JP4384444B2 - 電気式脱塩装置及び電気透析装置 - Google Patents
電気式脱塩装置及び電気透析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4384444B2 JP4384444B2 JP2003151971A JP2003151971A JP4384444B2 JP 4384444 B2 JP4384444 B2 JP 4384444B2 JP 2003151971 A JP2003151971 A JP 2003151971A JP 2003151971 A JP2003151971 A JP 2003151971A JP 4384444 B2 JP4384444 B2 JP 4384444B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chamber
- cathode
- anode
- exchange membrane
- electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/46—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
- C02F1/469—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis
- C02F1/4693—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis electrodialysis
- C02F1/4695—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis electrodialysis electrodeionisation
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D61/00—Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
- B01D61/42—Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
- B01D61/44—Ion-selective electrodialysis
- B01D61/46—Apparatus therefor
- B01D61/48—Apparatus therefor having one or more compartments filled with ion-exchange material, e.g. electrodeionisation
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D61/00—Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
- B01D61/42—Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
- B01D61/44—Ion-selective electrodialysis
- B01D61/52—Accessories; Auxiliary operation
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01J—CHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
- B01J47/00—Ion-exchange processes in general; Apparatus therefor
- B01J47/02—Column or bed processes
- B01J47/06—Column or bed processes during which the ion-exchange material is subjected to a physical treatment, e.g. heat, electric current, irradiation or vibration
- B01J47/08—Column or bed processes during which the ion-exchange material is subjected to a physical treatment, e.g. heat, electric current, irradiation or vibration subjected to a direct electric current
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/46—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
- C02F1/469—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis
- C02F1/4693—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrochemical separation, e.g. by electro-osmosis, electrodialysis, electrophoresis electrodialysis
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/42—Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
- C02F2001/422—Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange using anionic exchangers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/42—Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
- C02F2001/425—Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange using cation exchangers
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F1/00—Treatment of water, waste water, or sewage
- C02F1/46—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods
- C02F1/461—Treatment of water, waste water, or sewage by electrochemical methods by electrolysis
- C02F1/46104—Devices therefor; Their operating or servicing
- C02F1/46109—Electrodes
- C02F2001/46152—Electrodes characterised by the shape or form
- C02F2001/46157—Perforated or foraminous electrodes
- C02F2001/46161—Porous electrodes
- C02F2001/46166—Gas diffusion electrodes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C02—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F—TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
