) m —CO—O—Cy 3 —L 3 —. M is 0 or 1, Cy 3 is a divalent cyclic group, and L 3 is a divalent linking group.
M is preferably 0 rather than 1.
The definition and examples of the divalent cyclic group are the same as those of Cy 1 and Cy 2 described later.
L 3 is preferably a divalent linking group selected from the group consisting of —O—, —S—, —CO—, —NR 2 —, a divalent chain group, and combinations thereof. R 2 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom. R 2 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
L 3 is particularly preferably —O—divalent chain group —O—CO—.
The polymerizable liquid crystal compound represented by the formula (I) particularly preferably contains a total of three divalent cyclic groups (Cy 1 , Cy 2 and Cy 3 ).
[0016]
In formula (I), Cy 1 and Cy 2 are each independently a divalent cyclic group.
The ring contained in the cyclic group is preferably a 5-membered ring, a 6-membered ring or a 7-membered ring, more preferably a 5-membered ring or a 6-membered ring, and most preferably a 6-membered ring.
The ring contained in the cyclic group may be a condensed ring. However, it is preferable that it is a single ring rather than a condensed ring.
The ring included in the cyclic group may be an aromatic ring, an aliphatic ring, or a heterocyclic ring. Examples of the aromatic ring include a benzene ring and a naphthalene ring. Examples of the aliphatic ring include a cyclohexane ring. Examples of the heterocyclic ring include a pyridine ring and a pyrimidine ring.
As the cyclic group having a benzene ring, 1,4-phenylene is preferable. As the cyclic group having a naphthalene ring, naphthalene-1,5-diyl and naphthalene-2,6-diyl are preferable. As the cyclic group having a pyridine ring, pyridine-2,5-diyl is preferable. The cyclic group having a pyrimidine ring is preferably pyrimidine-2,5-diyl.
The cyclic group is particularly preferably 1,4-phenylene or 1,4-cyclohexylene.
The cyclic group may have a substituent. Examples of the substituent include a halogen atom, cyano, nitro, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, a halogen-substituted alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, an alkoxy group having 1 to 5 carbon atoms, carbon An alkylthio group having 1 to 5 atoms, an acyl group having 1 to 5 carbon atoms, an acyloxy group having 2 to 6 carbon atoms, an alkoxycarbonyl group having 2 to 6 carbon atoms, a carbamoyl, and the number of carbon atoms 2-6 alkyl-substituted carbamoyl groups and amide groups having 2-6 carbon atoms are included.
[0017]
In the formula (I), R 1 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom. R 1 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
In the formula (I), n is 0 or 1. n is preferably 0 rather than 1.
[0018]
A polymerizable liquid crystal compound represented by the following formula (IIa) or (IIb) is preferred, and a polymerizable liquid crystal compound represented by the following formula (IIa) is more preferred.
(IIa) Q 1 -L 1 -Cy 1 - (CH = CH) n -CO-NR 1 -Cy 2 -O-CO- (CH = CH) m -Cy 3 -L 3 -Q 2
(IIb) Q 1 -L 1 -Cy 1 - (CH = CH) n -CO-NR 1 -Cy 2 - (CH = CH) m -CO-O-Cy 3 -L 3 -Q 2
In formulas (IIa) and (IIb), Q 1 and Q 2 are each independently a polymerizable group. The definition and examples of the polymerizable group are the same as those in the formula (I).
[0019]
In formulas (IIa) and (IIb), L 1 and L 3 are each independently a divalent linking group.
L 1 and L 3 are each independently a divalent linking group selected from the group consisting of —O—, —S—, —CO—, —NR 2 —, a divalent chain group, and combinations thereof. Preferably there is. R 2 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom. R 2 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
L 1 is particularly preferably —CO—O—divalent chain group —O—. L 3 is particularly preferably —O—divalent chain group —O—CO—.
The definition and examples of the divalent chain group are the same as in the formula (I).
[0020]
In formulas (IIa) and (IIb), Cy 1 , Cy 2 and Cy 3 are each independently a divalent cyclic group.
