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JP4388441B2 - 浴室の排水配管 - Google Patents

浴室の排水配管 Download PDF

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Description

本発明は、浴室の排水を行うための排水配管に関するものである。
図5に示したように、従来から浴槽と、該浴槽を載置する浴槽パンと、該浴槽パンに隣接して設けられた洗い場パンを備える浴室において、その排水を行うため、以下のような排水配管が知られている。
図5の排水配管は、以下に記載する浴槽、浴槽パン、洗い場パンなどの排水機器と、それら排水機器の排水を処理する排水トラップ部材、及び排水エルボ等から構成される。
浴槽は、底部に排水を行う浴槽の排水口(以下、単に「浴槽排水口」と記載)を備えてなる、上方に開口した箱体であり、必要に応じて浴槽排水口を栓蓋などで閉塞する。
浴室床面は、浴槽を載置する浴槽パンと、浴室の使用者が身体を洗う等する洗い場パンとに分かれて構成されてなり、浴槽パンには排水エルボが、洗い場パンには排水トラップ部材が、それぞれ取り付けられる取着口をそれぞれの最下位置に設けてなる。
排水トラップ部材は、下水側から臭気や害虫類が屋内側に侵入することを防止する機能を備えた排水装置の総称であって、その内部に封水と呼ばれる排水の溜まり部分を備えてなり、この封水によって臭気や害虫類が屋内側に侵入することを防止している。
この封水式の排水トラップ部材は、構成の相違によって何種類かに分類されるが、この従来例に採用されている排水トラップ部材は、後述のように封水椀を備えていることから椀トラップと呼ばれる。
図5の従来例の洗い場に用いられている排水トラップ部材は、略円筒形状の矩体からなる部材であって、洗い場パンの取着口に取り付けられ、上面に排水が流入する洗い場パンの排水口(以下、単に「洗い場パン排水口」と記載)と、該洗い場パン排水口から水密性を保ちつつ下方に延出された防臭筒と(この防臭筒は、パッキングを利用して、使用時には洗い場パン排水口に対し水密性を有しているが、必要に応じて排水トラップ部材から着脱が自在である)、防臭筒下端がその内部に配置される、上方が開口した封水椀と、矩体側面に設けられ、封水椀をオーバーフローした排水が、下水側に排出される排出口と、封水椀の側面に設けられ、封水椀内に他の排水装置からの排水を導入するための枝管部と、から構成されてなる。
排水エルボは、浴槽パンの取着口に取り付けられる部材であって、上面に、排水エルボ内から浴槽パン上に逆流が生じることを防止するフロート弁を備えた浴槽パンの排水口(以下、単に「浴槽パン排水口」と記載)を設けてなり、またその側面に、排水トラップ部材の枝管部に連通し、内部の排水を封水椀内に排出する円筒形状の流出管を備えてなる。このようにして排水トラップ部材の封水部に排水エルボが接続されると、排水エルボにも封水部が形成されて、トラップ機能を有することになる。また、上記排水エルボには、浴槽排水口に接続され、排水を排水エルボ内に排出する接続管が接続されてなる。
上記した浴室の排水配管において、
1.浴槽から排水が生じた場合、排水は、浴槽排水口から排水栓やパイプ管などを介して排水エルボ内に流入し、更に流出管、枝管部、排水トラップ部材内を通過し、最終的には前記した排出口から下水側に排出される。この排水の過程において、排水エルボには浴槽パン排水口にフロート弁を有するため、排水エルボ内部が浴槽からの排水で満たされても、浴槽パン排水口から浴槽パン上に排水が逆流することがない。
2.浴槽パン上から排水が生じた場合、排水は、浴槽パン排水口から排水エルボ内に流入し、更に流出管、枝管部、排水トラップ部材内を通過し、最終的には前記した排出口から下水側に排出される。
3.洗い場パン上に排水が生じた場合、排水は、洗い場パン排水口から排水トラップ部材内を通過し、最終的には前記した排出口から下水側に排出される。
ところで、浴室は通常使用後に清掃が行われるが、清掃には洗剤が使用されるため、洗浄後の排水には大量の泡が混入する。このとき、浴槽パン、洗い場パンの排水については、それぞれ次のような理由から、特に大きな問題となることは無かった。
1.浴槽パン上は、エプロン部材などによって目隠しされており、直接清掃されることが無く、また浴槽や洗い場パンからの排水が流れ込むこともほとんど無いため、泡を含む排水が生じることが無い。結果、泡を含む排水の総量が少ないため、特に排水に支障が生じることはない。