- C02F2201/00—Apparatus for treatment of water, waste water or sewage
- C02F2201/46—Apparatus for electrochemical processes
- C02F2201/461—Electrolysis apparatus
- C02F2201/46105—Details relating to the electrolytic devices
- C02F2201/46115—Electrolytic cell with membranes or diaphragms
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Water Supply & Treatment (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Hydrology & Water Resources (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Environmental & Geological Engineering (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
- Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気透析装置、電気式脱塩装置などの電気化学的液体処理装置における極室の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気透析装置、電気式脱塩装置などの電気化学的液体処理装置は、電極から液体中に電気を通電させることによって液体中の成分を電気分解又は電気透析することにより、種々の処理を行うものであるが、このような装置においては、電極板が配置されている部分をイオン交換膜で隔離することで、電極を液体と接触させる目的の極室を形成して、処理液とは別に、極室に別系統の液体を循環流通させる場合が多い。この極室に流す液体は、極液又は電極液と呼ばれ、一般に、導電性を確保するために電解質成分を含んだ溶液を用いている。しかし、このような電解質成分を含んだ溶液を用いると、運転時間の経過に伴って、極液中に、電極反応によって生成する酸化性又は還元性の生成物が含まれるようになり、電極やイオン交換膜を劣化させるといった問題があった。また、極液の電解質濃度が減少すると、極液の抵抗が増大することに伴って装置の運転電圧の増加を招くため、電極液中の電解質の補充を行う必要があった。更に、電極反応の生成物が、製品回収液中に混入して製品の質を低下させたり、或いは、極液のpHが変化することにより極液成分の析出が生じるなどの問題があり、電極反応生成物の除去や電解質成分の補充などの調整を行うことが必要であった。
【0003】
このため、極室回りの設計及び運転は複雑となり、且つ極室を構成する電極材料及びイオン交換膜として耐食性の高い高価な材料を用いることが必要であった。例えば、電気透析装置で鹹水を脱塩して飲用水を製造する場合には、陽極で塩素ガスが発生し、これが水と反応して酸化性の強い遊離塩素や次亜塩素酸(HOCl)が生成するため、陽極室を構成するイオン交換膜としては、耐酸化性の強い高価なフッ素系イオン交換膜を用いる必要があった。
【0004】
また、電気透析装置において、電気透析槽の陽極室及び陰極室を構成する隔膜としてイオン交換膜に代えてバイポーラ膜を用い、陽極室及び陰極室の極液をそれぞれ別々に単独で循環する方法が提案されている。バイポーラ膜は、電解質成分を殆ど透過しないので、バイポーラ膜で極室を形成する隔膜を構成すると、極室に流入するイオンとしては、バイポーラ膜で発生する水素イオン(陰極室)又は水酸イオン(陽極室)だけとなり、水素イオンは陰極表面で水素ガスに、水酸イオンは陽極表面で酸素ガスと水になるので、極液成分を殆ど変化させることがない。このため、上記のバイポーラ膜を用いる方法によれば、運転中に陽極室及び陰極室への酸、アルカリ等の薬液を電解質として補充しなくとも連続して電気透析を行うことができる。しかしながら、この方法の場合、極液の循環系統を2系統必要とすること、高価なバイポーラ膜を使用すること、バイポーラ膜は高い電流密度で運転することが難しいために装置が大きくなること、バイポーラ膜のアニオン交換体部を耐酸化性を有するフッ素系材料で形成することが困難であるという問題があった。
【0005】
また、電気透析法を用いて廃TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液からTMAHの濃縮回収を行う方法においては、回収するTMAH溶液への不純物の混入を少なくするために、陽極室及び陰極室にTMAH溶液を供給し、且つ、陽極室でTMAHが酸化分解されて生成する強いアミン臭を発する不純物がイオン交換膜を透過して濃縮液中に混入しないように、極室中に別液室を設けて、別液室中にもTMAH溶液を供給することにより、濃縮液への不純物の混入を抑制する方法が提案されている。しかしながら、この方法には、別液室に供給するTMAH溶液の調整が煩雑であること、不純物を生成する有害な電極反応自体は回避できていないため、電極室及び別液室を循環するTMAH溶液には不純物が混入し、これらを回収して再利用することは不可能であるという欠点があった。
【0006】
更に、電気式脱塩装置においては、陽極液を循環再利用するために、陽極室から排出される遊離性塩素などの酸化性物質を含む陽極水を活性炭吸着塔によって処理する方法が提案されている。しかしながら、この方法は、活性炭吸着塔及びその後置のフィルターが必要であり設備が高価になることと、陽極室内では酸化性物質が生成されているために陽極室を構成するイオン交換膜の劣化防止という点では不十分であるという問題があった。
【0007】
また、電気式脱塩装置でフッ酸含有水を処理する方法において、極液に電解質成分が希薄な電気式脱塩装置の処理水を使用することができるように、極室内の極液の流路に斜交網状のイオン伝導スペーサーを充填し、且つ、隣室からの電解質成分の混入を防止するために極室を脱塩室として機能させることにより、有害な電極反応を抑制する方法も提案されている。かかる方法において提案されている極室の形態を図1に示す。図1に示す従来の極室構造体1は、電極2とイオン交換膜3とによって極室4が画定されており、極室4内に、イオン伝導機能が付与されたイオン伝導スペーサー5が充填されており、更に極室4には、極液流入口6と極液流出口7が接続されている。純水相当の処理水が極液として流入口6から供給され、イオン伝導スペーサー5の働きによりイオンの伝導が行われ、流出口7より排出される。このような極室にイオン伝導スペーサーを充填する方法は、電極室に純水相当の処理水が供給されるので、有害な電極反応が回避できるという点で有利な方法であるが、極室内での液流を確保する必要から極室へ充填するスペーサーとしてはある程度の大きさの網目を有する斜交網を用いる必要があり、このため、電極面とイオン伝導スペーサー並びにイオン伝導スペーサーとイオン交換膜との接触面積が小さいために、イオンの伝導面積が小さく、運転電圧の低減という面では不十分であった。また、電極反応で生じたガス成分がスペーサーの網目部に捕捉されて気泡に成長し、これが電極面に付着して電極室の電圧降下を大きくするという問題があった。このため、気泡を極室から排出するために処理水量を大きくする必要があり、その際の圧損を小さくするために、高価なイオン伝導スペーサーを複数枚充填して流路を大きく確保する必要があり、コストの増大を招いていた。これらの問題のために、極室内にイオン伝導斜交網スペーサーを充填するという上記の構成では、運転電圧が高くなって、使用できる電流密度の範囲が限定されてしまい、例えば、0.02〜0.2A/dm2のように運転電流密度が小さい純水製造用の電気式脱塩装置には適用することができるが、1〜20A/dm2のように運転電流密度が大きな電気透析装置には適用しがたいものであった。
【0008】