The definition and examples of the divalent cyclic group are the same as those in the formula (I).
In the formulas (IIa) and (IIb), R 1 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom. R 1 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
In the formulas (IIa) and (IIb), m and n are each independently 0 or 1. m and n are preferably 0 rather than 1.
[0021]
In the present invention, a polymerizable liquid crystal compound represented by the following formula (IIIa) or (IIIb) is used. The polymerizable liquid crystal compound represented by the following formula (IIIa) is good preferable.
[0022]
[Chemical formula 2]
Figure 0004309072
[0023]
In formulas (IIIa) and (IIIb), Q 1 and Q 2 are each independently a polymerizable group. The definition and examples of the polymerizable group are the same as those in the formula (I).
[0024]
In formulas (IIIa) and (IIIb), L 1 and L 3 are each independently a divalent linking group.
L 1 and L 3 are each independently a divalent linking group selected from the group consisting of —O—, —S—, —CO—, —NR 2 —, a divalent chain group, and combinations thereof. Preferably there is. R 2 is an alkyl group having 1 to 7 carbon atoms or a hydrogen atom. R 2 is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms or a hydrogen atom, more preferably an alkyl group having 1 or 2 carbon atoms or a hydrogen atom, and most preferably a hydrogen atom. preferable.
L 1 is particularly preferably —CO—O—divalent chain group —O—. L 3 is particularly preferably —O—divalent chain group —O—CO—.
The definition and examples of the divalent chain group are the same as in the formula (I).
[0025]
In the formulas (IIIa) and (IIIb), m and n are each independently 0 or 1. m and n are preferably 0 rather than 1.
In the formulas (IIIa) and (IIIb), the benzene rings A, B and C may have a substituent. Examples of the substituent are the same as the examples of the substituent of the divalent cyclic group in the formula (I).
[0026]
Examples of the polymerizable liquid crystal compound represented by the formula (I) are shown below.
[0027]
[Chemical 3]
Figure 0004309072
[0028]
[Formula 4]
Figure 0004309072
[0029]
[Chemical formula 5]
Figure 0004309072
[0030]
[Chemical 6]
Figure 0004309072
[0031]
[Chemical 7]
Figure 0004309072
[0032]
[Chemical 8]
Figure 0004309072
[0033]
The polymerizable liquid crystal compound represented by the formula (I) can be obtained from various literatures (for example, Methoden der Organischen Chemie (Houben-Weyl), Some specific methods (by Thieme-Verlag, Stuttgart)), Experimental Chemistry Course and New Experimental Chemistry. It can be synthesized by referring to the method described in (Course). As synthesis methods, U.S. Pat. Nos. 4,683,327, 4,983,479, 5,622,648, 5,770,107, International Patent (WO) 95/22586, 97/00600, 98/47979, and British Patent 2297549. The description of each specification of the issue can also be referred to.
[0034]
[Optically anisotropic element]
The optically anisotropic element can be produced by applying a liquid crystal composition containing a polymerizable liquid crystal compound represented by the formula (I) on an alignment film and polymerizing the liquid crystal compound to form a liquid crystal layer. The liquid crystal composition can be applied by a known method (eg, extrusion coating method, direct gravure coating method, reverse gravure coating method, die coating method, bar coating method).
The liquid crystal compound is fixed while maintaining the alignment state. Immobilization is performed by a polymerization reaction of the polymerizable group (Q) introduced into the liquid crystal compound. The polymerization reaction includes a thermal polymerization reaction using a thermal polymerization initiator and a photopolymerization reaction using a photopolymerization initiator. A photopolymerization reaction is preferred.
Examples of the photopolymerization initiator include α-carbonyl compounds (described in US Pat. Nos. 2,367,661 and 2,367,670), acyloin ether (described in US Pat. No. 2,448,828), α-hydrocarbon substituted aromatic acyloin. Compound (described in US Pat. No. 2,722,512), polynuclear quinone compound (described in US Pat. Nos. 3,046,127 and 2,951,758), a combination of triarylimidazole dimer and p-aminophenyl ketone (US Pat. No. 3,549,367) Acridine and phenazine compounds (JP-A-60-105667, U.S. Pat. No. 4,239,850) and oxadiazole compounds (U.S. Pat. No. 4,212,970).