2.洗い場パン上は、泡及び排水が大量に生じるが、排水は洗い場に設けられた排水トラップ部材に直接流れ込む。この排水トラップ部材はもともと排水の処理能力が高いため、泡を含む排水が大量に生じても、枝管部側では無く、下水側の排水配管に流れ込んでゆくため、特に排水に支障が生じることはない。
しかしながら、洗浄後の浴槽からの排水については、次のような理由から、大きな問題を内包していた。
3.浴槽上は、泡及び排水が大量に生じるが、排水は浴槽に設けられた小さな浴槽排水口から排水栓やパイプ管などを介して排水エルボ内に流入し、更に流出管、枝管部を介して排水トラップ部材内に到達する。排水トラップ部材内に到達するまで、比較的細い排水配管を(洗い場の排水などと比較して)長距離移動しなければならないため、泡の混じった排水が排水口から完全に排水されるまで、かなりの時間を必要としていた。
このような問題点を解決するため、特許文献2の発明では、配管上において、配管の上方の空間に膨出部分を設け、この空間を排水中の泡が溜まる泡溜まり空間とする構成としている。
特開平3−260230号(第4頁、図2) 特開2002−88844号(第3頁、図1・第4頁、図2)
しかしながら、前記した従来の排水配管では次のような問題点があった。
近年では、バリアフリー化のため、浴槽の跨ぎ高さ(洗い場の床面から浴槽の上端の高さ幅)を低くする必要が増えているが、一方で浴槽の深さを確保する必要もある。これらを両立させるため、浴槽パンの上面と浴槽の底部との隙間を小さくする傾向が強い。しかしながら、特許文献2のような浴室の配管構造では、泡溜まり空間を構成する膨出部分が上方に突出するため、膨出部分の上端が浴槽の底面に当接しない程度に浴槽パンの上面と浴槽の底部との隙間を確保するか、あるいは特許文献2中の図2のように泡溜まり空間を浴槽の直下以外の位置に配置せねばならず、浴槽の跨ぎ高さを低くすることを諦めるか、あるいは泡溜まり空間を配置する分、浴槽/洗い場を小さくするしかなかった。
本発明は上記問題点に鑑み発明されたものであって、浴槽、浴槽パン、洗い場パンを備えた浴室の排水配管において、浴槽からの排水に大量の泡が混入している場合でも、浴槽の泡切れが良く、且つ浴槽/洗い場を小さくすること無く跨ぎ高さを低いものとすることが可能な浴室の排水配管を提供することを目的として発明されたものである。
1.本発明の請求項1に記載の浴室の排水配管は、浴槽(1)と、浴槽パン(2)と、洗い場パン(3)と、からなる浴室の排水配管であって、少なくとも浴槽(1)に、浴槽パン(2)及び洗い場パン(3)の配管に対して独立した排水トラップ配管を設ける共に、浴槽(1)の排水を処理する排水トラップ配管が、封水のためのトラップ部(5)を備え、浴槽(1)の排水口からトラップ部(5)下流側端部に至る配管上の上面で、かつ、前記トラップ部(5)における封水高さよりも低い位置に、排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を突設したことを特徴とする浴室の排水配管である。尚、ここでいう「トラップ部下流側端部」とは、封水式排水トラップの封水が存在する部分のうち、最も排水配管の下流側に位置する部分を示す表現である。
2.本発明の請求項2に記載の浴室の排水配管は、上記段落0009に記載の排水配管において、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)に、それぞれ独立した排水トラップ配管を設けたことを特徴とする浴室の排水配管である。
3.本発明の請求項3に記載の浴室の排水配管は、上記段落0009または段落0010に記載の浴室の排水配管において、泡溜まり空間(6)を浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)よりも下方に設けたことを特徴とする浴室の排水配管である。
4.本発明の請求項4に記載の浴室の排水配管は、上記段落0009乃至段落0011のいずれか1つに記載の浴室の排水配管において、浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の排水配管を、一体の矩体内に設けたことを特徴とする浴室の排水配管である。
5.本発明の請求項5に記載の浴室の排水配管は、上記段落0009乃至段落0012のいずれか1つに記載の浴室の排水配管において、排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を設ける排水配管を、縦方向に比べて横方向に幅広な扁平形状としたことを特徴とする浴室の排水配管である。