上記のように、電気透析装置、電気式脱塩装置などのような電気化学的液体処理装置においては、電極室の極液に関する問題が未だ未解決の課題として存在している。通常の電気透析槽の極室においては、プラスチック製のスペーサーを充填して水の流路を確保しているが、この極室に純水を供給したのでは、純水は絶縁体であるため電流が流れない。このため、従来の装置においては、極室に電解質溶液を供給する必要があった。
【0009】
ところが、例えば、フッ素イオンを含有する液を極液として用いると、電極がフッ酸によって腐食してしまい、電極の耐久性、経済性に問題があると共に、回収液に電極から溶解した金属イオンが拡散して不純物として混入してしまうという問題があった。また、塩素イオンを含有する液を極液として用いようとすると、陽極で遊離塩素が生成してイオン交換膜を酸化劣化させてしまうという問題があり、このため、陽極室を構成するイオン交換膜として、酸化劣化に強い高価なフッ素系膜を用いる必要があった。また、有機アルカリを含有する液を極液として用いようとすると、上述のように電極反応で有害な酸化分解生成物が生じるという問題があった。
【0010】
これらの理由のために、極液の成分として用いられる電解質成分としては、水酸化ナトリウム等の無機アルカリ水溶液、硫酸などの酸水溶液、又は硫酸ナトリウムなどの塩水溶液が一般に用いられるが、運転中の電極室は脱塩室又は濃縮室のいずれかの機能を有するため、極液の濃度が変化する。このため、循環する極液に、常に電解質成分を補充したり、極液を一部抜き出して希釈するなどの操作が必要であり、運転中の極液成分の濃度の調整及び維持管理という煩雑な処理が必要であった。また、電気化学的液体処理装置によって回収しようとする成分と異なる電解質を極液として用いると、これが回収液に不純物として混入してしまうという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決し、有害な電極反応が起こらず、且つ濃度調整が不要な極液として純水を用いて、安定した運転を行うことができる、電気化学的液体処理装置の極室構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、正負の両電極間にイオン交換膜が配置されてなる電気化学的液体処理装置であって、陽極とカチオン交換膜によって陽極室が画定され、陰極とアニオン交換膜によって陰極室が画定されており、陽極室及び陰極室には、それぞれ、繊維状材料で構成されるイオン交換体が充填されており、陽極及び陰極がそれぞれ通液性且つ通ガス性の導電性材料から形成されていて、陽極及び陰極のそれぞれの背後に極液流通室が形成されていることを特徴とする電気化学的液体処理装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る電気化学的液体処理装置の具体的な構成例について説明する。
【0014】
図2は、本発明の一態様に係る電気化学的液体処理装置の極室構造体を示す概念図である。電気化学的液体処理装置Aの極室構造体10は、電極11とイオン交換膜12によって画定される極室14と、電極11の背後の極液流通室15とを具備する。電気化学的液体処理装置Aは、図1に示す極室構造体10と向かい合うように配置された反対側の極室構造体(即ち、図1では、極室構造体10の右側に、反対向きに、即ちイオン交換膜12を左側にして配置される)を有しており、その間に、必要に応じてイオン交換膜が配置されている。例えば、電気化学的液体処理装置が電気式脱塩装置である場合には、向かい合った極室構造体の間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが少なくとも一部交互に配列されて、脱塩室と濃縮室とを形成している。或いは、電気化学的液体処理装置が、酸及びアルカリを回収する電気透析装置である場合には、向かい合った極室構造体の間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とが少なくとも一部交互に配列されて、酸室、電離室、アルカリ室及び水解室が形成されている。
【0015】
即ち、本発明において、「電極の背後」とは、対向する反対側の電極からみて「背後」という意味であり、二つの対向する電極によって構成される電気化学的液体処理装置の「外側」ということもできる。
【0016】
極液流通室15には、極液流入口16と、極液流出口17とが接続されている。また、必要により、極液流出口17と接続したガス抜き口18を形成してもよい。また、極室14には、繊維状材料で構成されるイオン交換体13が充填されている。イオン交換体としては、織布又は不織布などの形態の繊維状材料から構成されるものを用いることができる。
【0017】
電極11は、通液性且つ通ガス性の導電性材料から形成されている。このような目的で用いることのできる通液性且つ通ガス性の導電性材料としては、例えば、エキスパンデッドメタル、金属斜交網材料、格子状金属材料、網状金属材料、発泡金属材料、焼結金属繊維シートなどを挙げることができる。具体的には、福沢金網製作所製のハイ−エキスパンドメタル、三菱マテリアル製の発泡金属材料などを電極11として使用することができる。
【0018】
このような構成の電気化学的液体処理装置の各室に供給水を供給すると共に、極液流入口16を通して極室構造体の極液流通室15に純水を供給する。極液流通室15に供給された純水は、通水性の電極11を通過して極室14内に導入され、極室14内に充填されている繊維状材料のイオン交換体13に含浸される。イオン交換体13を極室内に配置したことにより、それ自体では絶縁体である純水を極液として用いて、良好に通電を行うことができる。更に、極室14自体の内部には極液の水流を発生させる必要がないため、従来の斜交網などの形態のイオン伝導スペーサーと比べて、より密な構造体である織布、不織布の形態の繊維材料から構成されるイオン交換体を極室内に充填することができる。これにより、イオン交換体と電極面との接触面積を従来のイオン伝導スペーサーと比べて大きくすることができ、電気的抵抗が減少するので、運転電圧の低減効果がより増大する。特に、電流密度が高い場合には、電流による局部的な発熱を減少させることができるので、発熱によるイオン交換体の劣化の問題を解消することができる。例えば図1に示されるような従来の構造の極室にこのような繊維材料から構成されるイオン交換体を充填すると、極液の流れが著しく阻害され、流動抵抗が増大するという問題が避けられないと共に、後述する電極表面で発生した気泡が繊維材料内に閉じこめられて残留し、運転電圧を著しく増大させるという問題も生じる。
【0019】
更に、極室構造体を上記のように構成することにより、電極反応により発生する気体による障害も排除することができる。
【0020】
電極の表面では、通電時に電極反応による電気分解が起こる。極液として純水を流すと、以下のような水の電気分解反応が起こる。
【0021】
陽極においては、以下の反応が起こる。
【0022】
【式1】
【0023】
これを一つの式で表すと、次のように表される。
【0024】
【式2】
【0025】
一方、陰極においては、以下の反応が起こる。
【0026】
【式3】
【0027】
これを一つの式で表すと、次のように表される。
【0028】
【式4】
【0029】
即ち、陽極の表面では酸素ガスが発生し、同時に水素イオンが生じ、一方、陰極の表面では水素ガスが発生し、同時に水酸イオンが生じる。例えば図1に示すような従来の極室構造では、このように極室内で酸素ガス及び水素ガスが発生して気泡を形成するために、極液のみかけの抵抗値が増大し、運転電圧の増大につながっていた。
【0030】
これに対して、本発明に係る極室構造によれば、電極表面で発生した酸素ガス及び水素ガスは、水分を含んだイオン交換繊維材料の中には入りにくく、一方、通ガス性の電極は容易に通過するので、電極を通過してその背後に設けられている極液流通室15に容易に移動し、流通室内を流れる極液(純水)中を気泡20となって上昇する。従って、極室内での気泡の発生に起因する運転電圧の増大という従来の極室構造における問題点が解決される。極液中を上昇した気泡は、極液流出口17にガス抜き口18が形成されている場合には、ここから装置外に排出される。