[0035]
The amount of the photopolymerization initiator used is preferably 0.01 to 20% by mass, more preferably 0.5 to 5% by mass, based on the solid content of the coating solution.
Light irradiation for the polymerization of the liquid crystal compound is preferably performed using ultraviolet rays.
The irradiation energy is preferably 20 mJ / cm 2 to 50 J / cm 2 , and more preferably 100 to 800 mJ / cm 2 . In order to accelerate the photopolymerization reaction, light irradiation may be performed under heating conditions.
The thickness of the liquid crystal layer is preferably 0.1 to 50 μm, more preferably 1 to 30 μm, and most preferably 5 to 20 μm.
[0036]
[Alignment film]
The alignment film is an organic compound (eg, ω-tricosanoic acid) formed by rubbing treatment of an organic compound (preferably a polymer), oblique deposition of an inorganic compound, formation of a layer having a microgroove, or Langmuir-Blodgett method (LB film). , Dioctadecylmethylammonium chloride, methyl stearylate). Furthermore, an alignment film in which an alignment function is generated by application of an electric field, application of a magnetic field, or light irradiation is also known. An alignment film formed by a polymer rubbing treatment is particularly preferable. The rubbing treatment is carried out by rubbing the surface of the polymer layer several times in a certain direction with paper or cloth.
The type of polymer used for the alignment film is determined according to the alignment (particularly the average tilt angle) of the liquid crystal compound.
In order to align the liquid crystal compound horizontally (average inclination angle: 0 to 50 °), a polymer that does not decrease the surface energy of the alignment film (ordinary alignment film polymer) is used.
In order to align the liquid crystal compound vertically (average tilt angle: 50 to 90 °), a polymer that lowers the surface energy of the alignment film is used. In order to reduce the surface energy of the alignment film, it is preferable to introduce a hydrocarbon group having 10 to 100 carbon atoms into the side chain of the polymer.
[0037]
Specific polymer types are described in various documents on liquid crystal cells or optical compensation sheets.
The thickness of the alignment film is preferably 0.01 to 5 μm, and more preferably 0.05 to 1 μm.
In addition, after aligning the liquid crystal compound of the optically anisotropic layer using the alignment film, the liquid crystal layer may be transferred onto the transparent support. The liquid crystal compound fixed in the alignment state can maintain the alignment state without an alignment film.
In the case of orientation with an average inclination angle of less than 5 °, rubbing treatment is unnecessary and an orientation film is unnecessary. However, for the purpose of improving the adhesion between the liquid crystal compound and the transparent support, an alignment film (described in JP-A-9-152509) forming a chemical bond with liquid crystalline molecules at the interface may be used. When an alignment film is used for the purpose of improving adhesion, rubbing treatment need not be performed.
[0038]
[Transparent support]
As the transparent support, a glass plate or a polymer film, preferably a polymer film is used. That the support is transparent means that the light transmittance is 80% or more.
The thickness of the transparent support is preferably 10 to 500 μm, and more preferably 50 to 200 μm.
Surface treatment (eg, glow discharge treatment, corona discharge treatment, ultraviolet (UV) treatment on the transparent support to improve adhesion between the transparent support and the layer (adhesive layer, alignment film or liquid crystal layer) provided thereon. , Flame treatment).
An ultraviolet absorber may be added to the transparent support.
An adhesive layer (undercoat layer) may be provided on the transparent support. The adhesive layer is described in JP-A-7-333433. The thickness of the adhesive layer is preferably 0.1 to 2 μm, and more preferably 0.2 to 1 μm.