本発明の浴室の排水配管は以下の効果を奏する。請求項1に記載の本発明は、浴槽から泡が混じった排水を大量に排出しても、排水トラップ配管(排水配管中に、封水を形成するトラップ部を備えた排水配管)中に泡溜まり空間を設けており、泡が泡溜まり空間に収納されるため、その分浴槽上の泡が極めて迅速に流れてゆく。また、浴槽の排水配管に独立してトラップ部を設けているため、従来の浴室の排水配管と比較して、泡の移動する距離が短くなり、より泡の排水性能が向上した。
請求項2に記載の本発明は、浴槽の排水配管のみならず、浴槽パン及び洗い場パンそれぞれに独立した排水トラップ配管を設けたことで、浴槽パン排水口に逆流が生じなくなるため、浴槽パン排水口にフロート弁を用意する必要が無くなった。
請求項3に記載の本発明は、浴槽の排水トラップ配管を他の排水トラップ配管とは独立に設け、更に泡溜まり空間を浴槽パンの浴槽載置面よりも下方に設けたことにより、浴槽/洗い場を小さくすること無く、且つ浴槽の跨ぎ高さを低くすることが可能となった。具体的には、浴槽パンの排水トラップ配管の上流側にあたる、浴槽パンの浴槽載置面と浴槽の底面との隙間か、又は特許文献2の図2のように浴槽の周囲に浴槽の排水配管と泡溜まり空間とを設ける必要が無くなったため、その分浴槽の跨ぎ高さを低くすることが可能となった。
請求項4に記載の本発明は、浴槽、浴槽パン、洗い場パンの排水トラップ配管を、一体の矩体内に設けたことで、排水配管が複数となった場合でも、施工作業が容易で、配管に必要な空間をコンパクトにすることができるようになった。
請求項5に記載の本発明においては、排水の泡を貯める泡溜まり空間を設ける浴槽の排水トラップ配管を、縦方向に比べて横方向に幅広な扁平形状としたことで、高さ幅をあまり大きくすることなく泡溜まり空間の容積を大型化することができるようになった。
浴槽(1)と、浴槽パン(2)と、洗い場パン(3)と、からなる浴室において、浴槽(1)の排水トラップ配管を浴槽パン(2)及び洗い場パン(3)の配管に対して独立して構成する。更に、この浴槽(1)の排水を処理する排水トラップ配管の、排水口からトラップ部(5)下流側端部に至る配管上の任意の上面に、
排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を突設して構成する。
また、この排水トラップ配管において、浴槽パン(2)及び洗い場パン(3)にもそれぞれ独立した排水トラップ配管を設けると、いずれかの排水口より大量の排水があっても、他の排水口に逆流が生じなくなり好適である。
また、浴槽(1)の排水トラップ配管に設ける泡溜まり空間(6)を、浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)よりも下方に配置すると、浴槽(1)/洗い場を小型化すること無く、浴槽(1)の跨ぎ込み高さを低くすることができ好適である。
また、浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の排水トラップ配管を一体の矩体内に設けると、配管に必要な空間をコンパクトにすることができ好適である。
また、排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を設ける排水トラップ配管を、縦方向に比べて横方向に幅広な扁平形状とすると、高さ幅をあまり大きくすることなく泡溜まり空間(6)の容積を大型化することができ好適である。
以下に本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
図1に示した、本発明のトラップ部(5)を含む排水トラップ部材(7)を採用した、浴室の排水配管は、以下に記載する浴槽(1)、浴槽パン(2)などの排水機器と、それら排水機器の排水を処理する、排水トラップ部材(7)を備えた排水配管等から構成される。
浴槽(1)は、底部に排水を行う浴槽排水口(4)を備えてなる、上方に開口した箱体であり、必要に応じて浴槽排水口(4)を栓蓋(図示せず)などで閉塞する。
浴槽パン(2)は、上面に浴槽(1)を載置する浴槽載置面(2a)を形成する平板状の部材であって、浴槽パン排水口(12)が取り付けられる取着口を最下位置に設けてなる。
洗い場パン(3)は、浴室の使用者が身体を洗う等する洗い場を形成するやはり平板状の部材であって、浴槽パン(2)に隣接して設けられ、洗い場パン排水口(13)が取り付けられる取着口を最下位置に設けてなる。また、浴槽(1)と洗い場パン(3)の間には、浴槽(1)裏面から、浴槽パン(2)上面を、洗い場パン(3)上より目隠しするエプロン部材(8)が備えられる。