【0031】
本発明において、電極に要求される機能は以下の三つである。
まず一つ目として、耐食性を有していて、良好な電極反応が起こるような材料であることが望まれる。即ち、通電によって酸化による劣化が生じたり、容易に電気分解してしまうような材料はあまり好ましくない。二つ目は、イオン交換膜にイオン交換繊維材料を圧接させる構造部材としての強度を有することが望まれる。例えば、繊維状の炭素材料や金属材料を単独で電極として用いると、強度が小さいために補強材を必要とし、構造が複雑になってしまうという問題が起こり得る。三つ目は、最も重要で必須の要件で、電気分解によって消耗する純水を、電極の背後の極液流通室から電極を通して極室内に補充することのできる機能(通水性)と、極室内で発生したガスを電極を通して電極背後の極液流通室へ通過させることのできる機能(通ガス性)である。このような機能を満足する電極材料としては、上記に記したエキスパンデッドメタル、金属斜交網材料、格子状金属材料、網状金属材料、発泡金属材料、焼結金属繊維シートなどの形態が、開口部が大きく、通水性、通ガス性ともに問題ないので、好ましい。一方、例えばパンチングメタルなどのように、平滑な板材に多数の孔を形成したような材料は、イオン交換繊維材料と電極材料との接触面で発生したガスが電極の背後に抜けにくく、電解電圧を増加させる可能性があるので、あまり好ましくない。また、材質としては、ステンレス、ニッケル、チタン白金コーティングなどが好ましく用いられる。
【0032】
また、上記のような要求を満足する電極材料の開口部の寸法としては、開口部の目開きの寸法が2mm以上であれば、発生初期の細かな電解気泡が容易に通過するので好ましい。目開きの寸法が1mm以下であると気泡が開口部に付着しやすく、0.5mm以下になると気泡が通過しにくくなる。従って、電極材料は、1mm以上、好ましくは2mm以上の開口部目開きを有することが好ましい。但し、開口部の大きさがあまり大きくなると、イオン交換繊維材料との接触面積が小さくなり、電流密度が不均一となって局部的にイオンの移動が生じるので、好ましくない。従って、実施上、電極材料は1mm〜20mm、より好ましくは2mm〜10mmの開口部目開きを有することが好ましい。また、電極材料の厚さとしては、イオン交換繊維材料をイオン交換膜に密着させるために、湾曲しないでイオン交換繊維材料を保持できるような強度を有することが望ましく、ある程度の厚さを有していることが好ましいが、あまり厚いと加工が困難になると共に、電極室が厚くなりすぎてしまう。これらの点から、電極材料は0.6mm〜1.2mm程度の厚さを有することが好ましい。
【0033】
また、本発明に係る極室構造において、極室内に充填するイオン交換繊維材料の機能は三つある。まず一つ目に、電極表面からイオン交換膜までのイオンの移動抵抗を小さくして、運転電圧の増大を抑制することができる。また二つ目として、細い繊維で作られた織布、不織布などの繊維材料の全面がイオン交換膜と密に接触することで、イオン交換膜の全面でイオンが透過することになり、イオン交換膜の電気抵抗が小さくなり、発熱によるエネルギー損失が小さくなる。三つ目は、電極とイオン交換膜との接触部の緩衝材としての機能である。エキスパンデッドメタル材や金属斜交網材料などは、開口部が大きいために、電極をイオン交換膜に直接圧接すると、イオン交換膜に対して不均一な圧力がかかり、膜破損の発生率が高まるという問題があると共に、電極表面で生じたイオンがイオン交換膜との接触部を通じて流れてしまうため、イオン交換膜に局所電流が流れてイオン交換膜の寿命を低下させる原因となる。本発明においては、電極とイオン交換膜とで画定される極室内に繊維材料から構成されるイオン交換体を充填したので、上記の問題が解消される。
【0034】
本発明において極室への充填材料として用いることのできる繊維材料の形態のイオン交換体としては、不織布、織布などの高分子繊維基材に放射線グラフト重合法によってイオン交換基を導入したものを、特に好ましく用いることができる。
【0035】
放射線グラフト重合法とは、高分子基材に放射線を照射してラジカルを形成させ、これにモノマーを反応させることによってモノマーを基材中に導入するという技法である。
【0036】
本発明において極室に充填するイオン交換体を製造する目的で用いることのできる高分子繊維基材としては、ポリオレフィン系高分子、例えばポリエチレンやポリプロピレンなどの一種の単繊維であってもよく、また、軸芯と鞘部とが異なる高分子によって構成される複合繊維であってもよい。用いることのできる複合繊維の例としては、ポリオレフィン系高分子、例えばポリエチレンを鞘成分とし、鞘成分として用いたもの以外の高分子、例えばポリプロピレンを芯成分とした芯鞘構造の複合繊維が挙げられる。
【0037】
放射線グラフト重合法に用いることができる放射線としては、β線、ガンマ線、電子線等を挙げることができるが、本発明においてはガンマ線や電子線を好ましく用いる。放射線グラフト重合法には、グラフト基材に予め放射線を照射した後、グラフトモノマーと接触させて反応させる前照射グラフト重合法と、基材とモノマーの共存下に放射線を照射する同時照射グラフト重合法とがあるが、本発明においては、いずれの方法も用いることができる。また、モノマーと基材との接触方法により、モノマー溶液に基材を浸漬させたまま重合を行う液相グラフト重合法、モノマーの上記に基材を接触させて重合を行う気相グラフト重合法、基材をモノマー溶液に浸漬した後モノマー溶液から取り出して気相中で反応を行わせる含浸気相グラフト重合法などを挙げることができるが、いずれの方法も本発明において用いることができる。
【0038】
本発明において極室への充填材として用いられるイオン交換体を製造するために高分子繊維基材に導入するイオン交換基としては、特に限定されることなく種々のイオン交換基を用いることができる。例えば、カチオン交換基としては、スルホン基などの強酸性カチオン交換基、リン酸基などの中酸性カチオン交換基、カルボキシル基、フェノール性水酸基などの弱酸性カチオン交換基など、アニオン交換基としては、第1級〜第3級アミノ基などの弱塩基性アニオン交換基、第4級アンモニウム基などの強塩基性アニオン交換基などを挙げることができる。或いは、上記のようなカチオン交換基及びアニオン交換基の両方を併有するイオン交換体を用いることもできる。
【0039】
これらのイオン交換基は、これらのイオン交換基を有するモノマーを用いてグラフト重合、好ましくは放射線グラフト重合を行うか、又はこれらのイオン交換基に転換可能な基を有する重合性モノマーを用いてグラフト重合を行った後に当該基をイオン交換基に転換することによって、高分子繊維基材に導入することができる。この目的で用いることのできるイオン交換基を有するモノマーとしては、アクリル酸(AAc)、メタクリル酸、スチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)、メタリルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC)、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドなどを挙げることができる。例えば、スチレンスルホン酸ナトリウムをモノマーとして用いて放射線グラフト重合を行うことにより、高分子基材に直接、強酸性カチオン交換基であるスルホン基を導入することができ、また、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライドをモノマーとして用いて放射線グラフト重合を行うことにより、高分子基材に直接、強塩基性アニオン交換基である第4級アンモニウム基を導入することができる。また、イオン交換基に転換可能な基を有するモノマーとしては、アクリロニトリル、アクロレイン、ビニルピリジン、スチレン、クロロメチルスチレン、メタクリル酸グリシジル(GMA)などが挙げられる。例えば、メタクリル酸グリシジルを放射線グラフト重合によって高分子繊維基材に導入し、次に亜硫酸ナトリウムなどのスルホン化剤を反応させることによって強酸性カチオン交換基であるスルホン基を基材に導入したり、或いはクロロメチルスチレンをグラフト重合した後に、高分子基材をトリメチルアミン水溶液に浸漬して4級アンモニウム化することによって、強塩基性アニオン交換基である第4アンモニウム基を基材に導入することができる。