[0039]
[Usage]
The optically anisotropic element can be used as an optical compensation sheet for liquid crystal cells in various display modes. Optical compensation sheets using liquid crystalline molecules are TN (Twisted Nematic), IPS (In-Plane Switching), FLC (Ferroelectric Liquid Crystal), OCB (Optically Compensatory Bend), STN (Supper Twisted Nematic), VA (Vertically Aligned). ), Liquid crystal cells corresponding to ECB (Electrically Controlled Birefringence) and HAN (Hybrid Aligned Nematic) modes have already been proposed. The optically anisotropic elements according to the present invention can be used as their optical compensation sheet.
The optically anisotropic element can also be used as a polarizing prism (described in European Patent No. 428213).
Furthermore, an optically anisotropic element may be used as a cholesteric polarizer (described in European Patent No. 606940).
[0040]
【Example】
[Example 1]
(Synthesis of polymerizable liquid crystal compound (I-1))
The polymerizable liquid crystal compound (I-1) was synthesized by the following synthesis route. The compound (d) can be synthesized by a known method (see the above-mentioned literature).
[0041]
[Chemical 9]
Figure 0004309072
[0042]
1.54 ml of methanesulfonyl chloride was dissolved in 20 ml of tetrahydrofuran and cooled to -10 ° C. A solution prepared by dissolving 5.5 g of compound (d) and 3.75 ml of N-ethyldiisopropylamine in 20 ml of tetrahydrofuran was added dropwise to the cooled solution while adjusting the internal temperature so as not to exceed 5 ° C. After the dropwise addition, the mixture was stirred at room temperature for 30 minutes and then cooled again. 3.75 ml of N-ethyldiisopropylamine and 0.3 g of 4-N, N-dimethylaminopyridine were added to obtain 1.43 g of 4-amino-2-chlorophenol. Was added dropwise while adjusting the internal temperature so as not to be 5 ° C. or higher. After dropping, the mixture was stirred at room temperature for 3 hours. The reaction solution was added to 300 ml of water and extracted with 200 ml of ethyl acetate. The organic phase was washed twice with water, dried over sodium sulfate and concentrated under reduced pressure. The obtained crude crystals were recrystallized from ethyl acetate and n-hexane to obtain 2.3 g of a polymerizable liquid crystal compound (I-1). The structure of the compound was confirmed by 1 H-NMR and Mass spectrum. The polymerizable liquid crystal compound (I-1) exhibits monotropic liquid crystallinity, and the phase transition temperature thereof is crystalline phase → 127 ° C. → isotropic liquid, isotropic liquid → 124 ° C. → nematic phase → 105 ° C. → It was a crystalline phase.
[0043]
[Example 2]
(Synthesis of polymerizable liquid crystal compound (I-24))
1.54 ml of methanesulfonyl chloride was dissolved in 20 ml of tetrahydrofuran and cooled to -10 ° C. In a cooled solution, a solution prepared by dissolving 5.5 g of compound (d) used in Example 1 and 3.75 ml of N-ethyldiisopropylamine in 20 ml of tetrahydrofuran was adjusted so that the internal temperature would not exceed 5 ° C. It was dripped. After the dropwise addition, the mixture was stirred at room temperature for 30 minutes and then cooled again. 3.75 ml of N-ethyldiisopropylamine and 0.3 g of 4-N, N-dimethylaminopyridine were added, and 1.63 g of 4-amino-3-bromophenol was added. Was added dropwise while adjusting the internal temperature so as not to be 5 ° C. or higher. After dropping, the mixture was stirred at room temperature for 3 hours. The reaction solution was added to 300 ml of water and extracted with 200 ml of ethyl acetate. The organic phase was washed twice with water, dried over sodium sulfate and concentrated under reduced pressure. The obtained crude crystals were recrystallized from ethyl acetate and n-hexane to obtain 2.7 g of a polymerizable liquid crystal compound (I-24). The structure of the compound was confirmed by 1 H-NMR and Mass spectrum. The polymerizable liquid crystal compound (I-24) exhibited enantiomeric liquid crystallinity, and its phase transition temperature was crystal phase → 82 ° C. → nematic phase → 137 ° C. → isotropic liquid.