排水トラップ部材(7)は、図2に示したように、浴槽(1)及び浴槽パン(2)の封水部として機能する、管体を屈曲させた管トラップと呼ばれる様態のトラップ部(5)を、横並びの位置関係で配置し、更にそのトラップ部(5)の上方に、洗い場パン(3)の封水部として機能する、ランニングトラップと呼ばれる様態のトラップ部(5)を配置して構成されてなる。浴槽(1)のトラップ部(5)及び浴槽パン(2)のトラップ部(5)を成す管体は上記のように横並びの位置関係で配置されており、また管体の高さ幅も同一であるが、両者の横幅は均一では無く、図3また図4に示したように、浴槽(1)の排水配管のトラップ部(5)を形成する管体の方が、浴槽パン(2)の排水配管のトラップ部(5)を形成する管体よりも幅広で、縦方向に比べて横方向が幅広な扁平形状となっている。更にこのトラップ部(5)のうち、浴槽(1)の管トラップの封水部を形成する管体であって、管体が横方向に配置されている部分の上方の壁面に、上方に向かって突出した突出部分を形成し、その内部を、排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)として構成している。
更にこれら排水トラップ部材(7)は、例えば二つの管トラップの隣り合う壁面や、ランニングトラップと管トラップの重なり合う部分において、管トラップの上面とランニングトラップの底面とを一体に成形し、また別パーツ体として成形されている複数の部材も予め工場等で接着等の手法によって接続固定されており、浴室の施工時においては、浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の各トラップ部(5)を含む3つの排水トラップ配管が、一体の部材として一体の矩体内に設けられて構成されてなる。
また、各3つの配管によって構成されるこれらの排水トラップ配管について、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の排水トラップ配管の上流側端部は、フランジ部材(11)によって、浴槽パン(2)及び洗い場パン(3)に設けられた取着口に取着される。また、浴槽(1)の排水トラップ配管の上流側端部は、浴槽排水口(4)に備えられた排水栓(14)から、図2にあるように、浴槽パン排水口(12)内を通過するようにして排水トラップ部材(7)内に配置される。
上記のように構成された浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)などを備えた浴室と、排水トラップ部材(7)等の各部材は、以下のようにして施工される。
まず、排水トラップ部材(7)の側面に設けられた排出口(15)に下水側の排水配管を接続する。次に、浴槽パン(2)の取着口の下面に、排水トラップ部材(7)の、浴槽パン(2)の排水トラップ配管の上流側端部をフランジ部材(11)を用いて接続する。また同様に、洗い場パン(3)の取着口の下面に、排水トラップ部材(7)の、洗い場パン(3)の排水トラップ配管の上流側端部をフランジ部材(11)を用いて接続する。このとき、部材の位置関係から、排水トラップ部材(7)の泡溜まり空間(6)が、浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)よりも下方に配置される。
次に浴槽(1)の排水口に排水栓(14)を接続した上で、浴槽(1)を浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)上に、排水栓(14)の下端が浴槽パン(2)の排水口内にある浴槽(1)の排水配管の上流側端部に当接するように位置合わせして載置する。
更に浴槽(1)と洗い場パン(3)の間に、浴槽(1)裏面から浴槽パン(2)上面を洗い場パン(3)上より目隠しするエプロン部材(8)を取り付けて、浴室の排水配管の施工が完了する。
上記のように構成した浴室の排水配管において、
1.浴槽(1)から排水が生じた場合、排水は、浴槽排水口(4)から排水栓(14)、排水トラップ部材(7)内に形成された浴槽(1)の排水トラップ配管を通過して、最終的には排水トラップ部材(7)の側面に設けられた排出口(15)から下水側に排出される。
2.浴槽パン(2)上から排水が生じた場合、排水は、浴槽パン排水口(12)から排水トラップ部材(7)内に形成された浴槽パン(2)の排水トラップ配管を通過して、最終的には排水トラップ部材(7)の側面に設けられた排出口(15)から下水側に排出される。
3.洗い場パン(3)上に排水が生じた場合、排水は、洗い場パン排水口(13)から排水トラップ部材(7)内に形成された洗い場パン(3)の排水トラップ配管を通過して、最終的には排水トラップ部材(7)の側面に設けられた排出口(15)から下水側に排出される。