【0040】
なお、繊維基材にカチオン交換基を導入する場合には少なくともスルホン基を、アニオン交換基を導入する場合には少なくとも第4アンモニウム基を導入することが好ましい。これは、極液として純水を用いるので、処理水のpHが中性領域であり、したがって存在するイオン交換基がこの領域でも解離しているスルホン基や第4アンモニウム基でなければ運転電圧が高くなってしまい、所定の性能を発揮することが困難になる可能性があるからである。勿論、弱酸性のカチオン交換基であるカルボキシル基や、弱塩基性のアニオン交換基である第3級アミノ基やより低級のアミノ基が、イオン交換繊維材料に同時に存在していてもよいが、スルホン基又は第4級アンモニウムが、それぞれ中性塩分解容量として0.5〜3.0meq/gの範囲で存在していることが好ましい。なお、イオン交換容量は、グラフト率を変化させることによって増減させることができ、グラフト率が大きいほど、イオン交換容量が大きくなる。
【0041】
なお、本発明に係る電気化学的液体処理装置においては、陽極室にカチオン交換体を、陰極室にアニオン交換体をそれぞれ充填することが好ましい。これらを各極室に充填することにより、陽極室で発生した水素イオンH+及び陰極室で発生した水酸イオンOH-が、それぞれ、カチオン交換体及びアニオン交換体を伝って移動するので、移動に要する電位差が小さくて済む。陽極室内で移動した水素イオン及び陰極室内で移動した水酸イオンは、それぞれ、陽極室を画定するカチオン交換膜及び陰極室を画定するアニオン交換膜を通過して隣室に移動する。
【0042】
上記に説明したように、本発明に係る極室構造によれば、極室内に繊維材料の形態のイオン交換体が充填されているので、純水を極液として使用することができる。この場合、極室への最低限の水供給量は、電極反応によって分解される水の補給分である。しかしながら、消費される純水分だけを補給するのでは、極室に隣接する室から、電解質が濃度拡散によって微量ではあるがイオン交換膜を通して透過してくるので、極液中の電解質濃度が次第に上昇するという問題が生じる。そこで、極室へは、純水を常時供給して電解質濃度の上昇を抑えることが望ましい。電解質の濃度拡散による極液中への混入の度合いは、電解質の種類等によって異なるので、極室への純水供給量は、当業者が経験的に適宜決定することができる。
【0043】
純水の使用量を節約するために、極液中に純水を所定量補給しながら循環運転すると共に、循環路にカートリッジ式イオン交換樹脂を配置して、電解質を除去しながら運転することもできる。
【0044】
本発明に係る電気化学的液体処理装置において、極室の厚さは、他の室の大きさ等にもよるが、一般に、2.0〜10mmが好ましく、2.5〜3.5mmがより好ましい。この寸法の極室の中に種々のイオン交換繊維材料を充填して数多くの実験を行った結果、良好で安定な処理水質を得るためには、極室内に充填するイオン交換繊維材料としては、厚さが0.1〜1.0mm、目付が10〜100g/m2、空隙率が50〜98%、繊維径が10〜70μmの不織布基材を用いることが最も好ましいことが分かった。
【0045】
本発明に係る電気化学的液体処理装置において、極室並びに他の室を構成するのに用いることができる枠体の材料としては、例えば、硬質塩化ビニール、ポリプロピレン、ポリエチレン、EPDM等が、容易に入手可能で、加工が容易で、且つ形状安定性に優れているので、好適であるが、これらに特に限定されるものではなく、電気透析槽、電気分解槽、電気式脱塩槽の枠体として、当該技術において使用されている任意の材料を用いることができる。
【0046】
本発明に係る電気化学的液体処理装置は、具体的には、上記に説明したように、電気透析装置、電気式脱塩装置などの形態をとることができる。例えば、図2に示す本発明に係る極室構造体をイオン交換膜が内側に配置されるように対向して二つ配置し、その間にカチオン交換膜とアニオン交換膜とを少なくとも一部交互に配列して、脱塩室と濃縮室を形成することにより、電気式脱塩装置の形態の本発明に係る電気化学的液体処理装置を構成することができる。なお、その場合には、当該技術において既に提案されているように、脱塩室及び濃縮室に、適宜、種々の形態のイオン交換体を充填することが好ましい。
【0047】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。以下の実施例は、本発明の技術思想を具現化する一具体例を説明するものであり、本発明はこれらの記載によって限定されるものではない。
【0048】
イオン交換不織布及びイオン伝導スペーサーの製造
表1に、本実施例においてイオン交換不織布の製造に使用した基材不織布の仕様を示す。この不織布は、芯がポリプロピレン、鞘がポリエチレンから構成される複合繊維を熱融着によって不織布にしたものである。
【0049】
【表1】
【0050】
表2に、本実施例においてイオン伝導スペーサーの製造に使用した基材斜交網の仕様を示す。
【0051】
【表2】
【0052】
表1に示した不織布に、ガンマ線を、窒素雰囲気下で照射した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)溶液に浸漬して反応させ、グラフト率175%を得た。次に、このグラフト処理済不織布を、亜硫酸ナトリウム/イソプロピルアルコール/水の混合液中に浸漬して反応させ、スルホン化を行った。得られたイオン交換不織布のイオン交換容量を測定したところ、中性塩分解容量が2.82meq/gの強酸性カチオン交換不織布が得られたことが分かった。
【0053】
一方、上記のようにガンマ線を照射した不織布を、クロロメチルスチレン(CMS)溶液に浸漬して反応させたところ、148%のグラフト率が得られた。このグラフト処理済不織布を、トリメチルアミン10%水溶液中に浸漬して反応させ、4級アンモニウム化を行った。得られたイオン交換不織布は、中性塩分解容量が2.49meq/gの強塩基性アニオン交換不織布であった。
【0054】
表2に示した斜交網基材に、N2雰囲気下でガンマ線を照射した後、メタクリル酸グリシジル(GMA)/ジメチルホルムアミド(DMF)の混合液中に浸漬して反応させ、グラフト率53%を得た。このグラフト処理済ネットを、亜硫酸ナトリウム/イソプロピルアルコール/水の混合液に浸漬して反応させてスルホン化を行ったところ、中性塩分解容量が0.62meq/gの強酸性カチオン伝導スペーサーが得られた。
【0055】
表2に示す斜交網基材に上記と同様の照射を行い、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド(VBTAC)/ジメチルアクリルアミド(DMAA)/水の混合液中に浸漬して反応させてグラフト率36%を得た。このスペーサーは、中性塩分解容量が0.44meq/gの強塩基性アニオン伝導スペーサーであった。
【0056】
実施例1
上記で得られたイオン交換不織布及びイオン伝導スペーサー並びに市販のイオン交換膜を用いて、電気式脱塩装置を形成した。カチオン交換膜として株式会社トクヤマ製のカチオン交換膜(商品名:C66−10F)を、アニオン交換膜として株式会社トクヤマ製のアニオン交換膜(商品名:AMH)をそれぞれ用い、脱塩室のセルを11個並列に有する電気式脱塩装置を形成した。脱塩室においては、カチオン交換膜に隣接して上記で得られたカチオン交換不織布を、アニオン交換膜に隣接して上記で得られたアニオン交換不織布を充填し、更に、上記で得られたカチオン伝導スペーサーをカチオン交換不織布側に、アニオン伝導スペーサーをアニオン交換不織布側に、それぞれ1枚ずつ装填した。濃縮室内には、イオン伝導性を付与していない未処理のポリエチレン製斜交網を1枚装填した。また、電極室は、図2に示す構造のものを用い、電極としては、福沢金網製作所製のエキスパンデッドメタル材(商品名ハイ−エキスパンドメタル:目開き4.0×8.0mm、厚さ0.8mm)をそれぞれ用い、陽極とカチオン交換膜とで画定される陽極室には上記で得られたカチオン交換不織布を、陰極とアニオン交換膜とで画定される陰極室には上記で得られたアニオン交換不織布を、それぞれ1枚装填した。なお、各室の寸法は、それぞれ、400mm×600mmであった。