[0044]
[Example 3]
In the same manner as in Example 1 or 2, the polymerizable liquid crystal compound (I-2), (I-3), (I-5), (I-11), (I-12), (I-13) , (I-15), (I-21) and (I-23) were synthesized.
Polymerizable liquid crystal compounds (I-1), (I-2), (I-3), (I-5), (I-11), (I-12), (I-13), (I-15) ), (I-21), (I-23) and (I-24) were examined for phase transition temperature and birefringence.
The following known polymerizable liquid crystal compounds (Ref-1, Advanced Materials, Vol. 5, No. 2, page 108) and (Ref-2, U.S. Pat. The refractive index was measured.
The birefringence was measured using an Abbe refractometer according to the method described in the literature (Makromol. Chem., Vol. 190, pp. 2255). The birefringence was measured at a temperature 10 ° C. lower than the temperature at which the isotropic liquid was formed.
The results are shown in Table 1.
[0045]
[Table 1]
Figure 0004309072
(註)
K: liquid crystal phase N: nematic phase iso: isotropic liquid Δn: birefringence
[Chemical Formula 10]
Figure 0004309072
[0047]
[Example 4]
(Production of optically anisotropic element)
An optically anisotropic element was produced by referring to the method described in the literature (Advanced Material, Vol. 5, No. 2, page 107).
A glass substrate was coated with polyimide (SE-150, manufactured by Nissan Chemical Co., Ltd.) and rubbed in one method to form an alignment film.
300 mg of compound (I-2) and 50 mg of ω, ω-dimethoxy-ω-phenylacetophenone were dissolved in 700 μl of N-methylpyrrolidone. The solution was dropped on the alignment film and spin-coated (rotation speed: 1000 rpm). The solvent was evaporated by heating at 100 ° C. for 30 minutes. When this state was observed with a polarizing microscope, the polymerizable liquid crystal compound was aligned substantially parallel to the rubbing direction.
Subsequently, ultraviolet rays from a high-pressure mercury lamp were irradiated in a nitrogen atmosphere to polymerize the liquid crystalline compound.
When the obtained optically anisotropic element was observed with a polarizing microscope, it was in an orientation state free from defects such as domain boundary lines and inversion walls (inversion walls).
When the polarizing plate was placed in crossed Nicols and the optically anisotropic element was rotated, light and darkness were repeated every 45 degrees.

Claims (2)

下記式(IIIa)または(IIIb)で表される重合性液晶化合物:
Figure 0004309072
[式中、QおよびQは、それぞれ独立に、−CH=CH または−C(−CH )=CH であり;Lおよび は、それぞれ独立に、−CO−O−(炭素原子数が1乃至12のアルキレン基)−O−*であり(アルキレン基は分岐を有していてもよく、アルキレン基がハロゲン原子で置換されていてもよく、*がベンゼン環AまたはCに結合する側であり);ベンゼン環A、BおよびCは、置換基を有していてもよく;そして、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1である]。
Polymerizable liquid crystal compound represented by the following formula (IIIa) or (IIIb) :
Figure 0004309072
Wherein Q 1 and Q 2 are each independently —CH═CH 2 or —C (—CH 3 ) ═CH 2 ; L 1 and L 3 are each independently —CO—O— (An alkylene group having 1 to 12 carbon atoms) —O— * (the alkylene group may have a branch, the alkylene group may be substituted with a halogen atom, and * represents a benzene ring A or The benzene rings A, B and C may have a substituent; and m and n are each independently 0 or 1].
透明支持体上に、重合性液晶化合物を重合させて形成した液晶層を有する光学異方性素子であって、重合性液晶化合物が、請求項1に記載の化合物であることを特徴とする光学異方性素子 An optically anisotropic element having a liquid crystal layer formed by polymerizing a polymerizable liquid crystal compound on a transparent support, wherein the polymerizable liquid crystal compound is the compound according to claim 1. Anisotropic element .
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