また、上記の浴室の排水配管において、浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)のいずれかの排水口に大量の排水があった場合でも、それぞれの排水トラップ配管が独立して設けられているため、他の排水口に逆流が生じる事はない。
また、上記の浴室の排水配管において、浴槽(1)を清掃する等して、浴槽(1)から泡の混在した排水が大量に発生した場合でも、次の1.、2.の効果によって泡を迅速に処理することができる。
1.浴槽(1)の排水トラップ配管が浴槽パン(2)や洗い場パン(3)の排水配管とは独立して設けられているため、泡の混在した排水が浴槽パン(2)や洗い場パン(3)上に逆流する事がない。
2.浴槽(1)の排水トラップ配管上において、配管の上方の空間に突出部分を設け、この空間を排水中の泡が溜まる泡溜まり空間(6)としているため、浴槽(1)内の泡の排水処理が迅速に行われる。
また、泡溜まり空間(6)を浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)よりも下方に配置している為、上記段落0020の2.の効果を備えつつ、浴槽(1)/洗い場を小さくすること無く、且つ浴槽(1)の跨ぎ高さを低くした構成とすることができる。
本発明の実施例は以上であるが、本発明の排水トラップは、前記の実施例に限定されるものではなく、請求項に記載の事項から逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。
例えば、前記実施例では浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の排水トラップ配管はそれぞれ独立して設けられているが、浴槽パン(2)の排水配管を洗い場パン(3)の排水配管の上流に接続し、洗い場パン(3)の排水配管に設けたトラップ部(5)を、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の兼用としても、上記段落0014に記載した、請求項1の効果を得ることができる。
本発明の浴室の排水配管を示す断面図である。 図1で採用された排水トラップ部材の断面図である。 図2の排水トラップ部材のA−A’断面図である。 図2の排水トラップ部材のB−B’断面図である。 従来の浴室の排水配管を示す断面図である。
1 浴槽 2 浴槽パン
2a 浴槽載置面 3 洗い場パン
4 浴槽排水口 5 トラップ部
6 泡溜まり空間 7 排水トラップ部材
8 エプロン部材 9 浴槽トラップ配管
10 浴槽パントラップ配管 11 フランジ部材
12 浴槽パン排水口 13 洗い場パン排水口
14 排水栓 15 排出口

Claims (5)

  1. 浴槽(1)と、
    浴槽パン(2)と、
    洗い場パン(3)と、
    からなる浴室の排水配管であって、
    少なくとも浴槽(1)に、浴槽パン(2)及び洗い場パン(3)の配管に対して独立した排水トラップ配管を設けると共に、
    浴槽(1)の排水を処理する排水トラップ配管が、封水のためのトラップ部(5)を備え、
    浴槽(1)の排水口からトラップ部(5)下流側端部に至る配管上の上面で、かつ、前記トラップ部(5)における封水高さよりも低い位置に、
    排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を突設したことを特徴とする浴室の排水配管。
  2. 上記請求項1に記載の排水配管において、
    浴槽パン(2)、洗い場パン(3)に、それぞれ独立した排水トラップ配管を設けたことを特徴とする浴室の排水配管。
  3. 上記請求項1または請求項2に記載の浴室の排水配管において、
    泡溜まり空間(6)を浴槽パン(2)の浴槽載置面(2a)よりも下方に設けたことを特徴とする浴室の排水配管。
  4. 上記請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の浴室の排水配管において、
    浴槽(1)、浴槽パン(2)、洗い場パン(3)の排水配管を、一体の矩体内に設けたことを特徴とする浴室の排水配管。
  5. 上記請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の浴室の排水配管において、
    排水の泡を貯める泡溜まり空間(6)を設ける排水配管を、縦方向に比べて横方向に幅広な扁平形状としたことを特徴とする浴室の排水配管。
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