【0057】
この構成の電気式脱塩装置を用いて、図3に示す水処理システムを構築した。ウエット洗浄工程からの排水(回収原水)51を、原水タンク52に貯槽し、被処理水配管61を通して、送水ポンプ55によって、活性炭カートリッジ58及びフィルタ59を経由して、電気式脱塩装置54の脱塩室に供給した。
【0058】
電気式脱塩装置54の濃縮室への供給水としては、原水タンク52から送水ポンプ56によって濃縮水循環タンク53に送られた回収原水を使用した。濃縮水タンク53に貯槽された回収原水を、送水ポンプ57によって、濃縮水配管67を通して、電気式脱塩装置54の濃縮室に供給した。濃縮室からの出口水(濃縮水)は、濃縮室排水配管68を通して、濃縮水循環タンク53に循環した。濃縮室排水配管68に導電率計60を設置して、濃縮水の導電率を測定することによって、濃縮水のイオン濃度をモニターした。濃縮水のイオン濃度が2〜4mS/mのレベルを超えたら、バルブ72を開放して、濃縮水排水配管69を通して、排水溝70へ排水した。この排水による循環の減量分は、送水ポンプ56によって原水51を濃縮水循環タンク53に補給することによって補填した。
【0059】
電気式脱塩装置54の両電極室には、脱塩室からの出口水(脱塩水)の一部を供給した。これは、脱塩室出口配管63から電極水供給配管64を分岐して両電極室に接続することによって行った。それぞれの電極室からの出口水は、陽極室出口配管65及び陰極室出口配管66を通して、原水タンク52に戻した。
【0060】
以上に説明した装置を用いて、フッ酸濃度が0.7〜0.8mg/Lの溶液を、流量1m3/hrで定電流運転(0.05A/dm2)で1000時間通水したところ、処理水(脱塩室出口水)63の比抵抗は16MΩ・cm以上が安定して確保された。それぞれの極室内での電圧降下を、電極面とイオン交換不織布との間並びにイオン交換不織布とイオン交換膜との間に白金線を装入して電圧を計ることによって測定した。それぞれの極室の電圧降下は、陽極室で0.6V、陰極室で0.9Vと、両極室とも安定していた。
【0061】
通水試験の後に、電極の腐食並びにイオン交換膜及びイオン交換体の劣化の状態を調べたが、実用上全く問題がなかった。
【0062】
比較例1
電気式脱塩装置の極室の構造を図1に示す従来のものとし、極室には、陽極室に上記で得られたカチオン伝導スペーサーを、陰極室に上記で得られたアニオン伝導スペーサーを、それぞれ充填した他は、実施例1と同様に電気式脱塩装置を構成し、これを用いて図3の水処理システムを構築した。
【0063】
このシステムを用いて、フッ酸濃度が0.7〜0.8mg/Lの溶液を、流量1m3/hrで定電流運転(0.05A/dm2)で1000時間通水したところ、処理水(脱塩室出口水)63の比抵抗は15MΩ・cm以上が安定して確保された。それぞれの極室内での電圧降下は、陽極室で約2.4V、陰極室で約2.8Vであったが、運転中、プラスマイナス0.2V程度の変動がみられた。
【0064】
通水試験の後に、電極の腐食並びにイオン交換膜及びイオン交換体の劣化の状態を調べたが、実施例1と同様に異常は認められなかった。
【0065】
実施例2
実施例1と同じ装置を用いて、フッ酸濃度が約100mg/Lの溶液を流量1m3/hで定電流運転(2.5A/dm2)で200時間通水したところ、処理水(脱塩室出口水)63の比抵抗は2MΩ・cm以上が安定して確保された。それぞれの極室内での電圧降下を、電極面とイオン交換不織布との間、並びにイオン交換不織布とイオン交換膜との間に白金線を装入して電圧を計ることによって測定した。それぞれの極室内での電圧降下は、陽極室で2.8V、陰極室で4.7Vと、両極室とも安定していた。
【0066】
比較例2
比較例1と同じ装置を用いて、実施例2と同じく、フッ酸濃度が約100mg/Lの溶液を流量1m3/hで定電流運転(2.5A/dm2)で50時間通水したところ、処理水(脱塩室出口水)63の比抵抗は1.5〜2MΩ・cmが得られた。それぞれの極室内での電圧降下は、運転時間の経過と共に次第に増加し、運転開始時点では陽極室で約7V、陰極室で12Vであったが、50時間後には、陽極室で13V、陰極室では約25Vとなった。通水試験後のイオン伝導スペーサーの劣化の状態を調べたところ、イオン伝導スペーサーの電極面との接触部、及び積層したイオン伝導スペーサー同士の接触部において茶色の変色が見られ、劣化が認められた。これは、局部的に大きな電流が流れたことによる発熱が原因であると思われる。電極及びイオン交換膜には異常は見られなかった。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る極室の構造を有する電気化学的液体処理装置によれば、従来の極室構造に起因した不具合を生じさせることなく、安定した運転電圧で水処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電気化学的液体処理装置における極室構造の一例を示す概念図である。
【図2】本発明に係る電気化学的液体処理装置の一具体例の構造を示す概念図である。
【図3】本発明の実施例及び比較例において用いた水処理システムの概念図である。
Claims (10)
- 正負の両電極間にカチオン交換膜及びアニオン交換膜を少なくとも一部交互に配列することによって脱塩室と濃縮室とが形成されている電気式脱塩装置であって、陽極とカチオン交換膜によって陽極室が画定され、陰極とアニオン交換膜によって陰極室が画定されており、陽極室及び陰極室には、それぞれ、放射線グラフト重合法を利用して製造されたイオン交換不織布又は織布である繊維状材料で構成されるイオン交換体が充填されており、陽極及び陰極がそれぞれ通液性且つ通ガス性の導電性材料から形成されていて、陽極及び陰極のそれぞれの背後に極液流通室が形成されていることを特徴とする電気式脱塩装置。
- 通液性且つ通ガス性の導電性材料が、エキスパンデッドメタル、金属斜交網、格子状金属材料、網状金属材料、発泡金属材料、焼結金属繊維シートから選択される請求項1に記載の電気式脱塩装置。
- 陽極室にカチオン交換体が充填され、陰極室にアニオン交換体が充填されている、請求項1又は2に記載の電気式脱塩装置。
- 陽極室及び陰極室の少なくとも一方に、極液として純水又は超純水が供給される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気式脱塩装置。
- 極液流通室にガス抜き口が設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気式脱塩装置。
- 正負の両電極間に、カチオン交換膜及びアニオン交換膜を少なくとも一部交互に配列することによって、酸室、電離室、アルカリ室及び水解室が形成されている電気透析装置であって、陽極とカチオン交換膜によって陽極室が画定され、陰極とアニオン交換膜によって陰極室が画定されており、陽極室及び陰極室には、それぞれ、放射線グラフト重合法を利用して製造されたイオン交換不織布又は織布である繊維状材料で構成されるイオン交換体が充填されており、陽極及び陰極がそれぞれ通液性且つ通ガス性の導電性材料から形成されていて、陽極及び陰極のそれぞれの背後に極液流通室が形成されていることを特徴とする電気透析装置。
- 通液性且つ通ガス性の導電性材料が、エキスパンデッドメタル、金属斜交網、格子状金属材料、網状金属材料、発泡金属材料、焼結金属繊維シートから選択される請求項6に記載の電気透析装置。
- 陽極室にカチオン交換体が充填され、陰極室にアニオン交換体が充填されている、請求項6又は7に記載の電気透析装置。
- 陽極室及び陰極室の少なくとも一方に、極液として純水又は超純水が供給される、請求項6〜8のいずれか1項に記載の電気透析装置。
- 極液流通室にガス抜き口が設けられている請求項6〜9のいずれか1項に記載の電気透析装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151971A JP4384444B2 (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 電気式脱塩装置及び電気透析装置 |
CNA2004800147443A CN1795147A (zh) | 2003-05-29 | 2004-05-25 | 电化学液体处理设备 |
PCT/JP2004/007633 WO2004106243A1 (en) | 2003-05-29 | 2004-05-25 | Electrochemical liquid treatment equipments |
US10/556,057 US20070056847A1 (en) | 2003-05-29 | 2004-05-25 | Electrochemical liquid treatment equipments |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003151971A JP4384444B2 (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 電気式脱塩装置及び電気透析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004351317A JP2004351317A (ja) | 2004-12-16 |
JP4384444B2 true JP4384444B2 (ja) | 2009-12-16 |
Family
ID=33487245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003151971A Expired - Lifetime JP4384444B2 (ja) | 2003-05-29 | 2003-05-29 | 電気式脱塩装置及び電気透析装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20070056847A1 (ja) |
JP (1) | JP4384444B2 (ja) |
CN (1) | CN1795147A (ja) |
WO (1) | WO2004106243A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101564921B1 (ko) * | 2014-02-12 | 2015-11-02 | (주)동양화학 | 금속섬유를 포함하는 담수화용 전기투석 장치 |
Families Citing this family (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7083733B2 (en) | 2003-11-13 | 2006-08-01 | Usfilter Corporation | Water treatment system and method |
US8377279B2 (en) | 2003-11-13 | 2013-02-19 | Siemens Industry, Inc. | Water treatment system and method |
US20050103717A1 (en) | 2003-11-13 | 2005-05-19 | United States Filter Corporation | Water treatment system and method |
US7658828B2 (en) | 2005-04-13 | 2010-02-09 | Siemens Water Technologies Holding Corp. | Regeneration of adsorption media within electrical purification apparatuses |
US20060231406A1 (en) * | 2005-04-13 | 2006-10-19 | Usfilter Corporation | Regeneration of adsorption media within electrical purification apparatuses |
JP2007014827A (ja) * | 2005-06-09 | 2007-01-25 | Ebara Corp | 電気透析装置、排水処理方法、およびフッ素処理システム |
JP4600225B2 (ja) * | 2005-09-14 | 2010-12-15 | パナソニック電工株式会社 | 電解水生成装置 |
US20080067069A1 (en) | 2006-06-22 | 2008-03-20 | Siemens Water Technologies Corp. | Low scale potential water treatment |
BRPI0819884A2 (pt) | 2007-11-30 | 2016-05-10 | Siemens Water Tech Corp | método para tratamento de água salgada, sistema de tratamento de água e dispositivo de separação acionado eletricamente |
US9005187B2 (en) * | 2009-02-03 | 2015-04-14 | Purdue Research Foundation | Method and apparatus for improving local hypoxicity for enhanced therapy |
CN103201020A (zh) * | 2010-10-04 | 2013-07-10 | 水技术国际公司 | 用于处理具有高流速的第二遍ro透过水的分流式edi设备 |
SG10201703926RA (en) * | 2012-11-19 | 2017-06-29 | Evoqua Water Tech Llc | Electrochemical separation device |
JP6366360B2 (ja) * | 2014-05-22 | 2018-08-01 | 株式会社 クリア | 水素分子を含有する電解還元水の製造方法およびその製造装置 |
JP6258515B2 (ja) * | 2014-09-19 | 2018-01-10 | 株式会社東芝 | 電極ユニット、電解装置、および電解装置に用いる電極 |
SG11201706073VA (en) * | 2015-02-04 | 2017-08-30 | Spraying Systems Co | Electrolytic cartridge, systems and methods of using same |
CN105668726B (zh) * | 2016-03-23 | 2018-05-08 | 东北大学 | Pcb蚀刻废液及油墨废液处理方法及装置 |
CN106926140A (zh) * | 2017-04-24 | 2017-07-07 | 南华大学 | 一种磁流变抛光液电化学保质装置及方法 |
CN112739450A (zh) * | 2018-03-30 | 2021-04-30 | 海德奥克赛斯控股有限公司 | 不对称复合膜及其制备中使用的改性基材 |
US12083780B2 (en) | 2018-03-30 | 2024-09-10 | Hydroxsys Holdings Limited | Asymmetric composite membranes and hydrophilicitized microporous sheets of polyolefin used in their preparation |
CN112479450B (zh) * | 2020-12-22 | 2022-03-04 | 中国石油大学(北京) | 一种丙烯腈四效蒸发冷凝液的处理方法 |
EP4039655B1 (fr) * | 2021-02-05 | 2024-07-03 | Université Gustave Eiffel | Réacteur permettant la filtration en continu d'un fluide en écoulement à travers d'un filtre et avec une régénération électrochimique in situ du filtre |
CN115028242B (zh) * | 2021-06-17 | 2024-07-02 | 上海安江环保科技合伙企业(有限合伙) | 一种实现粒子约束的电化学组件、装置及方法 |
CN114275861B (zh) * | 2022-01-24 | 2024-07-26 | 爱之馨(上海)家化有限公司 | 一种水体去离子过滤装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5198086A (en) * | 1990-12-21 | 1993-03-30 | Allied-Signal | Electrodialysis of salts of weak acids and/or weak bases |
DE69204187T2 (de) * | 1991-03-13 | 1996-01-25 | Ebara Corp | Elektrisch regenerierbare Entmineralisierungsvorrichtung. |
US5376240A (en) * | 1991-11-04 | 1994-12-27 | Olin Corporation | Process for the removal of oxynitrogen species for aqueous solutions |
SE511003C2 (sv) * | 1992-03-16 | 1999-07-19 | Eka Chemicals Ab | Förfarande och apparat för framställning av svavelsyra och alkalimetallhydroxid |
DE4415678A1 (de) * | 1994-05-04 | 1995-11-09 | Hoechst Ag | Elektrochemische Zelle |
DE4418812C2 (de) * | 1994-05-30 | 1999-03-25 | Forschungszentrum Juelich Gmbh | Einfach- und Mehrfachelektrolysezellen sowie Anordnungen davon zur Entionisierung von wäßrigen Medien |
JP3801821B2 (ja) * | 1999-10-29 | 2006-07-26 | 株式会社荏原製作所 | 電気式脱塩装置 |
US6607647B2 (en) * | 2001-04-25 | 2003-08-19 | United States Filter Corporation | Electrodeionization apparatus with expanded conductive mesh electrode and method |
-
2003
- 2003-05-29 JP JP2003151971A patent/JP4384444B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2004
- 2004-05-25 CN CNA2004800147443A patent/CN1795147A/zh active Pending
- 2004-05-25 WO PCT/JP2004/007633 patent/WO2004106243A1/en active Application Filing
- 2004-05-25 US US10/556,057 patent/US20070056847A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101564921B1 (ko) * | 2014-02-12 | 2015-11-02 | (주)동양화학 | 금속섬유를 포함하는 담수화용 전기투석 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004351317A (ja) | 2004-12-16 |
WO2004106243A1 (en) | 2004-12-09 |
US20070056847A1 (en) | 2007-03-15 |
CN1795147A (zh) | 2006-06-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4384444B2 (ja) | 電気式脱塩装置及び電気透析装置 | |
JP3801821B2 (ja) | 電気式脱塩装置 | |
US6423205B1 (en) | Electric deionization apparatus | |
JP4867720B2 (ja) | 純水製造方法及び装置 | |
JP2007007655A (ja) | 電気透析装置 | |
CN1537078A (zh) | 电脱盐装置 | |
JP6956953B2 (ja) | 逆電気透析方法及びその利用 | |
JP4489511B2 (ja) | 複極室および該複極室を備えた電気化学的液体処理装置 | |
JP2007014827A (ja) | 電気透析装置、排水処理方法、およびフッ素処理システム | |
JP4710176B2 (ja) | 超純水製造装置 | |
JP4065386B2 (ja) | 電気透析装置 | |
US20080023334A1 (en) | Liquid Treatment Apparatus | |
JP3952127B2 (ja) | 電気脱イオン化処理方法 | |
JP5188454B2 (ja) | 有機酸の製造方法 | |
JP4377104B2 (ja) | 脱塩装置 | |
JP2007313421A (ja) | 純水循環供給システム、純水再利用方法、および基板処理方法 | |
JP3727586B2 (ja) | 電気式脱塩装置 | |
JPH0824868A (ja) | 水処理装置 | |
JP3717147B2 (ja) | 電気再生式脱塩装置 | |
JP2003190959A (ja) | 電気式脱塩装置 | |
JP4494612B2 (ja) | 水酸基含有塩の製造方法 | |
JPH0768135A (ja) | 電気透析方法 | |
WO2003055604A1 (fr) | Appareil electrique de demineralisation | |
JP2003190960A (ja) | 電気式脱塩装置 | |
JP2002336866A (ja) | 脱塩装置及び脱塩方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090629 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090827 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090916 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090925 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |